JP4248230B2 - 金属表面化粧材とこれを用いたインサート成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ、パソコン、冷蔵庫、エアコン、洗濯機、電子レンジ、掃除機、テレビ等の家電製品、自動車のインパネ、化粧品の容器、バッグ等の表面意匠材として使用される金属表面化粧材と、この金属表面化粧材を用いたインサート成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック成形品の表面に、金属調の装飾性や機能性を付与するため、従来から、金属表面化粧材が幅広く利用されている。この金属表面化粧材は、金属膜で形成された意匠を有する化粧材であり、大きく分けて、金属のみからなるもの、プラスチック材に金属メッキを施したもの、および金属膜をプラスチック材に転写したもの、の3種類がある。
これらのうち、金属のみからなる金属表面化粧材は、材料費、金属金型、加工設備等に要する生産コストが膨大であるため、近年の小ロット生産、低コスト対応、および軽量化へのニーズに沿うことは困難になっている。
また、プラスチック材に金属メッキを施した金属表面化粧材は、加工、廃液の処理等に要するコストが高く、また、加工に際して発生する廃液による環境問題、後加工の塗装に関わる環境問題、作業に携わる熟練者の不足等の問題があり、これらの諸問題を解決した加工手段が待たれている状況にある。
【0003】
一方、金属膜をプラスチック材に転写した金属表面化粧材は、一旦別のプラスチック材上に金属膜を形成した転写箔を、他のプラスチック材である被転写体の表面に貼り合わせた後、転写箔の意匠部分である該金属膜を被転写体に残したままの状態で、上記プラスチック材を剥がして取り除き、該被転写体に該金属膜を転写して成形したものである。この金属表面化粧材によれば、精美な金属調の外観を表現することができ、成形品の表面意匠性を著しく高めることができる。
この金属表面化粧材を作製するために用いる上記転写箔の構成としては、種々のものが知られているが、ベースシート/剥離層/保護層/金属層(意匠層)/接着剤層を、この順に積層したものが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
上記ベースシートは、剥離層等を保護するためのものであり、前記したように、転写箔を被転写体に転写した後、剥離除去される。該ベースシートとしては、一般的に、透明性、強度等に優れている二軸延伸ポリエチレンテレフタレートシートが用いられ、その厚みは、通常、12〜25μm程度である。また、該ベースシートの面のうち、剥離層等が積層される面には、エンボス加工等が施されて、凹凸模様が形成されることがある。
【0005】
上記剥離層は、被転写体に転写箔を転写した後に、上記ベースシートを剥がし易くする目的で設けられるもので、通常、ワックス、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂等を溶剤に溶解した塗液を、ベースシート上に薄く塗布し、乾燥することにより形成される。該剥離層の厚みは、通常、0.2〜1μm程度である。
【0006】
上記保護層は、金属表面化粧材の表面を形成する層であり、耐キズ付き性、耐薬品性等の表面保護機能を付与する目的で設けられる。該保護層は、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂等を溶剤に溶解した塗液を、固形分にして2〜5μm程度、上記剥離層上に塗布し、乾燥することにより形成される。この保護層は、次に積層される金属層に対して密着性を有することが必要であり、そのための表面性能が要求される。
【0007】
上記金属層は、金属調の装飾性や機能性を付与するための層であり、蒸着加工、スパッタリング加工等によって、保護層の上に形成される。該金属層を構成する金属としては、蒸着加工の場合は、アルミニウム、銅、亜鉛、クロム等の単一の金属、スパッタリング加工の場合は、ニクロム、SUS、真鍮、酸化インジウム等の合金類が一般的である。
【0008】
上記接着剤層は、被転写体と転写箔とを接着させるための層であり、被転写体に接着することができ、かつ、上記金属層を構成する金属に接着することができる樹脂を選択し、そのような樹脂を溶剤に溶解して、上記金属層に適宜な方法で塗布後、乾燥することにより形成される。従来の転写箔の場合、アクリル樹脂に転写するときは、アクリル系樹脂等が使用され、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂に転写するときは、エチレン−酢酸ビニル系樹脂(EVA)等が使用されている。これらの樹脂は、アルミニウム、ニクロムのいずれにも接着性が良い。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−322396号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記したような構成を有する転写箔を、被転写体に転写して得られる従来の金属表面化粧材には、以下の問題点があった。
(1)金属層が剥離層と保護層に覆われているため、意匠性の点で劣り、金属層に加工した本来の意匠を十分に表現することができず、満足の行く金属調の外観が得られなかった。
(2)耐候性が悪く、外装材として使用することができなかった。
(3)剥離層の凝集破壊物の一部および保護層が表面に存在するため、印刷インクとの接着性が悪く、従来の金属表面化粧材の上に重ねて、印刷加工することは困難であった。
(4)保護層と金属層の密着不良が発生することがあり、品質の点で十分ではなかった。
(5)従来の問題点を解消するため、従来の転写箔の構成から剥離層と保護層を無くした場合は、むき出しになった金属層を保護することができないので、容易にキズ付き、剥離、色変化(酸化)が生じた。そのため、金属層に塗装を行うことによって、金属層の表面の保護を行う必要があった。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、上記問題点をすべて解決した金属表面化粧材およびそれを用いたインサート成形品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る金属表面化粧材は、アクリル系樹脂からなる厚みが50μm以上の基材上に、接着剤層を介して、ステンレス、ステンレス系合金、クロムまたはクロム系合金からなる厚みが10〜100nmの金属層を積層してなり、該金属層の表面のうち、前記基材側の表面には、20μm以上の深さを有する凹凸が設けられ、他方の表面は平坦である金属表面化粧材である。
また、本発明に係るインサート成形品は、この金属表面化粧材を用いたインサート成形品である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1、2を引用して、本発明について詳細に説明する。なお、図1、2において、同一の構成要素については、同一の番号を付することにより、重複した説明は省略する。
本発明に係る金属表面化粧材1は、図1の断面図に示すように、基材2の一方の面に、接着剤層3、金属層4を、この順に積層してなるものである。そして、この金属表面化粧材は、例えば、図2の断面図に示した転写箔5を、被転写体である基材2に転写して、表面を平坦化することにより得られる。なお、本発明に係る金属表面化粧材において、化粧材とは、シート状のもの、フィルム状のもの、板状のものなど、広く含む意味である。
【0014】
前記した転写箔5の一例は、図2の断面図に示すように、ベースシート6の一方の面に、金属層4、接着剤層3を、この順に積層したものである。なお、転写箔において、接着剤層3を必ずしも設ける必要はなく、被転写体である基材の表面に接着剤層3を設けることも可能である。
【0015】
上記ベースシート6は、金属意匠の型を形成すると共に、金属意匠のキャリアとしての役割、並びに、転写箔5を基材2に転写して剥離除去されるまで、金属層4を保護する役割を果たす。
上記ベースシート6の材質としては、ベースシート6上に形成される金属層4に対して離型性を有するポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、エチレンプロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。特に、ベースシート6には、二軸延伸ポリプロピレンフィルムが、透明性、強度等に優れているため好ましい。なお、ベースシート6には、必要に応じて、発泡剤、難燃剤、滑剤、防カビ剤等の各種添加剤を添加することができる。
また、ベースシート6の厚みは限定されるものではないが、20〜100μmとするのが、20μm以上の凹凸形成、コスト、取扱い等の点から好ましい。このような材質、厚みをもつベースシート6を使用することにより、後に述べるヘアーライン等の凹凸の深さを、従来の2倍以上に深くすることができ、その結果、本発明の金属表面化粧材の意匠性、耐キズ付き性等を大幅に向上させることができる。
【0016】
上記ベースシート6の面のうち、金属層4を接着させる側の面に、ヘアーライン等の加工を行い、20〜30μmの深さの凹凸を設ける。このような凹凸を設けることにより、凹凸の形状等に応じて、精美な金属調の外観を表現することができ、凹凸の程度や形状を変化させることにより、金属表面化粧材の金属意匠の外観が変化する。この凹凸の深さを20〜30μmとする理由は、深さが20μmより小さいと、意匠性の不足、基材への食い込み不足による表面スクラッチ耐久性の不足となり、30μmより大きいと、ベースシート6から基材2への転写が十分になされない。
凹凸の形状としては、断面形状が三角形、四角形、U字形など、種々の形状とすることができる。また、凹凸を平面視で孔状とする以外に、平面視で直線または曲線状となる溝状としてもよく、特に、直毛の髪の毛が並んだような微細で多数の直線の溝、すなわち、ヘアーライン状の溝とすることにより、金属光沢感に優れ、より精美な金属調の外観をもつ金属表面化粧材が得られる。
ヘアーラインの加工方法の好ましい一態様としては、例えば、金属ロールに40μmの凸状のスジを形成し、そのロールでベースシートを切削して、幅方向に50μmのピッチで、ベースシートの長手方向に連続した深さ20〜30μmのキズを付けることが挙げられる。
【0017】
上記金属層4は、プラスチック成形品の表面に金属調の意匠性や機能性を付与するための層である。
上記金属層4の材質としては、ステンレス、ステンレス系合金、クロムまたはクロム系合金とし、特に、ステンレスが、ベースシート6からの転写時の剥離性と基材2への接着剤との接着性が良い点で好ましい。これらの金属に限定する理由は、これらは従来用いられていたアルミニウムとは異なり、いずれも腐食しにくいため、耐候性に優れ、また、意匠性を長期間保持することができ、しかも、蒸着、スパッタリング等の公知の方法で、ベースシート6に加工可能だからである。
金属層4をベースシート6上に形成するには、例えば、ヘアーライン加工を施したベースシート6の表面上に、上記金属を用いて、蒸着、スパッタリング等の公知の方法で成膜する。金属層4は、目的とする意匠に応じて、ベースシートの全面に形成してもよいし、一部に形成してもよい。
金属層4の厚みは、10〜100nmとするのがよく、特に、20〜40nmが好ましい。厚みが10nmよりも薄いと、金属調の外観がなくなり、一方、100nmより厚くしても、外観に変化はなく、不経済となる。
【0018】
上記接着剤層3は、転写箔を転写した後、基材2と金属層4を密着固定して一体化させることにより、本発明の金属表面化粧剤を形成させる役割がある。接着剤層3を構成する接着剤としては、金属層4を構成する前記金属とアクリル系樹脂の両方に接着性の良いアクリル・ウレタン系接着剤を使用する。
上記接着剤層3の厚みは、特に限定されるものではないが、3〜10μmの範囲が好ましい。3μmよりも薄いと、十分な接着効果が得られず、一方、10μmより厚くしても、それに比例した効果が得られるわけでなく、不経済となり、また、美観を損なうことになる。
接着剤層3を形成するには、金属層4上に接着剤をロールコーティング、グラビアコーティング等の公知の塗布方法により、塗布して、乾燥すればよい。なお、前記したように、接着剤層3は転写箔上に設けるのではなく、基材2上に形成しておくこともできる。
【0019】
図1に例示した本発明の金属表面化粧材1は、上記転写箔5と基材2を、接着剤層3を介して貼り合わせて、転写箔5と基材2をプレスで加熱、加圧した後、ベースシート6を剥離して、金属層4を基材2に転写し、金属層の外側の凸部を平坦にすることにより得られる。
上記基材2は、平坦なシート状、フィルム状、または板状等の形状をもち、その材質としては、ポリ(メタ)アクリレート、エポキシポリ(メタ)アクリレート、ウレタンポリ(メタ)アクリレート等のアクリル系樹脂を使用する。アクリル系樹脂を使用する理由は、耐候性、耐薬品性が良く、表面硬度が硬いことによる。
上記基材2の厚みは、50μm以上とする。50μmよりも薄いと、耐キズ付き性が低下する。基材2の厚みの上限は特に限定されるものではないが、凹凸の埋め込み効果(アンカー効果、投錨効果)、シート層の表面硬度、インサート成形性を考慮すると100μm程度である。
【0020】
転写箔5の金属層3を基材2に転写加工する際の温度は、150〜180℃で行う。150℃以下では転写箔の金属層が完全に基材に転写されない。また、180℃を超えると、基材の変形が大きくなり、転写した金属層に割れが発生する。
また、転写加工する際の圧力は、10〜30kg/cm2で行う。10 kg/cm2以下では、転写箔の金属層が完全に転写されない。また、30 kg/cm2以上では、基材の変形が大きくなり、転写した金属層に割れが発生する。
【0021】
転写箔を転写加工した状態では、金属層は、外側に20〜30μm程度の凸状態となっているが、このままの状態で、金属層の表面を擦ると、凸部分の形状が損なわれて、外観が変化する。そこで、金属層の外側の表面が平坦になるように、該表面に鏡面状の金属板を当てて加熱、加圧する。その際の加熱温度は165〜180℃とするのがよい。180℃を超えると基材の変形が大きくなり、金属層が割れることがある。また、加圧力は0.1 kg/cm2以上あれば十分である。この加工で外側に突き出ていた金属層の凸部が、基材側へ食い込み、該金属層の表面のうち、前記基材側の表面には、20μm以上の深さを有する凹凸が設けられ、他方の表面は平坦になり、その結果、本発明の金属表面化粧材が得られる。凹凸の深さが20μm未満であると、基材への食い込み不足による表面硬度不足(スクラッチ性の不足)、基材への密着不良となる。
【0022】
本発明の金属表面化粧材を用いてインサート成形することにより、プラスチック成形品の表面に金属意匠が施された本発明のインサート成形品が得られる。本発明の金属表面化粧材は、前記構成および材質を有するため、成形性に優れており、二次加工や3次元的な加工を容易に行うことができる。
本発明のインサート成形品を得るには、例えば、本発明の金属表面化粧材を真空成形等の予備成形により、所望する3次元の形状に成形し、該金属表面化粧材の不要部分を、金型プレス、レーザカット等によりトリミングした後、射出成形用金型の中に挿入し、型締めする。そして、溶融した成形樹脂を射出して、金属表面化粧材と成形樹脂を一体化することにより、金属表面化粧材が成形品の表面に接着一体化した、本発明に係るインサート成形品が得られる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の具体的態様を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの記載に限定されるものではない。
(実施例、比較例1、2)
(1)転写箔の作製
転写箔を構成するベースシートとして、二軸延伸ポリプロピレンフィルム「OPPフィルム#2500」(東レ社製、商品名)を使用した。そして、幅方向に50μmのピッチで、高さ40μmの円錐状の突起を形成した金属ロールを少しずつ回転させながら、上記ベースシートを金属ロールに沿わせて、金属ロールの回転速度よりも速く長手方向に引っ張ることにより、上記ベースシートに深さ20〜30μmの逆円錐状のキズによるヘアーラインを形成した。
次に、上記ベースシートのヘアーライン加工面に、スパッタリングによりステンレスを積層して、表1に示した厚みの金属層を形成した。
次に、上記金属層の表面に、アクリル・ウレタン系接着剤「AX−99」(三羽研究所製、商品名)をグラビアコーターで塗布して、乾燥させ、厚みが約5μmの接着剤層を形成して、転写箔を作製した。
(2)金属表面化粧材の作製
転写箔を転写させる基材として、表1に示した厚みのアクリル系樹脂シート「S001」(住友化学社製、商品名)(実施例、比較例1、比較例2)を使用した。そして、前記転写箔の接着剤層を、このアクリル系樹脂シートに重ね、温度165℃、圧力20 kg/cm2で20秒間プレスした後、常温まで冷却し、上記ベースシートを剥がした。なお、該転写箔および基材をプレスするプレス板には、表面が鏡面加工されたステンレスの板を使用した。
その後、金属層の凸部のみを、鏡面加工されたステンレスの板で、165℃の温度、圧力20 kg/cm2の条件でプレスして、金属層の外側の凸部を平坦とし、この凸部を基材側に食い込ませることにより、金属層の基材側の面に20μmの凹凸を有する金属表面化粧材を得た。
【0024】
【表1】
【0025】
(3)金属表面化粧材の成形加工(真空成形)
前記金属表面化粧材を、温度150℃、真空度1.3Paの成形条件で、真空成形機を用いて、3次元の形状に成形した。
(4)インサート成形
前記金属表面化粧材を、表面が鏡面の射出成形用金型内に供給し、成形温度170℃の条件において、真空成形品にABS樹脂を射出して、金属表面化粧材とABS樹脂が一体化されたインサート成形品を得た。
これらのインサート成形品に対して、下記の方法で試験を行い、その結果を表2に併記した。
【0026】
(試験方法)
(1)金属意匠性
前記したインサート成形品の外観を目視により観察し、下記の基準で金属意匠性を評価し、その結果を表2に示した。
○:金属外観(ステンレス金属調)
△:隠蔽性が不足するため基材が透けて見え、金属反射光不足で、やや黒っぽく見える。
×:隠蔽性がなく、基材が見え、金属反射もなく、ほぼプラスチック(基材)そのもの
(2)耐キズ付き性
前記したインサート成形品の外観を目視により観察し、下記の基準で耐キズ付き性を評価し、その結果を表2に示した。
○:キズがほとんど認められない。
△:僅かにキズが認められる。
×:多くのキズが認められる。
【0027】
【表2】
【0028】
表2の結果から明らかであるように、本発明の金属表面化粧材を用いて得たインサート成形品は、比較例のものとは異なり、意匠性および耐キズ付き性のいずれにおいても良好であった。
【0029】
【発明の効果】
本発明の金属表面化粧材は、従来品のように、金属層の上に保護層等が存在しないので、金属層に加工した金属意匠をそのまま表現することができ、金属調の良好な外観を得ることができる。また、耐候性にも優れ、外装材にも使用することができる。その上、耐キズ付き性に優れ、剥離、色変化(酸化)が容易に起こらない。さらに、成形性も良好で、二次加工や3次元的な加工を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属表面化粧材の一例を示す断面図である。
【図2】転写箔の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1.金属表面化粧材
2.基材
3.接着剤層
4.金属層
5.転写箔
6.ベースシート
Claims (2)
- アクリル系樹脂からなる厚みが50μm以上の基材上に、アクリル・ウレタン系接着剤からなる厚みが3〜10μmの接着剤層を介して、ステンレスからなる厚みが10〜100nmの金属層を積層してなり、該金属層の表面のうち、前記基材側の表面には、20μm以上の深さを有する凹凸が設けられ、他方の表面は平坦である金属表面化粧材。
- 請求項1記載の金属表面化粧材を用いたインサート成形品。
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