JP2002270139A - 乾電池内装被覆用熱収縮性ポリスチレン系チユーブ - Google Patents

乾電池内装被覆用熱収縮性ポリスチレン系チユーブ

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JP2002270139A JP2001393227A JP2001393227A JP2002270139A JP 2002270139 A JP2002270139 A JP 2002270139A JP 2001393227 A JP2001393227 A JP 2001393227A JP 2001393227 A JP2001393227 A JP 2001393227A JP 2002270139 A JP2002270139 A JP 2002270139A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な内面滑り性を有する、乾電池被覆用途
に好適なポリスチレン系チユーブを得る。 【解決手段】 熱可塑性重合体中の成分としてスチレン
系モノマ成分を50重量%以上含有する熱可塑性重合体
からのチユーブを延伸してなり、その延伸チユーブの内
面に、液状シリコーン化合物を、1m2 あたり1mg〜
10g塗布してなる乾電池内装被覆用熱収縮性ポリスチ
レン系チユーブ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に乾電池内装被覆用
に使用される、被覆加工性が良好な熱収縮性ポリスチレ
ン系チユーブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】乾電池の亜鉛缶被覆用の熱収縮性チユー
ブとしては、ポリ塩化ビニルから作られたものがよく知
られている。しかし、近年ポリ塩化ビニルを焼却すると
塩化水素が発生するといった環境問題の観点から、ハロ
ゲン系元素を含まない原料から作られる熱収縮性チユー
ブが求められてきた。その原料の1つの候補として、収
縮フイルム分野で実用化されているといった理由からス
チレン−ブタジエン系ブロツク共重合体などのスチレン
系ポリマを挙げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このスチレン
−ブタジエン系ブロツク共重合体などのスチレン系ポリ
マから得られるチユーブは、内面の滑り性に劣っている
ため、チユーブの開口性、乾電池の挿入性が悪く、高速
の自動被覆装置により被覆することが困難であるという
問題があった。本発明は、上記のような不都合を解消
し、良好な内面滑り性を有する乾電池内装被覆用熱収縮
性ポリスチレン系チユーブを提供するものである。
【0004】また本発明の好ましい態様としては、内面
滑り性と併せ、低温収縮性、低自然収縮性を有する熱収
縮性ポリスチレン系チユーブを提供するものである。さ
らに、上記諸特性に加えて、耐衝撃性と腰(剛性)のバ
ランスがよく実用強度や被覆加工性がいっそう優れた乾
電池内装被覆用熱収縮性ポリスチレン系チユーブを提供
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はチユーブ内面の
滑り性を改良して特に開口性を改善するものであって、
その要旨とするところは、熱可塑性重合体中の成分とし
てスチレン系モノマ成分を50重量%以上含有する熱可
塑性重合体からのチユーブを延伸してなり、その延伸チ
ユーブの内面に、液状シリコーン化合物を、1m2 あた
り1mg〜10g塗布してなる乾電池内装被覆用熱収縮
性ポリスチレン系チユーブを提供するものである。本発
明の好ましい態様については以下に順次説明する。
【0006】本発明の、熱可塑性重合体中の成分として
スチレン系モノマ成分を50重量%以上含有する熱可塑
性重合体としては、スチレン系モノマ成分のスチレン系
炭化水素ブロツクと共役ジエン系炭化水素ブロツクとを
有するブロツク共重合体(以下SBSと略することがあ
る)、スチレン系モノマ成分を主体としガラス転移温度
が40〜90℃であるランダム共重合体、スチレン系モ
ノマ成分に共役ジエン系炭化水素重合体粒子が分散され
た耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、通常のポリスチ
レンなどを適当な比率でブレンドしたものを用いること
ができ、ブレンド後の熱可塑性重合体中においてスチレ
ン系モノマ成分の量が50重量%以上であればよい。
【0007】好ましい組み合わせとしては、耐衝撃性に
優れ透明性の良好な上記ブロツク共重合体(SBS)を
主体とし、それに、スチレン系モノマ成分を主体としガ
ラス転移温度が40〜90℃であるランダム共重合体、
または/および、共役ジエン系炭化水素重合体粒子が分
散された耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)をブレンド
したものを挙げることができる。
【0008】スチレン系炭化水素ブロツクと共役ジエン
系炭化水素ブロツクとを有するブロツク共重合体(SB
S)において、スチレン系モノマ成分のスチレン系炭化
水素ブロツクには、例えばスチレン、o−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレンなどの単
独重合体、それらの共重合体および/またはスチレン系
炭化水素以外の共重合可能なモノマ成分をブロツク内に
含む共重合体などがある。
【0009】共役ジエン系炭化水素ブロツクには、例え
ばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなど
の単独重合体、それらの共重合体および/または共役ジ
エン系炭化水素以外の共重合可能なモノマーをブロツク
内に含む共重合体などがある。
【0010】ブロツク共重合体の構造および各ブロツク
部分の構造は、特に限定されない。ブロック共重合体の
構造としては、例えば直線型、星型などがある。また各
ブロツク部分の構造としては、例えば完全ブロツク、テ
ーパードブロツクなどがある。 スチレン系炭化水素と
共役ジエン系炭化水素との割合は30:70〜90:1
0(重量比)の範囲内にあるとよい。
【0011】また、上記SBSに添加するスチレン系重
合体としては、一般のポリスチレン(GPPS)でもよ
いが、スチレン系炭化水素とは異なる他の単量体がラン
ダム共重合されガラス転移温度が40〜90℃の範囲に
あるものでもよい。このガラス転移温度が40〜90℃
であるスチレン系ランダム共重合体をSBSにブレンド
すると、SBS単独の場合よりも低温延伸が可能にな
り、その結果低温で大きく収縮するチユーブを得ること
ができる。しかも、延伸チユーブが室温保管中に収縮す
る、いわゆる自然収縮を小さくすることができ、保管中
にチユーブの平面性が損なわれたり寸法が変化するおそ
れがなくなる。ガラス転移温度が40℃を下回ると自然
収縮が大きくなり、90℃を上回ると十分な低温収縮性
が得られない。なお本発明では、損失弾性率の主分散に
相当するピークをガラス転移温度とする。損失弾性率は
動的粘弾性測定装置を用いて振動数10Hzで測定し
た。
【0012】前記単量体としては、その単量体が単独で
なす重合体のガラス転移温度が70℃以下となるような
単量体を使用することが好ましく、さらに好ましくは5
5℃以下である。具体的には、アクリル酸エステル、共
役ジエン系炭化水素、ビニルエーテル、脂肪酸ビニル、
1−アルケンが挙げられる。これらを単独で、または、
2種以上混合して用いることもできる。
【0013】アクリル酸エステルとしては、例えば(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ス
テアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルなど
が挙げられる。
【0014】共役ジエン系炭化水素としては、例えばブ
タジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどが挙
げられる。ビニルエーテルとしては、例えばビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエ
ーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルヘキシルエーテ
ル、ビニルオクチルエーテル、ビニル−2−エチルヘキ
シルエーテル等のC1 〜C8 のアルキル基を有するビニ
ルアルキルエーテルが挙げられる。
【0015】脂肪酸ビニルとしては、例えば酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パル
ミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2
−メチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビ
ニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビニルなどが挙げら
れる。1−アルケンとしては、例えばエチレン、プロピ
レン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテ
ンなどが挙げられる。
【0016】スチレン系炭化水素とそれ以外の単量体の
共重合比は、概ね50/50〜95/5重量%が好まし
い。本発明においては、スチレンとアクリル酸エステ
ル、特にアクリル酸n−ブチルとのランダム共重合体を
好適に使用することができる。そのガラス転移温度を4
0〜90℃に調整するには、スチレンとアクリル酸n−
ブチルとの共重合比を75/25〜95/5(重量比)
にすればよい。
【0017】またSBSにブレンドするのに好適な他の
例はスチレン系モノマ成分に共役ジエン系炭化水素重合
体粒子が分散された耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)
である。HIPSをブレンドすると、チユーブを延伸す
る際に、原チューブの折り目からチユーブが裂けてパン
クする現象を防止して延伸安定性が増すとともに、ゴム
粒子がチユーブ表面を粗面化しチユーブの滑り性が改良
される。HIPSとしては市販のあらゆるものを用いる
ことができるが、本発明においては、含有共役ジエン系
炭化水素重合体粒子(ゴム成分)が5重量%以上のもの
が好ましい。含有ゴム成分が5重量%未満であれば、分
散性などの問題からパンク防止効果が小さく延伸安定性
に欠ける場合がある。
【0018】 上述したSBS、HIPS、スチレン主
体のランダム共重合体、さらには通常のポリスチレンな
どの混合比は適宜決められるが、最終ブレンド後の配合
物の合計量を基準としてスチレン系モノマ成分を50重
量%以上含有していることが重要である。好ましくは5
0〜95重量%である。即ちこの割合が50重量%未満
であれば、チユーブの腰(剛性)の尺度となるチユーブ
長さ方向の引張り弾性率が150kgf/mm2 より小
さくなって、高速の自動被覆装置に適さなくなる。
【0019】さらに、熱収縮性チユーブとして用いるに
は、最終組成物中の共役ジエン系炭化水素ブロツクの重
量割合が5〜40重量%であると好ましい。即ちこの割
合が5重量%未満では最終チユーブの耐衝撃性が劣化し
てくるので好ましくない。一方、40重量%を越える時
は、チユーブ長さ方向の引張り弾性率が150kgf/
mm2 より小さくなって、チユーブの腰が弱いため高速
の自動被覆適性が低下する。
【0020】上記した熱可塑性重合体からのチユーブを
延伸してなる延伸チユーブの内面には特定量のシリコー
ン化合物を塗布する。シリコーン化合物はチユーブの滑
り性を改良するものであって、シリコーンオイル、球状
シリコーンゴム、ポリシロキサングラフト重合体などが
挙げられる。シリコーンオイルとしては、通常のジメチ
ルシロキサン、フエニルメチルシロキサンなどが挙げら
れ、球状シリコーンゴムとしては、一次粒子が0.1〜
10μmの架橋シリコーンゴムが挙げられる。ポリシロ
キサングラフト重合体としては、シリコーンオイルと、
ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプ
ロピレン、ポリエチレンなどの汎用ポリマを、シリコー
ンオイル5〜95重量%の比率でグラフト共重合したも
のが挙げられる。
【0021】塗布するシリコーン化合物は、上記シリコ
ーン化合物のうち液状のもの、または溶剤中に溶解して
液状にしたものを、延伸後のチユーブの1m2 あたり1
mg〜10g塗布(シリコーン量で)するのが好まし
い。1mg未満であれば内面滑り性に対する十分な効果
が得られず、10gを越えるとチユーブ内面がべたつ
き、チユーブ取扱い作業性に問題が生じる。
【0022】上記シリコーン化合物のうちでは、ポリシ
ロキサングラフト重合体が比較的べたつきを生じにく
く、また経時的にブリードしにくく、また熱可塑性樹脂
成分に添加して押出成形する時に熱可塑性樹脂成分に相
容して安定した成形が可能となり好ましい。このポリシ
ロキサングラフト重合体の好適な含有量は0.1〜5重
量%、特に0.5〜2重量%である。
【0023】なお、上記チユーブ原料樹脂組成物中に
は、通常用いられる各種添加剤、例えば紫外線吸収剤、
酸化防止剤、安定剤、着色剤、可塑剤、充填剤などを目
的に応じて添加できる。
【0024】本発明のチユーブは、乾電池の亜鉛缶を被
覆する内装用収縮チユーブとして使用するためには、該
チユーブの内面の動摩擦係数が0.4以下、好ましくは
0.3以下であることが必要である。チユーブの内面の
動摩擦係数が0.4より大きくなると、乾電池の自動被
覆機での被覆において、乾電池の挿入トラブル等を生じ
不適である。
【0025】動摩擦係数を0.4以下とする方法とし
て、さらに滑り性を改善するために、上記組成物への滑
剤の添加が好ましい。有機系の滑剤としては、パラフイ
ン、マイクロワツクス、低分子量ポリエチレンなどの炭
化水素系;高級脂肪酸、オキシ脂肪酸などの脂肪酸系;
モノ脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミドなどの
脂肪酸アミド系;脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪
酸多価アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエス
テルなどのエステル系;脂肪アルコール、多価アルコー
ル、ポリグリコール、ポリグリセロールなどのアルコー
ル系;金属石鹸系などが挙げられる。
【0026】また、カオリン、クレー、炭酸カルシウ
ム、酸化ケイ素、テレフタル酸カルシウム、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、フッ化リチウ
ムなどの不活性微粒子である無機系滑剤を含有せしめて
もよい。添加量は、動摩擦係数の低下度合いにより適宜
決められる。
【0027】以上説明した各成分からなる組成物は、通
常の混練機で混合することができるが、操作の容易さか
ら押出機、特に2軸押出機を用いるのが好ましい。ま
た、ドライブレンドして直接押出成形してもよい。
【0028】混合された組成物は、押出機によって、環
状ダイによりチユーブ状に押出される。該未延伸チユー
ブを長さ方向及び径方向にチユーブラー延伸する。その
際、延伸倍率は、長さ方向には1〜1.7倍、好ましく
は1〜1.4倍とし、径方向には、1.7〜4倍、好ま
しくは1.8〜3.5倍である。延伸温度は厚さむらが
悪化しない限り、低温の方が良く、通常、72〜98℃
ぐらいの範囲から選ぶのが好ましい。
【0029】延伸方法としては、通常採られているチユ
ーブラー延伸でよく、こうして得られた延伸チユーブを
巻取り、製品とすることができる。一方、チユーブ内面
にシリコーン化合物を塗布するには、塗布の方法につい
ては特に制限はないが、環状ダイ中央部より定量供給す
る方法や、チユーブ延伸後にチユーブ内部に塗布棒など
を差し込み内面に塗布して行く方法などがある。
【0030】上記の様にして得られるチユーブの厚さ
は、特に限定されないが、乾電池用の収縮チユーブとし
ては、通常30〜150μm、好ましくは、50〜10
0μmである。
【0031】本発明のチユーブは、乾電池用収縮チユー
ブとして使用するためには、100℃熱水中10秒での
収縮率が長さ方向で40%以下、好ましくは30%以
下、径方向で40%以上、好ましくは45%以上とする
のがよい。少なくとも径方向の収縮率が40%以上でな
い時には、乾電池用として用いた時、端部が密着せず、
立ち上った状態となり不適である。
【0032】また、径方向の収縮率が40%以上でも、
長さ方向の収縮率が40%を超えるものでは、乾電池用
の自動被覆機で被覆した時、被覆位置がずれてしまった
り、さらには、カツト長さを長くしなければならず、コ
ストアツプにもつながり、好ましくない。収縮率は、組
成物の特性(主にガラス転移温度)に応じて、延伸倍
率、延伸温度を調整して決定される。
【0033】
【実施例】以下、実施例について説明するが、本発明
は、これに限定されるものではない。以下の各種特性は
次のように測定、評価した。 (1)100℃収縮率(%) 100℃の熱水に10秒間浸漬した後、長さ方向、径方
向、両方向について算出した。 収縮率(%)=[(L0 −L1 )/L0 ] ×100 L0 :収縮前の寸法 L1 :収縮後の寸法 (2)動摩擦係数 JIS K−7125に準じ、下側試験片を25mm×
125mm、上側試験片を15mm×120mmとし、
すべり片を15mm×40mmのおさえ面積を有する5
0gのものとして、上側試験片を引張ることにより測定
した。
【0034】(3)仕上り性 日本自動精機(株)製の乾電池用自動機(SW−1)を
使い、折径23mm、カット長さ53mmのチューブを
単三乾電池用亜鉛缶に被覆後、加熱収縮させたとき、端
部が密着せず立上った状態となったり、被覆位置がずれ
て被覆されたものを×、これら不都合が極めて軽微なも
のを△、これらの不都合が全くなかったものを○とし
た。
【0035】(4)開口性 日本自動精機(株)製の乾電池用自動機(SW−1)を
使い、開口性を判断し、開口性が良くトラブルのないも
のを○、10個中1〜5個の開口不良を起こしたものを
△、10個中6個以上の開口不良を起こしたものを×と
した。 (5)引張り弾性率(kgf/cm2 ) カット長さ360mm、幅5mmの試験片を標線間30
0mmでチャツクにセツト後、引張り速度100mm/
分で引張り試験を行い、荷重−伸び曲線より算出した。
【0036】(6)落下衝撃割れ 折径23mm、カツト長さ53mmのチユーブを単三乾
電池用亜鉛缶に被覆後、高さ500mmの高さから、コ
ンクリート面に、乾電池のエツジ部分から落下する様に
落とし、チユーブの割れが生じなかったものを○、10
個中1〜5個の割れが生じたものを△、10個中6個以
上の割れが生じたものを×とした。
【0037】(7)自動機走行性 日本自動精機(株)製の乾電池用自動機(SW−1)を
使い、自動機走行性を判断し、走行中、チユーブの引掛
かり等の走行トラブルがないものを○、10個中1〜5
個の走行トラブルを起こしたものを△、10個中6個以
上の走行トラブルを起こしたものを×とした。
【0038】(8)作業性 チユーブを製造した際、シリコーン化合物により設備に
べたつきなどが生じないものを○、若干設備にシリコー
ン化合物が残り、べたつきが感じられるものを△、シリ
コーン化合物が設備に残りべたつきやごみの付着がひど
いものを×とした。 (9)押出成形性 シリコーン化合物を添加した組成物を同方向二軸押出機
を用いて溶融混合して押出した時、吐出量の変動がなく
安定した押出ができるものを○、若干押出変動(いわゆ
るサージング)が認められるものを△、吐出量の変動が
大きく良好な押出成形が困難なものを×とした。
【0039】(実施例1)スチレン70重量%とブタジ
エン30重量%とからなるSBS(旭化成工業(株)
製、アサフレツクス810)40重量部と、スチレン9
0重量%とブチルアクリレート10重量%とからなるラ
ンダム共重合体(旭化成工業(株)製、SC001、ガ
ラス転移温度79℃)60重量部とからなる混合物を、
同方向二軸押出機を用いて溶融混合し、組成物のペレツ
トを得た。
【0040】上記組成物をチユーブラー押出しし、外径
8.0mm、厚さ0.20mmの未延伸チユーブを得
た。これを延伸温度98℃で、長さ方向に1.2倍、径
方向に2.5倍、チユーブラー延伸し、延伸チユーブを
得た。そしてこの延伸チユーブの内面に、ポリメチルフ
エニルシロキサン(信越化学(株)製、KF−54)を
環状ダイ中央部から供給して延伸後のチユーブの1m2
あたり1mg塗布した。また同様に表1に示す塗布量で
実施、比較した。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示す通り、シリコーンオイルの塗布
量が本発明範囲内であるNo.2〜3は、動摩擦係数が
0.4以下であり、開口性に優れており、また作業性に
も問題ない。これに対し、シリコーンオイルを塗布しな
いNo.1は、作業性は問題ないものの、動摩擦係数も
0.4を越え、開口性に劣る。またシリコーンオイルの
塗布量が15g/m2 のNo.4では、動摩擦係数が
0.4以下であり開口性に優れているものの、作業性に
問題がある。
【0043】
【発明の効果】本発明のポリスチレン系熱収縮性チユー
ブにおいては、スチレン系熱可塑性重合体に特定量のシ
リコーン化合物を塗布することにより、良好な内面滑り
性を有するものであり、チユーブの開口性、チユーブに
挿入される乾電池内装缶との滑りがよいため乾電池内装
用に好適である。
【0044】また、スチレン系熱可塑性重合体を、
(A)スチレン系炭化水素ブロツクと共役ジエン系炭化
水素ブロツクとを有するブロツク共重合体と、(B)ス
チレン系モノマを主体としガラス転移温度が40〜90
℃であるランダム共重合体、または/および(C)共役
ジエン系炭化水素重合体粒子が分散された耐衝撃性ポリ
スチレンを含む組成物で構成し、上記(A)のブロツク
共重合体中の共役ジエン系炭化水素ブロツクの割合を、
組成物全体の5〜40重量%とすることにより、チユー
ブの腰(剛性)と耐衝撃性が共に良好で、良好な滑り性
と相俟って高速自動被覆性が極めて優れた乾電池内装被
覆用ポリスチレン系熱収縮性チユーブが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/08 C08L 25/08 5H011 53/02 53/02 // B29K 25:00 B29K 25:00 B29L 23:00 B29L 23:00 Fターム(参考) 3E067 AA11 AB32 AC01 BA21A BB14A CA01 FB01 FC01 GD10 3E086 AA22 AB03 AD16 BA02 BA15 BA33 BB55 BB67 CA33 4F071 AA12X AA22 AA33X AA67 AA75 AA76 AE11 AF28 AF61 AH04 BB07 BC01 EA05 4F210 AA13 AE01 AG03 AG08 AH33 RA03 RC02 RG02 RG07 RG30 RG43 4J002 BC023 BC042 BC052 BC072 BP011 GG02 5H011 AA09 BB04 CC02 DD23 KK02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性重合体中の成分としてスチレン
    系モノマ成分を50重量%以上含有する熱可塑性重合体
    からのチユーブを延伸してなり、その延伸チユーブの内
    面に、液状シリコーン化合物を、1m2 あたり1mg〜
    10g塗布してなる乾電池内装被覆用熱収縮性ポリスチ
    レン系チユーブ。
  2. 【請求項2】 熱可塑性重合体が、(A)スチレン系モ
    ノマ成分のスチレン系炭化水素ブロツクと共役ジエン系
    炭化水素ブロツクとを有するブロツク共重合体と、
    (B)スチレン系モノマ成分を主体としガラス転移温度
    が40〜90℃であるランダム共重合体、または/およ
    び(C)スチレン系モノマ成分に共役ジエン系炭化水素
    重合体粒子が分散された耐衝撃性ポリスチレンを含む組
    成物からなり、上記(A)のブロツク共重合体中の共役
    ジエン系炭化水素ブロツクの割合が、組成物全体の5〜
    40重量%を占めることを特徴とする請求項1記載の乾
    電池内装被覆用熱収縮性ポリスチレン系チユーブ。
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