JP2005187518A - 熱収縮性ポリスチレン系フィルム - Google Patents

熱収縮性ポリスチレン系フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 例えば飲料容器用のラベルとして、滑り性が良好で自動販売機に適用した場合でも商品詰りを生じることがなく、取扱性に優れた熱収縮性ポリスチレン系フィルムを提供すること。
【解決手段】 少なくとも片側最外層に滑剤成分を含有する層を有し、少なくともフィルム片面同士の摩擦係数が0.25以下で、且つ、フィルムを80℃の温水中で主収縮方向に10%熱収縮させつつ20秒間浸漬後引き上げ、23℃・相対湿度65%の雰囲気中で24時間自然乾燥させた後の、少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.28以下である熱収縮性ポリスチレン系フィルム。

Description

本発明は熱収縮性ポリスチレン系フィルムに関し、さらに詳しくは、ラベル用途に適した性能を備えた熱収縮性ポリスチレン系フィルムに関するものである。
近年、包装品の外観を向上させるための外装や、内容物の直接衝撃を避けるための包装、ガラス瓶やプラスチックボトル等の保護や商品表示を兼ねたラベル包装等を目的として、シュリンクラベルが広範に使用されている。これらの目的で使用されるフィルム素材としては、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等が知られている。しかし、ポリ塩化ビニルラベルは、シュリンク特性には優れるものの、燃焼時に塩素ガスが発生する他、ダイオキシンの原因になる等の環境問題を抱えている。
また、熱収縮性ポリエステル系フィルムは、収縮特性には優れているが、ラベル状としPETボトルなどの容器に被覆して収縮させた後のミシン目カット性が悪く、ラベルと容器を分離するのが難しい。しかも、ラベルとPETボトル容器との比重差が小さいため比重分離が不可能であり、PETボトルのリサイクル性を害する。
一方、熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、PETボトル容器との比重分離が可能であり、収縮仕上り性にも優れている(例えば特許文献1参照)。ところが、例えばPETボトル用ラベルとして使用すると、最終製品を自動販売機で販売しようとした場合、ラベル表面の滑性不足によって、自動販売機内へ投入する際、あるいは自動販売機から排出する際に詰り起こすことがあり、改善の必要がある。
ところで、熱収縮性フィルムを実際の容器の被覆に用いる際は、必要に応じて印刷を施した後、ラベル(筒状ラベル)やチューブ、袋などの形態に加工される。そして該加工フィルムを容器に装着した後、スチームトンネル(スチームを吹き付けて熱収縮させるタイプの収縮トンネル方式)や熱風トンネル(熱風を吹き付けて熱収縮させるタイプの収縮トンネル方式)の内部を、ベルトコンベアーなどに載せて通過させることにより熱収縮させ、容器に密着させている。
スチームトンネルは、熱風トンネルよりも伝熱効率が良く、より均一に加熱収縮させることができ、熱風トンネルに比べると良好な収縮仕上り外観が得られ易い。ところがスチームトンネルでは、フィルムを構成するポリスチレン樹脂中に例えば滑性付与のためにワックス成分を添加した場合、熱収縮のためのスチーム吹付けによってフィルム表面のワックス成分が除去され、収縮後のラベルの滑性が悪化するという問題を引き起こす。
特開2002−108217号
熱収縮性ポリスチレン系フィルムにおいては、前述した如くラベルの滑性不良による自動販売機での詰りの問題があり、また、印刷前あるいは印刷後のフィルム表面に滑性付与のための易滑性コートを施すと溶剤接着性が悪化し、溶剤接着性の低下によって熱収縮時に接着部分が剥離することがあり、極端な場合は溶剤接着不能になることもある。
本発明は上記の様な問題点に着目してなされたものであり、その目的は、自動販売機などで詰りを生じることのない実用的な易滑性を有し、且つ溶剤接着性も十分に満足し得る様な熱収縮性ポリスチレン系フィルムを提供することにある。
本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、10cm×10cmの正方形状に切り取ったフィルムの試料を、95℃の温水中に10秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの、主収縮方向の収縮率が50%以上である熱収縮性ポリスチレン系フィルムであって、少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.25以下であり、且つ、フィルムを80℃温水中で主収縮方向に10%熱収縮させつつ20秒間浸漬してから引き上げ、23℃・相対湿度65%の雰囲気中で24時間自然乾燥させた後の、少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.28以下であるところに特徴を有している。
上記特性を有する熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、優れた熱収縮特性と滑性を有すると共に、例えばラベル状としてスチームトンネルでボトル容器に被覆収縮させた後も優れた滑性を発現する。
本発明に係る上記熱収縮性ポリスチレン系フィルムのより好ましい特性としては、少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.20以下であり、しかも、フィルムを80℃の温水中で主収縮方向に10%熱収縮させつつ20秒間浸漬してから引き上げ、23℃・相対湿度65%の雰囲気中で24時間自然乾燥させた後の少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数は、0.23以下であることが好ましく、こうした特性を有する熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、ラベル状としてスチームトンネル内でボトル容器に被覆収縮させた後においても一段と優れた滑性を示す。
該フィルムの少なくとも片面に、最外層として滑剤成分を含む易滑層を設けておけば、ラベルとしての表面滑性を優れたものにすることができるので好ましい。フィルムの最外層のみに滑剤成分を含有させれば、滑剤成分をフィルム全体に含有させたときに生じ得る欠点、例えば透明性の低下や着色、フィルム強度の低下などを回避でき、しかも滑剤成分の使用量を低減できるのでコスト的にも有利となる。
滑剤成分を含む前記易滑層の形成法は特に制限されないが、簡単でコスト的にも好ましいのはコート法によって形成する方法である。しかもコート法によれば、それ以外の方法、例えば共押し出しによる積層法などに比べて、易滑層をより薄肉に形成できるので、後述する溶剤接着性を発現させる上でも有利となる。
本発明に係る上記熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、溶剤接着性を有していることが望ましい。溶剤接着の可能なものであれば、一般の熱収縮性フィルムを溶剤接着加工する通常の方法(センターシール法)を適用して容易に加工できるからである。
更に本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、主収縮方向に、伸縮モード;振動数50Hz、−20℃〜250℃の温度範囲、昇温速度;2℃/分の条件で動的粘弾性を測定したとき、ポリスチレン由来のアルファ分散が計測される温度領域でアルファ分散以外の分散が計測されるものであることが好ましい。該温度領域でアルファ分散以外の分散が計測される熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、アルファ分散、即ち熱収縮現象の原因となる緩和の分散と共に収縮が生じ、収縮終了時点付近で結晶化やゲル状構造の発生などによる分散が生じると、収縮後の耐熱性や寸法安定性に優れたものになるからである。尚、アルファ分散以外の分散は、シンジオタクチックポリスチレンやその共重合物、更には結晶性成分を含むポリスチレン系樹脂組成物において数多く見られる。
本発明によれば、自動販売機内でも詰りを生じることのない実用的な易滑性を有し、かつ溶剤接着性に優れた熱収縮性ポリスチレン系フィルムを提供できる。
本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、上記の様に、10cm×10cmの正方形状に切り出した試料を、95℃の温水中に10秒間浸漬して引き上げ、次いで25℃の温水中に10秒間浸漬して引き上げたときの、最大収縮方向の熱収縮率が50%以上であることを前提とする。フィルムの熱収縮率が50%未満では、熱収縮率が不足するためボトル容器に被覆して収縮させたときに容器に密着せず、外観不良となるからである。より好ましい熱収縮率は52%以上、更に好ましくは55%以上である。
ここで、最大収縮方向の熱収縮率とは、試料フィルムの面内で最も収縮した方向での熱収縮率を意味しており、最大収縮方向は、正方形の縦方向または横方向(もしくは斜め方向)の長さで決められる。また熱収縮率(%)は、10cm×10cmの試料フィルムを、95℃±0.5℃の温水中に無荷重状態で10秒間浸漬して熱収縮させ、その後直ちに25℃±0.5℃の水中に無荷重状態で10秒間浸漬した後の、フィルムの縦方向および横方向(または斜め方向)の長さを測定し、下記式に従って求めた値である。
熱収縮率=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷(収縮前の長さ)
更に本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、少なくともフィルム片面同士の摩擦係数が0.25以下であり、且つ、フィルムを80℃の温水中で主収縮方向に10%熱収縮させつつ20秒間浸漬してから引き上げ、23℃・相対湿度65%の雰囲気中で24時間自然乾燥させた後の、少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.28以下であることが望ましい。
フィルム片面同士の摩擦係数がいずれの面においても0.25を超える場合は、該フィルムをラベル状として熱風トンネル法で容器に被覆収縮させたときに、ラベル面同士の滑性が不十分となり、自動販売機への投入もしくは排出時に詰りを生じ易くなる。
また、該フィルムを80℃の温水中で主収縮方向に10%熱収縮させつつ20秒間浸漬してから引き上げ、23℃・相対湿度65%の雰囲気中で24時間自然乾燥させた後の、当該フィルム片面同士の動摩擦係数がいずれの面でも0.28を超える場合も、該フィルムをラベル状としスチームトンネル法で容器に被覆収縮させたときに、ラベル面同士の滑性が不足気味となり、やはり自動販売機への投入あるいは排出時に詰りを生じ易くなる。
本発明では、上記フィルム片面同士の動摩擦係数は0.20以下であることがより好ましく、また、該フィルムを80℃温水中で主収縮方向に10%熱収縮させつつ20秒間浸漬してから引き上げ、23℃・相対湿度65%の雰囲気中で24時間自然乾燥させた後の少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数は、0.23以下であることがより好ましい。
この様な動摩擦係数は、熱収縮性ポリスチレン系フィルムの少なくとも片面側最表層部に、滑剤成分を含む易滑層を形成することによって確保するのがよい。ちなみに、滑剤成分を含む易滑層を最外層側に設けることによって、滑剤成分をフィルム全体に含有させたときに生じ得る欠点、例えば透明性の低下や着色、フィルム強度の低下などを回避でき、また、滑剤成分の絶対量を低減することができるので製造コスト面でも有利になるからである。易滑層は、滑剤成分を含む層としてコート法によって形成するのが有利である。易滑層をコート法によって形成する方法を採用すれば、それ以外の方法、例えば共押し出しによる積層法などに比べて易滑層をより薄肉に形成することができ、後述する溶剤接着性を発現させる上でも有利となるからである。
該易滑層は、熱収縮性ポリスチレン系フィルムの最表層側に0.1μm程度以下(コート量に換算すると約0.1g/m程度以下)、より好ましくは50nm程度以下(コート量に換算すると約0.05g/m程度以下)の薄層として形成するのがよい。易滑層の構成素材にもよるが、易滑層が厚過ぎると溶剤接着性が低下する傾向がみられるからである。逆に易滑層が薄過ぎると滑性不足になるので、好ましくは5nm以上(コート量に換算すると約0.005g/m程度以上)、より好ましくは8nm以上(コート量に換算すると約0.008g/m程度以上)にすることが望ましい。
コート法で易滑層を形成する具体的な方法は特に制限されないが、好ましいのは、フィルム製膜時の延伸前原反にコートしてから延伸する所謂インラインコート方式であり、この方式を採用すれば、易滑層をより均一な薄膜として効率よく形成することができ、コスト面でも有利である。
更に本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、溶剤接着が可能であることが望ましい。溶剤接着の可能なものであれば、通常の熱収縮性フィルムを溶剤接着加工する一般的な方法(例えば、センターシール法など)で加工することができ、例えば、接着剤を塗布しラミネートして一定時間エージングする方式などに比べて工程を簡略化できるからである。
本発明の好ましい実施形態では、前述した如くフィルムの少なくとも片面に易滑層をコートし、好ましくは製膜時のインラインコートにより易滑層を形成した熱収縮性ポリスチレン系フィルムであり、該易滑層は、フィルムの溶剤接着性を高める上でも、滑剤成分と共にバインダー樹脂成分を含有することが好ましい。
滑剤として粒子状の滑剤成分を使用すると、フィルムの透明性を阻害することがあり、また、粒子が凝集することもあるので注意すべきである。こうした問題を生じることのない好ましい滑剤としては、パラフィンワックス、マイクロワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、エチレン−アクリル系ワックス、ステアリン酸、ベヘニン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、硬化ヒマシ油、ステアリン酸ステアリル、シロキサン、高級アルコール系高分子、ステアリルアルコール、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛、シリコーン(ジメチルシロキサン)系の低分子量物(オイル)又はシリコーン(ジメチルシロキサン)系の樹脂などが挙げられ、これらは単独で使用し得る他、必要により2種以上を併用しても構わない。これらの中でも、シリコーン系の低分子量物(オイル)やシリコーン系の樹脂は、フィルム表面の動摩擦係数を低減し、且つフィルムの溶剤接着性を阻害し難いので特に好ましい。
ここでシリコーン系とは、オルガノシロキサン類をいい、その性状は、油状、ゴム状、樹脂状のものがあり、各々シリコーン油、シリコーンゴム、シリコーン樹脂と呼ばれる。これらは、何れも撥水作用、潤滑作用、離型作用などを有しているので、フィルム最表層部に含有させることで表面の摩擦を低下させるのに有効である。また飲料容器ラベルとして使用する際には、蒸気や熱風を利用して熱収縮させて装着することが多く、耐水性の低い易滑層では、蒸気を用いた熱収縮処理で滑性低下を起こし易いが、シリコーン本来の撥水効果により、蒸気処理後も良好な滑り性を維持できる。
シリコーン系の中でも特に好ましいのはシリコーン樹脂である。シリコーン樹脂とは、オルガノポリシロキサンが3次元的に結合した網状構造のものをいい、ポリスチレン系フィルムの表面に易滑層として形成した後ロール状に巻き取ったときに、接触するフィルム裏面への転写を起こり難くする。また、飲料用ラベル等として使用する際にはその表面に印刷加工が施されるが、印刷性を害することもない。シリコーン樹脂の中でも、分子中に有機基としてメチル基を有するものは耐熱性にも優れており、ホット飲料容器ラベルとしての適性も備えているので特に推奨される。
シリコーン樹脂の含有量は、易滑層中に占める存在量として10〜80質量%が好ましく、より好ましくは20〜70質量%である。存在量が10質量%未満では滑り性の改善効果が小さく、80質量%を超えると、ロール状に巻いたとき裏面に易滑層成分が転写し易くなる。
易滑層内に配合されるバインダー樹脂成分としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、スチレン系樹脂など、様々の樹脂が挙げられるが、特にスチレンーアクリル系共重合樹脂は、前掲の滑剤との組合せでより優れた滑性を発揮するので好ましい。
上記滑剤およびバインダー樹脂成分の何れについても、水溶性乃至水分散性のものを使用することは、安全性や環境対応という観点からも好ましい。
本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、更に他の好ましい特性として、伸縮モード;振動数50Hz、−20℃〜250℃の温度範囲、昇温速度;2℃/分の条件で動的粘弾性を測定したときに、ポリスチレン由来のアルファ分散が計測される温度領域で、アルファ分散以外の分散が計測されるものであることが好ましい。
ちなみに、第44回レオロジー討論会講演要旨集(1996)169〜172頁(中谷、山田、等)によると、アルファ分散以外の分散が計測される熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、アルファ分散、即ち熱収縮現象の原因となる緩和の分散と共に収縮が生じ、収縮終了時点の近傍で結晶化やゲル状構造の発生などによる分散が生じると言われているが、結晶化やゲル状構造の発生等による分散が生じると、収縮後の耐熱性や寸法安定性に優れたものになるからである。アルファ分散以外の分散は、シンジオタクチックポリスチレンやその共重合物及び結晶性成分を有するポリスチレン系樹脂組成物において多く見られる。
この様な特性を備えた本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、当該フィルムを得る際の延伸前の未延伸シートを、伸縮モード;振動数50Hz、−20℃〜250℃の温度範囲、昇温速度;2℃/分の条件で動的粘弾性を測定したときに、ポリスチレン由来のアルファ分散が計測される温度領域で、アルファ分散以外の分散が計測される未延伸シートを延伸することによって得ることができる。尚、この様な未延伸シートは、例えば250℃程度の温度で原料樹脂をTダイから溶融押出しした後、20〜50℃程度の冷却ロール上で急冷固化させることによって得ることができる。
本発明に係る熱収縮性ポリスチレン系フィルムを構成するポリスチレン系樹脂の構成は、所定の熱収縮特性を発現し得るものであれば特に限定されないが、好ましいのは、シンジオタクチック構造を有するポリスチレンを含む樹脂であり、更に好ましくは、ポリスチレンとして、実質的にシンジオタクチック構造のみのポリスチレン系樹脂を用いるのがよい。シンジオタクチック構造のポリスチレン系樹脂を使用すると、一段と優れた機械的強度と耐熱性を有するフィルムが得られ易い。この様なポリスチレン系樹脂は、密度が低くてリサイクル工程での分離に有利であるばかりでなく、耐熱性、特に加熱保存時などの耐熱性に優れ、フィルム成形後に生じる経時的な収縮による印刷ピッチの変化も少なく、ラベルとしての印刷精度も向上するので好ましい。更に加えて、印刷インクに含まれる溶剤に対する耐久性も良好で、印刷性にも優れたものが得られる。
上記シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂は、側鎖であるフェニル基および/または置換フェニル基を核磁気共鳴法で定量するタクティシティにおいて、ダイアッド(構成単位が2個)で好ましくは75%以上、更に好ましくは85%以上であるものがよく、また、ペンタッド(構成単位が5個)で好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であるものがよい。
本発明で用いるポリスチレン系樹脂を構成するポリスチレン成分としては、ポリスチレン、ポリ(p−、m−、またはo−メチルスチレン)、ポリ(2,4−、2,5−、3,4−、または3,5−ジメチルスチレン)、ポリ(p−ターシャリーブチルスチレン)等のポリ(アルキルスチレン)、ポリ(p−、m−、またはo−クロロスチレン)、ポリ(p−、m−、またはo−ブロモスチレン)、ポリ(p−、m−、またはo−フルオロスチレン)、ポリ(o−メチル−p−フルオロスチレン)等のポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(p−、m−、またはo−クロロメチルスチレン)等のポリ(ハロゲン化置換アルキルスチレン)、ポリ(p−、m−、またはo−メトキシスチレン)、ポリ(p−、m−、またはo−エトキシスチレン)等のポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(p−、m−、またはo−カルボキシメチルスチレン)等のポリ(カルボキシアルキルスチレン)ポリ(p−ビニルベンジルプロピルエーテル)等のポリ(アルキルエーテルスチレン)、ポリ(p−トリメチルシリルスチレン)等のポリ(アルキルシリルスチレン)、更には、ポリ(ビニルベンジルジメトキシホスファイド)等が挙げられる。
本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムにおいては、フィルムの少なくとも1層を構成するポリスチレン系樹脂として、熱収縮開始温度を低下させたり耐衝撃性を向上させるための可塑化剤や相溶化剤などを、スチレンの重合時あるいはポリスチレン系重合体に配合したものを使用することが好ましい。
更に本発明においては、ポリスチレン系樹脂に対して他の熱可塑性樹脂および/またはゴム成分を配合することも有効である。ここで配合される他の熱可塑性樹脂としては、アタクチック構造を有するポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のポリスチレン系樹脂を始め、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ナイロン4、ポリヘキサメチレンアジパミド等のポリアミド系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂などが挙げられる。
また、上記ゴム成分としては、スチレン系化合物をその構成成分として含むゴム状共重合体が好ましく、スチレンとゴム成分から各々一種以上を選択して共重合したランダム、ブロックまたはグラフト共重合体が挙げられる。この様なゴム状共重合体の具体例としては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体ゴムやスチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム、更にはこれら共重合体ゴムにおけるブタジエン部分の一部あるいは全部を水素化したゴム、アクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、アクリロニトリル−アルキルアクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム、メタクリル酸メチル−アルキルアクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム等が挙げられる。
スチレン系化合物をその構成成分として含む上記ゴム状共重合体は、分子中にスチレン単位を有しているため、主としてシンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂に対する分散性が良好であり、その結果として、ポリスチレン系樹脂に対して優れた物性改善効果を発揮する。特に、上記スチレン系化合物をその構成成分として含むゴム状共重合体は、相溶性調整剤として好適である。
ゴム成分としては、上記の他に、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオプレン、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ポリエーテル−エステルゴム、ポリエステル−エステルゴム等も使用できる。
本発明の熱収縮性フィルムを構成するポリスチレン系樹脂の重量平均分子量は、好ましくは10,000以上、更に好ましくは50,000以上である。重量平均分子量が10,000未満のものでは、フィルムの強伸度特性や耐熱性が不足気味となり易い。重量平均分子量の上限は特に制限されないが、1,500,000以上になると、延伸張力の増大により破断を起こし易くなるので、1,500,000未満であることが好ましい。
本発明に係る熱収縮性ポリスチレン系フィルムには、上述した成分に加えて、更に静電密着性、易滑性、延伸性、加工適性、耐衝撃性などの向上を目的とし、あるいは、粗面化、不透明化、空洞化、軽量化などを目的として、本発明が意図する性能を阻害しない範囲で、上記以外の樹脂や可塑化剤、相溶性調整剤、無機粒子、有機粒子、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を適宜配合することができる。
本発明では、フィルムの構成素材として上述した様なポリスチレン系樹脂を使用することにより、熱収縮特性が良好で、ラベル形成時などにおけるインクとの接着性や印刷性にも優れており、フィルムの印刷面にピンホールなどが発生することもない。更に、廃棄性に優れ、焼却処理した時の環境への負荷も少ない。
上記の様なポリスチレン系樹脂は、従来一般に使用される押出し法やカレンダー法などでフィルム状に形成される。フィルムの形状は、平面状やチューブ状が一般的であるが、特に限定されない。延伸法も、従来一般に採用されるロール延伸法、長間隙延伸法、テンター延伸法、チューブラー延伸法などを制限なく使用することができ、それら何れの方法を採用する場合においても、延伸は逐次2軸延伸、同時2軸延伸、1軸延伸、あるいはこれらを組合せた何れの方法を採用しても構わない。上記2軸延伸を行なう場合、縦横方向の延伸を同時に行なってもよいが、どちらか一方を先に行なう逐次2軸延伸が好ましく、その縦横の順序はどちらが先でもよい。
次に、本発明に係る熱収縮性ポリスチレン系フィルムを製造する際の好ましい条件について説明する。
延伸倍率は1倍から6倍の範囲内が好ましく、所定の一方向の倍率と該方向と直交する方向の倍率は同じであっても異なっていてもよい。延伸工程では、フィルムを構成する樹脂成分のガラス転移温度(Tg)以上、(Tg+50)℃以下の温度で予熱を行なうのが好ましい。なお、前述した如く延伸の前にインラインコートを施すことが好ましい。
延伸後の熱固定では、延伸を行なった後に、30℃〜150℃の加熱ゾーンを約1秒〜30秒通すことが好ましい。また、フィルムの延伸後で熱固定の前、もしくは熱固定後に、適度の弛緩処理を行なってもよい。更に、上記延伸の後、伸張あるいは緊張状態に保ってフィルムにストレスをかけながら冷却する工程、あるいは、該処理に引き続いて緊張状態を解除したのち更に冷却工程を付加してもよい。
次に、本発明の構成と作用効果を実施例によって説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しないかぎり下記実施例に限定されるものではない。尚、本明細書に示した特性値の測定法は下記の通りである。
(熱収縮率)
延伸したフィルムを、一辺がフィルム流れ方向と平行となる様に10cm×10cmの正方形に切り出し、これを所定の温度に加熱した水槽に10秒間浸漬する。10秒経過後、直ちに別途用意した23℃の水槽に20秒間浸漬した後、フィルムの主収縮方向とその直交方向の各長さを測定し、下記式によって熱収縮率を求めた。このとき、最も大きく収縮した方向を最大収縮方向とした。
熱収縮率(%)=100×(収縮前の長さ−収縮後の長さ)÷(収縮前の長さ)
(摩擦係数)
フィルム面同士の動摩擦係数μdと範囲Rを、JIS K−7125に準拠し23℃,65%RHの環境下で測定した。
(溶剤接着強度)
各供試フィルムを使用し、1,3−ジオキソランを用いてシールを施す。シールは、シールマシンを使用し、溶剤をフィルムの片面に速度10m/分、塗布量2g/mで塗布した後、フィルムのもう一方の面を直ちに重ね合わせ、ニップロールで圧着することによって行った。そして該シール部をフィルムの主延伸方向に15mmの幅に切り取り、それを(株)ボールドウィン社製の万能引張試験機「STM−50」にセットし、180°ピール試験で引張速度200mm/分で測定して、下記の基準で評価した。
〇:≧4N/15mm
×:<4N/15mm
(動的粘弾性)
熱収縮性ポリスチレン系フィルムの製造工程の途中で得られる各未延伸シートを、MD方向を長手方向として、幅5mmで測定部の長さが30mmとなる様に裁断して試験片とする。各試験片について、アイティー計測社製の動的粘弾性測定装置を使用し、伸縮モード;振動数50Hz、−20〜250℃の温度範囲、昇温速度;2℃/分の条件で動的粘弾性を測定し、ポリスチレン由来のアルファ分散が計測される温度領域で、アルファ分散以外の分散の有無を確認した。
(耐摩耗性)
耐摩耗性評価は、染色物摩擦堅牢度試験機(安田精機製作所製)を用いて摩耗量を測定する。ガーゼ2枚と粒子径#1000のサンドペーパーを、サンドペーパーが表面となる様に順に取り付けた摩擦子(表面半径45mm、弧50mm、幅25mm)を使用し、試験片台(表面半径200mm)上にフィルム同士の摩擦係数の小さい方の面が表面となる様にフイルムサンプルをセットし、荷重400g、往復距離100mm、30往復/分の条件でサンプルを往復摩擦処理する。そして、10往復処理の前・後で、処理部単位面積当たりの質量変化(g/m)を測定した。
実施例1
(1)塗布液の調合
ジメチルシリコーン樹脂とスチレン−アクリル酸エステル共重合体の水分散液(日新化学研究所製、商品名「クリーテックスKT−290」)を固形分換算で90質量部、界面活性剤(大日本インキ化学工業社製、商品名「メガファックF442」)を固形分換算で10質量部含むIPA−水溶液を塗布液とした。
(2)ポリスチレン系樹脂及び未延伸フィルムの製造
構成成分として4−メチルスチレンを40モル%共重合してなるシンジオタクチックポリスチレン(重量平均分子量300,000)に、滑剤として平均粒子径1.0μmの炭酸カルシウム粒子を0.05質量%となる様に配合して混合した主体樹脂の原料チップと、構成成分としてスチレンが40質量%となる様に共重合してなるスチレン−ブタジエンブロック共重合体(ゴム成分)の原料チップ、および、相溶性調整用の改質剤としてハイスチレンゴム(スチレン−ブタジエン共重合体ゴム;構成成分としてスチレンを85質量%含有)の原料チップを、質量比で65/30/5(主体樹脂/ゴム成分/改質剤)の割合となる様に定量スクリューフィーダーで給送し、押出機直上の傾斜角70度のホッパ内で混合した。これを250℃で溶融し、800μmのリップギャップを有するTダイから押し出し、40℃の冷却ロールにエアーナイフ法により密着させて冷却固化し、未延伸シートを得た。
(3)コートフイルムの製造
上記(2)で得た未延伸フィルムに、(1)で調合した塗布液をファウンテン方式で塗布し、フィルム温度が90℃になるまで加熱した後、テンターで横方向に5.0倍延伸してから60℃で熱固定し、コート量0.015g/m、厚さ60μmの熱収縮性ポリスチレン系フィルムを得た。
このフィルムについて上記方法で性能評価試験を行ない、結果を表1に示した。
実施例2
シリコーン水分散液(東芝シリコーン社製、商品名「TSM6343」)の固形分を固形分中40質量%、ポリエチレンワックス水分散液(東邦化学社製、商品名「ハイテックE−8237」)の固形分を固形分中10質量%、ポリエステル樹脂水分散液(東洋紡績社製、商品名「バイロナールMD1500」)の固形分を固形分中30質量%、界面活性剤(大日本インキ化学社製、商品名「メガファックF442」)の固形分を固形分中20質量%含有するIPA−水溶液を塗布液として使用し、それ以外は前記実施例1と同様にして熱収縮性ポリスチレン系フィルムを得た。
このフィルムについて同様の性能評価試験を行ない、結果を表1に示した。
実施例3
シリコーン水分散液(東芝シリコーン社製、商品名「TSM6343」)の固形分を固形分中45質量%、ポリエチレンワックス水分散液(東邦化学社製、商品名「ハイテックE−8237」)の固形分を固形分中15質量%、ポリエステル樹脂水分散液(東洋紡績社製、商品名「バイロナールMD1500」)の固形分を固形分中35質量%、界面活性剤(松本油脂社製、商品名「TB214」)の固形分を固形分中5質量%含有するIPA−水溶液を塗布液として使用し、その他は前記実施例1と同様の方法で熱収縮性ポリスチレン系フィルムを得た。
このフィルムについて同様の性能評価試験を行ない、結果を表1に示した。
比較例1
前記実施例1において、コート量を0.7g/mとした以外は実施例1と同様にしてフラット状の熱収縮性ポリスチレン系フィルムを得た。
このフィルムについて同様の性能評価試験を行ない、結果を表1に示した。
比較例2
前記実施例2において、コート量を0.001g/mとした以外は実施例2と同様にしてフラット状の熱収縮性ポリスチレン系フィルムを得た。
このフィルムについて同様の性能評価試験を行ない、結果を表1に示した。
比較例3
前記実施例3において、シリコーン水分散液(東芝シリコーン社製、商品名「TSM6343」)の固形分を固形分中10質量%、ポリエステル樹脂水分散液(東洋紡績社製、商品名「バイロナールMD1500」)の固形分を固形分中60質量とした以外は実施例3と同様の方法で、熱収縮性ポリスチレン系フィルムを得た。
このフィルムについて同様の性能評価試験を行ない、結果を表1に示した。
比較例4
構成成分として4−メチルスチレンを40モル%共重合してなるアタクチックポリスチレン(重量平均分子量300,000)に、滑剤として平均粒子径1.0μmの炭酸カルシウム粒子を0.05質量%となる様に配合して混合した主体樹脂の原料チップと、構成成分としてのスチレンが10質量%となる様に共重合してなるスチレン−ブタジエンブロック共重合体(ゴム成分)の原料チップと、相溶性調整用の改質剤としてハイスチレンゴム(スチレン−ブタジエン共重合体ゴム;構成成分としてスチレンを85質量%となる様に含有)の原料チップとを、質量比で40/55/5(主体樹脂/ゴム成分/改質剤)となる様に配合した以外は、前記比較例3と同様の方法で熱収縮性ポリスチレン系フィルムを得た。
このフィルムについて同様の性能評価試験を行ない、結果を表1に示した。
Figure 2005187518
本発明の熱収縮性ポリスチレン系フィルムは、フィルム同士の摩擦を低く抑えている。更に加熱収縮処理に付される飲料容器のラベルとして用いた場合にも、容器同士の摩擦を低く抑えることができるため、自動販売機内での商品の詰りを防止できる。また、加工適性に優れ、且つ、ラベルとしての使用する際の溶剤接着性にも優れているので、飲料容器ラベルなどの用途に好適に用いることができる。

Claims (6)

  1. 10cm×10cmの正方形状に切り取ったフィルムの試料を、95℃の温水中に10秒浸漬して引き上げ、次いで25℃の水中に10秒浸漬して引き上げたときの、主収縮方向の収縮率が50%以上である熱収縮性ポリスチレン系フィルムであって、少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.25以下であり、且つ、フィルムを80℃の温水中で主収縮方向に10%熱収縮させつつ20秒間浸漬してから引き上げ、23℃・相対湿度65%の雰囲気中で24時間自然乾燥させた後の、少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.28以下であることを特徴とする熱収縮性ポリスチレン系フィルム。
  2. 少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.20以下であり、且つ、フィルムを80℃の温水中で主収縮方向に10%熱収縮させつつ20秒間浸漬してから引き上げ、23℃・相対湿度65%の雰囲気中で24時間自然乾燥させた後の、少なくともフィルム片面同士の動摩擦係数が0.23以下である請求項1に記載の熱収縮性ポリスチレン系フィルム。
  3. フィルムの少なくとも片面側に、最外層として滑剤成分を含む易滑層が設けられている請求項1または2に記載の熱収縮性ポリスチレン系フィルム。
  4. 前記易滑層がコート法によって設けられたものである請求項3に記載の熱収縮性ポリスチレン系フィルム。
  5. フィルムが溶剤接着可能なものである請求項1〜4のいずれかに記載の熱収縮性ポリスチレン系フィルム。
  6. フィルムを、主収縮方向において、伸縮モード;振動数50Hz、−20℃〜250℃の温度範囲、昇温速度;2℃/分の条件で動的粘弾性を測定したとき、ポリスチレン由来のアルファ分散が計測される温度領域でアルファ分散以外の分散が計測されるものである請求項1〜5のいずれかに記載の熱収縮性ポリスチレン系フィルム。
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