WO2010024219A1 - ポリエーテル重合体 - Google Patents
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Abstract
エチレンオキシド単位(a)45~80モル%、エピハロヒドリン単量体単位(b)1~50モル%、不飽和オキシド単量体単位(c)1~15モル%、および特定の長鎖オキシラン単量体単位(d)2~15モル%を含有することを特徴とするポリエーテル重合体。本発明によれば、引張強さおよび伸びが良好で圧縮永久歪み率が低く、かつ、低硬度で高い導電性を有する架橋物を与えることのできるポリエーテル重合体を提供することができる。
Description
本発明は、ポリエーテル重合体に係り、さらに詳しくは、引張強さおよび伸びが良好で圧縮永久歪み率が低く、かつ、低硬度で高い導電性を有する架橋物を与えることのできるポリエーテル重合体に関する。
ポリエーテル重合体は、エチレンオキシドやプロピレンオキシドなどの単量体を(共)重合させて得られる重合体である。このようなポリエーテル重合体は、エピクロルヒドリンなどの架橋性の単量体を含有させて架橋物とすることで、たとえば、複写機や印刷機等に使用される導電性材料(たとえば、ロールやブレード)として用いられている。
このようなポリエーテル重合体を用いた架橋物として、たとえば、特許文献1には、エチレンオキシド単位70~99モル%およびそれ以外の共重合可能なオキシラン化合物単位30~1モル%を含有し、かつ反応性官能基を有するオキシラン化合物単位が15モル%以下であり、ムーニー粘度20~200のポリエーテル系重合体に、ジエン系ゴムおよびエチレン-プロピレン-ジエンゴムをブレンドしてなるゴム組成物を架橋してなる架橋物が開示されている。この特許文献1によると、得られる架橋物において、各種特性を良好としながら、表面摩擦抵抗と体積固有抵抗値を低く抑えることが可能となる。
しかしながら、上記特許文献1に開示されている架橋物では、体積固有抵抗が低く、十分な導電性を有するものの、複写機や印刷機等に用いられる導電性材料、特に導電性のロールやブレードとして用いた場合に、柔らかさが十分ではなかった。そのため、高い導電性を実現しながら、低硬度である架橋物が望まれていた。
本発明は、引張強さおよび伸びが良好で圧縮永久歪み率が低く、かつ、低硬度で高い導電性を有する架橋物を与えることのできるポリエーテル重合体を提供することを目的とする。また、本発明は、このようなポリエーテル重合体に架橋剤を添加してなるポリエーテル重合体組成物、このポリエーテル重合体組成物を架橋してなる架橋物、およびその架橋物を用いてなる導電性材料を提供することも目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、エチレンオキシド単位、エピハロヒドリン単量体単位、および不飽和オキシド単量体単位を所定の割合で含み、かつ、これらに加えて、長鎖の置換基を側鎖に有する所定のオキシラン単量体の単位を所定の割合で含有するポリエーテル重合体により、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、エチレンオキシド単位(a)45~80モル%、エピハロヒドリン単量体単位(b)1~50モル%、不飽和オキシド単量体単位(c)1~15モル%、および下記式(1)~(3)で表される化合物のうち少なくとも1つの化合物の単位(d)2~15モル%を含有することを特徴とするポリエーテル重合体が提供される。
(上記式(1)中、R1は、置換基としてハロゲン基、水酸基またはカルボキシル基を有していてもよい炭素数5~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、上記式(2)中、R2は、置換基としてハロゲン基、水酸基またはカルボキシル基を有していてもよい炭素数5~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、上記式(3)中、nは1~10の整数であり、R3は、置換基としてハロゲン基、水酸基もしくはカルボキシル基を有していてもよいアリール基、または置換基としてハロゲン基、水酸基もしくはカルボキシル基を有していてもよい炭素数5~15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。)
本発明のポリエーテル重合体において、好ましくは、前記式(1)~(3)で表される化合物において、前記式(1)中、R1は、置換基を有しない炭素数5~20の直鎖状または分岐状のアルキル基、前記式(2)中、R2は、置換基を有しない炭素数5~20の直鎖状または分岐状のアルキル基、前記式(3)中、nは1~10の整数であり、R3は、置換基を有しないアリール基、または置換基を有しない炭素数5~15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である。
本発明のポリエーテル重合体において、好ましくは、前記単位(d)が、前記式(1)または(2)で表される化合物の単位である。
本発明のポリエーテル重合体において、好ましくは、前記単位(d)が、前記式(1)または(2)で表される化合物の単位である。
また、本発明によれば、上記ポリエーテル重合体と、架橋剤とを含有してなるポリエーテル重合体組成物が提供される。
本発明のポリエーテル重合体組成物は、好ましくは、ジエン系ゴムを、重量比で、前記ポリエーテル重合体:前記ジエン系ゴム=99:1~1:99の範囲で含有する。
また、前記ジエン系ゴムが、好ましくは、スチレンブタジエンゴムおよび/またはアクリロニトリルブタジエンゴムである。
本発明のポリエーテル重合体組成物は、好ましくは、ジエン系ゴムを、重量比で、前記ポリエーテル重合体:前記ジエン系ゴム=99:1~1:99の範囲で含有する。
また、前記ジエン系ゴムが、好ましくは、スチレンブタジエンゴムおよび/またはアクリロニトリルブタジエンゴムである。
さらに、本発明によれば、上記ポリエーテル重合体組成物を架橋してなる架橋物が提供される。
また、本発明によれば、上記架橋物を用いてなる導電性材料が提供される。
また、本発明によれば、上記架橋物を用いてなる導電性材料が提供される。
本発明によれば、引張強さおよび伸びが良好で圧縮永久歪み率が低く、かつ、低硬度で高い導電性を有する架橋物を与えることのできるポリエーテル重合体、およびこれを架橋して得られ、引張強さおよび伸びが良好で圧縮永久歪み率が低く、かつ、低硬度で高い導電性を有する架橋物を提供することができる。
ポリエーテル重合体
本発明のポリエーテル重合体は、エチレンオキシド単位(a)45~80モル%、エピハロヒドリン単量体単位(b)1~50モル%、不飽和オキシド単量体単位(c)1~15モル%、および後述する長鎖の置換基を側鎖に有する所定のオキシラン単量体の単位(d)2~15モル%を含有する重合体である。
本発明のポリエーテル重合体は、エチレンオキシド単位(a)45~80モル%、エピハロヒドリン単量体単位(b)1~50モル%、不飽和オキシド単量体単位(c)1~15モル%、および後述する長鎖の置換基を側鎖に有する所定のオキシラン単量体の単位(d)2~15モル%を含有する重合体である。
エチレンオキシド単位(a)はエチレンオキシドにより形成される単位である。本発明のポリエーテル重合体中における、エチレンオキシド単位(a)の含有割合は、全単量体単位中、45~80モル%であり、好ましくは50~75モル%、より好ましくは55~70モル%である。エチレンオキシド単位(a)の含有割合が少なすぎると、電気抵抗の低減効果が得難くなる。一方、多すぎると、オキシエチレン鎖の結晶化を招き、同様に電気抵抗の低減効果が得難くなる。
エピハロヒドリン単量体単位(b)を形成するエピハロヒドリン単量体としては、たとえば、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリンなどが挙げられ、これらのなかでもエピクロルヒドリンが好ましい。エピハロヒドリン単量体は、2種以上を併用してもよい。エピハロヒドリン単量体単位(b)の含有割合は、全単量体単位中、1~50モル%であり、好ましくは10~40モル%、より好ましくは20~31モル%である。エピハロヒドリン単量体単位(b)の含有割合が少なすぎると、引張強さ、伸びおよび圧縮永久歪み率に劣る場合がある。一方、多すぎると、体積固有抵抗値が上昇する場合がある。
不飽和オキシド単量体単位(c)を形成する不飽和オキシド単量体としては、分子内に少なくとも一つの炭素-炭素不飽和結合(芳香環の炭素-炭素不飽和結合は除く)と少なくとも一つのエポキシ基とを有する化合物であれば良いが、たとえば、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテルなどのアルケニルグリシジルエーテル類;3,4-エポキシ-1-ブテン、1,2-エポキシ-5-ヘキセン、1,2-エポキシ-9-デセンなどのアルケニルエポキシド類;などが挙げられる。これらの中でも、アルケニルグリシジルエーテルが好ましく、アリルグリシジルエーテルが特に好ましい。不飽和オキシド単量体は、2種以上を併用してもよい。不飽和オキシド単量体単位(c)の含有割合は、全単量体単位中、1~15モル%であり、好ましくは2~12モル%、より好ましくは3~8モル%である。不飽和オキシド単量体単位(c)の含有割合が少なすぎると、耐オゾン性に劣る場合がある。一方、多すぎると、重合反応中に、ゲル化反応等を起こし易くなって、成形加工性が低下するおそれがある。
長鎖の置換基を側鎖に有する所定のオキシラン単量体の単位(d)(以下、適宜、「長鎖オキシラン単量体単位(d)」とする。)は、下記式(1)~(3)で表される化合物のうち少なくとも1つの化合物の単量体の単位であり、好ましくは下記式(1)または(2)で表される化合物のうち少なくとも1つの化合物の単量体の単位である。
上記式(1)中、R1は、置換基としてハロゲン基、水酸基またはカルボキシル基を有していてもよい炭素数5~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であり、好ましくは、置換基を有しない(無置換の)炭素数5~20の直鎖状または分岐状のアルキル基である。R1を構成するアルキル基の炭素数は、好ましくは6~18であり、より好ましくは7~15である。R1の炭素数が少なすぎると、架橋物の硬度が低下しにくい傾向がある。R1の炭素数が多すぎると、圧縮永久歪み率が大きくなる傾向がある。
また、上記式(2)中、R2は、置換基としてハロゲン基、水酸基またはカルボキシル基を有していてもよい炭素数5~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であり、好ましくは、置換基を有しない(無置換の)炭素数5~20の直鎖状または分岐状のアルキル基である。R2を構成するアルキル基の炭素数は、好ましくは6~18であり、より好ましくは7~15である。R2の炭素数が少なすぎると、架橋物の硬度が低下しにくい傾向がある。R2の炭素数が多すぎると、圧縮永久歪み率が大きくなる傾向がある。
さらに、上記式(3)中、nは1~10の整数であり、好ましくは2~8の整数、より好ましくは2~6の整数である。また、R3は、置換基としてハロゲン基、水酸基もしくはカルボキシル基を有していてもよいアリール基、または置換基としてハロゲン基、水酸基もしくはカルボキシル基を有していてもよい炭素数5~15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であり、好ましくは、置換基を有しない(無置換の)アリール基、または置換基を有しない(無置換の)炭素数5~15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基であり、より好ましくは、置換基を有しない(無置換の)アリール基である。nの数が小さすぎると、架橋物の硬度が低下しにくい傾向があり、nの数が大きすぎると、圧縮永久歪み率が大きくなる傾向がある。また、R3の炭素数が少なすぎると、架橋物の硬度が低下しにくい傾向があり、R3の炭素数が多すぎると、圧縮永久歪み率が大きくなる傾向がある。
長鎖オキシラン単量体単位(d)の含有割合は、全単量体単位中、2~15モル%であり、好ましくは2~13モル%、より好ましくは2~11モル%である。長鎖オキシラン単量体単位(d)を上記割合で含有させることにより、得られる架橋物において、引張強さおよび伸びが良好で、圧縮永久歪み率を低いものとしながら、低硬度化を実現することができる。長鎖オキシラン単量体単位(d)の含有割合が少なすぎると、長鎖オキシラン単量体単位(d)の添加効果が得難くなり、得られる架橋物の低硬度化が不十分となる傾向にある。一方、含有割合が多すぎると、引張強さ、伸びおよび圧縮永久歪み率に劣る場合がある。
本発明のポリエーテル重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記エチレンオキシド単位(a)、エピハロヒドリン単量体単位(b)、不飽和オキシド単量体単位(c)並びに長鎖オキシラン単量体単位(d)以外の、共重合可能なその他の単量体の単位を有していても良い。共重合可能なその他の単量体としては、スチレンオキシド、フェニルグリシジルエーテルなどのアリールエポキシド類やプロピレンオキシドなどが挙げられる。共重合可能なその他の単量体単位の含有割合は、全単量体単位中、好ましくは20モル%以下、より好ましくは10モル%以下、特に好ましくは1モル%以下である。
本発明のポリエーテル重合体のムーニー粘度(ML1+4,100℃)は、好ましくは10~120であり、より好ましくは20~90、さらに好ましくは30~70である。ムーニー粘度が高すぎると成形加工性に劣り、特にスウェル(押し出し成形時にダイの径より押出物の径が大きくなること)が発生し、寸法安定性が低下する場合がある。ムーニー粘度が低すぎると、得られる架橋物の機械的強度が低下する場合がある。
本発明のポリエーテル重合体は、溶液重合法または溶媒スラリー重合法などにより、上記各単量体を開環重合することにより得ることができる。重合触媒としては、一般のポリエーテル重合用触媒であれば、特に限定されない。重合触媒としては、たとえば、有機アルミニウムに水とアセチルアセトンを反応させた触媒(特公昭35-15797号公報)、トリイソブチルアルミニウムにリン酸とトリエチルアミンを反応させた触媒(特公昭46-27534号公報)、トリイソブチルアルミニウムにジアザビアシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸とを反応させた触媒(特公昭56-51171号公報)、アルミニウムアルコキサイドの部分加水分解物と有機亜鉛化合物とからなる触媒(特公昭43-2945号公報)、有機亜鉛化合物と多価アルコールとからなる触媒(特公昭45-7751号公報)、ジアルキル亜鉛と水とからなる触媒(特公昭36-3394号公報)、などが挙げられる。
重合溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;n-ペンタン、n-へキサンなどの直鎖状飽和炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの環状飽和炭化水素類;などが用いられる。好ましくは、貧溶媒を使用して、溶媒スラリー重合法で重合する。この場合、ポリエーテル重合体は水溶性を有するため、溶媒とポリマーの分離工程を効率よく行うことができる。溶媒スラリー重合法においては、重合反応系の安定性の観点から、重合に使用する単量体のうち、溶媒に不溶な重合体を与える単量体と溶媒に可溶な重合体を与える単量体とで予め重合触媒を処理してシードを形成させておいても良い。重合触媒の処理は、通常0~100℃、好ましくは30~50℃の温度で3~90分熟成させればよい。このようにして熟成した重合触媒の使用によって重合缶への重合体の付着を防止することができる。
重合反応は、通常0~100℃、好ましくは30~80℃で、回分式、半回分式、連続式などの任意の方法で行うことができる。
本発明のポリエーテル重合体は、ブロック共重合、ランダム共重合のいずれの共重合タイプでも良いがランダム共重合体の方がよりポリエチレンオキシドの結晶性を低下させる効果が大きいので好ましい。
ポリエーテル重合体組成物
本発明のポリエーテル重合体組成物は、上記本発明のポリエーテル重合体と、架橋剤とを含有してなるものである。
本発明のポリエーテル重合体組成物は、上記本発明のポリエーテル重合体と、架橋剤とを含有してなるものである。
架橋剤としては、特に限定されないが、たとえば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、ジベンゾチアジルジスルフィド、N,N’-ジチオ-ビス(ヘキサヒドロ-2H-アゼノピン-2)、含リンポリスルフィド、高分子多硫化物などの含硫黄化合物;ジクミルペルオキシド、ジターシャリブチルペルオキシドなどの有機過酸化物;p-キノンジオキシム、p,p’-ジベンゾイルキノンジオキシムなどのキノンジオキシム;トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンカルバメート、4,4’-メチレンビス-o-クロロアニリンなどの有機多価アミン化合物;メチロール基を持つアルキルフェノール樹脂;などが挙げられる。これらの中でも、硫黄または含硫黄化合物が好ましい。これらの架橋剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。架橋剤の配合割合は、ポリエーテル重合体100重量部に対して、好ましくは0.1~10重量部、より好ましくは0.2~7重量部、さらに好ましくは0.3~5重量部である。架橋剤の配合割合がこの範囲にあるときに、引張強さに優れるとともに、圧縮永久歪み率等の特性にも優れるので特に好ましい。
架橋剤として、硫黄または含硫黄化合物を用いる場合には、架橋助剤および架橋促進剤を併用することが好ましい。
架橋助剤としては、たとえば、亜鉛華、ステアリン酸などが挙げられる。架橋促進剤としては、たとえば、グアニジン系、アルデヒド-アミン系、アルデヒド-アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系の各架橋促進剤などを用いることができる。架橋助剤および架橋促進剤は、それぞれ2種以上併用して用いてもよい。
架橋助剤としては、たとえば、亜鉛華、ステアリン酸などが挙げられる。架橋促進剤としては、たとえば、グアニジン系、アルデヒド-アミン系、アルデヒド-アンモニア系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオ尿素系、チウラム系の各架橋促進剤などを用いることができる。架橋助剤および架橋促進剤は、それぞれ2種以上併用して用いてもよい。
架橋助剤および架橋促進剤の使用量としては、特に限定されないが、ポリエーテル重合体100重量部に対して、好ましくは0.01~15重量部、より好ましくは0.1~10重量部である。
また、本発明のポリエーテル重合体組成物は、圧縮永久歪み率低減の観点から、さらにジエン系ゴムを含有していることが好ましい。ジエン系ゴムとしては、特に限定されないが、たとえば、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムおよびこれらゴムの部分水素添加物(例えば、水素化ニトリルゴム)が挙げられる。これらジエン系ゴムは、架橋物とした場合における特性に応じて適宜選択すればよいが、スチレンブタジエンゴムおよびアクリロニトリルブタジエンゴムが好ましい。また、これらジエン系ゴムは、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。本発明のポリエーテル重合体組成物がジエン系ゴムを含有する場合の、ポリエーテル重合体とジエン系ゴムとの含有割合は、重量比で、好ましくは、ポリエーテル重合体:ジエン系ゴム=99:1~1:99の範囲であり、より好ましくは、ポリエーテル重合体:ジエン系ゴム=90:10~10:90、特に好ましくは、ポリエーテル重合体:ジエン系ゴム=80:20~20:80の範囲である。
上記範囲にある場合に、適度な導電性を維持したまま、圧縮永久歪み率を低下させることができる。
上記範囲にある場合に、適度な導電性を維持したまま、圧縮永久歪み率を低下させることができる。
なお、本発明のポリエーテル重合体組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、ポリエーテル系ゴム(本発明のポリエーテル重合体を除く)等のジエン系ゴム以外のゴム;オレフィン系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー;ポリ塩化ビニル、クマロン樹脂、フェノール樹脂などの樹脂;を含有していても良い。
ジエン系ゴム以外のゴム、熱可塑性エラストマー、および、樹脂の合計含有量は、本発明のポリエーテル重合体100重量部に対して、好ましくは100重量部以下、より好ましくは50重量部以下、特に好ましくは1重量部以下である。
ジエン系ゴム以外のゴム、熱可塑性エラストマー、および、樹脂の合計含有量は、本発明のポリエーテル重合体100重量部に対して、好ましくは100重量部以下、より好ましくは50重量部以下、特に好ましくは1重量部以下である。
さらに、本発明のポリエーテル重合体組成物には、公知の重合体に通常配合される添加剤を含有していてもよい。このような添加剤としては、たとえば、受酸剤、補強剤、充填剤、酸化防止剤(老化防止剤)、紫外線吸収剤、耐光安定剤、粘着付与剤、界面活性剤、導電性付与剤、電解質物質、着色剤(染料・顔料)、難燃剤、帯電防止剤などが挙げられる。
本発明のポリエーテル重合体組成物は、ポリエーテル重合体、架橋剤、および必要に応じて用いられる各配合剤を、所望の方法により調合、混練することにより調製することができる。調合、混練に際しては、たとえば、ニーダー、バンバリー、オープンロール、カレンダーロール、押出機など任意の混練成形機を一つあるいは複数組み合わせて用いて混練成形してもよいし、溶媒に溶解してから混合した後、溶媒を除去することによって成形してもよい。
架橋物
本発明の架橋物は、上記本発明のポリエーテル重合体組成物を架橋してなるものである。
本発明の架橋物は、上記本発明のポリエーテル重合体組成物を架橋してなるものである。
本発明のポリエーテル重合体組成物を架橋する方法は、特に限定されないが、成形と架橋を同時に行っても、成形後に架橋してもよい。架橋時の加熱温度は、130~200℃とすることが好ましく、140~200℃とすることがより好ましい。架橋時の温度が低すぎると、架橋時間が長時間必要となったり、得られる架橋物の架橋密度が低くなったりする場合がある。架橋時の温度が高すぎると、成形不良となる場合がある。架橋時間は、架橋方法、架橋温度、形状などにより異なるが、好ましくは1分以上、5時間以下の範囲が架橋密度と生産効率の面から好ましい。加熱方法としては、プレス加熱、オーブン加熱、蒸気加熱、熱風加熱などの方法を適宜選択すればよい。
このようにして得られる本発明の架橋物は、上述した本発明のポリエーテル重合体を用いて得られるものであるため、引張強さおよび伸びが良好で圧縮永久歪み率が低く、かつ、低硬度で高い導電性を有するものである。
そして、このような本発明の架橋物は、その特性を活かして、各種工業ゴム製品用材料として有用である。本発明の架橋物は、たとえば、複写機や印刷機等に使用される、導電性ロールや導電性ブレードなどの導電性材料;靴底やホース用材料;コンベアーベルトやエスカレータのハンドレール等のベルト用材料;シール、パッキン用材料;などとして用いることができる。特に、本発明の架橋物は、低硬度で高い導電性を有するものであるため、導電性材料、なかでも複写機や印刷機等に使用される導電性ロールや導電性ブレードに好適に用いることができる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、以下において、「部」は、特に断りのない限り重量基準である。また、試験、評価は下記によった。
硬さ
ポリエーテル重合体組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、縦15cm、横15cm、厚さ2mmのシート状の架橋物を得た。そして、得られたシート状の架橋物を、ダンベル状3号形で打ち抜くことにより試験片とし、JIS K6253に従い、デュロメータ硬さ試験機タイプAを用いて架橋物の硬さを測定した。
ポリエーテル重合体組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、縦15cm、横15cm、厚さ2mmのシート状の架橋物を得た。そして、得られたシート状の架橋物を、ダンベル状3号形で打ち抜くことにより試験片とし、JIS K6253に従い、デュロメータ硬さ試験機タイプAを用いて架橋物の硬さを測定した。
引張強さ、伸び
上記硬さの測定で用いた試験片と同じ試験片を準備し、これを用いて、JIS K6251に従い、架橋物の引張強さおよび伸びを、それぞれ測定した。
上記硬さの測定で用いた試験片と同じ試験片を準備し、これを用いて、JIS K6251に従い、架橋物の引張強さおよび伸びを、それぞれ測定した。
体積固有抵抗値(23℃、50%RH)
ポリエーテル重合体組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、縦15cm、横15cm、厚さ2mmのシート状の架橋物を得た。そして、得られたシート状の架橋物を用いて、体積固有抵抗値を、JIS K6271に従って、測定した。なお、体積固有抵抗値の測定条件は、温度23℃、湿度50%とした。
ポリエーテル重合体組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、縦15cm、横15cm、厚さ2mmのシート状の架橋物を得た。そして、得られたシート状の架橋物を用いて、体積固有抵抗値を、JIS K6271に従って、測定した。なお、体積固有抵抗値の測定条件は、温度23℃、湿度50%とした。
圧縮永久歪み率
ポリエーテル重合体組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、直径29mm、高さ12.7mmの円柱型の架橋物を得た。そして、JIS K6262に従い、得られた架橋物を25%圧縮させた状態で、70℃の環境下に22時間置いた後、圧縮を解放して圧縮永久歪み率を測定した。圧縮永久歪み率は、数値が小さいほど変形しにくい材料となり優れる。
ポリエーテル重合体組成物を温度160℃、30分間のプレスによって成形、架橋し、直径29mm、高さ12.7mmの円柱型の架橋物を得た。そして、JIS K6262に従い、得られた架橋物を25%圧縮させた状態で、70℃の環境下に22時間置いた後、圧縮を解放して圧縮永久歪み率を測定した。圧縮永久歪み率は、数値が小さいほど変形しにくい材料となり優れる。
実施例1
密栓した耐圧ガラスボトルを窒素置換して、トルエン184.8部およびトリイソブチルアルミニウム55.2部を仕込み、ガラスボトルを氷水に浸漬することにより冷却させた後、ジエチルエーテル103.1部をガラスボトルに添加し、攪拌した。次いで、ガラスボトルに、氷水で冷却を継続しながら、リン酸8.18部を添加し、さらに攪拌した。この際、トリイソブチルアルミニウムとリン酸との反応により、ガラスボトルの内圧が上昇するので適時脱圧を実施した。次いで、ガラスボトルに1,8-ジアザ-ビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7のギ酸塩8.27部を添加し、最後に、60℃の温水浴内で1時間熟成反応させることにより触媒溶液を得た。
密栓した耐圧ガラスボトルを窒素置換して、トルエン184.8部およびトリイソブチルアルミニウム55.2部を仕込み、ガラスボトルを氷水に浸漬することにより冷却させた後、ジエチルエーテル103.1部をガラスボトルに添加し、攪拌した。次いで、ガラスボトルに、氷水で冷却を継続しながら、リン酸8.18部を添加し、さらに攪拌した。この際、トリイソブチルアルミニウムとリン酸との反応により、ガラスボトルの内圧が上昇するので適時脱圧を実施した。次いで、ガラスボトルに1,8-ジアザ-ビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7のギ酸塩8.27部を添加し、最後に、60℃の温水浴内で1時間熟成反応させることにより触媒溶液を得た。
上記とは別に、オートクレーブに、エピクロルヒドリン152.4部、アリルグリシジルエーテル31.3部、下記式(4)に示す2-エチルヘキシルグリシジルエーテル51.1部、エチレンオキシド19部、およびトルエン2157.8部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を70℃に昇温し、上記にて調製した触媒溶液を10部添加して、反応を開始した。
次いで、反応開始直後から、エチレンオキシド126.2部をトルエン294.4部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。同時に、上記にて調製した触媒溶液を、30分毎に7部ずつ、5時間にわたり添加した。
そして、反応系に水15部を添加し、攪拌することにより反応を終了させ、さらに老化防止剤としての4,4’-チオビス-(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)5重量%トルエン溶液を38部添加し、攪拌した。次いで、スチームストリッピングを実施し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥し、360.1部のポリエーテル重合体(A)を得た。得られたポリエーテル重合体(A)は、1H-NMR分析の結果、エチレンオキシド単位60モル%、エピクロルヒドリン単位30モル%、アリルグリシジルエーテル単位5モル%、2-エチルヘキシルグリシジルエーテル単位5モル%を含有するものであることが確認できた。
上記にて得られたポリエーテル重合体(A)100部に、受酸剤としての亜鉛華1号(ZnO#1、正同化学社製)5部、架橋助剤としてのステアリン酸1部、架橋剤としての硫黄(サルファックスPMC、鶴見化学工業社製)0.25部、架橋剤としてのモルホリンジスルフィド(バルノックR、大内新興化学工業社製)1部、架橋促進剤としてのテトラエチルチウラムジスルフィド(ノクセラーTET、大内新興化学工業社製)1部、およびジベンゾチアジルジスルフィド(ノクセラーDM、大内新興化学工業社製)1部を配合し、混練することにより、ポリエーテル重合体組成物を得た。
上記にて得られたポリエーテル重合体組成物を用いて、架橋物の硬さ、引張強さ、伸び、体積固有抵抗値(23℃、50%RH)、および圧縮永久歪み率の各評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2
エピクロルヒドリンの使用量を118.9部とし、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルの使用量を95.8部とした以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(B)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(B)の組成比を表1に併せて示した。
エピクロルヒドリンの使用量を118.9部とし、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルの使用量を95.8部とした以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(B)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(B)の組成比を表1に併せて示した。
実施例3
2-エチルヘキシルグリシジルエーテル51.1部の代わりに、下記式(5)に示す1,2-エポキシデカン43.5部を使用した以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(C)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(C)の組成比を表1に併せて示した。
2-エチルヘキシルグリシジルエーテル51.1部の代わりに、下記式(5)に示す1,2-エポキシデカン43.5部を使用した以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(C)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(C)の組成比を表1に併せて示した。
実施例4
エピクロルヒドリンの使用量を123部とし、1,2-エポキシデカンの使用量を83.1部とした以外は、実施例3と同様にして、ポリエーテル重合体(D)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(D)の組成比を表1に併せて示した。
エピクロルヒドリンの使用量を123部とし、1,2-エポキシデカンの使用量を83.1部とした以外は、実施例3と同様にして、ポリエーテル重合体(D)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(D)の組成比を表1に併せて示した。
実施例5,6
2-エチルヘキシルグリシジルエーテル51.1部の代わりに、下記式(6)に示すフェノールペンタエチレングリコールグリシジルエーテル89.8部(実施例5)を、下記式(7)に示す1,2-エポキシヘキサデカン64部(実施例6)を、それぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(E)、(F)およびこれらのポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(E)、(F)の組成比を表1に併せて示した。
2-エチルヘキシルグリシジルエーテル51.1部の代わりに、下記式(6)に示すフェノールペンタエチレングリコールグリシジルエーテル89.8部(実施例5)を、下記式(7)に示す1,2-エポキシヘキサデカン64部(実施例6)を、それぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(E)、(F)およびこれらのポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(E)、(F)の組成比を表1に併せて示した。
実施例7
ポリエーテル重合体組成物を調製する際に、ポリエーテル重合体(B)100部に代えて、ポリエーテル重合体(B)40部、およびアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン社製 Nipol DN401LL アクリロニトリル量18%)60部を使用した以外は、実施例2と同様にして、ポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
ポリエーテル重合体組成物を調製する際に、ポリエーテル重合体(B)100部に代えて、ポリエーテル重合体(B)40部、およびアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン社製 Nipol DN401LL アクリロニトリル量18%)60部を使用した以外は、実施例2と同様にして、ポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
実施例8
ポリエーテル重合体組成物を調製する際に、ポリエーテル重合体(B)100部に代えて、ポリエーテル重合体(B)70部、およびスチレンブタジエンゴム(日本ゼオン社製 Nipol 1500)30部を使用した以外は、実施例2と同様にして、ポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
ポリエーテル重合体組成物を調製する際に、ポリエーテル重合体(B)100部に代えて、ポリエーテル重合体(B)70部、およびスチレンブタジエンゴム(日本ゼオン社製 Nipol 1500)30部を使用した以外は、実施例2と同様にして、ポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
エピクロルヒドリンの使用量を189.2部とし、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(G)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(G)の組成比を表1に併せて示した。
エピクロルヒドリンの使用量を189.2部とし、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(G)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(G)の組成比を表1に併せて示した。
比較例2
エピクロルヒドリンの使用量を、63.3部とし、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルの使用量を、170.0部とした以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(H)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(H)の組成比を表1に併せて示した。
エピクロルヒドリンの使用量を、63.3部とし、2-エチルヘキシルグリシジルエーテルの使用量を、170.0部とした以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(H)およびポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(H)の組成比を表1に併せて示した。
比較例3,4
2-エチルヘキシルグリシジルエーテル51.1部の代わりに、プロピレンオキシド17.4部(比較例3)、および1,2-ブチレンオキシド21.4部(比較例4)を、それぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(I)、(J)およびこれらのポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(I)、(J)の組成比を表1に併せて示した。
2-エチルヘキシルグリシジルエーテル51.1部の代わりに、プロピレンオキシド17.4部(比較例3)、および1,2-ブチレンオキシド21.4部(比較例4)を、それぞれ使用した以外は、実施例1と同様にして、ポリエーテル重合体(I)、(J)およびこれらのポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。なお、得られたポリエーテル重合体(I)、(J)の組成比を表1に併せて示した。
比較例5
ポリエーテル重合体組成物を調製する際に、ポリエーテル重合体(G)100部に代えて、ポリエーテル重合体(G)40部、およびアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン社製 Nipol DN401LL アクリロニトリル量18%)60部を使用した以外は、比較例1と同様にして、ポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
ポリエーテル重合体組成物を調製する際に、ポリエーテル重合体(G)100部に代えて、ポリエーテル重合体(G)40部、およびアクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン社製 Nipol DN401LL アクリロニトリル量18%)60部を使用した以外は、比較例1と同様にして、ポリエーテル重合体組成物を製造し、実施例1と同様にして各評価を行った。結果を表1に示す。
*2)スチレンブタジエンゴム(日本ゼオン社製 Nipol 1500)
*3)硫黄
*4)モルホリンジスルフィド
*5)テトラエチルチウラムジスルフィド
*6)ジベンゾチアジルジスルフィド
表1より、本発明所定の長鎖オキシラン単量体単位(d)を含有し、かつ、各単量体単位の比率を本発明所定の範囲内としたポリエーテル重合体を用いた場合には、得られる架橋物は、引張強さおよび伸びが良好であり、かつ、低硬度(硬さの値が小さい)で高い導電性を有するものとなることが確認できる(実施例1~8)。
一方、本発明所定の長鎖オキシラン単量体単位(d)を含有しない場合には、得られる架橋物は、硬さが高すぎる結果となった(比較例1,5)。
また、長鎖オキシラン単量体単位(d)の含有割合が多すぎる場合には、得られる架橋物は、引張強さ、伸びおよび圧縮永久歪み率に劣る結果となった(比較例2)。
さらに、長鎖オキシラン単量体単位(d)の代わりに、プロピレンオキシドおよび1,2-ブチレンオキシドを用いた場合には、得られる架橋物は、硬さが高くなる結果となった(比較例3,4)。
また、長鎖オキシラン単量体単位(d)の含有割合が多すぎる場合には、得られる架橋物は、引張強さ、伸びおよび圧縮永久歪み率に劣る結果となった(比較例2)。
さらに、長鎖オキシラン単量体単位(d)の代わりに、プロピレンオキシドおよび1,2-ブチレンオキシドを用いた場合には、得られる架橋物は、硬さが高くなる結果となった(比較例3,4)。
Claims (8)
- エチレンオキシド単位(a)45~80モル%、エピハロヒドリン単量体単位(b)1~50モル%、不飽和オキシド単量体単位(c)1~15モル%、および下記式(1)~(3)で表される化合物のうち少なくとも1つの化合物の単位(d)2~15モル%を含有することを特徴とするポリエーテル重合体。
- 前記式(1)~(3)で表される化合物において、前記式(1)中、R1は、置換基を有しない炭素数5~20の直鎖状または分岐状のアルキル基、前記式(2)中、R2は、置換基を有しない炭素数5~20の直鎖状または分岐状のアルキル基、前記式(3)中、nは1~10の整数であり、R3は、置換基を有しないアリール基、または置換基を有しない炭素数5~15の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である請求項1に記載のポリエーテル重合体。
- 前記単位(d)が、前記式(1)または(2)で表される化合物の単位である請求項1または2に記載のポリエーテル重合体。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載のポリエーテル重合体と、架橋剤とを含有してなるポリエーテル重合体組成物。
- ジエン系ゴムを、重量比で、前記ポリエーテル重合体:前記ジエン系ゴム=99:1~1:99の範囲で含有する請求項4に記載のポリエーテル重合体組成物。
- 前記ジエン系ゴムが、スチレンブタジエンゴムおよび/またはアクリロニトリルブタジエンゴムである請求項5に記載のポリエーテル重合体組成物。
- 請求項4~6のいずれか1項に記載のポリエーテル重合体組成物を架橋してなる架橋物。
- 請求項7に記載の架橋物を用いてなる導電性材料。
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Ref document number: 2010526696 Country of ref document: JP |
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NENP | Non-entry into the national phase |
Ref country code: DE |
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122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
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