JP2003094555A - 密着性および加工性に優れた樹脂フィルム被覆アルミニウム板およびその製造方法 - Google Patents

密着性および加工性に優れた樹脂フィルム被覆アルミニウム板およびその製造方法

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彰 田尻
Rikizo Baba
力三 馬場
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Abstract

(57)【要約】 【課題】建材、輸送機材、電気電子部品の内外装材等に
適した、曲げ加工や絞り加工、張出し加工等の厳しい加
工を受けた時の密着性、加工性に優れた樹脂フィルム被
覆アルミニウム板を提供する。 【解決手段】 表面あらさRa:0.02〜0.7μ
m、油分付着量≦10mg/mのアルミニウム板の少
なくとも片面に、膜厚10〜200μmの熱溶融型接着
剤を用いて、樹脂フィルムを被覆した樹脂フィルム被覆
アルミニウム板と、熱溶融型接着剤の融点以上で被覆さ
れる樹脂の融点未満の温度に加熱された状態で、196
KPa以上の圧力で熱圧着する製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は建材や輸送機材、電
気電子部品の内外装材等に使用される密着性に優れた樹
脂フィルム被覆アルミニウム板に関し、特に曲げ加工や
絞り加工、張出し加工等の厳しい加工を受けた時の密着
性、加工性に優れた樹脂フィルム被覆アルミニウム板お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建材や輸送機材、電気電子部品の内外装
材等に使用されるアルミニウム板材は、耐食性、耐傷
性、耐薬品性などの機能を付与するため、また様々な色
調や光沢度などの外観品質を付与するため、塗装が施さ
れる場合が多い。塗装方法としては加工前のアルミニウ
ム板にあらかじめ塗装するプレコート法と、加工後の部
品1つ1つに塗装するアフターコート法とがあり、後者
は生産性やコストの点でデメリットが多いことから、近
年生産性が高くコストメリットもあるプレコート法が増
える傾向にある。プレコート法としてはエポキシ樹脂、
ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂を有機溶剤や
水に溶解または分散させた塗料を2本または3本の塗装
ロールによりアルミニウム板表面に転写させ、その後焼
付硬化させる方法が代表的である。しかし塗装板の場
合、曲げ加工や絞り加工、しごき加工等の厳しい加工を
受けた場合皮膜が剥離したり、皮膜に割れが発生するな
ど、著しく商品価値を損ねる場合がある。また塗装以外
の方法として、塩化ビニル、ポリオレフィン、ポリエス
テル、アクリル等のフィルムをエポキシ、ポリウレタ
ン、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の
接着剤によりラミネートする方法がある。この方法にお
いても塗装板の場合と同様に、曲げ加工や絞り加工、張
出し加工等の厳しい加工を受けた場合、加工に耐えられ
る十分な密着力が得られないため、フィルム剥離を起こ
す場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように近年ラミネ
ート材も含めたプレコートアルミニウム材が様々な用途
に適用されており、具体的な用途としては、サイディン
グや間仕切り、天井材、ドアー材等の内外装建材、パソ
コンやオーディオ、計測機器等の筐体、CDやDVDな
どのケース材、照明器具、その他様々な電気、電子部
品、バスや新幹線等の内装材などがある。しかし前述し
たように、曲げ加工や絞り加工、しごき加工等の厳しい
加工を受けた場合には、塗装板の場合は皮膜が剥離した
り皮膜に割れが発生し、またラミネート板の場合は加工
に耐えられる十分な密着力が得られないため、フィルム
剥離を起こす場合があるなど、十分な性能が得られてい
ないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの問題点
を鑑み、本来アルミニウム板のもつ優れた加工性を生か
し、尚かつ密着性および加工性に優れた樹脂フィルム被
覆アルミニウム板およびその製造方法を提供するもので
ある。詳細には、表面あらさがRaで0.02μm以上
で0.7μm以下、表面の油分付着量が10mg/m
以下のアルミニウム板の少なくとも片面に、膜厚10μ
m以上、200μm以下の熱溶融型接着剤を用いて、樹
脂フィルムを被覆したことを特徴とする、密着性および
加工性に優れた樹脂フィルム被覆アルミニウム板であ
る。その製造方法は、アルミニウム板と樹脂フィルムと
を、中間に熱溶融型接着剤が位置するように積層し、熱
溶融型接着剤の融点以上で被覆される樹脂フィルムの融
点未満の温度に加熱された状態で、196KPa以上の
圧力で熱圧着することを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における第1の発明につい
て詳細に説明する。
【0006】樹脂フィルム被覆アルミニウム板におい
て、アルミニウム板と樹脂フィルムとの密着力は、化学
的結合力とファンデアワールス力等の分子間力および機
械的結合力(アンカー効果)によるものと考えられる。こ
のうち化学的結合力と分子間力は密着界面の面積が大き
いほど有利である。このことからアルミニウム板表面に
適切な量の微細な凹凸を設けることにより接触面積を増
加させることは、極めて効果的であると考えられる。ま
た被覆板が曲げや絞り等の加工を受けたり加熱されたり
すると、フィルムに残留応力が蓄積され、また膨張係数
の違いからアルミニウム板と樹脂フィルム密着界面にせ
ん断力が作用する。このせん断力に対抗するには、アル
ミニウム表面の微細な凹凸部に樹脂を進入させることに
より得られるアンカー効果が極めて有効に働くものと考
えられる。これらのことから本発明に用いられるアルミ
ニウム板は合金、調質、板厚等は特に限定されないが、
表面あらさをRaで0.02μm以上、0.7μm以下
としなければならない。ここでRaはJISB0601
で規定された中心線平均あらさである。Raは板表面の
微細な凸凹の程度を表す尺度であり、Raが0.02μ
mよりも小さいと、樹脂フィルム被覆において十分なア
ンカー効果が得られず、樹脂フィルムの密着力が不十分
で、剥離を生じやすくなり好ましくない。したがってア
ルミニウム板の表面あらさはRaで0.02μm以上で
なければならない。またRaを大きくすれば、表面積の
増加による密着力向上の効果は期待されるが、Raが
0.7μmを越えた場合、フィルム被覆時にアルミニウ
ム板と樹脂フィルムの間の空気の巻き込み量が多くな
り、樹脂フィルムの密着性を阻害する原因となり好まし
くない。従ってアルミニウム板の表面あらさはRaで
0.7μm以下でなければならない。アルミニウム板の
表面あらさを調整するための具体的方法は特に限定され
るものではないが、 イ:圧延ロール表面を適切な条件によって研磨、あるい
はショットブラスト、放電加工、レーザー加工等の手段
によって処理して、圧延ロールの表面形状を適切に調整
しておき、圧延時に圧延ロール表面の凹凸形状を板に転
写する方法、 ロ:圧延速度や圧延用潤滑油の粘度の調整にって、圧延
時に板表面に形成されるオイルピット等の形状や分布状
態を調整する方法、 ハ:圧延終了後に粗さ調整ロールや引張矯正ロールある
いはプレス等によって板表面に面圧を加えて機械的に調
整する方法、 ニ:圧延終了後に板表面に化学的エッチング処理や電気
化学的エッチング処理を施す方法、 ホ:圧延終了後に板表面にブラシ研磨等の機械的研磨を
加える方法、 などがある。実際上は、確実かつ安定して前述の表面条
件を満たすように、これらのイ〜ホの方法から適宜選択
したり、2種以上の方法を組合せたりすれば良いが、安
定性や生産性、経済性等の点から考慮すれば、イの圧延
による方法を用いるか、あるいはイの圧延法とニの化学
的もしくは電気化学的エッチング法とを組合せて適用す
ることが望ましい。
【0007】さらに積層に使用されるアルミニウム板表
面の油分付着量は10mg/m以下としなければなら
ない。通常、アルミニウム板の圧延時には多量の潤滑油
が使用される。またローラーレベラーによるひずみ矯正
や、スリット加工等においては、加工性の向上や傷防止
のために潤滑油が使用される。ここで使用される潤滑油
等に起因する板表面の残存油分は、フィルムの密着性に
重大な影響をおよぼす。すなわち10mg/mを越え
る油分の付着はアルミニウム板と樹脂フィルムの化学的
結合力や機械的結合力を弱め、被覆時の密着不良だけで
なく、加工後や加熱後のフィルム剥離の原因にもなる。
したがって積層に使用されるアルミニウム板表面の油分
付着量は10mg/m 以下としなければならない。板
表面の油分の除去方法としては、酸溶液やアルカリ溶液
による脱脂洗浄や油の分解温度以上に加熱して飛散させ
る方法などが適当である。なお洗浄や加熱などの処理工
程では、洗浄液や加熱雰囲気などの管理を十分に行い、
除去した油の再付着を防止する必要がある。
【0008】さらにアルミニウム板には耐食性およびフ
ィルムとの密着性を向上させることを目的に、フィルム
積層前に下地処理を施すことが望ましい。下地処理とし
ては、反応型および塗布型クロメート処理、反応型およ
び塗布型ジルコメート処理、アルマイト処理、ベーマイ
ト処理などがある。
【0009】次に本発明で使用する熱溶融型接着剤につ
いて説明する。接着剤としては種々のものがあるが、熱
硬化型ではアルミニウム板とフィルムとの圧着時の密着
性が不充分となり、加工時に剥離しやすくなる。従って
本発明では、溶融してアルミニウム板やフィルムとの充
分な密着が得られる熱溶融型の接着剤を用いることとす
る。接着剤の膜厚については10μm以上、200μm
以下としなければならない。一般に樹脂フィルム被覆板
が曲げや深絞り、張出し等の加工を受けると樹脂フィル
ムには配向が生じ、アルミニウム板との間で応力差が生
じてしまい、フィルム内に残留応力が蓄積される。また
被覆板が加熱されると、アルミニウム板と樹脂フィルム
の熱膨張率の違いから、接着界面にせん断力が発生す
る。これら残留応力やせん断力が、フィルム剥離の最も
大きな要因である。接着剤層には、単にアルミニウム板
とフィルムを接着するだけでなく、これら残留応力やせ
ん断力を緩和する重要な働きがある。10μm未満では
この働きが不十分であり、剥離が発生しやすい。厚い方
が残留応力やせん断力を緩和する効果は大きいが、20
0μmを越えて使用しても、さらなる効果は期待されず
不経済である。したがって接着層の膜厚は10μm以
上、200μm以下が適当であり、40μm以上であれ
ばより好ましい。接着剤に用いられる樹脂としては、オ
レフィン系やポリエステル系、ポリウレタン系、ポリア
ミド系、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体等の樹脂が適当である。また必要に
より、有機チタン系、イソシアネート系、ポリエチレン
イミン系等のアンカーコート剤を併用させることによ
り、さらに密着性を向上させることができる。
【0010】本発明において被覆される樹脂フィルムに
ついては特に限定されるものではなく、用途により要求
される性能を加味して適切な樹脂を選択すればよいが、
加工しても配向しにくいものが好ましく、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル等の加
工性に優れたフィルムが適当である。
【0011】本発明の第2の発明について詳細に説明す
る。
【0012】アルミニウム板と樹脂フィルムの被覆方法
については、(1)アルミニウム板上に、フィルム状の
接着剤を介して樹脂フィルムを積層し、加熱圧着する方
法、(2)接着剤をアルミニウム板上に溶融押出し加工
しながら、同時に樹脂フィルムを積層し圧着する方法、
(3)予め樹脂フィルムまたはアルミニウム板に接着剤
を塗工し、その後接着剤塗工面を介してアルミニウム板
と樹脂フィルムを積層し加熱圧着する方法等が考えられ
るが、特に限定されるものではない。ただしいずれの方
法においても、アルミニウム板と樹脂フィルムが熱溶融
型接着剤を介して積層され、熱溶融型接着剤の融点以
上、被覆される樹脂の融点未満の温度に加熱された状態
で、196KPa以上の圧力で加熱圧着しなければなら
ない。ここで加熱温度が使用する熱溶融型接着剤の融点
未満では接着剤の溶融流動性が悪く、アルミニウム板表
面の微細な凹凸部への流入が不十分となり十分な密着力
が得られない。加熱温度が高いほど溶融した接着剤の流
動性が良くなり、密着性の向上には効果がある。しかし
被覆樹脂フィルムの融点以上に加熱すると、フィルムが
溶融軟化し、圧着ロールや加圧プレス装置等に付着し被
覆が困難となる場合があり好ましくない。また加圧力と
しては、少なくても196KPa以上必要であり、高い
ほど効果的である。196KPa未満では、アルミニウ
ム板表面の微細な凹凸部等に巻き込まれた空気を排除
し、溶融した接着剤を流入させるのに不十分であり、密
着界面に作用するせん断力に対する抵抗力が小さくな
り、加工や加熱時にフィルムが剥離しやすくなるので好
ましくない。加圧力の上限については特に規定しない
が、常識的な範囲で加圧すればよい。さらに積層直前に
おいてアルミニウム板を接着剤の融点以上に加熱するこ
とが望ましい。板加熱により短時間で接着剤を溶融圧着
させることができるだけでなく、不用意に付着した油分
等を飛散させる効果もあり、極めて有効である。
【0013】
【実施例】[実施例1]表面あらさを変更したJISA
5052−H34板厚0.3mmのアルミニウム圧延板
に、湯洗または2%の水酸化ナトリウムを含有するアル
カリ水溶液により脱脂洗浄を施した。これらのアルミニ
ウム板に融点が110℃、膜厚40μmでフィルム状の
ポリエステル系熱溶融型接着剤を用いて、厚さ50μ
m、融点230℃のポリエステルフィルム(商品名:帝
人デュポンフィルム テフレックス)を積層した。被覆
方法はアルミニウム板の片面に接着用フィルムとポリエ
ステルフィルムを重ね、被覆温度が180℃、加圧力4
90KPa、速さ0.5m/minで回転する1対のロ
ールにより加熱圧着した。被覆前のアルミニウム板の表
面あらさRaおよび油分付着量を測定した。被覆後の性
能評価としては、1mm碁盤目剥離試験により1次密着
性の評価を、絞り比1.75の深絞り加工により加工性
の評価行った。その結果を表1に示す。ここで、碁盤目
100個中に全面剥離が無く、やや剥離気味のものが5
0個以下の場合を○、全面剥離が無いもののやや剥離気
味のものが50個を越えた場合を△、1個でも全面剥離
が有る場合を×とした。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示すように、本発明例のNO.2、
3、4、5、6は、良好な密着性、加工性を示した。N
O.1および7はRaが本発明の範囲外であり、1次密
着性は問題ないが、絞り加工でフランジ部に剥離には至
らないものの、若干フィルムしわが発生した。NO.
8、9、10は油付着量を本発明の規定範囲内で変えた
本発明例であり、良好な密着性、加工性を示した。N
O.11、12は油分付着量が本発明で規定した範囲を
超えて付着しており、密着性が悪い結果となった。
【0016】[実施例2]実施例1のNO.3、4、5
で用いたアルミニウム板の被覆前の板に対して、クロム
量で30mg/mのリン酸クロメート処理を施し、同
様の評価を実施した。結果を表2に示す。
【0017】
【表2】
【0018】フィルム接着前にアルミニウム板に下地処
理を施したものも、実施例1と同様に極めて良好な密着
性、加工性を示した。
【0019】[実施例3]実施例2のNO.14で用い
たリン酸クロメート処理を施したアルミニウム板を用い
て、フィルム状接着剤を膜厚の異なる変性ポリオレフィ
ン系に変更して、厚さ70μm、融点が160℃のオレ
フィン系フィルムを被覆し、同様の評価を実施した。被
覆方法はアルミニウム板の片面に接着用フィルムとポリ
オレフィン系フィルム(商品名:昭和電工アロマーフィ
ルム)を重ね、被覆温度が150℃、加圧力980KP
a、速さ0.5m/minで回転する1対のロールによ
り加熱圧着した。結果を表3に示す。
【0020】
【表3】
【0021】NO.16、21は接着剤の膜厚が本発明
の範囲外であり、1次密着性は問題ないが、絞り加工で
剥離はなかったものの、フランジ部に若干フィルムしわ
が発生した。NO.17、18、19、20、22は本
発明例であり、良好な密着性、加工性を示した。
【0022】[実施例4]実施例2のNO.14の条件
で被覆時の温度と加圧力を変更して被覆し、同様の評価
を実施した。結果を表4に示す。
【0023】
【表4】
【0024】NO.26、27は本発明例であり、良好
な密着性、加工性を示した。NO.23、24は被覆温
度が接着剤の融点より低いため、接着剤の軟化溶融が不
十分有り、1次密着性の評価でも一部に剥離が発生し、
密着性が悪い結果であった。NO.25はNO.24と
被覆温度は同じで、加圧力を980KPaに上げた例で
あるが、これでも密着不十分であった。NO.28は被
覆温度がポリエステル樹脂フィルムの融点を超えたた
め、フィルムが溶融し加圧ロールに付着して被覆不可能
であった。NO.29は被覆温度と加圧力が本発明の範
囲外であり、NO.30は加圧力が低いため密着性に劣
る結果となった。
【0025】[実施例5]実施例3のNO.16、18と
同じ条件で、接着剤をフィルム状ではなく溶融押出し加
工と同時にオレフィン系樹脂フィルムを積層圧着する方
法に変更し、同様の評価を実施した。積層温度は150
℃、加圧力は490KPaとした。結果を表4に示す。
【0026】
【表5】
【0027】NO.31は接着剤の膜厚が本発明の範囲
外であり、1次密着性は問題ないが、絞り加工でフラン
ジ部に若干フィルムしわが発生した。NO.32は本発
明例であり、被覆方法を接着剤の溶融押出し加工と同時
にフィルムを圧着する方法に変更しても、良好な密着
性、加工性を示した。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、建材や輸送機材、電気
電子部品の内外装材等に用途に適した樹脂フィルム被覆
アルミニウム板、特に曲げ加工や絞り加工、張出し加工
等の厳しい加工を受けた時の密着性、加工性に優れた樹
脂フィルム被覆アルミニウム板を容易に得ることがで
き、産業上の利用価値は多大である。また塗装材のよう
に有機溶剤を使用することが無いため、製造工程で自然
環境に影響をおよぼすこともなく、極めて有効な手段で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 被覆装置の一例の模式図。
【図2】 被覆装置の別の例の模式図。
【符号の説明】
1:接着用フィルム巻出し装置 2:樹脂フィルム巻出し装置 3:アルミニウム板巻出し装置 4:熱圧着ロール 5:被覆板巻取り装置 1':接着用樹脂溶融押出し装置
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB10A AK01B AK01C AK41 AK41G BA02 BA03 BA06 BA07 BA10B BA10C EC01 EC012 EC03 EC032 EJ17 EJ172 EJ42 EJ422 EJ85 EJ852 GB08 GB31 GB41 JK14A JL01 JL11 YY00A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面あらさがRaで0.02μm以上で
    0.7μm以下、表面の油分付着量が10mg/m
    下のアルミニウム板の少なくとも片面に、膜厚10μm
    以上、200μm以下の熱溶融型接着剤を用いて、樹脂
    フィルムを被覆したことを特徴とする、密着性および加
    工性に優れた樹脂フィルム被覆アルミニウム板。
  2. 【請求項2】 アルミニウム板と樹脂フィルムとを、中
    間に熱溶融型接着剤が位置するように積層し、熱溶融型
    接着剤の融点以上で被覆される樹脂フィルムの融点未満
    の温度に加熱された状態で、196KPa以上の圧力で
    熱圧着することを特徴とする請求項1に記載された密着
    性および加工性に優れた樹脂フィルム被覆アルミニウム
    板の製造方法。
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