JP4237927B2 - 野縁の取付構造 - Google Patents

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弘之 東川
隆三 冨士松
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パナホーム株式会社
株式会社オクジュー
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、野縁の取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、下面が天井材の取付面2aとなっている野縁2を吊木受け4に取り付けるにあたっては、図12に示すように、野縁2を複数のクリップ金具3を介して吊木受け4に吊り下げ支持するようにしている。なお図12中の20は吊りボルト、21はナット、23はハンガーである。従来のクリップ金具3は、図13(a)に示すように、その下部には野縁2の内部に挿入されて野縁2の上部両側に設けた一対の嵌入用の耳部14にそれぞれ嵌め込まれる一対の嵌合片24が形成されており、クリップ金具3の上部には折り曲げ可能な引掛け係止片25が形成されている。そして、一対の嵌合片24を野縁2の両耳部14にそれぞれ嵌入させた状態で、図13(b)に示すように、引掛け係止片25を吊木受け4に沿わせて逆U字状に折り曲げることによって、引掛け係止片25を吊木受け4に引掛け係止するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来では、クリップ金具3に設けた引掛け係止片25を折り曲げて吊木受け4の上面に引掛け係止させているにすぎないため、引掛け係止片25は吊木受け4に対して上下方向Eに移動自在となり、野縁2の浮き上がりを防止できなくなる。このため施工時にあっては、野縁2の取付面2aに天井材をビス等で取り付ける際に野縁2が上方へ逃げて天井材の取り付け作業が困難になるという問題があり、また施工後においても、クリップ金具3は吊木受け4に対して単に引掛け係止されているにすぎないために吊木受け4に対する野縁2の取り付け強度が弱まり、特に天井材の重量によってクリップ金具3の引掛け係止片25が変形したり、振動が加わったときは天井材にがたつきが発生したり、或いはクリップ金具3が吊木受け4から外れて天井材が浮き上がったり、垂れ下がったりするといった問題もある。
【0004】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、野縁を野縁受けに対して簡単に且つ強固に取り付けることができ、施工時には天井材の取り付け作業が容易となり、施工後は天井材の重量や振動等に対して強く、施工の高信頼性を得ることができる野縁の取付構造を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明にあっては、下面が天井材1の取付面2aとなっている野縁2と、下部に先端が自由端となった横片5aを有する野縁受け5と、野縁2を野縁受け5に吊り下げ支持するための複数のクリップ金具3とを備えており、クリップ金具3の下部に野縁2が挿入されて支持される略U字形の野縁支持部6が設けられると共に、クリップ金具3の上部に横方向Bに向けて一端が開口し且つ他端が閉塞された切り込み溝7が設けられ、この切り込み溝7内に野縁受け5の横片5aが嵌入されていることを特徴としており、このように構成することで、クリップ金具3を用いて野縁受け5に野縁2を簡単且つ強固に取り付けることができると同時に、野縁受け5にて野縁2の浮き上がりを確実に防止できるようになる。
【0006】
また上記野縁支持部6の内部に野縁2のジョイント部8を位置させると共に、該野縁支持部6の一部に野縁2のジョイント部8の位置を外部から確認するための窓孔9を形成し、野縁受け5の横片5aの中心部Mの略真下に該窓孔9の中心部を位置させてなることを特徴としており、このように構成することで、窓孔9の中心部Nに野縁2のジョイント部8を合わせることにより、横片5aの中心部Mの略真下に野縁2のジョイント部8を配置できるようになる。これにより、野縁2のジョイント部8を野縁支持部6内部の最適な位置、例えば野縁2の端部の掛かり代Cを十分に確保しながら、野縁受け5にかかる荷重のバランスが最適となる位置に配置することが容易となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0008】
本実施形態の野縁2は、図2、図3に示すように、例えば断面ロ字状の鋼管からなり、その下面が石膏ボードなどからなる天井材1を取り付けるための取付面2aとなっている。この野縁2は、野縁受け5と直交方向に複数本並べて配置されている。各野縁2は、複数のクリップ金具3を介して野縁受け5に取り付けられている。図3中の10は床、11は間仕切り壁である。
【0009】
野縁受け5の下部には、先端が自由端となった横片5aが設けられている。本例の野縁受け5は、図5に示すような縦片5bと横片5aとからなる断面L字形の金属材により構成されており、その長さLは梁12と略同寸法となるように長尺に設定されている。
【0010】
クリップ金具3は、図4に示すように、金属材をヒレ13付きの略U字形に折り曲げ加工して形成されている。クリップ金具3の上部には、横方向Bに向けて一端が開口し且つ他端が閉塞された切り込み溝7がそれぞれ形成されている。各切り込み溝7はクリップ金具3の前端部3aにそれぞれ開口しており、この切り込み溝7内に前方から野縁受け5の横片5aを嵌入(圧入)することで、クリップ金具3を野縁受け5に対して固定できるようになっている。
【0011】
クリップ金具3の下部は、上方に開口した野縁支持部6となっており、この野縁支持部6内に野縁2が挿入されて支持されるようになっている。また、野縁2のジョイント部8においては、図1に示すように、野縁支持部6の内部に野縁2のジョイント部8を配置するようにしている。つまり、隣接する一方の野縁2の端部2bと他方の野縁2の端部2bとが野縁支持部6の両側からそれぞれ挿入されて、端部2b,2b同士が野縁支持部6内部で互いに突き合わされている。これによりクリップ金具3は、野縁2を野縁受け5に取り付ける本来の機能に加えて、野縁2同士を互いに接続する接続部材としての機能も有している。
【0012】
また野縁支持部6の側面には、野縁2のジョイント部8の位置を外部から確認するための横長状の窓孔9が形成されている。窓孔9は、その中心部Nが野縁受け5の横片5aの中心部Mの略真下に位置するように形成されており、窓孔9の中心部Nに野縁2のジョイント部8を合わせることで、横片5aの中心部Mの略真下に野縁2のジョイント部8を配置できるようになっている。
【0013】
上記野縁受け5は、吊金具15を介して梁12に吊り下げ支持される。この吊金具15は、図1(a)、図8に示すように、梁12の下部フランジ12aに固定される梁側固定部15aと、野縁受け5の横片5aにナット16で固定される野縁受け側固定部15bとを備えている。梁側固定部15aは、側面視略コ字状をしたボックス部17の上部先端に梁12の下部フランジ12aの上面に当接する当接片18が設けられ、ボックス部17の下部先端に下部フランジ12aの下面に締め付けられるボルト19が貫通しており、ボルト19を下方から締め付けることで、ボルト19の先端と当接片18とで下部フランジ12aを上下から挟み付けることができて、梁12に対して梁側固定部15aを固定できるようになっている。野縁受け側固定部15bは、ボックス部17に上下を貫通するように取り付けられた取り付け軸30の下部に上下一対のナット16が螺合するネジ部が設けられており、取り付け軸30の下部を野縁受け5の横片5aの長孔31(図5)に挿通して、上下一対のナット16で横片5aを上下から挟み付けることによって、野縁受け5に対して野縁受け側固定部15bを固定できるようになっている。この野縁受け5は、野縁2を梁12側に取り付ける機能に加えて、野縁2の浮き上がりを防止する機能を有している。
【0014】
次に、野縁2の取り付けの手順の一例を説明する。
【0015】
先ず、図7に示すように、梁12の下部フランジ12aに、梁方向Dに間隔をあけて複数の吊金具15を取り付ける。このとき、各吊金具15の梁側固定部15aのボルト19を締め付けて下部フランジ12aに固定する。その後、野縁受け側固定部15bの取り付け軸30を野縁2の横片5aの長孔31(図5)に挿通して上下のナット16(図1)を締め付けることで、吊金具15を野縁受け5に固定できる。このとき取り付け軸30に沿ってナット16の上下位置を変えることによって、野縁受け5の高さ位置を調整することが可能となる。
【0016】
一方、図6の矢印ニで示すように、野縁2の所定位置にクリップ金具3の野縁支持部6を差し込み、その後、図7の矢印ハで示すように、クリップ金具3の切り込み溝7と野縁受け5の横片5aとを位置合わせして、金槌等でクリップ金具3を横片5aに向けて嵌入する。これによりクリップ金具3が野縁受け5に対して固定される。一方、野縁2のジョイント部8では、図1(b)、図8のように野縁支持部6の内部にジョイント部8を位置させる。このとき、野縁支持部6の一端側から図8の矢印イで示すように、一方の野縁2の端部2bをスライドさせて差し込み、図1(b)に示す窓孔9の中心部Nに野縁2のジョイント部8を位置させ、この状態で、ビス33を野縁支持部6のビス孔32から打入して、野縁支持部6に対して野縁2を固着する。これにより野縁受け5の横片5aの中心部Mの略真下に野縁2のジョイント部8が位置するようになる。なお仮りに野縁2のジョイント部8の位置が横片5aの中心部Mよりも先端部側(図1(b)の矢印イで示す方向)にずれると、横片5aの先端部に荷重が偏って野縁受け5にかかる荷重のバランスが悪くなり、逆に、野縁2のジョイント部8の位置が横片5aの中心部よりも基端側(図1(b)の矢印ロで示す方向)にずれると、野縁支持部6に対して一方の野縁2の掛かり代Cが小さくなる。そこで、本実施形態のように横片5aの中心部の略真下に野縁2のジョイント部8を位置させることで、他方の野縁2の掛かり代Cを十分に確保しながら、同時に野縁受け5にかかる荷重のバランスが最適となり、施工の信頼性を一層向上させることができる。
【0017】
その後、野縁2の取付面2aに天井材1をビス等で取り付ける(図3、図11の状態)。このとき、野縁受け5によって野縁2の浮き上がりを防止できるので、天井材1の取り付け時に野縁2が上方に逃げるようなことがなく、天井材1の取り付け作業が簡単に行えるようになる。
【0018】
また、クリップ金具3は切り込み溝7の野縁受け5への嵌入によって強固に取り付けられており、しかも、野縁2はクリップ金具3の野縁支持部6内に挿入されて支持されているため、施工後に仮りに天井材1の重量や振動等が加わっても、クリップ金具3が変形したり、クリップ金具3が野縁受け5から外れたりするおそれがなくなり、従って、施工後においても天井材1にがたつきが発生したり、浮き上がったり、垂れ下がったりするといった問題もなく、施工の信頼性を飛躍的に向上させることができるものである。
【0019】
また長尺の野縁受け5を野縁2と直交方向に配置して、複数の野縁2のクリップ金具3間に掛け渡すようにしたので、野縁2の浮き上がりを防止する効果に加えて、複数の野縁2同士を長尺の野縁受け5を介して互いに接続できるようになり、振動に対してより強い構造とすることができる。
【0020】
さらに、クリップ金具3の野縁支持部6内に野縁2を挿入して支持した状態で、野縁2の上部に野縁受け5を差し込んで固定する構造であるので、従来のような野縁2の上部両側に嵌入用の耳部14(図12)を設ける必要もなくなり、野縁2の構造をシンプルにできるという利点もある。
【0021】
図9、図10は、壁際・柱際の野縁2Aを固定する場合の一例を示している。壁際・柱際では吊金具15を使用できないため、図10に示すように、壁際・柱際の野縁2Aを野縁受け5の端部5cに取り付けるようにしている。ここでは、壁際の大梁12Aの下面に、柱50から離して2本の野縁受け5の端部5cをそれぞれ配置している。これら2本の野縁受け5は壁際の大梁12Aと直交方向に配置されており、図10の右側の野縁受け5は、小梁12Bの下面に吊金具15を用いて吊り下げ支持されており、図10の左側の野縁受け5は、クリップ金具3を用いて2本の野縁2にそれぞれ取り付けられている。これら2本の野縁受け5の端部5cに壁際・柱際の野縁2Aを取り付けるにあたっては、ヒレ13(図4)をカットしたクリップ金具3を、壁際・柱際の野縁2Aの2箇所にそれぞれ差し込み、この野縁2Aに差し込まれたクリップ金具3の切り込み溝7に野縁受け5の端部5cをそれぞれ嵌入することによって、壁際・柱際の野縁2Aを壁廻りに沿って設置できる。これにより吊金具15を使用せずに、壁際・柱際の野縁2Aの取り付けが可能となる。
【0022】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明にあっては、下面が天井材の取付面となっている野縁と、下部に先端が自由端となった横片を有する野縁受けと、野縁を野縁受けに取り付けるための複数のクリップ金具とを備えており、クリップ金具の下部に野縁が挿入されて支持される略U字形の野縁支持部が設けられると共に、クリップ金具の上部に横方向に向けて一端が開口し且つ他端が閉塞された切り込み溝が設けられ、この切り込み溝内に野縁受けの横片が嵌入されているので、クリップ金具の野縁支持部内に野縁を挿入して支持し且つクリップ金具の切り込み溝に野縁受けの横片を嵌入することによって、クリップ金具を介して野縁受けに野縁を簡単に且つ強固に取り付けることができると同時に、野縁受けにて野縁の浮き上がりを確実に防止できるようになる。従って、施工時には天井材の取り付け作業が容易となり、施工後も天井材の重量や振動に対して強く、天井材のがたつきや、浮き上がり、垂れ下がりを防止できるようになり、施工の信頼性を飛躍的に高めることができる。
【0023】
また上記野縁支持部の内部に野縁のジョイント部を位置させると共に、該野縁支持部の一部に野縁のジョイント部の位置を外部から確認するための窓孔を形成し、野縁受けの横片の中心部の略真下に該窓孔の中心部を位置させたので、窓孔の中心部に野縁のジョイント部を合わせることで、横片の中心部の略真下に野縁のジョイント部を配置できるようになる。これにより、野縁のジョイント部を野縁支持部の最適な位置、例えば野縁の掛かり代を十分に確保しながら、野縁受けにかかる荷重のバランスが最適となる位置に配置できるようになり、施工の一層の信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示し、(a)は野縁の取り付け状態の正面図、(b)は野縁受けに野縁の端部を差し込む場合の説明図である。
【図2】同上の野縁受けをクリップ金具を介して野縁受けに取り付けた状態を説明する斜視図である。
【図3】同上の天井材の一部破断した斜視図である。
【図4】同上のクリップ金具の斜視図である。
【図5】同上の野縁受けの一部省略した斜視図である。
【図6】同上のクリップ金具を野縁に取り付ける場合の説明図である。
【図7】同上のクリップ金具を野縁受けに嵌入する場合の斜視図である。
【図8】同上のクリップ金具に野縁の端部を差し込む場合の斜視図である。
【図9】同上の壁際の野縁の説明図である。
【図10】同上の壁際の野縁を取り付ける場合を説明する斜視図である。
【図11】同上の野縁の下面に天井材を取り付ける場合の一部破断した斜視図である。
【図12】従来の野縁の取り付け構造の説明図である。
【図13】(a)は従来のクリップと野縁の分解斜視図、(b)はクリップの引掛け係止片を野縁受けに引掛け係止する場合の説明図である。
【符号の説明】
1 天井材
2 野縁
3 クリップ金具
5 野縁受け
5a 横片
6 野縁支持部
7 切り込み溝
8 ジョイント部
9 窓孔
B 横方向

Claims (1)

  1. 下面が天井材の取付面となっている野縁と、下部に先端が自由端となった横片を有する野縁受けと、野縁を野縁受けに取り付けるための複数のクリップ金具とを備えており、クリップ金具の下部に野縁が挿入されて支持される略U字形の野縁支持部が設けられると共に、クリップ金具の上部に横方向に向けて一端が開口し且つ他端が閉塞された切り込み溝が設けられ、この切り込み溝内に野縁受けの横片が嵌入され、野縁支持部の内部に野縁のジョイント部を位置させると共に、該野縁支持部の一部に野縁のジョイント部の位置を外部から確認するための窓孔を形成し、野縁受けの横片の中心部の略真下に該窓孔の中心部を位置させてなることを特徴とする野縁の取付構造。
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