JPH11321067A - インクジェット記録媒体 - Google Patents

インクジェット記録媒体

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JPH11321067A
JPH11321067A JP12978898A JP12978898A JPH11321067A JP H11321067 A JPH11321067 A JP H11321067A JP 12978898 A JP12978898 A JP 12978898A JP 12978898 A JP12978898 A JP 12978898A JP H11321067 A JPH11321067 A JP H11321067A
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ink
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JP12978898A
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Yoshitaka Okumura
嘉孝 奥村
Takaaki Kouro
孝明 紅露
Yoshiharu Kawashima
義晴 川島
Hiromasa Kondo
博雅 近藤
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高精細画像の再現性に優れたインクジェット記
録媒体を提供する。 【解決手段】紙支持体上にキセロゲル系多孔質顔料を含
有する記録層を設けたインクジェット記録媒体におい
て、JAPAN TAPPI No.27−B法に準じ
て測定した15秒後の記録媒体の浸水伸度が0.3%以
下であることを特徴とするインクジェット記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体上に水性
インクを用いて記録するインクジェット記録方式に関
し、インク吸収性及び、高精度な画像再現性に優れたイ
ンクジェット記録媒体を提供する。
【従来の技術】水性インクを用いるインクジェット記録
方式は、記録時の騒音が少なく、カラー化が容易である
こと、高速記録が可能であること等の理由から、端末用
プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、あるいは帳票印刷
などへの応用が進められている。一般の印刷に使用され
る上質紙やコーテッド紙はインクの吸収性が劣るため、
印字されたインクが紙表面で乾燥せずに長時間残り、装
置や連続して印字されたシートを汚染したり画像が汚れ
たりするため実用性に乏しい。こうした問題を解決する
ために、サイズ度の低い記録紙を用いる(特開昭52−
53012号公報)ことや尿素−ホルマリン樹脂を内添
した原紙に水溶性高分子を含浸させる(特開昭53−4
9113号公報)といった提案が開示されている。更
に、インクの発色性や再現性を高める目的で表面に無定
形シリカを始めとする種々の多孔質無機顔料類を塗布し
た記録用紙(特開昭55−51583号公報、特開昭5
6−148585号公報)が開示されている。また、に
じみを抑えた高精細の画像を得る目的でこれらの多孔質
顔料の物性を規定(特開昭58−110287号公報、
特開昭59−185690号公報、特開昭61−141
584号公報)する等の改良が提案されている。
【0002】また、インクジェット記録方式が一般化す
るにつれ、鉛筆による筆記性等の事務用紙としての適性
と記録適性の両立を目的とし、特開平4−16379で
は、細孔半径の異なる二種以上の多孔質顔料を適宜併用
することが提案されており、一応の成果を得ている。
【0003】しかし、近年のインクジェットプリンタ技
術の発展はめざましく、プリンタの精度が向上するに伴
い、ほとんど銀塩写真の画質に匹敵する記録品質が求め
られるようになっている。これに対応して色の再現範囲
を広げるため、記録媒体に打ち込まれるインク量も増え
る傾向にあり、記録媒体に対して今までより多い吸収容
量と、このインク量に耐えるコックリングのレベルが求
められている。
【0004】紙を支持体とする記録媒体に水性インクで
記録すると、記録媒体がボコついたり波打ったりする場
合がある。この現象をコックリングと呼ぶ。コックリン
グが発生すると記録媒体に対する記録ヘッドの距離や角
度が部分的に変わり、打ち込まれたインク滴の間隔が変
化して不揃いになったり位置がずれたりすることにより
本来の記録精度が得られず、結果として記録物の品位が
低下する。さらに甚だしい場合はボコついた記録媒体に
ヘッドが衝突し記録画像を汚したり、記録媒体が破れた
り、さらには記録ヘッドを破損したりする。
【0005】コックリングは、以下の原因により発生す
ると考えられる。すなわち、記録媒体上に打ち込まれた
インク中の水分は支持体まで浸透し、基材のパルプ繊維
に吸収され、パルプ繊維を膨潤させる。水によるパルプ
繊維の膨張率は繊維の軸方向とそれに直交する方向で大
きな差があることはよく知られており、また、機械で抄
紙したほとんどの場合、抄紙機の流れ方向に繊維が配向
している。よって、紙の膨潤率も抄紙機の流れ方向より
幅方向が大きくなり、膨潤の方向に異方性が生ずる。さ
らに、記録媒体に打ち込むインクの量は、通常、全面同
じではなく、図柄の濃度階調に伴って薄いところは少な
く、濃いところは多くなるため、薄いところの支持体の
膨潤は少なく、濃いところは多くなる。コックリング
は、こういった支持体の膨潤率の異方性や膨潤量の不均
一によって発生すると考えられるため、支持体に紙を用
いる記録媒体にとってコックリングを改良することは多
大な困難を伴うものである。
【0006】コックリング改良の方法としては、特開昭
62−95285号公報、特開平3−199081号公
報等がある。たとえば前者は、通常の乾燥方法では2.
0%以下の浸水伸度を確保することができないとして、
塗工層の乾燥のためにキャスト塗工等の拘束条件下で乾
燥させている。さらに、原紙も拘束条件下での乾燥が好
ましいとしてヤンキードライヤーでの乾燥を提案してい
る。また後者は、記録媒体のパルプ繊維の配向する程度
を、縦方向と横方向の差を極力小さくすることの目安と
して、原紙を抄造した方向(Machine Dire
ction:MD方向)の浸水伸度と、これに直交する
方向(Cross Direction:CD方向)の
浸水伸度の比を1.3以下とすることによりコックリン
グの改良を提案している。しかし、これらの方法は、あ
る程度の効果を与えるものではあるが、近年の高精細記
録に対しては必ずしも満足できるものではない。
【発明が解決しようとする課題】上記の欠点を改善し、
高精細な画像を良好な再現性で記録できるインクジェッ
ト記録用媒体を得るため、本発明者らは記録用媒体に使
用する材料、層構成、さらに紙を主体とする支持体の特
性および加工方法について鋭意検討を行った結果、高精
細画像の再現性に優れたインクジェット記録媒体を得る
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。本発明は
インク吸収容量が多く、コックリングの少ない、高精細
画像の再現性に優れたインクジェット記録媒体を提供す
る。
【0007】本発明は下記の態様を含む。 〔1〕 紙支持体上にキセロゲル系多孔質顔料を含有す
る記録層を設けたインクジェット記録媒体において、J
APAN TAPPI No.27−B法に準じて測定
した15秒後の記録媒体の浸水伸度が0.3%以下であ
ることを特徴とするインクジェット記録媒体。 〔2〕 JAPAN TAPPI No.27−B法に
準じて測定した30秒後の記録媒体の浸水伸度が0.3
%以下であることを特徴とする〔1〕記載のインクジェ
ット記録媒体。 〔3〕 紙支持体の実量を100g/m2 に換算したとき
のステキヒトサイズ度が25秒以上150秒以下である
ことを特徴とする〔1〕または〔2〕記載のインクジェ
ット記録媒体。 〔4〕 記録層が少なくとも2層よりなり、支持体に近
接する記録層に含まれる顔料が、25〜75%のBET
比表面積100m2 /g以上のキセロゲル系顔料と、7
5〜25%のBET比表面積50m2 /g以下の非キセ
ロゲル系顔料を含有する〔1〕、〔2〕または〔3〕記
載のインクジェット記録媒体。 〔5〕 JIS P8118に準じて測定した密度が、
0.75g/cm3 以上、1.10g/cm3 以下、紙
厚が100μm 以上、300μm 以下であることを特徴
とする〔1〕、〔2〕、〔3〕または〔4〕記載のイン
クジェット記録媒体。
【0008】浸水伸度は水により紙が伸びる程度を表す
ものであるから、コックリングの起こしやすさの目安と
考えられる。しかし、通常測定される浸水伸度は紙全体
を水中に浸漬して5分経過した後の伸びを測定するのに
対し、コックリングは、記録紙に打ち込まれた少量のイ
ンクが記録紙に付着、吸収され、乾燥が終了するまでの
間に発生する。すなわち、通常測定される浸水伸度とコ
ックリングでは、それを発生させる水の量も時間も、大
きく異なる。コックリングの改良に際して着目すべき
は、水が付着した直後の記録媒体の挙動であり、多量の
水の中に長時間漬けた後の挙動ではない。特開昭62−
95285号公報や特開平3−199081号公報で開
示された方法がコックリングの改良に必ずしも十分でな
かった理由の一つに、以上のことが挙げられる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の支持体に用いる
紙用のパルプとしては、針葉樹晒クラフトパルプ(以
下、NBKP)等や広葉樹晒クラフトパルプ(以下、L
BKP)等の化学パルプ、GP、BCTMP、MP等の
機械パルプ、ケナフ等の非木材原料から得られるパル
プ、DIP等のパルプに代表される抄紙用パルプが挙げ
られる。これを主体とし、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリスチレン、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系繊
維、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン
含有重合体、6−ナイロン、66−ナイロン等のポリア
ミド系繊維、ポリエチレンサクシネート、ポリカプロラ
クトン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート・ヴァリ
レート共重合体等の脂肪族ポリエステル繊維、ビニロン
繊維等を混合してもよい。また、必要に応じてタルク、
カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、ホワイトカ
ーボン、無定型シリカ、珪藻土、酸化チタン、活性白
土、硫酸バリウム等の無機顔料、尿素ホルマリン樹脂、
ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー等有機顔料を
填料として添加し、酸性あるいは中性抄紙で通常の方法
により調製できる。
【0010】さらに、ロジン系サイズ剤、アルケニルコ
ハク酸無水物、アルキルケテンダイマー等に代表される
サイズ剤、酸化澱粉、酵素変性澱粉、カチオン変性澱
粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉等の澱粉類、メチ
ルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシセルロー
ス、完全鹸化または部分鹸化ポリビニルアルコール、カ
ルボキシ変性ポリビニルアルコール、珪素変成ポリビニ
ルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール等の
ポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルピロリドン、アクリル酸アミド・アクリル酸エステ
ル共重合体、アクリル酸アミド・アクリル酸エステル・
メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重
合体のアルカリ塩、イソブチレン・無水マレイン酸共重
合体アルカリ塩、カゼイン等の水溶性高分子、ポリ酢酸
ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル
酸エステル、ポリブチルメタクリレート、スチレン・ブ
タジエン共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、
スチレン・ブタジエン・アクリル系共重合体等のラテッ
クスに代表される接着剤(樹脂類)を内添あるいは塗布
若しくは含浸した原紙を適宜用いることができる。
【0011】上記の酸化澱粉の内でも、特に、澱粉を過
ヨウ素酸等で酸化して得られたジアルデヒド澱粉はセル
ロースとの反応性が強く、寸法安定性に優れた効果を持
っているので、好適に使用される。
【0012】このようにして得た支持体の坪量を100
g/m2 に換算したときのステキヒトサイズ度は25秒
以上150秒以下であることが好ましい(サイズ度を坪
量で割り、100を掛けた値)。より好ましくは25秒
以上90秒以下である。ステキヒトサイズ度が150秒
を越える場合はインク吸収容量が少なすぎ、記録画像が
にじんだり、印字されたインクが記録媒体表面で乾燥せ
ずに長時間残り、装置や連続して印字された記録媒体を
汚したりする可能性が高い。逆に25秒未満の場合、イ
ンク中の水分が支持体中に多量に入りやすくなり、コッ
クリングを起こしやすくなる。
【0013】本発明において、インク受容層に含まれる
キセロゲル系多孔質顔料は、たとえば、 (1)水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカ、酸化マ
グネシウム等のヒドロゲル形成物質を原料とし、このよ
うなヒドロゲルを乾燥してキセロゲルにした後、粉砕、
分級して用いる方法。 (2)ヒドロゲルの状態で適当な二次、三次凝集体の大
きさに造粒し、乾燥した後、さらに加熱処理することに
より焼結、結晶化等を進行させ、酸化物の一次粒子間の
結合を強化して用いる方法。 (3)コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等の微粒
子懸濁液中で尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマ
リン樹脂等を生成させる段階で、その生成条件を調節す
ることにより、目的とする二次粒子径に造粒された微小
粒子とした後、乾燥して用いたり、さらには必要に応じ
て焼結された粒子として使用する方法。 等、公知の種々の方法を利用して製造することができ、
市販されている。中でもシリカ系顔料は、比較的屈折率
が小さいこと、多孔性構造のコントロールが容易なこと
等の特性により、インク受容性に優れ、高い記録濃度が
得られるため、インクジェット記録媒体に好ましく使用
される。
【0014】インク受容層に含まれる顔料として、キセ
ロゲル系多孔性顔料の他、必要に応じて例えば、炭酸カ
ルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホ
ワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、
珪酸マグネシウム、ホワイトカーボン、アルミナ、水酸
化アルミニウム等の無機顔料類、スチレン系、アクリル
系、尿素樹脂系、メラミン樹脂系、ベンゾグアナミン樹
脂系の有機顔料類を併用することもできる。
【0015】また、インク受容層の結着剤としてデンプ
ン及びその誘導体、カルボキシメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、大豆タ
ンパク等の天然または半合成高分子類、ポリビニルアル
コール及びその誘導体、ポリビニルブチラール樹脂、ポ
リエチレンイミン系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹
脂、ポリ(メタ)アクリル酸系樹脂、アクリル酸エステ
ル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアクリルアミド系樹
脂、ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、スチ
レン・ブタジエン共重合体、メタクリル酸メチル・ブタ
ジエン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のビ
ニル系共重合体樹脂の水溶液または水分散体、あるいは
上記の樹脂類にアニオン性またはカチオン性残基を導入
した変性重合体等の公知の材料を適宜用いることができ
る。
【0016】さらに、水性インクでの印字画像の耐水性
を向上させる目的で、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリ
アミン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドエピクロ
ルヒドリン系樹脂、ポリアミンエピクロルヒドリン系樹
脂、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系樹脂、
ポリジアリルアミン系樹脂、ジシアンジアミド縮合物等
のカチオン系高分子化合物を併用することも出来る。更
に必要に応じ、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、抑泡剤、
発泡剤、離型剤、浸透剤、湿潤剤、熱ゲル化剤、滑剤、
その他当該技術分野で公知の各種助剤も使用することが
できる。
【0017】塗工量は特に限定されず、求める記録品質
に応じて決定することができるが、コックリングが問題
になるのは特に高画質の記録物を求める場合であり、そ
のためには全塗工量として5g/m2 以上45g/m2
以下、好ましくは12g/m 2 以上、40g/m2 以下
である。少ない塗工量では高精度な画像再現性に優れた
記録物を得ることは困難であり、逆に塗工量が多い場合
は記録濃度や表面強度が低下する恐れがある。
【0018】塗工層構成は、1層よりも2層以上とする
ことが好ましい。前述のとおり、インクジェット記録層
として好ましいキセロゲル系多孔質顔料はシリカ系顔料
であり、表面の層はこれを主顔料とすることが好ましい
が、支持体に近接する記録層(下層)の顔料は、キセロ
ゲル系多孔質顔料と非キセロゲル系顔料を併用すること
が好ましい。
【0019】本発明において、支持体に近接する記録層
の顔料は、その構成比の25〜75%をBET比表面積
100m2 /g以上キセロゲル系顔料とし、残りの75
〜25%をBET比表面積50m2 /g以下の非キセロ
ゲル系多孔質顔料とすることが望ましい。基材に近接す
る記録層中のキセロゲル系多孔質顔料が25%より少な
いとインクの吸収容量が低下し、保持しきれなかったイ
ンク中の溶媒成分は基材に吸収され、基材繊維を膨潤さ
せるためコックリングが不良となる。または、保持しき
れなかったインクは上層に留まり、インクの吸収容量が
不足するため、にじみ不良のために画質が悪化したり、
インクの吸収速度が低下してプリンタ内部のロールや次
の記録物を汚したりする可能性が高くなる。キセロゲル
系多孔質顔料が25%より少ないままでこれ等の欠点を
避けるためには、全体の記録層塗工量を大幅に増やす必
要が生ずる。塗工量が多いことは操業的、経済的に不利
であるのみならず、記録濃度や表面強度が低下しやすく
なり、品質の面からも好ましい態様とは言えない。また
逆に75%より多い場合、コックリングに関しては問題
ないが、この層の吸水性が大きすぎるため、相対的に上
層の塗料の保水性が低下し、上層の塗工時にストリー
ク、スクラッチや塗工ムラ等の操業上、外観上の欠陥を
生じやすくなる。非キセロゲル系顔料及びキセロゲル系
顔料の平均粒径はそれぞれ0.3〜15μmが好まし
い。
【0020】インク受容層を塗工する手段としてはサイ
ズプレス、ゲートロール、ロールコーター、バーコータ
ー、エアナイフコーター、ロッドブレードコーター、ブ
レードコーター、ダイコーター、カーテンコーターなど
通常使用されている塗工手段から適宜選択することがで
きる。特に、ダイコーターやカーテンコーターは前計量
のため、塗料の構成成分が選択的に支持体や下層に吸収
される選択吸収が少なく、また均一な厚みの塗工層が得
られるため、記録ムラが出にくく、好ましく用いられ
る。塗工の際に原紙に掛ける張力は特に限定しないが1
0kg/m〜80kg/mが好ましい。これより小さい
と原紙のたるみ等により塗工ムラが出やすくなり、大き
いと引き皺が出やすくなる。また張力が大きい程パルプ
繊維は配向しやすく、結果として異方性が大きくなるた
めコックリングには好ましくない影響を及ぼす。
【0021】このようにして得た記録媒体のJAPAN
TAPPI No.27−B法に準じて測定した15
秒後の記録媒体の浸水伸度は0.3%以下であることが
必要である。前述のとおり、15秒後の浸水伸度が0.
3%を越えているとコックリングが不良となる。一般
に、紙には方向性があり、MD方向(マシン ディレク
ション)に繊維が並びやすく、CD方向(クロス マシ
ン ディレクション)とは異なった性状を示す。たとえ
ば、こわさや引張り強さはMD方向に強く、引裂き強さ
や浸水伸度はCD方向に大きな値を示す。本発明におけ
る浸水伸度は、その記録媒体において、浸水伸度が最も
大きくなる方向、すなわち、一般にはCD方向を指し、
ほとんどの場合、当業者であれば繊維の配向方向を視認
でき、MD方向、CD方向を特定できるが、たとえば、
裏面に塗工層が設けられていて、繊維の配向を視認でき
ない場合は、基準となる方向を一つ決め、これから30
度ずつ回転させた方向の合計6点について浸水伸度を測
定し、その最大値を、その記録媒体の浸水伸度とする。
好ましくは、記録媒体のJAPAN TAPPI N
o.27−B法に準じて測定した30秒後の記録媒体の
浸水伸度も0.3%以下とする。これによりコックリン
グが更に改良される。
【0022】原紙パルプのフリーネス(CSF)は叩解
の程度を示すが、叩解を進めてフリーネスを下げると浸
水伸度が大きくなるため、フリーネスを下げすぎないこ
とが好ましい。繊維の配向は抄紙機の操業条件、特に原
料のヘッドボックスからの噴出速度(ジェット)と抄紙
網(ワイヤ)の運転速度比(ジェット/ワイヤ比、J/
W比)の影響が大きく、一般に配向が強いほどCD方向
の浸水伸度が大きくなる。よって、J/W比によっても
調整することができる。JIS P8118に準じて測
定した支持体の密度は限定しないが、0.75g/cm
3 以上1.3g/cm3 以下が好ましい。
【0023】また記録媒体の密度は、0.75g/cm
3 〜1.10g/cm3 が好ましい。JIS P811
8に準じて測定した記録媒体の密度が0.75g/cm
3 未満よりも以上の方が、コックリングは起こしにく
く、逆に、1.10g/cm3を越える場合はブラッキ
ングと呼ばれる、紙が透明化する現象が発生する場合が
あり、使用条件、用途によっては望ましくない。また、
密度が上記の範囲にあっても、紙厚が100μm 未満よ
りも以上の方が、コックリングはより起こしにくく、3
00μm を越える場合は、プリンタによっては給紙適性
が不安定になる場合が認められた。したがって、紙厚は
100μm 以上、300μm 以下とすることが好まし
い。
【0024】本発明において使用される水性インク中に
は染料として水溶性直接染料及び水溶性酸性染料のうち
少なくとも1種を含有し、この他に適宜、湿潤剤、染料
溶解剤、防腐剤、防黴剤等を含有する。水溶性直接染料
としてはCI.ダイレクトブラック、CI.ダイレクト
イエロー、CI.ダイレクトブルー、CI.ダイレクト
レッド等が挙げられ、水溶性酸性染料としては、CI.
アシッドブラック、CI.アシッドイエロー、CI.ア
シッドブルー,CI.アシッドレッド等を挙げることが
できるが必ずしもこれらに限定されるものではない。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、もちろんこれらの例に限定されるものでは
ない。なお実施例に於て示す部数及び%は重量部及び重
量%を意味する。実施例中の諸物性の測定方法を以下に
示す。 1)浸水伸度 JAPAN TAPPI No.27−B法に準じて、
浸水伸度を測定した。測定時間は、浸水15秒後及び3
0秒後の値を記録した。 2)印字濃度 セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−
700Cを用いて720dpiの記録密度で印字を行
い、印字濃度を測定した。その結果、優れた印字濃度を
示したものをA、やや薄いが実用上問題のないレベルの
ものをB、薄すぎて実用に耐えないものをCとランク付
けした。
【0026】3)裏写り セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−
700Cを用いて720dpiの記録密度で100%濃
度印字を行い、その部分を裏面から観察して裏写りの程
度を目視で評価した。インクの裏抜けが少なく、裏面か
らほとんど見えないものをA,インクがやや見えるが実
用上問題のないものをB、インクが裏から見え、実用上
問題を起こす可能性のあるものをCとランク付けした。 4)コックリング セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−
700Cを用いて720dpiの記録密度で200%濃
度印字を行い、コックリングの発生状態を目視で評価し
た。その結果、コックリングがほとんど認められなかっ
たものをA、ややコックリングが認められるが高精細印
字に適している問題のないレベルのものをB、コックリ
ングが認められるが高精細印字可能なレベルのものを
C、コックリングが大きく高精細印字に不向きなものを
Dとランク付けした。
【0027】実施例I−1 フリーネス(CSFと略す)490mlのLBKPを8
0部、CSF470mlのLBKP20部に、填料とし
て重質炭酸カルシウム、変性ロジンサイズ1.5部、ジ
アルデヒド澱粉2.0部、バンド0.5部、歩留まり剤
を加えて長網抄紙機にて、坪量80g/m2 の上質紙を
抄造した後、濃度4.0%の完全鹸化ポリビニルアルコ
ールと濃度0.5%の変性ロジンサイズ剤からなる表面
サイズ液を付着量30ml/m2 となるようにサイズプ
レスし、原紙とした。この原紙の灰分は2.0%であっ
た。100g/m2 に換算したステキヒトサイズ度48
秒。この原紙の片面に、無定形シリカ顔料(商品名:フ
ァインシールX−37、(株)トクヤマ製)100部
を、カチオン樹脂(商品名:ユニセンスCP−103、
センカ工業(株)製)の10%水溶液500部中に分散
した分散液と、結着剤として変性ポリビニルアルコール
(商品名:クラレポバールR−1130、(株)クラレ
製)10%水溶液250部を混合して作成したインク受
容層用塗液を、原紙にかける張力を30kg/mとし、
乾燥後の塗布量が20g/m2 となるように塗工した後、
スーパーカレンダー処理(線圧50kg/cm、通紙速
度5m/分)を行ってインクジェット記録媒体を得た。
【0028】実施例I−2 実施例I−1と同じ原紙の片面に、焼成カオリン(商品
名:アンシレックス、エンゲルハード(株)製,BET
比表面積15m2 /g、平均粒径0.6μm)70部、
無定型シリカ(商品名:ミズカシルP−78D、水澤化
学工業製,BET比表面積370m2 /g、平均粒径8
μm)30部を水分散し、ポリビニルアルコール(商品
名:PVA110、(株)クラレ製)10%水溶液を5
0部、ラテックス(商品名:L−1537、旭化成
(株)製)48%液を10部添加して固形分濃度35%
とした第一塗工液を、乾燥後の塗工量が10g/m2
なるようにマイヤーバーを用いて塗工乾燥した。さら
に、無定型シリカ(商品名:ファインシールX−60、
(株)トクヤマ製,BET比表面積300m2 /g、平
均粒径6.2μm)100部を分散、変性ポリビニルア
ルコール(商品名:クラレポバールR−1130、
(株)クラレ製)10%水溶液200部、カチオン樹脂
(商品名:ユニセンスCP−103、センカ工業(株)
製)40部、ラテックス(商品名:ヨドゾールCE−5
8、日本NSC(株)製)30部を添加して固形分濃度
20%とした第二塗工液を、乾燥後の塗工量が15g/
2 となるようにマイヤーバーを用いて塗工乾燥した
後、実施例I−1と同様にスーパーカレンダー処理を行
ってインクジェット記録媒体を得た。なお、第一、第二
塗工液とも、原紙にかける張力は30kg/mとした。
【0029】実施例I−3 実施例I−2において、原紙坪量を120g/m2 とし
た以外は実施例I−2と同様にして、インクジェット記
録媒体を得た。100g/m2 に換算したステキヒトサ
イズ度55秒。 実施例I−4 実施例I−3において、変性ロジンサイズの添加量を
1.8部とした以外は実施例I−3と同様にして、イン
クジェット記録媒体を得た。100g/m2 に換算した
ステキヒトサイズ度73秒。
【0030】実施例I−5 実施例I−4において、原紙の坪量を80g/m2 とし
た以外は実施例I−4と同様にして、インクジェット記
録媒体を得た。100g/m2 に換算したステキヒトサ
イズ度68秒。 実施例I−6 実施例I−5において、第一および第二塗工層塗工時に
原紙にかける張力を60kg/mとした以外は実施例I
−5と同様にして、インクジェット記録媒体を得た。
【0031】比較例I−1 フリーネス(CSF)490mlのLBKPを80部、
フリーネス470mlのLBKPを20部に、填料とし
て焼成カオリン、歩留まり剤を加え、ついで変性ロジン
サイズ剤0.2部を加えて長網抄紙機にて、坪量80g
/m2 の上質紙を抄造した後、濃度2%の変性澱粉から
なる表面サイズ液を付着量40ml/m 2 となるように
サイズプレスし、原紙とした。この原紙の灰分は9.0
%であった。100g/m2 に換算したステキヒトサイ
ズ度10秒。この原紙の片面に無定型シリカ(商品名:
ファインシールX−37、(株)トクヤマ製、BET比
表面積260m2 /g、平均粒径2.8μm)100部
をカチオン樹脂(商品名:ユニセンスCP−103、セ
ンカ工業(株)製)の10%水溶液500部中に分散し
た分散液と、結着剤として変性ポリビニルアルコール
(商品名:クラレポバールR−1130、(株)クラレ
製)10%水溶液250部を混合して作成したインク受
容層用塗液を乾燥後の塗布量が20g/m2 となるよう
に塗工乾燥した後、スーパーカレンダー処理(線圧50
kg/cm,通紙速度5m/分)を行ってインクジェッ
ト記録媒体を得た。なお、第一、第二塗工液とも、原紙
にかける張力は30kg/mとした。
【0032】比較例I−2 実施例I−2において、第一および第二塗工層塗工時に
原紙にかける張力を60kg/mとした以外は実施例I
−2と同様にして、インクジェット記録媒体を得た。
【0033】
【表1】
【0034】以上の8種類の記録媒体について記録濃
度、印字乾燥性、にじみ、コックリング、裏写りを評価
した結果を表1に示す。記録媒体の密度は実施例I−
1:0.92,実施例I−2:0.95,実施例I−
3:0.97,実施例I−4:0.97,実施例I−
5:0.93,実施例I−6:0.93,比較例I−
1:0.72,比較例I−2:0.96 表1から明らかなように本発明の実施例は、比較例に比
べ、記録濃度、印字乾燥性、にじみ、コックリング、裏
写りが共に優れたインクジェット記録媒体であった。
【0035】実施例II中の諸物性の測定方法を以下に示
す。 1)浸水伸度 JAPAN TAPPI No.27−B法に準じて、
浸水伸度を測定した。浸水15秒後の測定値を測定、記
録した。 2)印字濃度 セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−
700Cを用いて720dpiの記録密度で印字を行
い、印字濃度を測定した。その結果、優れた印字濃度を
示したものをA、やや薄いが実用上問題のないレベルの
ものをB、薄すぎて実用に耐えないものをCとランク付
けした。 3)にじみ セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−
700Cを用いて720dpiの記録密度で200%濃
度印字を行い、隣り合った部分のにじみ状態を目視で評
価した。その結果、にじみがほとんど認められなかった
ものをA、ややにじみが認められるが実用上問題のない
レベルのものをB、にじみが大きすぎて実用に耐えない
ものをCとランク付けした。
【0036】4)コックリング セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−
700Cを用いて720dpiの記録密度で200%濃
度印字を行い、コックリングの発生状態を目視で評価し
た。その結果、コックリングが全く認められなかったも
のをA、ややコックリングが認められるが実用上問題の
ないレベルのものをB、コックリングが大きなものをC
とランク付けした。 5)裏写り セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−
700Cを用いて720dpiの記録密度で200%濃
度印字を行い、裏写りの発生状態を目視で評価した。そ
の結果、裏写りが全く認められなかったものをA、やや
裏写りが認められるが実用上問題のないレベルのものを
B、裏写りがひどいものをCとランク付けした。
【0037】実施例II−1 フリーネス(CSF)490mlに叩解したLBKPを
80部、CSF470mlに叩解したNBKPを20部
に、填料としてタルク、変性ロジンサイズ1.5部、ジ
アルデヒド澱粉2.0部、バンド0.5部、歩留まり剤
を加えて長網抄紙機にて抄造した後、濃度4.0%の完
全鹸化ポリビニルアルコールと濃度0.5%の変性ロジ
ンサイズ剤からなる表面サイズ液を付着量30ml/m
2 となるようにサイズプレスし、坪量100g/m2
原紙を得た。この原紙の灰分は2.0%であった。この
原紙を支持体として、片面に、無定形シリカ顔料(商品
名:ファインシールX−37、(株)トクヤマ製、BE
T比表面積260m2 /g、平均粒径2.8μm)10
0部を、カチオン樹脂(商品名:ユニセンスCP−10
3、センカ工業(株)製)の10%水溶液500部中に
分散した分散液と、結着剤として変性ポリビニルアルコ
ール(商品名:クラレポバールR−1130、(株)ク
ラレ製)10%水溶液250部を混合して作成したイン
ク受容層用塗液を乾燥後の塗布量が一層目として10g/
2 、二層目として15g/m2 、合計25g/m2 になる
ようにマイヤ・バーを用いて塗布乾燥した後、スーパー
カレンダー処理(線圧50kg/cm、通紙速度5m/
分)を行ってインクジェット記録媒体を得た。なお、第
一、第二塗工層とも、塗工時に原紙にかける張力を30
kg/mとした。
【0038】実施例II−2 実施例II−1と同じ原紙の片面に、焼成カオリン(商品
名:アンシレックス、エンゲルハード(株)製、BET
比表面積15m2 /g,平均粒径0.6μm)70部、
無定型シリカ顔料(商品名:ミズカシルP−78D、水
澤化学工業製、BET比表面積370m2 /g,平均粒
径8μm)30部を水分散し、ポリビニルアルコール
(商品名:クラレポバール110、(株)クラレ製)1
0%水溶液を50部、ラテックス(商品名:L−153
7、旭化成(株)製)48%液を10部添加して固形分
濃度30%とした第一塗工液を、乾燥後の塗工量が10
g/m2 となるようにマイヤーバーを用いて塗工乾燥し
た。さらに、無定型シリカ顔料(商品名:ファインシー
ルX−60、(株)トクヤマ製、BET比表面積300
2 /g、平均粒径6.2μm)100部を水分散し、
変性ポリビニルアルコール(商品名:クラレポバールR
−1130、(株)クラレ製)10%水溶液を200
部、カチオン樹脂(商品名:ユニセンスCP−103、
センカ工業(株)製)40部、ラテックス(商品名:ヨ
ドゾールCE−58、日本NSC(株)製)30部を添
加して固形分濃度20%とした第二塗工液を、乾燥後の
塗工量が15g/m2 となるようにマイヤーバーを用い
て塗工乾燥した後、実施例II−1と同様にスーパーカレ
ンダー処理して、インクジェット記録媒体を得た。な
お、塗工時に原紙にかける張力は、実施例II−1と同じ
とした。
【0039】実施例II−3 実施例II−2において、変性ロジンサイズの添加量を
1.0部、表面サイズ液を、濃度4.0%の酸化変性澱
粉単独とした以外は実施例II−2と同様にして、インク
ジェット記録媒体を得た。 実施例II−4 実施例II−2において、変性ロジンサイズの添加量を
2.5部とした以外は実施例II−2と同様にして、イン
クジェット記録媒体を得た。
【0040】実施例II−5 実施例II−2において、第一、第二塗工層の塗工時に原
紙にかける張力を、70kg/mとした以外は実施例II
−2と同様にして、インクジェット記録媒体を得た。 実施例II−6 実施例II−2において、塗工後のスーパーカレンダー処
理を行わなかった以外は実施例II−2と同様にして、イ
ンクジェット記録媒体を得た。 実施例II−7 実施例II−2において、塗工後のスーパーカレンダー処
理を線圧200kg/cm、通紙速度5m/分、処理回
数を4回とした以外は実施例II−2と同様にして、イン
クジェット記録媒体を得た。
【0041】比較例II−1 CSF490mlに叩解したLBKPを80部、CSF
470mlに叩解したNBKPを20部に、填料として
焼成カオリン、変性ロジンサイズ0.2部、バンド0.
3部、歩留まり剤を加えて長網抄紙機にて抄造した後、
濃度4.0%の酸化澱粉からなる表面サイズ液を付着量
30ml/m2 となるようにサイズプレスし、坪量10
0g/m2 の原紙を得た。この原紙の灰分は9.0%で
あった。この原紙の片面に実施例II−1で作成したイン
ク受容層用塗液を実施例II−1と同様に塗工、スーパー
カレンダー処理して、インクジェット記録媒体を得た。
【0042】実施例II−8 CSF490mlに叩解したLBKPを80部、CSF
470mlに叩解したNBKPを20部に、填料として
タルク、変性ロジンサイズ3.0部、ジアルデヒド澱粉
2.0部、バンド0.8部、歩留まり剤を加えて長網抄
紙機にて抄造した後、濃度4.0%の完全鹸化ポリビニ
ルアルコールと濃度0.7%の変性ロジンサイズ剤から
なる表面サイズ液を付着量30ml/m2 となるように
サイズプレスし、坪量100g/m2 の原紙を得た。こ
の原紙の灰分は2.0%であった。この原紙の片面に実
施例II−1で作成したインク受容層用塗液を実施例II−
1と同様に塗工、スーパーカレンダー処理して、インク
ジェット記録媒体を得た。以上の9種類の記録媒体につ
いて記録濃度、印字乾燥性、にじみ、コックリング、裏
写りを評価した結果を表2に示す。サイズ度は坪量10
0g/m2 に換算したステキヒトサイズ度(坪量100
g/m2 の場合はそのままのサイズ度)であり、紙厚と
密度はインクジェット記録媒体を測定した値を示す。
【0043】
【表2】
【0044】表2から明らかなように本発明の実施例
は、比較例に比べ、記録濃度、印字乾燥性、にじみ、コ
ックリング、裏写りが共に優れたインクジェット記録媒
体であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 博雅 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙支持体上にキセロゲル系多孔質顔料を
    含有する記録層を設けたインクジェット記録媒体におい
    て、JAPAN TAPPI No.27−B法に準じ
    て測定した15秒後の記録媒体の浸水伸度が0.3%以
    下であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
  2. 【請求項2】 JAPAN TAPPI No.27−
    B法に準じて測定した30秒後の記録媒体の浸水伸度が
    0.3%以下であることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット記録媒体。
  3. 【請求項3】 紙支持体の実量を100g/m2 に換算し
    たときのステキヒトサイズ度が25秒以上150秒以下
    であることを特徴とする請求項1または2記載のインク
    ジェット記録媒体。
  4. 【請求項4】記録層が少なくとも2層よりなり、支持体
    に近接する記録層に含まれる顔料が、25〜75%のB
    ET比表面積100m2 /g以上のキセロゲル系顔料
    と、75〜25%のBET比表面積50m2 /g以下の
    非キセロゲル系顔料を含有する請求項1、2または3記
    載のインクジェット記録媒体。
  5. 【請求項5】 JIS P8118に準じて測定した密
    度が、0.75g/cm 3 以上、1.10g/cm3
    下、紙厚が100μm 以上、300μm 以下であること
    を特徴とする請求項1、2、3または4記載のインクジ
    ェット記録媒体。
  6. 【請求項6】 紙支持体がポリビニルアルコール類とサ
    イズ剤を含有する液を塗布または含浸してなる紙支持体
    である請求項1、2、3、4または5記載のインクジェ
    ット記録媒体。
JP12978898A 1998-02-26 1998-05-13 インクジェット記録媒体 Pending JPH11321067A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001226899A (ja) * 2000-02-10 2001-08-21 Nippon Paper Industries Co Ltd 印刷用巻取り紙
KR100463010B1 (ko) * 2000-09-27 2004-12-23 캐논 가부시끼가이샤 기록매체 및 이를 이용한 상 형성 방법
JP2012030573A (ja) * 2010-06-29 2012-02-16 Canon Inc インクジェット記録媒体
JP2016175249A (ja) * 2015-03-19 2016-10-06 三菱製紙株式会社 産業用インクジェット印刷機向け印刷用塗工紙

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