JP2002103789A

JP2002103789A - インクジェット記録用シート

Info

Publication number: JP2002103789A
Application number: JP2000294003A
Authority: JP
Inventors: Ryozo Ishibashi; 良三石橋; Masanori Ohashi; 正典大橋; Mutsuyuki Kashima; 睦之加嶋
Original assignee: Oji Paper Co Ltd
Current assignee: New Oji Paper Co Ltd
Priority date: 2000-09-27
Filing date: 2000-09-27
Publication date: 2002-04-09

Abstract

(57)【要約】【課題】インクジェット記録部のニジミが少なく、しか
もインク受容層の耐水性に優れたインクジェット記録用
シートを提供するものである。【解決手段】支持体の少なくとも一方の面に、顔料と
結着剤を主成分とするインク受容層を有するインクジェ
ット記録用シートにおいて、結着剤としてカルボキシ変
性ポリビニルアルコールを用い、かつインク受容層中
に、架橋剤としてポリアミドアミン・エピクロロヒドリ
ン樹脂を含有させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用シートに関し、特に耐水性に優れたインクジェット記
録用シートに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、高速にハードコピーを作成するイ
ンクジェットプリンターの技術進歩により、鮮明な画像
と優れた印字品位を得ることが可能となってきた。しか
し、一方でプリントの品位、画像を更に改良するため
に、より高度な特性を持つ記録材が要求されるようにな
ってきた。特にプリント速度、解像度などの向上によっ
て被記録材に対しても高吸収性、高吸収容量、規則的な
インクのにじみ等、より高度な特性が要求されるように
なり、インク受容層を表面に設けた各種記録用シートが
開発されている。

【０００３】インクジェット記録方式は可変情報を高速
印字できることから、チケット用紙や宝くじ等など使用
され、発券毎の識別に使用されようとしている。また、
チケットや宝くじ等にはメンテナンスフリーの観点から
記録媒体として感熱記録体が利用されている。しかし、
感熱記録体の感熱記録層面に記録された可変情報が可塑
剤や油等の薬品によって情報が消失する可能性があるた
め、感熱記録体の裏面側にカチオン性樹脂、顔料及びケ
イ素変性ポリビニルアルコールとを含有するインク受容
層を設けた感熱記録体が特開２０００−２０３１６３号
公報に記載されているが、インク受容層の耐水性の改良
が要望されている。

【０００４】また、特開昭６３−１７６１７４号公報に
は、インクジェット記録用シートのインク受容層中にカ
ルボキシ変性ポリビニルアルコールと架橋剤として分子
中に2個以上のエポキシ基またはエチレンイミン基を含
有させることにより、インク受容層の耐水性が高められ
ることが記載されているが、インクジェット記録部の耐
水性に問題がある。

【０００５】

【本発明が解決しようとする課題】本発明は、インクジ
ェット記録部のニジミが少なく、しかもインク受容層の
耐水性に優れたインクジェット記録用シートを提供する
ものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、下記の手段がある。（１）支持体の少なくとも一方の面に、顔料と結着剤を
主成分とするインク受容層を有するインクジェット記録
用シートにおいて、結着剤としてカルボキシ変性ポリビ
ニルアルコールを用い、かつインク受容層中に、架橋剤
としてポリアミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂を含
有させる。

【０００７】（２）カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ルに対してポリアミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂
を５〜５０重量％使用する。（３）インク受容層中に、さらにカチオン性樹脂を含有
させる。（４）インク受容層に対してカチオン性樹脂を２〜２５
重量％使用する。

【０００８】

【発明の実施の形態】インク受容層の結着剤として用い
られるカルボキシ変性ポリビニルアルコールの重合度と
しては５００〜２５００程度が好ましく、より好ましく
は１０００〜２０００程度である。また、ケン化度とし
ては９０モル％以上が好ましい。

【０００９】カルボキシ変性ポリビニルアルコールは、
例えば酢酸ビニルと共重合し得る不飽和カルボン酸との
共重合体をケン化することにより得られる。かかる不飽
和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、ムコン酸、フマル酸等が
挙げられる。カルボキシ変性ポリビニルアルコール中の
カルボキシ変性量としては特に限定されないが、０．１
〜２０モル％、好ましくは０．５〜１０モル％程度であ
る。

【００１０】カルボキシ変性ポリビニルアルコールの使
用量としては、インク受容層に対して１０〜４０重量％
程度が好ましい。また、本発明の所望の効果を損なわな
い限りにおいて、他の結着剤を併用することもできる。
かかる他の結着剤としては、例えば部分ケン化（完全ケ
ン化）ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルア
ルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、
ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコール、
カゼイン、デンプン、酸化デンプン、カルボキシメチル
セルロース等の水溶性結着剤、及びアクリル系樹脂、ス
チレン−ブタジエン系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニ
ル系樹脂等の疎水性結着剤が挙げられる。疎水性結着剤
はラテックスの形態で使用される。

【００１１】カルボキシ変性ポリビニルアルコールに対
する架橋剤であるポリアミドアミン・エピクロロヒドリ
ン樹脂の使用量としては特に限定されないが、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコールに対して５〜５０重量％程
度が好ましく、５重量％未満になるとインク受容層の耐
水性を高める効果が低下し、また５０重量％を越えると
インク受容層がブロッキングする恐れがあり、１０〜３
５重量％程度より好ましい。

【００１２】ポリアミドアミン・エピクロロヒドリン樹
脂は、例えばグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸等の
ジカルボン酸とジエチレントリアミンとの脱水縮合物に
エピクロロヒドリンを反応させることにより得られ
る。

【００１３】インク受容層に、更にカチオン性樹脂を含
有させることによりインクジェット記録部の耐水性がよ
り高められる。カチオン性樹脂の使用量としては、イン
ク受容層対して２〜４０重量％程度が好ましい。２重量
％未満になるとインクジェット記録部の耐水性向上効果
が低下し、４０重量％を越えるとインク受容層の耐水性
が低下する恐れがあり、２〜２５重量％程度がより好ま
しい。

【００１４】かかるカチオン性樹脂としては、ポリエチ
レンイミン、ポリビニルピリジン、ジアルキルアミン・
アンモニア・エピクロロヒドリン縮重合物、ポリジアル
キルアミノエチルメタクリレート、ポリジアルキルアミ
ノエチルアクリレート、ポリジアルキルアミノエチルメ
タクリルアミド、ポリジアルキルアミノエチルアクリル
アミド、ポリエポキシアミン、ポリアミドアミン、ジシ
アンジアミド・ホルマリン縮重合合物、ジシアンジアミ
ドポリアルキル・ポリアルキレンポリアミン縮重合合
物、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ポ
リビニルアミン、ポリアリルアミン等の化合物及びこれ
らの変性物等が例示できる。特に、ジアルキルアミン・
アンモニア・エピクロロヒドリン縮重合物が好ましい。

【００１５】本発明のインク受容層に用いられる顔料と
しては、例えば無定形シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケ
イ酸マグネシウム、沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸カ
ルシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、ゼ
オライト、焼成カオリン、カオリン、タルク、アルミ
ナ、水和アルミナゾル、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げ
られる。かかる顔料を２種以上併用することもできる。
これらの中で無定形シリカ、アルミナ、水和アルミナゾ
ルは、インクの吸収性が良く、またインクの発色濃度が
高いため好ましい。顔料の使用比率としては、インク受
容層に対して４０〜９０重量％程度が好ましい。

【００１６】インク受容層は、水を媒体とし、例えばカ
ルボキシ変性ポリビニルアルコール水溶液、顔料、ポリ
アミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂水溶液、及び必
要により界面活性剤、顔料分散剤、消泡剤、着色剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤等の助剤とを混合
攪拌して調製されたインク受容層用塗液を中性または酸
性の上質紙、合成紙、フイルム等の支持体の少なくとも
一方の面に乾燥後の塗布量が１〜３０ｇ／ｍ²、好まし
くは２〜２０ｇ／ｍ²程度となるように塗布乾燥して形
成される。

【００１７】インク受容層用塗液は、バーコーター、エ
アナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコータ
ー等の公知の塗工設備により塗布される。塗布乾燥後、
例えばスーパーカレンダー、グロスカレンダー等でイン
クジェット記録用シートを処理し、インク受容層表面に
平滑性を与えることもできる。

【００１８】かかるインクジェット記録用シートは、イ
ンク受容層が耐水性に優れており、支持体とインク受容
層との間または支持体の他方の面に、ロイコ染料と呈色
剤を含有する感熱記録層設けても、感熱記録層面とイン
ク受容層面との貼り付き、或いは感熱記録層に対する減
感作用のない効果が得られる。

【００１９】感熱記録層は、例えば水を媒体とし、平均
粒子径が０．１〜２．０μｍ程度に微粉砕されたロイコ
染料分散液、及び呈色剤分散液、部分ケン化（完全ケン
化）ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアル
コール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カ
ルボキシ変性ポリビニルアルコール、カゼイン、デンプ
ン、酸化デンプン、カルボキシメチルセルロース、アク
リル系ラテックス、スチレン−ブタジエン系ラテック
ス、ウレタン系ラテックス等の結着剤、必要により無定
形シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸
マグネシウム等の顔料類、上記インク受容層中に含有し
得る助剤とを混合攪拌して調製された感熱記録層用塗液
を乾燥後の塗布量が２〜８ｇ／ｍ²程度となるように塗
布乾燥して形成される。

【００２０】感熱記録層中に含有されるロイコ染料とし
ては、例えば３，３−ビス（ｐ−ジメチルアミノフェニ
ル）−６−ジメチルアミノフタリド、３−シクロヘキシ
ルアミノ−６−クロロフルオラン、３−ジエチルアミノ
−６−メチル−７−クロロフルオラン、３−（Ｎ−エチ
ル−Ｎ−イソアミル）アミノ−６−メチル−７−アニリ
ノフルオラン、３−ジ（ｎ−ブチル）アミノ−６−メチ
ル−７−アニリノフルオラン、３−ジ（ｎ−ペンチル）
アミノ−６−メチル−７−アニリノフルオラン等が挙げ
られる。

【００２１】また、呈色剤の具体例としては、例えば
４，４’−シクロヘキシリデンジフェノール、２，２−
ビス（４−ヒドロキシフェニル）−４−メチルペンタ
ン、２，４’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、４，
４’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、４−ヒドロキ
シ−４’−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス
（３−アリル−４−ヒドロキシフェニル）スルホン、４
−ヒドロキシ−４’−メチルジフェニルスルホンなどが
挙げられる。

【００２２】更に、感熱記録層中には、記録感度を高め
るために、例えばステアリン酸アミド、２−ナフチルベ
ンジルエーテル、ｍ−ターフェニル、１，２−ジ（３−
メチルフェノキシ）エタン、１，２−ジ（４−メチルフ
ェノキシ）エタン、シュウ酸ジ−ｐ−クロロベンジルエ
ステル、シュウ酸ジ−ｐ−メチルベンジルエステル、シ
ュウ酸ジベンジルエステル増感剤を含有させたり、また
記録部の保存性を高めるために、例えば１，１，３−ト
リス（２−メチル−４−ヒドロキシ−５−シクロヘキシ
ル）ブタン、１，１，３−トリス（２−メチル−４−ヒ
ドロキシ−５−tert−ブチル）ブタン、２，２’−メチ
レンビス（４−メチル−６−tert−ブチルフェノー
ル）、４−ベンジルオキシ−４’−（２−メチルグリシ
ジルオキシ）ジフェニルスルホン等の保存性改良剤を含
有させることもできる。

【００２３】また、感熱記録層と支持体間に、記録感
度、記録画質及び記録走行性を高めるために吸油性顔
料、有機中空粒子を含有する下塗り層を設けたり、感熱
記録層上に保存性、印刷性、記録走行性を高めるために
成膜性を有する結着剤と顔料を含有する保護層を設ける
ことも可能である。感熱記録層、下塗り層及び保護層に
ついては、感熱記録シートの従来技術が使用できる。

【００２４】

【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において部及び％とあるのは、固形
分( 不揮発分) 重量部及び重量％を示す。

【００２５】実施例１支持体の作製軽質炭酸カルシウム２０部を塩素フリー広葉樹晒クラフ
トパルプ１００部のスラリー中に添加し、デンプン０．
８部、無水アルケニルコハク酸系中性サイズ剤０．１１
部とからなる濃度２％の抄紙用スラリーを、長網多筒式
抄紙機を用いて水分を１０％まで乾燥させ、サイズプレ
スで酸化澱粉の６％溶液を両面で５ｇ／ｍ²塗布乾燥
し、水分６％まで乾燥させ、キャレンダー処理された米
坪８２ｇ／ｍ²の中性の上質紙を得た。

【００２６】インク受容層用塗液の調製無定形シリカ（商品名: ミズカシルＰ−６０４、水澤化
学工業社製）５８部、ケン化度９５モル％のカルボキシ
変性ポリビニルアルコール（商品名: Ｔ−２１５、日本
合成化学工業社製）の１０％水溶液３００部、ポリアミ
ドアミン・エピクロロヒドリン樹脂の２５％水溶性（商
品名：ＷＳ−５４７、日本ＰＭＣ社製）２４部、カチオ
ン性樹脂としてジアルキルアミン・アンモニア・エピク
ロロヒドリン縮重合物の５０％水溶液１２部及び水２０
０部からなる組成物を混合攪拌してインク受容層用塗液
を得た。

【００２７】インクジェット記録用シートの作製得られた上質紙の片面にバーコーターを用いて下記のイ
ンク受容層用塗液を乾燥後の塗布量が６ｇ／ｍ²となる
ように塗布乾燥して、インクジェット記録用シートを得
た。

【００２８】実施例２実施例１のインク受容層用塗液の調製において、ポリア
ミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂の２５％水溶性２
４部を４部とし、ジアルキルアミン・アンモニア・エピ
クロロヒドリン縮重合物の５０％水溶液１２部を２２部
とした以外は、実施例１と同様にしてインクジェット記
録用シートを得た。

【００２９】実施例３実施例１のインク受容層用塗液の調製において、ポリア
ミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂の２５％水溶性２
４部を４０部とし、ジアルキルアミン・アンモニア・エ
ピクロロヒドリン縮重合物の５０％水溶液１２部を４部
とした以外は、実施例１と同様にしてインクジェット記
録用シートを得た。

【００３０】実施例４実施例１のインク受容層用塗液の調製において、無定形
シリカ５８部を３８部とし、ジアルキルアミン・アンモ
ニア・エピクロロヒドリン縮重合物の５０％水溶液１２
部を５２部とした以外は、実施例１と同様にしてインク
ジェット記録用シートを得た。

【００３１】実施例５実施例１のインク受容層用塗液の調製において、無定形
シリカ５８部を６４部とし、ジアルキルアミン・アンモ
ニア・エピクロロヒドリン縮重合物の５０％水溶液１２
部を０部とした以外は、実施例１と同様にしてインクジ
ェット記録用シートを得た。

【００３２】実施例６実施例１で得られたインクジェット記録用シートの他方
の面に、下記の下塗り層用塗液、感熱記録層用塗液及び
保護層用塗液を乾燥後の塗布量が８ｇ／ｍ²、４ｇ／
ｍ²、２ｇ／ｍ²となるように順次塗布乾燥して下塗り層
及び感熱記録層を形成した。

【００３３】下塗り層用塗液の調製焼成カオリン（商品名；アンシレック、ＥＣ社製）１５
部、平均粒子径１．０μｍ（膜厚：０．３μｍ）のアク
リル系樹脂の有機中空粒子の３０％分散液１００部、固
形濃度５０％のスチレン−ブタジエン系ラテックス２０
部、パラフィンワックス（融点７５℃）の３０％分酸液
１５０部、ポリアクリル酸ナトリウムの４０水溶液１部
および水２０部からなる組成物を混合攪拌して下塗り層
用塗液を得た。

【００３４】Ａ液調製３−ジ（ｎ−ペンチル）アミノ−６−メチル−７−アリ
ニノフルオラン１０部、メチルセルロースの５％水溶液
５部および水１５部からなる組成物をサンドミルで平均
粒子径が０．８μｍとなるまで粉砕してＡ液を得た。

【００３５】Ｂ液調製２，４’−ジヒドロキシスルホン２０部、シュウ酸ジ−
ｐ−メチルベンジルエステル２０部、メチルセルロース
の５％水溶液５部および水５５部からなる組成物をサン
ドミルで平均粒子径が１．０μｍとなるまで粉砕してＢ
液を得た。

【００３６】感熱記録層用塗液の調製Ａ液２５部、Ｂ液１００部、酸化デンプンの２０％水溶
液３０部、軽質炭酸カルシウム１０部、ポリアミド樹脂
の２５％水溶液１０部、ケイ素変性ポリビニルアルコー
ルの１０％水溶液の５０部および水１０部からなる組成
物を混合撹拌して感熱記録層用塗液を得た。

【００３７】保護層用塗液の調製ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコールの
１０％水溶液３００部、カオリンの６０％分散液１００
部、ステアリン酸亜鉛の３０％分散液２０部及びアジピ
ン酸ジヒドラジドの１０％水溶液５部とかんなる組成物
を混合攪拌して保護層用塗液を得た。

【００３８】実施例７実施例６で得られたインクジェット記録用シートの保護
層の上に、実施例で得られたインク受容層用塗液を乾燥
後の塗布量が２ｇ／ｍ²となるように塗布乾燥してイン
ク受容層を形成した。

【００３９】実施例８実施例１のインク受容層用塗液用塗液の調製において、
ケン化度９５モル％のカルボキシ変性ポリビニルアルコ
ールの１０％水溶液３００部の代わりにケン化度８８モ
ル％のカルボキシ変性ポリビニルアルコール（商品名：
ＫＬ−３１８、クラレ社製）の１０％水溶液３００部を
用いた以外は、実施例１と同様にしてインクジェット記
録用シートを得た。

【００４０】比較例１実施例１のインク受容層用塗液の調製において、ポリア
ミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂の２５％水溶性２
４部の代わりにポリアミド樹脂の２０％水溶液３０部を
用いた以外は、実施例１と同様にしてインクジェット記
録用シートを得た。

【００４１】比較例２実施例１のインク受容層用塗液の調製において、カルボ
キシ変性ポリビニルアルコールの１０％水溶液３００部
の代わりにケイ素変性ポリビニルアルコール（商品名：
Ｒ−１１３０、クラレ社製）の１０％水溶液３００部を
用いた以外は、実施例１と同様にしてインクジェット記
録用シートを得た。

【００４２】かくして得られたインクジェット記録用シ
ートについて、下記の評価試験を行い、その評価結果を
表１に示す。

【００４３】(1).インクジェット記録部のニジミインクジェットプリンター（商品名：ＢＪＣ−８２０
Ｊ、キヤノン社製）を用い、記録部のドットのニジミを
ズームステレオスコープ（セナー社製）を用いて、倍率
５０倍で観察し、下記のように評価した。 ◎・・・ドット形状が真円であり、ドットにニジミがほ
とんどない。 ○・・・ドット形状がほぼ真円であり、ドットにニジミ
が少しある。

【００４４】(2).インク受容層の耐水性インクジェット記録用シートを２５℃の水の中に３０秒
間浸漬後、インク受容層を指で１０往復擦り、インク受
容層の状態を下記のように評価した。 ◎・・・インク受容層が、ほとんど剥がれない。 ○・・・インク受容層が、少し剥がれる。 ×・・・インク受容層が、おおく剥がれる。

【００４５】(3).記録部の耐水性インクジェットプリンター（キヤノン社製、ＢＪＣ−６
００Ｊ）を用い、クロのバーコードを記録し、記録１０
分後のインクジェット記録用シートを２５℃の水の中に
３分間浸漬後、記録の状態を下記のように評価した。 ◎・・・記録部にニジミも無く、明瞭に判読できる ○・・・記録部のインクが少し溶出すが、判読できる ×・・・記録部のインクが溶出し、判読できない。

【００４６】

【表１】

【００４７】

【発明の効果】本発明のインクジェットプリンター記録
用シートは、インクジェット記録部のニジミが少なく、
しかもインク受容層の耐水性に優れた効果を有するもの
である。

フロントページの続きＦターム(参考） 2C056 FC06 2H026 AA07 BB01 FF11 FF17 FF24 2H086 BA12 BA15 BA24 BA31 BA33 BA35 BA37

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】支持体の少なくとも一方の面に、顔料と結
着剤を主成分とするインク受容層を有するインクジェッ
ト記録用シートにおいて、結着剤がカルボキシ変性ポリ
ビニルアルコールであり、かつインク受容層中に、架橋
剤としてポリアミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂を
含有させたことを特徴とするインクジェット記録用シー
ト。
【請求項２】カルボキシ変性ポリビニルアルコールに対
してポリアミドアミン・エピクロロヒドリン樹脂が５〜
５０重量％である請求項１記載のインクジェット記録用
シート。
【請求項３】インク受容層中に、さらにカチオン性樹脂
を含有させた請求項１または２記載のインクジェット記
録用シート。
【請求項４】インク受容層に対してカチオン性樹脂が、
２〜２５重量％である請求項３記載のインクジェット記
録用シート。
【請求項５】支持体とインク受容層との間、または支持
体の他方の面に、ロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記
録層を有する請求項１〜４のいずれか一項に記載のイン
クジェット記録用シート。