JP2002106105A - 野縁の取付構造 - Google Patents

野縁の取付構造

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JP2002106105A JP2000297120A JP2000297120A JP2002106105A JP 2002106105 A JP2002106105 A JP 2002106105A JP 2000297120 A JP2000297120 A JP 2000297120A JP 2000297120 A JP2000297120 A JP 2000297120A JP 2002106105 A JP2002106105 A JP 2002106105A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 野縁を野縁受けに対して簡単且つ強固に取り
付ける。施工時に天井材の取り付け作業を容易にする。
施工後は天井材の重量や振動等に対して強く、施工の高
信頼性を得る。 【解決手段】 野縁2と、下部に先端が自由端となった
横片5aを有する野縁受け5と、野縁2を野縁受け5に
吊り下げ支持するための複数のクリップ金具3とを備え
る。クリップ金具3の下部に野縁2が挿入されて支持さ
れる略U字形の野縁支持部6が設けられる。クリップ金
具3の上部に横方向Bに向けて一端が開口し且つ他端が
閉塞された切り込み溝7が設けられる。切り込み溝7内
に野縁受け5の横片5aが嵌入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野縁の取付構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、下面が天井材の取付面2aとなっ
ている野縁2を吊木受け4に取り付けるにあたっては、
図12に示すように、野縁2を複数のクリップ金具3を
介して吊木受け4に吊り下げ支持するようにしている。
なお図12中の20は吊りボルト、21はナット、23
はハンガーである。従来のクリップ金具3は、図13
(a)に示すように、その下部には野縁2の内部に挿入
されて野縁2の上部両側に設けた一対の嵌入用の耳部1
4にそれぞれ嵌め込まれる一対の嵌合片24が形成され
ており、クリップ金具3の上部には折り曲げ可能な引掛
け係止片25が形成されている。そして、一対の嵌合片
24を野縁2の両耳部14にそれぞれ嵌入させた状態
で、図13(b)に示すように、引掛け係止片25を吊
木受け4に沿わせて逆U字状に折り曲げることによっ
て、引掛け係止片25を吊木受け4に引掛け係止するよ
うにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来では、
クリップ金具3に設けた引掛け係止片25を折り曲げて
吊木受け4の上面に引掛け係止させているにすぎないた
め、引掛け係止片25は吊木受け4に対して上下方向E
に移動自在となり、野縁2の浮き上がりを防止できなく
なる。このため施工時にあっては、野縁2の取付面2a
に天井材をビス等で取り付ける際に野縁2が上方へ逃げ
て天井材の取り付け作業が困難になるという問題があ
り、また施工後においても、クリップ金具3は吊木受け
4に対して単に引掛け係止されているにすぎないために
吊木受け4に対する野縁2の取り付け強度が弱まり、特
に天井材の重量によってクリップ金具3の引掛け係止片
25が変形したり、振動が加わったときは天井材にがた
つきが発生したり、或いはクリップ金具3が吊木受け4
から外れて天井材が浮き上がったり、垂れ下がったりす
るといった問題もある。
【0004】本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて
発明したものであって、その目的とするところは、野縁
を野縁受けに対して簡単に且つ強固に取り付けることが
でき、施工時には天井材の取り付け作業が容易となり、
施工後は天井材の重量や振動等に対して強く、施工の高
信頼性を得ることができる野縁の取付構造を提供するに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明にあっては、下面が天井材1の取付面2aとな
っている野縁2と、下部に先端が自由端となった横片5
aを有する野縁受け5と、野縁2を野縁受け5に吊り下
げ支持するための複数のクリップ金具3とを備えてお
り、クリップ金具3の下部に野縁2が挿入されて支持さ
れる略U字形の野縁支持部6が設けられると共に、クリ
ップ金具3の上部に横方向Bに向けて一端が開口し且つ
他端が閉塞された切り込み溝7が設けられ、この切り込
み溝7内に野縁受け5の横片5aが嵌入されていること
を特徴としており、このように構成することで、クリッ
プ金具3を用いて野縁受け5に野縁2を簡単且つ強固に
取り付けることができると同時に、野縁受け5にて野縁
2の浮き上がりを確実に防止できるようになる。
【0006】また上記野縁支持部6の内部に野縁2のジ
ョイント部8を位置させると共に、該野縁支持部6の一
部に野縁2のジョイント部8の位置を外部から確認する
ための窓孔9を形成するのが好ましく、この場合、野縁
2のジョイント部8を野縁支持部6内部の最適な位置、
例えば野縁2の端部の掛かり代Cを十分に確保しなが
ら、野縁受け5にかかる荷重のバランスが最適となる位
置に配置することが容易となる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0008】本実施形態の野縁2は、図2、図3に示す
ように、例えば断面ロ字状の鋼管からなり、その下面が
石膏ボードなどからなる天井材1を取り付けるための取
付面2aとなっている。この野縁2は、野縁受け5と直
交方向に複数本並べて配置されている。各野縁2は、複
数のクリップ金具3を介して野縁受け5に取り付けられ
ている。図3中の10は床、11は間仕切り壁である。
【0009】野縁受け5の下部には、先端が自由端とな
った横片5aが設けられている。本例の野縁受け5は、
図5に示すような縦片5bと横片5aとからなる断面L
字形の金属材により構成されており、その長さLは梁1
2と略同寸法となるように長尺に設定されている。
【0010】クリップ金具3は、図4に示すように、金
属材をヒレ13付きの略U字形に折り曲げ加工して形成
されている。クリップ金具3の上部には、横方向Bに向
けて一端が開口し且つ他端が閉塞された切り込み溝7が
それぞれ形成されている。各切り込み溝7はクリップ金
具3の前端部3aにそれぞれ開口しており、この切り込
み溝7内に前方から野縁受け5の横片5aを嵌入(圧
入)することで、クリップ金具3を野縁受け5に対して
固定できるようになっている。
【0011】クリップ金具3の下部は、上方に開口した
野縁支持部6となっており、この野縁支持部6内に野縁
2が挿入されて支持されるようになっている。また、野
縁2のジョイント部8においては、図1に示すように、
野縁支持部6の内部に野縁2のジョイント部8を配置す
るようにしている。つまり、隣接する一方の野縁2の端
部2bと他方の野縁2の端部2bとが野縁支持部6の両
側からそれぞれ挿入されて、端部2b,2b同士が野縁
支持部6内部で互いに突き合わされている。これにより
クリップ金具3は、野縁2を野縁受け5に取り付ける本
来の機能に加えて、野縁2同士を互いに接続する接続部
材としての機能も有している。
【0012】また野縁支持部6の側面には、野縁2のジ
ョイント部8の位置を外部から確認するための横長状の
窓孔9が形成されている。窓孔9は、その中心部Nが野
縁受け5の横片5aの中心部Mの略真下に位置するよう
に形成されており、窓孔9の中心部Nに野縁2のジョイ
ント部8を合わせることで、横片5aの中心部Mの略真
下に野縁2のジョイント部8を配置できるようになって
いる。
【0013】上記野縁受け5は、吊金具15を介して梁
12に吊り下げ支持される。この吊金具15は、図1
(a)、図8に示すように、梁12の下部フランジ12
aに固定される梁側固定部15aと、野縁受け5の横片
5aにナット16で固定される野縁受け側固定部15b
とを備えている。梁側固定部15aは、側面視略コ字状
をしたボックス部17の上部先端に梁12の下部フラン
ジ12aの上面に当接する当接片18が設けられ、ボッ
クス部17の下部先端に下部フランジ12aの下面に締
め付けられるボルト19が貫通しており、ボルト19を
下方から締め付けることで、ボルト19の先端と当接片
18とで下部フランジ12aを上下から挟み付けること
ができて、梁12に対して梁側固定部15aを固定でき
るようになっている。野縁受け側固定部15bは、ボッ
クス部17に上下を貫通するように取り付けられた取り
付け軸30の下部に上下一対のナット16が螺合するネ
ジ部が設けられており、取り付け軸30の下部を野縁受
け5の横片5aの長孔31(図5)に挿通して、上下一
対のナット16で横片5aを上下から挟み付けることに
よって、野縁受け5に対して野縁受け側固定部15bを
固定できるようになっている。この野縁受け5は、野縁
2を梁12側に取り付ける機能に加えて、野縁2の浮き
上がりを防止する機能を有している。
【0014】次に、野縁2の取り付けの手順の一例を説
明する。
【0015】先ず、図7に示すように、梁12の下部フ
ランジ12aに、梁方向Dに間隔をあけて複数の吊金具
15を取り付ける。このとき、各吊金具15の梁側固定
部15aのボルト19を締め付けて下部フランジ12a
に固定する。その後、野縁受け側固定部15bの取り付
け軸30を野縁2の横片5aの長孔31(図5)に挿通
して上下のナット16(図1)を締め付けることで、吊
金具15を野縁受け5に固定できる。このとき取り付け
軸30に沿ってナット16の上下位置を変えることによ
って、野縁受け5の高さ位置を調整することが可能とな
る。
【0016】一方、図6の矢印ニで示すように、野縁2
の所定位置にクリップ金具3の野縁支持部6を差し込
み、その後、図7の矢印ハで示すように、クリップ金具
3の切り込み溝7と野縁受け5の横片5aとを位置合わ
せして、金槌等でクリップ金具3を横片5aに向けて嵌
入する。これによりクリップ金具3が野縁受け5に対し
て固定される。一方、野縁2のジョイント部8では、図
1(b)、図8のように野縁支持部6の内部にジョイン
ト部8を位置させる。このとき、野縁支持部6の一端側
から図8の矢印イで示すように、一方の野縁2の端部2
bをスライドさせて差し込み、図1(b)に示す窓孔9
の中心部Nに野縁2のジョイント部8を位置させ、この
状態で、ビス33を野縁支持部6のビス孔32から打入
して、野縁支持部6に対して野縁2を固着する。これに
より野縁受け5の横片5aの中心部Mの略真下に野縁2
のジョイント部8が位置するようになる。なお仮りに野
縁2のジョイント部8の位置が横片5aの中心部Mより
も先端部側(図1(b)の矢印イで示す方向)にずれる
と、横片5aの先端部に荷重が偏って野縁受け5にかか
る荷重のバランスが悪くなり、逆に、野縁2のジョイン
ト部8の位置が横片5aの中心部よりも基端側(図1
(b)の矢印ロで示す方向)にずれると、野縁支持部6
に対して一方の野縁2の掛かり代Cが小さくなる。そこ
で、本実施形態のように横片5aの中心部の略真下に野
縁2のジョイント部8を位置させることで、他方の野縁
2の掛かり代Cを十分に確保しながら、同時に野縁受け
5にかかる荷重のバランスが最適となり、施工の信頼性
を一層向上させることができる。
【0017】その後、野縁2の取付面2aに天井材1を
ビス等で取り付ける(図3、図11の状態)。このと
き、野縁受け5によって野縁2の浮き上がりを防止でき
るので、天井材1の取り付け時に野縁2が上方に逃げる
ようなことがなく、天井材1の取り付け作業が簡単に行
えるようになる。
【0018】また、クリップ金具3は切り込み溝7の野
縁受け5への嵌入によって強固に取り付けられており、
しかも、野縁2はクリップ金具3の野縁支持部6内に挿
入されて支持されているため、施工後に仮りに天井材1
の重量や振動等が加わっても、クリップ金具3が変形し
たり、クリップ金具3が野縁受け5から外れたりするお
それがなくなり、従って、施工後においても天井材1に
がたつきが発生したり、浮き上がったり、垂れ下がった
りするといった問題もなく、施工の信頼性を飛躍的に向
上させることができるものである。
【0019】また長尺の野縁受け5を野縁2と直交方向
に配置して、複数の野縁2のクリップ金具3間に掛け渡
すようにしたので、野縁2の浮き上がりを防止する効果
に加えて、複数の野縁2同士を長尺の野縁受け5を介し
て互いに接続できるようになり、振動に対してより強い
構造とすることができる。
【0020】さらに、クリップ金具3の野縁支持部6内
に野縁2を挿入して支持した状態で、野縁2の上部に野
縁受け5を差し込んで固定する構造であるので、従来の
ような野縁2の上部両側に嵌入用の耳部14(図12)
を設ける必要もなくなり、野縁2の構造をシンプルにで
きるという利点もある。
【0021】図9、図10は、壁際・柱際の野縁2Aを
固定する場合の一例を示している。壁際・柱際では吊金
具15を使用できないため、図10に示すように、壁際
・柱際の野縁2Aを野縁受け5の端部5cに取り付ける
ようにしている。ここでは、壁際の大梁12Aの下面
に、柱50から離して2本の野縁受け5の端部5cをそ
れぞれ配置している。これら2本の野縁受け5は壁際の
大梁12Aと直交方向に配置されており、図10の右側
の野縁受け5は、小梁12Bの下面に吊金具15を用い
て吊り下げ支持されており、図10の左側の野縁受け5
は、クリップ金具3を用いて2本の野縁2にそれぞれ取
り付けられている。これら2本の野縁受け5の端部5c
に壁際・柱際の野縁2Aを取り付けるにあたっては、ヒ
レ13(図4)をカットしたクリップ金具3を、壁際・
柱際の野縁2Aの2箇所にそれぞれ差し込み、この野縁
2Aに差し込まれたクリップ金具3の切り込み溝7に野
縁受け5の端部5cをそれぞれ嵌入することによって、
壁際・柱際の野縁2Aを壁廻りに沿って設置できる。こ
れにより吊金具15を使用せずに、壁際・柱際の野縁2
Aの取り付けが可能となる。
【0022】
【発明の効果】上述のように請求項1記載の発明にあっ
ては、下面が天井材の取付面となっている野縁と、下部
に先端が自由端となった横片を有する野縁受けと、野縁
を野縁受けに取り付けるための複数のクリップ金具とを
備えており、クリップ金具の下部に野縁が挿入されて支
持される略U字形の野縁支持部が設けられると共に、ク
リップ金具の上部に横方向に向けて一端が開口し且つ他
端が閉塞された切り込み溝が設けられ、この切り込み溝
内に野縁受けの横片が嵌入されているので、クリップ金
具の野縁支持部内に野縁を挿入して支持し且つクリップ
金具の切り込み溝に野縁受けの横片を嵌入することによ
って、クリップ金具を介して野縁受けに野縁を簡単に且
つ強固に取り付けることができると同時に、野縁受けに
て野縁の浮き上がりを確実に防止できるようになる。従
って、施工時には天井材の取り付け作業が容易となり、
施工後も天井材の重量や振動に対して強く、天井材のが
たつきや、浮き上がり、垂れ下がりを防止できるように
なり、施工の信頼性を飛躍的に高めることができる。
【0023】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、野縁支持部の内部に野縁のジョイント
部を位置させると共に、該野縁支持部の一部に野縁のジ
ョイント部の位置を外部から確認するための窓孔を形成
したので、野縁のジョイント部を野縁支持部の最適な位
置、例えば野縁の掛かり代を十分に確保しながら、野縁
受けにかかる荷重のバランスが最適となる位置に配置で
きるようになり、施工の一層の信頼性向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示し、(a)は野縁
の取り付け状態の正面図、(b)は野縁受けに野縁の端
部を差し込む場合の説明図である。
【図2】同上の野縁受けをクリップ金具を介して野縁受
けに取り付けた状態を説明する斜視図である。
【図3】同上の天井材の一部破断した斜視図である。
【図4】同上のクリップ金具の斜視図である。
【図5】同上の野縁受けの一部省略した斜視図である。
【図6】同上のクリップ金具を野縁に取り付ける場合の
説明図である。
【図7】同上のクリップ金具を野縁受けに嵌入する場合
の斜視図である。
【図8】同上のクリップ金具に野縁の端部を差し込む場
合の斜視図である。
【図9】同上の壁際の野縁の説明図である。
【図10】同上の壁際の野縁を取り付ける場合を説明す
る斜視図である。
【図11】同上の野縁の下面に天井材を取り付ける場合
の一部破断した斜視図である。
【図12】従来の野縁の取り付け構造の説明図である。
【図13】(a)は従来のクリップと野縁の分解斜視
図、(b)はクリップの引掛け係止片を野縁受けに引掛
け係止する場合の説明図である。
【符号の説明】
1 天井材 2 野縁 3 クリップ金具 5 野縁受け 5a 横片 6 野縁支持部 7 切り込み溝 8 ジョイント部 9 窓孔 B 横方向
フロントページの続き (72)発明者 甲田 拓 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 石原 秀起 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 (72)発明者 東川 弘之 大阪市北区西天満5丁目3番7号 株式会 社オクジュー内 (72)発明者 冨士松 隆三 大阪市北区西天満5丁目3番7号 株式会 社オクジュー内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下面が天井材の取付面となっている野縁
    と、下部に先端が自由端となった横片を有する野縁受け
    と、野縁を野縁受けに取り付けるための複数のクリップ
    金具とを備えており、クリップ金具の下部に野縁が挿入
    されて支持される略U字形の野縁支持部が設けられると
    共に、クリップ金具の上部に横方向に向けて一端が開口
    し且つ他端が閉塞された切り込み溝が設けられ、この切
    り込み溝内に野縁受けの横片が嵌入されていることを特
    徴とする野縁の取付構造。
  2. 【請求項2】 野縁支持部の内部に野縁のジョイント部
    を位置させると共に、該野縁支持部の一部に野縁のジョ
    イント部の位置を外部から確認するための窓孔を形成し
    たことを特徴とする請求項1記載の野縁の取付構造。
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