JP2002083662A - コージェネレーション用スパークプラグ - Google Patents
コージェネレーション用スパークプラグInfo
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Abstract
材のサイズを大きくして長寿命化を図る場合に、放電部
材のサイズを最適化し、放電部材における火花放電に関
与しない無駄な部分を極力抑制する。 【解決手段】 中心電極30にはIr合金よりなる円柱
状の第1の放電部材32が溶接され、接地電極40には
Ir合金よりなる円板状の第2の放電部材42が溶接さ
れ、第1の放電部材32の側面と第2の放電部材42の
一面とが対向して火花放電ギャップ50が形成されてい
る。火花放電ギャップ50の間隔Gを0.2mm以上
0.6mm以下、第1の放電部材32の直径Dを1.6
mm以上とし、更に、第2の放電部材42の直径Aから
第1の放電部材32の直径Dを差し引いた値の絶対値|
A−D|を、間隔Gに0.5mm加えた値以下としてい
る。
Description
接地電極の端部との間で火花放電を行う側方電極型のコ
ージェネレーション用スパークプラグに関する。
ガスエンジンでは、スパークプラグによって着火させる
ようになっている。
ェネレーションは長時間連続して運転されるため、コー
ジェネレーション用のスパークプラグの電極に対する熱
負荷は、自動車用スパークプラグに比べて格段に大きく
なってしまう。
クプラグに対しては、このような熱負荷に十分耐え得る
性能が要求される。
のような形状が大なる熱負荷に耐え得ることができるか
を鋭意研究した。
載のような、中心電極の先端面と対向するような接地電
極が設けられた従来の自動車用スパークプラグを上述し
たコージェネレーションに使用した場合、接地電極に過
大な熱負荷がかかり、接地電極の消耗が激しくなること
が判明した。
ついて検討したところ、コージェネレーションに使用す
るスパークプラグにおいては、接地電極を中心電極の側
面に対向させる構成とするのがよいことをはじめて見出
した。
号明細書には、コージェネレーション用のスパークプラ
グとして、接地電極を中心電極の側面に対向させる構成
が示されている。
ークプラグは、貴金属部材(放電部材)の貫通穴に中心
電極を挿入した後、中心電極と貴金属部材とを中心電極
の先端側(貴金属部材における反中心電極側)にて接合
している。すなわち、この接合部は燃焼ガスの熱を受け
やすい部位に位置している。そのため、貴金属部材と中
心電極との溶融層である接合部は、長時間の熱負荷に耐
えることができず、激しい消耗となってしまう。
あり、大きな熱負荷にも耐え得るコージェネレーション
用のスパークプラグを提供するものである。
では、主体金具(10)、中心電極(30)、及び接地
電極(40)を備え、中心電極の先端部(31)にIr
合金よりなる棒状の第1の放電部材(32)を主体金具
の端部(12)から軸方向へ突出するように設け、第1
の放電部材の側面に対向する接地電極の端部(41)に
Ir合金よりなる板状の第2の放電部材(42)を設
け、互いに対向する第1の放電部材の側面と第2の放電
部材の一面との間で火花放電ギャップ(50)が形成さ
れる側方電極型のコージェネレーション用スパークプラ
グについて、火花放電ギャップの間隔Gを0.2mm以
上0.6mm以下とした場合に、第1及び第2の放電部
材の寸法を最適化したものである。
放電部材の一面と対向する部位の幅をD、第1の放電部
材の軸方向と直交する方向における第2の放電部材の一
面の幅をAとしたとき、幅Dを1.6mm以上とし、幅
Aから幅Dを差し引いた値の絶対値|A−D|を間隔G
に0.5mm加えた値以下としたことを特徴としてい
る。
Gを0.2mm〜0.6mmと従来よりも狭くした場合
に、中心電極側の放電部材である第1の放電部材の側面
のうち第2の放電部材と対向する部位の幅Dを1.6m
m以上と従来よりも大きくすることで、放電部材のサイ
ズが増大化され、長寿命化を図ることができる。
放電部材の一面における第1の放電部材の軸方向と直交
する方向の幅Aを、当該幅Aから幅Dを差し引いた値の
絶対値|A−D|が間隔Gに0.5mm加えた値以下と
なるように設定することにより、第1及び第2の放電部
材において火花放電に関与しない無駄な部分を実質的に
無くすことができる。この絶対値|A−D|と間隔Gと
の関係は、本発明者が放電部材のサイズと火花放電の範
囲との関係を検討した結果、実験的に確認したものであ
る。
のコージェネレーション用スパークプラグにおいて、放
電部材のサイズを大きくして長寿命化が図れるととも
に、放電部材のサイズが最適化されて、放電部材におけ
る火花放電に関与しない無駄な部分を極力抑制すること
ができる。
18mmであるコージェネレーション用スパークプラグ
においては、請求項2の発明のように幅Dを5.0mm
以下にすることにより、接地電極を主体金具の取付ネジ
部の外径寸法内に収めることができる。
極(30)の先端部(31)と第1の放電部材(32)
とを、溶融部(33)を形成することによって接合した
場合、この溶融部の最大断面積は8mm2以下であるこ
とが好ましい。これは、中心電極の先端部と第1の放電
部材とがレーザ溶接やプラズマ溶接等にて溶接されるこ
とを考慮したもので、上記溶融部の最大断面積が8mm
2よりも大きいと、溶接部分の熱応力が大きくなり、亀
裂等が発生して中心電極から第1の放電部材が脱落する
恐れが生じるためである。その点、請求項3の発明のよ
うにすれば、中心電極の先端部と第1の放電部材との接
合性を好適に確保することができる。
先端部(31)と、第1の放電部材(32)における中
心電極(30)側の面とが、溶接により接合されている
ことを特徴としている。
心電極側の面は、第1の放電部材における反中心電極側
の面よりも、燃焼ガスの熱を受けにくいため、溶接部分
の熱応力が小さくなり、溶接部分の接合性を好適に確保
することができる。
(30)の先端部(31)と第1の放電部材(32)と
を、レーザ溶接により溶融部(33)を形成することに
よって接合した場合、溶融部は第2の放電部材(42)
と対向しないとともに、この溶融部と第2の放電部材
(42)との最短距離をLとしたとき、この最短距離L
を上記間隔G以上の大きさとしたことを特徴としてい
る。
明者の実験検討により見出したものである。溶融部を第
2の放電部材(42)と対向しないようにするととも
に、最短距離Lを間隔G以上の大きさとすることによっ
て、上記溶融部と第2の放電部材との間に火花放電が発
生する確率を極力抑え、溶融部の火花消耗を抑制するこ
とができるため、中心電極と第1の放電部材との接合性
を好適に確保することができる。
短距離Lを上記間隔Gに0.2mm加えた値以上とすれ
ば、溶融部と第2の放電部材との間に火花放電が発生す
る確率を実質的に0とすることができるため、より好ま
しい。
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
について説明する。本実施形態は、例えばコージェネレ
ーションにおける発電機のガスエンジン用のスパークプ
ラグとして用いられる。図1は、本実施形態に係る側方
電極型スパークプラグ100の全体構成を示す半断面図
である。また、図2(a)は図1に示すスパークプラグ
100の火花放電部の詳細を示す拡大断面図であり、図
2(b)は図2(a)中のB−B断面図である。
金具(取付金具)10を有しており、この主体金具10
は、図示しないエンジンブロックに固定するための取付
ネジ部11を備えている。主体金具10の内部には、ア
ルミナセラミック(Al2O3)等からなる絶縁体20が
固定されており、この絶縁体20の先端部21は、主体
金具10の一側の端部12から露出するように設けられ
ている。
定され、絶縁体20を介して主体金具10に絶縁保持さ
れている。そして、中心電極30の先端部31は、絶縁
体20の先端部21から露出し、主体金具10の上記端
部12にて露出している。この中心電極30は、内材が
Cu等の熱伝導性に優れた金属材料、外材がNi基合金
等の耐熱性および耐食性に優れた金属材料により構成さ
れており、本例では円柱体をなしている。
よりなる棒状の第1の放電部材32が、第1の放電部材
32の軸と中心電極30の軸とが一致した状態で設けら
れ、第1の放電部材32は、主体金具10の端部12か
ら第1の放電部材32の軸方向へ突出している。本例で
は、第1の放電部材32は断面円形の棒状(円柱状)で
あり、中心電極30の先端部31と第1の放電部材32
における中心電極30側の面とが、レーザ溶接により、
両部材30、32が溶け込み合った溶融部33を形成す
ることによって接合されている。すなわち、溶融部33
は後述する第2の放電部材42と実質的に対向していな
いようになっている。
2本の接地電極40が溶接等により接合され固定されて
いる。これら接地電極40は、Ni合金やFe合金材料
等から構成されたものであり、本例では四角柱形状をな
す。そして、主体金具10の端部12と固定された端部
とは反対側の端部41が、第1の放電部材32の側面に
対向している。
よりなる板状の第2の放電部材42が、その一面を第1
の放電部材32の側面に対向させた状態で設けられてい
る。本例では、第2の放電部材42は円板状であり、接
地電極40の端部41と第2の放電部材42とは、レー
ザ溶接により、両部材40、42が溶け込み合った溶融
部43が形成されることによって接合されている。
2の側面と第2の放電部材42の一面との間で火花放電
ギャップ50が形成されている。ここで、第1及び第2
の放電部材32、42は、Irを主成分とし、Rh(ロ
ジウム)、Pt、Ru(ルテニウム)、Pd(パラジウ
ム)及びW(タングステン)のうち少なくとも1種が添
加されたものよりなり、本例では、Irが90重量%、
Rhが10重量%のIr合金(以下、Ir−10Rhと
表記する)よりなるものを採用している。
極型スパークプラグ100において、第1及び第2の放
電部材32、42及び火花放電ギャップ50の各寸法
を、次のように設定した独自の構成を採用している。
間隔をG、第1の放電部材32の側面のうち第2の放電
部材42の一面と対向する部位の幅をD、第1の放電部
材32の軸方向と直交する方向における第2の放電部材
42の一面の幅をAとする。本例では、幅Dは円柱状の
第1の放電部材32の直径であり、幅Aは円板状の第2
の放電部材42の直径である。
0.6mm以下、幅Dを1.6mm以上とし、幅Aから
幅Dを差し引いた値の絶対値|A−D|を間隔Gに0.
5mm加えた値以下としている。ここで、火花放電ギャ
ップ50の間隔Gが0.2mm≦G≦0.6mmである
のは、コージェネレーション用スパークプラグ100に
おいて、高い放電電圧が要求されることから失火を防止
するためであり、このような目的から要求される範囲で
ある。
1.6mmであるのは、本発明者の行った実験結果から
決められたものである。プラグ100の動作時、互いに
対向する第1の放電部材32の側面と第2の放電部材4
2の一面との間で、火花放電が発生し、各放電部材が消
耗して火花放電ギャップ50の間隔Gが初期値よりも広
がっていく。
行った場合、火花放電ギャップ50の間隔Gの広がりが
0.3mm以下であれば実用上の耐久性があるものとす
ることができる。つまり、間隔Gの広がりが0.3mm
より大となると失火する。そのような耐久試験を行った
結果、第1の放電部材32が火花消耗しても失火しない
間隔Gを確保するには、第1の放電部材32の幅Dが、
従来よりも大きい1.6mm以上必要であることがわか
った。
外径が通常14〜18mmであるコージェネレーション
用スパークプラグにおいては、第1の放電部材32の幅
Dを5.0mmより大きくすると接地電極40を取付ネ
ジ部11の外径寸法内に収めることが難しくなるため、
第1の放電部材32の幅Dは5.0mm以下にする必要
がある。
端部31と第1の放電部材32とがレーザ溶接にて溶接
されている場合、溶融部33の最大断面積(接合面積)
が8mm2よりも大きいと、溶接部分の熱応力が大きく
なり、亀裂等が発生して中心電極30から第1の放電部
材32が脱落する恐れが生じる。そのため、中心電極3
0の先端部31と第1の放電部材32との接合性を好適
に確保するためには、1.6mm≦D≦5.0mmで、
かつ溶融部33の最大断面積が8mm2以下であること
が好ましい。
案出した、長寿命化と接合性確保の両立を図るための望
ましい例を示すもので、図3(a)は第1の放電部材3
2を反中心電極30側から見た図であり、図3(b)は
図3(a)のC−C断面図である。そして、この図3に
示す様に、断面四角形(あるいは、断面円形としても
可)の第1の放電部材32の幅Dを最大5.0mmの範
囲内でなるべく大きく設定することにより、第1の放電
部材32のサイズが増大化され、長寿命化を図ることが
できる。
32の幅Dよりも小さくすると共に、小径にした中心電
極30と第1の放電部材32おける中心電極30側の面
とを、レーザ溶接により、両部材30、32が溶け込み
合った溶融部33を形成することによって接合すること
により、溶融部33の最大断面積Sが8mm2以下にな
るようにして、溶接部分の熱応力を小さくして溶接部分
の接合性を確保することができる。
mm加えた値以下とした根拠は、本発明者が放電部材3
2.42のサイズと火花放電の範囲との関係を検討した
結果、実験的に見出したものである。限定されるもので
はないが、この検討の一例について述べる。
用し、1.6mm≦D≦2.4mm、且つ0.2mm≦
G≦0.6mmとした本例のスパークプラグ100にお
いて、図4(a)(上記図2(b)に相当する断面図)
に示す様に、第2の放電部材42としては、その幅(直
径)Aを大きめの4mmとした円板を用いた。このスパ
ークプラグ100をチャンバに取付け、ゲージ圧0.6
MPaに加圧し、火花放電させた。
生する範囲は、中心電極30側の第1の放電部材32の
側面から接地電極40側の第2の放電部材42の一面へ
放射状に広がる範囲であり、第2の放電部材42の一面
においては、幅Tが放電範囲として示されている。図5
は、この放電範囲Tと火花放電ギャップ50の間隔Gと
の関係を、第1の放電部材32の幅Dを1.6mm(黒
丸マーク)、2.0mm(黒三角マーク)、2.4mm
(黒四角マーク)と変えた場合について示す図である。
1の放電部材32の幅Dに火花放電ギャップ50の間隔
Gを加えた分にほぼ等しくなる傾向があることがわかっ
た。つまり、T≒D+Gの関係が存在する。そのため、
第2の放電部材42の幅Aは、(D+G)以下であれ
ば、第2の放電部材42において、放電範囲Tを外れる
部分、即ち、火花放電に関与しない無駄な部分を無くす
ことができる。そして、第2の放電部材42の幅Aを大
きくして長寿命化を狙うには、幅Aが(D+G)に等し
い場合が最も好ましいこととなる。
材42とは、製造上のばらつきによって狙いの位置関係
から偏芯する。例えば、図4(b)の破線に示す様に、
第2の放電部材42が、第1の放電部材32の中心軸か
ら図中の上方向に偏芯した場合、せっかく第2の放電部
材42の幅Aを丁度(D+G)に等しい寸法としても、
第2の放電部材42を、放電範囲Tの全域に無駄なく存
在させることができない。
することから、第2の放電部材42の幅Aは、(D+
G)に0.5mm加えた値以下とすることが必要とな
る。よって、実際には、A≦D+G+0.5(mm)の
関係(この不等式を関係1とする)が得られ、この関係
1の範囲内にて第2の放電部材42の幅Aを設定すれ
ば、上記した無駄な部分を無くすことができる。
の幅Aの方が、第1の放電部材32の幅Dよりも小さい
場合には、放電範囲は、接地電極40側の第2の放電部
材42の一面から中心電極30側の第1の放電部材32
の側面へ放射状に広がる範囲である。この場合も、同様
に検討したところ、D≦A+G+0.5(mm)の関係
(この不等式を関係2とする)が得られた。従って、上
記関係1及び関係2の両不等式から、上述の|A−D|
≦G+0.5(mm)が決められる。
ず、0.2mm≦G≦0.6mm、D≧1.6mmの関
係を満足することにより、放電部材32、42のサイズ
が増大化されるため、コージェネレーション用として実
用レベル(例えば、2000時間以上の連続使用に耐え
うる)まで長寿命化されたスパークプラグ100を実現
することができる。
に十分なサイズまで拡大された第1の放電部材32を基
準として、|A−D|≦G+0.5(mm)の関係を満
足するように、第2の放電部材42の幅Aを設定するこ
とにより、長寿命化を実現しつつ、第1及び第2の放電
部材32、42において火花放電に関与しない無駄な部
分を実質的に無くすことができる。
1と第1の放電部材32とを、レーザ溶接により溶融部
33を形成することによって接合している。この場合、
上記図2(a)に示す様に、この溶融部33と第2の放
電部材42との最短距離をLとしたとき、この最短距離
Lを火花放電ギャップ50の間隔G以上の大きさとする
ことが好ましい。
飛び火の状態について行った検討の結果、溶融部33へ
飛び火しにくい範囲として本発明者が実験的に見出した
関係である。限定するものではないが、この検討の一例
について述べる。
用し、第1の放電部材32の幅Dを2.0mm、第2の
放電部材42の幅Aを2.0mmとした本例のスパーク
プラグ100において、火花放電ギャップ50の間隔G
が0.2mm〜0.6mmの範囲にて、上記最短距離L
を変えたものを用いた。このスパークプラグ100をチ
ャンバに取付け、ゲージ圧0.6MPaに加圧し、火花
放電させ、放電状態を観察することにより、溶融部33
への飛び火頻度を求めた。
融部33への飛び火頻度(溶融部飛火頻度、%)との関
係を示す図である。本発明者の検討によれば、スパーク
プラグ100においては、溶融部33への飛火が20%
以内となるように、溶融部33と第2の放電部材42と
の間の放電を抑制すれば、溶融部33の消耗を実用レベ
ルにて抑制できる。
ク)では最短距離Lが0.2mm以上、間隔Gが0.4
mm(黒三角マーク)では最短距離Lが0.4mm以
上、間隔Gが0.6mm(黒四角マーク)では最短距離
Lが0.6mm以上となっていれば、溶融部飛火頻度を
20%以内に抑制できている。即ち、最短距離Lが火花
放電ギャップ50の間隔G以上であれば、溶融部飛火頻
度を20%以内に抑制できている。
0.2mmのとき最短距離Lが0.3mm以上であれ
ば、全て火花放電ギャップ50で飛火する。また、間隔
G=0.4mmのとき最短距離Lが0.6mm以上、間
隔G=0.6mmのとき最短距離Lが0.8mm以上で
あれば、全て火花放電ギャップ50で飛火し、溶融部3
3へ飛火することはない。
+0.2(mm)であれば、溶融部33と第2の放電部
材42との間に火花放電が発生する確率を極力抑え、溶
融部33の火花消耗を抑制することができるため、中心
電極30と第1の放電部材32との接合性を好適に確保
することができる。
電極型スパークプラグにおいて、放電部材32、42の
サイズを大きくして長寿命化が図れるとともに、放電部
材32、42のサイズが最適化されて、放電部材32、
42における火花放電に関与しない無駄な部分を極力抑
制することができる。また、中心電極30と第1の放電
部材32との接合性を好適に確保することができる。
パークプラグ100では、接地電極40は2本(2極接
地タイプ)であったが、接地電極40の数は、限定され
るものではなく、1本でも良く、図7に示す様に3本以
上でも良い。図7は上記図2(b)に対応した断面にて
火花放電部の変形例を示す概略断面図であり、図7中、
(a)は接地電極40を3本とした構成(3極接地タイ
プ)を示し、(b)は接地電極40を4本とした構成
(4極接地タイプ)を示す。
0では、第1の放電部材32は、断面円形の丸棒状であ
ったが、第1の放電部材32は棒状であれば限定される
ものではない。図8は上記図2(b)に対応した断面に
て火花放電部の他の変形例を示す概略断面図であり、第
1の放電部材32は、図8(a)に示す様な断面四角
形、または、図8(b)に示す様な断面三角形の角棒で
あっても良い。さらに、図8(c)に示す様に、断面四
角形の第1の放電部材32の周囲に接地電極40を4本
配置してもよい。
00では、第2の放電部材42は、円板状であったが、
板状であれば、その平面形状は限定されるものではな
い。例えば、楕円形板、四角形板、三角形板等の形状で
あっても良い。
部材の側面に対向し、この接地電極の端部に設けられた
第2の放電部材が第1の放電部材の側面に対向すれば良
く、接地電極の形状は、上記図に示されるようなL字形
状に限定されるものではない。また、中心電極30と第
1の放電部材32との接合、及び、接地電極40と第2
の放電部材42との接合は、プラズマ溶接等で行われて
いても良い。
ラグの全体構成を示す半断面図である。
を示す拡大断面図である。
(a)は第1の放電部材32を反中心電極30側から見
た図、(b)は図3(a)のC−C断面図である。
造上の偏芯の様子を示す図である。
係を示す図である。
である。
変形例を示す図である。
他の変形例を示す図である。
極、31…中心電極の先端部、32…第1の放電部材、
33…溶融部、40…接地電極、41…接地電極の端
部、42…第2の放電部材、50…火花放電ギャップ。
Claims (7)
- 【請求項1】 主体金具(10)と、 この主体金具に絶縁保持された中心電極(30)と、 この中心電極の先端部(31)に設けられ前記主体金具
の端部(12)から軸方向へ突出するIr合金よりなる
棒状の第1の放電部材(32)と、 前記主体金具の端部に設けられ、前記第1の放電部材の
側面に端部(41)が対向する接地電極(40)と、 この接地電極の端部に設けられ、前記第1の放電部材の
側面に一面が対向するIr合金よりなる板状の第2の放
電部材(42)とを備え、 前記第1の放電部材の側面と前記第2の放電部材の一面
との間で火花放電ギャップ(50)が形成されているコ
ージェネレーション用スパークプラグであって、 前記火花放電ギャップの間隔をG、前記第1の放電部材
の側面のうち前記第2の放電部材の一面と対向する部位
の幅をD、前記第1の放電部材の軸方向と直交する方向
における前記第2の放電部材の一面の幅をAとしたと
き、 前記間隔Gは0.2mm以上0.6mm以下であり、前
記幅Dは1.6mm以上であり、 前記幅Aから前記幅Dを差し引いた値の絶対値|A−D
|は、前記間隔Gに0.5mm加えた値以下であること
を特徴とするコージェネレーション用スパークプラグ。 - 【請求項2】 前記幅Dは、5.0mm以下であること
を特徴とする請求項1に記載のコージェネレーション用
スパークプラグ。 - 【請求項3】 前記中心電極(30)の先端部(31)
と前記第1の放電部材(32)とは溶接により溶融部
(33)が形成されることによって接合されており、前
記溶融部の最大断面積が8mm2以下であることを特徴
とする請求項1または2に記載のコージェネレーション
用スパークプラグ。 - 【請求項4】 前記中心電極(30)の先端部(31)
と、前記第1の放電部材(32)における前記中心電極
(30)側の面とが、溶接により接合されていることを
特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のコ
ージェネレーション用スパークプラグ。 - 【請求項5】 前記中心電極(30)の先端部(31)
と前記第1の放電部材(32)とは、レーザ溶接により
溶融部(33)が形成されることによって接合されてお
り、 前記溶融部は前記第2の放電部材(42)と対向しない
とともに、 この溶融部と前記第2の放電部材(42)との最短距離
をLとしたとき、 この最短距離Lは前記間隔G以上の大きさとなっている
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記
載のコージェネレーション用スパークプラグ。 - 【請求項6】 前記最短距離Lは、前記間隔Gに0.2
mm加えた値以上となっていることを特徴とする請求項
5に記載のコージェネレーション用スパークプラグ。 - 【請求項7】 前記第1及び第2の放電部材(32、4
2)の材質は、Irを主成分とし、Rh、Pt、Ru、
Pd及びWのうち少なくとも1種が添加されたものであ
ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに
記載のコージェネレーション用スパークプラグ。
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