JP2006218669A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】コックリングや押え歯車跡が少なく、高光沢で、白紙部分と印字部分の光沢度の差が小さい、リサイクルが可能で経済的なインクジェット記録用紙を提供する。
【解決手段】紙基材と、キャスト法により形成されたキャスト塗工層を有し、キャスト塗工層表面にインクジェット記録を行なうインクジェット記録用紙において、紙基材とキャスト塗工層の間に、吸水性を有する中空粒子を含有する下塗層を設けたことを特徴とするインクジェット記録用紙。
【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録方式の出力装置に対して使用されるインクジェット記録用紙に関する。
インクジェット記録方式の出力装置は、騒音が少なく、高速記録が可能であり、かつ、多色化が容易なため、プリンターをはじめとする多方面で利用されている。このような出力装置に適用するインクジェット記録用紙としては、インク吸収性に富むように工夫された上質紙や、表面に多孔性顔料を塗工した塗工紙等が適用されている。また、高い光沢度を持つ記録用紙が求められる分野には、多孔性顔料を含む層の上に、極微細の多孔性顔料や単独粒子を含む層、または親水性樹脂を含む層を設けて、これをダイヘッド塗工やカーテンヘッド塗工、キャスト塗工等の塗工方法により、表面光沢度の高い、優れた外観を持つインクジェット記録用紙が使用されている。
これらの記録用紙の多くは、基材として紙が用いられている。紙基材はインク溶媒(水および親水性物質)の吸収性に優れ、また、リサイクル可能であることから、非常に優れた基材であると言える。ところが紙基材には、水を吸収すると体積変化を起こすという、セルロース本来持っている避け難い特性がある。抄紙機で抄造された紙において、これを構成するセルロース繊維は抄紙機の流れ方向に配向する特性をもつ。そして、セルロース繊維が水を吸収すると、繊維の太さ方向に30%程度膨張すると言われている。
このような基材上に記録層を塗工したインクジェット記録用紙にインクジェット記録を行うと、インク中の着色成分は記録層中に留まるが、溶媒成分は記録層中に吸収しきれず、基材にまで浸透し、基材のセルロース繊維に吸収されて留まる。この場合、基材のセルロース繊維は横方向に膨潤するが、基材に吸収されるインクの溶媒成分はインクの打ち込み量の多少により差があり、これが基材の横方向への伸びの差となって記録用紙がボコつき、いわゆるコックリングが発生する。
コックリングの発生は、記録物の外観を損ねるだけでなく、これが甚だしい場合は記録用紙が持ち上がることで記録精度を落とし、更には記録用紙が左右に摺動する記録ヘッドと衝突し、記録用紙が汚れたり破れたり、場合によってはヘッドが壊れたりすることもある。
このようなコックリングを低減させるため、下記のような手段が取られてきた。一つは、紙基材に浸透する溶媒量を減らす手段であり、もう一つは、溶媒が浸透しても基材が膨潤しないように基材の寸法安定性を高める手段である。
前者の代表的な方法として、以下が挙げられる。
(あ)紙基材と記録層の間にポリエチレン等のフィルム層を設け、インク溶媒が基材に到達しないようにする方法(例えば、特許文献1参照。)。
(い)記録層塗工量を増やすことにより記録層中で保持できる溶媒量を増やし、基材に到達するインク溶媒を減らす方法(例えば、特許文献2参照。)。
(う)紙基材の重量(厚み)を増やすことにより、紙基材重量当たりのインク溶媒浸透量を相対的に減らす方法(例えば、特許文献3参照。)。
後者の代表的な方法として、以下が挙げられる。
(え)紙基材に耐水化剤を添加することで紙の溶媒に対する寸法安定性を増し、ボコツキを抑制する方法(例えば、特許文献4参照。)。
上記(あ)の方法においては、コックリングは完全に抑えられるものの、基材がインク溶媒を吸収できなくなるため、記録がにじみやすくなる。その対応のためには記録層塗工量を増やさなければならず、経済的とは言えず、更に、溶媒中に含まれる保湿成分もインク吸収層に留まるため、印字物の耐湿保存性が劣る傾向にあり、また、樹脂層を設けた記録紙はリサイクルが困難なため、環境に対する負荷も大きくなり、好ましい態様とは言い難い。
(い)の方法においては、リサイクルは可能であるもののコックリングを完全に抑えることが困難である上に、(あ)と同様高価な記録層を塗工する必要があり経済的とは言い難く、記録濃度も下がりやすい傾向になるため、好ましい態様とは言い難い。
(う)の方法においては、リサイクルは可能ではあるものの米坪の低いグレードの記録用紙に対しては対応できず、好ましい態様とは言い難い。
(え)の方法においては、コックリングを完全に抑えることが困難である上にリサイクルも困難になる方向であり、好ましい態様とは言い難い。
このように、それぞれ長所と欠点を持ち合わせているため、上記方法のいくつかを組合わせてバランスを取っているのが現状であり、コックリングを解決し、リサイクルも可能で、しかも経済的な方法という記録用紙に至っていない。
特開2000−71605号公報[0005] 特開平7−186519号公報 特開平11−321067号公報[0023] 特開平9−66663号公報
本発明は、インクジェット記録方式の出力装置に用いられるインクジェット記録用紙であり、これらの出力装置に対して用いられたときに、コックリングが発生しないインクジェット記録用紙を提供するものである。更に、本発明は、下記の課題を解決しようとするものである。
上記のようなパルプ繊維の伸びは、その表面に設けられた記録層に対しても影響を及ぼす。すなわち、水を含む溶媒で膨潤したパルプ繊維は、乾燥するにつれて次第に元の状態に近づくが、完全に元には戻らず、記録層表面に変形が残り、光沢度が低下する。この光沢度低下が原因で白紙部分と印字部分の光沢度の差を生ずるが、印字部分でも、インクの打ち込み量によって光沢度の違いが生じ、結果として不自然な印象を与える画像となる。
白紙部分と印字部分で光沢度の差を縮めるための手段としては、光沢調整用のインクをプリンターに搭載し、インクの打ち込み量の少ない、色の薄い部分にはこの光沢調整用のインクを多く打ち込み、色の濃い部分には少量打ち込んで、各部分に打ち込むインクの総量の差を小さくして光沢度の差をようとする努力がなされている。しかし、本来不要な場所にこのようなインクを打ち込むことは不経済でもあり、また、インクのにじみを発生しやすくしたりして、決して好ましい方向とはいえない。
このように、白紙部分と印字部分の光沢度の差を、容易に、かつ経済的に解決する方法は、見つかっていない。
また、一般に、インクジェットプリンターには、記録ヘッドを通過した直後に記録用紙を歯車で押えることによりインクを打ち込んだ後の記録用紙の浮き上がりを抑え、平面性を保ち、安定して記録用紙を送るようになっている。インクジェット記録用紙にインクが打ち込まれ、インクの溶媒によって紙基材のパルプ繊維が膨潤しているときに押え歯車で表面を押えると、その型がつく。印字につれて記録用紙が送られている間中、歯車の歯の型がついていくので、ミシンの針穴のような連続した跡がつく。この跡はインクが乾燥しても完全には回復せず、押え歯車跡となって、印字物の品位を落とす。
このような押え歯車跡を改善するためには、以下の方法が考えられる。
(ア)歯車をロールに変更して、単位面積あたりにかかる力を小さくする方法。
(イ)歯車の先端を丸くして、単位面積あたりにかかる力を小さくする方法。
(ウ)歯車の押え圧を小さくして、記録用紙にかかる力を小さくする方法。
(エ)紙基材表面に樹脂塗工し、その上にインクを吸収する層を設ける方法。
上記(ア)の方法においては、単位面積あたりにかかる力は大幅に低減し、インクジェット記録用紙が凹むようなトラブルは大幅に低減する。しかし、ロールは、打ち込まれたインクが十分に吸収されていない表面に接触するため、ロールにインクが付着し、印字物が汚れる可能性が高い。歯車でもインクは付着するが、面積が小さいため、汚れが目立ちにくい。したがって、歯車の代わりにロールを使用することは得策ではない。
(イ)の方法においては、単位面積あたりにかかる力は低減し、インクジェット記録用紙が凹むようなトラブルは低減する方向にある。しかし、歯車は、打ち込まれたインクが十分に吸収されていない表面に接触するため、歯先にインクが付着し、面積が大きくなった分、印字物の汚れが目立つ可能性があり、また、歯先を丸く加工することは困難でもある。したがって、根本的な改善とは言い難い。
(ウ)の方法においては、記録用紙にかかる力が減った分ダメージも小さくなり、インクジェット記録用紙が凹むトラブルは大幅に低減する。しかし、特に最近のプリンターは縁なし印字ができるように、プラテンロールだけではなく歯車部分でも用紙を送るような機構になっているため、以前のプリンターに比較して、押え歯車で押える力を強めなければならないのが実情である。したがって、この方法は採用できない。
(エ)の方法においては、前述の、コックリングを軽減させる方法の(ア)と同じであり、インクジェット記録用紙に打ち込まれたインクの溶媒が原紙に浸透し、パルプ繊維が膨潤するのを確実に抑えられるため、インクジェット記録用紙が凹むトラブルは発生しない。
しかし、基材がインク溶媒を吸収できなくなるため、記録がにじみやすくなる。その対応のためには記録層塗工量を増やさなければならず、経済的とは言えない。更に、溶媒中に含まれる保湿成分もインク吸収層に留まるため、印字物の耐湿保存性が劣る傾向にあり、また、樹脂層を設けた記録用紙はリサイクルが困難なため、環境に対する負荷も大きくなり、好ましい方法とは言い難い。
以上のように、押え歯車跡を改善する効果的な方法としては、プリンターの改善による方法も、インクジェット記録用紙の改善による方法も、見出されていないのが実情である。
本発明は、インクジェット記録方式の出力装置に用いられるインクジェット記録用紙であり、これらの出力装置に対して用いられたときに、コックリングや押え歯車跡が少なく、高光沢で、白紙部分と印字部分の光沢度の差が小さい、優れた記録画像を得ることができるインクジェット記録用紙を提供するものである。
本発明者等は、前記課題を解決することを目的として鋭意検討を重ねた結果、紙基材の少なくとも片面に吸水性を有する中空粒子を含む下塗層、下塗層上にキャスト塗工層を形成することにより、コックリングや押え歯車跡が少なく、高光沢で、白紙部分と印字部分の光沢度の差が小さい、リサイクルが可能で経済的なインクジェット記録用紙が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、下記の態様を含む。
(1)紙基材と、キャスト法により形成されたキャスト塗工層を有し、キャスト塗工層表面にインクジェット記録を行なうインクジェット記録用紙において、紙基材とキャスト塗工層の間に、吸水性を有する中空粒子を含有する下塗層を設けたことを特徴とするインクジェット記録用紙。
(2)下塗層に含まれる中空粒子が、空隙率30%以上である(1)記載のインクジェット記録用紙。
(3)下塗層に含まれる中空粒子が吸水性を有する(1)又は(2)記載のインクジェット記録用紙。
(4)下塗層中の中空粒子の付着量が2g/m以上である(1)〜(3)のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
(5)中空粒子の粒子径が0.2〜5μmである(1)〜(4)のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
(6)キャスト塗工層と下塗層の間に中間層を有する(1)〜(5)のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
(7)キャスト塗工層がコロイダルシリカを含有する(6)記載のインクジェット記録用紙。
(8)中間層が、多孔質顔料とカチオン性樹脂、接着剤を含有することを特徴とする、(6)又は(7)記載のインクジェット記録用紙。
(9)中間層が含まれる多孔質顔料が、無定形シリカである(6)〜(8)のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
本発明によるインクジェット記録用紙は、高光沢でコックリングや押え歯車跡が少なく、白紙部分と印字部分の光沢度の差が小さい、優れた記録画像を得ることができるものである。
本発明は、紙基材と、吸水性を有する中空粒子を含有する下塗層と、必要に応じて形成される中間層と、キャスト法により形成されたキャスト塗工層とを有し、キャスト塗工層表面にインクジェット記録を行なうインクジェット記録用紙である。
本発明は、その中で、吸水性を有する中空粒子を含む下塗層を設けることにより、インクジェット記録用紙のコックリングや押え歯車跡が大きく改善され、更に、白紙部分と印字部分の光沢度の差が小さくなる。このような理由は、定かではないが、以下のように考えられる。
吸水性を有する中空粒子は、塗工液の状態では内部の中空部に水を含んでおり、塗工後の乾燥工程において内部の水は蒸発し、空洞となる。したがって、そのシェル部には水が出入りし得る微細な穴が開いている。インクジェット記録用紙の表面にインクジェットプリンターで印字した場合、インク中の染料や顔料は、表面に位置するキャスト塗工層や中間層で定着され、溶媒は、下塗層まで到達する。下塗層では、まず中空粒子表面に存在する微細な穴の毛細管現象によって、中空粒子内部に溶媒が吸収される。溶媒が紙基材に到達することを抑制するので、コックリングを防止することができる。その後、吸収された溶媒は、中空粒子表面の微細孔を通って徐々に空気中に拡散して行き、ついには乾燥することになる。
したがって、下塗層が中空粒子を含まない場合と比較すると、直接紙基材まで到達する溶媒量は大幅に減少するため、紙基材を膨潤させ、体積変化を起こすことで記録用紙をボコつかせてコックリングを発生させる程度が大幅に軽減され、同時に、押え歯車が当ってもそれによる変形の程度が小さくなり、押え歯車跡も大幅に軽減される。更に、インクジェット記録用紙の基材の膨潤が小さくなり、体積変化も小さくなるため印字部分の基材の変形が減り、結果として白紙部分と印字部分の光沢度の差が小さくなる。このように、本発明においては、染料が留まる層とインク溶媒中の保湿成分が浸透し留まる層が異なるため、印字物の耐湿保存性が低下することも避けられる。
以下に、本発明の構成態様について、詳細に説明する。
「紙基材について」
本発明における紙基材としては、酸性紙、中性紙等、特に限定されるものではなく、一般に塗工可能な紙基材から、適宜選択して使用できる。紙基材は、木材パルプと必要に応じ含有する填料を主成分として構成される。
木材パルプは、各種化学パルプ、機械パルプ、再生パルプ等を使用することができ、これらのパルプは、紙力、抄紙適性等を調整するために、叩解機により叩解度を調整できる。パルプの叩解度(フリーネス)は特に限定しないが、一般に250〜550ml(CSF:JIS−P−8121)程度である。平滑性を高めるためには叩解度を進めるほうが望ましいが、用紙に記録した場合にインク中の水分によって起こる用紙のボコツキや記録画像のにじみは、叩解を進めないほうが良好な結果を得る場合が多い。従ってフリーネスは300〜500ml程度が好ましい。
填料は、不透明性等を付与したりする目的で配合し、炭酸カルシウム、焼成カオリン、合成ゼオライト、シリカ、酸化チタン、アルミナ、タルク、クレー等が使用できる。特に炭酸カルシウムは、白色度が高い基材となり、インクジェット記録用紙の光沢感が高まるので好ましい。紙基材中の填料の含有率(灰分)は1〜20%程度が好ましく、多すぎると紙力が低下するおそれがある。少ないと紙基材の透気性が悪くなるので、好ましい填料の含有率は7〜20%である。この範囲にすると、平滑度、透気度、紙力のバランスがとれているので、結果として高光沢のインクジェット記録用紙が得られ易くなる。
填料としては、多孔性顔料である、焼成カオリン、合成ゼオライト、シリカ、軽質炭酸カルシウム等を用いると、中空粒子を含有する下塗層で吸収できなかったインク溶媒を吸収するので、コックリングを防ぐことができ、好ましい。下塗層がない場合、多孔性顔料を多く含有させる必要があり、灰分として3〜25%程度であり、その中でも吸油量の大きいシリカでは、その含有量は5〜10%程度、中程度の合成ゼオライトや焼成カオリンでは7〜12%程度、比表面積の比較的小さな軽質炭酸カルシウムでは10〜15%程度使用する必要があるが、本発明では、紙基材上に中空粒子を含む中間層がインクの溶媒を吸収する働きを持つので、溶媒の吸収を紙基材に含まれる多孔性顔料に大きく期待する必要はなく、その含有量は少なめでよい。本発明では、シリカの場合の含有量は5%以下、合成ゼオライトや焼成カオリンの場合は9%以下、軽質炭酸カルシウムの場合は12%以下であることが好ましい。なお、填料の配合量が少ない場合、紙基材に浸透した溶媒を吸収する性能が劣る傾向にあり、逆に高すぎると紙力が弱くなってプリンターで印字するときにフィードロールで紙が傷みやすくなったり、断裁時に紙粉が出やすくなり、これがプリンターの中に入り込んでヘッドノズルを詰まらせたりロールを汚して給紙できなくなったりする傾向にある。
一般に、インクジェット記録用紙の紙基材のステキヒトサイズ度は、インク中の溶媒を速やかに吸収するために、150g/mの紙基材において50秒以下であることが好ましいが、本発明の場合、100秒以下、好ましくは70秒以下に調節することにより、良好な記録適性を得る原紙とすることができる。
紙基材には、サイズ剤、定着剤、紙力増強剤、歩留向上剤、染料等を適宜加えることができ、サイズプレス装置により澱粉類、ポリビニルアルコール類、カチオン性樹脂、染料等を塗工することができるが、特に澱粉類をサイズプレス塗工することは、紙基材の吸水量やステキヒトサイズ度のコントロール、紙力の付与、経済性、操業性の面で、好ましい。サイズプレスでの澱粉塗工量は、乾燥質量として0.5〜7g/m程度、好ましくは1〜4g/mである。0.5g/m未満では効果が小さく、7g/mを超えると効果は十分で品質上は問題ないが、アフタードライヤーの汚れ等の操業上トラブルを起こしやすくなる傾向にある。
なお、紙基材を製造する抄紙装置としては特に限定するものではなく、公知の長網抄紙機、円筒抄紙機、ヤンキー抄紙機、ツインワイヤーフォーマー、傾斜ワイヤーフォーマーなど、ドライヤーとしては、ヤンキードライヤー、他筒式ドライヤーなどが各種公知の抄紙機が使用できる。カレンダー処理など、公知の処理も可能である。
「下塗層について」
本発明における下塗層は、吸水性を持つ中空粒子と接着剤を必須成分として含有する。吸水性を持つ中空粒子としては、特に限定するものではないが、スチレン、スチレン−アクリル共重合体等の、粒子径0.2〜5μmの範囲にあるものが好ましい。粒子径0.2μm未満の場合、塗工表面の平滑性は良好だがインク溶媒の吸収速度が遅くなるためか、コックリング防止の効果が少なくなる傾向がある。5μmを超える場合、溶媒の吸収性は良好だが塗工表面の平滑性が劣るようになる。
本発明では、中空粒子の空隙率は30%以上であることが好ましく、40〜90%であることがより好ましい。空隙率が30%未満の場合はインク溶媒の吸収速度が遅くなり、コックリング防止の効果が減少する傾向にあり、空隙率が90%を超えると、中空粒子のシェルが不安定になる傾向にある。なお、中空粒子の空隙率とは、中空粒子全体に占める中空部分の容積を、%で表したものである。例えば、中空粒子の直径が0.3μm、中空部分の直径が0.2μmの場合、その中空粒子の空隙率は30%となる。
中空粒子を製造するためには、下記に例示するような、いくつかの方法が提案されている。
(1)ポリマー粒子中に発泡剤を含有させておき、後でこれを発泡させて、中空の粒子を得る方法。
(2)ポリマーにブタン等の揮発性物質を封入しておき、後にこれをガス化膨張させて中空の粒子を得る方法。
(3)ポリマーを溶融し、これに空気等のジェットを吹き付け、気泡を封入する方法。
(4)重合性モノマー成分を水中に分散して水中油滴型エマルジョンを作成し、重合して中空の粒子を得る方法。
(5)ポリマー粒子の内部にアルカリ膨潤性の物質を含有させておき、このポリマー粒子にアルカリ性液体を浸透させてアルカリ膨潤性物質を膨張させて中空の粒子を得る方法。
本発明における吸水性を有する中空粒子は、シェル部分に微細な穴が開いていることが必要であるため、上に例示したすべてのものが使用できるわけではない。たとえば(1)や(2)の方法は、シェルに微細な穴を有しておらず、本発明に用いる中空粒子の製造方法としては不適当である。(3)の方法は、粒子径や空隙率の制御が困難で、本発明に用いる中空粒子としては好ましくない。
本発明で使用する中空粒子の好ましい製造方法は、上に例示した中の(4)または(5)の方法であり、その中でも、(5)の方法は使用できるモノマーの種類も多いため、更に好ましい。更に、(5)の方法の中でも、たとえば、通常の乳化重合にて不飽和カルボン酸を共重合させシード粒子を作成した後、エチレン性不飽和単量体でこの粒子表面層をカバーする。次いでエチレン性単量体を重合し、得られた粒子をアンモニア等の揮発性の塩基性物質により中和し、粒子を膨潤させて中空粒子を得る方法や、不飽和カルボン酸を共重合させた粒子を作成し、次いで水酸化カリウム等の塩基性物質にて中和、膨潤させた後、酸処理して中空粒子を得る方法が、特に好ましい製造方法として例示できる。
下塗層には、中空粒子以外に、以下に挙げる顔料を併用しても良い。
その例として、カオリン、クレー、焼成クレー、シリカ、コロイダルシリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、アルミノシリケート、合成ゼオライト、スメクタイト、ハイドロタルサイト、尿素樹脂系プラスティックピグメント等が挙げられる。
特に、シリカ、アルミノシリケート、アルミナより選ばれる微細粒子顔料を用いることは、好ましい。
これらの、中空粒子以外の顔料の平均粒子径は、好ましくは1〜20μm程度であり、より好ましくは2〜15μmであり、更に好ましくは3〜12μmである。1μm未満の場合はインク吸収速度が遅くなりやすく、20μmを超えると下塗層塗工後の平滑性が劣るようになり、そのために、キャスト後の光沢度や平滑性が劣る結果になりやすい。
接着剤としては、ポリビニルアルコール類(ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等)、蛋白質類(カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質等)、澱粉類(澱粉、酸化澱粉、変性澱粉等)、セルロース類(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、共役ジエン系重合体ラテックス(スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等)、ビニル系共重合体ラテックス(スチレン−酢酸ビニル共重合体等)、水性アクリル樹脂、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等、その他一般に塗工紙分野で公知公用の各種接着剤が単独または組み合わせて使用される。下塗層にカチオン性化合物を配合する場合、接着剤としてはカチオン性もしくはノニオン性のものが塗工用組成物の安定性が良いため好ましい。特に、シリル変性したポリビニルアルコールは、少量で強固な接着効果が得られるので、特に好ましい。
接着剤の配合率は、顔料100質量部に対して1〜200質量部、好ましくは5〜100質量部、より好ましくは7〜30質量部の範囲で調節される。接着剤の量が少なすぎると塗工層強度が弱くなり、断裁の際に塗工層剥離や塗工層粉が発生する。反対に接着剤の量が多すぎると、インクの吸収容量が小さくなり、印字したインクが滲んだり、インクの吸収速度が遅くなり、希望する画像が得られなくなったりする。
下塗層には、中間層等で用いるカチオン性化合物を含有することができる。インクジェット用インクの着色剤は通常アニオン性であるため、カチオン性化合物によって着色剤を塗工層中で不溶化し、耐水性を付与したり記録濃度を向上させたりすることができる。中間層やキャスト塗工層で着色剤の耐水化が不足する場合は、下塗層にカチオン性化合物を配合するとよい。なお、中間層やキャスト塗工層に、インク定着に十分なカチオン性化合物を配合している場合、カチオン性化合物は下塗層に含有させる必要はない。キャスト塗工層や中間層に含有させ、下塗層に含有させない方が、インク染料が表層付近に留まることになるので、記録濃度の点で有利となり、好ましい。
下塗層は、希望する品質特性に合わせるために、2層あるいは、それ以上の塗工層に分けてもよい。下塗層用組成物は、一般に固形分濃度を5〜50質量%程度に調整し、紙基材上に乾燥質量として2〜100g/m、好ましくは5〜50g/m、更に好ましくは5〜20g/mになるように塗工すると良い。塗工量が少ないと、インクの吸収性が不十分であったり、キャスト塗工層を設けた際に光沢が十分に出ない恐れがあり、逆に多すぎると、印字濃度が低下したり、塗工層強度が低下し、粉落ちや傷が付きやすくなる場合がある。
下塗層に含まれる中空粒子の量は、塗工量として2g/m以上であることが好ましい。2g/m未満の場合は、空隙の量が不足するために、中空粒子がインクの溶媒成分を吸収して原紙を膨潤しにくくする効果が小さくなりやすい。
下塗層には、更に、一般塗工紙の製造において使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、帯電防止剤、防腐剤、蛍光染料、着色剤等の各種助剤が適宜添加される。
下塗層は、以上のような塗工液組成物を、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブラシコーター、チャンプレックスコーター、バーコーター、リップコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スライドコーター等の各種公知公用の塗工装置により塗工、乾燥される。塗工は2回以上行なってもよい。更に、必要に応じて下塗層の乾燥後にスーパーカレンダー、グロスカレンダー等の平滑化処理を施すこともできる。
「中間層について」
本発明における中間層は、キャスト塗工層或いは下塗層におけるインクジェット用インクの定着性の不足を補う目的で、必要により形成される層である。しかし、中間層を積極的に形成し、中間層を主としてインクジェット用インクを定着する目的の層、キャスト塗工層を光沢を付与する目的の層とすることが、記録濃度や光沢性に優れるので好ましい。中間層は、顔料、接着剤およびカチオン性化合物を含有する層である。
顔料としては、例えば、カオリン、クレー、焼成クレー、シリカ、コロイダルシリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、アルミノシリケート、合成ゼオライト、スメクタイト、ハイドロタルサイト、尿素樹脂系プラスティックピグメント等の顔料が例示される。特に、シリカ、アルミノシリケート、アルミナより選ばれる微細粒子顔料を用いることは、好ましい。
接着剤としては、ポリビニルアルコール類(ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等)、蛋白質類(カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質等)、澱粉類(澱粉、酸化澱粉、変性澱粉等)、セルロース類(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、共役ジエン系重合体ラテックス(スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等)、ビニル系共重合体ラテックス(スチレン−酢酸ビニル共重合体等)、水性アクリル樹脂、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等、その他一般に塗工紙分野で公知公用の各種接着剤が単独または組み合わせて使用される。
カチオン性化合物としては、カチオン性樹脂や低分子カチオン性化合物(例えばカチオン性界面活性剤等)が例示できる。印字濃度向上の効果では、カチオン性樹脂が好ましく、水溶性樹脂あるいはエマルジョンとして使用できる。更に、カチオン性樹脂を架橋等の手段により不溶化し粒子状の形態としたカチオン性有機顔料としても使用できる。このようなカチオン性有機顔料は、カチオン性樹脂を重合する際、多官能性モノマーを共重合し架橋樹脂とする、あるいは反応性の官能基(水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アセトアセチル基等)を有するカチオン性樹脂に必要に応じ架橋剤を添加し、熱、放射線等の手段により架橋樹脂としたものである。カチオン性化合物、特にカチオン性樹脂は接着剤や顔料分散助剤としての役割を果たす場合もある。カチオン性化合物を中間層に含有すると、インクジェット用インクの着色剤が通常アニオン性であるため、カチオン性化合物によって着色剤を中間層中で不溶化し、耐水性を付与したり記録濃度を向上させたりすることができる。
カチオン性樹脂としては、下記のものが例示できる。具体的には、
1)ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類又はその誘導体、
2)第2級アミノ基、第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有するアクリル重合体、
3)ポリビニルアミン及びポリビニルアミジン類、
4)ジシアンジアミド・ホルマリン共重合体に代表されるジシアン系カチオン性化合物、
5)ジシアンジアミド・ポリエチレンアミン共重合体に代表されるポリアミン系カチオン性化合物、
6)エピクロルヒドリン・ジメチルアミン共重合体、
7)ジアリルジメチルアンモニウム−SO重縮合体、
8)ジアリルアミン塩−SO重縮合体、
9)ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合体、
10)ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミド共重合体、
11)アリルアミン塩の共重合体、
12)ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩共重合体、
13)アクリルアミド・ジアリルアミン共重合体、
14)5員環アミジン構造を有するカチオン性樹脂等。
カチオン性化合物は、更に印字画像耐水性を向上させる効果も有する。中間層に配合できるカチオン性化合物の量は、顔料100質量部に対して1〜100質量部、好ましくは5〜50質量部の範囲で使用することができる。配合量が少ないと印字濃度向上の効果が得られにくく多いと逆に印字濃度が低下したり、画像のにじみやムラが発生する恐れもある。
中間層には、グリオキザールなどのアルデヒド系架橋剤、エチレングリコールジグリシジルエーテルなどのエポキシ系架橋剤、ビスビニルスルホニルメチルエーテルなどのビニル系架橋剤、硼酸および硼砂などのホウ素含有化合物、グリシジル化合物、ジルコニウム化合物、アルミニウム化合物、クロム化合物等などの架橋剤を配合することができる。更に、保存性改良剤、消泡剤、着色剤、蛍光染料、帯電防止剤、防腐剤、分散剤、増粘剤等の各種助剤を適宜添加することができる。
中間層は、上記のような材料を含む塗工液を、下塗層の上に、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブラシコーター、チャンプレックスコーター、バーコーター、リップコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、スライドコーター等の各種公知の塗工装置により塗工形成される。中間層の塗工量は、乾燥質量として2〜100g/m程度、好ましくは5〜50g/m、更に好ましくは5〜20g/mとなるように塗工すると良い。中間層は、複数層形成してもよく、その場合、異なる組成による層であってもよい。
「キャスト塗工層について」
キャスト塗工層は、インクジェット記録用紙に光沢を付与することを主な目的として設ける層である。下塗層上又は中間層上に設けられ、塗工され、その塗工液が湿潤状態、あるいは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥する、キャスト法によって形成された層である。
キャスト塗工層は、上記中間層と同様の塗工液を用いて形成することもできるが、微細粒子顔料を用いると、下塗層又は中間層の表面の微細な凹凸を、微細粒子顔料でカバーすることにより表面の乱反射を防いで、高い光沢を付与する。
このような微細粒子顔料としては、平均粒子径が1μm以下のシリカ、アルミノシリケート、アルミナ、ゼオライト等から選ばれる微細粒子顔料が例示できる。好ましくはシリカ、アルミノシリケートであり、より好ましくはシリカである。粒子径は小さいほど透明性に優れるため、光沢を示し、且つ中間層に形成したインクの濃度を低下することがないので好ましい。微細粒子顔料として更に好ましくはコロイダルシリカであり、真球状のものがとりわけ好ましい。
コロイダルシリカの平均粒子径は、0.01〜0.15μmであり、好ましくは0.015〜0.12μm、更に好ましくは0.02〜0.10μmである。平均粒子径が0.01μm未満の場合はインクの吸収性が低下し、逆に0.15μmを超える場合は光沢度や記録画像の濃度が低下する。
キャスト塗工層には接着剤を配合することができる。接着剤としては、ポリビニルアルコール類(ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等)、蛋白質類(カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質等)、澱粉類(澱粉、酸化澱粉、変性澱粉等)、セルロース類(カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、共役ジエン系重合体ラテックス(スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等)、ビニル系共重合体ラテックス(スチレン−酢酸ビニル共重合体等)、水性アクリル樹脂、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等、その他一般に塗工紙分野で公知公用の各種接着剤が単独または組み合わせて使用される。
中でもカゼインは、キャスト塗工層をキャスト方式で形成、乾燥し、鏡面ドラムから剥離させるときの離型性に優れるため、好ましい。また、アクリル系共重合体エマルジョン、スチレン−アクリル系共重合体エマルジョンは、光沢感や記録画像の鮮明性に優れるので好ましい。カゼインとアクリル系共重合体エマルジョンやスチレン−アクリル系共重合体エマルジョンと併用することは、更に好ましい。
カゼインの配合率は、顔料100質量部に対して0.5〜15部、好ましくは1〜10部の範囲で調節される。カゼインの配合率が少なすぎると塗工層強度が弱くなったり、離型を改善する効果が小さすぎる場合がある。逆に多すぎると、インクの吸収速度が遅くなって、画像が滲んだり、希望する画質が得られなくなったりする。
アクリル系共重合体エマルジョンやスチレン−アクリル系共重合体エマルジョンを用いる場合、好ましい平均分子量は1000〜1000万であり、より好ましくは5000〜500万である。分子量が小さいとキャスト塗工層の強度が弱くなりやすく、逆に大きすぎるとエマルジョンの安定性が不十分になりやすい。また、エマルジョンの平均粒子径は0.02〜0.15μmが好ましい。0.02μm未満の場合はインクの吸収性が劣る傾向にあり、逆に0.15μmを超えると光沢度や記録濃度が低下する傾向にある。更に、エマルジョンのガラス転移温度は50〜150℃が好ましい。ガラス転移温度が50℃未満の場合、キャストドラムの熱で接着剤の成膜化が進行し、インク吸収性を落としやすく、逆にガラス転移温度が150℃を超える場合は成膜化が行われず、キャスト塗工層の強度が不足する場合がある。
アクリル系共重合体エマルジョンやスチレン−アクリル系共重合体エマルジョンの配合率は、顔料100質量部に対して3〜150質量部が好ましく、7〜100質量部がより好ましく、10〜70質量部が更に好ましい。接着剤の比率が3質量部未満では光沢度が不足しやすく、逆に150部を超える場合は記録濃度が低下する傾向がある。
上記、キャスト塗工層は、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブラシコーター、チャンプレックスコーター、バーコーター、リップコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、スライドコーター等の各種公知の塗工装置が使用できる。
キャスト塗工層の塗工量は、1〜15g/mで調節されるが、光沢を付与するのに必要な塗工量は、下塗層と中間層の特性により決まる。中間層を設けなかった場合は5〜15g/m必要となるが、中間層を5〜10g/m設け、且つ中間層に使用する顔料の粒子径を0.5〜3μmとした場合は1〜5g/mで光沢を付与することも可能である。一般に、塗工量が少なすぎると光沢を付与することができず、逆に塗工量が多すぎると、光沢度は十分ではあってもインクの吸収速度が遅くなって、画像が滲んだり、希望する画質が得られなくなったりする。
「キャスト法について」
本発明では、最表層を、キャスト法により光沢仕上げをすることにより光沢を付与する。
キャスト法としては、上記のキャスト塗工層用塗工液を塗工して、該塗工層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げる方法(ウェットキャスト法)、該塗工層を一旦乾燥後、再湿潤し、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げる方法(リウェットキャスト法)、該塗工層を流動性はないが変形可能なゲル状態に凝固させ、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥する方法(ゲル化キャスト法)等が例示できる。また加熱された鏡面ドラムに直接キャスト塗工層用塗工液を塗工した後、紙基材側の下塗層や中間層面に圧接、乾燥して積層仕上げる方法(プレキャスト法)も採用することができる。
キャスト塗工層用塗工液には、製造の際にキャスト塗工層と鏡面ドラムに剥離をスムーズに行うために、離型剤を配合することが好ましい。離型剤としては、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス類、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アンモニウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸アンモニウム等の高級脂肪酸塩類、レシチン、シリコーンワックス等のシリコーン化合物、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素化合物が挙げられる。
離型剤の配合率は、顔料100質量部に対し0.15〜50質量部、好ましくは0.3〜30質量部、より好ましくは0.5〜15質量部の範囲で調節される。離型剤の配合率が0.15質量部未満では離型性の改善効果が小さすぎる傾向にあり、逆に50質量部を超えると、光沢度が不足したりインクの吸収性が劣るようになったり、記録濃度が不足する傾向がある。
キャスト塗工層用塗工液の塗工量は、1〜15g/mで調節されるが、光沢を付与するのに必要な塗工量は、下塗層と中間層の特性により決まる。中間層を設けなかった場合は5〜15g/m必要となるが、中間層を5〜10g/m設け、且つ中間層に使用する顔料の粒子径を0.5〜3μmとした場合は1〜5g/mで光沢を付与することも可能である。一般に、塗工量が少なすぎると光沢を付与することができず、逆に塗工量が多すぎると、光沢度は十分ではあってもインクの吸収速度が遅くなって、画像が滲んだり、希望する画質が得られなくなったりする。
キャスト塗工層用塗工液を下塗層またはその上に設けた中間層の上に塗工する場合、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、チャンプレックスコーター、バーコーター、リップコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター等の各種公知公用の塗工装置を使用することができる。このキャスト塗工層用塗工液の塗工層を湿潤状態で直接、あるいは一旦乾燥させた後に再湿潤させてから、加熱した鏡面ドラムに圧接し、乾燥後、剥離する。なお、半乾燥状態で、再湿潤することも可能である。また、再湿潤を行う際、湿潤液にカチオン性化合物や保存性改良剤、離型剤を配合してもよく、コロイダルシリカなどの顔料を配合することも可能である。
鏡面ドラムの表面温度は40〜200℃が好ましく、60〜150℃がより好ましい。表面温度が40℃未満の場合は乾燥に時間がかかり、製造上、効率が悪く、また、樹脂の成膜が不十分となってキャスト塗工層の強度が不足する傾向にある。逆に200℃を超えると、成膜が進みすぎて表面の多孔性が失われ、インクの吸収が悪化し、また、キャスト塗工層用塗工液が乾燥するまでに沸騰が起こり、鏡面ドラムへの貼り付きが不十分となり、面が荒れて光沢度が低下する場合が多い。
実施例
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではない。また、例中の「部」および「%」は、特に断らない限り、それぞれ「質量部」、「質量%」を示す。
実施例1
〔紙基材の作成〕
木材パルプ(LBKP、濾水度=440mL・CSF)100部に填料(焼成カオリン)、サイズ剤(変性ロジン)0.2部、硫酸バンド1.0部、歩留向上剤適量を加えた製紙材料を長網抄紙機にて抄紙・乾燥し、更に酸化澱粉を付着量2.0g/mとなるようにサイズプレス・乾燥し、澱粉坪量150g/m、灰分8%の紙基材を得た。
〔下塗層用塗工液の作成〕
仕込み水に、吸水性を有する中空粒子(品名:ローペイクHP91、空隙率50%、ローム・アンド・ハース(株)製)を100部、SBR系接着剤(品名:スマーテックスSN−113K、日本A&L(株)製)を10部、水溶性接着剤(品名:カゼイン、伊藤忠ファインケミカル(株)製)を10部、攪拌しながら添加し、濃度25%の塗工液を得た。
〔中間層用塗工液の作成〕
仕込み水に、無定形シリカ(品名:サイロジェットP409、グレース・ジャパン(株)製)を100部、変性PVA系接着剤(品名:クラレポバールR−1130、(株)クラレ製)を15部、カチオン性化合物(品名:ユニセンスCP104、センカ(株)製)を10部、攪拌しながら添加し、濃度18%の塗工液を得た。
〔キャスト塗工層用塗工液の作成〕
仕込み水に、コロイダルシリカ・アクリル系接着剤複合物(品名:アクアブリッド906、ダイセル化学工業(株)製)を100部、水溶性接着剤(品名:カゼイン、伊藤忠ファインケミカル(株)製)を3部、脂肪酸系離型剤(品名:ノプコセラLU−6418、サン・ノプコ(株)製)を0.5部、攪拌しながら添加し、濃度30%の塗工液を得た。
〔インクジェット記録用紙の作成〕
得られた紙基材の表面に、下塗層用塗工液をエアナイフコーターにて乾燥後の塗工量が12g/mとなるように塗工、乾燥した。更にその表面に、中間層用塗工液をエアナイフコーターにて乾燥後の塗工量が10g/mとなるように塗工、乾燥した。更にこの表面に、キャスト塗工層用塗工液をキャストコーターにて塗工、湿潤状態にある間に加熱されたドラムに圧接、乾燥、剥離し、乾燥後の塗工量が10g/mのインクジェット記録用紙を得た。
実施例2
実施例1において、下記下塗層用塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
〔下塗層用塗工液の作成〕
仕込み水に、吸水性を有する中空粒子(品名:SX866、空隙率30%、日本合成ゴム(株)製)を100部、SBR系接着剤(品名:スマーテックスSN−113K、日本A&L(株)製)を10部、水溶性接着剤(品名:カゼイン、伊藤忠ファインケミカル(株)製)を10部、攪拌しながら添加し、濃度20%の塗工液を得た。
実施例3
実施例1において、下記下塗層用塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
〔下塗層用塗工液の作成〕
仕込み水に、吸水性を有する中空粒子(品名:Nipol MH8101、空隙率50%、日本ゼオン(株)製)を100部、SBR系接着剤(品名:スマーテックスSN−113K、日本A&L(株)製)を10部、水溶性接着剤(品名:カゼイン、伊藤忠ファインケミカル(株)製)を10部、攪拌しながら添加し、濃度20%の塗工液を得た。
実施例4
実施例1において、下塗層用塗工液の乾燥後の塗工量を6g/mとした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
実施例5
実施例1において、下塗層用塗工液の乾燥後の塗工量を3g/mとした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
実施例6
実施例1において、下塗層用塗工液の乾燥後の塗工量を1.5g/mとした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
比較例1
実施例1において、下塗層用塗工液を塗工することなく、直接、紙基材上に中間層用塗工液を塗布した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
比較例2
実施例1において、下記下塗層用塗工液を用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
〔下塗層用塗工液の作成〕
仕込み水に、密実顔料(品名:Nipol V1004、空隙率0%、日本ゼオン(株)製)を100部、SBR系接着剤(品名:スマーテックスSN−113K、日本A&L(株)製)を10部、水溶性接着剤(品名:カゼイン、伊藤忠ファインケミカル(株)製)を10部、攪拌しながら添加し、濃度20%の塗工液を得た。
実施例7
〔下塗層塗工液の作成〕
仕込み水に、吸水性を有する中空粒子(品名:Nipol MH8101、空隙率50%、日本ゼオン(株)製)を50部、無定形シリカ(品名:サイロジェットP409、グレース・ジャパン(株)製)を50部、変性PVA系接着剤(品名:クラレポバールR−1130、(株)クラレ製)を15部、カチオン性化合物(品名:ユニセンスCP104、センカ(株)製)を10部、攪拌しながら添加し、濃度18%の塗工液を得た。
〔キャスト塗工層用塗工液の作成〕
仕込み水に、コロイダルシリカ・アクリル系接着剤複合物(品名:アクアブリッド906、ダイセル化学工業(株)製)を100部、水溶性接着剤(品名:カゼイン、伊藤忠ファインケミカル(株)製)を3部、脂肪酸系離型剤(品名:ノプコセラLU−6418、サン・ノプコ(株)製)を0.5部、攪拌しながら添加し、濃度30%の塗工液を得た。
〔インクジェット記録用紙の作成〕
紙基材の表面に、下塗層塗工液をエアナイフコーターにて乾燥後の塗工量が15g/mとなるように塗工、乾燥した。更にこの表面に、キャスト塗工層用塗工液をキャストコーターにて塗工、湿潤状態にある間に加熱されたドラムに圧接、乾燥、剥離し、乾燥後の塗工量が10g/mのインクジェット記録用紙を得た。
「インクジェット記録用紙の評価」
以上のようにして得たインクジェット記録用紙について、以下の品質項目を測定し、表−1にまとめた。
「白紙部分の光沢度」
インクジェット記録用紙のキャスト塗工層面を、JIS−Z−8741に準じ、入・反射角20°で測定した。
「印字部分の光沢度」
インクジェットプリンター(日本ヒューレット・パッカード社製、Deskjet 5650型、印字モード:その他のフォト用紙)にて黒色印字し、印字部分を、JIS−Z−8741に準じ、入・反射角20°で測定した。
「記録濃度」
インクジェットプリンター(日本ヒューレット・パッカード社製、Deskjet 5650型、印字モード:その他のフォト用紙)にて黒色印字し、印字部分を光学濃度計(グレタグ・マクベス社製、RD−19I型)にて記録濃度を測定した。
「にじみ」
インクジェットプリンター(日本ヒューレット・パッカード社製、Deskjet 5650型、印字モード:その他のフォト用紙)にて赤と緑のブロックを隣合わせて印字し、境界部分のにじみの程度を目視で判定した。にじみがほとんど認められないものを◎、わずかに認められるものを〇、にじみが認められるが実用上問題のないレベルのものを△、にじみが大きく、実用上問題となるレベルのものを×と判定した。
「コックリング」
インクジェットプリンター(日本ヒューレット・パッカード社製、Deskjet 5650型、印字モード:その他のフォト用紙)にて黒色印字し、印字部分のボコツキの程度を目視で判定した。ボコツキがほとんど認められないものを◎、わずかに認められるものを〇、ボコツキが認められるが実用上問題のないレベルのものを△、ボコツキが大きく、実用上問題となるレベルのものを×と判定した。
「押え歯車跡」
インクジェットプリンター(日本ヒューレット・パッカード社製、Deskjet 5650型、印字モード:その他のフォト用紙)にて黒色印字し、印字部分の押え歯車跡の程度を目視で判定した。押え歯車跡がほとんど認められないものを◎、わずかに認められるものを〇、押え歯車跡が認められるが実用上問題のないレベルのものを△、押え歯車跡が強く、実用上問題となるレベルのものを×と判定した。
Figure 2006218669
表1に示したとおり、本発明によるインクジェット記録用紙は、高光沢でコックリングや押え歯車跡が少なく、白紙部分と印字部分の光沢度の差が小さい、優れた記録画像を得ることができるものである。

Claims (7)

  1. 紙基材と、キャスト法により形成されたキャスト塗工層を有し、キャスト塗工層表面にインクジェット記録を行なうインクジェット記録用紙において、紙基材とキャスト塗工層の間に、吸水性を有する中空粒子を含有する下塗層を設けたことを特徴とするインクジェット記録用紙。
  2. 下塗層に含まれる中空粒子が、空隙率30%以上である請求項1記載のインクジェット記録用紙。
  3. 下塗層に含まれる中空粒子が吸水性を有する請求項1又は2記載のインクジェット記録用紙。
  4. 下塗層中の中空粒子の付着量が2g/m以上である請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
  5. キャスト塗工層と下塗層の間に中間層を有する請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録用紙。
  6. キャスト塗工層がコロイダルシリカを含有する請求項5記載のインクジェット記録用紙。
  7. 中間層が、多孔質顔料とカチオン性樹脂、接着剤を含有することを特徴とする、請求項5又は6記載のインクジェット記録用紙。

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