JP2009091592A - 半導電性ロール用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】体積固有抵抗値が低く、かつ、耐圧縮永久歪み性に優れた半導電性ロールに好適な架橋物を与えることのできる半導電性ロール用ゴム組成物を提供すること。
【解決手段】エピハロヒドリン系ゴムと、下記一般式(1)で表されるチオウレア誘導体とを含有する半導電性ロール用ゴム組成物。
Figure 2009091592

(上記一般式(1)中、R、R、RおよびRは、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基またはシクロヘキシル基であり、nおよびmは、互いに独立に、2〜4の整数である。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導電性ロール用ゴム組成物に係り、さらに詳しくは体積固有抵抗値が低く、かつ、耐圧縮永久歪み性に優れた半導電性ロールに好適な架橋物を与えることのできる半導電性ロール用ゴム組成物に関する。
プリンター、複写機などの電子写真装置には、感光体に直接接触して帯電、転写、現像等の機能をそれぞれ発現するゴムロール等のゴム部材が使用されている。このようなゴム部材は、一定の低電気抵抗性(半導電性)を有することが必要とされている。
例えばこのようなゴムロール等のゴム部材として、一般的なゴムであるスチレン−ブタジエン共重合ゴムを用いる場合には、スチレン−ブタジエン共重合ゴム中に微量のカーボンブラック等の導電性充填剤を均一分散させることにより半導電性を持たせる必要がある。これに対して、エピハロヒドリン系ゴムなどのポリエーテルゴムは、それ自体が半導電性であるため、このような半導電性が要求されるゴムロール等のゴム部材に用いることができる。
たとえば、特許文献1には、エピハロヒドリン系ゴムを用いた導電性ロールとして、エピクロルヒドリンゴム単独、または、エピクロルヒドリンゴムとアクリロニトリルブタジエンゴムとを含むゴム混合物を含有するゴム成分100重量部に対して、老化防止剤が3〜7重量部の割合で配合されると共に、エピクロルヒドリンゴムの重量に対し、受酸剤であるハイドロタルサイトが1〜5重量%の割合で配合されたゴム組成物をロール状に成形してなることを特徴とする導電性ロールが開示されている。しかしながら、この特許文献1に記載された導電性ロールは、耐圧縮永久歪み性に劣り、使用に伴い体積固有抵抗値が上昇してしまうという問題があった。
特開2003−64224号公報
本発明は、体積固有抵抗値が低く、かつ、耐圧縮永久歪み性に優れた半導電性ロールに好適な架橋物を与えることのできる半導電性ロール用ゴム組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、このような半導電性ロール用ゴム組成物に架橋剤を添加してなる半導電性ロール用架橋性ゴム組成物、およびこれを架橋してなる半導電性ロールを提供することも目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、エピハロヒドリン系ゴムに、特定構造を有するチオウレア誘導体を添加することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、エピハロヒドリン系ゴムと、下記一般式(1)で表されるチオウレア誘導体とを含有する半導電性ロール用ゴム組成物が提供される。
Figure 2009091592
(上記一般式(1)中、R、R、RおよびRは、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基またはシクロヘキシル基であり、nおよびmは、互いに独立に、2〜4の整数である。)
好ましくは、前記エピハロヒドリン系ゴムが、エピハロヒドリン単量体単位20〜69.9モル%、アルキレンオキシド単量体単位30〜79.9モル%、および不飽和エポキシド単量体単位0.1〜12モル%を含有してなるものである。
また、本発明によれば、上記半導電性ロール用ゴム組成物と、架橋剤とを含有してなる半導電性ロール用架橋性ゴム組成物が提供される。
さらに、本発明によれば、上記半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を架橋してなる半導電性ロールが提供される。
本発明によれば、体積固有抵抗値が低く、かつ、耐圧縮永久歪み性に優れた半導電性ロールに好適な架橋物を与えることのできる半導電性ロール用ゴム組成物、およびこれを架橋して得られ、体積固有抵抗値が低く、耐圧縮永久歪み性に優れ、かつ、使用による体積固有抵抗値の劣化が抑制された半導電性ロールを提供することができる。
半導電性ロール用ゴム組成物
本発明の半導電性ロール用ゴム組成物は、エピハロヒドリン系ゴムと、後述する特定のチオウレア誘導体とを含有するゴムの組成物である。
エピハロヒドリン系ゴム
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴムは、少なくともエピハロヒドリン単量体単位を必須構成単量体単位として含有するゴム重合体であり、本発明の効果がより一層顕著になることから、エピハロヒドリン単量体単位、アルキレンオキシド単量体単位および不飽和エポキシド単量体単位を含有するゴム共重合体であることが好ましい。
エピハロヒドリン単量体単位を形成するエピハロヒドリン単量体としては、たとえば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、2−メチルエピクロロヒドリン、2−メチルエピブロモヒドリン、2−エチルエピクロロヒドリン等が挙げられる。これらは、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでも、エピクロロヒドリンが好ましい。
エピハロヒドリン系ゴム中における、エピハロヒドリン単量体単位の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単位に対して、好ましくは5〜80モル%、より好ましくは20〜69.9モル%、さらに好ましくは25〜59モル%である。エピハロヒドリン単量体単位の含有割合が低すぎると、得られる架橋物の引張強さ、伸びおよび耐圧縮永久歪み性が低下する場合がある。一方、含有割合が高すぎると、体積固有抵抗値が増大する場合がある。
アルキレンオキシド単量体単位を形成するアルキレンオキシド単量体としては、たとえば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−4−クロロペンタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサン、1,2−エポキシイソブタン、2,3−エポキシイソブタン等の直鎖状または分岐鎖状アルキレンオキシド;1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロドデカン等の環状アルキレンオキシド;等が挙げられ、これらは、ハロゲン原子等の置換基を有するものであってもよい。これらアルキレンオキシド単量体は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでも、直鎖状のアルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシドが特に好ましい。
エピハロヒドリン系ゴム中における、アルキレンオキシド単量体単位の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単位に対して、好ましくは20〜95モル%、より好ましくは30〜79.9モル%、さらに好ましくは40〜70モル%である。アルキレンオキシド単量体単位の含有割合が低すぎると、得られる架橋物の体積固有抵抗値が高くなる傾向にある。一方、含有割合が高すぎると、オキシエチレン鎖の結晶化を招き、同様に体積固有抵抗値が高くなる傾向にある。
不飽和エポキシド単量体単位を形成する不飽和エポキシド単量体としては、たとえば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテル等の不飽和グリシジルエーテル;ブタジエンモノエポキシド、クロロプレンモノエポキシド、4,5−エポキシ−2−ペンテン、エポキシ−1−ビニルシクロヘキセン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエン等の環状又は鎖状炭化水素の複数の不飽和結合の一部をエポキシ化したもの;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテネート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、3−シクロヘキセンカルボン酸グリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸グリシジルエステル、グリシジル−4−メチル−3−ペンテネート等のエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル;等が挙げられ、これらは、ハロゲン原子等の置換基を有するものであってもよい。これら不飽和エポキシド単量体は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。これらのなかでも、本発明の効果がより一層顕著になることから、不飽和グリシジルエーテルが好ましく、アリルグリシジルエーテルがより好ましい。
エピハロヒドリン系ゴム中における、不飽和エポキシド単量体単位の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴムを構成する全単量体単位に対して、好ましくは0〜15重量%、より好ましくは0.1〜12重量%、さらに好ましくは1〜10重量%である。不飽和エポキシド単量体単位の含有割合が少なすぎると、得られる架橋物の耐オゾン性が低下する場合がある。一方、含有割合が高すぎると、得られる架橋物の破断伸びが悪化するおそれがある。
エピハロヒドリン系ゴムのムーニー粘度〔ML1+4(100℃)〕は、好ましくは10〜100、より好ましくは20〜90、さらに好ましくは30〜80である。ムーニー粘度が低すぎると、得られる架橋物の機械的強度が低下する場合がある。ムーニー粘度が高すぎると、半導電性ロール用ゴム組成物の加工性が低下するため好ましくない。
本発明で用いるエピハロヒドリン系ゴムは、溶液重合法または溶媒スラリー重合法などにより、上記各単量体を開環重合することにより得ることができる。重合触媒としては、一般のエピハロヒドリン系ゴム用の触媒であれば、特に限定されない。重合触媒としては、たとえば、有機アルミニウムに水とアセチルアセトンを反応させた触媒(特公昭35−15797号公報)、トリイソブチルアルミニウムにリン酸とトリエチルアミンを反応させた触媒(特公昭46−27534号公報)、トリイソブチルアルミニウムにジアザビアシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸とを反応させた触媒(特公昭56−51171号公報)、アルミニウムアルコキサイドの部分加水分解物と有機亜鉛化合物とからなる触媒(特公昭43−2945号公報)、有機亜鉛化合物と多価アルコールとからなる触媒(特公昭45−7751号公報)、ジアルキル亜鉛と水とからなる触媒(特公昭36−3394号公報)などが挙げられる。
重合溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−へキサンなどの直鎖状飽和炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの環状飽和炭化水素類;などが用いられる。また、重合反応は、通常0〜100℃、好ましくは30〜80℃で、回分式、半回分式、連続式などの任意の方法で行うことができる。
チオウレア誘導体
本発明の半導電性ロール用ゴム組成物は、上述のエピハロヒドリン系ゴムに加えて、下記一般式(1)で表されるチオウレア誘導体を含有する。
Figure 2009091592
(上記一般式(1)中、R、R、RおよびRは、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基またはシクロヘキシル基であり、nおよびmは、互いに独立に、2〜4の整数である。)
上記一般式(1)中、耐圧縮永久歪み性の改善効果が高いという点から、R、R、RおよびRは、炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、R、R、RおよびRの全てがメチル基であることが特に好ましい。また、上記一般式(1)中、nまたはmが3であることが好ましく、nおよびmが3であることが特に好ましい。
このようなチオウレア誘導体としては、たとえば、1,3−ビス(ジメチルアミノエチル)チオウレア、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレア、1,3−ビス(ジエチルアミノプロピル)チオウレア、1,3−ビス(ジプロピルアミノプロピル)チオウレア、1,3−ビス(ジメチルアミノブチル)チオウレア、1,3−ビス(ジシクロヘキシルアミノエチル)チオウレアなどが挙げられるが、これらのなかでも、より耐圧縮永久歪み性の改善効果が高いという点から、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレア、1,3−ビス(ジエチルアミノプロピル)チオウレアおよび1,3−ビス(ジプロピルアミノプロピル)チオウレアが好ましく、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレアが特に好ましい。
本発明の半導電性ロール用ゴム組成物中における、チオウレア誘導体の含有割合は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して、好ましくは0.01〜20重量部であり、より好ましくは0.1〜10重量部、さらに好ましくは0.2〜5重量部である。チオウレア誘導体の含有割合が少なすぎると、得られる架橋物の耐圧縮永久歪み性が悪化する場合がある。一方、含有割合が多すぎると、ゴムの硬度が高くなりすぎたり、チオウレア誘導体がゴム架橋物の表面に滲み出してしまう場合がある。
チオウレア誘導体をエピハロヒドリン系ゴムに混合する方法としては特に限定されないが、エピハロヒドリン系ゴムの重合前および/または重合後に重合溶媒に添加する方法、重合後のスチームストリッピング工程で添加する方法、スチームストリッピング後の乾燥ゴムにまぶす方法、後述する架橋剤や添加剤等の混練混合時に添加する方法などが挙げられるが、この中でも混練混合時に添加するのが好ましい。
半導電性ロール用架橋性ゴム組成物
本発明の半導電性ロール用架橋性ゴム組成物は、上記の半導電性ロール用ゴム組成物に、架橋剤を添加してなるものである。
架橋剤としては、一般にゴムの架橋剤として使用されるものであれば何でもよく、特に限定はされないが、硫黄系架橋剤、有機過酸化物系架橋剤、ポリアミン系架橋剤、ポリチオール系架橋剤などが挙げられる。
硫黄系架橋剤としては、たとえば、粉末硫黄、硫黄華、沈降性硫黄、コロイド硫黄、高分散性硫黄および不溶性硫黄などの硫黄;塩化硫黄、二塩化硫黄、モルホリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、ジベンゾチアジルジスルフィド、N,N’−ジチオ−ビス(ヘキサヒドロ−2H−アゼノピン−2)、含リンポリスルフィド及び高分子多硫化物などの含硫黄化合物;ジメチルジチオカルバミン酸セレン、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾールなどの硫黄供与性化合物;などが挙げられる。
有機過酸化物系架橋剤としては、ケトンパーオキシド類、パーオキシエステル類、ジアシルパーオキシド類、ジアルキルパーオキシド類が例示される。
ポリアミン系架橋剤としては、たとえば、ヘキサメチレンジアミンカルバメート(Diak No.1、デュポン社製)、N,N’−ジシンナミリデン−1,6−ヘキサンジアミン(Diak No.3、デュポン社製)、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)メタンカルバメート(Diak No.4、デュポン社製)(などを挙げることができる。
ポリチオール系架橋剤としては、たとえば、2,4,6−トリメルカプト−S−トリアジン、2−ジブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジン、2−アニリノ−4,6−ジメルカプト−S−トリアジンなどを挙げることができる。
本発明の半導電性ロール用架橋性ゴム組成物中における、架橋剤の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.2〜15重量部、さらに好ましくは0.3〜10重量部である。架橋剤の配合量が少なすぎると、架橋速度が遅くなり、生産性が低下したり、得られる架橋物を研磨して使用する場合に研磨性が低下したりするおそれがある。一方、配合量が多すぎると、得られる架橋物の硬度が高くなったり、架橋剤がゴム架橋物の表面に滲み出してしまう場合がある。
なお、本発明の半導電性ロール用架橋性ゴム組成物において、架橋剤として硫黄系架橋剤を用いる場合には、チウラム系促進剤、チアゾール系促進剤、スルフェンアミド系促進剤などの架橋促進剤を使用することが好ましい。
チウラム系促進剤としては、たとえば、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどが挙げられる。
チアゾール系促進剤としては、たとえば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドなどが挙げられる。
スルフェンアミド系促進剤としては、たとえば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどが挙げられる。
これら架橋促進剤は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の半導電性ロール用架橋性ゴム組成物中における、架橋促進剤の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.2〜15重量部、さらに好ましくは0.3〜10重量部である。架橋促進剤の配合量が多すぎると、架橋速度が早くなりすぎたり、得られるゴム架橋物の表面に滲み出してしまう場合がある。
また、本発明の半導電性ロール用架橋性ゴム組成物は、充填剤を含有していても良い。充填剤としては、たとえば、炭酸カルシウム、炭酸カルシウム・マグネシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;シリカ;珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウムなどの珪酸塩;水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物;硫酸マグネシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩;カーボンブラック;グラファイト;酸化鉄、酸化アルミニウムなどの酸化物;などが挙げられる。これら充填剤は、1種類を単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。充填剤の配合量は、エピハロヒドリン系ゴム100重量部に対して、好ましくは1〜200重量部、より好ましくは2〜150重量部、さらに好ましくは4〜100重量部である。
また、本発明の半導電性ロール用架橋性ゴム組成物には、さらに必要に応じて、上記各成分以外に、本発明の効果、目的を阻害しない範囲で、各種添加剤を配合しても良い。このような添加剤としては、たとえば、加工助剤、補強材、光安定剤、スコーチ防止剤、架橋遅延剤、可塑剤、滑剤、粘着剤、潤滑剤、難燃剤、防黴剤、帯電防止剤、着色剤などが挙げられる。
本発明の半導電性ロール用ゴム組成物および半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を調製する方法としては特に限定されないが、上述した各成分をロール、インターミックス、ニーダ、バンバリーミキサ、スクリューミキサ等の混合機を用いて混合する方法などが挙げられる。
半導電性ロール
本発明の半導電性ロールは、上記本発明の半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を成形し、架橋することにより製造される。半導電性ロール用架橋性ゴム組成物の成形および架橋方法としては、特に限定されないが、たとえば、一軸や多軸の押出機を使用して、棒状のステンレス鋼製等の軸体を取り巻くように、上記半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を押し出してゴム層を成形した後、加熱して架橋する方法;射出成形機、押出ブロー成形機、トランスファー成形機、プレス成形機などを使用して金型で軸体を取り囲むようにゴム層を成形し、成形と同時に成形時の加熱で架橋する方法;などが挙げられる。これらの方法のうちでも、押出機または射出成形機を用いる方法が特に適している。成形と架橋を同時に行うか、成形後に架橋するかは特に限定されず、成形方法、架橋方法、ゴム層の厚みなどに応じて選択すればよい。
半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を成形、架橋する際における、成形温度は好ましくは10〜220℃、より好ましくは20〜200℃である。また、架橋温度は、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃〜250℃である。架橋時間は、1分〜1時間が好ましい。加熱方法としては、電熱加熱、蒸気加熱、オーブン加熱、UHF(超高周波)加熱、熱風加熱などのゴムの架橋に通常用いられる方法を適宜選択すればよい。
また、ゴム層の厚みなどによっては、表面が架橋していても内部まで十分に架橋していない場合があるので、さらに加熱して二次架橋を行ってもよい。二次架橋を行う際における、加熱温度は、好ましくは100〜220℃、より好ましくは130〜210℃であり、加熱時間は、好ましくは1分〜10時間、より好ましくは10分〜5時間である。
このようにして得られる本発明の半導電性ロールは、体積固有抵抗値が低く、耐圧縮永久歪み性に優れたものであるため、プリンターや複写機、FAXなどの電子写真装置用のゴムロール(帯電ロール、現像ロール、転写ロール、または中間転写ロール)として、好適に用いることができる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、以下において、「部」は、特に断りのない限り重量基準である。また、試験、評価は下記によった。
常態物性(引張り強さ、伸び、100%引張り応力、硬さ)
半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を、縦15cm、横15cm、深さ0.2cmの金型に入れ、プレス圧10MPaで加圧しながら160℃、30分間プレス成形してシート状の一次架橋物を得た。そして、得られた一次架橋物を3号形ダンベルで打ち抜いて一次架橋物の試験片を作製し、作製した一次架橋物の試験片を用いて、JIS K6251に従い、引張り強さ、伸び、および100%引張応力を、また、JIS K6253に従い、デュロメータ硬さ試験機(タイプA)を用いて硬さを、それぞれ測定した。
圧縮永久歪み率
半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を、温度160℃、30分間のプレスによって成形、一次架橋し、直径29mm、高さ12.7mmの円柱型の一次架橋物を得た。次いで、得られた一次架橋物を用いて、ギヤー式オーブンにて、さらに150℃、2時間の条件で加熱することにより、二次架橋物を得た。そして、得られた二次架橋物を用いて、JIS K6262に従い、得られた架橋物を25%圧縮させた状態で、70℃の環境下に22時間置いた後、圧縮を解放して圧縮永久歪み率を測定した。圧縮永久歪み率は、数値が小さいほど耐圧縮永久歪み性に優れる。
体積固有抵抗値
上記常態物性の評価で用いたものと同様の一次架橋物を得て、得られた一次架橋物を用いて、体積固有抵抗値を、JIS K6271に従って測定した。なお、体積固有抵抗値の測定条件は、測定電圧500V、温度23℃、湿度50%とした。
合成例1
密栓した耐圧ガラスボトルを窒素置換して、トルエン184.8部およびトリイソブチルアルミニウム55.2部を仕込み、耐圧ガラスボトルを氷水に浸漬して冷却させた後、ジエチルエーテル103.1部を耐圧ガラスボトルに添加し攪拌した。次いで、耐圧ガラスボトルに、氷水で冷却を継続しながら、リン酸8.18部を添加し、さらに攪拌した。この際、トリイソブチルアルミニウムとリン酸との反応により、耐圧ガラスボトルの内圧が上昇するので適時脱圧を実施した。次いで、耐圧ガラスボトルに1,8−ジアザ−ビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7のギ酸塩8.27部を添加し、最後に、60℃の温水浴内で1時間熟成反応させることにより触媒溶液を得た。
上記とは別に、反応器に、エピクロルヒドリン152.4部、アリルグリシジルエーテル31.3部、エチレンオキシド19部、トルエン2158部を入れ、窒素雰囲気下で攪拌しながら内溶液を70℃に昇温し、上記で得た触媒溶液を10部添加して反応を開始した。
次いで、反応開始直後から、エチレンオキシド138.2部をトルエン294.4部に溶解した溶液を5時間かけて等速度で連続添加した。同時に、上記にて調製した触媒溶液を、30分毎に7部ずつ、5時間にわたり添加した。
そして、反応器に水15部を添加し、攪拌することにより反応を終了させ、さらに老化防止剤として4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の5重量%トルエン溶液を38部添加し、攪拌した。次いで、スチームストリッピングを実施し、上澄み水を除去後、60℃にて真空乾燥してエピクロロヒドリンゴム(A1)を得た。得られたエピクロロヒドリンゴム(A1)は、H−NMR分析の結果、エピクロルヒドリン単位30モル%、エチレンオキサイド単位65モル%、アリルグリシジルエーテル単位5モル%を含有してなるものであった。
実施例1
合成例1で得られたエピクロロヒドリンゴム(A1)100部に、1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレア(ノクラックNS−10、大内新興化学工業社製)1部、受酸剤としての亜鉛華1号(ZnO#1、正同化学製)5部、架橋助剤としてのステアリン酸1部、充填剤としての炭酸カルシウム(シルバーW、白石工業社製)30部、架橋剤としての硫黄(サルファックスPMC、鶴見化学工業社製)0.25部、架橋剤としてのモルホリンジスルフィド(バルノックR、大内新興化学工業社製)0.6部、架橋促進剤としてのテトラエチルチウラムジスルフィド(ノクセラーTET、大内新興化学工業社製)1部を配合し、混練することにより、半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を得た。
次いで、得られた半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を用いて、常態物性、圧縮永久歪み率、体積固有抵抗値の各試験・評価を行った。結果を表1に示す。
実施例2〜4
1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレアの使用量を1部から、3部(実施例2)、5部(実施例3)、10部(実施例4)に、それぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして、半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5
1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレア1部の代わりに、1,3−ビス(ジプロピルアミノプロピル)チオウレア1部を使用した以外は、実施例1と同様にして、半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレアを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレア1部の代わりに、N,N’−ジエチルチオウレア(ノクセラーEUR、大内新興化学工業社製)1部を使用した以外は、実施例1と同様にして、半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
比較例3
1,3−ビス(ジメチルアミノプロピル)チオウレア1部の代わりに、トリメチルチオウレア(ノクセラーTMU、大内新興化学工業社製)1部を使用した以外は、実施例1と同様にして、半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を作製し、実施例1と同様に評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2009091592
表1より、エピクロロヒドリンゴムに、本発明所定のチオウレア誘導体を添加してなる半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を用いて得られる架橋物は、体積固有抵抗値が低く、かつ、耐圧縮永久歪み性に優れ、半導電性ロールに好適なものであった(実施例1〜5)。
一方、チオウレア誘導体を添加しない場合(比較例1)、本発明所定のチオウレア誘導体以外のチオウレア誘導体を添加した場合には(比較例2及び3)、得られる架橋物は、耐圧縮永久歪み性に劣る結果となった。

Claims (4)

  1. エピハロヒドリン系ゴムと、下記一般式(1)で表されるチオウレア誘導体とを含有する半導電性ロール用ゴム組成物。
    Figure 2009091592
    (上記一般式(1)中、R、R、RおよびRは、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基またはシクロヘキシル基であり、nおよびmは、互いに独立に、2〜4の整数である。)
  2. 前記エピハロヒドリン系ゴムが、エピハロヒドリン単量体単位20〜69.9モル%、アルキレンオキシド単量体単位30〜79.9モル%、および不飽和エポキシド単量体単位0.1〜12モル%を含有してなる、請求項1に記載の半導電性ロール用ゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載の半導電性ロール用ゴム組成物と、架橋剤とを含有してなる半導電性ロール用架橋性ゴム組成物。
  4. 請求項3に記載の半導電性ロール用架橋性ゴム組成物を架橋してなる半導電性ロール。
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JP2018081150A (ja) * 2016-11-14 2018-05-24 住友ゴム工業株式会社 半導電性ローラ

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