JP2003094521A - 熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルム、これを用いたラベル、及び容器 - Google Patents

熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルム、これを用いたラベル、及び容器

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JP2003094521A JP2001293384A JP2001293384A JP2003094521A JP 2003094521 A JP2003094521 A JP 2003094521A JP 2001293384 A JP2001293384 A JP 2001293384A JP 2001293384 A JP2001293384 A JP 2001293384A JP 2003094521 A JP2003094521 A JP 2003094521A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 容器等の被覆、結束、外装などに
用いられる包装材として好適な熱収縮性ポリスチレン系
樹脂フィルム、これを用いたラベルおよび容器を提供す
る。 【解決手段】 少なくとも1層以上のポリスチレ
ン系樹脂からなる層を有するフィルムであって、主収縮
軸方向が円筒形断面方向となる円筒形チューブ状の透明
容器のラベル形状としてボトルに装着させ、熱収縮後
の、容器外部側から内側へ容器の回転対称軸に垂直な方
向から近紫外線を照射した場合の、下記式1で表される
近紫外線の透過率の平均値Tが0.5以下であることを
特徴とする熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルム。 T=A/B…式1 [A:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを透明容器
に装着させた状態でのフィルム及び容器を透過する光エ
ネルギー密度の平均値(n=10) B:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを装着させな
い状態での透明容器を透過する光エネルギー密度の平均
値(n=10)]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器等の被覆、結
束、外装などに用いられる包装材として好適な熱収縮性
ポリスチレン系樹脂フィルム、特に耐溶剤性に優れ、ま
た光線による劣化を防止する必要のある物品の包装への
優れた適用性を有する熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィ
ルム、これを用いたラベルおよび容器に関する。
【0002】
【従来の技術】熱収縮性フィルムは、収縮性という機能
を有するため、接着剤や留め具等の固定手段を用いず、
フィルム自体の収縮力と賦形性によって対象物に積層一
体化させることができる。従って、積層や被覆による対
象物の機械的保護ばかりでなく、結束、封緘などの機能
も有する。さらに熱収縮フィルム自体に特殊な機能を有
する場合、積層により、対象物に後付にてその特殊機能
を付加することができる。この性質は、対象物の保存や
流通時における保護と、表示性および意匠性の付与が主
目的である包装分野に於いて有効に用いられている。例
えば、ガラス製およびプラスチック製のボトルを含む瓶
や、缶などの各種容器、及びパイプ、棒、木材、各種棒
状体などの長尺物、または枚様体等の、被覆用、結束
用、外装用又は封緘用として利用される。具体的には、
表示、保護、結束、および機能化による商品価値の向上
などを目的として、瓶のキャップ部、肩部、及び胴部の
一部又は全体を被覆する用途に用いられる。さらに、
箱、瓶、板、棒、ノートなどの被包装物を複数個ずつ集
積して包装する用途や、被包装物にフィルムを密着させ
て該フィルムにより包装する(スキンパッケージ)用途
などにも用いられる。このときフィルムにあらかじめ表
示、意匠目的の造形が付与されている場合、ラベルとい
う商品となる。
【0003】熱収縮性フィルムの素材としては、ポリ塩
化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミド、
脂肪族系ポリオレフィン、およびその誘導体、塩酸ゴム
などが用いられている。通常、これらの素材からなるフ
ィルムをチューブ状に成形し、例えば瓶にかぶせたり、
パイプなどを集積した後、熱収縮させることにより包装
や結束が行なわれる。しかし、従来の熱収縮性フィルム
は、いずれも耐熱性が乏しく、高温でのボイル処理やレ
トルト処理に耐えないため、食品、衛生用品、医薬品用
途に適用する場合、高温での殺菌処理ができないという
欠点がある。例えばレトルト処理を行うと、従来のフィ
ルムは処理中に破損しやすいという問題点があった。
【0004】従来の熱収縮性フィルムの場合、ポリ塩化
ビニル系樹脂からなるフィルムは、熱収縮特性は極めて
良好であるものの、ラベルとする場合などの印刷時のイ
ンクとの接着性が悪く、さらにフィルム化に際して配合
する添加剤のゲル状物を生成しやすいため、印刷面にピ
ンホールを発生し易い。さらに、環境性の点から、廃
棄、焼却が難しいという問題がある。ポリエステル系樹
脂からなるフィルムは、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性
等に優れるが、所望の熱収縮特性、接着性等を達成する
ためには精密な製造条件の制御技術が必要であり、コス
ト等の問題があった。
【0005】また、熱収縮性フィルムの有用性から、従
来、熱収縮性フィルムではないフィルム、ラベルが使用
されてきた分野にも熱収縮性フィルムが用いられるよう
になっている。特に飲料容器のラベルは、紙や熱収縮性
フィルムではないフィルムからなる貼り付けラベルから
熱収縮性ラベルに置き換わってきたものが多い。このよ
うな場合、容器及び内容物の保護のために特殊な機能が
必要とされ、特に光線による劣化を生じやすい被包装
物、例えば、緑茶、ジュース、ビール等の飲料、耐光性
の低い合成又は天然色素を含有する食品、化粧品、衛生
用品、医薬品などを収容する容器や包装物などは、被包
装物を光線、特に影響の大きい近紫外線から保護する機
能が求められている。従来の熱収縮性フィルムにおい
て、熱収縮性、印刷などによる画像形成性、被包装物の
保護性の全てを兼ね備えるものはなかった。
【0006】また、従来のポリスチレン系樹脂フィルム
は、印刷用インクに含まれる溶剤に一部溶解あるいは膨
潤し、良好な印刷を行うことが難しく、さらに、ラベル
を製造する際に溶剤接着を行うと、溶剤により過剰に膨
潤して、ラベルの外観不良やブロッキングを生じること
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐溶剤性に
優れ、熱収縮率が十分に大きく、熱収縮時にフィルムに
収縮むらが発生せず、美麗な外観をもち、複雑な形状の
容器に装着させても極めて高い被覆性が得られ、光線に
よる劣化の防止が必要な物品の包装に最適な熱収縮性ポ
リスチレン系樹脂フィルム、これを用いたラベル、及び
容器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも1
層以上のポリスチレン系樹脂からなる層を有するフィル
ムであって、主収縮方向において、100℃から10℃
毎に150℃までの各温度で、1分間加熱する処理後
の、前記処理前の長さに対する長さ変化率の最大値であ
る最大熱収縮率が40%以上であり、主収縮軸方向が円
筒形断面方向となる円筒形チューブ状の透明容器のラベ
ル形状としてボトルに装着させ、熱収縮後の、容器外部
側から内側へ容器の回転対称軸に垂直な方向から近紫外
線を照射した場合の、下記式1で表される近紫外線の透
過率の平均値Tが0.5以下であり、フィルムを構成す
る層の1層以上、またはフィルム全体が1,3−ジオキ
ソランまたは酢酸エチルに30秒間浸漬し、乾燥する処
理後の処理前に対する重量減少率で示される耐溶剤性が
98%以下であることを特徴とする熱収縮性ポリスチレ
ン系樹脂フィルム、これを用いたラベルおよび容器であ
る。 T=A/B 式1 A:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを透明容器に
装着させた状態でのフィルム及び容器を透過する光エネ
ルギー密度の平均値(n=10) B:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを装着させな
い状態での透明容器を透過する光エネルギー密度の平均
値(n=10)
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のフィルムは、少なくとも
1層以上のポリスチレン系樹脂からなる層を有するフィ
ルムである。本発明のフィルムがポリスチレン系樹脂か
らなる層以外の層を有する場合の他層の構成は特に限定
されず、例えばポリエステル系樹脂からなる層が挙げら
れる。本発明のフィルムを構成するポリスチレン系樹脂
の構成は、後述の最大熱収縮率で表される熱収縮特性、
耐溶剤性および近紫外線の平均透過率を現出可能であれ
ば特に限定されないが、2種以上のポリスチレン系樹脂
の混合及びその配合比、2種以上のポリスチレン成分の
共重合体の使用およびその成分量比、スチレン以外の単
量体成分を含有するポリスチレン共重合体の使用および
その成分量比、さらには後述のような延伸条件等の製造
条件の調整、可塑化剤、ポリスチレン重合時あるいは重
合体への相溶化剤等の添加剤の配合などにより、所望の
特性を得ることができる。特に、アイソタクティック構
造を有するポリスチレン系樹脂や、シンジオタクティッ
ク構造を有するポリスチレン系樹脂を含有することが好
ましい。さらに好ましくは、ポリスチレン系樹脂とし
て、シンジオタクティック構造を有するポリスチレン系
樹脂を用いるのがよい。アイソタクティック構造を有す
るポリスチレン系樹脂や、シンジオタクティック構造を
有するポリスチレン系樹脂を用いることにより、機械的
強度、加熱保存時などの耐熱性が向上する。このような
ポリスチレン系樹脂を用いることにより、ポリスチレン
の、密度が低く、リサイクル工程での分離に有利である
点に加え、耐熱性、特に加熱保存時などの耐熱性に優
れ、フィルム形成後に経時的に収縮することによる印刷
ピッチの変化が低減し、ラベルとして高精度の印刷を行
うこともできる。更に印刷インクに含まれる溶剤に対す
る耐久性も向上し、印刷性に優れる。
【0010】上記シンジオタクティック構造を有するポ
リスチレン系樹脂は、側鎖であるフェニル基および/ま
たは置換フェニル基を核磁気共鳴法により定量するタク
テイシテイにおいて、ダイアッド(構成単位が二個)で
好ましくは75%以上、さらに好ましくは85%以上で
あるのがよく、また、ペンタッド(構成単位が5個)で
好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上で
あるのがよい。
【0011】本発明に使用するポリスチレン系樹脂を構
成するポリスチレン成分としては、ポリスチレン、ポリ
(p−、m−、またはo−メチルスチレン)、ポリ
(2,4−、2,5−、3,4−、または3,5−ジメ
チルスチレン)、ポリ(p−ターシャリーブチルスチレ
ン)等のポリ(アルキルスチレン)、ポリ(p−、m
−、またはo−クロロスチレン)、ポリ(p−、m−、
またはo−ブロモスチレン)、ポリ(p−、m−、また
はo−フルオロスチレン)、ポリ(o−メチル−p−フ
ルオロスチレン)等のポリ(ハロゲン化スチレン)、ポ
リ(p−、m−、またはo−クロロメチルスチレン)等
のポリ(ハロゲン化置換アルキルスチレン)、ポリ(p
−、m−、またはo−メトキシスチレン)、ポリ(p
−、m−、またはo−エトキシスチレン)等のポリ(ア
ルコキシスチレン)、ポリ(p−、m−、またはo−カ
ルボキシメチルスチレン)等のポリ(カルボキシアルキ
ルスチレン)ポリ(p−ビニルベンジルプロピルエーテ
ル)等のポリ(アルキルエーテルスチレン)、ポリ(p
−トリメチルシリルスチレン)等のポリ(アルキルシリ
ルスチレン)、さらにはポリ(ビニルベンジルジメトキ
シホスファイド)等が挙げられる。
【0012】本発明のフィルムを構成するポリスチレン
系樹脂は、フィルムの少なくとも1層を構成するポリス
チレン系樹脂が、熱収縮開始温度を低くすることや、耐
衝撃性の向上を目的として、可塑化剤、相溶化剤等を、
ポリスチレン重合時あるいは重合体へ配合したものであ
るのが好ましい。
【0013】本発明においては、特に、フィルムの少な
くとも1層を構成するポリスチレン系樹脂に対し、熱可
塑性樹脂および/またはゴム成分を添加することが好ま
しい。上記熱可塑性樹脂としてはアタクチック構造を有
するポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のポリスチ
レン系樹脂をはじめ、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン12、ナイロン4、ポリヘキサメチレンアジパ
ミド等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂等が挙げら
れる。上記ゴム成分としては、スチレン系化合物をその
構成成分として含有するゴム状共重合体が好ましく、ス
チレンとゴム成分から、それぞれ一種以上を選んで共重
合したランダム、ブロックまたはグラフト共重合体が挙
げられる。このようなゴム状共重合体としては、例えば
スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプ
レンブロック共重合体さらにこれらのブタジエン部分の
一部あるいは全部を水素化したゴム、アクリル酸メチル
−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、アクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、アクリロニト
リル−アルキルアクリレート−ブタジエン−スチレン共
重合体ゴム、メタクリル酸メチル−アルキルアクリレー
ト−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム等が挙げられ
る。上記の、スチレン系化合物をその構成成分として含
有するゴム状共重合体は、スチレン単位を有するため、
主としてシンジオタクチック構造を有するポリスチレン
系樹脂に対する分散性が良好であり、その結果、ポリス
チレン系樹脂に対する物性改良効果が大きい。特に、相
溶性調整剤としては、上記のスチレン系化合物をその構
成成分として含有するゴム状共重合体が好適である。
【0014】ゴム成分としては、他に、天然ゴム、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオ
プレン、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、ウレタン
ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ポリエーテル−
エステルゴム、ポリエステル−エステルゴム等が使用で
きる。
【0015】本発明のフィルムを構成するポリスチレン
系樹脂の重量平均分子量は好ましくは10,000以
上、さらに好ましくは50,000以上である。重量平
均分子量が10,000未満のものは、フィルムの強伸
度特性や耐熱性が低下しやすい。重量平均分子量の上限
は特に限定されないが、1,500,000以上となる
と、延伸張力の増大に伴う破断の発生等が生じることが
あるため、1,500,000未満であることが好まし
い。
【0016】本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィ
ルムには、静電密着性、易滑性、延伸性、加工適性、耐
衝撃性等を向上させるためや、粗面化、不透明化、空洞
化、軽量化等を目的として、他の樹脂、可塑化剤、相溶
性調整剤、無機粒子、有機粒子、着色剤、酸化防止剤、
帯電防止剤等を適宜配合できる。
【0017】本発明のフィルムを構成する素材として、
上記のようなポリスチレン系樹脂を用いることにより、
各種の熱収縮特性に優れ、ラベル形成時などのインクと
の接着性などの画像形成性に優れ、フィルムの印刷面に
ピンホールなどが発生することもない。さらに、廃棄性
に優れ、焼却された場合の環境への影響も少ない。
【0018】本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィ
ルムは、2層以上の多層構成であるのが好ましい。多層
構成とすることにより、熱収縮特性および自然収縮率抑
制性が優れる。特に、本発明の熱収縮性ポリスチレン系
樹脂フィルムは、それぞれポリスチレン系樹脂からなる
2層以上の多層構成であるのが好ましく、少なくとも1
層がシンジオタクティック構造を有するポリスチレン系
樹脂を含有するのがさらに好ましい。
【0019】2層以上の多層構成とする場合、積層方法
は特に限定されず、フィルム形成と同時に積層しても、
別個にフィルム形成した後積層しても良い。別個にフィ
ルム形成した後積層する場合、フィルムの延伸前あるい
は延伸後に、フィルムに溶解した樹脂を塗布するコーテ
ィング法、複数のフィルムやシートを接着するドライラ
ミネート法、サーマルラミネート法、フィルムに押出法
により積層する押出ラミネート法等が挙げられ、フィル
ム形成と同時に積層する場合、複数層を溶融共押出する
方法(CCF法)等が挙げられる。各層が互いに物性が
近い樹脂からなる場合、フィルムの延伸前にCCF法に
より積層する方法が好ましい。
【0020】2層以上の多層構成とする場合、各層の層
構成や厚み比率は特に限定されないが、3層構成以上で
あって各表面層が同組成の樹脂からなる場合、中心層は
表面層より厚みが大きいのが好ましい。
【0021】上記のような本発明のフィルムを構成する
ポリスチレン系樹脂は、従来一般に使用される押し出し
法、カレンダー法等の方法によりフィルム状に形成され
る。フィルムの形状は、例えば平面状またはチューブ状
であり、特に限定されない。延伸方法も、従来一般に使
用されるロール延伸法、長間隙延伸法、テンター延伸
法、チューブラー延伸法等の方法を使用できる。上記方
法のいずれにおいても、延伸は逐次2軸延伸、同時2軸
延伸、1軸延伸、及びこれらの組合わせのいずれによっ
て行ってもよい。上記2軸延伸では、縦横方向の延伸は
同時に行われてもよいが、どちらか一方を先に行う逐次
2軸延伸が効果的であり、その縦横の順序はどちらが先
でもよい。本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィル
ムを製造する場合の好ましい条件について以下に示す。
延伸倍率は1.0倍から6.0倍であるのが好ましく、
所定の一方向の倍率と該方向と直行する方向の倍率が同
じであっても異なっていてもよい。延伸工程において
は、フィルムを構成する樹脂のガラス転移温度(Tg)
以上(Tg+50)℃以下の温度で予熱を行うのが好ま
しい。延伸後の熱固定では、延伸を行った後に、30℃
〜150℃の加熱ゾーンを約1秒〜30秒通すことが好
ましい。また、フィルムの延伸後であって、熱固定を行
う前、もしくは行った後に、適度な度合で弛緩処理を行
ってもよい。さらに、上記延伸後、伸張あるいは緊張状
態に保ってフィルムにストレスをかけながら冷却する工
程、あるいは、該処理に引き続いて緊張状態を解除した
後にさらに冷却工程を付加してもよい。
【0022】本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィ
ルムの全体厚さは特に限定されないが、6〜250μm
の範囲であるのが好ましい。
【0023】本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィ
ルムは、主収縮軸方向が円筒形断面方向となる円筒形チ
ューブ状の透明容器のラベル形状としてボトルに装着さ
せ、熱収縮後の、容器外部側から内側へ容器の回転対称
軸に垂直な方向から近紫外線を照射した場合の、下記式
1で表される近紫外線の透過率の平均値Tが0.5以下
である必要がある。好ましくは、近紫外線の透過率の平
均値Tが0.2以下、さらに好ましくは0.1以下、こ
とさらに好ましくは0.08以下であるのがよく、特に
好ましくは0.06以下である。近紫外線の透過率の平
均値Tが0.5を超えると、本発明の熱収縮性ポリスチ
レン系樹脂フィルムによる被包装物に対する遮光性が低
くなり、被包装物の光線による劣化を防止できない。 T=A/B 式1 A:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを透明容器に
装着させた状態でのフィルム及び容器を透過する光エネ
ルギー密度の平均値(n=10) B:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを装着させな
い状態での透明容器を透過する光エネルギー密度の平均
値(n=10)
【0024】所望の近紫外線の平均透過率Tを得るため
の方法としては、熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルム
を構成するポリスチレン系樹脂の種類や配合比の選択
や、フィルムの結晶性や相溶性の調節、厚みの調節、遮
光剤、光吸収剤、UV吸収剤、選択的光吸収剤等のフィ
ルム中への配合および/またはフィルム面への塗布、フ
ィルム面への印刷等による着色などの画像の形成、画像
面積の増大、画像パターンの密度増大、画像濃度の増大
などが挙げられる。さらに、ラベルとして被包装物に装
着する際の被覆面積の増大や、フィルムの熱収縮特性あ
るいは熱収縮条件の調整による被包装物への密着強度の
増大によっても、近紫外線の平均透過率Tを低くするこ
とができる。
【0025】本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィ
ルムは、主収縮方向において、100℃から10℃毎に
150℃までの各温度で、1分間加熱する処理後の、前
記処理前の長さに対する長さ変化率の最大値である最大
熱収縮率が40%以上である必要がある。最大熱収縮率
が40%未満であると、一般に使用されるボトルの胴部
分のラベル(胴ラベル)として使用する場合に収縮が不
足し、ボトルに密着させにくくなって、例えばPETボ
トル様の容器などは底部から肩部への全面に密着させる
ことができず、遮光性が不足する。特に、上記所望の近
紫外線の平均透過率Tを得るために、被覆面積を増大し
たり、被包装物への密着強度を増大させるには、上記最
大熱収縮率を40%以上とする必要がある。好ましくは
最大熱収縮率が60%以上であるのがよい。最大熱収縮
率が60%以上であると、PETボトル様の容器などの
底部から首部のほぼ全面に密着させることができる。さ
らに好ましくは70%以上であるのがよい。最大熱収縮
率が70%以上であると、PETボトル様の容器などの
底部から首部の上部まで全面に密着させることができ
る。特に好ましくは75%以上であるのがよい。最大熱
収縮率が75%以上であると、ビール瓶様の容器などの
底部から首部の上部まで全面に密着させることができ
る。
【0026】最大熱収縮率を上記範囲方法とする方法と
しては、例えば、熱収縮性フィルムを構成する樹脂の種
類や配合比、可塑剤などの添加剤の配合、フィルムの製
造条件の調整、特に高延伸倍率化、延伸温度を低めに設
定する、フィルムの結晶化度を低下させるなどの方法が
挙げられる。
【0027】本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィ
ルムは、フィルムを構成する層の1層以上が、1,3−
ジオキソランまたは酢酸エチルに30秒間浸漬し、乾燥
する処理後の処理前に対する重量減少率で示される耐溶
剤性が98%以下であるか、1,3−ジオキソランまた
は酢酸エチルに30秒間浸漬し、乾燥する処理後の処理
前に対する重量減少率で示されるフィルム全体の耐溶剤
性が98%以下である必要がある。ラベル製造時に使用
する接着用溶剤である1,3−ジオキソラン、フィルム
表面に画像を形成する場合の印刷用インクに含まれる溶
剤である酢酸エチルに対する耐溶剤性が上記範囲である
とラベル製造時、あるいは印刷時の耐溶剤性に優れ、過
剰な溶剤による溶解や膨潤による接着不良や外観不良、
ブロッキングを防止する。上記耐溶剤性は、80%以下
であるのが好ましく、ラベル製造時等の接着部の外観性
がさらに向上する。上記耐溶剤性は、さらに50%以下
であるのが好ましく、印刷用インクに対する耐溶剤性が
さらに向上し、印刷用インクの選択性が広がる。上記耐
溶剤性は、特に20%以下であるのが好ましく、ラベル
製造時等の接着部の外観性、および印刷部の外観性がさ
らに向上し、ポリエステル系樹脂フィルムに対し使用さ
れる鮮映性のインクも使用できる。なお、「フィルムを
構成する層の1層以上が、1,3−ジオキソランまたは
酢酸エチルに30秒間浸漬し、乾燥する処理後の処理前
に対する重量減少率で示される耐溶剤性が98%以下で
ある」とは、上記の層を構成する樹脂組成物からなるフ
ィルム全体とほぼ同厚みのフィルムを1,3−ジオキソ
ランまたは酢酸エチルに30秒間浸漬し、乾燥する処理
後の処理前に対する重量減少率で示される耐溶剤性が9
8%以下であることを示す。
【0028】上記耐溶剤性を上記範囲方法とする方法と
しては、例えばフィルムの層構成の選択や、熱収縮性フ
ィルムを構成する樹脂の種類や配合比、特にゴム成分を
添加し、ゴム成分の種類や、ポリスチレン系樹脂とゴム
成分の混合比率を調整する、ポリスチレンの立体規則性
を高くするなどの方法が挙げられるが、低温収縮特性お
よび高収縮性の点からは、各特性を有する樹脂からなる
2層以上の多層構造とすることが好ましい。
【0029】本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィ
ルムは、容器等の被覆、結束、外装などに用いられる包
装材として好適に用いられ、本発明のフィルムを用いる
ことにより美麗な外観を得ることができる。特に、本発
明のフィルムにより構成されるラベルは、被覆性に優
れ、容器の包装用として好適である。本発明の熱収縮性
ポリスチレン系樹脂フィルム及びラベルは、被覆面積が
大きい物品や、複雑な形状の物品、例えば細い首部を有
する容器などであっても、全体を均一に被覆できる。ま
た、本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムは、
加熱保存容器への優れた適用性を有し、本発明のフィル
ムにより構成されるラベルを装着した容器等は、収縮後
に高温条件下にさらされても、ラベルがその外観を安定
して保持する。耐溶剤性に優れ、印刷時やラベル製造時
の溶解や膨潤を防止して、接着不良や外観不良、ブロッ
キング等も生じない。さらに外部からの機械的な刺激や
光線から被包装物を保護でき、被包装物の劣化を防止で
きる。従って、本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フ
ィルム及びラベルは耐熱プラスチックボトル、ガラス
瓶、金属容器、陶磁器等の種々の容器の包装用として使
用することができ、緑茶、ジュース、ビール等の飲料、
耐光性の低い合成又は天然色素を含有する食品、化粧
品、衛生用品、医薬品などを収容する容器や包装物など
の包装に好適である。
【0030】以下に、試験例、実施例を用いて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0031】試験例 試験方法 (1)耐溶剤性 実施例1〜8、比較例1、2、4の熱収縮性ポリスチレ
ン系樹脂フィルム、および比較例3のラベルを形成する
熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを、半調印刷によ
る画像形成前の状態で、5cm×5cmのサイズに裁断
したものを4枚作成して試験片とし、各試験片を20
℃、50%RHの雰囲気下で1日シーズニングした後、
秤量した重量をW1とする。続いて、各試験片を1,3
−ジオキソラン、または酢酸エチル各40ml(直径1
0cmの深型シャーレ中)に30秒間攪拌しながら浸漬
し、取り出した後、150℃の熱風乾燥機中で30秒、
さらに45℃の真空乾燥機中で1日乾燥し、さらに20
℃、50%RHの雰囲気下で1日シーズニングして秤量
した重量をW2とする。下記式2により、重量減少率W
を算出し、耐溶剤性とした。 W(%)={(W1−W2)/W1 }×100 式2
【0032】(2)近紫外線の透過率 実施例1〜8、比較例1、2、4の熱収縮性ポリスチレ
ン系樹脂フィルムを、主収縮軸方向が下記容器の回転対
称軸に垂直な方向となるように、主収縮方向と直行する
方向の長さが23cmの円筒形チューブ状である透明容
器のラベル形状に形成し、透明な1.0リットルのPE
Tボトルに装着後、後述の試験(4)と同様にして熱収
縮させた。細い棒の先に半導体UVセンサー(浜松ホト
ニクス製、G3614)をとりつけた計測器を結線し、
出力および光エネルギー密度(mW/cm)を較正し
て、上記ボトルの口部のキャップ中央に設けられた直径
5mmの穴から、上記計測器をボトル内にボトルの回転
対称軸に添って挿入した。光源(松下電器社製ブラック
ライトブルーFL15BL−B、15W、41cm)
を、その中心軸が上記ボトルの回転対称軸から15cm
離れて、容器とほぼ平行に並ぶように配置し、容器外部
側から内側へ容器の回転対称軸に垂直な方向からの近紫
外線を照射した。ボトルの回転対称軸に添って上記半導
体UVセンサーを移動させ、ボトルの不透明部分を除い
た底部から口部までを10等分した各箇所において、フ
ィルム及びボトルを透過する光エネルギー密度を測定し
(A1〜A10)、この平均値Aを求めた。次ぎに熱収
縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを除去し、上記と同様
にして、同一の測定個所で透明容器を透過する光エネル
ギー密度を測定し(B1〜B10)、この平均値Bを求
めた。上記A,Bより、下記式1で表される近紫外線の
透過率の平均値Tを算出した。なお、比較例4のフィル
ムは、半調印刷を施した部分がボトルの下半分を被覆す
るようにした。また、比較例3のラベルを同様にボトル
に装着して、近紫外線の透過率の平均値Tを求めた。 T=A/B 式1 A:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを透明容器に
装着させた状態でのフィルム及び容器を透過する光エネ
ルギー密度の平均値(n=10) B:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを装着させな
い状態での透明容器を透過する光エネルギー密度の平均
値(n=10)
【0033】(3)最大熱収縮率 実施例1〜8、比較例1、2、4の熱収縮性ポリスチレ
ン系樹脂フィルム、および比較例3のラベルを形成する
熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを、フィルムの縦
方向及び横方向をそれぞれ長手方向として、幅15mm
となるように裁断し、長手方向に200mm間隔で標線
を記して試験片とした。100℃から10℃毎に150
℃までの各温度に設定した熱風循環式恒温器((株)鵬
製作所製、FX−1:ダンパー閉、クイックヒーターO
N)中に、試験片が恒温器の中央に位置するように静置
し、それぞれ1分間加熱した。恒温器中から、試験片を
取り出して冷却した後、標線間の距離(X:単位mm)
を測定し、処理後の処理前の長さに対する長さ変化率D
(単位%)を下記の式3を用いて算出した。この長さ変
化率Dの内、最大値を最大熱収縮率とした。「主収縮方
向」は、フィルムの縦方向及び横方向について、上記の
最大熱収縮率を測定し、該最大熱収縮率の大きい方向を
主収縮方向とした。実施例及び比較例のフィルムにおい
ては横方向が主収縮方向であった。 D(%)={(200−X)/200 }×100 式3
【0034】(4)収縮斑 実施例1〜8、比較例1、2,4の熱収縮性ポリスチレ
ン系樹脂フィルムにメタリック裏印刷を施し、後述のP
ETボトル用ラベルとなるサイズ(主収縮方向が円形の
断面となり、主収縮方向と直行する方向の長さが23c
m)の円筒形にチューブ化してラベルを形成した。上記
ラベル、およびメタリック裏印刷を施した比較例3のラ
ベルを1.0リットルのPETボトルに被せ、シュリン
クトンネルを通過させた。シュリンクトンネルにおける
条件は、第1ゾーンが100℃で滞留時間4.5秒、第
2ゾーンが140℃で滞留時間5秒とした。シュリンク
トンネル通過後、熱収縮したラベルの収縮むらによる印
刷の濃淡を目視により、下記の基準に従って評価した。
なお、比較例4のフィルムは、半調印刷を施した部分が
ボトルの下半分を被覆するようにした。 ◎;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が認められず、非常に
良好 ○;むら、しわ、ゆるみ等の欠点がほとんど認められ
ず、良好 △;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が明確に認められ、良
好でない ×;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が多く、不良
【0035】(5)印刷適性 実施例1〜8、比較例1、2、4の熱収縮性ポリスチレ
ン系樹脂フィルム及び比較例3のラベルを形成する熱収
縮性ポリスチレン系樹脂フィルム、参考例1の熱収縮性
ポリスチレン系樹脂フィルムにおける半調印刷の仕上が
り具合をルーペを用い、目視によって評価した。 ○:パターン通りの良好な印刷状態 △:ドット間に荒れが見られる。 ×:ドットパターンが樹脂溶解によって流れた状態とな
っている。
【0036】(6)接着適性 実施例1〜8、比較例1、2、4の熱収縮性ポリスチレ
ン系樹脂フィルム及び比較例3のラベルを形成する熱収
縮性ポリスチレン系樹脂フィルム、参考例1の熱収縮性
ポリスチレン系樹脂フィルムを巻き取ったフィルムロー
ルを溶剤接着工程に通し、1,3−ジオキソランを用い
て連続接着してチューブ状とした。これを裁断して10
0枚のチューブとし、積み重ねて1日放置した後、各ラ
ベルの接着の仕上がり具合を目視で評価した。 ○:透明で良好な接着状態 △: フィルムを溶剤が一部貫通し、フィルム表面を侵
している。 ×: フィルムを溶剤が貫通したり、ラベルのブロッキ
ングが見られる。
【0037】2.試験結果 上記試験(1)〜(6)の結果を表2に示す。
【0038】
【実施例】[原料樹脂]表1に示す配合の各樹脂組成物
(組成物A〜H)をそれぞれ予め配合して溶融混練し、
押し出してペレタイズし、チップとした後、乾燥した。
【0039】実施例1 表1における組成物Gと組成物Fとを、それぞれ30m
mφの単軸押出機に投入し、組成物Gが中心層(b
層)、組成物Fが両表面層(a層,c層)となる3層を
構成し、厚み比率がa層:b層:c層=1:8:1とな
るように、マルチマニフォールドダイより250℃で溶
融押出し、40℃の冷却ロールにエアーナイフ法により
密着させて冷却固化し、無定形シートを得た。該無定形
シートを、110℃に予熱し、延伸温度83℃で横方向
に倍率5.2倍に延伸した後、60℃で10秒熱固定処
理を行って厚さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹脂
フィルムを得た。該フィルムの片面の全面に半調印刷に
より画像を形成し、実施例とした。
【0040】実施例2 表1における組成物Fと組成物Gとを、それぞれ30m
mφの単軸押出機に投入し、組成物Fが中心層(b
層)、組成物Gが両表面層(a層,c層)となる3層を
構成するようにした以外は、実施例1と同様にして、厚
さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを得
た。
【0041】実施例3 表1における組成物Gと組成物Bとを、それぞれ30m
mφの単軸押出機に投入し、組成物Gが中心層(b
層)、組成物Bが両表面層(a層,c層)となる3層を
構成するようにした以外は、実施例1と同様にして、厚
さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを得
た。
【0042】実施例4 表1における組成物Bと組成物Aとを、それぞれ30m
mφの単軸押出機に投入し、組成物Bが中心層(b
層)、組成物Aが両表面層(a層,c層)となる3層を
構成するようにした以外は、実施例1と同様にして、厚
さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを得
た。
【0043】実施例5 表1における組成物Cと組成物Aとを、それぞれ30m
mφの単軸押出機に投入し、組成物Cが中心層(b
層)、組成物Aが両表面層(a層,c層)となる3層を
構成するようにした以外は、実施例1と同様にして、厚
さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを得
た。
【0044】実施例6 表1における組成物Dと組成物Aとを、それぞれ30m
mφの単軸押出機に投入し、組成物Dが中心層(b
層)、組成物Aが両表面層(a層,c層)となる3層を
構成するようにした以外は、実施例1と同様にして、厚
さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを得
た。
【0045】実施例7 表1における組成物Eと組成物Aとを、それぞれ30m
mφの単軸押出機に投入し、組成物Eが中心層(b
層)、組成物Aが両表面層(a層,c層)となる3層を
構成するようにした以外は、実施例1と同様にして、厚
さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを得
た。
【0046】実施例8 表1における組成物Fと組成物Hとを、それぞれ30m
mφの単軸押出機に投入し、組成物Fが中心層(b
層)、組成物Hが両表面層(a層,c層)となる3層を
構成するようにした以外は、実施例1と同様にして、厚
さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを得
た。
【0047】比較例1 表1における組成物Gのみを、それぞれ30mmφの単
軸押出機に投入し、中心層(b層)、両表面層(a層,
c層)の3層を構成するようにした以外は、実施例1と
同様にして、厚さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹
脂フィルムを得た。
【0048】比較例2 表1における組成物Fのみを、それぞれ30mmφの単
軸押出機に投入し、中心層(b層)、両表面層(a層,
c層)の3層を構成するようにした以外は、実施例1と
同様にして、厚さ50μmの熱収縮性ポリスチレン系樹
脂フィルムを得た。
【0049】比較例3 実施例1の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを、主
収縮軸方向が円筒形断面方向となり、主収縮方向と直行
する方向の長さが10cmの円筒形チューブ状である透
明容器のラベル形状に成形してラベルとした。
【0050】比較例4 フィルムの片面の半分のみに半調印刷により画像を形成
した以外は、実施例1と同様にして、厚さ50μmの熱
収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを得た。
【0051】
【発明の効果】本発明の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フ
ィルムは、特に耐溶剤性に優れ、実用上充分に熱収縮率
が大きく、熱収縮時に、収縮工程での温度のゆらぎや不
均一にかかわりなく均等に収縮して、収縮むらが発生せ
ず、美麗な外観を呈する。さらに収縮後に高温条件下に
さらされても、たるみやしわが発生せず、その外観を安
定して保持する。また、外部からの機械的な刺激や光線
から被包装物を保護でき、被包装物の劣化を防止でき
る。
【表1】 ゴム成分(G) G1:スチレン(30wt%)−ブタジエンブロック共
重合体 改質剤:相溶性調整剤(5重量部配合) 滑剤:1μm径(0.05重量部配合)
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 3/04 G09F 3/04 C // B65D 25/20 B65D 25/20 Q B29K 25:00 B29K 25:00 B29L 9:00 B29L 9:00 (72)発明者 早川 聡 愛知県犬山市大字木津字前畑344番地 東 洋紡績株式会社犬山工場内 (72)発明者 多保田 規 愛知県犬山市大字木津字前畑344番地 東 洋紡績株式会社犬山工場内 (72)発明者 米田 茂 大阪府大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡績株式会社本社内 (72)発明者 野瀬 克彦 大阪府大阪市北区堂島浜二丁目2番8号 東洋紡績株式会社本社内 Fターム(参考) 3E062 AA09 AB02 AC02 AC03 AC06 DA02 DA07 JA01 JA08 JB05 JC07 JD04 JD05 JD06 3E067 AA22 AB01 AB26 AB81 AB83 AC01 BA03A BB14A BB25A BC03A CA01 CA12 CA13 CA16 CA17 EE04 EE48 FA01 FB01 FC02 GD02 GD09 3E086 AA22 AB01 AD16 BA04 BA15 BB21 BB41 BB62 BB67 BB74 CA01 CA11 CA28 DA08 4F100 AA08A AA08B AA08C AK12A AK12B AK12C AK73A AK73B AK73C AL05A AL05B AL05C BA03 BA07 BA10A BA10C BA16 BA27 EH17 EJ37 GB16 JA03 JB07 JD10 YY00 4F210 AA13 AE01 AG03 AH54 AH81 RA03 RC02 RG09 RG43

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1層以上のポリスチレン系樹
    脂からなる層を有するフィルムであって、主収縮方向に
    おいて、100℃から10℃毎に150℃までの各温度
    で、1分間加熱する処理後の、前記処理前の長さに対す
    る長さ変化率の最大値である最大熱収縮率が40%以上
    であり、主収縮軸方向が円筒形断面方向となる円筒形チ
    ューブ状の透明容器のラベル形状としてボトルに装着さ
    せ、熱収縮後の、容器外部側から内側へ容器の回転対称
    軸に垂直な方向から近紫外線を照射した場合の、下記式
    1で表される近紫外線の透過率の平均値Tが0.5以下
    であり、フィルムを構成する層の1層以上が、1,3−
    ジオキソランまたは酢酸エチルに30秒間浸漬し、乾燥
    する処理後の処理前に対する重量減少率で示される耐溶
    剤性が98%以下であることを特徴とする熱収縮性ポリ
    スチレン系樹脂フィルム。 T=A/B 式1 A:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを透明容器に
    装着させた状態でのフィルム及び容器を透過する光エネ
    ルギー密度の平均値(n=10) B:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを装着させな
    い状態での透明容器を透過する光エネルギー密度の平均
    値(n=10)
  2. 【請求項2】 少なくとも1層以上のポリスチレン系樹
    脂からなる層を有するフィルムであって、主収縮方向に
    おいて、100℃から10℃毎に150℃までの各温度
    で、1分間加熱する処理後の、前記処理前の長さに対す
    る長さ変化率の最大値である最大熱収縮率が40%以上
    であり、主収縮軸方向が円筒形断面方向となる円筒形チ
    ューブ状の透明容器のラベル形状としてボトルに装着さ
    せ、熱収縮後の、容器外部側から内側へ容器の回転対称
    軸に垂直な方向から近紫外線を照射した場合の、下記式
    1で表される近紫外線の透過率の平均値Tが0.5以下
    であり、1,3−ジオキソランまたは酢酸エチルに30
    秒間浸漬し、乾燥する処理後の処理前に対する重量減少
    率で示されるフィルム全体の耐溶剤性が98%以下であ
    ることを特徴とする熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィル
    ム。 T=A/B 式1 A:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを透明容器に
    装着させた状態でのフィルム及び容器を透過する光エネ
    ルギー密度の平均値(n=10) B:熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムを装着させな
    い状態での透明容器を透過する光エネルギー密度の平均
    値(n=10)
  3. 【請求項3】 それぞれポリスチレン系樹脂からなる2
    層以上の多層構成であることを特徴とする請求項請求項
    1または2記載の記載の熱収縮性ポリスチレン系樹脂フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 少なくとも1層がシンジオタクティック
    構造を有するポリスチレン系樹脂を含有することを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の熱収縮性
    ポリスチレン系樹脂フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    熱収縮性ポリスチレン系樹脂フィルムから構成されるこ
    とを特徴とするラベル。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のラベルを装着してなる容
    器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106097880A (zh) * 2016-04-14 2016-11-09 浙江诚信包装材料有限公司 一种可涂鸦创意的塑料标签及其制备方法
WO2018174254A1 (ja) * 2017-03-24 2018-09-27 東洋紡株式会社 熱収縮性ラベル、包装体、および熱収縮性ラベルの製造方法

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