JP2002102552A

JP2002102552A - 電気かみそり

Info

Publication number: JP2002102552A
Application number: JP2000294020A
Authority: JP
Inventors: Makoto Watanabe; 渡辺　　誠
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 2000-09-27
Filing date: 2000-09-27
Publication date: 2002-04-09

Abstract

(57)【要約】【課題】トリマーが使用中に傾くのを防止する。【解決手段】電気かみそりは、トリマー刃３Ａを固定
しているスライド台１０を刃枠２に上下に移動できるよ
うに連結しているトリマー刃３を備える。スライド台１
０は、平面プレート部１０Ａの両側部に一対のスライド
ガイド３９を有する。刃枠２は、一対の縦枠プレート２
Ａを一対の横枠プレート２Ｂで連結してなる形状の筒状
で、一対の縦枠プレート２Ａは、対向する内面に垂直ガ
イド２３を有する。スライド台１０のスライドガイド３
９と、刃枠２の垂直ガイド２３が摺動して、トリマー３
を刃枠２内で上下に移動させている。スライド台１０の
平面プレート部１０Ａは、横枠プレート２Ｂの内面側に
第１係止部２６を有する。横枠プレート２Ｂは、内面
に、トリマー３が上がった状態で、第１係止部２６に当
接してトリマー３の傾きを阻止する第２係止部２４を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、トリマーを有する
電気かみそりに関し、とくに上下に移動するトリマーを
刃枠に設けている電気かみそりに関する。

【０００２】

【従来の技術】外刃を連結している刃枠にトリマーを設
けている電気かみそりは、トリマーと外刃の両方を簡単
に清掃できる。この構造の電気かみそりは、トリマーを
刃枠に上下に出入りできるように連結している。トリマ
ーが刃枠から引き出されると、きわ剃りに使用できる。
トリマーを刃枠に収納する状態で往復運動させると、く
せひげを効率よくカットできる。

【０００３】本出願人が出願した特願２０００−４８３
４３に開示される、刃枠にトリマーを設けた電気かみそ
りを図１に示す。この図の電気かみそりは、トリマー３
を上下ガイド機構１５を介して刃枠２に連結している。
この図は、トリマー３が上がった状態を示している。上
下ガイド機構１５は、トリマー３から刃枠２の内面に向
かって突出している第１ガイド凸起１７ａと、この第１
ガイド凸起１７ａを上下に移動できるように案内する刃
枠２の垂直ガイド２３の内面に設けている第１ガイド溝
２３ｂとを備え、また、刃枠２の内面からトリマー３に
向かって突出している第２ガイド凸起２３ａと、この第
２ガイド凸起２３ａを上下に移動できるように案内する
トリマー３に設けてなる第２ガイド溝１７ｂとを備えて
いる。第１ガイド凸起１７ａと第２ガイド凸起２３ａ
は、トリマー３を降下位置から上昇位置に移動させるに
したがって、互いに離れる位置に配設している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】この構造の電気かみそ
りは、上下ガイド機構１５をトリマー３の弾性スライド
片１７に設けている。弾性スライド片１７は、弾性変形
できるように、スリット２５でトリマー３のスライド台
１０の平面プレート部１０Ａから切り離されている。ト
リマー３を刃枠に装着するときに、弾性スライド片１７
を弾性的に変形させて、凸起をガイド溝に案内するため
である。この弾性スライド片１７は、トリマーを刃枠か
ら引き出した状態で、トリマーを支える働きをする。こ
のため、トリマーを引き出した状態で、トリマーに平行
な力が加わり、弾性スライド片が変形すると、トリマー
が平面プレート部に平行な面内で傾いてしまう欠点があ
る。使用しているときにトリマーが傾くと、便利に使用
できない弊害がある。

【０００５】本発明は、このような欠点を解決すること
を目的に開発されたものである。本発明の重要な目的
は、トリマーを使用中に、トリマーが傾くのを有効に防
止できる電気かみそりを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の電気かみそり
は、電気かみそり本体１に装着してなる刃枠２と、この
刃枠２に出入り自在に装着されてなるトリマー３とを備
える。トリマー３は、トリマー刃３Ａを固定しているス
ライド台１０を刃枠２に上下に移動できるように連結し
ている。スライド台１０は、平面プレート部１０Ａの両
側部に一対のスライドガイド３９を有し、トリマー刃３
Ａを平面プレート部１０Ａと平行に固定している。刃枠
２は、一対の縦枠プレート２Ａを一対の横枠プレート２
Ｂで連結してなる形状の筒状で、横枠プレート２Ｂと平
行にトリマー３を内蔵しており、一対の縦枠プレート２
Ａは、対向する内面に垂直ガイド２３を有する。スライ
ド台１０のスライドガイド３９と、刃枠２の垂直ガイド
２３が摺動して、トリマー３を刃枠２内で上下に移動さ
せている。スライド台１０の平面プレート部１０Ａは、
横枠プレート２Ｂの内面側に第１係止部２６を有する。
横枠プレート２Ｂは、内面に、トリマー３が上がった状
態で、第１係止部２６に当接してトリマー３の傾きを阻
止する第２係止部２４を備える。

【０００７】スライド台１０は、好ましくは、平面プレ
ート部１０Ａの両側部に一対の弾性スライド片１７を設
けて、この弾性スライド片１７にスライドガイド３９を
設ける。スライド台１０は、弾性スライド片１７と平面
プレート部１０Ａの境界にスリット２５を設けて、この
スリット２５で弾性スライド片１７と平面プレート部１
０Ａとを分離することができる。

【０００８】垂直ガイド２３は、上下に延長されたガイ
ド溝２３Ａを設けて、スライドガイド３９を、このガイ
ド溝２３Ａ内を摺動する凸条とすることができる。第１
係止部２６は、トリマー３の上下移動方向に延長された
凸条とすることができる。第２係止部は、横枠プレート
２Ｂの内面に設けられた段差で形成されてなるストッパ
隔壁とすることができる。

【０００９】第１係止部２６は、好ましくは、平面プレ
ート部１０Ａの両端部に設けて、横枠プレート２Ｂの内
面には、第１係止部２６の外側に位置して、一対の第２
係止部２４を設ける。さらに、横枠プレート２Ｂに設け
ている一対の第２係止部２４は、この間隔を下方に向か
って広くして、トリマー３をスムーズに案内できる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するための電気かみそりを例示する
ものであって、本発明は電気かみそりを以下のものに特
定しない。

【００１１】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する
番号を、「特許請求の範囲の欄」、および「課題を解決
するための手段の欄」に示される部材に付記している。
ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材
に特定するものでは決してない。

【００１２】図２ないし図４に示す電気かみそりは、刃
枠２と、この刃枠２を脱着できるように装着しているか
みそり本体１とを備える。刃枠２は、図４の一部断面図
に示すように、かみそり本体１に設けている脱着フック
７を介して、かみそり本体１に連結される。脱着フック
７は、かみそり本体１の先端部であって両側に配設して
いる。脱着フック７は、刃枠２の内面に設けている引掛
凹部８に引っかけられるフック部７Ａと、かみそり本体
１から外部に突出している押ボタン部７Ｂとを有する。
脱着フック７は、かみそり本体１に内蔵される押しバネ
９で、押ボタン部７Ｂがかみそり本体１から弾性的に押
し出される方向に押されて、フック部７Ａを刃枠２の引
掛凹部８に引っかけている。刃枠２を外すとき、脱着フ
ック７の押ボタン部７Ｂを押し込むと、フック部７Ａが
引掛凹部８から離れる。この状態で、刃枠２をかみそり
本体１から外すことができる。刃枠２をかみそり本体１
の定位置に装着すると、脱着フック７のフック部７Ａが
引掛凹部８に引っかけられて、刃枠２を外れないように
連結する。

【００１３】刃枠２は、図５の分解斜視図に示すよう
に、アーチ外刃４とスリット外刃５とトリマー３を平行
に装着している。刃枠２は、図に示すように、一対の縦
枠プレート２Ａを一対の横枠プレート２Ｂで連結してい
る形状の筒状に成形して、２連のアーチ外刃４と１連の
スリット外刃５とトリマー３を内側に内蔵させている。
アーチ外刃４とスリット刃５とトリマー３は、横枠プレ
ート２Ｂと平行な姿勢で刃枠２の内側に配設されてい
る。図の刃枠２は、縦枠プレート２Ａと横枠プレート２
Ｂを多少湾曲する形状に成形している。ただし、本発明
の電気かみそりは、１連のアーチ外刃を刃枠に装着する
ことも、また、図示しないが３連以上のアーチ外刃を刃
枠に装着することもでき、また、スリット外刃を設けな
い構造とすることもできる。複数連のアーチ外刃４を装
着している刃枠２は、図６に示すように、複数連のアー
チ外刃４の上端面を含むひげ剃り面を、トリマー３の傾
斜方向に傾斜させる。

【００１４】一対の縦枠プレート２Ａは、対向する内面
に垂直ガイド２３を設けており、この垂直ガイド２３に
は、上下に延長するガイド溝２３Ａを設けている。ガイ
ド溝２３Ａはトリマー３を上下に移動できるように案内
する溝で、一対の縦枠プレート２Ａの対向面に設けられ
る。このガイド溝２３Ａは、トリマー３を上昇位置と降
下位置の間で上下に移動できる長さに設けられる。

【００１５】さらに、トリマー３が装着される側の横枠
プレート２Ｂは、第２係止部２４を内面に設けている。
第２係止部２４は、トリマー３の下部（具体的には、後
述する第１係止部）を支持して、トリマー３が横に傾く
のを阻止する。図の刃枠２は、横枠プレート２Ｂの両側
に段差を設けて、段差の中央部分を薄く、段差の両側を
厚く成形して、この段差でストッパ隔壁を形成して第２
係止部２４としている。この構造の第２係止部２４は、
トリマー３に押されても変形し難く、トリマー３の傾き
をしっかりと阻止できる。ただ、第２係止部は、横枠プ
レートの内面に突出する凸条を設けて形成することもで
きる。図７の刃枠２は、横枠プレート２Ｂに設けている
一対の第２係止部２４であるストッパ隔壁の間隔を下方
に向かって広くしている。この形状のストッパ隔壁は、
トリマー３をスムーズに上昇できる。降下位置にあるト
リマー３がストッパ隔壁から離れて、ストッパ隔壁が降
下位置にあるトリマー３の上下動を制限しないからであ
る。したがって、ストッパ隔壁により、上昇位置にある
トリマー３は、ストッパ隔壁の上部で傾きが阻止され
る。このように、第２係止部２４は、上部の幅をトリマ
ー３を保持できる狭い幅とし、トリマー３の傾きを阻止
しない下部の幅を広くして、トリマー３を移動しやすく
するのがよい。

【００１６】アーチ外刃４とスリット外刃５は、かみそ
り本体１の縦方向と平行な姿勢で刃枠２に装着される。
図の刃枠２は、かみそり本体１に傾斜して装着されるの
で、アーチ外刃４とスリット外刃５は、刃枠２に対して
は傾斜する姿勢で装着される。アーチ外刃４とスリット
外刃５は、刃枠２に多少上下に移動できるように装着さ
れる。アーチ外刃４とスリット外刃５を皮膚に押し付け
たときに、多少弾性的に出入りして皮膚に心地よく快適
に接触させるためである。

【００１７】アーチ外刃４は、プラスチック製のホルダ
ー４Ｂに、薄い網刃４Ａをアーチ状に湾曲させて固定し
たものである。スリット外刃５は、厚い金属板に複数の
スリットを設けた金属板５Ａを溝形に折曲したものをプ
ラスチック製のホルダー５Ｂに固定したものである。ア
ーチ外刃４の網刃４Ａは、厚さを、例えば、３０〜１０
０μｍ、最適には約５０μｍとする薄い金属板である。
網刃４Ａは、無数のひげ剃孔を開口している。スリット
外刃５の金属板５Ａは、網刃４Ａよりも厚い金属板であ
る。

【００１８】ホルダー４Ｂ、５Ｂは、例えばポリプロピ
レン、ポリエチレン、ナイロン等の硬質のプラスチック
を、上下を開口した長方形の角筒状に成形したものであ
る。ホルダー４Ｂ、５Ｂは、刃枠２に装着して上下に移
動できる外形に成形される。

【００１９】さらに、アーチ外刃４のホルダー４Ｂは、
アーチ外刃４を刃枠２から弾性的に押し上げる方向に押
圧するために弾性脚４ｂを一体成形して設ける。弾性脚
４ｂは、下端縁を刃枠２の一部に接触させて、アーチ外
刃４を刃枠２から弾性的に押し上げる。さらに、ホルダ
ー４Ｂは、アーチ外刃４が刃枠２から抜けないように、
また、決められた位置で上下にフロートさせるために、
図５に示すように、両端面に上下スリット４ａを設け
る。上下スリット４ａは、かみそり本体１の縦方向に延
長して設けられる。アーチ外刃４を、かみそり本体１の
縦方向にストロークさせるためである。一方、刃枠２の
内面には、上下スリット４ａに挿入されるガイド凸部２
ａを設ける。この構造は、ガイド凸部２ａを上下スリッ
ト４ａに摺動できるように案内して、アーチ外刃４を刃
枠２から抜けないように、しかも、決められた位置で上
下にフロートできるように連結できる。

【００２０】トリマー３は、刃枠２に出入りできるよう
に装着される。このトリマー３は、かみそり本体１に対
して傾斜する姿勢で刃枠２に装着される。トリマー３の
傾斜方向は、図６に示すように、先端縁を隣接するアー
チ外刃４に接近させる方向である。この図の刃枠２は、
トリマー３の左側にアーチ外刃４を配設しているので、
トリマー３の上端縁を左に、下端を右に移動させる方向
に傾斜させる。ただ、本発明の電気かみそりは、トリマ
ーをかみそり本体に対して傾斜しない姿勢で刃枠に装着
することもできる。

【００２１】トリマー３は、トリマー刃３Ａをスライド
台１０に固定している。トリマー刃３Ａは、金属板を逆
Ｌ字状に折曲した固定トリマー刃３ＡＡと振動トリマー
刃３ＡＢからなる。固定トリマー刃３ＡＡと振動トリマ
ー刃３ＡＢの上部がひげをカットする状態を、図８の拡
大断面図に示している。この図において、固定トリマー
刃３ＡＡは、水平部の折曲縁近傍を上面に突出させて凸
条３ａを設け、さらに、水平部の先端縁を下方に折曲し
て下方折曲縁３ｂとし、水平部の先端縁に複数の平行な
スリット３ｃを有している。一方、振動トリマー刃３Ａ
Ｂも、逆Ｌ字状に折曲されて、固定トリマー刃３ＡＡの
下面を摺動する形状とし、その先端はくし状の形状であ
る。振動トリマー刃３ＡＢは、水平部の幅を、固定トリ
マー刃３ＡＡの水平部よりも狭くしている。振動トリマ
ー刃３ＡＢの水平部を、固定トリマー刃３ＡＡの水平部
の下面に接触して摺動させ、ひげをカットしている。固
定トリマー刃３ＡＡのスリット３ｃと振動トリマー刃３
ＡＢに設けているくし刃は、先端の開口縁に向かって、
次第に幅を広くするスリットとしている。ひげをよりス
ムーズにくし刃に案内するためである。さらに、固定ト
リマー刃３ＡＡは、水平部の凸条３ａを設けた部分にも
スリット３ｄを設けている。このスリット３ｄは、くし
の作用をしてくせひげをそろえる働きをする。

【００２２】スライド台１０は、刃枠２に上下に移動で
きるように装着される。スライド台１０は、固定トリマ
ー刃３ＡＡを固定して、振動トリマー刃３ＡＢを、固定
トリマー刃３ＡＡの下面に接して摺動して往復運動でき
るように連結している。

【００２３】トリマー３は、刃枠２に上下に出入りでき
るように装着されて、上昇位置と降下位置とで停止され
る。トリマー３は、図２に示すように、上昇位置に押し
上げられて、きわぞりやくせひげのひげそりに使用され
る。トリマー３は、電気かみそりの通常使用時において
は、図６に示すように、アーチ外刃４よりも多少下がっ
た降下位置まで降下されて、アーチ外刃４と共にひげそ
りに使用される。

【００２４】トリマー３の振動トリマー刃３ＡＢは、上
昇位置と降下位置の両方で振動される。振動トリマー刃
３ＡＢはアーチ内刃１１と一緒に振動される。このこと
を実現するために、振動トリマー刃３ＡＢは、下方に延
長する連結アーム１２を有する。連結アーム１２は、縦
に長いスリット１２Ａを有する。このスリット１２Ａに
は、図３に示す後方の振動ロッド１３に連結された内刃
台２７の駆動アーム１４を入れて、振動ロッド１３で振
動トリマー刃３ＡＢを振動させる。スリット１２Ａは、
トリマー３を上昇位置と降下位置において、駆動アーム
１４を案内できる長さである。

【００２５】スライド台１０は、全体を硬質のプラスチ
ックで成形している。このスライド台は、図７の分解斜
視図と図９の正面図に示すように、平面プレート部１０
Ａの両側部に一対の弾性スライド片１７を設けている。
図７は、トリマー３と刃枠２の連結部分を示している。
この図は、トリマー３を刃枠２から分解した状態を示し
ている。なお、図７における構造は、左右対称構造であ
るので、左側のみ図示、説明し、右側の図示は省略す
る。トリマー３は、弾性スライド片１７を介して上下に
移動できるように刃枠２の垂直ガイド２３に連結され
る。弾性スライド片１７は、トリマー３を刃枠２に装着
するときに弾性的に変形される。図のスライド台１０
は、弾性スライド片１７と平面プレート部１０Ａとの境
界にスリット２５を設けている。このように、弾性スラ
イド片１７と平面プレート部１０Ａとの境界にスリット
２５を設ける構造は、平面プレート部１０Ａと弾性スラ
イド片１７とをスリット２５で分離できるので、弾性ス
ライド片１７の弾性変形量を大きくできる特長がある。

【００２６】一対の弾性スライド片１７は、スライドガ
イド３９を有する。スライドガイド３９は、刃枠２の縦
枠プレート２Ａの内面に設けられた一対の垂直ガイド２
３に対向する位置に設けられている。図に示す弾性スラ
イド片１７は、外側に突出して凸条を一体成形して設け
てスライドガイド３９としている。凸条であるスライド
ガイド３９は、刃枠２の垂直ガイド２３のガイド溝２３
Ａに案内されるもので、弾性スライド片１７に上下に延
長して設けられる。図９の弾性スライド片１７は、上端
部から下端部に延長して凸条を設けている。ただ、スラ
イドガイドは、図示しないが、弾性スライド片に上下に
延長して設けたスリットとすることもできる。スリット
であるスライドガイドは、垂直ガイドに凸部を設けて、
この凸部をスリット内に摺動させて、トリマーを上下に
移動させることができる。

【００２７】さらに、スライド台１０は、図７、図９及
び図１０に示すように、平面プレート部１０Ａから突出
して第１係止部２６を一体成形して設けている。図の第
１係止部２６は、平面プレート部１０Ａの両端部に位置
し、かつ、刃枠２の横枠プレート２Ｂの内面に向かって
突出しており、なおかつ、上下方向に延長して設けられ
た凸条としている。第１係止部２６は、トリマー３を刃
枠２から引き上げた状態、すなわちトリマー３の上昇位
置で、第２係止部２４であるストッパ隔壁の表面に当接
して、トリマー３と平行な方向の傾きを阻止する。した
がって、一対の第１係止部２６は、トリマー３の上昇位
置で第２係止部２４に当接する位置に設けられる。た
だ、トリマーの上昇位置において、第１係止部と第２係
止部の隙間が極めて狭くなる構造とすることもできる。
この第１係止部は、トリマーがわずかに傾くと、第２係
止部に当接してトリマーの傾きを阻止する。

【００２８】トリマー３を降下位置に引き込むために、
図７、図９及び図１０に示すように、トリマー３と刃枠
２との間に、トリマー３を降下位置に弾性的に引き込む
引込弾性体１８を装着している。この引込弾性体１８
は、トリマー３を押出ロッド１６で押し上げないとき
に、トリマー３を刃枠２の降下位置まで降下させる。

【００２９】引込弾性体１８を図９に示している。この
図の引込弾性体１８は、トリマー３と刃枠２の横枠プレ
ート２Ｂとの間に配設している引込バネである。引込バ
ネは、弾性金属線を加工して製作されたもので、中間の
ループ部１８Ａの両端に弾性アーム部１８Ｂを突出させ
た形状としている。この引込バネは、ループ部１８Ａを
トリマー３のスライド台１０に一体成形して設けている
ピン１９に挿通してスライド台１０に連結している。引
込バネの弾性アーム部１８Ｂは、刃枠２の内面に設けて
いる係止凸部２０を弾性的に押圧する。引込バネの弾性
アーム部１８Ｂが刃枠２の係止凸部２０を弾性的に押圧
する反作用で、弾性アーム部１８Ｂは図９の矢印Ｂで示
す方向に押圧され、この力でトリマー３が降下される。

【００３０】スライド台１０と刃枠２の横枠プレート２
Ｂの内面は、ピン１９と係止凸部２０を配設するための
隙間を設けている。スライド台１０のピン１９は、スラ
イド台１０から刃枠２の内面に向かって突出して設けら
れ、刃枠２の係止凸部２０は、刃枠２の内面からスライ
ド台１０に向かって突出して設けられる。係止凸部２０
とピン１９は、トリマー３の上下動を阻止しない位置に
配設される。

【００３１】さらに、スライド台１０は、かみそり本体
１に設けている押出ロッド１６に押されて、刃枠２から
突出するように押し出される。スライド台１０は、図７
と図１０に示すように、押出ロッド１６を連結する連結
凹部２１を下端の中央に設けており、ここに押出ロッド
１６を連結する。

【００３２】かみそり本体１は、図２に示すように、刃
枠２のトリマー３を上下に移動させる上下ツマミ６を装
着しており、この上下ツマミ６には、かみそり本体１か
ら刃枠２に向かって突出して、刃枠２のトリマー３を上
下に移動させる押出ロッド１６を連結している。上下ツ
マミ６を上下に移動させると、トリマー３が上下に移動
する。上下ツマミ６を上昇させると、押出ロッド１６が
トリマー３のスライド台１０を押し上げてトリマー３を
上昇位置に押し出す。上昇位置を降下させると、押出ロ
ッド１６が降下し、トリマー３は引込弾性体１８に押さ
れて降下位置に引き込まれる。

【００３３】かみそり本体１は、図３と図５に示すよう
に、上端に設けた貫通孔１Ａから、２本の振動ロッド１
３を真上に突出させている。振動ロッド１３の先端に
は、アーチ外刃１１を連結するために、駆動アーム１４
を有する内刃台２７を連結している。図３において後方
のアーチ内刃１１を往復運動させる後方の振動ロッド１
３は、トリマー３に内蔵される振動トリマー刃３ＡＢを
往復運動させる駆動アーム１４を後方に突出して連結し
ている。この駆動アーム１４は、振動トリマー刃３ＡＢ
の連結アーム１２に設けているスリット１２Ａに入れら
れて、１本の振動ロッド１３で後方のアーチ内刃１１と
振動トリマー刃３ＡＢの両方を往復運動させる。また、
前方のアーチ内刃１１を往復運動させる前方の振動ロッ
ド１３も、スリット外刃５に内蔵されるスリット内刃
（図示せず）を往復運動させる駆動アーム１４を前方に
突出して連結している。この駆動アーム１４も、スリッ
ト内刃の連結アーム１２に設けているスリット１２Ａに
入れられて、前方のアーチ内刃１１とスリット内刃の両
方を往復運動させる。これら２本の振動ロッド１３は、
互いに反対方向に往復運動される。

【００３４】図の振動ロッド１３は、アーチ内刃１１を
連結する内刃台２７を上端に連結しており、内刃台２７
に駆動アーム１４を設けている。内刃台２７は、振動ロ
ッド１３に上下に移動できるが抜けないように連結され
る。内刃台２７は、振動ロッド１３に挿入しているコイ
ルバネ２８で弾性的に押し上げられている。バネ２８
は、内刃台２７を介してアーチ内刃１１をアーチ外刃４
の内面に押圧する。内刃台を振動ロッドに上下に移動し
ないように連結し、内刃台から弾性的に押されるように
アーチ内刃を連結することもできる。

【００３５】次に、図１１を用いて、電気かみそりの内
部構造を大まかに説明する。２本の振動ロッド１３は、
かみそり本体１に内蔵される２つの振動台２９に垂直に
それぞれ固定される。振動台２９は、ケース２２に内蔵
されるインナーケース３０の上部に連結される。２連の
振動台２９は、インナーケース３０上端に設けている連
結台３１に固定される固定部２９Ａを両側に有し、この
固定部２９Ａに、Ｕ曲された弾性アーム２９Ｂを介して
振動部２９Ｃを連結している。この図の振動台２９は、
全体を硬質のプラスチックで一体成形して、弾性アーム
を弾性変形できるように薄く成形している。各振動台２
９の振動部２９Ｃは、回転するカム軸３２で振動される
ように、カム軸３２を案内するスリットを設けている。
このスリットは、振動方向に直交する方向に延長して設
けられており、先端を開口している。スリットの幅はカ
ム軸３２の外径にほぼ等しくしている。

【００３６】インナーケース３０は、振動台２９を往復
運動させるモーター３３と、このモーター３３で往復運
動される振動台２９と、モーター３３を回転させる電池
３４と、モーター３３の回転を制御するプリント基板３
５も固定している。インナーケース３０は、上端を、ケ
ース２２の上面３６に連結して、下端に底蓋３７を連結
する。インナーケース３０の上端と下端は、止ネジで上
面３６と底蓋３７に固定される。底蓋３７は、インナー
ケース３０を介して、ケース２２の下端開口部に固定さ
れて、ここを水密に閉塞する。

【００３７】かみそり本体１は、プラスチックを筒状に
成形して、下端を開口しているケース２２の開口端を、
底蓋３７で水密に閉塞している。ケース２２は、上面３
６を一体成形して、上端を閉塞している。上面３６は、
振動ロッド１３を突出させる貫通孔１Ａを設けている。
貫通孔１Ａから水が侵入しないように、貫通孔１Ａを可
撓性のゴムシート３８で閉塞している。また、ケース２
２の上面３６において、水の浸入、残留を防止する等の
目的で、上面３６の形状に沿う形状の金属プレート４０
が上述の止ネジを用いて固定されている。

【００３８】

【発明の効果】本発明の電気かみそりは、トリマーを刃
枠に出入りできるように設けて、このトリマーを引き上
げた状態で傾かないようにしっかりと保持できる特長が
ある。それは、本発明の電気かみそりが、スライド台の
両側部に一対のスライドガイドを有し、このスライドガ
イドを刃枠の垂直ガイドに摺動させて、トリマーを刃枠
に上下に移動できるように連結すると共に、スライド台
の平面プレート部の刃枠の内面側に突出する第１係止部
を設け、トリマーが上がった状態で、この第１係止部に
当接する第２係止部を刃枠の内面に設けて、上昇位置に
あるトリマーの傾きを阻止しているからである。

【００３９】さらに、本発明の請求項２の電気かみそり
は、トリマーを刃枠に簡単に装着できる構造としなが
ら、引き上げたトリマーの傾きを阻止できる特長があ
る。それは、この電気かみそりが、スライド台の平面プ
レート部の両側部に弾性スライド片を設けており、この
弾性スライド片にスライドガイドを設けているからであ
る。このように、スライド台が弾性スライド片を備える
トリマーは、弾性スライド片を弾性変形させて、刃枠に
トリマーを簡単に装着できる特長がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のトリマーを上下させる上下ガイド機構の
一例を示す分解斜視図

【図２】本発明の実施例の電気かみそりの背面図

【図３】図２に示す電気かみそりの分解斜視図

【図４】かみそり本体と刃枠の連結構造を示す一部断面
正面図

【図５】刃枠の分解斜視図

【図６】かみそり本体の上部を示す側面図

【図７】トリマーと刃枠の連結構造を示す一部断面分解
斜視図

【図８】トリマーで髭を剃る状態を示す拡大断面図

【図９】引込弾性体を連結したトリマーを示す正面図

【図１０】刃枠の底面図

【図１１】電気かみそりの分解背面図

【符号の説明】

１…かみそり本体１Ａ…貫通孔２…刃枠２Ａ…縦枠プレート２
Ｂ…横枠プレート２ａ…ガイド凸部３…トリマー３Ａ…トリマー刃３ＡＡ…固定トリマー刃３ＡＢ…振動トリマー刃３ａ…凸条３ｂ…下方折曲縁３ｃ…スリット３ｄ…スリット４…アーチ外刃４Ａ…網刃４
Ｂ…ホルダー４ａ…上下スリット４ｂ…弾性脚５…スリット外刃５Ａ…金属板５
Ｂ…ホルダー６…上下ツマミ７…脱着フック７Ａ…フック部７
Ｂ…押ボタン部８…引掛凹部９…押しバネ１０…スライド台１０Ａ…平面プレート部１１…アーチ内刃１２…連結アーム１２Ａ…スリット１３…振動ロッド１４…駆動アーム１５…上下ガイド機構１６…押出ロッド１７…弾性スライド片１７ａ…第１ガイド凸起１
７ｂ…第２ガイド溝１８…引込弾性体１８Ａ…ループ部１
８Ｂ…弾性アーム部１９…ピン２０…係止凸部２１…連結凹部２２…ケース２３…垂直ガイド２３Ａ…ガイド溝２３ａ…第２ガイド凸起２３ｂ…第１ガイド溝２４…第２係止部２５…スリット２６…第１係止部２７…内刃台２８…バネ２９…振動台２９Ａ…固定部２
９Ｂ…弾性アーム２９Ｃ…振動部３０…インナーケース３１…連結台３２…カム軸３３…モーター３４…電池３５…プリント基板３６…上蓋３７…底蓋３８…ゴムシート３９…スライドガイド４０…金属プレート

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電気かみそり本体(1)に装着してなる刃
枠(2)と、この刃枠(2)に出入り自在に装着されてなるト
リマー(3)とを備え、トリマー(3)は、トリマー刃(3A)を
固定しているスライド台(10)を刃枠(2)に上下に移動で
きるように連結した電気かみそりであって、スライド台(10)は、平面プレート部(10A)の両側部に一
対のスライドガイド(39)を有し、トリマー刃(3A)を平面
プレート部(10A)と平行に固定しており、刃枠(2)は、一対の縦枠プレート(2A)を一対の横枠プレ
ート(2B)で連結してなる形状の筒状で、横枠プレート(2
B)と平行にトリマー(3)を内蔵しており、一対の縦枠プ
レート(2A)は、対向する内面に垂直ガイド(23)を有し、スライド台(10)のスライドガイド(39)と、刃枠(2)の垂
直ガイド(23)が摺動して、トリマー(3)を刃枠(2)内で上
下に移動させると共に、スライド台(10)の平面プレート部(10A)は、一方の横枠
プレート(2B)の内面側に第１係止部(26)を有し、一方の横枠プレート(2B)の内面には、トリマー(3)が上
がった状態で、第１係止部(26)に当接してトリマー(3)
の傾きを阻止する第２係止部(24)を備えることを特徴と
する電気かみそり。
【請求項２】スライド台(10)が、平面プレート部(10
A)の両側部に一対の弾性スライド片(17)を有し、この弾
性スライド片(17)にスライドガイド(39)を設けてなる請
求項１に記載される電気かみそり。
【請求項３】弾性スライド片(17)と平面プレート部(1
0A)の境界にスリット(25)を設けており、このスリット
(25)でもって弾性スライド片(17)と平面プレート部(10
A)とを分離している請求項２に記載される電気かみそ
り。
【請求項４】垂直ガイド(23)が上下に延長されたガイ
ド溝(23A)を有し、スライドガイド(39)がこのガイド溝
(23A)内を摺動する凸条である請求項１に記載される電
気かみそり。
【請求項５】第１係止部(26)がトリマー(3)の上下移
動方向に延長している凸条である請求項１に記載される
電気かみそり。
【請求項６】第２係止部が、横枠プレート(2B)の内面
に設けられた段差で形成されてなるストッパ隔壁である
請求項１に記載される電気かみそり。
【請求項７】第１係止部(26)が、平面プレート部(10
A)の両端部に設けられると共に、一対の第２係止部(24)
が、第１係止部(26)の外側に位置するように設けられて
なる請求項１に記載される電気かみそり。
【請求項８】横枠プレート(2B)に設けている一対の第
２係止部(24)の間隔が下方に向かって広くなっている請
求項７に記載される電気かみそり。