JP3340840B2 - 乾電池内装被覆用熱収縮性ポリスチレン系チユーブ - Google Patents

乾電池内装被覆用熱収縮性ポリスチレン系チユーブ

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JP3340840B2 JP09155094A JP9155094A JP3340840B2 JP 3340840 B2 JP3340840 B2 JP 3340840B2 JP 09155094 A JP09155094 A JP 09155094A JP 9155094 A JP9155094 A JP 9155094A JP 3340840 B2 JP3340840 B2 JP 3340840B2
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に乾電池内装被覆用
に使用される、被覆加工性が良好な熱収縮性ポリスチレ
ン系チユーブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】乾電池の亜鉛缶被覆用の熱収縮性チユー
ブとしては、ポリ塩化ビニルから作られたものがよく知
られている。しかし、近年ポリ塩化ビニルを焼却すると
塩化水素が発生するといった環境問題の観点から、ハロ
ゲン系元素を含まない原料から作られる熱収縮性チユー
ブが求められてきた。その原料の1つの候補として、収
縮フイルム分野で実用化されているといった理由からス
チレン−ブタジエン系ブロツク共重合体などのスチレン
系ポリマを挙げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このスチレン
−ブタジエン系ブロツク共重合体などのスチレン系ポリ
マから得られるチユーブは、内面の滑り性に劣っている
ため、チユーブの開口性、乾電池の挿入性が悪く、高速
の自動被覆装置により被覆することが困難であるという
問題があった。本発明は、上記のような不都合を解消
し、良好な内面滑り性を有する熱収縮性ポリスチレン系
チユーブを提供するものである。
【0004】また本発明の好ましい態様としては、内面
滑り性と併せ、低温収縮性、低自然収縮性を有する熱収
縮性ポリスチレン系チユーブを提供するものである。さ
らに、上記諸特性に加えて、耐衝撃性と腰(剛性)のバ
ランスがよく実用強度や被覆加工性がいっそう優れた熱
収縮性ポリスチレン系チユーブを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はチユーブ内面の
滑り性を改良して特に開口性を改善するものであって、
その要旨とするところは、チレン系モノマ単位を50
重量%以上含有する熱可塑性重合体成分に、シリコーン
化合物を、この熱可塑性重合体成分とシリコーン化合物
の合計量を基準にして0.01〜10重量%添加してな
る混合物からのチユーブを延伸してなる乾電池内装被覆
用熱収縮性ポリスチレン系チユーブにある。
【0006】本発明の、チレン系モノマ単位を50重
量%以上含有する熱可塑性重合体成分としては、スチレ
ン系炭化水素ブロツクと共役ジエン系炭化水素ブロツク
とを有するブロツク共重合体(以下SBSと略すること
がある)、スチレン系モノマ単位を主体としガラス転移
温度が40〜90℃であるランダム共重合体、共役ジエ
ン系炭化水素重合体粒子が分散された耐衝撃性ポリスチ
レン(HIPS)、通常のポリスチレンなどを適当な比
率でブレンドしたものを用いることができ、ブレンド後
の熱可塑性重合体成分中においてスチレン系モノマ単位
の量が50重量%以上であればよい。
【0007】好ましい組み合わせとしては、耐衝撃性に
優れ透明性の良好な上記ブロツク共重合体(SBS)を
主体とし、それに、スチレン系モノマ単位を主体としガ
ラス転移温度が40〜90℃であるランダム共重合体、
または/および、共役ジエン系炭化水素重合体粒子が分
散された耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)をブレンド
したものを挙げることができる。
【0008】スチレン系炭化水素ブロツクと共役ジエン
系炭化水素ブロツクとを有するブロツク共重合体(SB
S)において、スチレン系炭化水素ブロツクには、例え
ばスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、α−メチルスチレンなどの単独重合体、それらの共
重合体および/またはスチレン系炭化水素以外の共重合
可能なモノマ単位をブロツク内に含む共重合体などがあ
る。
【0009】共役ジエン系炭化水素ブロツクには、例え
ばブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなど
の単独重合体、それらの共重合体および/または共役ジ
エン系炭化水素以外の共重合可能なモノマーをブロツク
内に含む共重合体などがある。
【0010】ブロツク共重合体の構造および各ブロツク
部分の構造は、特に限定されない。ブロック共重合体の
構造としては、例えば直線型、星型などがある。また各
ブロツク部分の構造としては、例えば完全ブロツク、テ
ーパードブロツクなどがある。 スチレン系炭化水素と
共役ジエン系炭化水素との割合は30:70〜90:1
0(重量比)の範囲内にあるとよい。
【0011】また、上記SBSに添加するスチレン系重
合体としては、一般のポリスチレン(GPPS)でもよ
いが、スチレン系炭化水素とは異なる他の単量体がラン
ダム共重合されガラス転移温度が40〜90℃の範囲に
あるものでもよい。このガラス転移温度が40〜90℃
であるスチレン系ランダム共重合体をSBSにブレンド
すると、SBS単独の場合よりも低温延伸が可能にな
り、その結果低温で大きく収縮するチユーブを得ること
ができる。しかも、延伸チユーブが室温保管中に収縮す
る、いわゆる自然収縮を小さくすることができ、保管中
にチユーブの平面性が損なわれたり寸法が変化するおそ
れがなくなる。ガラス転移温度が40℃を下回ると自然
収縮が大きくなり、90℃を上回ると十分な低温収縮性
が得られない。なお本発明では、損失弾性率の主分散に
相当するピークをガラス転移温度とする。損失弾性率は
動的粘弾性測定装置を用いて振動数10Hzで測定し
た。
【0012】前記単量体としては、その単量体が単独で
なす重合体のガラス転移温度が70℃以下となるような
単量体を使用することが好ましく、さらに好ましくは5
5℃以下である。具体的には、アクリル酸エステル、共
役ジエン系炭化水素、ビニルエーテル、脂肪酸ビニル、
1−アルケンが挙げられる。これらを単独で、または、
2種以上混合して用いることもできる。
【0013】アクリル酸エステルとしては、例えば(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ス
テアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルなど
が挙げられる。
【0014】共役ジエン系炭化水素としては、例えばブ
タジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンなどが挙
げられる。ビニルエーテルとしては、例えばビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエ
ーテル、ビニルブチルエーテル、ビニルヘキシルエーテ
ル、ビニルオクチルエーテル、ビニル−2−エチルヘキ
シルエーテル等のC1 〜C8 のアルキル基を有するビニ
ルアルキルエーテルが挙げられる。
【0015】脂肪酸ビニルとしては、例えば酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸
ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パル
ミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2
−メチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビ
ニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビニルなどが挙げら
れる。1−アルケンとしては、例えばエチレン、プロピ
レン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテ
ンなどが挙げられる。
【0016】スチレン系炭化水素とそれ以外の単量体の
共重合比は、概ね50/50〜95/5重量%が好まし
い。本発明においては、スチレンとアクリル酸エステ
ル、特にアクリル酸n−ブチルとのランダム共重合体を
好適に使用することができる。そのガラス転移温度を4
0〜90℃に調整するには、スチレンとアクリル酸n−
ブチルとの共重合比を75/25〜95/5(重量比)
にすればよい。
【0017】またSBSにブレンドするのに好適な他の
例は共役ジエン系炭化水素重合体粒子が分散された耐
衝撃性ポリスチレン(HIPS)である。HIPSをブ
レンドすると、チユーブを延伸する際に、原チューブの
折り目からチユーブが裂けてパンクする現象を防止して
延伸安定性が増すとともに、ゴム粒子がチユーブ表面を
粗面化しチユーブの滑り性が改良される。HIPSとし
ては市販のあらゆるものを用いることができるが、本発
明においては、含有共役ジエン系炭化水素重合体粒子
(ゴム成分)が5重量%以上のものが好ましい。含有ゴ
ム成分が5重量%未満であれば、分散性などの問題から
パンク防止効果が小さく延伸安定性に欠ける場合があ
る。
【0018】上述したSBS、HIPS、スチレン主体
のランダム共重合体、さらには通常のポリスチレンなど
の混合比は適宜決められるが、最終ブレンド後の配合物
の合計量を基準としてスチレン系モノマ単位を50重量
%以上含有していることが重要である。好ましくは50
〜95重量%である。即ちこの割合が50重量%未満で
あれば、チユーブの腰(剛性)の尺度となるチユーブ長
さ方向の引張り弾性率が150kgf/mm2 より小さ
くなって、高速の自動被覆装置に適さなくなる。
【0019】さらに、熱収縮性チユーブとして用いるに
は、最終組成物中の共役ジエン系炭化水素ブロツクの重
量割合が5〜40重量%であると好ましい。即ちこの割
合が5重量%未満では最終チユーブの耐衝撃性が劣化し
てくるので好ましくない。一方、40重量%を越える時
は、チユーブ長さ方向の引張り弾性率が150kgf/
mm2 より小さくなって、チユーブの腰が弱いため高速
の自動被覆適性が低下する。
【0020】上記した熱可塑性樹脂成分に添加させるシ
リコーン化合物はチユーブの滑り性を改良するものであ
って、シリコーンオイル、球状シリコーンゴム、ポリシ
ロキサングラフト重合体などが挙げられる。シリコーン
オイルとしては、通常のジメチルシロキサン、フエニル
メチルシロキサンなどが挙げられ、球状シリコーンゴム
としては、一次粒子が0.1〜10μmの架橋シリコー
ンゴムが挙げられる。ポリシロキサングラフト重合体と
しては、シリコーンオイルと、ポリスチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリエチレン
などの汎用ポリマを、シリコーンオイル5〜95重量%
の比率でグラフト共重合したものが挙げられる。
【0021】シリコーン化合物を内部に添加する場合そ
の量は、シリコーン化合物添加後の最終組成物の合計量
を基準として、0.01〜10重量%であることが好ま
しい。0.01重量%未満であると、内面滑り性に対す
る十分な効果が得られず、10重量%を越えるときには
チユーブ表面がべたつき、チユーブ取扱い作業性に問題
が生じる。
【0022】上記シリコーン化合物のうちでは、ポリシ
ロキサングラフト重合体が比較的べたつきを生じにく
く、また経時的にブリードしにくく、また熱可塑性樹脂
成分に添加して押出成形する時に熱可塑性樹脂成分に相
容して安定した成形が可能となり好ましい。このポリシ
ロキサングラフト重合体の好適な添加量は0.1〜5重
量%、特に0.5〜2重量%である。
【0023】なお、上記チユーブ原料樹脂組成物中に
は、通常用いられる各種添加剤、例えば紫外線吸収剤、
酸化防止剤、安定剤、着色剤、可塑剤、充填剤などを目
的に応じて添加できる。
【0024】本発明のチユーブは、乾電池の亜鉛缶を被
覆する内装用収縮チユーブとして使用するためには、該
チユーブの内面の動摩擦係数が0.4以下、好ましくは
0.3以下であることが必要である。チユーブの内面の
動摩擦係数が0.4より大きくなると、乾電池の自動被
覆機での被覆において、乾電池の挿入トラブル等を生じ
不適である。
【0025】動摩擦係数を0.4以下とする方法とし
て、前記の通りシリコーン化合物の添加が有効である
が、さらに滑り性を改善するために、上記組成物への滑
剤の添加が好ましい。有機系の滑剤としては、パラフイ
ン、マイクロワツクス、低分子量ポリエチレンなどの炭
化水素系;高級脂肪酸、オキシ脂肪酸などの脂肪酸系;
モノ脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミドなどの
脂肪酸アミド系;脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪
酸多価アルコールエステル、脂肪酸多価アルコールエス
テルなどのエステル系;脂肪アルコール、多価アルコー
ル、ポリグリコール、ポリグリセロールなどのアルコー
ル系;金属石鹸系などが挙げられる。
【0026】また、カオリン、クレー、炭酸カルシウ
ム、酸化ケイ素、テレフタル酸カルシウム、酸化アルミ
ニウム、酸化チタン、リン酸カルシウム、フッ化リチウ
ムなどの不活性微粒子である無機系滑剤を含有せしめて
もよい。添加量は、動摩擦係数の低下度合いにより適宜
決められる。
【0027】以上説明した各成分からなる組成物は、通
常の混練機で混合することができるが、操作の容易さか
ら押出機、特に2軸押出機を用いるのが好ましい。ま
た、ドライブレンドして直接押出成形してもよい。
【0028】混合された組成物は、押出機によって、環
状ダイによりチユーブ状に押出される。該未延伸チユー
ブを長さ方向及び径方向にチユーブラー延伸する。その
際、延伸倍率は、長さ方向には1〜1.7倍、好ましく
は1〜1.4倍とし、径方向には、1.7〜4倍、好ま
しくは1.8〜3.5倍である。延伸温度は厚さむらが
悪化しない限り、低温の方が良く、通常、72〜98℃
ぐらいの範囲から選ぶのが好ましい。
【0029】延伸方法としては、通常採られているチユ
ーブラー延伸でよく、こうして得られた延伸チユーブを
巻取り、製品とすることができる。
【0030】上記の様にして得られるチユーブの厚さ
は、特に限定されないが、乾電池用の収縮チユーブとし
ては、通常30〜150μm、好ましくは、50〜10
0μmである。
【0031】本発明のチユーブは、乾電池用収縮チユー
ブとして使用するためには、100℃熱水中10秒での
収縮率が長さ方向で40%以下、好ましくは30%以
下、径方向で40%以上、好ましくは45%以上とする
のがよい。少なくとも径方向の収縮率が40%以上でな
い時には、乾電池用として用いた時、端部が密着せず、
立ち上った状態となり不適である。
【0032】また、径方向の収縮率が40%以上でも、
長さ方向の収縮率が40%を超えるものでは、乾電池用
の自動被覆機で被覆した時、被覆位置がずれてしまった
り、さらには、カツト長さを長くしなければならず、コ
ストアツプにもつながり、好ましくない。収縮率は、組
成物の特性(主にガラス転移温度)に応じて、延伸倍
率、延伸温度を調整して決定される。
【0033】
【実施例】以下、実施例について説明するが、本発明
は、これに限定されるものではない。以下の各種特性は
次のように測定、評価した。 (1)100℃収縮率(%) 100℃の熱水に10秒間浸漬した後、長さ方向、径方
向、両方向について算出した。 収縮率(%)=[(L0 −L1 )/L0 ] ×100 L0 :収縮前の寸法 L1 :収縮後の寸法 (2)動摩擦係数 JIS K−7125に準じ、下側試験片を25mm×
125mm、上側試験片を15mm×120mmとし、
すべり片を15mm×40mmのおさえ面積を有する5
0gのものとして、上側試験片を引張ることにより測定
した。
【0034】(3)仕上り性 日本自動精機(株)製の乾電池用自動機(SW−1)を
使い、折径23mm、カット長さ53mmのチューブを
単三乾電池用亜鉛缶に被覆後、加熱収縮させたとき、端
部が密着せず立上った状態となったり、被覆位置がずれ
て被覆されたものを×、これら不都合が極めて軽微なも
のを△、これらの不都合が全くなかったものを○とし
た。
【0035】(4)開口性 日本自動精機(株)製の乾電池用自動機(SW−1)を
使い、開口性を判断し、開口性が良くトラブルのないも
のを○、10個中1〜5個の開口不良を起こしたものを
△、10個中6個以上の開口不良を起こしたものを×と
した。 (5)引張り弾性率(kgf/cm2 ) カット長さ360mm、幅5mmの試験片を標線間30
0mmでチャツクにセツト後、引張り速度100mm/
分で引張り試験を行い、荷重−伸び曲線より算出した。
【0036】(6)落下衝撃割れ 折径23mm、カツト長さ53mmのチユーブを単三乾
電池用亜鉛缶に被覆後、高さ500mmの高さから、コ
ンクリート面に、乾電池のエツジ部分から落下する様に
落とし、チユーブの割れが生じなかったものを○、10
個中1〜5個の割れが生じたものを△、10個中6個以
上の割れが生じたものを×とした。
【0037】(7)自動機走行性 日本自動精機(株)製の乾電池用自動機(SW−1)を
使い、自動機走行性を判断し、走行中、チユーブの引掛
かり等の走行トラブルがないものを○、10個中1〜5
個の走行トラブルを起こしたものを△、10個中6個以
上の走行トラブルを起こしたものを×とした。
【0038】(8)作業性 チユーブを製造した際、シリコーン化合物により設備に
べたつきなどが生じないものを○、若干設備にシリコー
ン化合物が残り、べたつきが感じられるものを△、シリ
コーン化合物が設備に残りべたつきやごみの付着がひど
いものを×とした。(9)押出成形性 シリコーン化合物を添加した組成物を同方向二軸押出機
を用いて溶融混合して押出した時、吐出量の変動がなく
安定した押出ができるものを○、若干押出変動(いわゆ
るサージング)が認められるものを△、吐出量の変動が
大きく良好な押出成形が困難なものを×とした。
【0039】(実施例1) (A)スチレン70重量%とブタジエン30重量%とか
らなるSBS(旭化成工業(株)製、アサフレツクス8
10)40重量部と、(B)スチレン90重量%とブチ
ルアクリレート10重量%とからなるランダム共重合体
(旭化成工業(株)製、SC001、ガラス転移温度7
9℃)59.99重量部からなるスチレン系熱可塑性重
体成分と、シリコーン化合物としてポリメチルフエニ
ルシロキサン(信越化学(株)製、KF−54)0.0
1重量部を、同方向二軸押出機を用いて溶融混合し、組
成物のペレツトを得た。
【0040】上記組成物をチユーブラー押出しし、外径
8.0mm、厚さ0.20mmの未延伸チユーブを得
た。これを延伸温度98℃で、長さ方向に1.2倍、径
方向に2.5倍、チユーブラー延伸し、延伸チユーブを
得た。同様の方法で表1に示す重量部で実施、比較し
た。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示す通り、シリコーンオイルの重量
が0.01〜10重量%の範囲であるNo.2〜5は、
動摩擦係数が0.4以下であり、開口性に優れており、
また作業性も許容範囲内である。これに対し、シリコー
ンオイル無添加のNo.1は、作業性は問題ないもの
の、動摩擦係数も0.4を越え、開口性に劣る。またシ
リコーンオイルの重量が12%のNo.6では、動摩擦
係数が0.4以下であり開口性に優れているものの、作
業性に問題がある。
【0043】(実施例2) シリコーン化合物として、シリコーン60重量%をエチ
レン−酢酸ビニル共重合体40重量%にグラフトした重
合体(ダウ・コーニング(株)製、DK Q8−801
0)を使用した以外は実施例1と同様にして評価を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0044】
【表2】
【0045】表2に示す通り、ポリシロキサングラフト
重合体の重量が0.01〜10重量%の範囲であるN
o.12〜15は、動摩擦係数が0.4以下であり、開
口性に優れており、また作業性にも問題ない。これに対
しシリコーングラフト重合体の重量が12%のNo.1
6では、動摩擦係数が0.4以下であり開口性に優れて
いるものの、作業性に問題がある。また実施例1と対比
すると、ポリシロキサングラフト重合体のほうがシリコ
ーンオイルよりも、作業性および押出成形性の点で本発
明により適していることが分かる。
【0046】(実施例3) (A)スチレン30重量%とブタジエン70重量%とか
らなるSBS(旭化成工業(株)製、タフプレン)8重
量部と、(C)HIPS(旭化成工業(株)製、スタイ
ロン475S、ブタジエンゴム10重量%含有)90重
量%からなるスチレン系熱可塑性重合体成分と、ポリジ
メチルシロキサン(信越化学(株)製、KF−96)ま
たはポリシロキサングラフト重合体(ダウ・コーニング
(株)製、DK Q8−8010)2重量部とからなる
混合物から、実施例1、2と同様にして延伸チユーブを
得た。また、同様の方法で、表3に示す重量部で実施、
比較した。
【0047】
【表3】
【0048】表3に示す通り、共役ジエン系炭化水素ブ
ロツクの重量割合が5〜40重量%のNo.32〜35
は落下衝撃割れがなく、またスチレン系モノマ成分も5
0重量%を越えており、引張り弾性率150kgf/m
2 を満たし、自動機走行性も優れており、特に良好で
ある。これに対し、共役ジエン系炭化水素ブロツクの重
量部数が3重量%でスチレン系モノマ成分が50重量%
以上のNo.31は引張り弾性率150kgf/mm2
以上を満たし、自動機走行性は優れている。落下衝撃割
れは若干不安はあるが、実用可能範囲である。
【0049】また共役ジエン系炭化水素ブロツクの重量
部数が40重量%を越え、スチレン系モノマ成分が50
重量%未満のNo.36は、落下衝撃割れ性に優れてい
るものの、引張り弾性率が150kg/mm2 未満であ
り、自動機走行性に劣り、乾電池包装用としては劣って
いる。
【0050】(実施例4) (A)スチレン75重量%とブタジエン25重量%とか
らなるSBS(旭化成工業(株)製、アサフレツクス8
25)40重量部と、(B)スチレン90重量%とブチ
ルアクリレート10重量%とからなるランダム共重合体
(旭化成工業(株)製、SC001)59.5重量部か
らなるスチレン系熱可塑性重合体成分と、ポリメチルフ
エニルシロキサン(信越化学(株)製、KF−54)ま
たはポリシロキサングラフト重合体(ダウ・コーニング
(株)製、DK Q8−8010)0.5重量部と、有
機系滑剤エルカ酸アミド0.5重量部とからなる混合物
から、実施例1と同様の装置で延伸条件を種々変更して
延伸チユーブを得た。また、同様の方法で、表4に示す
重量部で実施、比較した。
【0051】表4に示す通り、収縮率が長さ方向で40
%以下、径方向で40%以上であり、動摩擦係数が0.
4以下を満足するNo.41〜42は、仕上り性、開口
性とも優れている。これに対し、動摩擦係数が0.4を
超えてしまうNo.43は開口性に劣る。また、径方向
収縮率が40%に満たないNo.44、長さ方向収縮率
が40%を越えてしまうNo.45は、共に仕上り性が
不良であり乾電池被覆用チユーブとしては不適であっ
た。
【0052】
【発明の効果】本発明の乾電池内装被覆用ポリスチレン
系熱収縮性チユーブにおいては、特定 量のスチレン系モ
ノマ成分を含有するスチレン系熱可塑性重合体に特定量
のシリコーン化合物を添加することにより、良好な内面
滑り性を有するものであり、チユーブの開口性、チユー
ブに挿入される乾電池内装缶との滑りがよいため乾電池
内装用に好適である。
【0053】また添加するシリコーン化合物としてポリ
シロキサングラフト重合体を用いると、生産性や作業性
への悪影響を最小にして優れた滑り性が得られる。さら
に、スチレン系熱可塑性重合体を、(A)スチレン系炭
化水素ブロツクと共役ジエン系炭化水素ブロツクとを有
するブロツク共重合体と、(B)スチレン系モノマを主
体としガラス転移温度が40〜90℃であるランダム共
重合体、または/および(C)共役ジエン系炭化水素重
合体粒子が分散された耐衝撃性ポリスチレンを含む組成
物で構成し、上記(A)のブロツク共重合体中の共役ジ
エン系炭化水素ブロツクの割合を、組成物全体の5〜4
0重量%とすることにより、チユーブの腰(剛性)と耐
衝撃性が共に良好で、良好な滑り性と相俟って高速自動
被覆性が極めて優れたポリスチレン系熱収縮性チユーブ
が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−28542(JP,A) 特開 平5−200858(JP,A) 特開 平2−206529(JP,A) 特開 平2−45366(JP,A) 特開 平6−305022(JP,A) 特開 平5−104631(JP,A) 特開 平4−303620(JP,A) 特開 平4−135735(JP,A) 特開 平6−340018(JP,A) 特開 平3−41128(JP,A) 特開 平6−39921(JP,A) 特開 平7−32477(JP,A) 特開 平7−137129(JP,A) 特開 昭55−60540(JP,A) 特開 昭59−64331(JP,A) 特開 昭61−102233(JP,A) 実開 平4−59129(JP,U) 実開 平5−80734(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 61/00 - 61/10 C08J 5/18 C08L 1/00 - 101/16 H01M 2/00 - 2/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チレン系モノマ単位を50重量%以上
    含有する熱可塑性重合体成分に、シリコーン化合物を、
    この熱可塑性重合体成分とシリコーン化合物の合計量を
    基準にして0.01〜10重量%添加してなる混合物か
    らのチユーブを延伸してなる乾電池内装被覆用熱収縮性
    ポリスチレン系チユーブ。
  2. 【請求項2】 シリコーン化合物が、ポリシロキサング
    ラフト重合体であることを特徴とする請求項1記載の乾
    電池内装被覆用熱収縮性ポリスチレン系チユーブ。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性重合体成分が、 (A)スチレン系炭化水素ブロツクと共役ジエン系炭化
    水素ブロツクとを有するブロツク共重合体を必須成分と
    して含み、さらに (B)スチレン系モノマ単位を主体としガラス転移温度
    が40〜90℃であるランダム共重合体および(C)共
    役ジエン系炭化水素重合体粒子が分散された耐衝撃性ポ
    リスチレンの少なくとも一方を含む組成物からなり、 上記(A)のブロツク共重合体中の共役ジエン系炭化水
    素ブロツクの割合が、組成物全体の5〜40重量%を占
    めることを特徴とする請求項1または2記載の乾電池内
    装被覆用熱収縮性ポリスチレン系チユーブ。
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