JPH08108615A - インクジェット記録シート及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドット径の変動率とドット形状の影響による
画像濃度ムラがなく、高い印字濃度を有し、画像色彩性
に優れたインクジェット記録シート、及び塗布欠陥なく
製造できるインクジェット記録シートの製造方法を提供
する。 【構成】 最上層のインク受理層に隣接する下塗り層と
してのインク受理層の塗布量が４g/m²以上であり、該最
上層のインク受理層を湿潤状態の該下塗り層のインク受
理層上にドゥエル時間５秒以内にカーテン塗布装置によ
り塗布、乾燥された少なくとも２層以上のインク受理層
を支持体上に有することを特徴とするインクジェット記
録シート及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、インクを用いて記録す
るインクジェット記録シート及びその製造方法に関する
ものであり、更に詳しくは、優れたドット径の変動率と
ドット真円性により画像濃度ムラがなく、高い印字濃度
を有し、画像色彩性に優れたインクジェット記録シート
及び塗布欠陥なく製造することのできるインクジェット
記録シートの製造方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】インクジェット記録方式は、種々の作動
原理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙などの記録
シートに付着させ、画像・文字などの記録を行なうもの
であるが、高速、低騒音、多色化が容易、記録パターン
の融通性が大きい、現像−定着が不要などの特徴があ
り、漢字を含め各種図形及びカラー画像などの記録装置
として種々の用途において急速に普及している。更に、
多色インクジェット方式により形成される画像は、製版
方式による多色印刷やカラー写真方式による印画に比較
して、遜色のない記録を得ることが可能である。又、作
成部数が少なくて済む用途においては、写真技術による
よりも安価であることからフルカラー画像記録分野にま
で広く応用されつつある。

【０００３】このインクジェット記録方式で使用される
記録シートとしては、通常の印刷や筆記に使われる上質
紙やコーテッド紙を使うべく、装置やインク組成の面か
ら努力が成されてきた。しかし、装置の高速化・高精細
化或はフルカラー化などインクジェット記録装置の性能
の向上や用途の拡大に伴い、記録シートに対してもより
高度な特性が要求されるようになった。即ち、当該記録
シートとしては、印字ドットの濃度が高く色調が明るく
鮮やかであること、インクの吸収が早く印字ドットが重
なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだりし
ないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大
きくなく、且つ周辺が滑らかでぼやけないことなどの高
い画像再現性が要求される。

【０００４】このような要求に対して、従来からいくつ
かの提案がなされてきた。例えば、特開昭５２−９０７
４号公報、同５８−７２４９５号公報には、支持体表面
にシリカ系顔料を主成分とした空隙層となるインク受理
層を設けて、インク吸収性を向上させる工夫が開示され
ている。このインク受理層によってインク吸収性を上
げ、高い印字ドット濃度やインク滲みがない印字ドット
を得るために、特開昭５５−５１５８３号公報及び特開
昭５６−１５７号公報には、非膠質シリカ粉末を配合す
る提案がある。又、特開昭５５−１４４１７２号公報に
は、色彩性や鮮明性についてはインク中の染料のインク
受理層における分布状態にあることに着目し、染料成分
を吸着する特定の剤を用いる提案もなされてきた。

【０００５】しかし、インク受理層が１〜１０g/m²程度
の低塗工量の場合は、印字されたインクは、インク受理
層のみで受容することが出来ず、支持体にもインク吸収
性が必要となる。このことから、支持体は低サイズの特
性が必要となるが、低サイズ度の支持体を用いるとイン
ク吸収性は良いものの、インクが支持体の厚さ方向に深
く浸透して裏抜けの問題が生じる。更には、インクが支
持体の面方向に拡散して鳥の羽状にギザギザしたフェザ
リング（Feathering）と呼ばれるドット形状の悪化が生
じる。

【０００６】一方、インクの浸透をインク受理層で抑え
る目的で、塗布量を増やしてインク吸収性を高めると、
裏抜けやフェザリングの発生は抑制できるが、インク受
理層の接着性低下や粉落ちが生じやすくなる。更に、吸
水性を有する支持体表面にインク受理層を設ける塗布工
程において、インク受理層塗被組成物中のバインダーや
溶媒（主に水）が支持体中に浸透したり、乾燥工程にお
いてはインク受理層表面にバインダーが移動したりす
る。その結果、インク受理層の面方向と厚さ方向のバイ
ンダー分布の不均一化が進み、インク吸収も不均一とな
り、ドット形状が不揃いとなる問題が生じる。又、塗布
量が１g/m²未満では、インク受理層の効果が得にくい。

【０００７】又、インク受理層を増やさずに、インクの
浸透を抑えることは、インク受理層の空隙量を減らすこ
とと同意となり、その結果、インク受理層の空隙量が減
ることによって、インク受理層や支持体へのインクの浸
透が遅れ、インクが未乾燥となり、インクを重ねてドッ
ト印字される重色部では、ドット周辺にインクが溢れた
り、インクジェット記録装置内でのシートの搬送中に、
搬送装置周辺の機器と接触して、ドットが擦れ、地汚れ
と呼ばれるドットの擦れ汚れが発生する。この擦れ汚れ
が広範囲に発生すると非画線部が汚れて美観を損なうば
かりか、極めて狭い範囲であると隣合うドットが接触し
合い、ドットの肥大化に伴う鮮明性の低下や混色による
色彩性の悪化が生じて、画像再現性が大きく劣ることに
なる。

【０００８】更に、従来、インク受理層塗布液の塗布に
用いられてきた給液部と計量部が分離した後計量型の塗
布装置やロール塗布装置を用いた場合、かかるインク受
理層の構造上の条件を満たすインク受理層を有するイン
クジェット記録シートを得ることはできなかった。

【０００９】つまり、ブレード塗布方式やロッド塗布方
式を用いた場合、比較的、平滑な表面形状を有するイン
ク受理層を得ることができるが、パルプや合成繊維を抄
造して作製する紙を支持体とすると、支持体の表面形状
に対応した塗布量ムラを生じる。又、かかる塗布方式で
は、塗布層操作において、ストリークやスクラッチなど
の塗布欠点が生じ易く、塗布量が均一なインク受理層を
得ることができない。

【００１０】又、かかる塗布方式は、余剰の塗布液の供
給から計量までの間に、ウェブに塗布液中のバインダー
成分が必要以上に浸入し、更に、ブレード先端部或はロ
ッド接触部で塗布液に対して、高い圧力が負荷されるた
め、バインダーの侵入は、更に進行する。このことは、
画像濃度や鮮鋭度を低下させるばかりでなく、余剰分と
して掻き落とされた塗布液は、供給前の塗布液の組成と
異なるため、時間の経過と共に塗布液の組成が変化し、
安定した品質の製品を得ることができない。

【００１１】エアナイフ塗布方式は、エアナイフ特有の
パターンを塗布層に発生することが不可避で、均一な塗
布量のインク受理層を得ることができない。同様に、各
種ロール塗布装置でもロールから支持体に塗布液が転写
される際に、スプリットパターンと称される塗布量ムラ
の発生が不可避である。

【００１２】又、単層塗布品では得られ難い高吸収性、
ドット真円性、印字濃度などのインクジェット記録シー
トの画像品質を得るために、２層以上のインク受理層を
塗布し、これらの要求を満足させることが可能ではある
が、オフラインによる２層以上のインク受理層の塗布は
操業性の点で不利なばかりでなく、最も上層に塗布され
るインク受理層（以下、最上層と略す）を塗布する支持
体である下塗りされたインク受理層（以下、下塗り層と
略す）にも高吸収性顔料を用いる必要があることから、
下塗り層に最上層の塗被組成物中の溶媒成分（水、バイ
ンダーなど）の過剰な浸透が起こることにより、必要な
塗層強度を得るために最上層に余剰なバインダー成分が
必要となる。それにより、インクジェット記録装置によ
り、シートに印字される際のインクの衝突抵抗が大きく
なり、ドット径の増大、ドット形状の悪化、又、それに
よる印字濃度の低下などが引き起こされ、インクジェッ
ト記録シートの画像品質にとって好ましくない。

【００１３】更に、近年のインクジェット記録装置の高
速化によって、高吸収性、ドット真円性、印字濃度など
のインクジェット紙画像品質が必要となってくる。但
し、これらの要素を満足させるためのインク受理層の塗
布量増量、又は、インク受理層の空隙率増加はインク受
理層の接着性低下や粉落ちが生じやすくなるという、こ
れら相反した特性を向上させる難しさがある。更に、イ
ンクジェット記録シートに要求される画像品位は益々高
くなり、特に鮮明性や色彩性に対する要求レベルは急速
に高まっているのが現状である。

【００１４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、優れ
たドット径の変動率とドット真円性により画像濃度ムラ
がなく、高い印字濃度を有し、画像色彩性に優れたイン
クジェット記録シート及び塗布欠陥がなく製造すること
のできるインクジェット記録シートの製造方法を提供す
ることである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記に鑑
み鋭意研究した結果、本発明のインクジェット記録シー
ト及びその製造方法を発明するに至った。即ち、本発明
のインクジェット記録シートは、最上層のインク受理層
に隣接する下塗り層としてのインク受理層の塗布量が４
g/m²以上であり、該最上層のインク受理層を湿潤状態の
該下塗り層のインク受理層上にドゥエル時間５秒以内に
カーテン塗布装置により塗布、乾燥された少なくとも２
層以上のインク受理層を支持体上に有することを特徴と
するものである。

【００１６】又、本発明のインクジェット記録シートの
製造方法は、支持体上に、少なくとも２層以上のインク
受理層を設けたインクジェット記録シートの製造方法に
おいて、最上層のインク受理層に隣接する下塗り層とし
てのインク受理層を塗布量４g/m²以上塗布し、未乾燥状
態にある該下塗り層のインク受理層上に、ドゥエル時間
５秒以内にて該最上層のインク受理層をカーテン塗布装
置を用いて塗布し、乾燥して製造することを特徴とする
ものである。

【００１７】以下、本発明のインクジェット記録シート
及びその製造方法について、詳細に説明する。

【００１８】本発明において、ドゥエル時間とは、支持
体上に、最上層のインク受理層が隣接される下塗り層の
インク受理層を塗布してから、最上層のインク受理層が
塗布されるまでの時間を云うものである。この時、該下
塗り層のインク受理層は、未乾燥、即ち湿潤状態にあ
り、最上層のインク受理層が塗布されてから初めて乾燥
工程に入るのである。本発明において、ドゥエル時間
が、５秒以内である時に満足できるインクジェット記録
シートを得ることができる。

【００１９】湿潤状態にある下塗り層上に、最上層を特
定ドゥエル時間内に塗布するということは、次の理由に
基づくものである。インクジェット記録シートには良好
なインク吸収性が必要とされるので、下塗り層にも多孔
質シリカ顔料などの高吸収性顔料が多用される。そのた
め、高吸収性顔料を多用した下塗り層を乾燥後、最上層
を塗布すると、最上層の塗被組成物の溶媒である水とと
もに水溶性バインダー成分も同時に下塗り層に過剰浸透
することとなり、インク受理層の接着性低下、塗層の粉
落ちなどの問題点が生じ、更に、下塗り層を塗布する支
持体の平滑性、下塗塗布層の厚みムラなどの影響によ
り、下塗り層への最上層中の水溶性バインダーの浸透は
全く均一とはならない。そのため、最上層のバインダー
分布に不均一が生じ、ドット径のバラツキなどが発生
し、インクジェット記録シートの品質に悪影響を与える
こととなる。

【００２０】本発明は、下塗り層の塗布完了後、乾燥工
程を経ずに最上層を塗布することにより、下塗り塗布膜
中の水分の存在により、最上層の水溶性バインダー成分
の浸透が抑制され、バインダー所用量を減少できる上、
最上層のバインダー分布も均一となり、ドット径の過剰
な増大及びドット径のバラツキ、ドット形状の悪化、
又、それによる印字濃度低下を改善できる。

【００２１】本発明において、ドゥエル時間は、ライン
速度及び下塗り層の塗布完了から最上層塗布までの距離
（以下、１Ｃ−２Ｃ距離と略す）を変更することにより
制御することができる。ライン速度及び１Ｃ−２Ｃ距離
は、ドゥエル時間が５秒以内であれば特に限定されるも
のではないが、好ましくはライン速度が５０〜１０００
ｍ／ｍｉｎ、１Ｃ−２Ｃ距離が１〜３０ｍである時、所
望のドゥエル時間を選択することが可能である。

【００２２】更に、最上層の塗布方法には、前計量型の
塗布装置であるカーテン塗布装置を用いることにより、
支持体への塗布が行われる前に液の計量が終了してお
り、ウェット状態の下塗り層にブレード、ロッド、 エ
アー、などの塗布装置により上塗り層を設ける際の下塗
り層と上塗り層の境界の乱れ、上塗り層と下塗り層の混
合などの問題を生ずることを防止できる。又、カーテン
膜は両面に自由表面であり、塗布時に片面が支持体と接
触することにより伸張され、塗布層膜を形成するため、
塗布時に流路の規制を受けずに、均一な液膜が伸張され
塗布層膜となることから、支持体の形状によらず、塗布
層膜は、極めて均一な厚みを有することになる。更に、
カーテン塗布時に支持体及び塗布液に対して負荷される
圧力が殆どないため、インク受理層及び支持体の空隙率
を減少させることがない。それにより、最上層のバイン
ダー成分の均一化を達成し、高いインク吸収性を確保で
き、インクジェット記録シートの品質向上が可能である
ことを見いだした。

【００２３】しかし、カーテン塗布においては、塗布層
膜と支持体表面の層間に、空気が侵入する空気同伴現象
と呼ばれる塗布故障現象の発生をみる場合がある。空気
同伴現象が発生すると、同伴した空気が気泡となり、乾
燥工程において膨張して塗布層を貫通し、塗布層のない
気泡痕を形成する。又、特に、同伴空気量が多い場合に
は、塗布層が支持体表面に海島状に分布するようにな
る。このように発生するインク受理層の塗布量分布ムラ
は、画像濃度ムラや欠落の原因となり、満足し得る品質
のインクジェット記録シートを得ることができない。

【００２４】本発明の支持体上に、少なくとも２層以上
のインク受理層が塗布されたインクジェット記録シート
において、下塗り層の塗布量が４g/m²以下の場合には、
下塗り層のウェット塗布膜の厚みが薄いため、下塗り層
を塗布する支持体の粗さ及び下塗り層中の顔料粒子によ
り下塗り層ウェット塗布膜表面の平滑性が悪化する。
又、ドゥエル時間が５秒以上である場合も、下塗り層が
塗布される支持体自体の吸収性のため、下塗り層の溶媒
成分は経時で支持体に吸収され、支持体自体の不均一な
溶媒吸収と下塗り層中の顔料により、下塗り層表面の平
滑性が次第に悪化することになる。

【００２５】平滑性が悪化し、粗面化した下塗り層上に
最上層を圧力負荷のないカーテン塗布装置を用いて塗布
すると、下塗り層表面の凹部部分に空気が侵入し、空気
同伴現象による塗布故障現象が発生する。

【００２６】更に、カーテン塗布される支持体に、顔
料、接着剤などからなる塗層が設けられ透気性が低い場
合には、カーテン塗布される支持体の平滑性は非常な重
要な要因の一つとなる。そこで、最上層が塗布される下
塗り層の塗布量を４g/m²以上とし、ドゥエル時間を乾燥
工程を経ず５秒以下とすることにより、塗布故障がな
く、印字品質、画像色彩性に優れた多層塗布インクジェ
ット記録シートが得られることを見い出した。

【００２７】最上層の塗布量は特に限定されるものでは
ないが、あまり少ないとノンコートタイプのインクジェ
ット記録シートと同様にインクの吸収性は良いものの、
画像濃度・色彩性・鮮明性が低く、フェザリングが発生
する。又、あまり塗布量が多いと塗布後の乾燥工程にお
ける乾燥負荷が高まり、塗布又は含浸速度の低下に伴う
生産性の低下ばかりでなく、高負荷での乾燥では、イン
ク受理層を構成する塗被組成物中のバインダーが、蒸発
する溶媒と共にインク受理層表面に移動して、その表面
の空隙量を低下させるために、記録時に地汚れなどの発
生がある。塗布量の多いインク受理層で生じる問題は、
塗被組成物の濃度や乾燥工程の能力に影響されるが、望
ましくは、５〜１５g/m²である。又、本発明において
は、バックコート層を設けても構わない。バックコート
層の塗布量は特に限定されるものではなく、塗布又は含
浸する装置や乾燥工程の能力に合わせた選択が望まし
い。

【００２８】本発明に用いられる支持体は、木材パルプ
と顔料を主成分として構成され、又、木材パルプなどか
らなる紙に隣接した塗布層を各種塗布又は含浸機で一層
以上設けても構わない。木材パルプとしては、ＬＢＫ
Ｐ、ＮＢＫＰなどの化学パルプ、ＧＰ、ＰＧＷ、ＲＭ
Ｐ、ＴＭＰ、ＣＴＭＰ、ＣＭＰ、ＣＧＰなどの機械パル
プ、ＤＩＰなどの古紙パルプなどのパルプを含み、必要
に応じて従来公知の顔料やバインダー及びサイズ剤や定
着剤、歩留まり向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤など
の各種添加剤を１種以上用いて混合し、長網抄紙機、円
網抄紙機、ツインワイヤ抄紙機などの各種装置で支持体
の製造が可能であり、酸性、中性、アルカリ性で抄造で
きる。又、該支持体にそのまま下塗り層を設けても良い
し、澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズプレス
やアンカーコート層を一層以上設けた後にインク受理層
を設けても良い。

【００２９】又、該支持体は、ソフトカレンダー、マシ
ンカレンダーなどの装置にてオンマシン処理するのが好
ましいが、スーパーカレンダーなどの装置にてオフマシ
ン処理しても良く、処理後に、更にマシンカレンダー、
スーパーカレンダーなどでカレンダー処理を施して平坦
性をコントロールしても良いが、インクの浸透を考慮す
るとカレンダー処理後の密度は、０．８０〜１．００g
／cm³が好ましい。

【００３０】本発明に用いられる支持体及び下塗り層及
び最上層やバックコート層には、公知の白色顔料を１種
以上用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カル
シウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化
亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、
ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成
非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミ
ナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リ
トポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシ
ウム、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレ
ン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチック
ピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹
脂、メラミン樹脂などの有機顔料などが挙げられる。上
記の中でも、インク受理層中に主体成分として含有する
白色顔料としては多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合
成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アル
ミナなどが挙げられ、特に細孔容積の大きい多孔性合成
非晶質シリカが好ましい。

【００３１】又、接着剤としては、例えば、ポリビニル
アルコール、酢酸ビニル、酸化澱粉、エーテル化澱粉、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ースなどのセルロース誘導体、カゼイン、ゼラチン、大
豆蛋白、シリル変性ポリビニルアルコールなど；無水マ
レイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチル
メタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン
系共重合体ラテックス；アクリル酸エステル及びメタク
リル酸エステルの重合体又は共重合体、アクリル酸及び
メタクリル酸の重合体又は共重合体などのアクリル系重
合体ラテックス；エチレン酢酸ビニル共重合体などのビ
ニル系重合体ラテックス；或いはこれらの各種重合体の
カルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変
性重合体ラテックス；メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱
硬化合成樹脂系などの水性接着剤；ポリメチルメタクリ
レート、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラ
ール、アルキッド樹脂などの合成樹脂系接着剤が挙げら
れ、１種以上で使用される。

【００３２】更に、その他の添加剤として、顔料分散
剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、
発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化
剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合す
ることもできる。

【００３３】本発明の支持体に下塗り層又はバックコー
ト層を塗布及び含浸する方法は、各種ブレードコータ、
ロールコータ、エアーナイフコータ、バーコータ、ロッ
ドブレードコータ、ショートドウェルコータ、サイズプ
レスなどの各種装置をオンマシン或はオフマシンで用い
ることができる。又、塗布又は含浸後には、マシンカレ
ンダー、ＴＧカレンダー、スーパーカレンダー、ソフト
カレンダーなどのカレンダーを用いて仕上げても良い。

【００３４】本発明の下塗り層上に最上層を塗布するカ
ーテン塗布装置について、以下、図面に基づき、詳細に
説明する。図１は、本発明の実施態様を示し、最上層塗
布用の塗布装置の概略図である。予め調製された最上層
塗液は、塗液貯蔵タンク１１より、給液ポンプ１２によ
って、コーターヘッド１へ送られる。

【００３５】コーターヘッド１の内部は、マニホールド
６、スリット２からなり、それぞれ高精度の仕上げが施
されている。供給された塗液は、マニホールド６に満た
され、更にスリット２に送られるときに通過する狭い間
隙において、ポンプ１２の送液による動圧の影響が軽減
され、幅方向における圧力分布が均一化され、リップ３
より流出し、垂直なカーテン膜４を形成する。

【００３６】幅方向でプロファイルが均一となった垂直
カーテン膜４は、連続走行しているウェブ５と接触し、
ウェブ５に塗布される。ここでエッジガイド１０ａ、１
０ｂはコーターヘッド１の幅を超えず、更にウェブ５の
幅を超えて設けられ、垂直カーテン膜はウェブ５の幅を
超えて形成される。垂直カーテン膜４がウェブ５の幅を
超えて形成されているのは、垂直カーテン膜４の両端部
における塗層の厚塗りを防止するためである。ウェブ５
の幅を超えて流下する塗液は、受液槽９に回収され、塗
液貯蔵タンク１１に戻された後再び塗布される。又、ウ
ェブ５が切断した時など塗布が中断された場合も、塗液
は受液槽９に回収される。

【００３７】連続走行しているウェブ５と垂直カーテン
膜４との接触部（以後、「塗布部」という。）にはウェ
ブ５に同伴する空気流を遮蔽し、カーテン周辺の空気の
回流などで垂直カーテン膜４が乱れることなくウェブ５
に達するようにするため遮風板８が設けられている。
又、ウェブ５の搬送方向は、塗布部の直前でロール７に
より方向転換することにより、ウェブ５に同伴する空気
の塗布部への影響を最小限にとどめるように構成されて
いる。

【００３８】形成させた垂直カーテン膜４を安定した状
態で塗布するためには、ウェブ５からコーターヘッド１
下部の流出部までの高さがある程度必要とされるが、本
実施態様においてはその高さを制御することも可能であ
り、垂直カーテン膜４の安定に適した高さは６０〜３０
０ｍｍ、好ましくは１００〜２５０ｍｍ、更に好ましく
は１２０〜１８０ｍｍである。

【００３９】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、様々な変形が可能であることは言うまでもな
い。前述した実施態様において、形成したカーテン膜の
幅は、ウェブ５の幅より大としたが、これは塗布層両端
部における塗布量の増加を防止するためであって、この
ような塗布量増加が小であるか、もしくはあまり問題と
されない場合、又は特公昭４９−１４１３０号公報など
に開示される方法、その他塗布量増加防止方法を採用す
ることにより解消しうる場合には、垂直カーテン膜をウ
ェブ５の幅に一致させるか、或はこれより多少小として
も差し支えない。

【００４０】本発明で云うインクとは、下記の着色剤、
液媒体、その他の添加剤からなる記録液体である。

【００４１】着色剤としては、直接染料、酸性染料、塩
基性染料、反応性染料或は食品用色素などの水溶性染料
が挙げられる。

【００４２】インクの溶媒としては、水及び水溶性の各
種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、ｎ−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、ｎ−ブチルアルコール、 sec−ブチルアルコール、
tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコールなどの
炭素数１〜４のアルキルアルコール類；ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類；アセト
ン、ジアセトンアルコールなどのケトン又はケトンアル
コール類；テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエー
テル類；ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コールなどのポリアルキレングリコール類；エチレング
リコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1,2,6 −ヘキサントリオ
ール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエ
チレングリコールなどのアルキレン基が２〜６個のアル
キレングリコール類；グリセリン、エチレングリコール
メチルエーテル、ジエチレングリコールメチル（又はエ
チル）エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエ
ーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル類
などが挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中
でも、ジエチレングリコールなどの多価アルコール、ト
リエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノエチルエーテルなどの多価アルコール
の低級アルキルエーテルが好ましい。その他の添加剤と
しては、例えば、ＰＨ調節剤、金属封鎖剤、防カビ剤、
粘度調整剤、表面張力調整剤、湿潤剤、界面活性剤、及
び防錆剤などが挙げられる。

【００４３】本発明におけるインクジェット記録シート
は、インクジェット記録シートとしての使用に留まら
ず、記録時に液状であるインクを使用するどのような記
録シートとして用いてもかまわない。例えば、熱溶融性
物質、染顔料などを主成分とする熱溶融性インクを樹脂
フィルム、高密度紙、合成紙などの薄い支持体上に塗布
したインクシートを、その裏面より加熱し、インクを溶
融させて転写する熱転写記録用受像シート、熱溶融性イ
ンクを加熱溶融して微小液滴化、飛翔記録するインクジ
ェット記録シート、油溶性染料を溶媒に溶解したインク
を用いたインクジェット記録シート、光重合型モノマー
及び無色又は有色の染顔料を内包したマイクロカプセル
を用いた感光感圧型ドナーシートに対応する受像シート
などが挙げられる。

【００４４】これらの記録シートの共通点は、記録時に
インクが液体状態である点である。液状インクは、硬
化、固化又は定着までに、記録シートのインク受理層の
深さ方向又は水平方向に対して浸透又は拡っていく。上
述した各種記録シートは、それぞれの方式に応じた吸収
性を必要とするもので、本発明のインクジェット記録シ
ートを上述した各種の記録シートとして利用することは
可能である。

【００４５】更に、複写機・プリンターなどに広く使用
されている電子写真記録方式のトナーを加熱定着する記
録シートとして、本発明におけるインクジェット記録シ
ートを使用することは可能である。

【００４６】

【実施例】以下に、本発明の実施例をあげて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
又、実施例において示す「部」及び「％」は、特に明示
しない限り重量部及び重量％を示す。

【００４７】インクジェット記録適性の測定は、下記の
方法によって行った。 ［印字濃度］印字濃度は、シャープ製（ＩＯ−７２０）
インクジェットプリンターによりブラック、イエロー、
マゼンタ、シアンの各色単色ベタ印字した記録画像の光
学濃度の合計とした。数値は、高い方が濃度が高く良好
なことを示す。

【００４８】［重色滲み率］重色滲み率は、シャープ製
（ＩＯ−７２０）インクジェットプリンターにより、マ
ゼンタインク単色、及びシアンインク＋マゼンタインク
重色で網点を印字して得たドットについて、画像解析装
置を用いて、下記数１で示される計算式にしたがってド
ットの円相当径について算出し、マゼンタインク単色ド
ット径（Ｍ）と、シアンインクとマゼンタインクの重色
ドット径（ＣＭ）の比（ＣＭ／Ｍ）で、良否を判定し
た。ＣＭ／Ｍ値が１．０以上となり、１．０に近い値
が、単色ドットと重色ドットの径がより等しく、鮮明性
と色彩性が高く、近年高まっている画像品位レベルの確
保が可能となる。

【００４９】

【数１】ＨＤ＝｛（４／π）×Ａ｝^１／２ なお、ＨＤは、円相当径（Ｈｅｙｗｏｏｄ Ｄｉａｍｅ
ｔｅｒ：単位μｍ）、Ａは、実測面積（単位：μm²）を
示す。

【００５０】［変動係数］変動係数は、シャープ製（Ｉ
Ｏ−７２０）インクジェットプリンターにより、マゼン
タインク単色で網点を印字して得たドットについて、上
記手法にて得られたドットの円相当径についての変動係
数を求めた。数値が小さい程、ドットの円相当径の変動
が少なく、画像品位が良好であることを示す。

【００５１】［形状係数］形状係数は、シャープ製（Ｉ
Ｏ−７２０）インクジェットプリンターにより、マゼン
タインク単色、及びシアンインク＋マゼンタインク重色
で網点を印字して得たドットについて、画像解析装置を
用いて、下記数２で示される計算式にしたがってドット
の形状係数について算出した。

【００５２】

【数２】 ＳＦ２＝｛（１／４π）×（ＰＭ²／Ａ）｝＊１００ なお、ＳＦ２は、形状係数（単位：−）、Ａは、実測面
積（単位：μm²）、ＰＭは周囲長を示す。ドットの形状
が円に近い程１００に近い値となり、画像品位が良好と
なる。又、周囲の形状が複雑なもの程大きな値となり、
画像品位の低下をきたす。

【００５３】［塗布欠点］塗布欠点の検出は、塗布装置
に設置した光学式の欠点検出装置により行い、塗布長さ
に対する欠点の長さをもって欠点率とした。欠点検出装
置で、検出できる塗布欠点は、ストリーク、スクラッチ
などの未塗布部分のある欠点と汚れなどの塗布過剰部で
あり、検出は、幅が、０．３ｍｍ以上で、長さが２．０
ｍｍ以上のものであれば検出可能である。欠点の長さ
は、欠点部を削除するときの余白を考慮して、欠点の前
後に１ｍを加えた長さとして、例えば、欠点の実際の長
さが、０．１ｍの場合でも、欠点の長さは、２．１ｍと
なる。

【００５４】実施例及び比較例で使用する支持体、下塗
り層塗液及び最上層塗液の配合は、共通とし、以下に示
した。 ［支持体の作製］ 配合： ＬＢＫＰ （濾水度４００ｍｌｃｓｆ） ５０部 ＮＢＫＰ （濾水度４５０ｍｌｃｓｆ） ５０部 軽質炭酸カルシウム／タルク＝１／１（*原紙中灰分量で表示） １５部* 市販アルキルケテンダイマー ０．０５部 市販カチオン系アクリルアミド ０．０３部 市販カチオン化澱粉 ０．８部 上記配合により、パルプスラリーを調整し、長網抄紙機
で８０g/m²の坪量（絶乾）の支持体を抄造した。抄造
後、マシンカレンダー装置を用いて、カレンダー処理を
行った。

【００５５】 ［下塗り層塗液配合］ サイリシア４７０（富士ディヴィソン：合成非晶質シリカ） １００部 ＰＶＡ１１７（クラレ：ポリビニルアルコール） ５０部 上記配合により、表１に示す固形分濃度に調整し、エア
ナイフコーターで表１に示す塗布量を塗布した。

【００５６】 ［最上層塗液配合］ フィンシールＸ−３７Ｂ（徳山曹達：合成非晶質シリカ） １００部 ＰＶＡ１１７（クラレ：ポリビニルアルコール） ５０部 スミレーズレジン１００１（住友化学工業：カチオン性染料定着剤） ２５部 上記配合により、固形分濃度１５％に調整した。

【００５７】実施例１ 下塗り層塗液を７g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず４ｍ、ライン速度を１００ｍ／ｍｉｎとするこ
とで、ドゥエル時間を２．４秒に調節し、最上層塗液を
カーテン塗布装置により８g/m²塗布した。

【００５８】実施例２ 下塗り層塗液を７g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず８ｍ、ライン速度を１００ｍ／ｍｉｎとするこ
とで、ドゥエル時間を４．８秒に調節し、最上層塗液を
カーテン塗布装置により８g/m²塗布した。

【００５９】実施例３ 下塗り層塗液を７g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず１２ｍ、ライン速度を２００ｍ／ｍｉｎとする
ことで、ドゥエル時間を３．６秒に調節し、最上層塗液
をカーテン塗布装置により８g/m²塗布した。

【００６０】実施例４ 下塗り層塗液を７g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず１２ｍ、ライン速度を３００ｍ／ｍｉｎとする
ことで、ドゥエル時間を２．４秒に調節し、最上層塗液
をカーテン塗布装置により８g/m²塗布した。

【００６１】実施例５ 下塗り層塗液を４g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず１２ｍ、ライン速度を２００ｍ／ｍｉｎとする
ことで、ドゥエル時間を３．６秒に調節し、最上層塗液
をカーテン塗布装置により１１g/m²塗布した。

【００６２】実施例６ 下塗り層塗液を１０g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥
工程を経ず１２ｍ、ライン速度を２００ｍ／ｍｉｎとす
ることで、ドゥエル時間を３．６秒に調節し、最上層塗
液をカーテン塗布装置により５g/m²塗布した。

【００６３】比較例１ 下塗り層塗液を７g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず１０ｍ、ライン速度を１００ｍ／ｍｉｎとする
ことで、ドゥエル時間を６．０秒に調節し、最上層塗液
をカーテン塗布装置により８g/m²塗布した。

【００６４】比較例２ 下塗り層塗液を７g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず１２ｍ、ライン速度を１００ｍ／ｍｉｎとする
ことで、ドゥエル時間を７．２秒に調節し、最上層塗液
をカーテン塗布装置により８g/m²塗布した。

【００６５】比較例３ 下塗り層塗液を７g/m²塗布後乾燥し、最上層塗液をオフ
ラインでカーテン塗布装置により、ライン速度が２００
ｍ／ｍｉｎの条件で、８g/m²塗布した。

【００６６】比較例４ 下塗り層塗液を３g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず１２ｍ、ライン速度を２００ｍ／ｍｉｎとする
ことで、ドゥエル時間を３．６秒に調節し、最上層塗液
をカーテン塗布装置により１２g/m²塗布した。

【００６７】比較例５ 下塗り層塗液を７g/m²塗布し、１Ｃ−２Ｃ距離を乾燥工
程を経ず１２ｍ、ライン速度を２００ｍ／ｍｉｎとする
ことで、ドゥエル時間を３．６秒に調節し、最上層塗液
をエアーナイフ塗布装置により８g/m²塗布した。

【００６８】比較例６ 下塗り層塗液を７g/m²塗布後乾燥し、最上層塗液をオフ
ラインでエアーナイフ塗布装置により、ライン速度２０
０ｍ／ｍｉｎの条件で、８g/m²塗布した。

【００６９】比較例７ 下塗り層塗液を７g/m²塗布後乾燥し、最上層塗液をオフ
ラインでロッド塗布装置により、ライン速度２００ｍ／
ｍｉｎの条件で、８g/m²塗布した。

【００７０】比較例８ 下塗り層塗液を７g/m²塗布後乾燥し、最上層塗液をオフ
ラインでリバースロール塗布装置により、ライン速度２
００ｍ／ｍｉｎの条件で、８g/m²塗布した。

【００７１】上記実施例１〜６及び比較例１〜８で作製
したインクジェット記録シートについて、上記評価に基
づいて評価した結果を下記表１に示した。

【００７２】

【表１】

【００７３】実施例１〜６より明らかなように、支持体
上に、少なくとも２層以上のインク受理層が塗布された
インクジェット記録シートにおいて、最上層が塗布され
る下塗り層の塗布量が４g/m²以上、下塗り層塗布完了か
ら最上層を塗布するまでのドゥエル時間を乾燥工程を経
ず５秒以内とし、カーテン塗布装置を用いて最上層を塗
布することにより、印字濃度、重色滲み率、ドット径変
動、ドツト形状に示される印字品質に優れ、塗布欠点の
ないインクジェット記録シートが得られた。

【００７４】一方、比較例１〜４のように、最上層の塗
布をカーテン塗布装置により行った際でも、ドゥエル時
間が５秒以上の場合や下塗り層塗布量が４g/m²以下の際
には塗布欠点が発生し、印字品質にも支障が見られた。
又、比較例５〜８のように、最上層の塗布をカーテン塗
布装置以外にて行った際には、印字品質の低下、塗布欠
点の発生が見られた。

【００７５】

【発明の効果】本発明によれば、ドット径の変動率とド
ット形状の影響による画像濃度ムラがなく、高い印字濃
度を有し、画像色彩性に優れたインクジェット記録シー
トを塗布欠陥なく得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すカーテン塗布装置の概
略図である。

【符号の説明】

１ コーターヘッド ２ スリット ３ リップ ４ カーテン膜 ５ ウェブ ６ マニホールド ７ ロール ８ 遮風板 ９ 受液槽 １０ａ、１０ｂ エッジガイド １１ 貯蔵タンク １２ 給液ポンプ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 最上層のインク受理層に隣接する下塗り
   層としてのインク受理層の塗布量が４g/m²以上であり、
   該最上層のインク受理層を湿潤状態の該下塗り層のイン
   ク受理層上にドゥエル時間５秒以内にカーテン塗布装置
   により塗布、乾燥された少なくとも２層以上のインク受
   理層を支持体上に有することを特徴とするインクジェッ
   ト記録シート。
2. 【請求項２】 支持体上に、少なくとも２層以上のイン
   ク受理層を設けたインクジェット記録シートの製造方法
   において、最上層のインク受理層に隣接する下塗り層と
   してのインク受理層を塗布量４g/m²以上塗布し、未乾燥
   状態にある該下塗り層のインク受理層上に、ドゥエル時
   間５秒以内にて該最上層のインク受理層をカーテン塗布
   装置を用いて塗布し、乾燥して製造することを特徴とす
   るインクジェット記録シートの製造方法。