JP2002072890A - 傷のつきにくい熱収縮性ラベル - Google Patents

傷のつきにくい熱収縮性ラベル

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JP2002072890A
JP2002072890A JP2000257817A JP2000257817A JP2002072890A JP 2002072890 A JP2002072890 A JP 2002072890A JP 2000257817 A JP2000257817 A JP 2000257817A JP 2000257817 A JP2000257817 A JP 2000257817A JP 2002072890 A JP2002072890 A JP 2002072890A
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styrene
heat
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Tetsuo Hata
哲雄 畑
Yasuo Ose
泰生 大瀬
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Fuji Seal Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーバーコートニス層を設けなくてもラベル
表面に傷がつきにくい熱収縮性ラベルを得る。 【解決手段】 熱収縮性ラベルは、中間層と外面層及び
内面層とで構成されたベースフィルムからなる熱収縮性
ラベルであって、該ベースフィルムの外面層表面の動摩
擦係数が0.35以下であることを特徴とする。前記ベ
ースフィルムは、例えばポリスチレン系樹脂で構成でき
る。前記外面層に滑剤を添加することにより、外面層表
面の動摩擦係数を上記範囲内に調整できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面滑性に優れた
傷のつきにくい熱収縮性ラベルと、該熱収縮性ラベルを
装着したラベル付き容器に関する。
【0002】
【従来の技術】現在使用されている熱収縮性ラベルの多
くは、収縮性や光沢性、剛性などの諸性能を改善するた
めに2種3層(すなわち、中心層と表面層)の層構成を
有している。しかし、熱収縮性ラベルを装着した容器
[例えば、ポリエチレンテレフタレートボトル(PET
ボトル)、ガラス瓶など]は、製造ラインや輸送時に互
いに擦れあうためラベル表面に傷がつきやすい。特に、
近年需要が増加している2LのPETボトルの場合には
収縮仕上がりの良好なポリスチレン系樹脂からなるラベ
ルを用いることが好ましいとされるが、このような内容
積の大きい容器ではラベルに大きな傷痕が付いたり破断
したりする。
【0003】従来、このような問題を解決するため、ラ
ベルの外面側(被着体とは接しない側)にオーバーコー
トニスをコーティングすることが行われてきた。しか
し、この方法ではインキ代や版代等に多大のコストがか
かる。また、工程数も多く作業が煩雑となる。さらに、
ベースフィルムの透明性が損なわれる場合もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はオー
バーコートニス層を設けなくてもラベル表面に傷がつき
にくい熱収縮性ラベルと該ラベルが装着されたラベル付
き容器を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討した結果、熱収縮性ラベルを構
成するベースフィルムの外面層(被着体と接しない側)
に滑剤やブロッキング防止剤等を適当量添加して該外面
層表面の動摩擦係数を0.35以下となるように調整す
ると、オーバーコートニス層を設けなくても、搬送時や
輸送時にラベル表面に傷がつくのを著しく抑制できるこ
とを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成
されたものである。
【0006】すなわち、本発明は、中間層と外面層及び
内面層とで構成されたベースフィルムからなる熱収縮性
ラベルであって、該ベースフィルムの外面層表面の動摩
擦係数が0.35以下であることを特徴とする熱収縮性
ラベルを提供する。この熱収縮性ラベルにおいて、前記
ベースフィルムは、例えばポリスチレン系樹脂で構成で
きる。
【0007】本発明は、また、容器に上記の熱収縮性ラ
ベルが装着されたラベル付き容器を提供する。なお、本
明細書において、ベースフィルムの外面層とは被着体と
接しない側の表面層を意味し、内面層とは被着体と接す
る側の表面層を意味する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、必要に応じて図
面を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明の熱収縮
性ラベルの一例を示す概略断面図であり、図2は本発明
の熱収縮性ラベルを被着体(容器)に装着する工程を示
す斜視図である。
【0009】熱収縮性ラベル6は、中間層1と外面層2
及び内面層3とで構成されたベースフィルム4と、前記
内面層3の表面に設けられた印刷層5とからなり、該ベ
ースフィルム4の外面層2表面の動摩擦係数が0.35
以下(例えば0.1〜0.35)、好ましくは0.25
以下(例えば0.2〜0.25)に調整されている。
【0010】ベースフィルム4(中間層1、外面層2、
内面層3)を構成する材料としては、例えば、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂などが挙
げられるが、本発明は、フィルム同士の摩擦により傷が
つきやすいポリスチレン系樹脂によりベースフィルム4
が構成されている場合に特に有用である。
【0011】前記ポリスチレン系樹脂としては、構成モ
ノマーとして、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エ
チルスチレン、p−イソブチルスチレン、p−t−ブチ
ルスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン系単量
体を1種又は2種以上含み、且つ製膜した際に熱収縮性
を示す樹脂であれば特に限定されない。
【0012】このようなポリスチレン系樹脂の代表的な
例として、(i)スチレン−ブタジエン共重合体、(i
i)合成ゴム(例えば、ポリブタジエン等)にスチレン
をグラフト重合させた高衝撃性ポリスチレン(以下、
「HI−PS」と略称する場合がある)、(iii)スチ
レン−ブタジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル共
重合体、(iv)スチレン−重合性不飽和カルボン酸エス
テル共重合体、(v)スチレン系単量体と(メタ)アク
リル酸エステル系単量体との共重合体の連続相中にゴム
状弾性体を分散させ、該ゴム状弾性体に前記共重合体を
グラフト重合させた透明・高衝撃性ポリスチレン(以
下、「グラフトTI−PS」と略称する場合がある)、
(vi)スチレン系単量体の単独又は共重合体(例えば、
ポリスチレン)、及びこれらの混合物などが挙げられ
る。
【0013】前記(i)スチレン−ブタジエン共重合体
には、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が含まれ
る。スチレン−ブタジエンブロック共重合体において、
スチレン含有量は、例えば65〜90重量%(ブタジエ
ン含有量:10〜35重量%)、好ましくは75〜88
重量%(ブタジエン含有量:12〜25重量%)程度で
ある。また、スチレン−ブタジエンブロック共重合体の
メルトフローレート(MFR)は、例えば1〜10g/
10分、好ましくは1〜6g/10分程度である。
【0014】前記(iii)スチレン−ブタジエン−重合
性不飽和カルボン酸エステル共重合体及び(iv)スチレ
ン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合体における
重合性不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イ
ソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸オクチルなどの(メタ)アクリル酸
アルキルエステル(特に、(メタ)アクリル酸C1-10
ルキルエステル);フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチ
ルなどのフマル酸モノ又はジエステル;マレイン酸ジメ
チル、マレイン酸ジエチルなどのマレイン酸モノ又はジ
エステル;イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチルな
どのイタコン酸モノ又はジエステルなどが挙げられる。
これらの中でも、アクリル酸メチル及びメタクリル酸メ
チルは透明性に優れているため好ましく用いられる。ま
た、アクリル酸ブチルやメタクリル酸ブチルなどの炭素
数4以上(例えば、炭素数4〜10程度)のアルキル基
を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルは自然収
縮率(25〜35℃で保管したときの収縮率)の低減に
寄与するため好ましい。これらの重合性不飽和カルボン
酸エステルは単独で又は二種以上を混合して使用でき
る。
【0015】前記(v)グラフトTI−PSとしては、
例えば、特開平7−32477号公報、特開平9−32
8564号公報に記載のものを使用できる。グラフトT
I−PSを構成するスチレン系単量体としては前記のも
のが挙げられる。スチレン系単量体は単独で又は二種以
上混合して使用できる。
【0016】また、グラフトTI−PSを構成する(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体としては、上記の重合
性不飽和カルボン酸エステルとして例示した(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルなどが挙げられる。中でも、
上記と同様の理由から、アクリル酸メチル及びメタクリ
ル酸メチル、アクリル酸ブチルやメタクリル酸ブチルな
どの炭素数4以上(例えば、炭素数4〜10程度)のア
ルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル
が好ましい。これらの(メタ)アクリル酸エステル系単
量体は単独で又は二種以上を混合して使用できる。
【0017】さらに、グラフトTI−PSを構成するゴ
ム状弾性体としては、常温でゴム弾性を示す種々のポリ
マーを使用でき、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプ
レン、ポリクロロプレンなどのジエン類の単独重合体又
は共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体(ランダム
共重合体、ブロック共重合体など)、エチレン−プロピ
レンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴムなどが例示でき
る。これらのゴム状弾性体は単独で用いてもよく、二種
以上を併用してもよい。上記のゴム弾性体の中でも、ス
チレン−ブタジエン共重合体(ブロック共重合体を含
む)が好ましく、特にスチレン含有量10〜50重量%
の共重合体が好適である。
【0018】前記ゴム状弾性体の粒子径は、例えば0.
1〜1.2μm程度、好ましくは0.1〜0.7μm程
度である。粒子径が小さすぎると衝撃吸収性が低下しや
すく、逆に大きすぎると白濁の原因となりやすい。
【0019】前記グラフトTI−PSにおいて、スチレ
ン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及び
ゴム状弾性体の割合は、特に限定されないが、透明性、
高剛性及び低自然収縮率を発現させるため、スチレン系
単量体を45〜55重量%、(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体を38〜45重量%、ゴム状弾性体を6〜1
0重量%程度の割合で重合させるのが好ましい。グラフ
トTI−PSのメルトフローレート(MFR)(AST
M D 1238の条件(L)で測定した値。以下同
じ)は、例えば1〜10g/10分、好ましくは1〜6
g/10分程度である。
【0020】ベースフィルムをグラフトTI−PSで構
成する場合、グラフトTI−PSにテルペン系樹脂を混
合して用いてもよい。テルペン系樹脂を混合すると、フ
ィルム形成する際にテルペン系樹脂が粘度調整剤として
作用すると共に、ラベルを熱収縮させる際の曇りを抑制
できる。なお、テルペン系樹脂には、テルペン樹脂のほ
か、水添テルペン樹脂、石油樹脂(1,3−ペンタジエ
ン主体の樹脂等のC5系石油樹脂、インデン−スチレン
−メチルインデン−α−メチルスチレン共重合体等のC
8〜C10系のタール系石油樹脂、ジシクロペンタジエン
主体の樹脂等のDCPD系石油樹脂など)、水添石油樹
脂なども含まれる。これらのテルペン系樹脂の配合量
は、グラフトTI−PS100重量部に対して、例え
ば、1〜15重量部程度である。
【0021】ベースフィルム4をポリスチレン系樹脂で
形成する場合、中間層1、外面層2及び内面層3の構成
材料としては、上記各種ポリスチレン系樹脂の中から、
その特性などを考慮して適宜選択使用できる。なお、中
間層1、外面層2及び内面層3は、それぞれ、単層で構
成してもよく、また単量体組成等の異なる樹脂からなる
2以上の層で構成してもよい。また、外面層2と内面層
3を構成する樹脂は、印刷時のカールを防止するため、
同一乃至同種の樹脂であるのが好ましい。
【0022】ベースフィルム4の好ましい態様として、
(1)中間層1がグラフトTI−PSで構成され、外面
層2と内面層3とがスチレン−ブタジエンブロック共重
合体で構成されたベースフィルム、(2)中間層1がス
チレン−ブタジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル
共重合体で構成され、外面層2と内面層3とがスチレン
−ブタジエン共重合体(特に、スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体)で構成されたベースフィルムなどが挙
げられる。
【0023】上記(1)のベースフィルムを用いた熱収
縮性ラベルは、表面層(外面層2と内面層3)がスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体で構成されているの
で、透明性、耐溶剤性及び分断除去性(引裂き方向性)
に優れるとともに、中間層1がグラフトTI−PSで構
成されているので、ラベルの剛性が高く、自然収縮率も
低いという利点を有する。また、上記(2)のベースフ
ィルムを有する熱収縮性ラベルは、表面層(外面層2と
内面層3)がスチレン−ブタジエン共重合体で構成され
ているので耐衝撃性が高く、しかも中間層1がスチレン
−ブタジエン−重合性不飽和カルボン酸エステル共重合
体で構成されているので、剛性及び透明性に優れ、自然
収縮率も小さいという利点を有する。
【0024】本発明において、外面層2の表面の動摩擦
係数を前記範囲内に調整する方法として、外面層2内に
滑剤やブロッキング防止剤等を添加する方法が挙げられ
る。滑剤やブロッキング防止剤等の種類としては、例え
ば、マイクロクリスタリンワックス等の炭素数16以上
の脂肪族炭化水素、ステアリルアルコール等の高級アル
コール、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸ブ
チル等の高級脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステ
ル等の脂肪酸と多価アルコールの部分エステル、ステア
リン酸アミド、エチレンビスステアリルアミド等の高級
脂肪酸アミド、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸の塩(金
属石けん)、テフロン(登録商標)粉などの有機系滑
剤;ゼオライト、タルク、シリカなどのケイ素化合物、
黒鉛、窒化ホウ素、硫化モリブデン等の無機系滑剤が挙
げられる。滑剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使
用できる。特に、ゼオライト等の表面に凹凸を形成する
ようなブロッキング防止剤(無機系滑剤)とステアリン
酸亜鉛等の有機系滑剤とを組み合わせて使用することに
より、熱収縮性等の物性を損なうことなく、外面層2の
表面の動摩擦係数を容易に上記範囲内に調整することが
できる。
【0025】上記滑剤の外面層2への添加量は、熱収縮
性等の特性を損なわない範囲で適宜選択でき、その種類
によっても異なるが、一般には、合計で400〜200
0ppm程度、好ましくは1000〜1400ppm程
度である。
【0026】なお、印刷適性(インキの密着性)を損な
わない範囲で内面層3にも、ブロッキング等の防止のた
め、滑剤を添加してもよい。内面層3への滑剤の添加量
は、動摩擦係数が0.3〜0.6の範囲内になるように
添加することが好ましく、例えば200〜300ppm
程度である。
【0027】ベースフィルム4には、必要に応じて、そ
の他、充填剤、有機微粒子、紫外線吸収剤、熱安定剤、
酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤などの各種添
加剤や上記以外の樹脂を添加してもよい。ベースフィル
ム4の内面層3の表面には、印刷性を向上させるため、
コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理など
の慣用の表面処理を施してもよい。
【0028】ベースフィルム4全体の厚みは、ラベルと
した際の取扱性、作業性等を損なわない範囲で選択で
き、例えば10〜100μm、好ましくは20〜60μ
m程度である。また、ベースフィルム4のうち、外面層
2及び内面層3の厚みは、各層に含まれる樹脂の種類等
によっても異なるが、それぞれ、1.5〜30μm程
度、好ましくは2〜15μm程度である。
【0029】ベースフィルム4は、積層フィルムを製造
する際に用いられる慣用の方法、例えば、共押出法、ド
ライラミネート法などにより製造できる。例えば、中間
層1を形成する樹脂を含む樹脂組成物と、外面層2を形
成する樹脂を含む樹脂組成物と、内面層3を形成する樹
脂を含む樹脂組成物とを、Tダイを備えた複数の押出機
を用いて溶融押出して多層化し、冷却ロールにより冷却
した後、延伸処理(1軸延伸又は2軸延伸)することに
より得ることができる。なお、Tダイに代えて環状ダイ
を用いることもできる。
【0030】延伸は、テンター方式、チューブ方式の何
れの方式で行うこともできる。延伸処理は、70〜11
0℃程度の温度で、必要に応じて長さ方向(縦方向;M
D方向)に例えば1.01〜1.5倍、好ましくは1.
2〜1.4倍程度に延伸した後、幅方向(横方向;TD
方向)に3〜6倍、好ましくは4〜5.5倍程度延伸す
ることにより行う場合が多い。
【0031】本発明において、ベースフィルム4の80
℃における主延伸方向(通常、幅方向;容器の周方向に
相当する方向)の熱収縮率は30%以上であるのが好ま
しい。該熱収縮率が30%未満では容器に密着性よく装
着することが困難になりやすい。前記熱収縮率は、ベー
スフィルム4を構成する樹脂の種類、延伸倍率等の延伸
条件などを適宜選択することにより調整できる。
【0032】本発明の熱収縮性ラベル6は、通常、上記
のようにして得られたベースフィルム4の内面層3の表
面に、グラビア印刷等の慣用の印刷法により所望の画
像、文字等を印刷して印刷層5を形成することにより製
造できる。また、印刷層5を形成した後、ロール状に巻
回し、これを所定の幅にスリットして複数個のロール状
物とした後、各ロール状物を巻き戻し、ベースフィルム
4のうち主延伸方向(通常、幅方向)が周方向となるよ
うに筒状に丸めて両端辺を溶剤等で接着し、長尺筒状の
シュリンクラベル連続体とし、各ラベルに切断すること
により筒状の熱収縮ラベルとすることもできる。
【0033】本発明のラベル付き容器は、容器に上記の
熱収縮性ラベルが装着されている。このラベル付き容器
は、例えば図2のように、筒状に形成した熱収縮性ラベ
ル6を自動ラベル装着装置に供給し、必要な長さに切断
した後、通常内容物を充填した容器7に外嵌し、所定温
度の熱風トンネルやスチームトンネルを通過させたり、
赤外線等の輻射熱で加熱して熱収縮させることにより製
造できる。
【0034】容器7の材質は特に限定されず、例えば、
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルなどから
なるプラスチック製容器、ガラス製容器、金属製容器等
の何れであってもよい。容器7の形状も、横断面が略四
角形の角形、横断面が円形の円筒形状等の何れであって
もよい。本発明は、内容物を充填して搬送、運搬する際
に、互いに大きな力で擦れあう内容積の大きい角形ボト
ル(例えば、2Lの角形PETボトル)などに特に効果
が大きく、有用である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ベースフィルムの外面
層表面の動摩擦係数が0.35以下に調整されているの
で、オーバーコートニス層を設けなくてもラベル表面に
傷がつきにくい。そのため、生産コストを低減できると
共に、コーティング工程を必要としないので作業も簡素
化できる。また、ベースフィルムの透明性も損なわな
い。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。なお、動摩擦係数はJIS K 712
5に準拠して測定を行った。
【0037】実施例1 スチレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン含有
量86重量%、ブタジエン含有量14重量%;分散して
いるブタジエン粒子の径0.01〜0.08μm;MF
R=4.0〜4.5g/10分)にゼオライトとステア
リン酸亜鉛とをそれぞれ600ppmとなるように添加
してなる樹脂組成物(A1)と、グラフトTI−PS(ス
チレン含有量50重量%、メタクリル酸メチル含有量3
0重量%、アクリル酸n−ブチル含有量12重量%、ブ
タジエン含有量8重量%;MFR=3.8〜4.3g/
10分;分散しているブタジエン粒子の径:0.1〜
1.2μm)(B1)と、ゼオライトとステアリン酸亜鉛
とをそれぞれ150ppmとなるように添加してなるス
チレン−ブタジエンブロック共重合体(スチレン含有量
86重量%、ブタジエン含有量14重量%;分散してい
るブタジエン粒子の径0.01〜0.08μm;MFR
=4.0〜4.5g/10分)(A2)とを共押出し、長
さ方向に1.3倍、幅方向に5.3倍テンター延伸する
ことにより、(A1)/(B1)/(A2)の層構成を有する厚
み50μm[外面層(A1)及び内面層(A2)の厚み:各
々3μm]のベースフィルムを得た。なお、上記のグラ
フトTI−PSにおいて、ブタジエンは、溶液重合によ
り調製したスチレン−ブタジエン共重合体(スチレン含
有量40重量%)をスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体に加えることにより樹脂中に組み入れた。
得られたベースフィルムの外面層(A1)の表面の動摩擦
係数を測定したところ0.25であった。また、内面層
(A2)の表面の動摩擦係数を測定したところ0.51で
あった。このベースフィルムの内面層(A2)の表面にア
クリル系インキを用いて8色からなるデザインのグラビ
ア印刷を施して印刷層を形成し、ロール状に巻回した。
得られた印刷ロールを所定の幅にスリットして複数個の
ロール状物とした後、各ロール状物を巻き戻し、印刷層
側を内側とし且つベースフィルムの幅方向が周方向とな
るように筒状に丸めて両端部を接着し、長尺筒状の熱収
縮性ラベル連続体を得た。上記の熱収縮性ラベル連続体
を自動ラベル装着装置に供給し、各ラベルに切断し、内
容物(コーヒー)を充填した内容積2Lの角形PETボ
トルに外嵌し、スチームトンネルを通過させて熱収縮さ
せることにより前記容器に装着した。得られたラベル付
き容器を3本×2列でダンボール箱にきっちりと詰め、
これを振動試験機の振動台に結束して固定し、JIS
Z 0232(包装貨物の振動試験方法)の方法A−1
に準拠して包装貨物評価試験(JIS Z 0200)
を行ったところ(ピーク加速度:9.8m/s2、加振
時間:水平方向へ15分、垂直方向へ15分)、ラベル
表面に目立った傷は付かなかった。
【0038】比較例1 外面層(A1)にゼオライトとステアリン酸亜鉛とを添加
しなかった以外は実施例1と同様の操作を行うことによ
り、ベースフィルム、熱収縮性ラベル及びラベル付き容
器を作製した。得られたベースフィルムの外面層(A1)
の表面の動摩擦係数を測定したところ0.39であっ
た。また、ラベル付き容器について、実施例1と同様に
して包装貨物評価試験を行ったところ、ラベル表面にい
くつかの傷が付いていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱収縮性ラベルの一例を示す概略断面
図である。
【図2】本発明の熱収縮性ラベルを被着体(容器)に装
着する工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 中間層 2 外面層 3 内面層 4 ベースフィルム 5 印刷層 6 熱収縮性ラベル 7 被着体(容器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 25/20 B65D 25/20 Q G09F 3/02 G09F 3/02 B Fターム(参考) 3E062 AC02 AC06 DA02 DA07 4F100 AC04H AK01A AK01B AK01C AK12 AK12A AK12B AK12C AK25 AK73 AL01 BA10A BA10C CA19 CA23 GB90 JA03 JK16A YY00A

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間層と外面層及び内面層とで構成され
    たベースフィルムからなる熱収縮性ラベルであって、該
    ベースフィルムの外面層表面の動摩擦係数が0.35以
    下であることを特徴とする熱収縮性ラベル。
  2. 【請求項2】 ベースフィルムがポリスチレン系樹脂で
    構成されている請求項1記載の熱収縮性ラベル。
  3. 【請求項3】 容器に請求項1又は2に記載の熱収縮性
    ラベルが装着されたラベル付き容器。
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