JP4189621B2 - ゴム組成物、ゴム架橋物およびゴムロール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性を必要とする中抵抗ゴム組成物に関し、さらに詳しくは電子写真装置のロール用に好適な中抵抗ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムは、耐油性、耐熱老化性、耐候性、耐オゾン性、耐圧縮永久歪み性に優れ、電気抵抗が低いという特性を有しており、従来からホース、チューブ、ダイヤフラムなどの各種ゴム製品の材料として、また電子写真装置のロールなどの導電性材料として広く用いられている。
【0003】
エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムは電気抵抗性の小さいゴム材料であり、カーボンブラックのような導電性物質を配合しなくても中抵抗のロール用に使用できるという特長を有している。しかし、エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムのみで作成したロールは製品間での電気抵抗のバラツキ(ロット間変動)が生じやすく、そのため少量のカーボンブラックを配合する方法が提案されている(例えば、特開平9−27215号)。この方法によれば、ゴムのみで用いる場合に比較して、ロット間変動は減少するが、最近の厳しい品質の要求に応えるには更なる改善が望まれている。また導電性ロールにおいては、製品のどの部位でも同じ電気抵抗性を示すこと(即ち、ロット内変動が小さいこと)が要求されるが、単にカーボンブラックを配合しただけでは必ずしも十分にロット内変動を小さくすることができないという問題がある。さらに、周囲の温度や湿度などの使用環境条件による電気抵抗の変動が大きいという問題もあり、またゴムの混練時やロールの成型時における加工性が十分でないという問題がある。
【0004】
一方、天然ゴムを主成分とするゴムロールを製造するに当たり、平均粒子径の異なるカーボンブラックを併用する方法が知られている(特開平8−127675号公報)。この方法によってロット間変動を改良できるとされているが、そのレベルは最近の要請に応えうる水準には及んでいない。しかも、品質向上の面で要求が厳しいロット内変動が大きいという問題がある。また、この公開公報には、耐オゾン性の改良を目的として主鎖に二重結合を持たないエチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴムやエピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴムをブレンドすることも開示されているが、具体的に記載されている配合例は天然ゴムを主成分とし、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴムを最大15重量%までブレンドしたものにすぎず、エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムを用いた配合例は全く開示されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、かかる従来技術の下で、電気抵抗性のロット内変動およびロット間変動がともに小さく、また使用環境条件による電気抵抗の変動が小さく、しかも加工性に優れた中抵抗ゴム材料を開発すべく鋭意研究を進めた結果、エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムに粒径およびDBP吸油量が異なる二種類のカーボンブラックを併用することが有効なことを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かくして、本発明によれば、エピハロヒドリン単量体(a)単位10〜100モル%、アルキレンオキサイド単量体(b)単位0〜70モル%、およびa,b両成分と開環共重合可能な単量体(c)単位0〜20モル%を含有するエピハロヒドリン系開環(共)重合ゴム 100重量部に対し、DBP吸油量60cm3/100g以下かつ平均粒子径70nm以上のカーボンブラック(1)5〜80重量部、およびDBP吸油量140cm3/100g以上かつ平均粒子径50nm以下のカーボンブラック(2)2〜20重量部を含有するゴム組成物が提供される。
【0007】
また、本発明によれば、上記ゴム組成物に架橋剤を加えて架橋した架橋物および該架橋物を中抵抗ゴム層とするゴムロールが提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムと、 粒径およびDBP吸油量が異なる少なくとも二種類のカーボンブラックを含有する。
【0009】
(エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴム)
本発明において用いられるエピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムは、エピハロヒドリン単量体(a)単位が10〜100モル、好ましくは17〜83モル%、さらに好ましくは25〜67モル%であり、アルキレンオキシド単量体(b)単位が0〜70モル%、好ましくは15〜68モル%、さらに好ましくは30〜65モル%であり、さらにa,b両成分と開環共重合可能な単量体(c)単位が0〜20モル%、好ましくは2〜15モル%、さらに好ましくは3〜10モル%のものである。このような重合体の具体例としては、エピハロヒドリン単量体(a)のみの重合体、エピハロヒドリン単量体(a)とアルキレンオキシド単量体(b)との共重合体、エピハロヒドリン単量体(a)とa,b両成分と開環共重合可能な単量体(c)との共重合体、エピハロヒドリン単量体(a)とアルキレンオキシド単量体(b)と上記単量体(c)との共重合体などが例示される。
【0010】
エピハロヒドリン単量体(a)としては、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリンなどが挙げられるが、中でもエピクロルヒドリンが好ましい。
【0011】
アルキレンオキシド単量体(b)としては、エチレンオキシドまたはその置換体が挙げられる。置換基は飽和炭化水素基であれば特に限定されず、直鎖状炭化水素基でも環状炭化水素基でも良く、また塩素等のハロゲン基が含まれていても良い。具体的な単量体の例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−イソブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサン、1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロドデカン、クロロプレンモノエポキシドなどが挙げられ、これらの中でもエチレンオキシド、プロピレンオキシドなどが好ましく、エチレンオキシドがより好ましい。
【0012】
a,b両成分と開環共重合可能な単量体(c)としては、特に限定されないが、炭素−炭素二重結合およびエポキシ環を有する化合物、例えばグリシジルエーテル基を有する化合物、グリシジルエステル基を有する化合物、不飽和炭化水素基で置換されたアルキレンオキサイドなどが好ましい。グリシジルエーテル基を有する化合物としては、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテルなどが、グリシジルエステル基を有する化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテノエート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、グリシジル−4−メチル−3−ペンテノエートなどが、不飽和炭化水素基で置換されたアルキレンオキサイドとしては、ブタジエンモノエポキシド、4,5−エポキシ−2−ペンテン、エポキシ−1−ビニルシクロヘキセン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンなどが挙げられる。これらの中でも、アリルグリシジルエーテルがとくに好ましい。
【0013】
エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムはエピハロヒドリン単量体(a)単位が10モル%以上であり、その含有量が少なすぎると架橋物の吸湿性が高くなったり、架橋物の体積固有抵抗値の環境依存性が大きくなるため、環境によっては使用できない場合がある。アルキレンオキシド単量体(b)単位は必ずしも必須ではないが、この単位があることによって耐寒性が改良される。また、その他の単量体(c)単位を存在させることによって、耐オゾン性を改良したり、架橋物の硬度を調整することが容易になる。
【0014】
エピハロヒドリン系開環共重合ゴムのムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、好ましくは20〜150、より好ましくは30〜120、特に好ましくは35〜100である。ムーニー粘度が低すぎると成形加工時の形状保持性が劣ったり、粘着性が強くなってしまい、高すぎると成形加工時の流動性が劣り、寸法安定性も低下する。
【0015】
本発明のゴム組成物は、二種類のカーボンブラック(1)および(2)を含有する。カーボンブラック(1)のDBP吸油量(ASTM D2414)は、60cm3/100g以下、好ましくは10〜50cm3/100g、より好ましくは15〜40cm3/100gである。DBP吸油量が大きすぎると架橋物内部の部位間および架橋物間の電気抵抗値の変動が大きくなる。また、平均粒子径は70nm以上、好ましくは72〜500nm、より好ましくは75〜300nmであり、この値が小さすぎると電気抵抗の低下が大きくなり、添加量の僅かな変動により電気抵抗が変動しやすくなる。またロール成型時の押出加工性にも劣るようになる。
【0016】
カーボンブラック(2)のDBP吸油量は、140cm3/100g以上、好ましくは145〜550cm3/100g、より好ましくは150〜400cm3/100gである。DBP吸油量が小さすぎると架橋物内部の部位間および架橋物間の電気抵抗値の変動が大きくなる。また、平均粒子径は、50nm以下、好ましくは10〜45nm、より好ましくは20〜40nmであり、粒径が大きすぎると中抵抗領域の電気抵抗とするためにカーボンブラックの添加量を多くする必要があり、ロール成型時の押出加工性にも劣るようになる。またロールの硬度が大きくなりやすいという問題が生じる。
【0017】
エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムとカーボンブラックとの配合比は、ゴム100重量部に対して、カーボンブラック(1)の下限が5重量部、好ましくは10重量部、より好ましくは15重量部であり、上限が80重量部、好ましくは70重量部、特に好ましくは50重量部であり、一方、カーボンブラック(2)の含有量の下限は2重量部、好ましくは3重量部、より好ましくは4重量部であり、上限は20重量部、好ましくは18重量部、特に好ましくは16重量部である。これらの量が少なすぎたり多すぎたりすると、中抵抗領域に調製しにくくなり、また成形時の押出加工性や架橋後に成型品の表面を研磨する際の研磨性に劣るようになる。
【0018】
本発明のゴム組成物には、通常、架橋剤が配合される。その配合量はエピハロヒドリン系開環(共)重合ゴム100重量部に対し0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜8重量部、さらに好ましくは0.3〜7重量部である。
【0019】
(架橋剤)
架橋剤としては、硫黄または硫黄供与体、有機過酸化物、トリアジン類、チオウレア類、2,3−ジメルカプトキノキサリン類などを挙げることができる。硫黄供与体としては、例えば、モルホリンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチウラム類を挙げることができる。有機過酸化物としてはケトンパーオキシド類、パーオキシエステル類、ジアシルパーオキシド類、アルキルパーオキシド類が挙げられ、これらの有機過酸化物を使用したときは耐圧縮永久歪みが小さい架橋物が得られる。トリアジン類としては、2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ジメルカプト−s−トリアジンなどを挙げることができる。チオウレア類としては、エチレンチオウレア、ジブチルチオウレア、トリエチルチオウレアなどを挙げることができる。2,3−ジメルカプトキノキサリン類としては、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートなどをあげることができる。
【0020】
本発明においては、必要により、架橋剤と共に架橋助剤を使用することができる。硫黄または硫黄供与体と組み合わせて用いる架橋助剤としては、チウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤などが挙げられる。チウラム系促進剤としてはテトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドなどが挙げられる。チアゾール系促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドなどが挙げられる。スルフェンアミド系促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げられる。ゴム成分100重量部あたりのこれらの架橋助剤の使用量は、好ましくは0〜15重量部、より好ましくは0.1〜12重量部、特に好ましくは0.3〜10重量部である。
【0021】
有機過酸化物架橋剤と組み合せて用いる架橋助剤としては、エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレート、N,N−m−フェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートなどの分子内に二つ以上の架橋性の不飽和結合を有する化合物などを用いることができる。これらの使用量は、ゴム成分100重量部あたり、好ましくは20重量部以下、より好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましく0.3〜10重量部である。
【0022】
チオウレア系架橋剤と組み合わせて用いる架橋助剤としては、チウラム系架橋促進剤、チアゾール系架橋促進剤、スルフェンアミド系架橋促進剤などが挙げられる。チウラム系架橋促進剤としては、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドなどが挙げられる。チアゾール系架橋促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドなどが挙げられる。スルフェンアミド系架橋促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げられる。 ゴム成分100重量部あたりのこれらの架橋助剤の使用量の上限は、好ましくは15重量部、より好ましくは12重量部、特に好ましくは10重量部である。
【0023】
トリアジン類や2,3−ジメルカプトキノキサリン類と組み合せて用いる架橋助剤としては、架橋を促進するものとして、一価のアミンであるラウリルアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン、ピペリジン、ピロリジンなどの強塩基あるいは、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のような超強塩基が挙げられる。また、N−シクロヘキシルチオフタルイミドのように架橋を遅延させるものを用いてもよい。ゴム100重量部あたりのこれらの架橋助剤の使用量は、好ましくは0〜10重量部、より好ましくは0.1〜7重量部、特に好ましくは0.3〜5重量部である。
【0024】
エピハロヒドリン系開環共重合ゴムの架橋剤には、受酸剤を併用することができる。受酸剤としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛などのごとき周期律表第2族または第12族の金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、珪酸塩、硼酸塩、亜燐酸塩などがあり、その具体例としては、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、硼酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜燐酸カルシウム、酸化亜鉛などが挙げられる。また、他の受酸剤としては、錫、珪素などのごとき周期律表第14族金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜燐酸塩、塩基性亜硫酸塩が挙げられ、その具体例としては、ステアリン酸錫、塩基性亜燐酸錫などが挙げられる。さらに他の受酸剤としては、一般式MgXAlY(OH)2X+3Y−2CO3・wH2O(ただしXは1〜10の数、Yは1〜5の数、wは実数を表わす。)で示されるハイドロタルサイト類が挙げられ、その具体例としては、Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O、Mg4.5Al2(OH)13CO3、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oなどが挙げられる。これらの受酸剤は、エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴム100重量部に対し、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下の割合で使用される。
【0025】
(配合物)
本発明のゴム組成物には、その特性を本質的に損なわない限り、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、アクリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴムなどのごときエピハロヒドリン系開環(共)重合ゴム以外のゴム;オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー;ポリ塩化ビニル、クマロン樹脂、フェノール樹脂などの樹脂などを配合してもよい。
【0026】
その他のゴムの含量は、エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴム100重量部に対して、好ましくは50重量部以下、より好ましくは40重量部以下、特に好ましくは30重量部以下であり、その含量が多すぎると、体積固有抵抗値を中抵抗領域に調整することが難しくなり、体積固有抵抗値がばらついたり、また成形時の加工性に劣るようになる。
【0027】
また本発明においては、押出加工性や硬さを調製するために、その他の成分として液状ポリマーを含有させてもよい。液状ポリマーは、25℃での粘度が、好ましくは500〜100万cps、より好ましくは1000〜50万cps、特に好ましくは1500〜30万cpsのものである。この粘度が低すぎると、混練が困難になるなど、操作性に問題が生じる場合がある。逆に粘度が高すぎると、押出加工性や硬さの改良効果が十分でなくなる。液状ポリマーの具体例としては、液状ゴム、ポリエステル系可塑剤、ポリエーテル系可塑剤、炭化水素系合成伸展油などが挙げられるが、液状ゴム、例えば液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、液状ブタジエンゴム、液状イソプレンゴム、液状クロロプレンゴム、液状エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴムなどが好ましく用いられる。
液状ポリマーの配合量は、エピハロヒドリン系開環(共)重合ゴム100重量部当たり、好ましくは1〜50重量部、より好ましくは5〜40重量部である。
【0028】
本発明においては、さらに他の成分として、ゴム工業において通常使用される無機充填剤を配合することができる。具体的には、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、メタ珪酸カルシウム、珪藻土、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウムなどが挙げられる。なかでも、炭酸カルシウムが好ましい。この無機充填剤をくわえることによって、架橋後に成形品を研磨する際の研磨性や押し出し特性が改善される。無機充填剤の配合量は、エピハロヒドリン系開環共重合ゴム100重量部に対して、好ましくは150重量部以下、より好ましくは10〜140重量部、特に好ましくは25〜130重量部であり、この配合量が多くなるにつれて押出加工性が劣るようになり、硬度の調整も難しくなる。これらの無機充填剤の平均粒子径は、通常10μm以下、好ましくは5μm以下であり、この粒子径が大きすぎると研磨性が十分に改良されず、同一製品内での表面状態が変動し、電気抵抗値のロット内変動が大きくなりやすい。
【0029】
本発明においては、本発明の効果を本質的に阻害しない範囲で、さらに補強材、老化防止剤、酸化防止剤、光安定剤、スコーチ防止剤、架橋遅延剤、可塑剤、加工助剤、滑剤、粘着剤、潤滑剤、難燃剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤などをさらに配合することができる。
【0030】
(組成物の調製)
本発明のゴム組成物は、前記の各種配合成分を、ロール混合、バンバリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの適宜の混合方法により配合することによって調製することができる。配合順序は、特に限定されないが、熱で分解しにくい成分(例えば、エピハロヒドリン系開環共重合ゴム、カーボンブラック(1)、カーボンブラック(2)など)を充分に混合した後、熱で反応したり、分解しやすい成分(例えば架橋剤、架橋助剤など)をなるべく低温で短時間に混合すればよい。
【0031】
(成形および架橋)
本発明においては、常法に従ってゴム組成物を成形し、架橋することができる。成形方法はのなかでは、とくに押出成形に適している。架橋は、必要に応じて、成形と同時に行うか、成形後に架橋する。
【0032】
本発明の架橋性ゴム組成物は、加熱することにより架橋しうるものであるが、その際の加熱温度は、好ましくは130〜200℃、より好ましくは140〜190℃である。温度が低すぎると架橋時間が長時間必要となったり、架橋密度が低くなる場合がある。温度が高すぎる場合は、架橋が短時間で進行し、成形不良を起こす場合がある。架橋時間は、架橋方法、架橋温度、形状などにより異なるが、1分〜15時間である。加熱方法としては、プレス加熱、蒸気加熱、オーブン加熱、熱風加熱などのゴムの架橋に用いられる方法を適宜選択すればよい。
【0033】
[架橋物]
本発明のゴム組成物は、自動車、電子、電気、建築などの幅広い分野におけるゴム製品として用いられる。例えば、プリンターや複写機などの電子写真装置に使用されるゴムロール材、ドラム材、ベルト材、トナーなどの層厚を調整するブレード類などとして有用である。また、印刷機に使用されるゴムロール材、ベルト材としても有用である。これ以外にも一般機器、一般装置などに用いられる弾性部材、被覆材、保護材などとしても有用である。
【0034】
(ゴムロール)
以下に本発明の効果が最も発揮される電子写真装置用部品に用いられる中抵抗のゴムロールを例に挙げて説明する。
【0035】
本発明のゴム架橋物を軸体の外周面に用いることにより、中抵抗領域の電気抵抗のゴム層を有するゴムロールが得られる。この場合、ゴム層に用いられる架橋物の体積固有抵抗値の下限は、好ましくは105Ω・cm、より好ましくは105.5Ω・cm、特に好ましくは106Ω・cmであり、上限は、好ましくは1012Ω・cm、より好ましくは1011Ω・cm、特に好ましくは1010Ω・cmである。体積固有抵抗値が小さすぎるとロールが帯電しにくい場合があり、大きすぎると帯電した電荷量が大きくなりすぎる場合があり、どちらの場合も、画像が不鮮明になることがある。
【0036】
また、中抵抗領域のゴム層に用いられる架橋物の硬度(Duro−A)の下限は、好ましくは10、より好ましくは15、特に好ましく20であり、上限は、好ましくは80、より好ましくは70、特に好ましくは60である。架橋物の硬度が小さすぎると粘着性が大きくなったり、変形量が大きくなり、画像が不鮮明になりやすく、大きすぎると感光体との接触面積が小さくなり、また、感光体を傷つける恐れがある。
【0037】
さらに、中抵抗領域のゴム層の層厚は特に限定されないが、層厚の下限は、好ましくは10μm、より好ましくは50μm、特に好ましくは100μmであり、上限は、好ましくは15mm、より好ましくは10mm、特に好ましくは8mmである。層厚が小さすぎると摩耗に対する耐久性が低下する場合があり、大きすぎると画像形成時に必要な電荷量が大きくなるため、画像が不鮮明になったり、画像形成装置が大型にする必要が生じたりする場合がある。
【0038】
ゴムロールの成形方法は、特に限定されないが、例えば、一軸や多軸の押出機を使用して軸体と同時に本発明のゴム組成物を押出成形して、軸体の外側に半導電性ゴム層を形成した後、加熱して架橋する方法や射出成形機、押出ブロー成形機、トランスファー成形機、プレス成形機などを使用して金型で成形し、架橋して、軸体に積層する方法などが挙げられる。その中でも、押出成形機を用いて成形を行うことが最も適している。
【0039】
本発明のゴムロールは、上記のごとき中抵抗領域のゴム層と軸体との中間またはその外周に、他の導電性基層を有してもよい。導電性基層としては特に限定されないが、導電性弾性体が好ましい。導電性基層としては、例えば、ゴムに導電性付与剤を配合してなる組成物を架橋してなる架橋物や発泡させてなる発泡体、熱可塑性エラストマーに導電性付与剤を配合してなる組成物などが挙げられる。導電性基層として用いられるゴムとしてはアクリロニトリル−ブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム、ポリブタジエンゴムなどが単独でもしくは混合して用いられる。導電性付与剤としてはアセチレンブラックなどのカーボンブラック、導電性酸化スズ、導電性酸化亜鉛などの導電性金属化合物、界面活性剤などが挙げられる。
【0040】
本発明のゴムロールは、本発明の効果を本質的に損なわない限り、ゴム層の表面に保護層を有してもよい。保護層には、樹脂層またはゴム層が用いられ、中抵抗領域の電気抵抗を有する樹脂層またはゴム層が好ましい。
【0041】
保護層を構成する樹脂としては、特に限定されず、一般の中抵抗領域の電気抵抗のゴムロールにおいて保護層として用いられる樹脂、例えば、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、フッ素樹脂などが挙げられる。
【0042】
保護層を構成する樹脂として用いられるポリウレタン樹脂は、多官能イソシアネート化合物とエチレンオキシドポリオールまたはポリエステルポリオールとの反応物である。このポリウレタン樹脂は、分子鎖中に親水性官能基を有していてもよく、ポリウレタン樹脂水分散液を用いて保護層を形成することが好ましい。
【0043】
樹脂層を構成する樹脂として用いることのできるナイロン樹脂の中ではN−メトキシメチル化ナイロンが好ましい。N−メトキシメチル化ナイロンは、6−ナイロンのアミド基をメトキシメチル化することによって得られるものであり、そのメトキシ化率を高くすることによりアルコールに対する溶解性が向上する。
【0044】
保護層に樹脂層を用いた場合の樹脂層の層厚の下限は、好ましくは5μm、より好ましくは7μm 、特に好ましくは10μmであり、上限は、好ましくは200μm、より好ましくは150μm、特に好ましくは100μmである。層厚が薄すぎると摩耗に対する耐久性が低下する場合があり、厚すぎると被膜にクラックが入る場合がある。
【0045】
本発明のゴムロールはプリンターや複写機、FAXのような電子写真装置用、グラビア印刷用などのゴムロールとして使用できる。特に、電子写真装置部品として使用されるゴムロールに好適であり、なかでも感光体と接触するロール、例えば、帯電ロール、現像ロール、転写ロール、中間転写材などとして特に好適である。
【0046】
【実施例】
以下に実施例、比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。なお、実施例および比較例における部および%は特に断りのない限り、重量基準である。また、試験における特性評価方法は下記の通りである。
【0047】
(1)押出加工性は、ASTM D2230−77記載のA法に準じて測定した。押出条件はスクリュー回転数が30rpm、設定温度はバレル60℃、ヘッド80℃である。
(2)架橋物の常態物性は、JIS K 6300に準じて、引張強さ、破断伸びおよび硬さ(Shore A)を測定した。
(3)研磨性(アクロン摩耗性)は、BS規格903 part A9 C法に準じ、研磨盤(粒度A−40)で傾角15°で研磨し、表面状態を観察し、表面状態の平滑性を5点評価で判断した。数字が大きいほど平滑である。
【0048】
(4)電気抵抗値の環境変動は、架橋ゴムシート試験片を、ガイドリング付き電極に挟んで、直流500Vの電圧で、10℃で20%RH、23℃で50%RH、35℃で80%RHの3つの条件にて体積固有抵抗値ρ(Ω・cm)を測定した。なお、log ρ @N/Nは、23℃、50%RHで測定した体積固有抵抗値の対数値であり、log △ρ(H/H vs L/L)は、35℃、80%RHでの体積固有抵抗値の対数値と10℃、20%RHでの体積固有値の対数値との差であり、電気抵抗値の環境変動の大きさを示したものである。
【0049】
(5)電気抵抗値のロット内変動は、架橋ゴムシートの中心点および四隅の計4点、合計5点をハイレスタIP(三菱化学製)にてプローブとしてHAを用い直流500Vの電圧で、23℃で50%RHの体積固有抵抗値ρ(Ω・cm)を測定した。log △ρ(ロット内)の数値は、その最大値の対数値と最小値の対数値の差であり、ロット内変動の大きさを示したものである。
(6)電気抵抗値のロット間変動は、ゴムの混練を3回行って製造した各1枚計3枚の架橋ゴムシート試験片を用いて(4)と同様に23℃で50%RHの体積固有抵抗値ρ(Ω・cm)を測定した。log △ρ(ロット間)は、その最大値の対数値と最小値の対数値の差であり、ロット間変動の大きさを示したものである。
【0050】
(7)ロールの電気抵抗値は、ロールを幅が7mmの金メッキされたコレクター電極を間隔が35mmになるように5本並べて接触させ、各電極間の23℃、50RH%での抵抗値ρ(Ω)を測定した。log ρはその平均値を対数値で示したものである。また、表2のlog △ρは、このようにして測定した最大値の対数値と最小値の対数値の差であり、ロット内変動の大きさを示している。
(8)ゴムロールの表面粗さは、 JIS B0601に準じて測定した。
【0051】
実施例1
エピクロルヒドリン単位45モル%、アリルグリシジルエーテル単位5モル%、エチレンオキサイド単位50モル%を含有してなる三元共重合体(エピハロヒドリン系開環共重合ゴム)100部、カーボンブラック(1)としてカーボンブラック(A)(DBP吸油量37cm3/100g、粒径270nm、Cancarb製、Themax N−990)35部、カーボンブラック(2)としてカーボンブラック(C)(DBP吸油量360cm3/100g、粒径30nm、Akzo Nobel製、ケッチェンブラックEC)5部、液状ゴム(I)(液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、日本ゼオン製、Nipol 1312)25部、加工助剤(Axel社製、Moldwiz Int−21G)2部および亜鉛華#1(酸化亜鉛、正同化学工業社製)5部を50℃に設定したバンバリーにて回転数100rpmで5分間混練した。
【0052】
さらに、直径8インチのロール混練機を用いて、50℃にて、硫黄(鶴見化学工業製、サルファックスPMC)0.8部、テトラエチルチウラム・ジスルフィド(大内新興製、ノクセラーTET)2.0部およびジベンゾチアジル・ジスルフィド(川口化学社製、アクセルDM)1.5部を加えて3分間混練し、その段階での押出加工性を測定した。
【0053】
次いで、ロールからゴム組成物を厚さ2.2±0.1mmのシートとして取り出し、160℃で30分間プレス架橋し、150mm×150mmで厚さ2mmの架橋ゴムシート試験片を製造し、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。
【0054】
さらに、ステンレス製で全体の長さが263mm、半導電性層被覆部の長さ227mm、外径10mmの円柱状中実体を軸体とするゴムロールを以下のようにして製造した。即ち、クロスヘッド押出機を用いて軸体とゴム組成物とを同時に押し出し、軸体の周囲にゴム組成物を被覆した。次いで、蒸気缶により150℃で60分間架橋し、両端部の余分な部分の架橋ゴムを取り除き、その表面を研磨材で研磨して、外径18mmのゴムロールを得た。このゴムロールの表面粗さと抵抗値を測定し、測定結果を表2に示した。
【0055】
実施例2
ゴム組成物の調製において、さらに炭酸カルシウム(G)(粒径3μm、白石工業製、シルバーW)80部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。さらに、この架橋性ゴム組成物を実施例1と同様にロールを製造し、表面粗さとゴムロールの抵抗値を測定した。その結果を表2に示す。
【0056】
実施例3
ゴム組成物の調製において、液状ゴムを配合せず、炭酸カルシウム(G)80部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。
【0057】
実施例4〜5
ゴム組成物の調製において、炭酸カルシウム(G)20部または120部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。
【0058】
実施例6
ゴム組成物の調製において、さらに炭酸カルシウム(H)(粒径6.2μm、ケーシー工業製、KC−30)80部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。
【0059】
実施例7
ゴム組成物の調製において、カーボンブラック(1)としてカーボンブラック(A)の代りにカーボンブラック(B)(DBP吸油量28cm3/100g、粒径80nm、旭カーボン製、アサヒサーマル)20部を、カーボンブラック(2)としてカーボンブラック(C)の代りにカーボンブラック(D)(DBP吸油量160cm3/100g、粒径35nm、電気化学工業製、デンカブラック)10部を用い、さらに炭酸カルシウム(G)80部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。
【0060】
比較例1
ゴム組成物の調製において、カーボンブラック(A)の代りにカーボンブラック(1)、(2)のいずれにも該当しないカーボンブラック(E)(DBP吸油量68cm3/100g、粒径66nm、東海カーボン社製、シーストS)10部を用い、さらに炭酸カルシウム(G)80部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。さらに、この架橋性ゴム組成物を実施例1と同様にロールを製造し、表面粗さとゴムロールの抵抗値を測定した。その結果を表2に示す。
【0061】
比較例2
ゴム組成物の調製において、カーボンブラック(C)の代りにカーボンブラック(1)、(2)のいずれにも該当しないカーボンブラック(F)(DBP吸油量114cm3/100g、粒径23nm、東海カーボン社製、シースト600)10部を用い、さらに炭酸カルシウム(G)80部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。
【0062】
比較例3
ゴム組成物の調製において、カーボンブラック(1)としてカーボンブラック(B)のみ60部を用い、さらに炭酸カルシウム(G)80部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。さらに、この架橋性ゴム組成物を実施例1と同様にロールを製造し、表面粗さとゴムロールの抵抗値を測定した。その結果を表2に示す。
【0063】
比較例4
ゴム組成物の調製において、カーボンブラック(2)としてカーボンブラック(D)のみ12部を用い、さらに炭酸カルシウム(G)80部を加える以外は、実施例1と同様に、各測定を行った。これらの測定値を表1に示す。さらに、この架橋性ゴム組成物を実施例1と同様にロールを製造し、表面粗さとゴムロールの抵抗値を測定した。その結果を表2に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
表1および表2の結果から、本発明例では押し出し特性、研磨性、電気抵抗値の環境変動、ロット内変動およびロット間変動でのいずれの面でも優れており、また炭酸カルシウムを配合した系ではとくに研磨性に優れていることがわかる。これに対して、二種類のカーボンブラックを併用する場合であっても、粒径やDBP吸油量が異なるものを用いる場合には、電気抵抗値のロット内変動、ロット間変動が大きくなり、とくにロット内変動は本発明に比較してはるかに大きな値になる(比較例1および2)。また一種類のカーボンブラックを用いる場合にも、電気抵抗値のロット内変動、ロット間変動が大きく、カーボンブラックの種類によっては、電気抵抗性の環境変動、押し出し特性、研磨性も低下する(比較例3および4)。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、電気抵抗性のロット内変動およびロット間変動がともに小さく、また使用環境条件による電気抵抗の変動が小さく、しかも加工性や研磨性に優れた中抵抗ゴム材料が提供され、また電気抵抗の安定性に優れた導電性ゴムロールが提供される。
Claims (4)
- エピハロヒドリン単量体(a)単位10〜100モル%、アルキレンオキサイド単量体(b)単位0〜70モル%、およびa,b両成分と開環共重合可能な単量体(c)単位0〜20モル%を含有するエピハロヒドリン系開環共重合ゴム 100重量部に対し、DBP吸油量60cm3/100g以下かつ平均粒子径70nm以上のカーボンブラック(1)5〜80重量部、およびDBP吸油量140cm3/100g以上かつ平均粒子径50nm以下のカーボンブラック(2)2〜20重量部を含有するゴム組成物。
- さらに架橋剤(3)0.1〜10重量部を含有する請求項1記載のゴム組成物。
- 請求項2記載のゴム組成物を架橋した架橋物。
- 請求項3記載の架橋物を中抵抗ゴム層として有するゴムロール。
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