JP2002105246A - ゴム組成物および架橋物 - Google Patents
ゴム組成物および架橋物Info
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- JP2002105246A JP2002105246A JP2000298165A JP2000298165A JP2002105246A JP 2002105246 A JP2002105246 A JP 2002105246A JP 2000298165 A JP2000298165 A JP 2000298165A JP 2000298165 A JP2000298165 A JP 2000298165A JP 2002105246 A JP2002105246 A JP 2002105246A
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Abstract
く、また、電気的均一性に優れた中抵抗領域の体積固有
抵抗値を有する架橋物およびその架橋物の材料となるゴ
ム組成物を提供する。 【解決手段】(1)エチレンオキシド(a1)単位70
〜99モル%およびこれと共重合可能なオキシラン化合
物(a2)単位1〜30モル%から成り、反応性官能基
を有するオキシラン化合物(a’)単位が15モル%以
下であるポリエーテル系ゴム(1−A)5〜60重量%
およびポリエーテル系ゴム(1−A)以外であって体積
固有抵抗値が1012Ω・cm以下のゴム(1−B)95
〜40重量%を含有するゴム成分100重量部に、
(2)DBP吸油量140cm3/100g以上、平均
粒子径50nm以下のカーボンブラック2〜20重量
部、(3)DBP吸油量60cm3/100g以下、平
均粒子径70nm以上のカーボンブラック20〜100
重量部および/または体積固有抵抗値10〜105Ω・
cmの金属酸化物10〜200重量部を配合してなるゴ
ム組成物を架橋する。
Description
ローラのようなOA機器の導電性ゴム部品に適切な半導
電性ゴム組成物に関するものである。
ァクシミリなどの種々の電子写真装置には、導電性ロー
ラを始めとする各種導電性ゴム部品が使用されている。
導電性ゴム部材は、従来、導電性物質をゴム中に分散す
ることによって、体積固有抵抗値を10〜1015Ω・cm
の範囲にまで低下させて製造されている。ゴムとして
は、シリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、エチレンプロ
ピレン系ゴム、ポリエーテル系ゴムなどが、導電性物質
としては広くカーボンブラックが使用されている。
ど体積抵抗値を低下させる効果が大きいので、通常、粒
径が45nm以下のものが使用されている。このような
粒径が小さいカーボンブラックを使用した場合、カーボ
ンブラックの添加量を増やすほど、ゴムの体積固有抵抗
値が低下し、体積固有抵抗値が104Ω・cm以下の導
電性ゴム組成物を容易に調製できる。
カーボンブラック含有量のわずかな差や、射出成形、押
出成形などの加工において生じるゴムの状態またはカー
ボンブラックの分散のわずかなムラなどによってゴム組
成物の体積固有抵抗値は大きく変動する。そのため、静
電対策用などに求められる体積固有抵抗値が105〜1
010Ω・cmの中抵抗領域の導電性を有するゴム組成物
は、電気的均一性に劣るという問題を有していた。すな
わち、同一成形品内部および成形品間の体積固有抵抗値
のバラツキが大きくなるという問題があり、安定した品
質で量産することが困難であった。
用して中抵抗領域の導電性を有するゴム組成物を調製す
ると、ゴム組成物の電気的均一性を改善することができ
る。しかし、このようなカーボンブラックを用いて、中
抵抗領域のゴム組成物を調製するためには、多量のカー
ボンブラックが必要であり、得られた架橋物は加工性に
劣り、用途が限られていた。
上のものと平均粒径が30nm以下ものとの2種類のカ
ーボンブラックを4:1〜1:4の重量比で併用するこ
とが提案されている(特開平8−127675号公
報)。しかし、この導電性ゴム組成物での電気的均一性
が不十分な場合があった。
れたポリエーテル系ゴムを、カーボンブラックなどを配
合しないで用いることも検討されている。しかし、ポリ
エーテル系ゴムは、吸湿などによって導電性が変動する
ため、得られた環境条件による架橋物の体積固有抵抗値
の変動が大きいという問題があった。
条件による体積固有抵抗値の変動が小さく、また、中抵
抗領域の体積固有抵抗値を有する電気的均一性に優れた
架橋物およびその架橋物の材料となるゴム組成物を提供
することにある。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリエーテル
系ゴムと特定の体積固有抵抗値を有するゴムとを含有す
るゴム成分に、特定の二種類の導電性付与剤を組み合せ
て配合すれば、環境条件による体積固有抵抗値の変動が
小さく、中抵抗領域の体積固有抵抗値を有する電気的均
一性に優れた架橋物が得られることを見出し、本発明を
完成するに至った。
オキシド(a1)単位70〜99モル%およびこれと共
重合可能なオキシラン化合物(a2)単位1〜30モル
%から成り、反応性官能基を有するオキシラン化合物
(a’)単位が15モル%以下であるポリエーテル系ゴ
ム(1−A)5〜60重量%およびポリエーテル系ゴム
(1−A)以外であって体積固有抵抗値が1012Ω・c
m以下のゴム(1−B)95〜40重量%を含有するゴ
ム成分100重量部に、(2)DBP吸油量140cm
3/100g以上、平均粒子径50nm以下のカーボン
ブラック2〜20重量部、(3)DBP吸油量60cm
3/100g以下、平均粒子径70nm以上のカーボン
ブラック20〜100重量部および/または体積固有抵
抗値10〜105Ω・cmの金属酸化物10〜200重
量部を配合してなるゴム組成物が提供され、また、該ゴ
ム組成物を架橋してなる架橋物が提供される。
は、ポリエーテル系ゴム(1−A)5〜70重量%およ
びポリエーテル系ゴム(1−A)以外のゴムであって体
積固有抵抗値が1012Ω・cm以下のゴム(1−B)9
5〜30重量%を含有するものである。
A)は、エチレンオキシド(a1)単位70〜99モル
%およびこれと共重合可能なオキシラン化合物(a2)
単位30〜1モル%をからなり、反応性官能基を有する
オキシラン単量体(a’)単位が15モル%以下のもの
である。
ンオキシド(a1)単位の含有量は、70〜99モル
%、好ましくは75〜97モル%、より好ましくは80
〜95モル%である。エチレンオキシド(a1)単位の
含有量が少なすぎると、架橋物の体積固有抵抗値が大き
くなり、逆に多すぎると、架橋物の硬度が高くなった
り、体積固有抵抗値の環境変動が大きくなったりする。
1)と共重合可能なオキシラン単量体(a2)は、エチ
レンオキシド(a1)の四つの水素の一つ以上が飽和炭
化水素基、不飽和炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基な
どで置換された構造を有する化合物である。具体的に
は、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、2,
3−エポキシブタンなどの直鎖飽和炭化水素基置換エチ
レンオキシド、1,2−エポキシ−イソブタン、1,2
−エポキシ−3−メチル−ペンタンなどの分岐型飽和炭
化水素基置換体、1,2−エポキシシクロペンタン、1,
2−エポキシシクロヘキサンなどの環状飽和炭化水素基
置換エチレンオキシドなどの飽和炭化水素基アルキレン
オキシド単量体;エピクロロヒドリン、エピブロモヒド
リン、β−メチルエピクロロヒドリンなどのエピハロヒ
ドリン単量体;アリルグリシジルエーテル、ブテニルグ
リシジルエーテルなどのアルケニルグリシジルエーテル
単量体、3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポ
キシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセンな
どのアルケニルエポキシド単量体、スチレンオキシド、
フェニルグリシジルエーテルなどのアリールエポキシド
単量体などの不飽和エポキシド単量体;などが挙げられ
る。
(a2)単位含有量は、1〜30モル%、好ましくは3
〜25モル%、より好ましくは5〜20モル%である。
単量体(a2)単位の含有量が少なすぎると架橋物の硬
度が高くなったり、体積固有抵抗値の環境変動が大きく
なったりする。逆に多すぎると、体積固有抵抗値が十分
に小さくならない。
(a’)は、前記単量体(a2)の内、ゴム(1−A)
中で架橋部位となる単量体であり、エチレンオキシドの
水素の少なくとも一つが飽和炭化水素基以外の置換基で
置換されたものである。具体的には、エピハロヒドリン
単量体、不飽和エポキシドなどのハロゲン化炭化水素
基、不飽和炭化水素基などを有する単量体である。ゴム
(1−A)中、反応性官能基を有する単量体(a’)単
位の含有量は、15モル%以下、好ましくは1〜13モ
ル、特に好ましくは2〜11モルである。少なすぎる
と、架橋物の強度が不足する場合があり、逆に多すぎる
と、架橋物が硬く、伸びが低下する。
ニー粘度は、好ましくは20〜200、より好ましくは
30〜170、特に好ましくは40〜150である。ム
ーニー粘度が低すぎると架橋物の機械的強度が低下する
場合があり、高すぎると成形加工が困難になり、寸法安
定性が低下する場合がある。
るゴム(1−A)は、体積固有抵抗値が105〜1010
Ω・cmであり、好ましくは105.5〜109.5Ω・c
m、特に好ましくは106〜109Ω・cmである。な
お、ゴムの体積固有抵抗値は、架橋せずに成形した試験
片を用いて測定した値である。
ーテル系ゴム(1−A)以外のゴムであって、体積固有
抵抗値が1012Ω・cm以下、好ましくは104〜10
11.5Ω・cm、より好ましくは105〜1011Ω・cm
のものである。ゴム(1−B)の体積固有抵抗値が小さ
すぎると、架橋物の体積固有抵抗値が低くなりすぎた
り、電気的均一性に劣る場合があり、逆に体積固有抵抗
値が大きすぎると、架橋物も体積固有抵抗値が大きくな
ったり、電気的均一性に劣る。
ニー粘度は、好ましくは150〜15、より好ましくは
100〜20、特に好ましくは70〜25である。 粘
度が高すぎると加工性に劣る場合があり、低すぎると粘
着が大きくなる場合がある。
テル結合、エステル結合あるいはニトリル基を有するゴ
ムが好ましく、側鎖にニトリル基を含有するゴムあるい
は主鎖にエーテル結合を含有するゴムが特に好ましい。
具体的には、共役ジエン単量体とα,β−エチレン性不
飽和ニトリル基含有単量体との共重合体、これらの水素
化物およびエピハロヒドリン系ゴムが挙げられる。
飽和ニトリル基含有単量体との共重合体の製造に用いる
共役ジエン単量体としては、ブタジエンが好ましく、
α,β−エチレン性不飽和ニトリル基含有単量体として
は、アクリロニトリルが好ましい。また、本発明の目的
を実質的に阻害しない範囲で、これらと共重合可能な他
の単量体を併用してもよい。共重合体中の共役ジエン単
量体単位の含有量は、好ましくは40〜90重量%、よ
り好ましくは50〜85重量%、α,β−エチレン性不
飽和ニトリル基含有単量体単位の含有量は、好ましくは
60〜10重量%、より好ましくは50〜15重量%で
ある。α,β−エチレン性不飽和ニトリル基含有単量体
単位の含有量が少なすぎると、体積固有抵抗値が高くな
り、含有量が多すぎるとゴムの粘度が高くなり加工性が
劣ったり、架橋物の硬度が高くなりすぎる場合がある。
エチレン性不飽和ニトリル基含有単量体との共重合体を
水素添加して主鎖中の不飽和結合を飽和させた場合、得
られた水素添加物は、水素添加前の共重合体と比べて、
体積固有抵抗値、ムーニー粘度などに実質的な変動はな
く、概ね、上記の範囲になる。
リン単量体の開環重合体または単量体およびこれと共重
合可能な単量体との開環共重合体である。エピハロヒド
リン単量体としては、エピクロルヒドリンが好ましい。
エピハロヒドリン単量体と共重合可能な単量体として
は、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのアル
キレンオキシド単量体などのほか、アリルグリシジルエ
ーテルなどが挙げられ、アルキレンオキシド単量体が好
ましい。エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単
位に対するエピハロヒドリン単量体単位含有量は、好ま
しくは35〜90モル%、より好ましくは40〜80モ
ル%であり、アルキレンオキシド単量体単位含有量は、
好ましくは65〜10モル%、より好ましくは60〜2
0モル%である。エピハロヒドリン単位含有量が少なす
ぎると架橋物が吸湿しやすくなる場合があり、多すぎる
と架橋物が耐寒性に劣ったり、体積固有抵抗値が大きく
なる場合がある。これ以外の共重合可能な単量体単位含
有量は、好ましくは15モル%以下、より好ましくは1
0モル%以下である。
(1−A)およびポリエーテル系ゴム(1−A)以外で
あって体積固有抵抗値が1012Ω・cm以下のゴム(1
−B)以外に、その他のゴム(1−C)を本発明の目的
を実質的に阻害しない範囲で含有してもよい。ゴム(1
−C)は特に限定されないが、ゴム(1−B)と共架橋
可能なものが好ましい。例えば、ゴム(1−B)が共役
ジエン単量体とα,β−エチレン性不飽和ニトリル基含
有単量体との共重合体の場合は、ブタジエンゴム、スチ
レン−ブタジエン共重合ゴムなどの共役ジエン系ゴムが
好ましく、エピハロヒドリン系ゴムの場合は、クロロプ
レンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴムなどのハ
ロゲン含有ゴムが好ましい。
(1−A)の含有量は、5〜60重量%、好ましくは7
〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%であ
り、ポリエーテル系ゴム(1−A)以外であって体積固
有抵抗値が1012Ω・cm以下のゴム(1−B)の含有
量は、40〜95重量%、好ましくは50〜93重量
%、より好ましくは60〜90重量%である。ゴム(1
−A)の含有量が少なすぎたり、ゴム(1−B)の含有
量が多すぎたりすると架橋物の体積固有抵抗値が大きく
なり、また、電気的均一性に劣り、逆の場合は、架橋物
の水分吸収により膨張しやすくなり、高湿度環境下で使
用される用途や耐水性が必要とされる用途では寸法安定
性に問題を生じる。
に、DBP吸油量140cm3/100g以上、好まし
くは145〜550cm3/100g、より好ましくは
150〜400cm3/100g、かつ平均粒子径50
nm以下、好ましくは10〜45nm、より好ましくは
20〜40nmのカーボンブラック(2)を配合する。
DBP吸油量が小さすぎると体積固有抵抗値が大きくな
り、逆に大きすぎると加工性が劣る場合がある。平均粒
径が小さすぎるとゴム組成物の粘度が高くなり加工性が
劣る場合があり、大きすぎると体積固有抵抗値が大きく
なる。
(1)に、(3)DBP吸油量60cm 3/100g以
下、平均粒子径70nm以上のカーボンブラックおよび
/または体積固有抵抗値10〜105Ω・cmの金属酸
化物を配合する。
は、60cm3/100g以下、好ましくは10〜50
cm3/100g、より好ましくは15〜40cm3/1
00gであり、平均粒子径は、70nm以上、好ましく
は72〜500nm、より好ましくは75〜300nm
である。DBP吸油量が少なすぎるまたは平均粒子径が
大きすぎると、体積固有抵抗値が大きくなりすぎる場合
があり、逆にDBP吸油量が多すぎるまたは平均粒子径
が小さすぎると、架橋物の体積固有抵抗値が小さくなり
すぎたり、電気的均一性が劣ったりする場合がある。
属酸化物(3)は、金属酸化物の固溶体からなる複酸化
物や金属酸化物の表面に異種の金属イオンあるいは異種
の金属酸化物をドープさせたものである。酸化亜鉛の結
晶格子中にアルミニウムイオンをドープすることによ
り、N型半導体化した、いわゆる導電性酸化亜鉛が好ま
しい。また、金属酸化物(3)は、体積固有抵抗値は、
1〜105Ω・cm、好ましくは5〜104Ω・cm、よ
り好ましくは10〜103Ω・cmであり、平均粒子径
は、好ましくは50〜800nm、より好ましくは75
〜700nm、特に好ましくは100〜600nmであ
る。体積固有抵抗値が小さすぎると、架橋物の体積固有
抵抗値も小さくなりすぎ、電気的均一性に劣り、逆に大
きすぎると架橋物の体積固有抵抗値が大きくなる。平均
粒子径が小さすぎると電気的均一性に劣り、大きすぎる
と架橋物の体積固有抵抗値が大きくなる場合がある。
00重量部に対し、カーボンブラック(2)2〜20重
量部、好ましくは3〜18重量部、より好ましくは4〜
16重量部、カーボンブラック(3)10〜100重量
部、好ましくは15〜90重量部、より好ましくは20
〜80重量部および/または金属酸化物(3)10〜2
00重量部、好ましくは20〜170重量部、より好ま
しくは30〜150重量部を含有するものである。カー
ボンブラック(2)の含有量が少なすぎると体積固有抵
抗値が大きくなりすぎ、多すぎると電気的均一性および
加工性に劣る。カーボンブラック(3)および/または
金属酸化物(3)が少なすぎると、架橋物の体積固有抵
抗値が大きくなり、多すぎると架橋物の体積固有抵抗値
が小さくなりすぎたり、加工性が劣る。
ック(3)および金属酸化物(3)を含有する場合は、
カーボンブラック(3):金属酸化物(3)の重量比
は、好ましくは1:2〜1:5であり、両者の合計量
は、ゴム成分(1)100重量部に対し、好ましくは3
0〜200重量部である。
限り、ゴム組成物の押出加工を容易にしたり、架橋物の
硬さを調整するために、液状ポリマーを含有させてもよ
い。液状ポリマーは特に限定されず、23℃で液状であ
ればよい。例えば、液状のゴム、ポリエステル系可塑
剤、ポリエーテル系可塑剤、炭化水素系合成伸展油など
が使用できる。液状のゴムは、架橋剤の使用により架橋
可能であり、架橋物がゴムとしての特性を有する液状ポ
リマーであり、液状アクリロニトリル−ブタジエン共重
合ゴム、液状ブタジエンゴム、液状イソプレンゴム、液
状クロロプレンゴム、液状エピハロヒドリン系開環共重
合ゴムなどが挙げられる。液状のゴムとしては、100
℃でのムーニー粘度(ML1+4)が10以下のものが好
ましい。組成物中のゴム成分100重量部に対して、好
ましくは10〜50重量部配合する。配合量が少なすぎ
ると硬すぎて加工性に劣り、多すぎると柔らかすぎて成
形加工時の形状保持性が劣ったり、粘着性が強くなって
しまう場合がある。
ことにより、架橋性ゴム組成物とすることができる。架
橋剤は、ゴム(1−A)およびゴム(1−B)を共架橋
させるものであれば、特に限定されず、硫黄または硫黄
供与体、有機過酸化物、メルカプトトリアジン類、チオ
ウレア類などを挙げることができる。硫黄供与体として
は、例えば、モルホリンジスルフィド、テトラメチルチ
ウラムジスルフィドなどのチウラム類を挙げられる。有
機過酸化物としてはケトンパーオキシド類、パーオキシ
エステル類、ジアシルパーオキシド類、アルキルパーオ
キシド類が挙げられる。チオウレア類としては、チオウ
レア、ジブチルチオウレア、トリエチルチオウレアなど
を挙げることができる。これらの架橋剤の種類や配合量
は、ゴム成分(1)の組成に応じて決められる。ゴム成
分(1)100重量部あたりの架橋剤の配合量は好まし
くは0.1〜10重量部、より好ましくは0.2〜7重
量部、特に好ましくは0.3〜5重量部である。
に架橋助剤、架橋促進剤などを使用することができる。
架橋助剤や架橋促進剤も特に限定されず、使用するゴム
成分(1)の組成、架橋剤などに応じて、種類、配合量
を決めればよい。
実質的に阻害しない範囲で、必要に応じて、老化防止
剤、酸化防止剤、光安定剤、架橋遅延剤、スコーチ防止
剤、充填剤、補強剤、加工助剤、滑剤、粘着剤、潤滑
剤、難燃剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤などをさらに
配合することができる。
バリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの適宜の混
合方法により調製することができる。配合順序は、特に
限定されないが、熱で分解しにくい成分(例えば、充填
剤、老化防止剤など)を充分に混合した後、熱で反応し
たり、分解しやすい成分(例えば、架橋剤、架橋助剤な
ど)を架橋開始温度より低温で短時間に混合するのが好
ましい。
いる場合、加熱により架橋する。この架橋性ゴム組成物
の成形方法および架橋方法は、特に限定されず、架橋物
の形状や作業効率などの必要に応じて、成形と架橋を同
時に行うか、成形後に架橋すればよい。
橋温度は、好ましくは130〜200℃、より好ましく
は140〜200℃であり、架橋時間は一般に1分〜1
5時間の範囲である。
熱、オーブン加熱、熱風加熱、赤外線あるいはマイクロ
ウエーブによる加熱などのゴムの架橋に用いられる方法
を適宜選択すればよい。
プリンター、複写機などの電子写真装置をはじめ、電
子、電気、建築などの幅広い分野において、ゴムロール
類、ベルト類、ブレード類、ドラム材、弾性部材、被覆
材、保護材などとして有用である。
を具体的に説明する。伸びの測定値を除いて、特に言及
しない限り、部および%は重量基準である。また、ゴ
ム、架橋性ゴム組成物および架橋物の特性評価方法は、
下記の通りである。
に準じて、引張強さ、破断時の伸びおよび硬度を測定し
た。
mで厚さ2mmのゴムシート試験片を製造し、これをガ
イドリング付き電極に挟んで、直流500Vの電圧で、
23℃で50%RH(N/N条件)で測定した。
て、100℃で10分間プレス成形し、その状態のまま
温度を約20℃まで急冷し12時間放置して製造した。
練を行ったロールから、厚さ2.2±0.1mmのシー
トとして取り出し、160℃で30分間プレス架橋して
製造した。
10℃で20%RH(L/L条件)および35℃で80
%RH(H/H条件)にする以外は上記と同様に測定
し、H/H条件での体積固有抵抗値の対数値とL/L条
件での体積固有抵抗値の対数値との差として表した。
ラツキは、架橋ゴムシート試験片の中心点および4隅の
合計5点の体積固有抵抗値を測定し、その最大値の対数
値と最小値の対数値の差をバラツキの幅として表した。
キは、ゴムの混練を3回行って、各混練毎に製造した3
枚の架橋ゴムシート試験片計9枚を用いて、23℃で5
0%RHの体積固有抵抗値を測定し、その最大値の対数
値と最小値の対数値の差をバラツキの幅として表した。
8モル%、プロピレンオキシド単位含有量6モル%、ア
リルグリシジルエーテル単位含有量6モル%、100℃
でのムーニー粘度(ML1+4)105、体積固有抵抗値
1×106Ω・cm )15部、NBR(アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル単位含有
量33.5%、100℃でのムーニー粘度(ML1+4)
46、体積固有抵抗値1×1010Ω・cm)85部、カ
ーボンブラック(2a)(粒径30nm、DBP吸油量
360cm3/100g)7部、カーボンブラック(3
c)(粒径270nm、DBP吸油量37cm3/10
0g)60部、シリカ(日本シリカ工業製、ニップシー
ルER)10部、およびステアリン酸0.5部を、50
℃に設定したバンバリーで5分間混練した。得られたゴ
ム組成物にロール混練機を用いて、50℃にて、さら
に、硫黄0.25部、モルフォリンジスルフィド1部、
テトラエチルチウラムジスルフィド1.2部および酸化
亜鉛5部を配合し、架橋性のゴム組成物を得、架橋物に
ついて各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。
ック(3d)(粒径80nm、DBP吸油量28cm3
/100g)40部を用い、シリカ10部の代りに炭酸
カルシウム30部を用いる以外は、実施例1と同様に、
架橋性のゴム組成物を得、各測定を行った。これらの測
定値を表1に示す。
NBRの量を85部から60部に変え、カーボンブラッ
ク(3c)60部の代りに導電性酸化亜鉛(3e)(体
積固有抵抗値1.5Ω・cm、粒径130nm)100
部を用いる以外は、実施例1と同様に、架橋性のゴム組
成物を得、各測定を行った。これらの測定値を表1に示
す。
ク(2b)(粒径25nm、DBP吸油量155cm3
/100g)12部を用い、カーボンブラック(3c)
60部の代りにカーボンブラック(3d)40部を用い
る以外は、実施例1と同様に、架橋性のゴム組成物を
得、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。
NBR85部の代りにHNBR(水素化アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル単位含有量6
3.2%、100℃でのムーニー粘度(ML1+4)5
7.5、ヨウ素価28、体積固有抵抗値1×109Ω・
cm)75部を用い、カーボンブラック(2a)の量を
7部から8部に変え、カーボンブラック(3c)の量を
60部から40部に変える以外は、実施例1と同様に、
架橋性のゴム組成物を得、各測定を行った。これらの測
定値を表1に示す。
c)を配合しない以外は、実施例1と同様に、架橋性の
ゴム組成物を得、各測定を行った。これらの測定値を表
1に示す。
1と同様に、架橋性のゴム組成物を得、各測定を行っ
た。これらの測定値を表1に示す。
ック(f)(粒径66nm、DBP吸油量68cm3/
100g)60部を用いる以外は、実施例1と同様に、
架橋性のゴム組成物を得、各測定を行った。これらの測
定値を表1に示す。
1と同様に、架橋性のゴム組成物を得、各測定を行っ
た。これらの測定値を表1に示す。
ク(g)(粒径23nm、DBP吸油量114cm3/
100g)7部を用い、カーボンブラック(3c)の量
を60部から40部に変える以外は、実施例1と同様
に、架橋性のゴム組成物を得、各測定を行った。これら
の測定値を表1に示す。
ムB(エチレンオキシド単独共重合体、100℃でのム
ーニー粘度(ML1+4)50、体積固有抵抗値1×10
6Ω・cm )15部を用い、カーボンブラック(3
c)の量を60部から40部に変える以外は、実施例1
と同様に、架橋性のゴム組成物を得、各測定を行った。
これらの測定値を表1に示す。
から100部に変え、カーボンブラック(2a)の量を
7部から8部に変える以外は、実施例1と同様に、架橋
性のゴム組成物を得、各測定を行った。これらの測定値
を表1に示す。
NBR85部の代りにBR(ブタジエンゴム、100℃
でのムーニー粘度(ML1+4)43、体積固有抵抗値1
×1014Ω・cm)70部を用い、カーボンブラック
(2a)の量を7部から8部に変える以外は、実施例1
と同様に、架橋性のゴム組成物を得、各測定を行った。
これらの測定値を表1に示す。
抗領域の導電性を有し、体積固有抵抗値の環境変動に対
する変化が小さく、また、架橋物内および架橋物間の体
積固有抵抗値のばらつきが小さく、電気的均一性に優れ
ていることがわかる。
ーボンブラック(3)および導電性金属酸化物(3)の
いずれも含有しない架橋物は体積固有抵抗値の環境変動
が大きい(比較例1)。カーボンブラック(2)を含有
し、カーボンブラック(3)および導電性金属酸化物
(3)のいずれも含有しない架橋物は、体積固有抵抗値
の環境変動が大きく、電気的均一性に劣る(比較例2お
よび比較例3)。逆に、カーボンブラック(3)を含有
し、カーボンブラック(2)を含有しない架橋物も、体
積固有抵抗値の環境変動が大きく、電気的均一性も不十
分である(比較例4および比較例5)。
用いない架橋物は、体積固有抵抗値の環境変動が大きい
か、電気的均一性に劣る(比較例6および比較例7)。
さらに、ゴム(1−B)に比べて体積固有抵抗値が大き
なゴムを用いた架橋物の場合は電気的均一性に劣る(比
較例8)。
抗領域の導電性を有し、体積固有抵抗値の環境変動が小
さく、電気的均一性に優れた架橋物が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (1)エチレンオキシド(a1)単位7
0〜99モル%およびこれと共重合可能なオキシラン化
合物(a2)単位1〜30モル%から成り、反応性官能
基を有するオキシラン化合物(a’)単位が15モル%
以下であるポリエーテル系ゴム(1−A)5〜60重量
%およびポリエーテル系ゴム(1−A)以外であって体
積固有抵抗値が1012Ω・cm以下のゴム(1−B)9
5〜40重量%を含有するゴム成分100重量部に、
(2)DBP吸油量140cm3/100g以上、平均
粒子径50nm以下のカーボンブラック2〜20重量
部、(3)DBP吸油量60cm3/100g以下、平
均粒子径70nm以上のカーボンブラック20〜100
重量部および/または体積固有抵抗値10〜105Ω・
cmの金属酸化物10〜200重量部を配合してなるゴ
ム組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載のゴム組成物を架橋してな
る架橋物。
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