JP4613547B2 - 情報記録材料の製造方法 - Google Patents

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本発明は少なくとも、2層以上の塗布層をカーテン方式により多層塗布する情報用記録材料の製造方法に関するものである。
情報用記録材料の分野は、インクジェット記録材料,感熱記録材料,LBP記録材料,フォーム用紙などがある。
例えばインクジェット記録材料では、フルカラー化が容易なことや印字騒音が少ないことなどから近年急速に普及してきた。この方式はノズルから記録媒体に向けてインク液滴を高速で吐き出させるものであり、インク中に多量の溶媒を含む。従って、記録媒体としては速やかにインクを吸収する必要がある。また。最近のコンピュータやデジタルカメラの普及により、銀塩写真に近い画像が求められるようになってきている。そこでインクジェット記録材料には、高い発色性、解像度及び色再現性が必要となっている。更に用途の拡大に伴い、高光沢度や、印字画像の耐水性や耐光性などの、より高度な特性もインクジェット記録適性に求められてきている。
感熱記録材料は、計測用レコーダー、コンピュータの端末プリンター、ファクシミリ、自動券売機、バーコードラベルなど広範囲の分野に応用されているが、これら記録装置の多様化及び高性能化に伴い、感熱記録紙に対する要求品質も、より高度なものとなっている。例えば、記録の高速化に伴い、微小なエネルギーでも高濃度で鮮明な発色画像を得ることが要求されている。また、耐熱性、耐水性、耐油性及び耐可塑剤性といった保存性の優れた感熱記録紙も要求されている。
支持体上に情報を記録するための層を設けた情報記録材料は、近年、高機能化、高性能化の要求から、支持体上に2層以上の層を設けたものも使用されている。
従来より、支持体の上に2層以上の層を積層してなる情報記録材料においては、1層ずつ塗布・乾燥して積層した層が形成されており、塗布方式としてはエアナイフ塗布、ブレード塗布、ロッド塗布、リバースロール塗布などの方法が用いられているが、この様な方法で作製された情報記録材料は、塗布品質が悪いこと、上層の塗液の下層中へのしみこみ、上層塗布時のはじきなどに起因する上層のピンホール、長時間の連続塗布における品質のばらつきなどの問題が生じるほか、高速塗布に限界があること、多数回塗布から生じる生産性の低下などの問題がある。
これらの塗布方法に対して、カーテン塗布方法は、塗布液の落下カーテンを形成し、これを支持体に衝突せしめて塗布する方法であり、塗布品質が良好で、高速塗布に適性を有することが知られている。また、複数層の塗液膜から成る塗料膜を形成してカーテン塗布することにより、複数の層を同時に塗布することも可能であり、多層塗布の生産性を大幅に向上することができる。カーテン塗布方法を用いた多層同時塗布では、支持体上に複数層の塗液膜から成る単一のカーテン膜を塗布した後、層構成を乱さずに乾燥させる情報記録材料の製造方法が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、このような多層塗布では、各塗布液の混合が生じ易く、操業性や品質等に劣る場合があった。
特開2001−113226号公報
以上のような状況に鑑み、本発明の課題は、発色濃度が高く色の再現性等に優れた印字物を得ることができると共に、操業性に優れた情報記録材料の製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を種々検討した結果、支持体に、少なくとも2種類の塗布液を2層以上塗布する情報記録材料の製造方法において、2種類以上の塗布液がそれぞれ別々のスリットから、支持体に順次カーテン膜を形成して塗布した後に、乾燥することにより、本発明に到達した。特に、隣接する2層の塗布液それぞれが混合された時、粘度が混合前の塗布液よりも高くなる塗布液、より好ましくは異なるイオン性である塗布液を塗布することにより発色濃度、操業性等に優れるものである。また、塗布液にテトラ・メチル・デシン・ジオールにエチレンオキサイドとそれ以外のアルキレンオキサイドを付加させた界面活性剤を含有することにより、カーテン膜形成能が向上し、良好なカーテン膜ができ、品質や操業性が向上する。あるいは支持体に最下層の塗布液のカーテン膜を塗布した直後から、1×10−4秒以上1.0秒以内で次層以上のそれぞれの各層の塗布液をカーテン塗布することにより発色性、操業性に優れるものである。
本発明の多層カーテン塗布法を用いることにより、高い発色濃度が得られ、色再現性等に優れ、良好な多層塗布ができ、生産性が向上し、操業性に優れる。
以下、本発明の具体的な詳細について説明する。
本発明の多層カーテン法とは、例えば図1に示すように支持体に二種類以上の塗布液がそれぞれ別々のスリットから、順次カーテン膜が形成され順次支持体に塗布され、ウェットオンウェットで多層が形成される塗布方式などが挙げられる。従来用いられている多層方式は、2種類以上の塗布液がスライド上で順次積層された後に、一つのスリットから単一のカーテン膜が形成される同時多層スライドカーテン法である。この方法では、2種類以上の塗布液がスライド上を流下するとき、あるいはその多層の塗布液が単一のカーテン膜として支持体に衝突したときなどの物理的要因により、異なる塗布液どおしの混同が生じ易く、操業性や品質に劣る問題が生じやすかった。これに対して、それぞれの塗布液が別々のスリットから、支持体に順次カーテン膜が形成されて塗布され、多層が形成される塗布方式などに代表される多層カーテン法は、最下層の塗布液のカーテン膜が支持体に衝突し、支持体に塗布液が吸収されはじめ、塗布液の支持体の被覆性が高まり、その後に、上層の別の種類の塗布液がカーテン膜で順次塗布されるため、被覆性、平滑性が向上し、高い発色濃度が得られ、色再現性に優れていると考えられる。
特に隣接する2層塗布液それぞれが混合された時、粘度が混合前の各塗布液よりも高くなる塗布液を用いても塗布困難となることがなく、多層塗布が良好に行われ、それによって品質も優れ、従来の多層塗工に比べてパス回数も減り、生産性も向上し、操業性に優れる。隣接する2層の塗布液がそれぞれが混合された時、粘度が混合前の塗布液よりも高くなるそれぞれの塗布液としては、1.イオン性の異なるもの、2.多価金属イオンと高分子材料によるキレート形成によるもの、3.コロイド状物質と塩折によるもの、4.PHによるもの、5.解離性によるものなどが挙げられる。本発明においては、嵩高性、発色濃度、操業性の点から、異なるイオン極性、例えばアニオン性とカチオン性を有する塗布液がより好ましい。
また本発明においては、支持体に最下層の塗布液のカーテン膜を塗布した直後から、
1.0×10−4秒以上1.0秒以内で次層(上層)の塗布液を塗布することが好ましく、より好ましくは1.0×10−3秒以上0.1秒以内、更に好ましくは2.5×10−4秒以上0.01秒以内である。1.0×10−4秒より短い時間で次層がカーテン塗布された場合では、最下層の塗布層の流動性が高いままの状態で次層が塗布され易く、塗布液の混同や、最下層の被覆性に劣る問題があり、品質及び操業性に劣る傾向にある。本発明の場合、品質上の点から、支持体に最下層の塗布液のカーテン膜を塗布した直後から、1.0秒以下で塗布することが、特に操業性、嵩高性の点から好ましい。最下層に次層(上層)を塗布して更に順次各層をカーテン塗布するさいにも、前層を塗布した直後から次層をカーテン塗布する時間について、好ましくは1.0×10−4秒以上1秒以下、好ましくは1.0×10−4秒以上0.1秒以下、更に好ましくは2.5×10−4秒以上0.01秒以下である。
また、本発明においては、スリットから塗布液が支持体に塗布されるときのカーテン膜の高さ、支持体に接するカーテン膜の角度及び隣接するカーテン膜間の距離を調節することも有用である。カーテン膜の高さは支持体に近いほど好ましくその距離としては支持体の厚みの1.5〜10倍高さ、好ましくは3〜5倍程度が好ましい。カーテン膜の角度としては、支持体に対し60°〜120°が好ましく、より好ましくは80°〜100°である。隣接するカーテン膜の距離としては30cm以下であることが好ましく、より好ましくは10〜30cmであることが好ましい。高速で塗布する情報用紙分野で、高速によりエアーを巻込み、膜の接触する可能性があるため膜と幕の間に遮蔽板を用いることにより膜が接触しないようにすることも好ましい。
塗布液の物性は、本発明の多層カーテンを使用するときに影響する塗布液の表面張力,粘度、延性などを適宜調節することにより、カーテン膜が安定し、操業性及び品質に優れたものが得られる。例えば表面張力として、30〜50mN/m好ましくは35〜45mN/mが好ましい。粘度として多くはB型粘度計による測定が行なわれているが、その測定値として100〜1000mPas好ましくは150から500mPasが好ましい。延性についてはさまざまな測定方法があげられるが、本発明者らはザ−ンカップ粘度の測定時に、塗布する液が落下する時の塗布液が切れる長さを測定している。その長さとして20cm以上が好ましく、さらに30cm以上がカーテン膜を形成する際に安定に膜を形成することができる。20cm以下の場合、カーテン膜が形成できにくいため好ましくない。
また、各層の塗液の粘度差は少ないほうが層間の混合が少なく、各層の塗液の粘度差は100mPa・s以下が好ましい。また、各層の塗液の表面張力は、下層となる塗液の表面張力が上層より小さいと、上層の塗液膜が下層の塗液膜上ではじく現象が発生し、均一な塗料膜ができず塗布品質が悪化する場合があり好ましくない。各層の塗液の表面張力が同一であるとはじく現象が発生しない傾向にあり好ましく、下層となる層より上層となる層のほうが小さくなる様に設定するとより良好な塗布品質が得られて特に好ましい。3層以上の層を同時に塗布する場合には、最下層すなわち最も支持体に近い層から順に支持体から最も遠い最上層にかけて表面張力が順々に小さくなる様に調節するのが好ましい。
塗布液の粘度を調整するために、ポリビニルアルコール、澱粉、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子やアクリル系エマルジョンなどの各種増粘剤を塗布液に混合し粘度を上昇させる手段や、塗布液の固形分濃度を高くして粘度を上昇させたり、逆に塗布液を希釈して粘度を下げる手段を講じることができる。
塗布液の表面張力を調整するために、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩などのアニオン系界面活性剤、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型などのノニオン系界面活性剤、ベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体などの両性系界面活性剤を塗布液に任意の量を混合することができる。本発明においては、塗布液の表面張力を調整するため、前記塗布液中にテトラ・メチル・デシン・ジオールにエチレンオキサイドとそれ以外のアルキレンオキサイドを付加させた界面活性剤を含有させることにより、情報用記録材料の塗料との親和性がより良好となり、カーテン膜形成能が向上し、良好なカーテン膜ができ、品質が向上する。テトラ・メチル・デシン・ジオール付加させるエチレンオキサイド以外のアルキレンオキサイドとしては、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどがあげられる。エチレンオキサイドとそれ以外のオキサイドが付加するモル数としては2〜30モル好ましくは、4〜12モルである。エチレンオキサイドとそれ以外のオキサイドが付加する位置としては、5,8ジオールの位置に付加することが好ましい。特に、テトラ・メチル・デシン・ジオールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド付加させたものであり、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの付加モル比が1/9〜9/1ものがより安定したカーテン膜を形成することができる。更にエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドの付加モル比が3/7〜7/3が好ましい。この界面活性剤 としては、例えば、以下の化学式のもの等が挙げられる。
Figure 0004613547
この界面活性剤は、塗布液に顔料を含む場合、塗布液の顔料100重量部に対して0.01〜10重量部とするのが好ましく、より好ましくは0.1〜2.0重量部である。0.01重量部以下であると、表面張力が充分に低下しにくく、10重量部以上であると、表面張力が低下となり、支持体に染み込みやすく、印字性などに不具合が発生し、発泡が多くなる傾向がある。また、塗布液に顔料を含まない場合、塗布液の固形分重量当たり、0.01〜2.0重量%の界面活性剤を含有することが好ましく、より好ましくは、0.1〜1.0重量%含有することが好ましい。
本発明の情報記録材料の製造方法で塗布されるカーテン塗料膜を構成する複数層の塗布液には、添加剤として、顔料、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
また、本発明の多層カーテン塗布法の場合、カーテン塗布にて1層ずつ順次、ウェットオンウェットで塗布された後に乾燥される。従来の1層ずつ塗布・乾燥して形成される場合に比べて、多層塗布液が接触した後乾燥、製品化したものと比べても平滑性、発色濃度、色再現性等が向上し、生産性が向上し、操業性に優れる。
本発明においては、2種類以上の塗布液をそれぞれのスリットから、支持体に、自由落下あるいは加圧させてカーテン膜を順次塗布するものである。これらの塗布方式としては、2種類以上の塗布液が、混合することなく、それぞれのスリットから支持体に塗布する多層カーテンコーターなどが用いられ、支持体の両面あるいは片面にカーテン塗布するものである。本発明は、支持体に多層カーテン塗布を行うものであるが、多層カーテンを行った後、必要に応じてブレード、エアナイフ塗布方式などの別の方式を組み合わせても良い。
本発明の塗布液の塗布量は、乾燥後で最下層の場合、支持体表面の被覆性の点から、支持体の片面当たり7〜20g/m2が好ましく、次層以上の各層の塗布量は、1〜8g/m2が好ましい。また、画質の向上の点から、片面当たりのトータルの塗布量は、固形分換算で5〜40g/mであることが好ましい。
本発明の湿潤塗布層を乾燥させる方法としては、例えば蒸気加熱シリンダー、加熱熱風エアドライヤー、ガスヒータードライヤー、電気ヒータードライヤー、赤外線ヒータードライヤー、高周波ヒータードライヤー等各種の方法が単独または併用して用いられる。
本発明の情報記録材料の製造方法で製造される情報記録材料においては、例えば塗布層をインク受理層とすることにより、良好なインクジェット記録材料を得ることができる。本発明のインク受理層は、好ましくは顔料、結着剤及びカチオン系薬品などを含有する。
インク受理層に用いる顔料としては、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、加水ハロサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、二酸化チタン、酸化亜鉛、サチンホワイト等塗工用顔料を単独又は併用する。
高光沢を付与する場合、コロイダルシリカを用いるのが好ましい。コロイダルシリカとしては、球状、鎖状など種々の形状のものを使用できるが、特に鎖状、すなわち一次粒子の球状コロイダルシリカが複数個、直列又は一部分岐してつながった形状のものが好ましい。鎖状コロイダルシリカの一次粒子の平均粒径は3〜40nmであることが好ましい。一次粒子の平均粒径が3nm未満のものは安定的に製造することが困難であり、40nmを越えると鎖状コロイダルシリカの比表面積が小さくなるため、コロイダルシリカを含むインク受理層のインク捕捉能が低下し、発色濃度と色再現性が不充分となる。特にコロイダルシリカは、顔料中に90重量%以上配合することが好ましい。
インク受理層に使用される結着剤としては、酸化澱粉、エステル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、スチレン−アクリル樹脂及びその誘導体、スチレン−ブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、塩化ビニルエマルジョン、ウレタンエマルジョン、アルキッドエマルジョン及びこれらの誘導体等が挙げられる。
結着剤の配合量は、顔料100重量部に対して、5重量部〜30重量部であることが好ましいが、必要な塗工層強度により、特に限定されるものではない。顔料として、上記コロイダルシリカを用いる場合、それ自体が結着力を有するため、他に結着剤の添加は必須ではないが、結着剤を添加してもよく、その時の配合量は、コロイダルシリカ100重量部に対し、10重量部以下が好ましい。
次にカチオン性薬品(カチオン性化合物)について説明する。カチオン性薬品は特に限定されず、一般にインクジェット記録材料の染料定着剤として知られているものを使用できる。例えば、カチオン性薬品として、水性染料インク中の水溶性直接染料や水溶性酸性染料に含まれるスルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基等と不溶な塩を形成する、2級アミン、3級アミン、又は4級アンモニウム塩を含有するものが挙げられる。カチオン性薬品は単独または2種以上組み合わせて使用できる。特にコロイダルシリカを用いる場合、カチオン性薬品の配合量は、コロイダルシリカ100重量部に対し、0.1〜20重量部であることが好ましく、特に1〜10重量部であることが好ましい。カチオン性薬品の含有量が0.1重量部未満であると、インク受理層中にインクを充分定着できず、20重量部を超えると、カチオン性薬品由来の紙の黄変など、他の不具合が生じる。
また、インク受理層のインク吸収性を更に向上させるため、アンダー層にインク吸収機能を有する別のインク受理層を設けることが好ましい。アンダー層に用いる顔料としては、合成シリカ、アルミナやアルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等)、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の無機顔料の他、プラスチックピグメント、尿素樹脂等の有機顔料を挙げることができる。結着剤としては、酸化澱粉、エステル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、スチレン−アクリル樹脂及びその誘導体、スチレン−ブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、塩化ビニルエマルジョン、ウレタンエマルジョン、アルキッドエマルジョン及びこれらの誘導体等が挙げられ、結着剤の配合量は、顔料100重量部に対して、5重量部〜30重量部である。
本実施形態のインクジェット記録材料におけるインク受理層には、更に顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、着色染料、着色顔料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、耐水化剤、界面活性剤、湿潤紙力増強剤等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜含有することができる。本発明においては、上記のようなインク受理層を2層以上設けても良い。
本発明で使用される支持体とは、例えば、紙を初め、ポリエチレン、セロハン、ポリプロピレン、ポリエステルやポリ塩化ビニル等のフィルム類等を使用することができるが、コストや環境問題を考慮すると、木材セルロース繊維を原料とする紙(塗工紙、未塗工紙等)を用いることが好ましい。この紙の原料パルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)、機械パルプ(グランドパルプ、サーモメカニカルパルプ、ケミサーモメカニカルパルプ等)、脱墨パルプ等を単独または任意の割合で混合して使用することが可能である。尚、前記紙のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも良い。また、紙中に填料を含有させることによって紙の不透明度を向上させることが好ましい。上記填料は、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料等、公知の填料の中から適宜選択して使用することができる。
インク受理層のカーテン塗布方式による塗布量は、支持体の表面を覆い、かつ十分なインク吸収性が得られる範囲で任意に調整することができる。記録濃度及びインク吸収性を両立させる観点から、片面当たり、トータルで固形分換算として5〜30g/mであることが好ましく、特に、生産性をも加味すると10〜25g/mであることが好ましい。30g/mを超えると、インクの吸収性は十分であるのでインクの溢れや滲みが生じ難くなるが、基材中に浸透したインクが塗布層に隠蔽され、インクジェット記録方式で記録した際に記録濃度が低下するなどの画質が低下し高級感が損なわれる。 また、本発明の情報記録材料においては、塗布速度は、好ましくは500m/分以上、より好ましくは、1000m/分以上、更に好ましくは1500m/分以上から2000m/分程度の高速においても、カーテン膜が安定しており、塗布品質も良好である。
本発明においては、各層を塗布する前、または塗布後にマシンカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置で表面処理することも可能である。特にソフトカレンダー処理する場合、ショア硬度Dで60〜90の範囲の弾性ロールを用いたソフトカレンダー装置を、線圧50〜200kgで使用することが好ましい。
本発明の情報記録材料の製造方法で製造されるインクジェット記録材料においては、必要に応じて、原紙とインク受理層との間に更に下塗層を設けてもよく、インク受理層の上に上塗り層(光沢層)等を設けてもよい。インクジェット記録材料中の任意の層に、電気的、磁気的、熱的または光学的に情報が記録可能な材料を含有させても良い。また、インク受理層などの記録層が設けられている面と反対側の面にカール防止や帯電防止などを目的としてバックコート層を設けても良く、さらに粘着加工などを行ってもよい。
また本発明においては、例えば感熱記録材料においても、通常の公知の材料等を用いて、感熱記録層、保護層、下引き層などを形成するそれぞれの塗布液を、支持体にカップルカーテン塗布法で2層以上塗布することにより、高発色濃度・感度、画像の安定性に優れた感熱記録材料を得ることができる。
本発明の情報記録材料の製造方法で製造される感熱記録材料においては、感熱記録材料中の任意の層に、電気的、磁気的、または光学的に情報が記録可能な材料を含有させても良い。感熱記録層が設けられている面または、反対側の面にインクジェット記録のインク受容性を持たせてもよい。また、感熱記録層が設けられている面と反対側の面にカール防止や帯電防止などを目的としてバックコート層を設けても良く、さらに粘着加工などを行ってもよい。また、感熱記録層の表面にUVインキなどによる印刷などを行ってもよい。
本発明の情報記録材料の製造方法で製造される感熱記録材料においては、レーザー光による印字を行なうために、感熱記録材料中の任意の層および支持体に光熱変換材料を含有させることができる。
以下に実施例をあげて、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。また、実施例中の配合部及び%は、特に断らない限りそれぞれ重量部及び重量%である。
[実施例1]
<支持体の作製>
支持体は、濾水度380mlのLBKP 85部と同500mlのNBKP 15部、填料としてタルク 15部、市販のロジン系サイズ剤 0.5部、市販のカチオン化でんぷん 0.3部、硫酸バンド 0.5部、及び、市販の紙力増強剤 0.1部を水に添加して0.8%のスラリーとした後、長網抄紙機を用い、坪量が130g/m2となるように抄造した。
<インク受理層用塗布液Aの作製>
合成非晶質シリカ(ファインシールX37B、徳山曹達製)100部、ポリビニルアルコール(PVA117、クラレ製)25部、エチレン酢酸ビニル共重合体エマルション(スミカフレックス401、住友化学製)10部、ノニオン性SBラテックス(LX438C、日本ゼオン製)5部、染料定着剤(ポリフィックス700、昭和高分子製)8部、消泡剤(SNデフォーマー480、サンノプコ社製)0.2部、カチオン性サイズ剤(ポリマロン360、荒川化学社製)3部及びブルーイング剤 0.005部、及び蛍光染料0.5部を水に添加して、固形分濃度が20%のインク吸収層用塗料Aを製造した。この時の塗布液はカチオン性の塗布液であった。
<インク受理層塗布液Bの作製>
平均粒子径が80nmのアニオン性鎖状コロイダルシリカ(スノーテックスUP、日産化学社製)100部及び消泡剤(KM-72F、信越化学社製)0.2部を水に添加してなる20%スラリーとし塗料Bとした。この時の塗布液はアニオン性の塗布液であった。
<インク受理層塗布液Cの作製>
平均粒子径が90nmのカチオン性鎖状コロイダルシリカ(スノーテックスOUP、日産化学社製)100部、染料定着剤(ポリフィックス700、昭和高分子社製)6部、カチオン性サイズ剤(ポリマロン360、荒川化学社製)3部、消泡剤(KM-72F、信越化学社製)0.2部を水に添加してなる15%スラリーとし塗布液Cとした。この時の塗布液はカチオン
性の塗布液であった。
<インク受理層塗布液D、E、Fの作製>
塗布液のA,B,Cのそれぞれにテトラ・メチル・デシン・ジオールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを付加させた界面活性剤0.5重量部(日信化学社製:サ−フィノ−ル2502)を加えて塗布液D、E、Fとした。
<塗布条件>
支持体に、塗布液A、塗布液B、塗布液Cを順次それぞれ15、2、2g/mになるように別々のスリットから3種類の塗布液をそれぞれ塗布する多層カーテンコーターを用いて塗布速度1500m/分で塗布した後乾燥した。各塗布液は3.0×10−3秒毎に塗布した。
次いで裏面に、モビニール747を100部及びステアリン酸カルシウム(ノプコートC104H)0.1部を含有するカール修正液を乾燥後の重量が0.5g/mとなるようにバーブレード塗工し、水分率が4.8%となるまで乾燥した後、ソフトカレンダー装置にて、線圧100kg/cmの条件で仕上げ表面処理を行い、75度鏡面光沢度が20%のインクジェット用
記録用紙を得た。
[実施例2]
支持体に、塗布液D、塗布液E、塗布液Fを順次それぞれ15、2、2g/mになるように別々のスリットから3種類の塗布液をそれぞれ塗布する多層カーテンコーターを用いて塗布速度1700m/分で塗布した後乾燥した。各塗布液は2.6×10−3秒毎に塗布した。
次いで裏面に、モビニール747を100部及びステアリン酸カルシウム(ノプコートC104H)0.1部を含有するカール修正液を乾燥後の重量が0.5g/mとなるようにバーブレード塗工し、水分率が4.8%となるまで乾燥した後、ソフトカレンダー装置にて、線圧100kg/cmの条件で仕上げ表面処理を行い、75度鏡面光沢度が20%のインクジェット用記録用紙を得た。
[実施例3]
支持体に、塗布液A、塗布液C、塗布液Cを順次それぞれ15、2、2g/mになるように別々のスリットから3種類の塗布液をそれぞれ塗布する多層カーテンコーターを用いて塗布速度1500m/分で塗布した。各塗布液は3.0×10−3秒毎に塗布した後乾燥した。次いで裏面に、モビニール747を100部及びステアリン酸カルシウム(ノプコートC104H)0.1部を含有するカール修正液を乾燥後の重量が0.5g/mとなるようにバーブレード塗工し、水分率が4.8%となるまで乾燥した後、ソフトカレンダー装置にて、線圧100kg/cmの条件で仕上げ表面処理を行い、75度鏡面光沢度が22%のインクジェット用記録用紙を得た。
[比較例1]
塗布液A、B、Cそれぞれの単層をいずれもバーブレードにて塗布・乾燥した以外実施例1と同様に行なった。
[比較例2]
塗布液A、B、Cを多層スライドカーテンにて同時塗布した後、乾燥した以外は実施例1と同様におこなった
[比較例3]
塗布液A、B、Cをそれぞれ単層カーテンにて塗布・乾燥を3回繰り返した以外は実施例
1と同様におこなった。
結果を表1、表2に示した。
Figure 0004613547
Figure 0004613547
以下に、得られた用紙の評価方法について記述する。表中の◎又は○の評価であれば実用上問題がないが、△以下の評価では実用上の問題がある。
(発色濃度)
セイコーエプソン社製のインクジェットプリンターPM-750Cを用いて、表計算ソフト『エクセル』で黒(BK)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)のベタ画像を作製し、プリンター添付のプリンタードライバーの設定を、印字品質についてはスーパーファイン、用紙については専用光沢紙をそれぞれ選択してプリントアウトした。恒温恒湿室にて一日間放置した後、マクベス濃度計(RD915、Macbeth社製)を用いて各色の印字濃度を測定し、その平均値を平均濃度とした。
(評価基準)
◎:平均濃度が1.8以上である
○:平均濃度が1.7以上〜1.8未満の範囲である
△:平均濃度が1.6以上〜1.7未満の範囲である
×:平均濃度が1.6未満である
(真円性)
発色濃度と同様にしてグレー色の画像を印字し、顕微鏡にて250倍に拡大したドットの形状を、目視により以下の基準で評価した。
◎:輪郭がほぼ真円に近い
○:輪郭はなめらかであり、形もほぼ円形である
△:輪郭が乱れかつ円というよりむしろ楕円形である
×:輪郭がぎざぎざで円とは言い難い
(インク吸収性)
マゼンタとグリーンのベタ画像が隣接するパターンを印字し、その境界部分の滲み(ブリード)を下記の基準にて目視によって評価した。マゼンタとグリーンで生じる境界にじみ部は黒色になるため、より厳密な評価ができる。
◎:境界部で滲みが全く認められない
○:境界部で滲みがほとんど認められない
△:境界部で滲みがやや認めらる
×:境界部で滲みが著しく認められる
(表面強度)
記録面にセロハンテープを貼り、ゴムローラで20回強くこすり、端部をバネばかりに固定して180°の方向に対する剥離強度を測定し、下記の基準で評価した。
◎:剥離強度が500g以上である
○:剥離強度が300g以上〜500g未満の範囲である
△:剥離強度が200g以上〜300g未満の範囲である
×:剥離強度が200g未満の範囲である
(塗布層ヒビ割れ)
塗布層面を電子顕微鏡で300倍に拡大した写真を、以下の基準により目視にて評価した。
◎:ひび割れ(亀裂)が全く認められない
○:ひび割れ(亀裂)がやや(1〜2個/1視野)認められる
△:ひび割れ(亀裂)がかなり(5〜10個/1視野)認められる
×:ひび割れ(亀裂)が全面(10個以上/1視野)に認められる
(カーテン塗布適性)
カーテン塗布速度が1700m/分でのカーテン膜の安定性等を目視で評価した。
◎:カーテン膜が非常に安定して形成され、塗布むらも全くなく、良好である。
○:カーテン膜がほぼ安定して形成され、塗布むらもほとんどなく良好である。
△:カーテン膜が安定して形成されにくく、塗布むらの発生も見られる。
×:カーテン膜が形成されず、塗布むらの発生も著しい。
表2から明らかなように本発明のインクジェット記録用紙は、高い発色濃度が得られ、色再現性などの印字適性等に優れ、良好なカーテン塗布適性が得られ、操業性に優れ、生産性が向上する。
[実施例4]
<支持体の作製>
下記配合からなる配合物を攪拌分散して、アンダーコート層塗液を調製した。
U液(アンダーコート層塗布液)
焼成カオリン(エンゲルハード社製商品名:アンシレックス90、
<吸油量90cc/100g>)
100部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(固形分48%) 40部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 30部
水 146部
次いで、アンダーコート層塗布液を支持体(50g/mの基紙)の片面にバリバーブレードコーティングした後、乾燥を行ない、乾燥塗布量10.0g/m のアンダーコート層塗工紙を得た。
<感熱層用塗布液Gの作製>
下記配合の顕色剤分散液(a液)、ロイコ染料分散液(b液)、及び増感剤分散液(c液)を、それぞれ別々にサンドグラインダーで平均粒子径0.5ミクロンになるまで湿式磨砕を行なった。
a液(顕色剤分散液)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン 6.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 18.8部
水 11.2部
b液(ロイコ染料分散液)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2)
2.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 4.6部
水 2.6部
c液(増感剤分散液)
シュウ酸ジベンジル 6.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 18.8部
水 11.2部
次いで下記の割合で分散液を混合して感熱記録層の塗布液とした。
感熱記録層塗布液
a液(顕色剤分散液) 36.0部
b液(ロイコ染料分散液) 13.8部
c液(増感剤分散液) 36.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 25部
この時の塗布液はアニオン性の塗布液であった。
<オーバー層用塗布液Hの作製>
下記の割合で混合してオーバーコート層の塗布液とした。
水酸化アルミニウム(50%分散液) 6.0部
ポリビニルアルコール 10%水溶液 30部
ステアリン酸亜鉛(商品名:ハイドリンZ−7−30、固形分30%、
粒径5.5ミクロン、中京油脂) 1.7部
メラミンホルムアルデヒド樹脂(商品名:スミレッツレジン613−s、
固形分60%、住友化学) 1.67部
アセチレングリコール 0.05部
この時の塗布液はアニオン性の塗布液であった。
<塗布条件>
塗布液のG、Hを順次それぞれ3、3になるように別々のスリットから2種類の塗布液をそれぞれ塗布する多層カーテンコーターを用いて塗布速度1500m/分で前記アンダーコート層塗工紙のアンダーコート層上に塗布した後、乾燥して感熱記録用紙を得た。各塗布液は3.0×10-3秒毎に塗布した。
[比較例4]
塗布液G、Hそれぞれの単層をいずれもバーブレードにて塗布・乾燥した以外実施例4と同様に行なった。
結果を表3、表4に示した。
Figure 0004613547
Figure 0004613547
以下に、得られた用紙の評価方法について記述する。
(発色感度)
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、作成した感熱記録体に印加エネルギー0.34mJ/dotで印字を行なった。印字後の画像濃度はマクベス濃度計(アンバーフィルター使用)で測定した。
(耐可塑剤性)
大倉電機社製のTH−PMDを使用し、印加エネルギー0.34mJ/dotで印字したサンプルに関して、紙管に塩ビラップ(三井東圧製ハイラップKMA)を1回巻き付けた上に上記サンプルを貼り付け、更にその上に塩ビラップを3重に巻きつけたものを23℃の環境下で24時間放置した後、印字部のマクベス濃度(アンバーフィルター使用)を測定した。
(筆記適性)
感熱記録体の表面に赤色の油性ペンで筆記し、溶剤の染み込みによる白紙部の発色度合いを目視判定し、次の基準で評価した。
◎:白紙部の発色が全くない
○:白紙部の発色がわずかに見られる
×:白紙部の発色が若干ある
(印刷適性)
UVインクで感熱記録体の表面にRI印刷を行なった際の、インクの抜けの有無を次の基準で目視評価した。
○:インクの抜けがほとんどない
△:インクの抜けが若干ある
×:インクの抜けが多く見られる
表4から明らかなように本発明の感熱記録用紙は、高い発色濃度が得られ、印字適性、
筆記適性等に優れ、良好なカーテン塗布適性が得られ、操業性に優れ、生産性が向上する。
多層カーテン塗布の概略図

Claims (4)

  1. 支持体に、少なくとも2種類以上の塗布液を2層以上塗布する情報記録材料の製造方法において、2種類以上の塗布液をそれぞれ別々のカーテン膜に形成して、順次支持体上に塗布した後に、乾燥する情報記録材料の製造方法であって、2種類以上の塗布液として、隣接する2層の塗布液それぞれが混合された時、粘度が混合前の各塗布液よりも高くなる塗布液を用いることを特徴とする情報記録材料の製造方法。
  2. 隣接する2層の塗布液それぞれが、異なるイオン極性であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録材料の製造方法。
  3. 支持体に最下層の塗布液のカーテン膜を塗布した直後から、1.0×10−4秒以上1.0秒以内で次層の塗布液をカーテン塗布することを特徴とする請求項1または2に記載の情報記録材料の製造方法。
  4. 情報記録材料がインクジェット記録材料であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の情報記録材料の製造方法。
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