JP2002110344A - 薄膜el素子及びその製造方法 - Google Patents

薄膜el素子及びその製造方法

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JP2002110344A JP2000299352A JP2000299352A JP2002110344A JP 2002110344 A JP2002110344 A JP 2002110344A JP 2000299352 A JP2000299352 A JP 2000299352A JP 2000299352 A JP2000299352 A JP 2000299352A JP 2002110344 A JP2002110344 A JP 2002110344A
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Yukihiko Shirakawa
幸彦 白川
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/22Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
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    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources

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Abstract

(57)【要約】 【課題】誘電体層の非平坦部を改善するとともに表面を
平滑化し、高い表示品質が得られる薄膜EL素子とその
製造方法を高コスト化することなく提供する。 【解決手段】電気絶縁性を有する基板(11)上に、所
定のパターンを有する下部電極層(12)と、その上に
溶液塗布焼成法を複数回繰り返すことによって形成され
た多層状誘電体層(13)と、さらに誘電体層上に発光
層(14)、薄膜絶縁体層(15)、透明電極層(1
6)が積層され、前記多層状誘電体層の膜厚が前記電極
層の膜厚の4倍以上であり、かつ、前記多層状誘電体層
の膜厚が4μm以上16μm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】電気絶縁性を有する基板と前
記基板上にパターンを有する電極層と前記電極層上に誘
電体層と発光層及び透明電極層が積層された構造を少な
くとも有する薄膜EL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】EL素子は液晶ディスプレイ(LCD)
や時計のバックライトとして実用化されている。EL素
子とは電界の印加によって物質が発光する現象、すなわ
ち、エレクトロルミネセンス(EL)現象を用いた素子
である。EL素子には、粉末発光体を有機物やホウロウ
に分散させ、上下に電極層を設けた構造を持つ分散型E
L素子と、電気絶縁性の基板上に2つの電極層と2つの
薄膜絶縁体の間に挟む形で形成した薄膜発光体を用いた
薄膜EL素子がある。また、それぞれについて、駆動方
式により直流電圧駆動型、交流電圧駆動型がある。分散
型EL素子は古くから知られており、製造が容易である
という利点があるが、輝度が低く寿命も短いのでその利
用は限られていた。一方、薄膜EL素子は、高輝度、超
寿命という特性を持つことから近年広く利用されてい
る。
【0003】図2に従来の薄膜EL素子として代表的な
2重絶縁型薄膜EL素子の構造を示す。この薄膜EL素
子は、液晶ディスプレイやPDP等に用いられている青
板ガラスなどの透明基板(21)上に膜厚0.2μm〜
1μm程度のITOなどからなり所定のストライプ状の
パターンを有する透明電極層(22)、薄膜透明第1絶
縁体層(23)、0.2μm〜1μm程度の膜厚の発光
層(24)、薄膜透明第2絶縁体層(25)とが積層さ
れ、さらに透明電極層(22)と直交するようにストラ
イプ状にパターニングされたAl薄膜等の電極層(2
6)が形成され、透明電極層(22)と電極層(26)
で構成されるマトリックスで選択された特定の発光体に
電圧を選択的に印加することにより特定画素の発光体を
発光させ、その発光を基板側から取り出す。このような
薄膜絶縁体層は発光層内を流れる電流を制限する機能を
有し薄膜EL素子の絶縁破壊を抑えることが可能であり
安定な発光特性が得られることに寄与し、この構造の薄
膜EL素子は商業的にも広く実用化されている。
【0004】上記の薄膜透明絶縁体層(23),(2
5)はY23、Ta25、Ai34,BaTiO3,等
の透明誘電体薄膜がスパッタリングや蒸着等により約
0.1〜1μm程度の膜厚でそれぞれ形成されている。
【0005】発光体材料としては黄橙色発光を示すMn
を添加したZnSが、成膜のしやすさ,発光特性の観点
から主に用いられてきた。カラーディスプレーを作製す
るには、赤色,緑色、青色の3原色に発光する発光体材
料の採用が不可欠である。これらの材料としては青色発
光のCeを添加したSrSやTmを添加したZnS、赤
色発光のSmを添加したZnSやEuを添加したCa
S、緑色発光のTbを添加したZnSやCeを添加した
CaSなどが知られている。
【0006】また、、月刊ディスプレイ’98 4月号
「最近のディスプレイの技術動向」田中省作p1〜10
には、赤色発光を得る材料として、ZnS、Mn/Cd
SSe等、緑色発光を得る材料として、ZnS:TbO
F、ZnS:Tb等、青色発光を得るための材料とし
て、SrS:Cr、(SrS:Ce/ZnS)n、Ca
2Ga24:Ce、Sr2Ga24:Ce等をの発光材料
が開示されている。また、白色発光を得るものとして、
SrS:Ce/ZnS:Mn等の発光材料が開示されて
いる。
【0007】さらに、上記材料の内、SrS:Ceを青
色発光層を有する薄膜EL素子に用いることがIDW
(International Display Workshop)’97 X.Wu "Mul
ticolor Thin-Film Ceramic Hybrid EL Displays" p593
to 596に開示されている。さらに、この文献にはSr
S:Ceの発光層を形成する場合には、H2S雰囲気
下、エレクトロンビーム蒸着法により形成すると、高純
度の発光層を得ることが可能であることが開示されてい
る。
【0008】しかしながらこのような薄膜EL素子に
は、未だ構造上の問題が残っている。すなわち、絶縁体
層が薄膜で形成されているため、大面積のディスプレー
としたとき、透明電極のパターンエッジの段差部や、製
造工程で発生するゴミ等による薄膜絶縁体の欠陥を皆無
にすることが難しく、局所的な絶縁耐圧の低下により発
光層の破壊が生じることである。このような欠陥は、デ
ィスプレーデバイスとして致命的な問題となるため、薄
膜EL素子は、液晶ディスプレーやプラズマディスプレ
ーと比較して、大面積のディスプレーとして広く実用化
するためには大きな問題となっていた。
【0009】このような薄膜絶縁体の欠陥が生じるとい
う問題を解決するため、特開平7−50197公報や特
公平7−44072公報に基板として電気絶縁性のセラ
ミック基板を用い、発光体下部の薄膜絶縁体のかわりに
厚膜誘電体を用いた薄膜EL素子が開示されている。図
3に示すようにこの薄膜EL素子は、セラミックなどの
基板(31)上に、下部厚膜電極層(32)、厚膜誘電
体層(33)、発光層(34)、薄膜絶縁体層(3
5)、上部透明電極層(36)が積層された構造になっ
ている。このように、図2に示した薄膜EL素子の構造
とは異なり、発光体の発光を基板とは反対の上部側から
取り出すため、透明電極層は上部に構成されている。
【0010】この薄膜EL素子では厚膜誘電体層は数1
0(m〜数100μmと薄膜絶縁体層の数100〜数1
000倍の厚さに形成される。そのため、電極の段差や
製造工程のゴミ等によって形成されるピンホールに起因
する絶縁破壊が非常に少なく,高い信頼性と製造時の高
い歩留まりを得ることができるという利点を有してい
る。また、この厚膜誘電体層を用いることによって発光
層に印加される実効電圧が降下する問題を生じるが、誘
電体層に高誘電率材料を用いることによりこの問題を改
善している。
【0011】しかしながら、厚膜誘電体層上に形成され
る発光層は数100nmと厚膜誘電体層の1/100程
度の厚さしか有していない。このため、厚膜誘電体層は
発光層の厚み以下のレベルでその表面が平滑でなければ
くてはならないが、通常の厚膜工程で作製された誘電体
表面を十分平滑にすることは困難であった。
【0012】すなわち、厚膜誘電体層は本質的に粉体原
料を用いたセラミックスで構成されるため、緻密に焼結
させるためには通常30〜40%程度の体積収縮を生じ
るが通常のセラミックスが焼結時に3次元的に体積収縮
して緻密化するのに対し、基板上に形成された厚膜セラ
ミックスの場合、厚膜は基板に拘束されてているため、
基板の面内方向には収縮できず、厚さ方向に1次元的に
しか体積収縮出来ない。このため厚膜誘電体層の焼結は
不十分なまま本質的に多孔質体となってしまう。
【0013】また、緻密化の過程が、一定の粒度分布を
持った粉体のセラミック固相反応のため、異常結晶成長
や巨大空孔の形成などの焼結異常点が形成されやすい。
さらに厚膜の表面粗さは、多結晶焼結体の結晶粒サイズ
以下にはならないため、上記のような欠陥が無くともそ
の表面はサブμmサイズ以上のの凹凸形状になる。
【0014】このように誘電体層の表面の欠陥、あるい
は膜質が多孔質であることや凹凸形状であると、その上
に蒸着法やスパッタリング法で形成される発光層が表面
形状に追随して均一に形成する事が出来ない。このた
め、このような基板の非平坦部に形成された発光層部に
は効果的に電界を印加できないために、有効発光面積が
減少することや、膜厚の局所的な不均一性から発光層が
部分的に絶縁破壊して発光輝度の低下を生じる問題があ
った。さらに、膜厚が局所的に大きく変動するため、発
光層に印加される電界強度が局所的に大きくばらつき明
確な発光電圧敷居値が得られない問題があった。
【0015】このため、従来の製造プロセスでは厚膜誘
電体層の表面の大きな凹凸を研磨加工により取り除いた
後、さらに微細な凹凸をゾルゲル工程により取り除くと
言った作業を必要としていた。
【0016】しかし、ディスプレー用などの大面積の基
板を研磨するのは技術的に困難でありコストを高める要
因であった。そして、ゾルゲル工程を付加することはさ
らにコストを高める要因であった。また、厚膜誘電体層
に異常焼結点が存在して研磨で取りきれない大きな凹凸
が発生した場合には、このゾルゲル工程の付加でも対処
ができず歩留まりを低下させる要因であった。このた
め、低コストで発光欠陥のない誘電体層を厚膜誘電体で
形成することは極めて困難であった。
【0017】また、厚膜誘電体層はセラミックスの粉体
材料焼結プロセスで形成されるため、その焼成温度が高
い。すなわち、焼成温度としては通常のセラミックスと
同様に800℃以上、通常は850℃を要し、特に緻密
な厚膜焼結体を得るためには900℃以上の焼成温度が
必要となる。このような厚膜誘電体層を形成する基板と
しては、耐熱性及び誘電体層との反応性の問題からアル
ミナセラミックスやジルコニアセラミックス基板に限定
され、安価なガラス基板を用いることは困難である。前
記のセラミックス基板は、ディスプレー用として用いる
場合、大面積で良好な平滑性を有することが必要な条件
であるが、このような条件の基板を得ることは技術的に
極めて難しく、コストを高める要因であった。
【0018】さらに、下部電極層として用いる金属膜も
その耐熱性からパラジウムや白金等の高価な貴金属を使
う必要があり、コストを高める要因であった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の薄膜EL素子の問題、すなわち、絶縁体層が薄膜で形
成されている場合、絶縁体層の欠陥に起因する局所的な
絶縁耐圧の低下により発光層の破壊が生じディスプレー
デバイスとして致命的な欠陥が発生すること、セラミッ
クス厚膜誘電体層を用いる場合、誘電体層表面の欠陥や
膜質が多孔質であることや凹凸形状に起因する発光特性
の不良、厚膜誘電体層表面の研磨加工という困難な工程
の付加による高コスト化とゾルゲル工程の付加によるさ
らなる高コスト化という問題、厚膜誘電体層の焼成温度
に起因する基板と電極層材料の選択の制限という問題等
を全て解決し、基板選択の制限がなく安価で大面積化が
容易なガラス基板等が使用可能であり、簡便な方法によ
り、電極層や工程のゴミ等による誘電体層の非平坦部を
修正することで絶縁耐圧の低下がなく、さらに、誘電体
層表面の平滑性が良好で、高い表示品質が得られる薄膜
EL素子とその製造方法を高コスト化することなく提供
することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の課題は以下の
(1)乃至(5)の本発明により解決される。 (1)電気絶縁性を有する基板と前記基板上にパターン
を有する電極層と前記電極層上に誘電体層と発光層及び
透明電極層が積層された構造を少なくとも有する薄膜E
L素子であって、前記誘電体層が溶液塗布焼成法を複数
回繰り返すことにより多層状に形成され、前記多層状誘
電体層の膜厚が前記電極層の膜厚の4倍以上であり、か
つ、前記多層状誘電体層の膜厚が4μm以上16μm以
下であることを特徴とする薄膜EL素子。 (2)前記多層状誘電体層が溶液塗布焼成法を3回以上
繰り返すことにより形成されていることを特徴とする
(1)に記載の薄膜EL素子。 (3)前記多層状誘電体層の一層当たりの膜厚が、前記
電極層の膜厚の1/2以上であることを特徴とする
(1)または(2)記載の薄膜EL素子。 (4)電気絶縁性を有する基板と前記基板上にパターン
を有する電極層と前記電極層上に誘電体層と発光層及び
透明電極層が積層された構造を少なくとも有する薄膜E
L素子を製造するにあたり、前記電極層上に誘電体の前
駆体溶液の塗布焼成を複数回繰り返すことにより前記誘
電体層を多層状に形成することを特徴とする薄膜EL素
子の製造方法。 (5)前記誘電体の前駆体溶液の塗布焼成を3回以上繰
り返すことにより形成することを特徴とする(4)に記
載の薄膜EL素子の製造方法。
【0021】以上の本発明により高い表示品質が得られ
る薄膜EL素子とその製造方法を高コスト化することな
く得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の薄膜EL素子は、電気絶
縁性を有する基板上にパターンを有する電極層が形成さ
れ、さらに誘電体層として溶液塗布焼成法を複数回繰り
返すことにより多層状に形成された後、発光層及び透明
電極層が積層され、前記多層状誘電体層の膜厚が前記電
極層の膜厚の4倍以上であり、かつ、前記多層状誘電体
層の膜厚が4μm以上16μm以下としたものである。
【0023】図1は本発明の薄膜EL素子の構造図であ
る。本発明の薄膜EL素子は電気絶縁性を有する基板
(11)上に、所定のパターンを有する下部電極層(1
2)と、その上に溶液塗布焼成法を複数回繰り返すこと
によって形成された多層状誘電体層(13)と、さらに
誘電体層上に発光層(14)、薄膜絶縁体層(15)、
透明電極層(16)が積層された構造である。尚、絶縁
体層(15)は省略しても良い。下部電極層と上部透明
電極層はそれぞれストライプ状に形成され、互いに直交
する方向に配置される。この下部電極層と上部透明電極
層をそれぞれ選択し、両電極の直交部の発光層に選択的
に電圧を印加することによって特定画素の発光を得るこ
とが可能である。
【0024】基板は電気絶縁性を有しその上に形成され
る下部電極層、誘電体層を汚染することなく、所定の耐
熱強度を維持できるもので有れば特に限定されるもので
はない。
【0025】具体的な材料としては、アルミナ(Al2
3)、石英ガラス(SiO2)、マグネシア(Mg
O)、フォルステライト(2MgO・SiO2)、ステ
アタイト(MgO・SiO2)、ムライト(3Al23
・2SiO2)、ベリリア(BeO)、ジルコニア(Z
rO2)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化シリコン
(SiN)、炭化シリコン(SiC)等のセラミック基
板や結晶化ガラスや、高耐熱ガラス、青板ガラス等を用
いてもよく、またホウロウ処理を行った金属基板等も使
用可能である。
【0026】これらの中でも特に結晶化ガラスや、高耐
熱ガラス、また、形成する誘電体層の焼成温度との整合
が取れれば青板ガラスがその低コスト性、表面性、平坦
性、大面積基板作製の容易さから好ましい。
【0027】下部電極層は、複数のストライプ状のパタ
ーンを有するように形成され、その線幅が1画素の幅と
なりライン間のスペースは非発光領域となるため極力ラ
イン間のスペースを小さくしておくことが望ましく、目
的とするディスプレーの解像度にもよるが、例えば線幅
200〜500μm、スペース20μm程度が必要であ
る。
【0028】下部電極層の材質としては、高い導電性が
得られ、かつ誘電体層形成時にダメージを受けず、さら
に誘電体層や発光層と反応性が低い材質が望ましい。こ
のような下部電極層材料としては、Au、Pt、Pd、
Ir、Ag等の貴金属や、Au−Pd、Au−Pt、A
g−Pd,Ag−Pt等の貴金属合金や、Ag−Pd−
Cu等の貴金属を主成分とし非金属元素を添加した電極
材料が誘電体層焼成時の酸化雰囲気に対する耐酸化性が
容易に得られるため望ましい。また、ITOやSnO2
(ネサ膜)、ZnO−Al等の酸化物導電性材料を用い
てもよく、あるいは、Ni,Cu等の卑金属を用い、誘
電体層を焼成するときの酸素分圧をこれらの非金属が酸
化されない範囲に設定して用いることもできる。下部電
極層の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、めっき
法等の公知の技術を用いればよい。
【0029】誘電体層は、高誘電率で高耐圧の材質で構
成することが望ましい。ここで、誘電体層と発光層の誘
電率をそれぞれe1、e2とし、膜厚をd1、d2と
し、上部電極層と下部電極層間に電圧Voを印加した場
合、発光層に印加される電圧V2は次式で示される。 V2/Vo=(e1×d2)/(e1×d2+e2×d1) ------ (1) 発光層の比誘電率をe2=10、膜厚をd2=1μmと仮定した場合、 V2/Vo=e1/(e1+10×d1) ------- (2) 発光層に実効的にかかる電圧は少なくとも印加電圧の5
0%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは9
0%以上であることから上式より 50%以上の場合、e1≧10×d1 -------- (3) 80%以上の場合、e1≧40×d1 -------- (4) 90%以上の場合、e1≧90×d1 -------- (5) すなわち、誘電体層の比誘電率は少なくとも単位をμm
で表したときの膜厚の少なくとも10倍以上、好ましく
は40倍以上、より好ましくは90倍以上が必要とな
る。例えば、誘電体層の膜厚が5μmであれば、その比
誘電率は50〜200〜450以上が必要である。
【0030】このような高誘電率材料としては、例え
ば、BaTiO3、(BaxCa1-x)TiO3、(Bax
Sr1-x)TiO3、PbTiO3、Pb(Zrx
1-x3等のペロブスカイト構造を持った(強)誘電体
材料や、Pb(Mg1/3Ni2/3)O3等に代表される複
合ペロブスカイトリラクサー型強誘電体材料や、Bi4
Ti3O12、SrBi2Ta29等に代表されるビスマ
ス層状化合物、(SrxBa1-x)Nb26、PbNbO
6等に代表されるタングステンブロンズ型強誘電体材料
が用いられる。この中でも、BaTiO3やPZT等の
ペロブスカイト構造を持った強誘電体材料が、誘電率が
高く比較的低温での合成が容易であるため好ましい。
【0031】前記誘電体層はゾルゲル法やMOD法等の
溶液塗布焼成法により形成される。ゾルゲル法とは、一
般には溶媒に溶かした金属アルコキシドに所定量の水を
加え、加水分解、重縮合反応させてできるM−O−M結
合を持つゾルの前駆体溶液を基板に塗布し焼成させるこ
とによって膜形成をする方法である。また、MOD(Me
tallo-Organic Decomposition )法とは、M−O結合を
持つカルボン酸の金属塩などを有機溶媒に溶かして前駆
体溶液を形成し、基板に塗布し焼成させることによって
膜形成をする方法である。ここで前駆体溶液とはゾルゲ
ル法、MOD法などの膜形成法において原料化合物が溶
媒に溶解されて生成する中間化合物を含む溶液を指す。
【0032】ゾルゲル法とMOD法は、完全に別個の方
法ではなく、相互に組み合わせて用いることが一般的で
ある。例えばPZTの膜を形成する際、Pb源として酢
酸鉛を用い、Ti,Zr源としてアルコキシドを用いて
溶液を調整することが一般的である。また、ゾルゲル法
とMOD法の二つの方法を総称してゾルゲル法と呼ぶ場
合もあるが、いずれの場合も前駆体溶液を基板に塗布
し、焼成する事によって膜を形成することから本明細書
では溶液塗布焼成法とする。また、サブμmの誘電体粒
子と誘電体の前駆体溶液を混合した溶液であっても本発
明の誘電体の前駆体溶液に含まれ、その溶液を基板に塗
布焼成する場合であっても本発明の溶液塗布焼成法に含
まれる。
【0033】溶液塗布焼成法は、ゾルゲル法、MOD法
いずれの場合も、誘電体を構成する元素がサブμm以下
のオーダーで均一に混合されるため、厚膜法による誘電
体形成のような本質的にセラミックス粉体焼結を用いた
手法と比較して、極めて低温で誘電体を合成することが
可能であることである。
【0034】例えば、BaTiO3やPZT等のペロブ
スカイト強誘電体を例に取ると、通常のセラミックス粉
体焼結法では900〜1000℃以上の高温プロセスが
必要であるが、溶液塗布焼成法を用いれば、500〜7
00℃程度の低温で形成可能である このように、溶液塗布焼成法により誘電体層を形成する
ことにより、従来の厚膜法では耐熱性の観点で使用不可
能であった高耐熱ガラスや結晶化ガラス、また青板ガラ
ス等の使用が可能になる。
【0035】本発明の薄膜EL素子は誘電体層を溶液塗
布焼成法を複数回繰り返すことにより多層状に形成す
る。次に図4を用いて本発明の誘電体層の形成工程を説
明する。図4Aは基板(41)上にストライプ状にパタ
ーニングされた下部電極層(42)が形成され誘電体層
第1層(43-1)が形成されている。溶液塗布焼成法
による膜形成法は段差に対しても均一に膜が形成される
こと(ステップカバレージ性)が無いため下部電極のパ
ターンエッジ部近傍(44)は膜厚が薄く形成される。
また、基板上には製造工程に起因するゴミ(45)が存
在している。このゴミの近傍も誘電体層の膜厚が薄く、
またこのようなゴミが焼成前後に剥離することにより、
ピンホール(46)が形成される。そして、溶液塗布後
の焼成時に、誘電体層に何らかの原因でクラック(4
7)が形成されることがあり、この部分はピンホールと
なって誘電体層の絶縁不良点となる。このようなクラッ
クは特に金属電極層上で発生しやすく、これは主に誘電
体層焼成時に金属電極層の再結晶や微少なヒルロックの
形成により誘電体層に過大な応力がかかることが原因の
一つと考えられる。このような誘電体層の欠陥は誘電体
層の絶縁耐圧低下の原因となる。図4Bは、誘電体層が
溶液塗布焼成法を4回繰り返すことにより多層状に形成
されている。誘電体層第1層形成時に発生した下部電極
のパターンエッジ部近傍、ゴミ近傍、ピンホール、クラ
ックは誘電体層第2層(43-2)によって埋められ誘
電体層の表面の欠陥が改善されるため、絶縁耐圧は著し
く改善される。誘電体層第2層の形成時にも、工程中の
ゴミ付着によるピンホール等が発生する可能性はある
が、この第2層の欠陥(48)が第1層の欠陥と同位置
に発生する可能性は極めて低いため、これらの欠陥部分
によって発生する誘電体層第1層,第2層の膜厚低下部
は少なくとも誘電体層1層分の厚さを確保できる。
【0036】また、誘電体層第2層(43-2)に発生
するクラックに関しても、特に発生原因が下部金属電極
層に起因する誘電体層への応力である場合、第1層の誘
電体層が下部金属電極層のクランプ層として働き、第2
層以降への応力伝達を緩和するため第2層以降のクラッ
ク発生確率は著しく減少し、この種の欠陥の積層による
誘電体層の絶縁耐圧低下を回避することが可能となる。
【0037】図4Bでは、さらに誘電体第3層(44−
3)、第4層(44−4)が形成されている。このよう
に溶液塗布焼成法を繰り返すことにより、下部電極のパ
ターンエッジ部近傍や、誘電体層中の欠陥による誘電体
層の膜厚減少に伴う絶縁耐圧欠陥部を完全に抑圧するこ
とが可能となる。
【0038】また、多層状誘電体層を構成する各層の膜
厚を等しく形成しても良く、あるいは各層を異なった膜
厚で形成しても良い。そして、この各層は同一の材質か
ら構成されても良く、あるいは異なった材質から構成さ
れても良い。
【0039】さらに、本発明の作用を明確に説明するた
め、誘電体層を本発明による溶液塗布焼成法を用いて多
層状誘電体層に形成せず、スパッタリング法により形成
した場合について電子顕微鏡写真を用いて説明する。図
5は3μmの下部電極層を形成し、パターニングした基
板上に、スパッタリング法でBaTiO3薄膜を8μm
形成した場合の電子顕微鏡写真である。図5より明らか
なように、スパッタリング法によって誘電体層を形成し
た場合、誘電体膜の表面は基板の段差を強調する形で形
成されるため、誘電体表面は著しい凹凸とオーバーハン
グが発生する。このような表面形状の凹凸現象は、スパ
ッタリング法以外にも蒸着法で誘電体層を形成した場合
も同じように認められている。このような誘電体層上に
は、EL発光層のような機能性薄膜を形成し使用するこ
とは全く不可能である。このように、従来のスパッタリ
ング法等の手法で形成した誘電体層では不可能であった
下部電極層の段差やゴミ等による欠陥を本発明において
は溶液塗布焼成法を複数回繰り返すことによって完全に
被覆し、誘電体層表面が平坦化される。
【0040】本発明者による詳細な実験の結果、上記の
効果は、以下の条件において特に効果が認められた。
【0041】第1に、誘電体層が溶液塗布焼成法を少な
くとも複数回繰り返すことによって形成されることであ
る。この効果は上記に記したとおりである。特に繰り返
し回数を3回以上とした場合、単層の誘電体層にゴミ、
クラック等の原因によって発生した欠陥部の膜厚が、少
なくとも多層状誘電体層の平均膜厚の2/3以上にする
事が可能である。通常誘電体層の絶縁耐圧の設計値とし
ては、予定印加電圧の50%程度の余裕を見込むため、
上記の欠陥によって発生した局所的な耐圧低下部でも絶
縁破壊等の問題を回避することが可能となる。
【0042】第2に誘電体層の膜厚を、下部電極層の膜
厚の4倍以上とすることである。本発明者の実験的検討
から、下部電極のパターンエッジ部に形成される誘電体
層膜厚の減少部分は、下部電極層膜厚が誘電体層の平均
膜厚の1/4以下となった場合ほぼ平均膜厚の2/3以上
とすることが可能であることが判明した。また、このと
きこの段差部の平坦化も進み、十分になめらかであるこ
とが分かった。このような平坦化効果により、誘電体層
の上部に形成される薄膜発光層も均一な形成が可能にな
る。
【0043】第3に、多層状誘電体層の膜厚を4μm以
上、16μm以下とすることである。本発明者の検討に
よれば、通常のクリーンルーム内での工程で発生するゴ
ミ等のパーティクルサイズは0.1〜2μm、特に1μ
m前後に集中しており、平均膜厚を4μm以上、好まし
くは6μm以上とすることでゴミ等の欠陥による誘電体
層欠陥部の絶縁耐圧を平均耐圧の2/3以上とすること
が可能である。
【0044】膜厚が16μm以上になると溶液塗布焼成
法の繰り返し回数が多くなりすぎるためコストの増大と
なる。さらに、式(3)〜(5)に示されるように、誘
電体層の膜厚を大きくすると誘電体層の比誘電率自体を
大きくする必要があり、例えば膜厚が16μm以上の場
合、必要とされる誘電率は、160〜640〜1440
以上となる。しかし、一般に溶液塗布焼成成法を用いて
誘電率1500以上の誘電体層を形成することは技術的
困難が大きい。また、本発明では耐圧が高く欠陥の無い
誘電体層が容易に形成可能であるため、16μm以上の
誘電体層を形成する必要が無い。このため、膜厚の上限
は16μm以下、好ましくは12μm以下である。
【0045】第4に、前記誘電体層の1層当たりの厚さ
を、前記下部電極層の膜厚の1/2以上とすることであ
る。本発明者の検討によれば、誘電体層の1層当たりの
厚さが電極層の膜厚の1/2以下の場合、パターンエッ
ジ近傍で誘電体層のクラックが発生しやすく、さらにこ
のクラックが次の誘電体層を形成しても修復されにく
く、また次の誘電体層にも新たなクラックが形成されや
すいことが分かった。
【0046】また、クラックが発生しない場合でも、誘
電体層による下部電極のパターンエッジ部の被覆性が、
この誘電体層の1層当たり膜厚が電極層の1/2以下の
場合と以上の場合で、積層回数を調整して同一の最終的
な膜厚を構成しても、1層当たり膜厚が電極層の1/2
以下の場合電極パターンエッジ部の被覆性が著しく悪い
ことが分かった。
【0047】この現象は恐らく1層当たりの誘電体層膜
厚が小さい場合、パターンエッジ部の誘電体層が極めて
薄くなるために誘電体層焼成時の熱ストレスによって下
部電極層に発生する応力が影響していると考えられる。
【0048】発光層の材料としては特に限定されない
が、前述したMnをドープしたZnS等の公知の材料が
使用できる。これらの中でも、SrS:Ceは優れた特
性を得られることから特に好ましい。発光層の膜厚とし
ては、特に制限されるものではないが、厚すぎると駆動
電圧が上昇し、薄すぎると発光効率が低下する。具体的
には、発光体材料にもよるが、好ましくは100〜20
00nm程度である。
【0049】発光層の形成方法は、気相堆積法を用いる
ことが可能である。気相堆積法としては、スパッタ法や
蒸着法等の物理的気相堆積法やCVD法等の化学的気相
堆積法が好ましい。また、前述したように特にSrS:
Ceの発光層を形成する場合には、H2S雰囲気下、エ
レクトロンビーム蒸着法により形成すると、高純度の発
光層を得ることが可能である。
【0050】発光層の形成後、好ましくは加熱処理を行
う。加熱処理は、基板側から電極層、誘電体層、発光層
と積層した後に行っても良いし、基板側から電極層、誘
電体層、発光層、絶縁体層、あるいはこれに電極層を形
成した後に加熱処理(キャップアニール)を行っても良
い。熱処理の温度は形成する発光層によるが、好ましく
は300℃以上、より好ましくは、400以上、また、
誘電体層の焼成温度以下、処理時間は10〜600分で
ある。加熱処理時の雰囲気としては、発光層の組成、形
成条件によりAir、N2,Ar,He等を選べばよ
い。
【0051】発光層上に形成される絶縁体層は、前記し
たように省略しても良いがこれを有することが好まし
い。この絶縁体層は抵抗率として、108Ωcm以上、
特に1010〜1018Ωcm程度が好ましい。また、
比較的高い誘電率を有する物質であることが好ましく、
その誘電率εとしては、好ましくはε=3〜1000程
度である。この絶縁体層の構成材料としては、例えば酸
化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)、酸
化タンタル(Ta25)、チタン酸ストロンチウム(S
rTiO3)、酸化イットリウム(Y23)、チタン酸
バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTi
3)、ジルコニア(ZrO2)、シリコンオキシナイト
ライド(SiON)、アルミナ(Al23)、ニオブ酸
鉛(PbNb26)等を用いることができる。
【0052】絶縁体層を形成する方法としては、上記発
光層と同様である。この場合の絶縁体層の膜厚として
は、好ましくは50〜1000nm、特に50〜500
nm程度である。
【0053】透明電極層は膜厚0.2μm〜1μmのI
TOやSnO2(ネサ膜)、ZnO−Al等の酸化物導
電性材料等が用いられる。透明電極層の形成方法として
は、スパッタ法のほか蒸着法等の公知の技術を用いれば
よい。
【0054】なお、上記した薄膜EL素子は単一発光層
のみを有するが、本発明の薄膜EL素子は、このような
構成に限定されるものではなく、膜厚方向に発光層を複
数積層しても良いし、マトリックス状にそれぞれ種類の
異なる発光層(画素)を組み合わせて平面的に配置する
ような構成としても良い。
【0055】また、本発明の薄膜EL素子は電子顕微鏡
による観察で容易に識別される。すなわち、本発明にお
いて溶液塗布焼成法を複数回繰り返すことにより多層状
に形成された誘電体層は他の方法により形成された誘電
体層とは誘電体層が多層状に形成されていることのみな
らず膜質の違いも観察される。さらに、誘電体層表面の
平滑性が極めて良好であるという特徴がある。
【0056】上記したように本発明の薄膜EL素子は、
発光層が積層される誘電体層表面の平滑性が極めて良好
であり、絶縁耐圧が高くかつ欠陥がないため、高性能、
高精細のディスプレイを容易に構成することもできる。
また、製造工程が容易であり、製造コストを低く抑える
ことが可能である。
【0057】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に示しさらに
詳細に説明する。 (実施例1)99.6%純度のアルミナ基板を表面研磨
し、この基板上にスパッタリング法により微量添加物を
添加したAu薄膜を1μmの厚さに形成し、700℃で
熱処理を行って安定化した。このAu薄膜をフォトエッ
チング法を用いて幅300μm、スペース30μmの多
数のストライプ状にパターニングした。
【0058】この基板に溶液塗布焼成法を用いて誘電体
層を形成した。溶液塗布焼成法による誘電体層の形成方
法として、以下の方法で作製したゾルゲル液をPZT前
駆体溶液として基板にスピンコーティング法にて塗布
し、700℃15分間焼成する事を所定回繰り返した。
【0059】基本的なゾルゲル液の作製方法は、8.4
9gの酢酸鉛三水和物と4.17gの1.3プロパンジ
オールを約2時間、加熱攪拌し、透明な溶液を得た。こ
れとは別に3.70gのジルコニウム・ノルマルプロポ
キシド70wt%1−プロパノール溶液と1.58gの
アセチルアセトンを乾燥窒素雰囲気中で30分間加熱攪
拌し、これに3.14gのチタニウム・ジイソプロポキ
シド・ビスアセチルアセトネート75wt%2−プロパ
ノール溶液と2.32gの1.3プロパンジオールを加
え、更に2時間加熱攪拌した。これら2つの溶液を80℃
で混合し、乾燥窒素雰囲気中で2時間加熱攪拌し、褐色
透明な溶液を作製した。この溶液を130℃で数分間保
持することにより副生成物を取り除き、更に3時間加熱
攪拌することによりPZT前駆体溶液を作製した。
【0060】ゾルゲル液の粘度調整は、n−プロパノー
ルを用いて希釈することにより行った。単層当たりの誘
電体層の膜厚は、スピンコーティング条件及びゾルゲル
液の粘度を調整することにより、1層0.4μm、0.
7μmとした。上記ゾルゲル液をPZT前駆体溶液とし
てスピンコーティング及び焼成を繰り返すことにより表
1に示す誘電体層を形成した。
【0061】
【表1】
【0062】表1中の膜構造とは膜厚×積層回数を表
す。例えば試料14の膜構造は0.7μmを6層積層し
た構造である。表1から明らかなように、多層状誘電体
層の膜厚が4μm未満の場合は耐圧が低く、薄膜EL素
子に適用するには不十分である。また、1層当たりの膜
厚が電極層膜厚(1μm)の1/2未満である0.4μ
mの場合、耐圧が著しく下がり良好な結果が得られなか
った。
【0063】図6、7,8は、それぞれ試料11,1
2,14の誘電体層表面の電子顕微鏡写真である。 図
より明らかなように、一層あたり0.4μm厚で全膜厚
が2μmの誘電体層を形成した試料11は誘電体層のク
ラックが埋めきれずに表面に存在するが、一層あたり
0.7μm厚の試料12は試料11とほぼ同様な全膜厚
が2.1μmであっても表面のクラックの痕跡は残るも
のの完全に封じられている。さらに、全膜厚が4.2μ
mの試料14はクラックの痕跡が完全に消えている。こ
のように、電極膜厚に対し1層当たりの誘電体層の膜厚
が1/2未満であると、電極層応力による誘電体層のク
ラック発生が十分に抑圧できず耐圧が得られない傾向が
ある。
【0064】また、下部電極膜厚に対し多層状誘電体層
の膜厚が4倍以上無いと耐圧が十分に得られない事がわ
かる。
【0065】表1の試料13〜18と同様の構成として
形成された誘電体層にを200℃に加熱した状態でMn
をドープしたZnS蒸着源を用い、ZnS発光体薄膜を
厚さ0.8μm となるよう蒸着法により形成した後、
真空中600℃で10分間熱処理した。
【0066】次に、第2絶縁体層としてSi34薄膜と
上部電極層としてITO薄膜をスパッタリング法により
順次形成することにより薄膜EL素子とした。その際、
上部電極層のITO薄膜はメタルマスクを成膜時に用い
る事により幅1mmのストライプ上にパターニングし
た。発光特性は、得られた素子構造の下部電極、上部透
明電極から電極を引き出し、1kHzのパルス幅50μ
sにて発光輝度が飽和するまでの電界を印加して測定し
た。また、それぞれの薄膜EL素子を所定の個数ずつ作
製し評価した。
【0067】その結果、試料13を用いた薄膜EL素子
は、発光敷居値付近(140〜160V)の電圧を印加
した時点で絶縁破壊を起こし破壊した。また、試料15
は作製した試料の約半数において最高輝度に達する前に
絶縁破壊を起こした。この原因として耐圧が低かったこ
とが考えられる。これに対し、試料14,16,17,
18上に形成された薄膜EL素子は何れも最高輝度60
00〜10000cd/m2が得られ、かつその時の印
加電圧でも絶縁破壊が発生しなかった。 (実施例2)ソーダライムベース高耐熱ガラス基板(軟
化点820℃)を用い、この基板上にスパッタリング法
により薄膜下部電極層としてAg/Pd/Cu薄膜を
0.5μmの厚さに形成し、700℃で熱処理を行って
安定化した。この薄膜下部電極層をフォトエッチング法
を用いて幅500μm、スペース50μmの多数のスト
ライプ状にパターニングした。
【0068】この基板に溶液塗布焼成法を用いて誘電体
層を形成した。溶液塗布焼成法による誘電体層の形成方
法として、以下の方法で形成したゾルゲル液をBaTi
3前駆体溶液として基板にディップコーティング法に
て塗布し、最高温度700℃にて10分間焼成する事を
所定回繰り返した。このとき1層当たりの誘電体層の膜
厚は1.5μmであった。
【0069】BaTiO3前駆体溶液の作製方法として
は、分子量63万のPVP(ポリビニルピロリドン)を
2−プロバノールに完全に溶解し、酢酸及びチタンテト
ライソプロポキシドを攪拌しながら添加し、透明な溶液
を得た。この溶液に純水と酢酸バリウムの混合溶液を攪
拌しながら滴下し、この状態で攪拌を続けながら所定時
間のエージングを行った。各出発原料の組成比は、酢酸
バリウム:チタンテトライソプロポキシド:PVP:酢
酸:純水:2−プロパノール=1:1:0.5:9:2
0:20である。これによりBaTiO3前駆体溶液が
得られた。
【0070】上記BaTiO3前駆体溶液の塗布と焼成
を繰り返すことにより表2に示す誘電体層を形成した。
【0071】
【表2】
【0072】表2中の膜構造とは表1と同様に膜厚×積
層回数を表す。表2から明らかなように、この場合も、
電極膜厚に対し、多層状誘電体層の膜厚が4倍以上ない
と耐圧が得られず、また多層状誘電体層の膜厚が4μm
以下の場合は耐圧が低く、EL用基板としては不十分で
ある。
【0073】このようにして形成された試料22〜27
に、実施例1と同様に発光層、絶縁体層、上部透明電極
を形成し、発光特性を評価した。
【0074】その結果、試料22を用いた薄膜EL素子
は、発光敷居値付近(140〜160V)の電圧を印加
した時点で絶縁破壊を起こし破壊した。 基板23〜2
6上に形成された薄膜EL素子は何れも最高輝度600
0〜10000cd/m2が得られ絶縁破壊が発生しな
かった。また、基板27に形成した薄膜EL素子は、評
価に用いた電源の最大印加電圧である350Vを印加し
ても最大輝度が得られなかった。
【0075】
【発明の効果】上記のように本発明の効果は明らかであ
る。
【0076】本発明によれば、従来の薄膜EL素子の問
題とされた絶縁体層が薄膜で形成されている場合、絶縁
体層の欠陥に起因する局所的な絶縁耐圧の低下により発
光層の破壊が生じディスプレーデバイスとして致命的な
欠陥が発生すること、セラミックス厚膜誘電体層を用い
る場合、誘電体層表面の欠陥や膜質が多孔質であること
や凹凸形状に起因する発光特性の不良、厚膜誘電体層表
面の研磨加工という困難な工程の付加による高コスト化
とゾルゲル工程の付加によるさらなる高コスト化、厚膜
誘電体層の焼成温度に起因する基板と電極層材料の選択
の制限を解決し、基板選択の制限がなく安価で大面積化
が容易なガラス基板等が使用可能であり、簡便な方法に
より、電極層や工程のゴミ等による誘電体層の非平坦部
を修正することで絶縁耐圧の低下がなく、さらに、誘電
体層表面の平滑性が良好で、高い表示品質が得られる薄
膜EL素子とその製造方法を高コスト化することなく提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜EL素子の構造を示す断面図であ
る。
【図2】従来の薄膜EL素子の構造を示す断面図であ
る。
【図3】従来の薄膜EL素子の構造を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の薄膜EL素子の絶縁体層を形成する工
程を示す断面図である。
【図5】従来の薄膜EL素子の断面の電子顕微鏡写真で
ある。
【図6】比較例による薄膜EL素子の絶縁体層の表面の
電子顕微鏡写真である。
【図7】本発明による薄膜EL素子の絶縁体層の表面の
電子顕微鏡写真である。
【図8】本発明による薄膜EL素子の絶縁体層の表面の
電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
11 基板 12 下部電極層 13 多層状誘電体層 14 発光層 15 薄膜絶縁体層 16 透明電極層 21 透明基板 22 透明電極層 23 薄膜透明第1絶縁体層 24 発光層 25 薄膜透明第2絶縁体層 26 電極層 31 基板 32 下部厚膜電極 33 厚膜誘電体層 34 発光層 35 薄膜絶縁体層 36 上部透明電極層 41 基板 42 下部電極層 43−1 誘電体層第1層 43−2 誘電体層第2層 43−3 誘電体層第3層 43−4 誘電体層第4層 44 パターンエッジ部近傍 45 ゴミ 46 ピンホール 47 クラック 48 欠陥

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気絶縁性を有する基板と前記基板上にパ
    ターンを有する電極層と前記電極層上に誘電体層と発光
    層及び透明電極層が積層された構造を少なくとも有する
    薄膜EL素子であって、前記誘電体層が溶液塗布焼成法
    を複数回繰り返すことにより多層状に形成され、前記多
    層状誘電体層の膜厚が前記電極層の膜厚の4倍以上であ
    り、かつ、前記多層状誘電体層の膜厚が4μm以上16
    μm以下であることを特徴とする薄膜EL素子。
  2. 【請求項2】前記多層状誘電体層が溶液塗布焼成法を3
    回以上繰り返すことにより形成されていることを特徴と
    する請求項1記載の薄膜EL素子。
  3. 【請求項3】前記多層状誘電体層の一層当たりの膜厚
    が、前記電極層の膜厚の1/2以上であることを特徴と
    する請求項1または2記載の薄膜EL素子。
  4. 【請求項4】電気絶縁性を有する基板と前記基板上にパ
    ターンを有する電極層と前記電極層上に誘電体層と発光
    層及び透明電極層が積層された構造を少なくとも有する
    薄膜EL素子を製造するにあたり、前記電極層上に誘電
    体の前駆体溶液の塗布焼成を複数回繰り返すことにより
    前記誘電体層を多層状に形成することを特徴とする薄膜
    EL素子の製造方法。
  5. 【請求項5】前記誘電体の前駆体溶液の塗布焼成を3回
    以上繰り返すことにより形成することを特徴とする請求
    項4記載の薄膜EL素子の製造方法。
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