JP4518090B2 - インクジェット記録用紙の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録用紙に関し、詳しくは、高光沢であり、像鮮明度に優れ、且つインクジェット記録適性に優れたインクジェット記録用紙の製造方法に関する。
インクジェットプリンタによる記録は、騒音が少なく、高速記録が可能であり、かつ、多色化が容易なために多方面で利用されている。インクジェット記録用紙としては、インク吸収性に富むように工夫された上質紙や、表面に多孔性顔料を塗工した塗工紙等が適用されている。ところで、これらの用紙はすべて表面光沢の低い、いわゆるマット調のインクジェット記録用紙が主体であるため、表面光沢の高い、優れた外観を持つインクジェット記録用紙が要望されている。
表面光沢を有するインクジェット記録用紙としては、水溶性樹脂を主成分としたインクジェット記録層を形成したポリマーコート光沢紙がある。しかし、この記録用紙は、水溶性樹脂を用い、顔料を殆ど配合していないので、高光沢を有するものの、インクの吸収性が悪く、また、耐水性が劣るので、高濃度のインクジェット記録を行なうことに適していない。
また、電子線硬化型の樹脂を用いて高光沢の記録用紙を提供することも発案されているが、この場合もインクの吸収性が悪く、高濃度のインクジェット記録を行なうことができない。
上記、樹脂を主成分としたインクジェット記録用紙とは別に、顔料を主成分とし、キャスト法により製造されたインクジェット記録用紙がある。
キャスト法は、光沢性を有する印刷用紙の製造方法として知られている。支持体の表面に板状顔料を有する塗工液を塗工し、湿潤状態或いは再湿潤状態の塗工層を、鏡面を有する加熱ドラム面に圧着、乾燥することにより、その鏡面を写し取る方法である。得られた印刷用紙は他の塗工紙に比較して高い表面光沢とより優れた表面平滑性を有し、優れた印刷効果が得られることから、高級印刷物等の用途に専ら利用されている。
しかし、印刷用紙で使用されているキャスト法をインクジェット記録用紙に利用した場合、種々の難点を抱えている。すなわち、従来の印刷用のキャスト塗工紙は、その塗工層を構成する顔料組成物中の接着剤等の成膜性物質がキャストコーターの鏡面ドラム表面を写し取ることにより高い光沢を得ている。しかし、この成膜性物質の存在によって塗工層の多孔性が失われ、インクジェット記録時のインクの吸収を極端に低下させる等の問題を抱えている。そして、このインク吸収性を改善するには、キャスト塗工層がインクを容易に吸収できるようにポーラスにしてやることが重要であり、そのためには成膜性を減ずることが必要となるが、成膜性物質の量を減らすことにより、結果として白紙光沢が低下する。以上の如く、キャスト塗工紙の表面光沢とインクジェット記録適性の両方を同時に満足させることが極めて困難であった。
この問題を解決する方法として、顔料および接着剤を主成分とする記録層を設けた原紙上に、エチレン性不飽和結合を有するモノマーを重合させてなる40℃以上のガラス転移点を有する共重合体を主成分とする塗工液を塗工してキャスト用塗工層を形成せしめ、該キャスト用塗工層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げることにより、優れた光沢とインク吸収性を兼ね備えるインクジェット記録用キャスト紙が得られることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
近年インクジェット記録の高速化、記録画像の高精細化、フルカラー化といった用途の拡大に伴い、さらに強光沢かつ高画質、高記録濃度の品質が望まれている。このような要求を達成するために、基材に2次粒子の平均粒子径が1μm以下である凝集体微細粒子および接着剤を含有するインクジェット記録層を少なくとも2層設け、且つインクジェット記録層の表層がキャスト塗工層したインクジェット記録用紙が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平7−89220号 特開2001−10220号
しかし、上記技術では、視覚的に、銀塩方式の写真用印画紙に匹敵する様な高光沢、記録品質が十分達成されていない。例えば、特開2001−10220号公報で得られるインクジェット記録用紙は、75°観察の光沢は高い値を示すものの、視覚的にみると、写真用印画紙と比べると劣るものであった。
本発明は、更に写真用印画紙に近い高光沢であり、記録品質のよいインクジェット記録用紙を提供するものである。
本発明者等は、上記課題を解決するために、鋭意研究を行なった結果、特定の基材を用い、インクジェット記録層とキャスト法によるキャスト塗被層を形成することにより、製造することにより達成できることを見出し、発明に至ったのである。
本発明は、下記の態様を含む。
{1}透気性基材上に、顔料および接着剤を含有する少なくとも1層のインクジェット記録層を設け、前記インクジェット記録層上に顔料および接着剤を含有する塗工液を塗工し、該塗工液が湿潤状態或いは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥してキャスト塗被層を形成するインクジェット記録用紙の製造方法において、透気性基材として、木材パルプを主成分とし、且つ灰分が7〜20%であり、キャスト塗被層を設ける面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが6μm以下であり、かつ、王研式透気度が10〜200秒/100ccである紙基材を使用し、インクジェット記録層の顔料が平均2次粒子径が10〜1000nmの2次粒子であることを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
{2}インクジェット記録層の顔料が、シリカ、アルミノシリケートおよびアルミナからなる群から選ばれる少なくとも1種の平均1次粒子径が3〜40nmであることを特徴とする{1}に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{3}インクジェット記録層の顔料が、少なくとも1種のカチオン性微細シリカを含有する{1}又は{2}に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{4}透気性基材が、木材パルプを主成分とし、填料として炭酸カルシウムを有する{1}〜{3}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{5}透気性基材上に、顔料と接着剤を有する下塗り層を設け、下塗り層上にインクジェット記録層およびキャスト塗被層を形成する{1}〜{4}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{6}下塗り層の顔料が、平均粒子径が1〜20μmのシリカである{5}記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{7}キャスト塗被層の顔料が、アニオン性コロイダルシリカを含有する{1}〜{6}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{8}キャスト塗被層表面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが4μm以下である{1}〜{7}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
本発明のインクジェット記録用紙の製造方法は、高い光沢性を有し、像鮮明度が優れ、視覚的に写真用印画紙に近く、記録適性が優れたインクジェット記録用紙を提供することができる。
本発明は、透気性基材上に、顔料および接着剤を含有する少なくとも1層のインクジェット記録層を設け、前記インクジェット記録層上に顔料および接着剤を含有する塗工液を塗工し、該塗工液が湿潤状態或いは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥してキャスト塗被層を形成するインクジェット記録用紙の製造方法において、(ア)透気性基材として、キャスト塗被層を設ける面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが6μm以下であり、かつ、(イ)前記基材の王研式透気度が10〜200秒/100ccである、木材パルプを主成分とし、且つ灰分が7〜20%の紙基材を使用することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法である。
「透気性基材について」
透気性基材としては、透気性を有する基材であり、一般の塗工紙等に使用される酸性紙、あるいは中性紙等の紙基材が適宜使用される。
紙基材は、木材パルプと必要に応じ含有する填料を主成分として構成される。
木材パルプは、各種化学パルプ、機械パルプ、再生パルプ等を使用することができ、これらのパルプは、紙力、抄紙適性等を調整するために、叩解機により叩解度を調整できる。パルプの叩解度(フリーネス)は特に限定しないが、一般に250〜550ml(CSF:JIS−P−8121)程度である。平滑性を高めるためには叩解度を進めるほうが望ましいが、用紙に記録した場合にインク中の水分によって起こる用紙のボコツキや記録画像のにじみは、叩解を進めないほうが良好な結果を得る場合が多い。従ってフリーネスは300〜500ml程度が好ましい。
填料は、不透明性等を付与したり、インク吸収性を調整する目的で配合し、炭酸カルシウム、焼成カオリン、シリカ、酸化チタン等が使用できる。特に炭酸カルシウムは、白色度が高い基材となり、インクジェット記録用紙の光沢感が高まるので好ましい。紙基材中の填料の含有率(灰分)は〜20%である。
紙基材には、助剤としてサイズ剤、定着剤、紙力増強剤、カチオン化剤、歩留り向上剤、染料、蛍光増白剤等を添加することができる。さらに、抄紙機のサイズプレス工程において、デンプン、ポリビニルアルコール類、カチオン樹脂等を塗布・含浸させ、表面強度、サイズ度等を調整できる。ステキヒトサイズ度(100g/mの紙として)は1〜200秒程度が好ましい。サイズ度が低いと、塗工時に皺が発生する等操業上問題となる場合があり、高いとインク吸収性が低下したり、印字後のカールやコックリングが著しくなる場合がある。より好ましいサイズ度の範囲は4〜120秒である。基材の坪量は、特に限定されないが、20〜400g/m程度である。
本発明では、(ア)まず、透気性基材として、キャスト塗被層を設ける面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが6μm以下の基材を使用する。
本発明では、使用する透気性基材を選択するために、パーカー・プリント・サーフ粗さで、490kPaの圧力条件で表面の粗さを規定する。これは、ベック平滑度に比べて測定圧が高く、製造時の条件(鏡面ドラムのプレス圧)に近い状態であるため、この測定方法を用い、基材を選択する。好ましくは、5.5μm以下である。因みに、6μmを超えると光沢度や像鮮明度の劣るインクジェット記録用紙となりやすい。
(イ)また、透気性基材の王研式透気度(J.TAPPI No.5 B)が10〜200秒/100ccである基材を使用する。好ましくは10〜150秒/100cc、より好ましくは10〜100秒/100cc、更に好ましくは10〜70秒/100ccである。因みに、透気度が大きくなると光沢性や像鮮明度が劣る傾向にある。これは、キャスト法は鏡面ドラムを用いて乾燥するため、塗工液の水分は基材を通して蒸発されるが、透気度が高くなると乾燥が不十分であったり、必要以上に加熱されるため、光沢性や像鮮明度が劣る結果になると考えられる。10秒/100ccに満たないような基材の場合もまた、光沢性が低下する傾向にある。これは、インクジェット記録層を形成する際に、塗工液中の接着剤の多くが基材に浸透してしまい、インクジェット記録層中の接着剤量が減ってしまい、この結果、キャスト塗被層を設けても光沢性や像鮮明度が劣る傾向になると考えられる。
本発明は、キャスト法によってインクジェット記録用紙を製造するにあたり、使用する透気性基材を、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さと、王研式透気度が共に規定する範囲を満足する基材を選ぶところに特徴がある。
更に、透気性基材として、木材パルプを主成分とし、灰分7〜20%である紙基材を用いる灰分が多すぎると紙力が低下するおそれがあり、少ないと紙基材の透気性が悪くなる傾向にある。この範囲にすると、平滑度、透気度、紙力のバランスがとれているので、結果として光沢度、像鮮明度が優れたインクジェット記録用紙が得られ易くなる。
更にまた、透気性基材として、木材パルプを主成分とし、填料として炭酸カルシウムを有する紙基材を用いることが好ましい。炭酸カルシウムの使用は、白色度が高い基材となり、インクジェット記録用紙の光沢感が高まるので好ましい。
なお、透気性基材はキャスト法に対する適性からして、王研式透気度は10〜200秒/100cc程度がよく、好ましくは10〜150秒/100cc、より好ましくは10〜100秒/100cc、更に好ましくは10〜70秒/100ccである。因みに、透気度が大きくなると、光沢性や像鮮明度が劣る傾向にある。これは、キャスト法は鏡面ドラムを用いて乾燥するため、塗工液の水分は基材を通して蒸発されるが、透気度が高くなると乾燥が不十分であったり、必要以上に加熱されるため、光沢性や像鮮明度が劣る結果になると考えられる。なお、更に透気度が大きくなるとキャスト仕上げする際の操業性が劣ってくる。一方、10秒/100ccに満たないような基材の場合もまた、光沢性が低下する傾向にある。これは、インクジェット記録層を形成する際に、塗工液中の接着剤の多くが基材に浸透してしまい、インクジェット記録層中の接着剤量が減ってしまい、この結果、キャスト塗被層を設けても光沢性や像鮮明度が劣る傾向になると考えられる。
「インクジェット記録層について」
本発明は、透気性基材上に、顔料および接着剤を含有する少なくとも1層のインクジェット記録層を設ける。
顔料としては、カオリン、クレー、焼成クレー、シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、アルミノシリケート、アルミナ、コロイダルシリカ、ゼオライト、合成ゼオライト、セピオライト、スメクタイト、合成スメクタイト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、ハイドロタルサイト、尿素樹脂系プラスチックピグメント、ベンゾグアナミン系プラスチックピグメント等、公知公用の各種顔料が1種もしくはそれ以上、併用することができる。これらの中でも、インク吸収性の高い無定形シリカ、アルミノシリケート、アルミナ、ゼオライトを主成分として含有させるのが好ましい。
本発明では、シリカ、アルミノシリケート、アルミナより選ばれる微細粒子顔料を主成分として用いる。好ましくはシリカ、アルミノシリケートであり、より好ましくはシリカである。
以下シリカ微細粒子を例として説明する。インクジェット記録層に用いるシリカ等の微細粒子調整方法は特に限定するものではないが、例えば、一般的に市販されている合成非晶質シリカ等(例えば2次粒子径は数ミクロン程度のもの)を機械的手段により強い力を与えて2次粒子径を小さくすることにより得ることができる。
この機械的手段としては、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動触媒ミル、触媒攪拌ミル、ジェットミル、サンドグラインダー等があげられる。このようにして処理されたシリカ微細粒子は、一般に固形分濃度が5〜20%程度の水分散体(スラリーあるいはコロイド粒子)として得られる。
本発明でいう平均粒子径とは、電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察した粒子径である(1万〜40万倍の電子顕微鏡写真を撮り、5cm四方中の粒子のマーチン径を測定し、平均したもの。「微粒子ハンドブック」(朝倉書店)のP52、1991年等に記載されている)。
インクジェット記録層に用いるシリカ等の微細顔料(実質的に2次粒子が主体)の平均粒子径は、10〜1000nmであり、好ましくは10〜800nm、さらに10〜500nm以下であり、より好ましくは10〜300nm、なお好ましくは15〜150nm、最も好ましくは20〜100nmに調整される。シリカ等の2次粒子の平均粒子径が1000nmを越えると、インクジェット記録層の透明性が低下し、インクジェット記録層中に定着された着色剤の発色性が低下し、所望とする印字濃度が得られない。また、2次粒子の平均粒子径が極めて小さいシリカ微細粒子等を使用すると、インキ吸収性が低下し、ニジミ等の発生のおそれがあり所望とする画像品位を得ることができないおそれもある。
シリカ等の微細粒子顔料の1次粒子の平均粒径は、3〜40nmに調整するのが好ましく、より好ましくは5〜30nm、さらに好ましくは7〜20nmである。この1次粒子径の平均が3nm未満になると1次粒子間の空隙が著しく小さくなり、インキ中の溶剤や着色剤を吸収する能力が低下し、所望とする画像品位を得ることができないおそれがある。また、1次粒子径の平均が40nmを越えると、凝集した2次粒子が大きくなり、インクジェット記録層の透明性が低下し、インクジェット記録層中に定着された着色剤の発色性が低下し、所望とする印字濃度が得られないおそれがある。
インクジェット記録層中の全顔料中におけるシリカ等の微細粒子比率は、インクジェット記録層の透明性を維持するために、50%以上が望ましい。全顔料中のシリカ微細粒子等の微細顔料の比率が50%未満になると透明性の低下が懸念され、印字濃度等の画像品位が低下する場合もある。
インクジェット記録層に使用する接着剤としては、水溶性樹脂(例えばポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質類、でんぷん、カルボキシルメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体)、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、スチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系共重合体ラテックス等の水分散性樹脂、水性アクリル樹脂、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等、その他一般に塗工紙分野で公知公用の各種接着剤が単独あるいは併用して使用される。水性ポリウレタン樹脂は、ウレタンエマルジョン、ウレタンラテックス、ポリウレタンラテックス等とも通称されている。ポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネート化合物と活性水素含有化合物との反応から得られるものである。比較的多数のウレタン結合および尿素結合を含む高分子化合物である。
インクジェット記録層にカチオン性化合物を配合する場合、接着剤としてはカチオン性若しくはノニオン性のものが塗工用組成物の安定性が良いため好ましい。接着剤の配合量は顔料100質量部に対し1〜200質量部、より好ましくは5〜100質量部の範囲で調節される。ここで接着剤の量が少ないと、塗工層の強度が弱くなり上に形成されるキャスト塗被層の表面が傷つきやすくなったり、粉落ちが発生する場合がある。逆に接着剤の量が多いと、インク吸収性が低下し、所望のインクジェット記録適性が得られなくなる場合がある。
インクジェット用インクの着色剤は通常アニオン性であるため、インクジェット記録層には、インク中の着色剤成分を定着させる目的で、カチオン性化合物を配合するのが好ましい。配合の方法は、前記シリカ等の微細粒子顔料に混合すれば良いが、特に微細顔料がシリカ微細粒子の場合、シリカ微細粒子は一般にアニオン性であり、混合の際にシリカ微細粒子の凝集が起こる場合がある。
従って、非晶質シリカ(数ミクロンの二次粒子径を有する)を機械的手段により強い力を与えて微細粒子に粉砕する際、粉砕処理前の非晶質シリカにカチオン性化合物を一緒に混合分散してから機械的手段により分散・粉砕するか、あるいは微細化したシリカ2次粒子分散体にカチオン性化合物を混合し、一旦増粘・凝集させた後、再度機械分散・粉砕する方法等をとることにより、前記特定の粒径に調整したカチオン性微細シリカを用いるとよい。このようにして処理したカチオン性微細シリカは、カチオン性化合物が一部結合した構造をとり、安定して分散したスラリーとなっているためか、更に別途カチオン性化合物を追加配合しても凝集し難いという特徴を有する。
カチオン性化合物としては、カチオン性樹脂や低分子カチオン性化合物(例えばカチオン性界面活性剤等)が例示できる。印字濃度向上の効果の点ではカチオン性樹脂が好ましく、水溶性樹脂あるいはエマルジョンとして使用できる。更にカチオン性樹脂を架橋等の手段により不溶化し粒子状の形態としたカチオン性有機顔料としても使用できる。このようなカチオン性有機顔料は、カチオン性樹脂を重合する際、多官能性モノマーを共重合し架橋樹脂とする、あるいは反応性の官能基(水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アセトアセチル基等)を有するカチオン性樹脂に必要に応じ架橋剤を添加し、熱、放射線等の手段により架橋樹脂としたものである。カチオン性化合物、特にカチオン性樹脂は接着剤としての役割を果たす場合もある。
カチオン性樹脂は下記のものが例示できる。具体的には、
1)ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、
2)第2級アミン基や第3級アミン基や第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、
3)ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン類、
4)ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン樹脂、
5)ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン樹脂、
6)エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、
7)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド−SO共重合物、
8)ジアリルアミン塩−SO共重合物、
9)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、
10)アリルアミン塩の重合物、
11)ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、
12)アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合物等のカチオン性化合物。
カチオン性化合物は、さらに印字画像耐水性を向上させる効果も有する。インクジェット記録層に配合できるカチオン性化合物は顔料100質量部に対し、1〜100質量部、より好ましくは5〜50質量部の範囲で使用することができる。配合量が少ないと印字濃度向上の効果が得られにくく、多いと逆に印字濃度が低下したり、画像のニジミやムラが発生するおそれもある。
尚、カチオン性化合物は2層以上設けるインクジェット記録層の少なくとも上層のインクジェット記録層(表面に近い層)に配合すればその所望する効果は得られる場合が多いが、インク量が多い場合や上層のインクジェット記録層の塗工量が少ない場合は下のインクジェット記録層にも配合することもできる。カチオン性化合物は、印字濃度向上に特に効果があるものや、印字耐水性向上に特に効果があるもの等が存在し、それぞれを目的に応じて適宜使い分ける、或いは数種類のものを併用して使用することができる。
インクジェット記録層は、インクジェット記録層用塗工液を基材上、または必要に応じて基材上に設けた下塗り層上に、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブラシコーター、チャンプレックスコーター、バーコーター、リップコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、スライドコーター等の各種公知の塗工装置により塗工、乾燥される。インクジェット記録層の塗工量(合計)は、乾燥固形分で1〜50g/m、好ましくは、1.5〜30g/mである。ここで、1g/m未満では、印字の際にじみが発生しやすくなり、50g/mを越えて多いと、印字濃度が不十分となりやすい。
尚、下塗り層を設けた場合、1〜10g/m程度で十分な効果が得られる場合がある。
「下塗り層について」
なお、本発明において、基材とインクジェット記録層の間に、インクの吸収容量、吸収速度を高める目的で、下塗り層を設けることができ、また下塗り層を形成することが好ましい。尚、インクジェット記録層とは、主にインクジェットインク成分中の着色剤すなわち染料または着色顔料を定着させる層であり、下塗り層は主にインクジェットインク成分中の溶媒を速やかに吸収する層である。ただし、その区別は必ずしも明確ではなく、インク量が少ない場合、着色剤はインクジェット記録層のみに定着されることが考えられ、インク量が多くなると、着色剤の一部は下塗り層に定着される。
下塗り層は、顔料と接着剤を主成分として含有する。
下塗り層の顔料としては、カオリン、クレー、焼成クレー、非晶質シリカ(無定形シリカともいう)、合成非晶質シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、アルミナ、コロイダルシリカ、ゼオライト、合成ゼオライト、セピオライト、スメクタイト、合成スメクタイト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、ハイドロタルサイト、尿素樹脂系プラスチックピグメント、ベンゾグアナミン系プラスチックピグメント等、一般塗工紙製造分野で公知公用の各種顔料が1種もしくはそれ以上、併用することができる。これらの中でも、インク吸収性の高い無定形シリカ、アルミナ、ゼオライトを主成分として含有させるのが好ましい。
これらの顔料(主成分として使用するもの)の平均粒子径(凝集顔料の場合は凝集粒径)は1〜20μm程度が好ましく、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは3〜8μmである。1μm未満であるとインク吸収速度向上の効果に乏しくなり、20μmを超えて大きいとキャスト塗被層を設けた後での平滑性や光沢が不十分となるおそれがある。ただし、インク吸収性を調整したり、下塗り層上に塗工する塗料の浸透を制御する目的で、副成分として粒子径の小さい顔料を配合することができる。この様な顔料としてはコロイダルシリカ、アルミナゾル、或いは後述するインクジェット記録層に含有させるシリカ微細粒子等が挙げられる。
下塗り層の接着剤としては、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類、澱粉や酸化澱粉等の各種澱粉類、ポリビニルアルコール、カチオン性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス等、一般に塗工紙用として用いられている従来公知の接着剤が単独、あるいは併用して用いられる。
下塗り層の顔料と接着剤の配合割合は、その種類にもよるが、一般に顔料100質量部に対し接着剤1〜100質量部、好ましくは2〜50質量部の範囲で調節される。その他、一般塗工紙の製造において使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、帯電防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。下塗り層中には蛍光染料、着色剤を添加することもできる。
下塗り層中には、インクジェット記録用インク中の着色剤(染料または着色顔料)成分を定着する目的で、カチオン性化合物を配合することもできる。カチオン性化合物としては、インクジェット記録層に配合するカチオン性化合物として例示したものが適宜使用できる。しかし、インクの定着は、下塗り層よりもインクジェット記録層で定着する方が記録濃度が高く、鮮明な画像が得られるので、下塗り層中のカチオン性化合物の量はインクジェット記録層の50%以下、好ましくは20%以下とする。更に好ましくは、インクジェット記録層中のみにカチオン性化合物を配合し、下塗り層中にはカチオン性化合物が実質的に存在しないのが良い。実質的に存在しないとは、カチオン性界面活性剤等を助剤的に微量添加することは除外される。
下塗り層用組成物は、一般に固形分濃度を5〜50質量%程度に調整し、紙基材上に乾燥質量で2〜100g/m、好ましくは5〜50g/m程度、更に好ましくは5〜20g/m程度になるように塗工するとよい。塗工量が少ないと、インク吸収性改良効果が充分に得られなかったり、キャスト塗被層を設けた際に光沢が十分に出ないおそれがあり、多いと、印字濃度が低下したり、塗工層の強度が低下し粉落ちや傷が付き易くなる場合がある。
下塗り層は、上記下塗り層用組成物を、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブラシコーター、チャンプレックスコーター、バーコーター、リップコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、スライドコーター等の各種公知公用の塗工装置により塗工、乾燥される。さらに、必要に応じて下塗り層の乾燥後にスーパーキャレンダー、ブラシ掛け等の平滑化処理を施すこともできる。
「キャスト塗被層について」
このようにして形成されたインクジェット記録層上に、顔料および接着剤を含有する塗工液を塗工し、該塗工液が湿潤状態或いは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げてなる。
キャスト塗被層に用いる顔料としては、平均粒子径(凝集体顔料の場合は、凝集粒径平均値)が1μm以下のシリカ、アルミノシリケート、アルミナ、ゼオライトより選ばれる微細粒子顔料を使用する。好ましくはシリカ、アルミノシリケートであり、より好ましくはシリカである。粒子径は小さいほど透明性に優れるため、光沢を示し、且つインクジェット記録層に形成したインクの濃度を低下することがないので好ましい。微細粒子顔料として更に好ましくはコロイダルシリカであり、特に好ましいのはアニオン性コロイダルシリカであり、真球状のものがとりわけ好ましい。
キャスト塗被層は、インクを定着するための層でなく、光沢を発現するためにインクジェット記録層上に形成する薄い厚み(インクジェット記録層に比べて薄い)の層で、インクジェット記録層の表面の微細な凹凸を無くすことにより乱反射を防ぎ、より高い光沢性を発現する層である。従って、微細粒子の使用が好ましく、シリカの一次粒子の分散体であるコロイダルシリカの使用が好ましい。特にアニオン性コロイダルシリカは、アニオン性であるため、インクを定着能を有さないキャスト塗被層が形成でき、好ましい。
アニオン性コロイダルシリカの平均粒子径は、0.01〜0.15μmであり、好ましくは0.015〜0.12μmであり、更に好ましくは0.02〜0.10μmである。平均粒子径が0.01μm未満の場合は、インクの吸収性が低下し、また、0.15μmを超える場合は、光沢性および記録画像の発色の鮮明性が低下する。
キャスト塗被層には、上記コロイダルシリカの作用効果を損なわない範囲で、例示したキャスト塗被層用の顔料を併用することも可能である。
本発明のキャスト塗被層に用いる接着剤は、例えば、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質類、でんぷん、カルボキシルメチルセルロースやメチルセルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル系重合体エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンックス、アクリル系共重合体エマルジョン、スチレン−アクリル系共重合体エマルジョン、水性アクリル樹脂、水性ポリウレタン樹脂、水性ポリエステル樹脂等、その他一般に塗工紙分野で公知公用の各種接着剤が単独あるいは併用して使用される。
中でも、カゼインの使用は、キャスト塗被層を形成する際のキャストドラムからの離型性が優れるので好ましい。また、アクリル系共重合体エマルジョン、スチレン−アクリル系共重合体エマルジョンは、記録画像の鮮明性と光沢感がすぐれるので好ましい。これらを併用することも可能である。
キャスト塗被層の接着剤として、エマルジョンを用いる場合、好ましい質量平均分子量は、1000〜1000万であり、より好ましくは5000〜500万である。分子量が低いキャスト塗被層の強度が不十分となりやすく、分子量が高いとエマルジョンの安定性が不十分となりやすい。
また、エマルジョンの平均粒子径は、0.02〜0.15μm程度が好ましい。0.02μmに満たないとインク吸収性能が劣る傾向にある。0.15μmを超えると、光沢性や記録像の鮮明性が低下する傾向にある。
更に、エマルジョンのガラス転移温度は、50〜150℃が好ましい。ガラス転移温度が低い場合には、乾燥の際のキャスト塗被層の成膜が進み過ぎるために、表面の多孔性が低下し、インクの吸収速度が低下する傾向にある。ガラス転移温度が高い場合には、乾燥の際の成膜性が不十分となり、光沢性が不足する場合がある。
キャスト塗被層の顔料と接着剤との組成比(固形分質量比)は、顔料100質量部に対して3〜150質量部が好ましく、7〜100質量部がより好ましく、10〜70質量部が更に好ましい。接着剤の比率が150質量部を超えると、記録画像の発色の鮮明性が低下する傾向にあり、3質量部未満では光沢性が低下する傾向にある。
キャスト塗被層には、製造時にキャスト塗被層と鏡面ドラムの剥離をスムーズに行なうために、離型剤を配合することが好ましい。
離型剤としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス類、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カリウム、オレイン酸アンモミウム等の高級脂肪酸アルカリ塩類、レシチン、シリコーンオイル、シリコーンワックス等のシリコーン化合物、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素化合物が挙げられる。
離型剤の配合量は、顔料100質量部に対し0.1〜50質量部、好ましくは0.3〜30質量部、より好ましくは0.5〜20質量部の範囲で調節される。ここで配合量が少ないと、離型性改善の効果が得られにくく、多いと逆に光沢が低下したり、インクのハジキや記録濃度の低下が生じる場合がある。
キャスト塗被層用を形成するための塗工組成物中には、白色度、粘度、流動性等を調節するために、一般の印刷用塗工紙やインクジェット用紙に使用されている顔料、消泡剤、着色剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、防腐剤及び分散剤、増粘剤等の各種助剤が適宜添加される。
キャスト塗被層用塗工液をインクジェット記録層上に塗工する場合、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブラシコーター、チャンプレックスコーター、バーコーター、リップコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、スライドコーター等の各種公知の塗工装置が使用できる。本発明において、キャスト塗被層はキャスト方式により形成されたキャスト塗工層である。キャスト方式とは、塗工層を、平滑性を有する鏡面ドラム(キャストドラム)上で乾燥し、平滑面を塗工層上に写し取ることにより、平滑で光沢のある塗工層表面を得る方法である。
鏡面ドラムを用いてキャスト塗被層を設ける方法としては、上記のキャスト塗被層用塗工液をインクジェット記録層上に塗工して、該塗工層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げる方法(ウェットキャスト法)、該塗工層を一旦乾燥後、再湿潤し、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げる方法(リウェットキャスト法)、該塗工層を流動性はないが変形可能なゲル状態に凝固させ、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥する方法(ゲル化キャスト法)等が例示できる。また加熱された鏡面ドラムに直接キャスト塗工層用塗工液を塗工した後、基材側のインクジェット記録層下層面に圧接、乾燥して仕上げる方法(プレキャスト法)も採用することができる。
尚、鏡面ドラムの表面温度は40〜200℃程度が好ましく、70〜150℃がより好ましい。40℃未満であると乾燥に時間がかかり、成膜が不十分となりやすく、光沢が低下してしまう。200℃を超えて高いと、成膜が進みすぎ、表面の多孔性が低下し、インクの吸収速度が低下するばかりが、用紙表面が荒れたり光沢が低下する場合がある。
キャスト塗被層用塗工液をインクジェット記録層上に塗工して、インクジェット記録層およびキャスト塗被層が湿潤状態にある間に加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げる場合、キャスト塗被層用塗工液のインクジェット記録層への浸透を抑える目的で、キャスト塗被層用塗工液の不動化を促進する方法を採ることもできる。
この方法としては例えば、(1)インクジェット記録層中にキャスト塗被層用塗工液の不動化を促進する様なゲル化剤を配合しておく、(2)インクジェット記録層上にキャスト塗被層用塗工液の不動化を促進する様なゲル化剤を塗工・含浸させる、(3)キャスト塗被層用塗工液を塗工した後、キャスト塗被層用塗工液の不動化を促進する様なゲル化剤を表面に塗工・含浸させる、(4)キャスト塗被層用塗工液中に塗工液が乾燥する過程で不動化が促進されるようなゲル化剤を配合しておくことが挙げられる。
この様なゲル化剤としては、キャスト塗被層用塗工液中の接着剤の架橋剤である、ほう酸、ぎ酸等およびそれらの塩、アルデヒド化合物、エポキシ化合物等が挙げられる。上記の方式の内、ウェットキャスト法を採用する場合、インキ受容層上にキャスト塗被層用塗工液を塗工し、鏡面ドラム上に圧接し乾燥するまでの時間をなるべく短くした方が、塗工液の浸透が抑えられるため、光沢が発現しやすい。さらに、インキ受容層面がドラムに圧接される直前に、圧接ロール(プレスロール)上のインキ受容層面と鏡面ドラム間にキャスト塗被層用塗工液を付与して直ちに圧接する方式(ニップキャスト方式と称する)が、塗工液の浸透が極力抑えられ、少ない塗工量で良好な光沢、印字品位が得られ易く、特に好ましい。
キャスト塗被層の塗工量は、乾燥固形分で0.1〜20g/m程度、好ましくは0.2〜10g/m、より好ましくは0.5〜5g/mである。ここで、0.1g/m未満では、十分な光沢が得られ難く、20g/mを越えて多いと、印字の際にじみが発生しやすくなったり印字濃度が不十分となりやすい。キャスト仕上げにより設けた後で、さらにスーパーカレンダー等により平滑化処理を行うこともできる。
表層表面の75°光沢度(JIS−P−8142)は、印画紙の風合いを付与するためには、60%以上が好ましく、より好ましくは65%以上、更に好ましくは70%以上である。
このようにして仕上げてなるキャスト型インクジェット記録用紙は、JIS−Z−8741によるキャスト塗被層表面の20°光沢度が35%以上であることが好ましい。また、JIS−K−7105に準拠し、60°の角度で測定した像鮮明度が55%以上であることが好ましい。更に、王研式透気度が、60〜200秒/100ccであることが好ましい。そしてまた、キャスト塗被層表面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが4μm以下であることが好ましい。
本発明は、透気性基材上に、顔料と接着剤を有する下塗り層を設け、下塗り層上にインクジェット記録層およびキャスト塗被層を形成することが好ましい。中でも、下塗り層の顔料が、平均粒子径が1〜20μmのシリカであることが好ましい。更に、下塗り層にカチオン性化合物を有さないことが好ましい。インクジェット記録層とは、主にインクジェットインク成分中の着色剤すなわち染料または着色顔料を定着させる層であり、下塗り層は主にインクジェットインク成分中の溶媒を速やかに吸収する層である。このような下塗り層を採用すると、インクの溶媒はインクジェット記録層および下塗り層に浸透するが、染料はインクジェット記録層にとどまるので、高濃度の記録を行なうことができる。
また、本発明は、シリカ、アルミノシリケートおよびアルミナからなる群から選ばれる少なくとも1種の平均1次粒子径が3〜40nm、かつ、平均2次粒子径が10〜1000nmの2次粒子である顔料を有するインクジェット記録層を形成することが好ましい。中でも、顔料として、少なくとも1種のカチオン性微細シリカを含有することが好ましい。また、インクジェット記録層にカチオン性化合物を含有することが好ましい。このようなインクジェット記録層を採用すると、光沢性に優れ、記録濃度やインク吸収性に優れる。
更に本発明は、顔料としてコロイダルシリカを用いたキャスト塗被層を形成することが好ましい。中でも、アニオン性コロイダルシリカを含有することがより好ましい。このようなキャスト塗被層は、インクを定着するための層でなく、光沢を発現するためにインクジェット記録層上に形成する薄い厚み(インクジェット記録層に比べて薄い)の層である。コロイダルシリカは、シリカの一次粒子の分散体であり、これを主成分とするキャスト塗被層は、インクジェット記録層の表面の微細な凹凸を無くすことができ、結果、乱反射を防ぎ、より高い光沢性を発現することができる。形状のそろった真球状のコロイダルシリカの使用が光沢性が好ましい。特に、アニオン性コロイダルシリカは、アニオン性であるため、インクを定着能を有さないキャスト塗被層が形成でき、好ましい。
キャスト塗被層は、インクジェット記録層上に顔料および接着剤を含有するキャスト塗被層用塗工液を塗布し、湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥してキャスト仕上するが、キャスト塗被層用塗工液を付与して直ちに鏡面ドラムに接するようにしてキャスト塗被層を形成することが好ましい。
更に、キャスト塗被層表面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが4μm以下となるように製造することが好ましい。
このようなキャスト型インクジェット記録用紙は、裏面に粘着加工を施してもよい。また、裏面に記録用紙(例えば、インクジェット記録用紙、感熱記録紙、熱転写記録受像紙、磁気記録紙等)などを積層してもよい。他面に別基材(紙、フイルム、不織布、磁気カード、ICカード等)などを貼り合せてもよい。
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、例中の部および%は特に断らない限り、それぞれ質量部および質量%を示す。
実施例1
「透気性基材(紙基材)の作製」
木材パルプ(LBKP:ろ水度440mlCSF)100部、填料(炭酸カルシウム3:タルク1の比率)15部、市販サイズ剤0.04部、硫酸バンド0.45部、澱粉1.00部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量170g/mの紙基材を得た後、100kg/cmの線圧でスーパーカレンダー処理を施した。
得られた紙基材の厚さは195μmであった。
「シリカゾルの調製」
市販気相法シリカ(商品名:レオロシールQS−30、平均一次粒子径9nm、比表面積300m/g、(株)トクヤマ製)をサンドグラインダーにより水分散粉砕した後、ナノマイザー(商品名:ナノマイザー、ナノマイザー社製)を用いて、粉砕分散を繰り返し、分級後、平均二次粒子径80nmからなる10%分散液を調製した。
該分散液にカチオン性化合物として、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミド共重合体(商品名:PAS−J−81、日東紡績(株)製)10部を添加し、顔料の凝集と、分散液の増粘を起こさせた後、再度ナノマイザーを用いて、粉砕分散を繰り返し、平均二次粒子径300nmからなる8%分散液を調製しシリカゾルを得た。
「下塗り層の形成」
紙基材上に、下記下塗り層用塗工液を、乾燥質量で9g/mになるように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。
[下塗り層用塗工液]
合成非晶質シリカ(商品名:ファインシールX−30、(株)トクヤマ製、平均二次粒子径3.2μm)100部、シリル変性ポリビニルアルコール(商品名:R1115、クラレ(株)製)20部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA145、クラレ(株)製5部、蛍光染料(商品名:WhitexBPSH、住友化学(株)製)2部、カチオン性化合物(商品名:ユニセンスCP104)3部。
「インクジェット記録層およびキャスト塗被層の形成」
次に、エアナイフコーター、乾燥装置を有するキャスト塗工装置を用い、先ず得られた下塗り層上に下記インクジェット記録層用塗工液を、乾燥質量で4g/mになるように、エアーナイフコーターで塗工して、乾燥装置で乾燥した。続いて、下記キャスト塗被層用塗工液の塗布し、湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げ、インクジェット記録用紙を得た。このときのキャスト塗被層の塗工量は乾燥質量で、2g/mであった。
[インクジェット記録層用塗工液]
上記シリカゾル100部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ(株)製)10部。
[キャスト塗被層用塗工液]
ガラス転移点100℃のアクリルエマルジョンとコロイダルシリカとの複合体エマルジョン(商品名:アクアブリッド906、ダイセル化学工業(株)製、アクリルエマルジョンとコロイダルシリカは質量比で20:80、エマルジョンの粒子径は40nm)100部、カゼイン5部、増粘剤6部、離型剤(ステアリン酸)5部。
参考例
実施例1の透気性基材(紙基材)の作製において、填料を5部とした以外は、実施例1と同様にして紙基材およびインクジェット記録用紙を得た。
比較例
下記の透気性基材(紙基材)を用いた以外は実施例1と同様にして紙基材およびインクジェット記録用紙を得た。
「透気性基材(紙基材)の作製」
木材パルプ(LBKP:ろ水度400mlCSF)100部、填料0部、市販サイズ剤0.04部、硫酸バンド1部、澱粉0.5部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量210g/mの紙基材を得た後、150kg/cmの線圧でスーパーカレンダー処理を施した。
得られた紙基材の厚さは195μmであった。
比較例
実施例1で用いた紙基材上に、下記のインクジェット記録層用塗工液を、乾燥質量で13g/mになるように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。さらに、下記のキャスト塗被層用塗工液の塗布し、湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げ、インクジェット記録用紙を得た。
[インクジェット記録層用塗工液]
合成非晶質シリカ(商品名:ファインシールX−30、(株)トクヤマ製、平均二次粒子径3.2μm)100部、シリル変性ポリビニルアルコール(商品名:R1115、クラレ(株)製)20部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA145、クラレ(株)製5部、蛍光染料(商品名:WhitexBPSH、住友化学(株)製)2部、カチオン性化合物(商品名:ユニセンスCP104)3部。
[キャスト塗被層用塗工液]
ガラス転移点100℃のアクリルエマルジョンとコロイダルシリカとの複合体エマルジョン(商品名:アクアブリッド906、ダイセル化学工業(株)製、アクリルエマルジョンとコロイダルシリカは質量比で20:80、エマルジョンの粒子径は40nm)100部、カゼイン5部、増粘剤6部、離型剤(ステアリン酸)5部。
比較例
下記の透気性基材(紙基材)を用いた以外は実施例1と同様にして紙基材およびインクジェット記録用紙を得た。
「透気性基材(紙基材)の作製」
木材パルプ(LBKP:ろ水度420mlCSF)100部、填料として焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製)4部、市販サイズ剤0.04部、硫酸バンド2部、澱粉1.00部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量150g/mの紙基材を得た後、100kg/cmの線圧でスーパーカレンダー処理を施した。
得られた紙基材の厚さは195μmであった。
比較例
下記の透気性基材(紙基材)を用いた以外は実施例1と同様にして紙基材およびインクジェット記録用紙を得た。
「透気性基材(紙基材)の作製」
木材パルプ(LBKP:ろ水度420mlCSF)100部、填料0部、市販サイズ剤0.04部、硫酸バンド3部、澱粉1.00部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量210g/mの紙基材を得た後、150kg/cmの線圧でスーパーカレンダー処理を施した。
得られた紙基材の厚さは195μmであった。
比較例
比較例で用いた紙基材を用い、比較例と同様にしてインクジェット記録層およびキャスト塗被層を設け、インクジェット記録用紙を得た。
各実施例および比較例で用いた紙基材の粗さ、透気度およびステキヒトサイズ度、灰分を求め表1に示す。これらの試験方法は下記に示した通りである。
〔粗さ〕
ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaで、パーカー・プリント・サーフ粗さ計により測定した。数値が大きいほど粗くなる。
〔透気度〕
王研式透気度計により測定した。
〔ステキヒトサイズ度〕
JIS−P−8122の方法で測定した。
〔灰分〕
JIS−P−8204の方法で測定した。
各実施例および比較例で得られたインクジェット記録用紙の白紙光沢、像鮮明度、粗さ、透気度を求め表1に示す。これらの試験方法は下記に示した通りである。
〔光沢度〕
JIS−Z−8741に準じて白紙部の20°光沢および75°光沢を測定した。
〔像鮮明度〕
スガ試験機(株)製像鮮明度測定機ICM−IDPを用いて、JIS−K−7105に準拠し、反射60度における像鮮明度を測定した。
〔粗さ〕
ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaで、パーカー・プリント・サーフ粗さ計により測定した。数値が大きいほど粗くなる。
〔透気度〕
王研式透気度計により測定した。
各実施例および比較例で得られたインクジェット記録用紙のインクジェット記録適性を下記の基準で評価し、その結果を表1に示す。
〔印字の滲み〕
インクジェットプリンターBJS700(キヤノン(株)製)を用いて印字を行ない、印字のにじみを評価した。
◎:印字のにじみは全く認められず、優れたレベル。
○:印字のにじみがわずかに認められるが良好なレベル。
△:印字のにじみがややあり、実用上やや問題となるレベル。
×:印字のにじみが著しく、実用上重大な問題となるレベル。
〔インクの乾燥性〕
インクジェットプリンターPM950C(エプソン(株)製)を用いて印字を行なった。
シアンインクとマゼンタインクの2色混合のベタ印字部につきインクの乾燥性を評価した。
○:印字直後に指で触れてもまったく汚れない。
△:印字直後に指で触れると若干汚れる。
×:印字直後に指で触れると汚れる。
〔ベタ印字部の均一性〕
インクジェットプリンターPM950C(エプソン(株)製)を用いて印字を行なった。
シアンインクとマゼンタインクの2色混合のベタ印字部の印字ムラ(濃淡ムラ)を目視にて評価した。
◎:印字ムラは全く認められず、優れたレベル。
○:印字ムラがわずかに認められるが良好なレベル。
△:印字ムラがややあり、実用上やや問題となるレベル。
×:印字ムラがあり、実用上問題となるレベル。
〔インクジェット記録後の印字濃度〕
インクジェットプリンターPM950C(エプソン(株)製)を用いて印字を行なった。
黒ベタ印字部分の印字濃度をマクベスRD−914で測定した。
〔目視外観〕
光沢感、平滑感を目視により評価した。
◎:極めて優れる。
○:優れる。
△:やや劣る。
×:劣る。
〔総合評価〕
総合的に評価した。
5:極めて優れる。
4:優れる。
3:普通。
2:やや劣る。
1:劣る。
Figure 0004518090

Claims (3)

  1. 透気性基材上に、顔料および接着剤を含有する少なくとも1層のインクジェット記録層を設け、前記インクジェット記録層上に顔料および接着剤を含有する塗工液を塗工し、該塗工液が湿潤状態或いは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥してキャスト塗被層を形成するインクジェット記録用紙の製造方法において、透気性基材として、木材パルプを主成分とし、且つ灰分が〜20%であ、キャスト塗被層を設ける面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが6μm以下であり、かつ、王研式透気度が10〜200秒/100ccである紙基材を使用し、インクジェット記録層の顔料が平均2次粒子径が10〜1000nmの2次粒子であることを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
  2. インクジェット記録層の顔料が、シリカ、アルミノシリケートおよびアルミナからなる群から選ばれる少なくとも1種の平均1次粒子径が3〜40nmであることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
  3. インクジェット記録層の顔料が、少なくとも1種のカチオン性微細シリカを含有する請求項1又は2記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
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