JP2002088205A - プロピレン系樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび積層樹脂フィルム - Google Patents

プロピレン系樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび積層樹脂フィルム

Info

Publication number
JP2002088205A
JP2002088205A JP2001211369A JP2001211369A JP2002088205A JP 2002088205 A JP2002088205 A JP 2002088205A JP 2001211369 A JP2001211369 A JP 2001211369A JP 2001211369 A JP2001211369 A JP 2001211369A JP 2002088205 A JP2002088205 A JP 2002088205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
propylene
hydrocarbon group
component
weight
resin composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001211369A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4746212B2 (ja
Inventor
Yasunori Nakamura
康則 中村
Takao Tayano
孝夫 田谷野
Tadashi Sezume
忠司 瀬詰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polychem Corp
Original Assignee
Japan Polychem Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polychem Corp filed Critical Japan Polychem Corp
Priority to JP2001211369A priority Critical patent/JP4746212B2/ja
Publication of JP2002088205A publication Critical patent/JP2002088205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4746212B2 publication Critical patent/JP4746212B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルム透明性の冷却条件依存性が軽減され、
表面平滑性がよく、透明性の優れたフィルムを得ること
ができると共に、低温耐衝撃性、低温ヒートシール性に
優れたプロピレン系樹脂組成物、プロピレン系樹脂フィ
ルム、および、積層樹脂フィルムの提供。 【解決手段】下記の、成分(A)50〜95重量部、成
分(B)5〜50重量部、及び、成分(C)0.001
〜5.0重量部とからなるプロピレン系樹脂組成物 成分(A):プロピレン・α−オレフィン共重合体 1)230℃メルトインデックスが2〜30g/10
分、 2)主たる融解ピーク温度(Tm)が110〜145
℃、 成分(B):エラストマー (B−1)プロピレン系エラストマー 1)プロピレンの含有量が5〜95モル%、 2)炭素数4〜20のα−オレフィンの含有量が5〜9
5モル%、 (B−2)エチレン系エラストマー 3)エチレンの含有量が5〜95モル%、 4)α−オレフィンの含有量が5〜95モル%、 成分(C):ポリエチレンワックス 1)密度が0.94〜0.98g/cm3 2)140℃溶融粘度が10cps以上

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性が高く、ブ
ロッキング性の少ないプロピレン系樹脂組成物、それを
用いたフィルムおよび積層樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】メタロセン触媒を用いて製造されたプロ
ピレン系樹脂は、従来のTi、Mg、Cl等を主成分と
するチーグラー触媒によって得られるプロピレン系樹脂
に比べて、コモノマー含量に対する融点降下が大きく、
Tダイ成形によって得られたフィルムはブロッキングが
小さくかつ低温ヒートシール性に優れていることから、
シーラントフィルム用途への展開に大きな期待が寄せら
れている。
【0003】しかしながら、本発明者等が検討した結
果、メタロセン触媒によるプロピレン系樹脂は、Tダイ
を用いてフィルムに成形した場合、引き取り速度を低速
にする等のフィルムの除熱に充分な時間をかけて成形す
るときは、優れた透明性が得られるのに対して、成形速
度を高速にする等によって冷却が充分でなくなると透明
性が低下することが判明した。
【0004】その原因は、メタロセン触媒によるポリプ
ロピレン系樹脂は一般的に分子量分布が狭く、フィルム
を成形する際配向結晶が小さいため、結晶化が遅くなり
冷却条件によってはフィルム中の球晶が大きく成長し、
フィルム表面に凹凸が形成されてフィルム透明性が低下
することによるものと推定される。
【0005】フィルムを充分に冷却するためには成形速
度を低くすることが望ましいが、商業生産ラインでは生
産性が重要となるため成形速度を低下することは望まし
い方法ではない。また冷却温度を下げることも考えられ
るが、冷却温度を下げるためには大型の冷却装置を必要
とし、製造コストが上昇する問題がある。従って、成形
条件に依存せず品質を確保し得る樹脂を開発することが
必要となる。
【0006】この目的のために、核剤を添加して結晶核
を生成させることが考えられるが、核剤を添加する場合
は、核剤を効果的に樹脂中に分散させることが重要とな
り、分散不良に基づくフィルムの品質低下が発生し易い
という問題がある。また、核剤の添加では充分な透明性
改良効果が得られない問題がある。
【0007】このため、生産速度を大としたときも透明
性の優れた樹脂フィルムが得られるプロピレン系樹脂の
開発が要請されている。
【0008】また、樹脂フィルムは、包装用材としての
用途に多く用いられるため、低温耐衝撃性と共に低温ヒ
ートシール性が要求される。特に近年は包装工程が高速
化しており低温でヒートシールし得ることが重要なた
め、エラストマーを配合する技術が一般的となってい
る。しかし、エラストマーが配合されるとさらに結晶化
が低下するためフィルムの透明性が低下する問題があ
る。
【0009】かかる事情から、生産速度を大としたとき
も透明性の優れ、低温耐衝撃性と共に低温ヒートシール
性に優れた樹脂フィルムが得られるプロピレン系樹脂の
開発が望まれているところである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フィルム透
明性の冷却条件依存性が軽減され、表面平滑性がよく、
透明性の優れたフィルムを得ることができると共に、低
温耐衝撃性、低温ヒートシール性に優れ、Tダイ成形に
おける成形性の優れたプロピレン系樹脂組成物、プロピ
レン系樹脂フィルム、および、積層樹脂フィルムを提供
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等が鋭意研究し
た結果、メタロセン系触媒によって重合された特定のプ
ロピレン・α−オレフィン共重合体に特定の物性のポリ
エチレンワックスを少量添加することによって、透明性
の優れたフィルムを得ることができることが見いださ
れ、本発明に至ったものである。
【0012】具体的には、成分(A)メタロセン系触媒
によって重合されたプロピレン・α−オレフィン共重合
体50〜98重量部、成分(B)プロピレン系エラスト
マーまたはエチレン系エラストマー2〜50重量部、及
び、成分(C)ポリエチレンワックス0.001〜5.
0重量部(ただし、成分(A)、(B)、(C)の合計
量を100重量部とする)とからなり、成分(A)、成
分(B)、成分(C)がそれぞれ下記の条件を満たすこ
とを特徴とするプロピレン系樹脂組成物
【0013】成分(A):プロピレン・α−オレフィン
共重合体 1)230℃メルトインデックスが2〜30g/10
分、 2)DSCで求めた主たる融解ピーク温度(Tm)が1
10〜145℃、
【0014】成分(B):エラストマー (B−1)プロピレン系エラストマー 下記1)2)を満足するエラストマー 1)プロピレンから導かれる単位の含有量が5〜95モ
ル%、 2)炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる単位
の含有量が5〜95モル%、 (B−2)エチレン系エラストマー 下記3)4)を満足するエラストマー 3)エチレンから導かれる単位の含有量が5〜95モル
%、 4)α−オレフィンから導かれる単位の含有量が5〜9
5モル%、
【0015】成分(C):ポリエチレンワックス 1)密度が0.94〜0.98g/cm3であること、 2)140℃溶融粘度が10cps以上であること
【0016】また、本発明は、成分(A)を製造するた
めのメタロセン触媒として、下記一般式(1)で表され
る化合物またはその部分水素添加物が使用されてなるプ
ロピレン系樹脂組成物を提供するものである。
【0017】
【化2】
【0018】[ここで、Qは2つの共役五員環配位子を
架橋する結合性基を、Mはチタン、ジルコニウム、ハフ
ニウムから選ばれる金属原子を、XおよびYはMと結合
した水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ
基、アミノ基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭化水素
基又はケイ素含有炭化水素基を示し、R1、R3はそれぞ
れ水素、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン、炭素
数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化
水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホ
ウ素含有炭化水素基、又はリン含有炭化水素基を示し、
さらに、R2はそれぞれ水素、炭素数1〜20の炭化水
素基、ハロゲン、炭素数が1〜20のハロゲン化炭化水
素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸
素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基、又はリン含
有炭化水素基を示す。]
【0019】さらに、上記のプロピレン系樹脂組成物を
Tダイを用いて成形してなるプロピレン系樹脂フィル
ム、および、該プロピレン系樹脂フィルムを含む樹脂積
層フィルムを提供するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明プロピレン系樹脂組成物
は、メタロセン系触媒によって重合された特定のプロピ
レン・α−オレフィン共重合体、プロピレン系エラスト
マーまたはエチレン系エラストマー及びポリエチレンワ
ックスとからなる。
【0021】本発明において、「からなる」とは、上記
の2成分のほかに合目的な第三成分を添加することを排
除するものではない。
【0022】<成分(A):プロピレン・α−オレフィ
ン共重合体>本発明の成分(A)プロピレン・α−オレ
フィン共重合体は、主成分であるプロピレンと従成分
(コモノマー単位)であるα−オレフィン単位とからな
るものであり、ブロック共重合体であってもよく、ま
た、ランダム共重合体であってもよいが、好ましくはラ
ンダム共重合体である。
【0023】コモノマーとして用いられるα−オレフィ
ンはエチレンを含み、一般的には、エチレン、炭素数4
〜18の1−オレフィンが用いられ、具体的には、エチ
レン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−
オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、
4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン
−1等を挙げることができる。好ましくはエチレン、1
−ブテン、1−ヘキセン、特に好ましくはエチレンを挙
げることができる。
【0024】共重合体中のプロピレン単位の割合は、好
ましくは80.0〜99.9モル%、好ましくは85.
0〜99.5モル%、特に好ましくは90.0〜99.
0モル%であり、コモノマーは0.1〜20.0モル
%、好ましくは0.5〜15.0モル%、特に好ましく
は1.0〜10.0モル%である。コモノマーとして、
上記のαーオレフィンは1種類に限られず、ターポリマ
ーのように2種類以上を用いた多元系共重合体とするこ
ともできる。
【0025】成分(A)の共重合体は以下の条件1)、
2)を満足するプロピレン・α−オレフィン共重合体が
使用される。また、望ましくは、以下の条件3)を条件
1)、2)と同時に満足するプロピレン・α−オレフィ
ン共重合体が用いられる。
【0026】1)メルトインデックス(MIP) 230℃(2.16Kg)メルトインデックス(M
P)が、2〜30g/10分、好ましくは3〜15g
/10分、さらに好ましくは5〜10g/10分のプロ
ピレン・α−オレフィン共重合体が用いられる。メルト
インデックスが2g/10分より小さいときは吐出性が
劣りTダイ成形性が低下し、30g/10分より大きい
ときはフィルム強度が低下するため好ましくない。
【0027】2)DSCで求めた主たる融解ピーク温度
(Tm) プロピレン・α−オレフィン共重合体は、DSCで求め
た主たる融解ピーク温度(Tm)が110〜145℃、
好ましくは115〜140℃のものが使用される。融解
ピーク温度(Tm)が110℃より低いときは、フィル
ムとしての実用環境内であっても高温時にはフィルム同
士のブロッキングが生じ易くなるため好ましくなく、1
45℃を超えるときは低温ヒートシール性が損なわれる
ため同様に望ましくない。
【0028】3)プロピレン系樹脂組成物(成分
(A)、成分(B)及び成分(C))を、Tダイを用い
て冷却温度25℃と45℃で厚み25μmのフィルムを
成形したとき、その表面の原子間力顕微鏡により測定さ
れる平均面粗さ[Ra(A+B+C)25]、[Ra(A
+B+C)45]と、成分(A)のみをTダイを用いて冷
却温度25℃および45℃で25μmのフィルム成形し
たときその表面の原子間力顕微鏡により測定される平均
面粗さ[Ra(A)25]、[Ra(A)45]が、下記関
係式(1)、(2)、(3)、(4)を満足すること。
【0029】 [Ra(A)45 ]−[Ra(A)25 ] ≧10 数式(1) [Ra(A)45 ] ≧15 数式(2) [Ra(A+B+C)45]−[Ra(A+B+C)25]<10 数式(3) [Ra(A+B+C)45] <15 数式(4)
【0030】また、フィルム表面の原子間力顕微鏡によ
る平均面粗さ[Ra(A)25 ]、[Ra(A)45 ]、
[Ra(A+B+C)25]、[Ra(A+B+C)45
の測定は、原子間力顕微鏡サイクリックコンタクトモー
ドを用いれば測定することができ、下記数式(5)に従
って計算処理することにより、平均面粗さRa、すなわ
ち三次元方向の凹凸の程度を定量的に知ることができ
る。
【0031】
【数1】
【0032】ここで、数式(5)中、F(X,Y)は測
定面、Soは測定面積、YT〜YBはY方向測定範囲、X
L〜XRはX方向測定範囲、Zoは基準面である。Zoは
下記式(6)で表される。
【0033】
【数2】
【0034】本発明におけるプロピレン・α−オレフィ
ン共重合体は、メタロセン触媒を用いて重合される。
【0035】メタロセン触媒としては、上記のポリプロ
ピレン系樹脂が得られる限りいかなるものであってもよ
いが、一般的には、Zr、Ti、Hf等の4〜6族遷移
金属化合物、特に4族遷移金属化合物と、シクロペンタ
ジエニル基あるいはシクロペンタジエニル誘導体の基を
有する有機遷移金属化合物を使用することができる。
【0036】シクロペンタジエニル誘導体の基として
は、ペンタメチルシクロペンタジエニル等のアルキル置
換体基、あるいは2以上の置換基が結合して飽和もしく
は不飽和の環状置換基を構成した基を使用することがで
き、代表的にはインデニル基、フルオレニル基、アズレ
ニル基、あるいはこれらの部分水素添加物を挙げること
ができる。
【0037】また、複数のシクロペンタジエニル基がア
ルキレン基、シリレン基、ゲルミレン基等で結合された
ものが望ましい。
【0038】本発明によるプロピレン系樹脂を製造する
ために好ましいメタロセン触媒としては下記一般式
(1)で表される遷移金属化合物を用いることができ
る。
【0039】
【化3】
【0040】[ここで、Qは2つの共役五員環配位子を
架橋する結合性基を示し、Mはチタン、ジルコニウム、
ハフニウムから選ばれる金属原子を示し、XおよびYは
Mと結合した水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、ア
ルコキシ基、アミノ基、窒素含有炭化水素基、リン含有
炭化水素基又はケイ素含有炭化水素基を示し、そして、
1、R3はそれぞれ水素、炭素数1〜20の炭化水素
基、ハロゲン、炭素数が1〜20のハロゲン化炭化水素
基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素
含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基、又はリン含有
炭化水素基を示し、さらに、R2はそれぞれ水素、炭素
数1〜20の炭化水素基、ハロゲン、炭素数が1〜20
のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素
含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化
水素基、又はリン含有炭化水素基を示し、それらの中で
も好ましくは炭素数が6〜16のアリール基を示す。]
【0041】Qは、2つの共役5員環配位子を架橋する
2価の結合性基を表し、たとえば、(イ)炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12の2価の炭化水素基、(ロ)シ
リレン基ないしオリゴシリレン基、(ハ)炭素数1〜2
0、好ましくは1〜12の炭化水素基を置換基として有
するシリレンあるいはオリゴシリレン基、(ニ)ゲルミ
レン基、または(ホ)炭素数1〜20の炭化水素基を置
換基として有するゲルミレン基、等が例示される。この
中でも好ましいものはアルキレン基、炭化水素基を置換
基として有するシリレン基である。
【0042】X及びYは、それぞれ独立に、すなわち同
一でも異なってもよくて、(イ)水素、(ロ)ハロゲ
ン、(ハ)炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の炭
化水素基、または、(二)酸素、窒素、あるいはケイ素
を含有する炭素数1〜20、好ましくは1〜12、の炭
化水素基を示す。このうちで好ましいものは、水素、塩
素、メチル、イソブチル、フェニル、ジメチルアミド、
ジエチルアミド基等を例示することができる。
【0043】R1、R3は、炭素数1〜20の炭化水素
基、又は炭素数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケ
イ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭
化水素基、ホウ素含有炭化水素基、もしくはリン含有炭
化水素基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニ
ル基、ナフチル基、ブテニル基、ブタジエニル基等が例
示される。また、炭化水素基以外に、ハロゲン、ケイ
素、窒素、酸素、ホウ素、リン等を含有する、メトキシ
基、エトキシ基、フェノキシ基、トリメチルシリル基、
ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ピラゾリル
基、インドリル基、ジメチルフォスフィノ基、ジフェニ
ルフォスフィノ基、ジフェニルホウ素基、ジメトキシホ
ウ素基、等を典型的な例として例示できる。これらの内
で、炭化水素基であることが好ましく、特に、メチル、
エチル、プロピル、ブチルであることが特に好ましい。
【0044】R2はそれぞれ水素、炭素数1〜20の炭
化水素基、ハロゲン、炭素数が1〜20のハロゲン化炭
化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素
基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素基、リン
含有炭化水素基を示し、それらの中でも好ましくは炭素
数が6〜16のアリール基であり、具体的にはフェニ
ル、α−ナフチル、β−ナフチル、アントラセニル、フ
ェナントリル、ピレニル、アセナフチル、フェナレニ
ル、アセアントリレニルなどである。また、これらのア
リール基は、ハロゲン、炭素数1〜20の炭化水素基、
炭素数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、窒素含有炭
化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭化水素
基、リン含有炭化水素基で置換されたものであってもよ
い。これらのうち、好ましいのは、フェニル、ナフチ
ル、ハロゲン化フェニル、ハロゲン化ナフチルである。
【0045】Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムか
ら選ばれる金属であり、好ましくはジルコニウム、ハフ
ニウムである。
【0046】上記遷移金属化合物の非限定的な例とし
て、下記のものを挙げることができる。 (1)メチレンビス{1,1’−(2−メチル−4−フ
ェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド (2)メチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコ
ニウムジクロリド (3)メチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズレニル}]
ジルコニウムジクロリド (4)メチレンビス{1,1’−(2−エチル−4−フ
ェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド (5)メチレンビス[1,1’−{2−エチル−4−
(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコ
ニウムジクロリド (6)メチレンビス[1,1’−{2−エチル−4−
(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズレニル}]
ジルコニウムジクロリド (7)エチレンビス{1,1’−(2−メチル−4−フ
ェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリド (8)エチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコ
ニウムジクロリド (9)エチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズレニル}]
ジルコニウムジクロリド (10)エチレンビス{1,1’−(2−エチル−4−
フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウムジクロリ
ド (11)エチレンビス[1,1’−{2−エチル−4−
(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコ
ニウムジクロリド (12)エチレンビス[1,1’−{2−エチル−4−
(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズレニル}]
ジルコニウムジクロリド (13)イソプロピリデンビス{1,1’−(2−メチ
ル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
ジクロリド (14)イソプロピリデンビス{1,1’−(2−エチ
ル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
ジクロリド (15)ジメチルシリレンビス{1,1’−(2−メチ
ル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
ジクロリド (16)ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチ
ル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド (17)ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチ
ル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズレ
ニル}]ジルコニウムジクロリド (18)ジメチルシリレンビス{1,1’−(2−エチ
ル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
ジクロリド (19)ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−エチ
ル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド (20)ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−エチ
ル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズレ
ニル}]ジルコニウムジクロリド (21)フェニルメチルシリレンビス{1,1’−(2
−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコ
ニウムジクロリド (22)フェニルメチルシリレンビス[1,1’−{2
−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレ
ニル}]ジルコニウムジクロリド (23)フェニルメチルシリレンビス[1,1’−{2
−メチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−
アズレニル}]ジルコニウムジクロリド (24)フェニルメチルシリレンビス{1,1’−(2
−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコ
ニウムジクロリド (25)フェニルメチルシリレンビス[1,1’−{2
−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレ
ニル}]ジルコニウムジクロリド (26)フェニルメチルシリレンビス[1,1’−{2
−エチル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−
アズレニル}]ジルコニウムジクロリド (27)ジフェニルシリレンビス{1,1’−(2−メ
チル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウ
ムジクロリド (28)ジメチルゲルミレンビス{1,1’−(2−メ
チル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウ
ムジクロリド (29)ジメチルゲルミレンビス[1,1’−{2−メ
チル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド (30)ジメチルゲルミレンビス[1,1’−{2−メ
チル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズ
レニル}]ジルコニウムジクロリド (31)ジメチルゲルミレンビス{1,1’−(2−エ
チル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウ
ムジクロリド (32)ジメチルゲルミレンビス[1,1’−{2−エ
チル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド (33)ジメチルゲルミレンビス[1,1’−{2−エ
チル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズ
レニル}]ジルコニウムジクロリド等が例示される。
【0047】これらの中では、特にジメチルシリレンビ
ス{1,1’−(2−メチル−4−フェニル−4H−ア
ズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレ
ンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロフ
ェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチル−
4−(4−クロロ−2−ナフチル)−4H−アズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビ
ス{1,1’−(2−メチル−4−フェニル−4H−ア
ズレニル)}ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミ
レンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロ
フェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルゲルミレンビス{1,1’−(2−エチ
ル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ジルコニウム
ジクロリドが好ましい。
【0048】また、水素添加物としては、 (1)メチレンビス{1,1’−(2−メチル−4−フ
ェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロ
リド (2)メチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロフェニル)ヘキサヒドロアズレニル}]ジ
ルコニウムジクロリド (3)メチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロ−2−ナフチル)ヘキサヒドロアズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド (4)メチレンビス{1,1’−(2−エチル−4−フ
ェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロ
リド (5)メチレンビス[1,1’−{2−エチル−4−
(4−クロロフェニル)ヘキサヒドロアズレニル}]ジ
ルコニウムジクロリド (6)メチレンビス[1,1’−{2−エチル−4−
(4−クロロ−2−ナフチル)ヘキサヒドロアズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド (7)エチレンビス{1,1’−(2−メチル−4−フ
ェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコニウムジクロ
リド (8)エチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロフェニル)ヘキサヒドロアズレニル}]ジ
ルコニウムジクロリド (9)エチレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロ−2−ナフチル)ヘキサヒドロアズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド (10)イソプロピリデンビス{1,1’−(2−メチ
ル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコニ
ウムジクロリド (11)ジメチルシリレンビス{1,1’−(2−メチ
ル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコニ
ウムジクロリド (12)ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチ
ル−4−(4−クロロフェニル)ヘキサヒドロアズレニ
ル}]ジルコニウムジクロリド (13)ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチ
ル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)ヘキサヒドロア
ズレニル}]ジルコニウムジクロリド (14)フェニルメチルシリレンビス{1,1’−(2
−メチル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジ
ルコニウムジクロリド (15)フェニルメチルシリレンビス[1,1’−{2
−メチル−4−(4−クロロフェニル)ヘキサヒドロア
ズレニル}]ジルコニウムジクロリド (16)ジフェニルシリレンビス{1,1’−(2−メ
チル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコ
ニウムジクロリド (17)ジメチルゲルミレンビス{1,1’−(2−メ
チル−4−フェニルヘキサヒドロアズレニル)}ジルコ
ニウムジクロリド (18)ジメチルゲルミレンビス[1,1’−{2−メ
チル−4−(4−クロロフェニル)ヘキサヒドロアズレ
ニル}]ジルコニウムジクロリド (19)ジメチルゲルミレンビス[1,1’−{2−メ
チル−4−(4−クロロ−2−ナフチル)ヘキサヒドロ
アズレニル}]ジルコニウムジクロリド等が例示され
る。
【0049】また、これらの化合物のクロリドの一方あ
るいは両方が臭素、ヨウ素、水素、メチルフェニル、ベ
ンジル、アルコキシ、ジメチルアミド、ジエチルアミド
等に代わった化合物も例示することができる。さらに、
上記のジルコニウムの代わりに、チタン、ハフニウム等
に代わった化合物も例示することができる。
【0050】助触媒としては、アルミニウムオキシ化合
物、メタロセン化合物と反応してメタロセン化合物成分
をカチオンに変換することが可能なイオン性化合物もし
くはルイス酸、固体酸、あるいは、イオン交換性層状珪
酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物で
ある。また、必要に応じてこれら化合物と共に有機アル
ミニウム化合物を添加することができる。
【0051】上記のアルミニウムオキシ化合物として
は、具体的には次の一般式(2)、(3)又は(4)で
表される化合物が挙げられる。
【0052】
【化4】
【0053】上記の各一般式中、R4は、水素原子又は
炭化水素残基、好ましくは炭素数1〜10、特に好まし
くは炭素数1〜6の炭化水素残基を示す。また、複数の
4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。また、p
は0〜40、好ましくは2〜30の整数を示す。
【0054】一般式(2)及び(3)で表される化合物
は、アルモキサンとも呼ばれる化合物であって、一種類
のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアル
キルアルミニウムと水との反応により得られる。具体的
には、(a)一種類のトリアルキルアルミニウムと水か
ら得られる、メチルアルモキサン、エチルアルモキサ
ン、プロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソ
ブチルアルモキサン、(b)二種類のトリアルキルアル
ミニウムと水から得られる、メチルエチルアルモキサ
ン、メチルブチルアルモキサン、メチルイソブチルアル
モキサン等が例示される。これらの中では、メチルアル
モキサン又はメチルイソブチルアルモキサンが好まし
い。
【0055】一般式(4)で表される化合物は、一種類
のトリアルキルアルミニウム又は二種類以上のトリアル
キルアルミニウムと次の一般式(5)で表されるアルキ
ルボロン酸との10:1〜1:1(モル比)の反応によ
り得ることができる。一般式(5)中、R5は、炭素数
1〜10、好ましくは炭素数1〜6の炭化水素残基また
はハロゲン化炭化水素基を示す。
【0056】R5B(OH)2 (5)
【0057】具体的には以下の様な反応生成物が例示で
きる。 (a)トリメチルアルミニウムとメチルボロン酸の2:
1の反応物 (b)トリイソブチルアルミニウムとメチルボロン酸の
2:1反応物 (c)トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアルミ
ニウムとメチルボロン酸の1:1:1反応物 (d)トリメチルアルミニウムとエチルボロン酸の2:
1反応物 (e)トリエチルアルミニウムとブチルボロン酸の2:
1反応物
【0058】成分(A)と反応して成分(A)をカチオ
ンに変換することが可能なイオン性化合物およびルイス
酸においては、ルイス酸のある種のものは、成分(A)
と反応して成分(A)をカチオンに変換することが可能
なイオン性化合物として把握することもできる。従っ
て、上記のルイス酸およびイオン性化合物の両者に属す
る化合物は、何れか一方に属するものとする。
【0059】成分(A)と反応して成分(A)をカチオ
ンに変換することが可能なイオン性化合物としては、一
般式(11)で表される化合物が挙げられる。
【0060】 〔K〕e+〔Z〕e- (6)
【0061】一般式(11)中、Kはカチオン成分であ
って、例えば、カルボニウムカチオン、トロピリウムカ
チオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオ
ン、スルホニウムカチオン、ホスフォニウムカチオン等
が挙げられる。また、それ自身が還元され易い金属の陽
イオンや有機金属の陽イオン等も挙げられる。
【0062】上記のカチオンの具体例としては、トリフ
ェニルカルボニウム、ジフェニルカルボニウム、シクロ
ヘプタトリエニウム、インデニウム、トリエチルアンモ
ニウム、トリプロピルアンモニウム、トリブチルアンモ
ニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、ジプロピルア
ンモニウム、ジシクロヘキシルアンモニウム、トリフェ
ニルホスホニウム、トリメチルホスホニウム、トリス
(ジメチルフェニル)ホスホニウム、トリス(メチルフ
ェニル)ホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、ト
リフェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウム、ピ
リリウム、銀イオン、金イオン、白金イオン、銅イオ
ン、パラジウムイオン、水銀イオン、フェロセニウムイ
オン等が挙げられる。
【0063】上記の一般式(6)中、Zは、アニオン成
分であり、成分(A)が変換されたカチオン種に対して
対アニオンとなる成分(一般には非配位の成分)であ
る。Zとしては、例えば、有機ホウ素化合物アニオン、
有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリウム化合物
アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ヒ素化合物ア
ニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が挙げられ
る。
【0064】固体酸としては、アルミナ、シリカ−アル
ミナ等の固体酸が挙げられる。
【0065】層状ケイ酸塩とは、イオン結合等によって
構成される面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった
結晶構造をとるケイ酸塩化合物を言う。本発明では、層
状ケイ酸塩は、イオン交換性であることが好ましい。こ
こでイオン交換性とは、層状ケイ酸塩の層間陽イオンが
交換可能なことを意味する。
【0066】大部分の層状ケイ酸塩は、天然には主に粘
土鉱物の主成分として産出するが、これら、層状ケイ酸
塩は特に天然産のものに限らず、人工合成物であっても
よい。層状ケイ酸塩の具体例としては、例えば、白水晴
雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)に記載され
る公知の層状ケイ酸塩であって、ディッカイト、ナクラ
イト、カオリナイト、アノーキサイト、メタハロイサイ
ト、ハロイサイト等のカオリン族、クリソタイル、リザ
ルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モンモリロナ
イト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロナイト、
サポナイト、テニオライト、ヘクトライト、スチーブン
サイト等のスメクタイト族、バーミキュライト等のバー
ミキュライト族、雲母、イライト、セリサイト、海緑石
等の雲母族、アタパルジャイト、セピオライト、パリゴ
ルスカイト、ベントナイト、パイロフィライト、タル
ク、緑泥石群が挙げられる。これらは混合層を形成して
いてもよい。
【0067】これらの中では、モンモリロナイト、ザウ
コナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイ
ト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ベントナイト、
テニオライト等のスメクタイト族、バーミキュライト
族、雲母族が好ましい。
【0068】スメクタイト族の代表的なものとしては、
一般にはモンモリロナイト、バイデライト、サポナイ
ト、ノントライト、ヘクトライト、ソーコナイト等であ
る。「ベンクレイSL」(水澤化学工業社製)、「クニ
ピア」、「スメクトン」(いずれもクニミネ工業社
製)、「モンモリロナイトK10」(アルドリッチ社
製、ジュートヘミー社製)、「K−Catalysts
シリーズ」(ジュートヘミー社製)等の市販品を利用す
ることもできる。
【0069】雲母族の代表的なものとしては、白雲母、
パラゴナイト、金雲母、黒雲母、レピドライト等があ
る。市販品の「合成雲母ソマシフ」(コープケミカル社
製)、「フッ素金雲母」、「フッ素四ケイ素雲母」、
「テニオライト」(いずれもトピー工業社製)等の市販
品を利用することもできる。
【0070】これらのケイ酸塩は化学処理を施したもの
であることが好ましい。ここで化学処理とは、表面に付
着している不純物を除去する表面処理と層状ケイ酸塩の
結晶構造、化学組成に影響を与える処理のいずれをも用
いることができる。具体的には、(イ)酸処理、(ロ)
アルカリ処理、(ハ)塩類処理、(ニ)有機物処理等が
挙げられる。これらの処理は、表面の不純物を取り除
く、層間の陽イオンを交換する、結晶構造中のAl、F
e、Mg等の陽イオンを溶出させ、その結果、イオン複
合体、分子複合体、有機誘導体等を形成し、表面積や層
間距離、固体酸性度等を変えることができる。これらの
処理は単独で行ってもよいし、2つ以上の処理を組み合
わせてもよい。
【0071】化学処理に用いられる(イ)酸としては、
合目的的な無機酸あるいは有機酸、好ましくは例えば、
塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等があげられ、
(ロ)アルカリとしては、NaOH、KOH、NH3
があげられる。(ハ)塩類としては、2族から14族原
子からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子を含む
陽イオンと、ハロゲン原子または無機酸もしくは有機酸
由来の陰イオンからなる群より選ばれた少なくとも1種
の陰イオン、とからなる化合物が好ましい。(ニ)有機
物としては、アルコール(炭素数1〜4の脂肪族アルコ
ール、好ましくは例えばメタノール、エタノール、プロ
パノール、エチレングリコール、グリセリン、炭素数6
〜8の芳香族アルコール、好ましくは例えばフェノー
ル)、高級炭化水素(炭素数5〜10、好ましくは5〜
8、のもの、好ましくは例えばヘキサン、ヘプタン等)
があげられる。また、ホルムアミド、ヒドラジン、ジメ
チルスルホキシド、N−メチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアニリン等が好ましい化合物として挙げられ
る。
【0072】塩類及び酸は、2種以上であってもよい。
塩類処理と酸処理を組み合わせる場合においては、塩類
処理を行った後、酸処理を行う方法、酸処理を行った
後、塩類処理を行う方法、及び塩類処理と酸処理を同時
に行う方法がある。
【0073】重合法としては、これらの触媒の存在下不
活性溶媒を用いたスラリー法、実質的に溶媒を用いない
気相法や溶液法、あるいは重合モノマーを溶媒とするバ
ルク重合法等が挙げられる。
【0074】本発明が特定するプロピレン・α−オレフ
ィン共重合体を得る方法としては、例えば、重合温度や
コモノマー量を調節して、分子量および結晶性の分布を
適宜制御することにより、所望のポリマーを得ることが
できる。
【0075】<成分(B)エラストマー>本発明におい
ては、下記の(B−1)プロピレン系エラストマー及び
/又は(B−2)エチレン系エラストマーが添加され
る。
【0076】(B−1)プロピレン系エラストマー 下記条件1)2)を満足するプロピレン・α−オレフィ
ン共重合体 1)プロピレンから導かれる単位の含有量が5〜95モ
ル%、 2)炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる単位
の含有量が5〜95モル%、
【0077】(B−2)エチレン系エラストマー 下記条件3)4)を満足するエチレン・α−オレフィン
共重合体 3)エチレンから導かれる単位の含有量が5〜95モル
%、 4)炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる単位
の含有量が5〜95モル%、
【0078】本発明においてエラストマーとは軟質の高
分子材料を意味し、一般に、密度が0.900g/cm
3以下、好ましくは0.860から0.900g/cm3
の範囲にあり、190℃、2.16Kg荷重におけるメ
ルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/1
0分、好ましくは0.05〜50g/10分の範囲にあ
ることが好ましい。このようなプロピレン系エラストマ
ー及びエチレン系エラストマーは、X線回折法によって
測定した結晶化度が30%未満、又は非晶質である。
【0079】(B−1)プロピレン系エラストマーとし
ては、プロピレンと炭素数4〜20のα−オレフィンと
の共重合体エラストマーが使用される。プロピレンから
導かれる単位の含有量は、5〜95モル%、好ましくは
20〜92モル%、より好ましくは50〜90モル%、
特に好ましくは60〜80モル%、炭素数4〜20のα
−オレフィンから導かれる単位の含有量は、5〜95モ
ル%、好ましくは8〜80モル%、より好ましくは10
〜50モル%、特に好ましくは20〜40モル%であ
る。
【0080】プロピレン系エラストマーにおいてプロピ
レンから導かれる単位の含有量が5モル%未満では、透
明性が低下するため好ましくなく、また、プロピレンか
ら導かれる単位の含有量が95モル%を超えると低温ヒ
ートシール性の改良効果が低下する。
【0081】また、(B−2)エチレン系エラストマー
としては、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィン
との共重合体エラストマーが使用される。エチレンから
導かれる単位の含有量は、5〜95モル%、好ましくは
20〜92モル%、より好ましくは50〜90モル%、
炭素数3〜20のα−オレフィンから導かれる単位の含
有量は、5〜95モル%、好ましくは8〜80モル%、
より好ましくは10〜50モル%である。
【0082】エチレン系エラストマーにおいてエチレン
から導かれる単位の含有量が5モル%未満では低温ヒー
トシール性の改良効果が充分でなく、また、エチレンか
ら導かれる単位の含有量が95モル%を超えると透明性
が低下するため好ましくない。
【0083】炭素数3〜20のα−オレフィンとして
は、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、
1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテ
ン、1−デセン、あるいはこれらの混合物を挙げること
ができる。これらの中でも炭素数3〜10のα−オレフ
ィンが好ましい。
【0084】また、本発明においては、プロピレン又は
エチレンとα−オレフィンの他、その特性を失わない範
囲において、ビニル化合物、ジエン化合物から誘導され
る成分単位等のようにα−オレフィンから誘導される成
分単位以外の成分単位を含むことができる。このような
成分単位としては、1,4−ヘキサジエン、1,6−オ
クタジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−
メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−
オクタジエン、のような鎖状非共役ジエン、シクロヘキ
サジエン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロ
インデン、5−ビニルノルボルネン、5−エチリデン−
2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、
5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、6−クロロ
メチル−5−プロペニル−2−ノルボルネン、のような
環状非共役ジエン、2,3−イソプロピリデン−5−ノ
ルボルネン、2−プロペニル−2,2−ノルボルナジエ
ン等のジエン化合物、あるいは、スチレン、酢酸ビニル
等を挙げることができる。
【0085】このような、第三コモノマーは、単独であ
るいは組み合わせて用いることができる。このような第
三コモノマーの含有量は、通常10%以下、好ましくは
0〜5%である。
【0086】<成分(C)ポリエチレンワックス>本発
明においては、成分(C)として用いられるポリエチレ
ンワックスは、−CH2−の重合体を指称し、ポリエチ
レン、エチレンとα−オレフィンとの共重合体もしくは
それらを酸変性することによって極性基を導入したもの
が用いられる。その数平均分子量は一般に500〜1
5,000程度、好ましくは1,000〜10,000
程度のものが使用される。
【0087】ポリエチレンワックスは各種の方法によっ
て製造されており、本発明においてはいずれの方法によ
って製造されたものであっても使用することができる。
ポリエチレンワックスの製造方法としては、例えばエチ
レンの重合によって製造する方法があり、この場合、ラ
ジカル重合により高温高圧下に重合する方法とチーグラ
ー触媒により低圧で重合する方法がある。また、一般成
形用ポリエチレンを熱分解により低分子量化する方法、
一般成形用ポリエチレンを製造する際に副生する低分子
量ポリエチレンを分離生成して利用する方法、あるい
は、一般成形用ポリエチレンを酸化する方法等がある。
【0088】本発明に使用されるポリエチレンワックス
は、次の1)、2)の条件を満たす必要がある。
【0089】1)密度 密度は、0.94〜0.98g/cm3、好ましくは
0.95〜0.98g/cm3、特に好ましくは0.9
6〜0.98g/cm3が使用される。この範囲より高
いときは、ポリエチレンワックスの分散径が充分小さく
ならず、フィルム表面に分散粒子が凹凸として反映して
透明性が低下し、低いときは透明性の改良効果が小さく
なる。
【0090】2)140℃における溶融粘度は10cp
s以上、好ましくは15〜30000cpsのものが使
用される。溶融粘度が10cpsより低いときは、透明
性改良効果が乏しく好ましくない。
【0091】本発明においては、ポリエチレンワック
ス、酸変性ポリエチレンワックス、酸化型ポリエチレン
ワックス単独で使用するほか、これらの混合物あるいは
これらとポリプロピレンワックスの混合物を用いること
ができる。
【0092】[配合]成分(A)メタロセン系触媒によ
って重合されたプロピレン・α−オレフィン共重合体、
成分(B)プロピレン系エラストマーまたはエチレン系
エラストマー、及び、成分(C)ポリエチレンワックス
の配合割合は、成分(A)プロピレン・α−オレフィン
共重合体が50.0〜98.0重量部、好ましくは7
0.0〜95.0重量部、成分(B)プロピレン系エラ
ストマーまたはエチレン系エラストマーが2.0〜5
0.0重量部、好ましくは5.0〜30.0重量部、成
分(C)ポリエチレンワックスが0.001〜5.0重
量部、好ましくは0.01〜3.0重量部(ただし、成
分(A)、(B)、(C)の合計量を100重量部とす
る)である。成分(B)が2.0重量部未満ではヒート
シール性が低下し、50.0重量部を超えると剛性が低
下する。また、成分(C)が0.001重量部未満では
フィルム透明性改良効果が充分ではなく、一方、5.0
重量部を超えるとポリエチレンワックスがフィルム中で
連続層を形成し、フィルム透明性が損なわれる。
【0093】本発明プロピレン系樹脂は、上記の特性を
有するため、透明性に優れると共にアンチブロッキング
性に優れる。従って、高透明性が要求されアンチブロッ
キング剤の添加が制限される場合に効果的である。しか
し、本発明においてもアンチブロッキング剤を添加する
ことを排除するものではなく、目的に応じてアンチブロ
ッキング剤を添加することができる。
【0094】アンチブロッキング剤としては、平均粒径
1.0〜7.0μm、細孔容積0.4〜1.6ml/g
の無機微粉体が好ましい。
【0095】アンチブロッキング剤の具体例としては、
たとえば無機系としては、合成または天然のシリカ(二
酸化珪素)、ケイ酸マグネシウム、アルミノシリケー
ト、タルク、ゼオライト、硼酸アルミニウム、炭酸カル
シウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、燐酸カルシウ
ム等が使用される。
【0096】また、有機系としては、ポリメチルメタク
リレート、ポリメチルシルセスキオキサン(シリコー
ン)、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、エポ
キシ樹脂、ポリエステル樹脂、ベンゾグアナミン・ホル
ムアルデヒド(ユリア樹脂)、フェノール樹脂等を用い
ることができる。これらのアンチブロッキング平均粒径
がこのような範囲内においては、透明性および耐スクラ
ッチ性が良好なポリプロピレンフィルムが得られる。
【0097】アンチブロッキング剤は、成分(A)、
(B)、(C)の合計量100重量部に対して、好まし
くは0.01〜0.7重量部、より好ましくは0.05
〜0.5、特に好ましくは0.05〜0.3重量部の割
合で用いられる。
【0098】また、アンチブロッキング剤は表面処理さ
れたものが望ましく、表面処理剤としては、界面活性
剤、金属石鹸、アクリル酸、シュウ酸、クエン酸、酒石
酸等の有機酸、高級アルコール、エステル、シリコー
ン、フッソ樹脂、シランカップリング剤、ヘキサメタリ
ン酸ソーダ、ピロリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソー
ダ、トリメタリン酸ソーダ等の縮合リン酸塩等を用いる
ことができ、特に有機酸処理なかでもクエン酸処理され
たものが好適である。
【0099】処理方法は特に限定されるものではなく、
表面噴霧、浸漬等公知の方法を採用することができる。
アンチブロッキング剤はいかなる形状であってもよく球
状、角状、柱状、針状、板状、不定形状等任意の形状と
することができる。
【0100】本発明においては滑剤を添加することが好
ましく、滑剤としては、たとえば直鎖状のモノカルボン
酸モノアミド化合物または直鎖状のモノカルボン酸ビス
アミド化合物の1種または2種以上組み合わせて使用す
ることができる。直鎖状のモノカルボン酸モノアミド化
合物としては、たとえばオレイン酸アミド、ステアリン
酸アミド、エルカ酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘ
ニン酸アミド、ラウリン酸アミドなどが挙げられる。
【0101】直鎖状のモノカルボン酸ビスアミド化合物
としては、たとえばエチレンビスオレイン酸アミド、エ
チレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリ
ン酸アミドなどが挙げられる。
【0102】滑剤の添加量は、成分(A)、(B)、
(C)の合計量100重量部に対して、好ましくは0.
01〜1.0重量部、より好ましくは0.02〜0.5
重量部、特に好ましくは0.04〜0.25重量部であ
る。
【0103】特に、融点が70〜90℃の不飽和脂肪酸
アミド、融点が100〜125℃の飽和脂肪酸アミドが
好ましく、中でも両者を併用することが好ましい。不飽
和脂肪酸アミドと飽和脂肪酸アミドとの配合割合(不飽
和脂肪酸アミド/飽和脂肪酸アミド)は、重量基準で1
/99〜99/1、好ましくは2/98〜98/2、さ
らに好ましくは10/90〜90/10の範囲が用いら
れる。このような配合系にすることによって単独系の場
合より少量の滑剤量で良好な性能を発揮する。
【0104】融点が70℃〜90℃の範囲の不飽和脂肪
酸アミドとしては、C18〜C22の不飽和脂肪酸アミドを
用いることができる。具体的には、例えばオレイン酸ア
ミド、エルカ酸アミド、ブランジン酸アミド、エライジ
ン酸アミド、N−ステアリルエルカ酸アミド、ラウリン
酸アミド、N−(2−ハイドロキシエチル)ラウリン酸
アミド等を主成分とするものが例示される。不飽和脂肪
酸アミドの融点が70℃未満のものでは、45℃以上の
高温下での滑り性が悪化するために好ましくなく、また
融点が90℃を越えるものでは、飽和脂肪酸アミドとの
併用効果が小さいため好ましくない。
【0105】融点が100〜125℃の飽和脂肪酸アミ
ドとしては、C16〜C22の飽和脂肪酸アミドとその誘導
体を用いることができる。具体的には、例えばステアリ
ン酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘニン酸アミド、
N−(2−ハイドロキシメチル)・ステアリン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチ
レンビスエルカ酸アミド、オクタメチレンビスエルカ酸
アミド等を主成分とするものが例示される。飽和脂肪酸
アミドの融点が100℃未満のものでは、初期滑り性は
良好な場合が多いが、45℃以上の高温下での滑り性の
効果が低いために好ましくなく、また融点が125℃を
越えるものでは、初期滑り性そのものが発現しないため
好ましくない。飽和脂肪酸アミドは、融点107℃〜1
20℃の飽和脂肪酸アミドが製膜時のロール汚れ性など
の点から更に好ましい。
【0106】(付加的成分)付加的成分としては、例え
ば、酸化防止剤(フェノール系、燐系、硫黄系等)、光
安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤(シリコーン油
等)、帯電防止剤、流動性改良剤、分子量調整剤(過酸
化物)、粘着防止剤、衝撃改良剤、気泡防止剤、分散
剤、金属不活性化剤、防菌剤、蛍光増白剤、着色剤(酸
化チタン、チタンイエロー、亜鉛華、弁柄、群青等の無
機系顔料、縮合アゾ系、イソインドリノン系、キナクリ
ドン系、ペリノン系、ペリレン系、キノフタロン系、ア
ントラキノン系、フタロシアニン系等の有機系顔料)等
の配合剤、あるいは、上記以外の樹脂やエラストマー成
分を挙げることができる。
【0107】(混合)上記成分(A)プロピレン・α−
オレフィン共重合体と成分(B)プロピレン系エラスト
マー及び/又はエチレン系エラストマーと成分(C)ポ
リエチレンワックスに、必要に応じて各種配合剤成分を
配合し、先ず、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサ
ー、Vブレンダー、タンブラーミキサー、リボンミキサ
ー、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、一軸又
は二軸の押出機等の通常の混合又は混練機にて混合或い
は溶融混練し、好適には、温度160〜300℃、好ま
しくは180〜280℃で溶融混練してペレタイズする
ことによって成形用材料とすることができる。
【0108】本発明プロピレン系樹脂組成物は,透明性
の温度依存性が小さく、高速で成形するときも透明性の
優れたフィルムを得ることができる。
【0109】[フィルムの成形]フィルムの製造は、上
記プロピレン系樹脂組成物を原料樹脂として用いて製造
することができ、具体的には、シート、フィルム(未延
伸フィルム)をキャスト法、インフレーション法等の公
知の技術によって製造することができる。
【0110】シート、フィルム(未延伸フィルム)等の
押出成形体を製造するキャスト法としては、押出機で溶
融混練された樹脂がTダイから押し出され、水等の冷媒
を通したロールに接触させられることにより冷却され
て、一般に透明性が良く、厚み精度の良いフィルムを製
造することができる。この様な方法はフィルムにとって
好ましい製造方法である。
【0111】本発明のフィルムにおいて、それが単層フ
ィルムとして成形され利用される場合は、その厚みは5
〜500μm、好ましくは10〜200μmであるのが
普通である。厚みがこの範囲よりも薄すぎると、加工が
困難となる。一方、厚すぎると加工が困難な上に、ヒー
トシール性が発揮されなくなる。
【0112】また、延伸フィルムとするときは、本発明
のプロピレン系重合体からなるシート又はフィルムを用
いて公知の延伸装置により製造することができる。これ
ら延伸装置としては、例えば、テンター法、同時二軸延
伸法、一軸延伸法等が挙げられる。延伸フィルムの延伸
倍率は、二軸延伸フィルムの場合には10〜70倍であ
ることが望ましい。一軸延伸フィルムの場合には2〜1
0倍であることが望ましい。また、延伸フィルムの厚さ
は通常5〜200μmであることが望ましい。
【0113】(フィルムの特性)本発明のフィルムは、
プロピレン系重合体の特長である、透明性、剛性、耐衝
撃性等の特性を同等以上に有しており、その欠点であっ
た低温ヒートシール性を改善することができる従来に無
いプロピレン系樹脂組成物からなるフィルムである。
【0114】また、本発明のフィルムは、その優れた透
明性、剛性、耐衝撃性及びヒートシール等を十分に発揮
させるために、他の基材との複合フィルムに使用するこ
とができる。基材としては、例えば、フィルム成形の可
能な任意の重合体、セロファン、紙、繊維構造物、アル
ミニウム箔等から選択することができる。
【0115】上記フィルム成形の可能な任意の重合体と
しては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・メタクリル酸共重合体等のポリオレフィ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ビニ
ルアルコール共重合体等から、それぞれの透明性、剛
性、接着性、印刷性、ガスバリヤー性等を勘案して、複
合フィルムとする目的に応じて選択することができる。
【0116】基材が延伸可能である場合は、一軸又は二
軸に延伸されたものでもよい。複合フィルムは共押出
法、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法及
びこれらの組み合わせ等の公知の技術によって製造する
ことができる。共押出法、ドライラミネーション法、押
出ラミネーション法の場合、複合フィルム構成層内、本
発明のフィルムの厚みは0.5〜200μmであること
が好ましい。
【0117】フィルムの厚さについては特に制限される
ものではないが、一般に0.5〜200μm、好ましく
は1〜150μm、さらに好ましくは3〜100μmと
される。
【0118】
【発明の効果】本発明においては、ポリエチレンワック
スが結晶核として機能するため、DSCで求めた結晶化
温度Tcはメタロセン触媒を用いて得られたポリプロピ
レン系樹脂単体に比べて上昇する。結晶化温度の上昇に
より、結晶の成長による透明性低下を防止することがで
き、高速でTダイ成形する際に問題となる除熱不足によ
るロール跡転写を改善することができる。このため、ポ
リプロピレン系樹脂フィルムの透明性を著しく向上でき
る。また、メタロセン触媒を用いて得られたポリプロピ
レン系樹脂は分子量分布が狭く、低融点化されたものは
Tダイフィルム成形工程中のニップロール跡が転写し易
い問題もあるが、ポリエチレンワックスを微量添加する
ことで結晶化温度が上昇し、低温ヒートシール性を損な
うことなくロール転写に関して改良効果を得ることがで
きる。
【0119】
【実施例】(物性評価方法)実施例及び比較例において
用いた評価方法は(1)〜(12)であり、フィルムの
物性評価は40℃オーブン内で24時間熱処理(エイジ
ング)後測定を行なった。
【0120】(1)メルトインデックス(MI) JIS K6758(条件:230℃、荷重2.16k
gf)に従って測定した(単位:g/10分)。
【0121】(2)ポリエチレンワックスの溶融粘度 JIS Z8803に基づいて単一円筒型回転粘度計に
より140℃の粘度を測定した。
【0122】(3)エラストマーのコモノマー含量 日本電子社製JEOL GSWX270を用いて、13
−NMRで測定した。
【0123】(4)ポリエチレンの密度 JIS K6760に準拠して測定した。
【0124】(5)示差走査型熱量計(DSC)による
融解ピーク温度(Tm)、結晶化ピーク温度(Tc) セイコー社製DSCを用い、サンプル量5.0mgを採
り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/
分の降温スピードで結晶化させ、さらに10℃/分の昇
温スピードで融解させたときの結晶化ピーク温度(T
c)及び融解ピーク温度(Tm)で評価(単位:℃)。
【0125】(6)透明性(HAZE) ASTM−D1003に準拠して、冷却ロール温度35
℃の条件て得られたフィルムをヘイズメータにて測定し
た(単位:%)。この値が小さい程透明性が優れている
ことを意味する。
【0126】(7)ブロッキング性 冷却ロール温度35℃の条件で得られたフィルムより2
cm(幅)×15cm(長)の試料フィルムを採り、コ
ロナ処理面同士と非処理面同士をそれぞれ長さ5cmに
わたり重ね(接触面積10cm2)、50g/cm2の荷
重下で温度40℃の雰囲気下に1日間と7日間状態調整
した後、それぞれの荷重を除き、23℃の温度に十分調
整した後、ショッパー型引張試験機を開いて500mm
/分の速度で試料のせん断剥離に要する力を求めた(単
位:g/10cm2)。この値が小さいほど耐ブロッキ
ング性はよい。
【0127】(8)滑り性(スリップ性) 冷却ロール温度35℃の条件て得られたフィルムを温度
23℃の雰囲気下に1日間状態調整した試料と、温度4
0℃の雰囲気下に7日間状態調整した試料をそれぞれA
STM−D1894に準拠して、試料フィルムのコロナ
処理面同士と非処理面同士の摩擦をスリップテスター法
にて静摩擦係数で評価した。この値が小さいほど滑り性
が優れていることを意味する。
【0128】(9)ヒートシール性(HS温度) 5mm×200mmのヒートシールバーを用い、冷却ロ
ール温度35℃の条件て得られたフィルムの未処理面同
士を各温度設定においてヒートシール圧力2kg/cm
2 、ヒートシール時間1秒の条件下でフィルムの溶融押
出した方向(MD)に垂直になるようにシールした試料
から15mm幅のサンプルを取り、ショッパー型試験機
を用いて引張速度500mm/分にてMD方向に引き離
し、その荷重を読みとった。荷重300gになるにシー
ル温度にてヒートシール性を評価した(単位:℃)。こ
の値が小さい程ヒートシール性が優れていることを意味
する。
【0129】(10)引張破断点強度 冷却ロール温度35℃の条件て得られたフィルムよりJ
IS K6781に準拠しダンベル試験片を採取し、J
IS K6781に準拠(引張速度500mm/分、つ
かみ間隔80mm、標線間隔40mm)し、引張破断点
強度を求めた。
【0130】(11)押出負荷 フィルムを成形する際の樹脂圧力を測定した。樹脂圧力
が高いほど押出負荷がかかり、押出性が悪い。
【0131】(12)原子間力顕微鏡によるフィルムの
平均面粗さ測定 セイコー電子工業社製SPI3700(SPA300ユ
ニット)に、カンチレンバーDF−40を装着し、20
μm×20μmの範囲をサイクリックコンタクトモード
で凹凸測定した後、本装置附属のデータ処理ソフトによ
り平均面粗さ(Ra)を算出した。
【0132】(メタロセン触媒の合成) (1)ジメチルシリレンビス[1,1’−{2−メチル
−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]
ジルコニウムジクロリドのラセミ体の合成
【0133】(a)ラセミ・メソ混合物の合成:1−ブ
ロモ−4−クロロベンゼン1.84g(9.6mmo
l)のn−ヘキサン(10ml)とジエチルエーテル
(10ml)との溶液に−78℃でt−ブチルリチウム
のペンタン溶液(1.64M)11.7ml(19.2
mmol)を滴下した。
【0134】得られた溶液を−5℃で1.5時間攪拌
後、この溶液に2−メチルアズレン1.2g(8.6m
mol)を添加して反応を行った。この反応溶液を徐々
に室温まで戻しながら1.5時間攪拌した。その後、反
応溶液を0℃に冷却し、1−メチルイミダゾール15μ
l(0.19mmol)を添加し、更に、ジクロロジメ
チルシラン0.52ml(4.3mmol)を添加し
た。反応溶液を室温で1.5時間攪拌後、希塩酸を添加
して反応を停止し、分液した有機相を減圧下に濃縮し、
ジクロロメタンを添加した後、硫酸マグネシウムで乾燥
した。減圧下に溶媒を留去した後、シリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製し、アモルファス状の固体2.
1gを得た。
【0135】次いで、上記の反応生成物1.27gをジ
エチルエーテル15mlに溶解し、これに−78℃でn
−ブチルリチウムのn−ヘキサン溶液(1.66M)
2.8ml(4.5mmol)を滴下した。滴下終了
後、反応溶液を徐々に室温まで戻しながら12時間攪拌
した。減圧下に溶媒を留去した後、トルエンとジエチル
エーテルの混合溶媒(40:1)5mlを添加して−7
8℃に冷却し、これに四塩化ジルコニウム0.53g
(2.3mmol)を添加した。その後、直ちに室温ま
で戻し、室温で4時間攪拌して反応を行った。得られた
反応液をセライト上で濾過し、濾別された固体をトルエ
ン3mlで洗浄して回収した。回収した固体をジクロロ
メタンで抽出し、抽出液から溶媒を留去し、ジメチルシ
リレンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロ
ロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウムジク
ロリのラセミ・メソ混合物906mg(収率56%)を
得た。
【0136】(b)ラセミ体の精製 更に、ジクロロメタン20mlに上記のラセミ・メソ混
合物900mgを溶解し、100Wの高圧水銀灯を40
分照射することによりラセミ体の比率を高め、その後、
不溶分を濾別し、回収した濾液を濃縮乾固した。次い
で、得られた固体成分をトルエン22mlと共に攪拌
し、静置後に上澄み液を除去した、斯かる精製操作を4
回繰り返し、残った固体成分を乾燥し、ジメチルシリレ
ンビス[1,1’−{2−メチル−4−(4−クロロフ
ェニル)−4H−アズレニル}]ジルコニウムジクロリ
のラセミ体275mgを得た。
【0137】(2)化学処理粘土の製造 硫酸(96%)218.1gと硫酸マグネシウム13
0.4gを脱塩水909ミリリットルと混合した水溶液
に市販のモンモリロナイト(クニミネ工業製、クニピア
F)200.03gを分散させ、100℃で2時間攪拌
した。このモンモリロナイトの水スラリー液を固形分濃
度12%に調製し、スプレードライヤーにより噴霧造粒
を行って、粒子を得た。その後、この粒子を200℃で
2時間減圧乾燥した。
【0138】(3)固体触媒成分の調整 内容積1リットルの攪拌式オートクレーブ内をプロピレ
ンで十分に置換した後、脱水・脱酸素したヘプタン23
0ミリリットル導入し、系内温度を40℃に維持した。
ここに、トルエンにてスラリー化した化学処理粘土10
gを添加した。更に別容器にてトルエン下で混合したジ
メチルシリレンビス[1,1’−{2−メチル−4−
(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}]ジルコ
ニウムジクロリドのラセミ体0.15ミリモルとトリイ
ソブチルアルミニウム1.5ミリモルを添加した。
【0139】ここで、プロピレンを10g/hrの速度
で120分導入し、その後120分重合を継続した。さ
らに、窒素下で溶媒を除去・乾燥し固体触媒成分を得
た。この固体触媒成分は、固体成分1gあたり1.9g
のポリプロピレンを含有していた。
【0140】(重合1)内容積200リットルの攪拌式
オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十
分に脱水した液化プロピレン45kgを導入した。これ
にトリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液50
0ml(0.12mol)、エチレン2.25kg、水
素8.0NLを加え、内温を30℃に維持した。
【0141】次いで、上記固体触媒成分(ポリプロピレ
ンを除いた固体成分として)1.2gをアルゴンで圧入
して重合を開始させ、30分かけて70℃に昇温し、1
時間その温度を維持した。ここでエタノール100ml
を添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、MI
=7.2g/10分、Tm=124.3℃、Tc=8
8.5℃、エチレン含量=3.7重量%のプロピレン−
エチレン共重合体(A1)21kgを得た。
【0142】(重合2)内容積200リットルの攪拌式
オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十
分に脱水した液化プロピレン45kgを導入した。これ
にトリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液50
0ml(0.12mol)、エチレン2.25kg、水
素2.5NLを加え、内温を30℃に維持した。
【0143】次いで、上記固体触媒成分(ポリプロピレ
ンを除いた固体成分として)1.5gをアルゴンで圧入
して重合を開始させ、30分かけて70℃に昇温し、1
時間その温度を維持した。ここでエタノール100ml
を添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、MI
=1.5g/10分、Tm=124.9℃、Tc=8
8.9℃、エチレン含量=3.7重量%のプロピレン−
エチレン共重合体(A2)18kgを得た。
【0144】(重合3)内容積200リットルの攪拌式
オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十
分に脱水した液化プロピレン45kgを導入した。これ
にトリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液50
0ml(0.12mol)、エチレン2.25kg、水
素14NLを加え、内温を30℃に維持した。
【0145】次いで、上記固体触媒成分(ポリプロピレ
ンを除いた固体成分として)0.8gをアルゴンで圧入
して重合を開始させ、30分かけて70℃に昇温し、1
時間その温度を維持した。ここでエタノール100ml
を添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、MI
=35g/10分、Tm=125.3℃、Tc=89.
4℃、エチレン含量=3.6重量%のプロピレン−エチ
レン共重合体(A3)23kgを得た。
【0146】(重合4)内容積200リットルの攪拌式
オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十
分に脱水した液化プロピレン45kgを導入した。これ
にトリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液50
0ml(0.12mol)、エチレン0.27kg、水
素0.5NLを加え、内温を30℃に維持した。
【0147】次いで、上記固体触媒成分(ポリプロピレ
ンを除いた固体成分として)2.7gをアルゴンで圧入
して重合を開始させ、30分かけて70℃に昇温し、1
時間その温度を維持した。ここでエタノール100ml
を添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、MI
=7.0g/10分、Tm=146.0℃、Tc=11
0.3℃、エチレン含量=0.5重量%のプロピレン−
エチレン共重合体(A4)16kgを得た。
【0148】 表1 ────────────────────────────────── MI(g/10分) Tm(℃) Tc(℃) C2含量(wt%) ────────────────────────────────── 共重合体(A1) 7.2 124.3 88.5 3.7 共重合体(A2) 1.5 124.9 88.9 3.7 共重合体(A3) 35 125.3 89.4 3.6 共重合体(A4) 7.0 146.0 110.3 0.5 ──────────────────────────────────
【0149】(実施例1)プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(A1)(メタロセンPP)89.73重量
部に、プロピレン/1−ブチレン系エラストマー(PB
R、三井化学社製タフマーXR110T、1−ブテン含
量31モル%)9.97重量部、ポリエチレンワックス
(三井ハイワックス400P、140℃粘度650cp
s)0.3重量部を加えたプロピレン系樹脂組成物10
0重量部に対して、酸化防止剤としてイルガノックス1
010(テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン)を0.05重量部、イルガホス168(ト
リス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト)を0.05重量部、中和剤としてステアリン酸カル
シウムを0.05重量部添加したものをヘンシェルミキ
サーで750rpmで1分間室温で高速混合した後、二
軸押出機(池貝PCM30)により230℃で溶融、混
練して冷却、カットしてペレット状樹脂組成物を得た。
【0150】この樹脂組成物を原料とし、口径35mm
φの押出機、幅300mmTダイ、エアナイフおよび冷
却ロールを具備したTダイ法フィルム製造装置を用い
て、押出樹脂温度230℃、冷却ロール温度25℃、3
5℃、45℃の3水準において製膜引取速度21m/分
で成形して、厚さ25μmの未延伸フィルムを得た。そ
の物性を評価した結果は表2、3の通りであった。
【0151】(実施例2)プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(A1)89.1重量部、プロピレン/1−
ブテン系エラストマー(三井化学社製タフマーXR11
0T)9.9重量部、ポリエチレンワックス(三井ハイ
ワックス400P)1.0とした他は実施例1と同様の
実験を行った。その結果は表2、3の通りであった。
【0152】(実施例3)プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(A1)79.2重量部、プロピレン/1−
ブテン系エラストマー(三井化学社製タフマーXR11
0T)を19.8重量部とした他は実施例2と同様の実
験を行った。その結果は表2、3の通りであった。
【0153】(実施例4)ポリエチレンワックスを、三
井ハイワックス800P(140℃粘度8000cp
s)0.3重量部とした他は実施例1と同様の実験を行
った。その結果は表2、3の通りであった。
【0154】(実施例5)ポリエチレンワックスを、三
洋サンワックスLEL800(140℃粘度22000
cps)1重量部とした他は実施例2と同様の実験を行
った。その結果は表2、3の通りであった。
【0155】(実施例6)エチレン/1−ブテン系エラ
ストマー(EBR、三井化学社製タフマーA4085、
1−ブテン含量11モル%)9.9重量部とした他は実
施例2と同様の実験を行った。その結果は表2、3の通
りであった。
【0156】(比較例1)ポリエチレンワックスを加え
ず表4の配合とした他は実施例1と同様の実験を行っ
た。その結果は表4、5の通りであった。ポリエチレン
ワックスを添加したものに対して透明性が悪く、冷却ロ
ール温度依存性が見られる。
【0157】(比較例2)プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体、プロピレン−1−ブテン系エラストマー、
ポリエチレンワックスの配合を表4とした他は、実施例
1と同様の実験を行った。その結果は表4、5の通りで
あった。ポリエチレンワックスが連続相を形成したため
透明性が悪化した。
【0158】(比較例3)プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(A2)89.1重量部に、プロピレン系エ
ラストマー(三井化学社製タフマーXR110T)9.
9重量部、ポリエチレンワックス(三井ハイワックス8
00P)1.0重量部を加えたプロピレン系樹脂組成物
を用いて、実施例1と同様の実験を行った。その結果は
表6、表7の通りであった。樹脂圧力が高く押出性の低
下がみられる。
【0159】(比較例4)プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(A3)89.1重量部に、プロピレン系エ
ラストマー(三井化学社製タフマーXR110T)9.
9重量部、ポリエチレンワックス(三井ハイワックス8
00P)1.0重量部を加えたプロピレン系樹脂組成物
を用いて、実施例1と同様の実験を行った。その結果は
表6、7の通りであった。樹脂圧力が高く押出性の低下
がみられる。
【0160】(比較例5)プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(A4)89.1重量部に、プロピレン系エ
ラストマー(三井化学社製タフマーXR110T)9.
9重量部、ポリエチレンワックス(三井ハイワックス8
00P)1.0重量部を加えたプロピレン系樹脂組成物
を用いて、実施例1と同様の実験を行った。その結果は
表6、表7の通りであった。HS温度が高く低音ヒート
シール性が悪化している。
【0161】(比較例6)プロピレン・エチレンランダ
ム共重合体(A1)89.1重量部に、プロピレン系エ
ラストマー(三井化学社製タフマーXR110T)9.
9重量部、ポリエチレンワックス(三井ハイワックス7
20P、140℃粘度6000,密度0.92g/cm
3)1.0重量部を加えたプロピレン系樹脂組成物を用
いて、実施例1と同様の実験を行った。その結果は表
6、表7の通りであった。密度の低いポリエチレンワッ
クスでは透明性の冷却温度依存性がみられる。
【0162】(実施例7〜12)実施例1、実施例3、
実施例5に示したプロピレン系樹脂組成物100重量部
に対して、それぞれ酸化防止剤としてイルガノックス1
010(テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン)を0.05重量部、イルガホス168(ト
リス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイ
ト)を0.05重量部、中和剤としてステアリン酸カル
シウムを0.05重量部と、表6に示すようにアンチブ
ロッキング剤として、合成シリカ、珪酸マグネシウム、
滑剤[A]としてエルカ酸アミド(EA)、滑剤[B]
としてベヘニン酸アミド(BA)を添加したものをヘン
シェルミキサーで750rpmで1分間室温で高速混合
した後、二軸押出機(池貝PCM30)により230℃
で溶融、混練して冷却、カットしてペレット状樹脂組成
物を得た。
【0163】この樹脂組成物を原料とし、口径35mm
φの押出機、幅300mmTダイ、エアナイフおよび冷
却ロールを具備したTダイ法フィルム製造装置を用い
て、押出樹脂温度230℃、冷却ロール温度35℃、4
5℃とし、製膜引取速度21m/分で成形して、片面に
40dyne/cmのコロナ処理をほどこした厚さ25
μmの未延伸フィルムを得た。その物性の評価は、HA
ZEが35℃、45℃、その他の物性は35℃の条件で
成形したフィルムを用いて測定した。その結果は表8の
通りであった。
【0164】(比較例7)実施例8において比較例1の
プロピレン系樹脂組成物を用いた以外は実施例8と同様
の実験を行った。その結果は表9の通りであった。透明
性の悪化が見られる。
【0165】(実施例13、14)実施例8、実施例1
1で得られたプロピレン系樹脂組成物のフィルム(片面
に40dyne/cmのコロナ処理をほどこして得られ
た単層フィルム)を40℃の雰囲気下で2日間エージン
グを行った。次いで基材フィルムとして40μmの二軸
延伸ポリプロピレンフィルムを用い、ウレタン系の2液
反応型接着剤を塗布した後、単層フィルムのコロナ放電
処理面にドライラミネートを実施し、45℃の雰囲気下
で6日間エージングを行った後、未処理面同士のスリッ
プ性、ブロッキング性、ヒートシール性の評価を行っ
た。その結果は表10の通りであった。
【0166】(実施例15〜19)実施例1、実施例
3、実施例5に示したプロピレン系樹脂組成物100重
量部に対して、酸化防止剤としてイルガノックス101
0(テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メ
タン)を0.05重量部、イルガホス168(トリス−
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト)を
0.05重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウム
を0.05重量部と、表9に示すようにアンチブロッキ
ング剤として、合成シリカ、珪酸マグネシウム、滑剤
[A]としてエルカ酸アミド(EA)、滑剤[B]とし
てベヘニン酸アミド(BA)を添加したものをヘンシェ
ルミキサーで750rpmで1分間室温で高速混合した
後、二軸押出機(池貝PCM30)により230℃で溶
融、混練して冷却、カットしてペレット状樹脂組成物を
得た。
【0167】この樹脂組成物をシール層に、また融点1
63℃、MFR(230℃)=7.0g/10分のホモ
ポリプロピレン(日本ポリケム(株)製、商品名FB3
GT)を中間層に、また融点140℃、MFR(230
℃)=7.0g/10分のランダムポリプロピレン(日
本ポリケム(株)製、商品名 FW3E)を表層に用
い、表層/中間層/シール層は表9に示した1/4/1
となる様に、3層各々独立した3台の押出機(表層/中
間層/シール=口径20mmφ/35mmφ/20mm
φの押出機)及び、これに連絡した幅300mmの3層
Tダイス、エアナイフおよび冷却ロールを具備した3層
Tダイ法フィルム製造装置を用いて、押出樹脂温度23
0℃で溶融3層共押出した後、冷却ロール温度35℃、
製膜引取速度17m/分で厚さ30μmの共押出し未延
伸フィルムを得た。その物性を評価した結果は表11の
通りであった。尚、滑り性、ブロッキング性の評価はシ
ール面同士のみ評価した。
【0168】
【表2】
【0169】
【表3】
【0170】
【表4】
【0171】
【表5】
【0172】
【表6】
【0173】
【表7】
【0174】
【表8】
【0175】
【表9】
【0176】
【表10】
【0177】
【表11】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/20 C08K 5/20 //(C08L 23/14 (C08L 23/14 23:02 23:02 23:04) 23:04) (72)発明者 瀬詰 忠司 三重県四日市市東邦町1番地 日本ポリケ ム株式会社材料開発センター内 Fターム(参考) 4F071 AA15 AA20 AA21X AA87 AA88 AB01 AC12 AE06 AE11 AE22 AF15 AF30 AF58 AF59 AH04 BB02 BB06 BB09 BC01 BC16 4F100 AH02A AH02H AH03A AH03H AK04A AK04H AK62A AK66A AL05A AL09A AT00B BA02 BA10A BA10B CA17A CA19A GB15 JA04A JA06A JA13A JK01 JK10 JL00 JL12 JN01 YY00A 4J002 BB033 BB042 BB141 BB162 BD154 BG064 CC034 CD004 CF004 CK014 CL004 CP034 DE236 DG046 DG056 DH046 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DK006 EP027 EU186 FB017 FB076 FB096 FB177 FB206 FB226 FB236 FB246 FB266 FD070 FD090 GF00 GG00 4J028 AA01A AB01A AC10A AC27A AC41A BA01A BA01B BB01B BC11A BC11B BC13A BC13B BC15A BC15B BC25A BC25B CA30A CA30B CA30C EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EC02 FA04 GA07 GA19 4J128 AA01 AB01 AC10 AC27 AC41 AD00 BA01A BA01B BB01B BC11A BC11B BC13A BC13B BC15A BC15B BC25A BC25B CA30A CA30B CA30C EA01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EC02 FA04 GA07 GA19

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分(A)メタロセン系触媒によって重合
    されたプロピレン・α−オレフィン共重合体50〜98
    重量部、成分(B)プロピレン系エラストマーまたはエ
    チレン系エラストマー2〜50重量部、及び、成分
    (C)ポリエチレンワックス0.001〜5.0重量部
    (ただし、成分(A)、(B)、(C)の合計量を10
    0重量部とする)とからなり、成分(A)、成分
    (B)、成分(C)がそれぞれ下記の条件を満たすこと
    を特徴とするプロピレン系樹脂組成物。 成分(A):プロピレン・α−オレフィン共重合体 1)230℃メルトインデックスが2〜30g/10
    分、 2)DSCで求めた主たる融解ピーク温度(Tm)が1
    10〜145℃、 成分(B):エラストマー (B−1)プロピレン系エラストマー 下記1)2)を満足するエラストマー 1)プロピレンから導かれる単位の含有量が5〜95モ
    ル%、 2)炭素数4〜20のα−オレフィンから導かれる単位
    の含有量が5〜95モル%、 (B−2)エチレン系エラストマー 下記3)4)を満足するエラストマー 3)エチレンから導かれる単位の含有量が5〜95モル
    %、 4)α−オレフィンから導かれる単位の含有量が5〜9
    5モル%、 成分(C):ポリエチレンワックス 1)密度が0.94〜0.98g/cm3であること、 2)140℃溶融粘度が10cps以上であること
  2. 【請求項2】成分(A)を製造するためのメタロセン触
    媒として、下記一般式(1)で表される化合物またはそ
    の部分水素添加物が使用されてなる請求項1に記載のプ
    ロピレン系樹脂組成物。 【化1】 [ここで、Qは2つの共役五員環配位子を架橋する結合
    性基を、Mはチタン、ジルコニウム、ハフニウムから選
    ばれる金属原子を、XおよびYはMと結合した水素原
    子、ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、アミノ
    基、窒素含有炭化水素基、リン含有炭化水素基又はケイ
    素含有炭化水素基を示し、R1、R3はそれぞれ水素、炭
    素数1〜20の炭化水素基、ハロゲン、炭素数が1〜2
    0のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有炭化水素基、窒
    素含有炭化水素基、酸素含有炭化水素基、ホウ素含有炭
    化水素基、又はリン含有炭化水素基を示し、さらに、R
    2はそれぞれ水素、炭素数1〜20の炭化水素基、ハロ
    ゲン、炭素数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ
    素含有炭化水素基、窒素含有炭化水素基、酸素含有炭化
    水素基、ホウ素含有炭化水素基、又はリン含有炭化水素
    基を示す。]
  3. 【請求項3】滑剤として、脂肪酸アミドを、成分
    (A)、(B)、(C)の合計量100重量部に対し
    て、0.01〜1.0重量部含有する請求項1又は2に
    記載のプロピレン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】滑剤として、融点70〜90℃の不飽和脂
    肪酸アミドおよび/または融点100〜125℃の飽和
    脂肪酸アミドを、成分(A)、(B)、(C)の合計量
    100重量部に対して、0.01〜1.0重量部含有す
    る請求項1又は2のいずれかに記載のプロピレン系樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】平均粒径1.0〜7.0μm、細孔容積
    0.4〜1.6ml/gのアンチブロッキング剤を、成
    分(A)、(B)、(C)の合計量100重量部に対し
    て、0.01〜0.7重量部含有する請求項1〜4のい
    ずれかに記載のプロピレン系樹脂組成物。
  6. 【請求項6】アンチブロッキング剤が、有機物で表面処
    理されてなる請求項5に記載のプロピレン系樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】アンチブロッキング剤が、クエン酸によっ
    て表面処理されてなる請求項6に記載のプロピレン系樹
    脂組成物。
  8. 【請求項8】請求項1又は2に記載のプロピレン系樹脂
    組成物をTダイを用いて成形したことを特徴とするプロ
    ピレン系樹脂フィルム。
  9. 【請求項9】請求項3又は4に記載のプロピレン系樹脂
    組成物をTダイを用いて成形したことを特徴とするプロ
    ピレン系樹脂フィルム。
  10. 【請求項10】請求項5〜7のいずれかに記載のプロピ
    レン系樹脂組成物をTダイを用いて成形してなるプロピ
    レン系樹脂フィルム
  11. 【請求項11】請求項8に記載のプロピレン系樹脂フィ
    ルムからなる層を少なくとも1層含むことを特徴とする
    積層樹脂フィルム。
  12. 【請求項12】請求項9に記載のプロピレン系樹脂フィ
    ルムからなる層を少なくとも1層含むことを特徴とする
    積層樹脂フィルム。
  13. 【請求項13】請求項10に記載のプロピレン系樹脂フ
    ィルムからなる層を少なくとも1層含むことを特徴とす
    る積層樹脂フィルム。
JP2001211369A 2000-07-12 2001-07-11 プロピレン系樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび積層樹脂フィルム Expired - Fee Related JP4746212B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001211369A JP4746212B2 (ja) 2000-07-12 2001-07-11 プロピレン系樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび積層樹脂フィルム

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-211752 2000-07-12
JP2000211752 2000-07-12
JP2000211752 2000-07-12
JP2001211369A JP4746212B2 (ja) 2000-07-12 2001-07-11 プロピレン系樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび積層樹脂フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002088205A true JP2002088205A (ja) 2002-03-27
JP4746212B2 JP4746212B2 (ja) 2011-08-10

Family

ID=26595908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001211369A Expired - Fee Related JP4746212B2 (ja) 2000-07-12 2001-07-11 プロピレン系樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび積層樹脂フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4746212B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004285142A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン造粒体の製造方法
WO2012077706A1 (ja) * 2010-12-09 2012-06-14 三井化学株式会社 変性ポリプロピレン組成物およびそれを用いた積層体
WO2013172235A1 (ja) * 2012-05-15 2013-11-21 大塚テクノ株式会社 多層フィルム、薬液容器およびその製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0453861A (ja) * 1990-06-21 1992-02-21 Mitsui Petrochem Ind Ltd プロピレン重合体樹脂組成物
JPH08239523A (ja) * 1995-03-01 1996-09-17 Idemitsu Petrochem Co Ltd ポリプロピレン系樹脂組成物、フィルム用組成物およびフィルム
JPH08269261A (ja) * 1995-03-29 1996-10-15 Tokuyama Corp ポリプロピレン組成物
JPH10226712A (ja) * 1996-12-09 1998-08-25 Mitsubishi Chem Corp α−オレフィン重合用触媒およびα−オレフィン重合体の製造方法
JPH10330561A (ja) * 1997-05-28 1998-12-15 Yasuhara Chem Co Ltd 含塩素系樹脂用滑剤
JPH11302470A (ja) * 1998-04-21 1999-11-02 Japan Polychem Corp プロピレン系樹脂フィルム
JPH11513736A (ja) * 1995-10-17 1999-11-24 イーストマン ケミカル カンパニー 水性塗料組成物中の蛍光増白剤の分散方法
JP2000178319A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Mitsubishi Chemicals Corp 医療容器用プロピレン系ランダム共重合体及びその組成物、並びに医療容器

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0453861A (ja) * 1990-06-21 1992-02-21 Mitsui Petrochem Ind Ltd プロピレン重合体樹脂組成物
JPH08239523A (ja) * 1995-03-01 1996-09-17 Idemitsu Petrochem Co Ltd ポリプロピレン系樹脂組成物、フィルム用組成物およびフィルム
JPH08269261A (ja) * 1995-03-29 1996-10-15 Tokuyama Corp ポリプロピレン組成物
JPH11513736A (ja) * 1995-10-17 1999-11-24 イーストマン ケミカル カンパニー 水性塗料組成物中の蛍光増白剤の分散方法
JPH10226712A (ja) * 1996-12-09 1998-08-25 Mitsubishi Chem Corp α−オレフィン重合用触媒およびα−オレフィン重合体の製造方法
JPH10330561A (ja) * 1997-05-28 1998-12-15 Yasuhara Chem Co Ltd 含塩素系樹脂用滑剤
JPH11302470A (ja) * 1998-04-21 1999-11-02 Japan Polychem Corp プロピレン系樹脂フィルム
JP2000178319A (ja) * 1998-12-14 2000-06-27 Mitsubishi Chemicals Corp 医療容器用プロピレン系ランダム共重合体及びその組成物、並びに医療容器

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004285142A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Japan Polypropylene Corp ポリプロピレン造粒体の製造方法
JP4560274B2 (ja) * 2003-03-20 2010-10-13 日本ポリプロ株式会社 ポリプロピレン造粒体の製造方法
WO2012077706A1 (ja) * 2010-12-09 2012-06-14 三井化学株式会社 変性ポリプロピレン組成物およびそれを用いた積層体
JP5735004B2 (ja) * 2010-12-09 2015-06-17 三井化学株式会社 変性ポリプロピレン組成物およびそれを用いた積層体
US9447267B2 (en) 2010-12-09 2016-09-20 Mitsui Chemicals, Inc. Modified polypropylene composition and laminate using the same
WO2013172235A1 (ja) * 2012-05-15 2013-11-21 大塚テクノ株式会社 多層フィルム、薬液容器およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4746212B2 (ja) 2011-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4928741B2 (ja) プロピレン系樹脂フィルム及びプロピレン系樹脂積層フィルム並びにそれらの用途
US6624253B2 (en) Propylene type resin composition, film made thereof, and laminated resin film
JP2009120797A (ja) 押出しシートおよびそれからなる包装製品
JP2006307072A (ja) 水冷インフレーション成形ポリプロピレン系フィルム及びその用途
JP4746210B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物、それを用いた樹脂フィルムおよび積層樹脂フィルム
JP4746211B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび積層樹脂フィルム
JP5222773B2 (ja) プロピレン系表面保護用フィルム
JP4746212B2 (ja) プロピレン系樹脂組成物、それを用いたフィルムおよび積層樹脂フィルム
JP4769372B2 (ja) ポリプロピレン系無延伸フィルム
JP2003064194A (ja) ポリプロピレン系単層フィルム
JP5331281B2 (ja) 写像性の改良されたポリプロピレン系樹脂フィルム
JP2001220471A (ja) プロピレン系樹脂組成物、それを用いた樹脂フィルムおよび積層樹脂フィルム
JP2011122039A (ja) 表面保護用フィルム
JP5484031B2 (ja) 表面保護用フィルム
JP2009096846A (ja) プロピレン系樹脂組成物およびそれを用いてなる成形体
JP5484032B2 (ja) 表面保護用フィルム
JP2001293828A (ja) ポリプロピレン二軸延伸複層フイルム
JP5530976B2 (ja) 積層体
JP2011126033A (ja) 表面保護用フィルム
JP4724316B2 (ja) 包装用多層フィルム
JP2006307060A (ja) 空冷インフレーション成形ポリプロピレン系フィルム
JP5110747B2 (ja) ポリプロピレン系無延伸フィルム
JP2002356564A (ja) ポリプロピレン系単層フィルム
JP5297995B2 (ja) 表面保護用フィルム
JP5484033B2 (ja) 表面保護用フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110207

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110419

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110513

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees