JPH11199735A - 塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム - Google Patents
塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムInfo
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- JPH11199735A JPH11199735A JP10004276A JP427698A JPH11199735A JP H11199735 A JPH11199735 A JP H11199735A JP 10004276 A JP10004276 A JP 10004276A JP 427698 A JP427698 A JP 427698A JP H11199735 A JPH11199735 A JP H11199735A
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Abstract
であって、優れた密着力発現を保持し、かつラップに過
剰に熱が加わった場合でもその引出性が低下しない塩化
ビニリデン系樹脂ラップフィルムを提供する。 【解決手段】 塩化ビニリデン系樹脂組成物からなるラ
ップフィルムであって、少なくとも1種の天然ワックス
(例えば、カルナウバワックス等)を含有することを特
徴とする塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
Description
用いられるラップフィルムであり、具体的には優れた密
着力発現を保持し、かつラップに過剰に熱が加わった場
合でもその引出性が低下しない塩化ビニリデン系樹脂ラ
ップフィルムに関する。
ム同士の剥離性付与に関する提案がなされている。例え
ば特公昭58−1030号公報には、ラップフィルム縁
部の片面又は両面部分に研磨具等によって多数の極微細
な擦過状痕等を形成して密着性(自己粘着性)を局部的
に弱めることで、フィルム同士の剥離性を良くすること
が示されている。
塩化ビニリデン系樹脂中にステアリン酸とステアリン酸
アミドを添加することで、フィルム同士の剥離性(開口
性)を良くすることが示されている。一方、WO89/
03412号明細書には、ポリマーの押出性を向上する
目的で、酸化ポリエチレン、酸化ポリプロピレン等の合
成樹脂や無機塩、パラフィンワックス類を添加すること
が示されているが、引出性向上については言及されてな
い。ここで、引出性とは、紙管に巻かれたラップフィル
ムをいわゆる化粧箱に入れた状態で引き出す場合の、化
粧箱とラップフィルムとの統合的な使い勝手性のことで
あり、具体的な評価方法は後述する。
高い密着性や、ガスバリア性が良い等の特性があり、食
品の保管等の用途に多くの家庭で使用されており、通常
使用条件においては非常に優れた食品包装用フィルムで
ある。ところがこのラップフィルムは、通常化粧箱に入
れられた状態で保管、使用されるが、台所等に設置され
たオーブントースターやガスコンロ等の熱源近辺などに
一時的に置かれることも多い。さらに冬場は暖房用途で
さらに熱源が増え、こういった熱履歴を受ける危険性も
増加する。このように、過剰の熱履歴を受けたときに
は、その加熱部分に特異的に引出力が上昇し、その引出
力がフィルムの破断強度を超えると、その部分からフィ
ルムの裂け、破れが生じるという問題があった。
剤を添加すると、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム
に特有の優れた密着性や程良い剛性感を損なうなどの問
題もあった。通常使用条件下における引出性の向上につ
いては上記従来技術があるが、過剰の熱履歴を受けたと
きのこのような問題に対しては、決定的な解決法が確立
されていなかった。
な熱履歴に伴うフィルム間の引出力増加の問題を解決し
た塩化ビニリデン系樹脂組成物からなる優れたラップフ
ィルムを提供することを目的とするものである。
履歴を受けたときにもその加熱部分の特異的な引出力上
昇が抑えられる塩化ビニリデン系樹脂組成物からなるラ
ップフィルムを開発するために鋭意研究を重ねた結果、
該組成物に対して天然ワックスを添加すること、更には
添加量、ワックスの種類の調整により、その目的を達成
しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明をな
すに至った。
ムであって、少なくとも1種の天然ワックスを含有する
ことを特徴とする塩化ビニリデン系樹脂ラップフィル
ム。 2)天然ワックスの合計含有量が100〜10,000
ppmである上記1記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップ
フィルム。 3)天然ワックスの融点が70〜95℃である上記1ま
たは2に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。 4)天然ワックスが、カルナウバワックスである上記1
〜3のいずれかに記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフ
ィルム。 5)80℃で1分間加熱後にそのMD方向の収縮率が
0.1〜18%である上記1〜4のいずれかに記載の塩
化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
以下である上記1〜5のいずれかに記載の塩化ビニリデ
ン系樹脂ラップフィルム。 7)80℃で30分熱板加熱後にその引出力が10g以
上175g以下である上記1〜6のいずれかに記載の塩
化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。 以下、本発明を詳細に説明する。本発明が従来技術と最
も相違するところは、従来技術が天然ワックスを含まな
い処方であるのに対し、本発明においては天然ワックス
を用いること、特に所定量用いることである。本発明
は、その構成要件にもとづいて、優れた密着力を保持
し、かつラップに過剰に熱が加わるときにもその引出性
の低下を防止することができる。
て説明する。図1は、本発明による引出性向上の効果の
一例を示す図で、ラップフィルムに天然ワックスを2,
000ppm、4,000ppm添加したものと、無添
加の従来品との、加熱温度と引出力との関係を示したも
のである。無添加品(従来品)の引出性は、常温(15
℃くらい)では本発明品と同等レベルで引き出しやすい
が、オーブントースターの上などに仮置きされて過剰の
熱履歴を受けると、すなわちモデル実験のように80
℃、90℃、100℃で加熱されると引出力は急速に大
きくなり、この引出力の限界値(80℃30分加熱で1
75g)をはるかに上回ることが問題である。
ックス4,000ppmを含有するラップフィルム)
は、熱履歴による引出力は多少増加するが、いずれも実
用上優れたもので、前述の引出限界値をクリアできるも
のであり、無添加品とは明らかに異なることを示してい
る。本発明において、塩化ビニリデン系樹脂とは、ラッ
プフィルム用として従来公知のもので、例えば、塩化ビ
ニリデン85〜97重量%と、塩化ビニル、メチルアク
リレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステ
ル、メチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート
等のメタアクリル酸エステル、アクリロニトリル、酢酸
ビニル等1種又は2種以上の単量体15〜3重量%とか
らなる重量平均分子量8万以上13万以下の共重合樹脂
等が挙げられる。
該樹脂に、ジブチルセバケート、ジオクチルアジペー
ト、アセチルトリブチルサイトレート(以下、ATBC
という)、アセチル化モノグリセライド(以下、ACG
Lという)等の可塑剤を該組成物量に対して1〜7重量
%程度と、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油(以
下、ELOという)等のエポキシ化植物油などの安定剤
を0.5〜3重量%程度添加したもの等をいう。
例えば、カルナウバワックス、スパームアセチワックス
(鯨油)、モンタンワックス、蜜ロウ、木ロウ、ラノリ
ン(羊毛)、ライスワックス、ホホバ油等、天然物由来
のものを指す。これらは単独で使用しても良いが、2種
以上を組み合わせても良い。更に、優れた密着力発現を
保持し、かつ、ラップフィルムに過剰に熱が加わるとき
にもその引出性が低下しない効果から考えて、該天然ワ
ックスの少なくとも1種は、カルナウバワックスである
ことがより好ましい。
めには、塩化ビニリデン系樹脂組成物に対する合計含有
量は100〜10,000ppmが好ましく、更に好ま
しくは2,000〜4,000ppmである。含有量が
100ppm未満の場合は、その引出力低減効果は充分
でない場合がある。逆に10,000ppmを超える
と、引出力低減の効果は非常に優れるが、ラップフィル
ムの重要な物性のひとつである密着性が不充分となる場
合がある。
その融点が70〜95℃であることが好ましい。更に好
ましいのは80〜86℃である。ワックスの融点が70
℃を下回る場合は、室温でもラップフィルム表面にワッ
クス成分が析出しやすくなり、手触り感を損ねる場合が
ある。また、95℃を超える場合には、ラップフィルム
に熱が加わったときでもワックス成分の析出が不充分で
剥離効果が小さくなる場合がある。
引出力の発現のしくみから考えて、その収縮率はより小
さい方がよく、後述の方法で測定される80℃で1分後
のMD方向の収縮率は0.1〜18%の範囲内であるこ
とがより好ましい。ここでMD方向とはラップフィルム
の長手方向のことを指す。収縮率が0.1%を下回るも
のはバブルインフレーション延伸法では得ることが困難
となる傾向がある。一方18%を上回ると巻締まりがひ
どくなり、この場合も引出性が低下する場合がある。
着性がより高いことが好まれ、後述の方法で測定される
密着力は7g・cm以上40g・cm以下であることが
より好ましい。流通期間相当である28℃で1週間保管
した後の密着力が10g・cm以上40g・cm以下で
あることが更に好ましい。密着力が7g・cmを下回る
と密着力が低く容器等につきにくくなる場合があり、逆
に40g・cmを上回ると密着力の高さからフィルム同
士がまとわりつく場合があり、いずれも使い勝手性が低
下する場合がある。更に、その引出力は、過剰な熱履歴
を想定して、後述の方法で測定される80℃で30分熱
板加熱後の引出力は10g以上175g以下であること
が好ましく、10g以上150g以下が更に好ましい。
引出力が10gを下回ると必要以上に引出されることが
あり、また、175gを上回るとフィルムの破断強度よ
り引出力が上回り途中切れ等の問題が生じる場合があ
る。
組成物を溶融押出して筒状パリソンを形成し、それをバ
ブルインフレーション法で延伸して得られる筒状フィル
ムをスリットして得られる。また、本発明で用いる天然
ワックスは、ラップフィルムが熱履歴を受けた時にラッ
プフィルム表面にワックス成分が存在するようにしてあ
ればよく、特に均一分散の点から押出前に塩化ビニリデ
ン系樹脂組成物に予め混入させておくのがよい。
下に示す。 《引出性》 熱履歴を受けない場合の引出性 図2は、引出性を測定する装置の概略図である。図2に
示すように、長さ約310mm、直径約36mmの駆動
部と、長さ330mmの支点軸とからなるベアリング式
フリーロール(1、2)を、外径(直径)41mm、長
さ305mmの紙管(3)に巻かれた厚み10μ、幅3
00mm、巻長20mである巻回ラップフィルムの幅方
向中央とフリーロール駆動部(1)の長さ方向中央とが
合うように、巻回ラップフィルムの紙管中に挿入して両
者を一体化させる。
リーロールを、新興通信工業(株)社製万能引張圧縮試
験機TCM−200上部のロードセル側につり下げたハ
ンガー(4)とその支点軸(2)が平行に、かつ、その
ハンガー中央の鉛直方向に巻回ラップフィルムの幅方向
中央が位置するよう、上記試験機下部の引下可動体
(5)に設置した軸受けにその支点軸を入れて固定し、
さらに、フリーロールと一体になったラップフィルム
を、引き剥がして上記試験機上部のロードセル側につり
下げたハンガーに皺のないよう両面テープで固定する。
験機下部の引下可動体を1,000mm/分の速度で引
き下げ、ラップフィルムを紙管から垂直に引き剥がす。
この場合、ラップフィルムを紙管から引き剥がすのに必
要な力のピーク値(単位:g/30cm幅)をもって、
引出性の測定値とする。本来、引出性とは、紙管に巻か
れたラップフィルムを、いわゆる化粧箱に入れた状態で
引き出す場合の、化粧箱とラップフィルムとの統合的な
使い勝手性を指すが、ラップフィルムそのものの差違を
強調するため、今回は化粧箱から出したラップフィルム
のみでの引出力で比較を行った。
いる巻回ラップフィルムが、一時的に使用中のオーブン
トースター等熱源近辺に置かれた際の熱履歴を受けるこ
とを想定し、そのときの引出性を評価するものである。
それぞれ80、90、100℃に加熱された50cm角
の鉄板上にこれと同面積の厚さ約0.5mmの厚紙をの
せ、外径(直径)41mm、長さ305mmの紙管に巻
かれた厚み10μ、幅300mm、巻長20mの巻回ラ
ップフィルムを、上記厚紙上にこれからはみ出さないよ
うに固定して寝かせ30分間放置する。次いで、この巻
回ラップフィルムを上記厚紙上から取り出し、恒温室内
温度23℃になるまで冷ます。この場合、巻回ラップフ
ィルムの熱源に最も近かった部分(フィルム面と上記厚
紙との接地面)が、より過酷な熱履歴を受けて引き出し
性が最も高くなる部分となる。
場合の引出性の図2の方法に従って、ラップフィルムを
紙管から引き剥がすときに必要な力のピーク値をもっ
て、引出性の測定値(単位:g/30cm幅)とする。 《引出性の評価基準》評価の温度条件として、80℃×
30分熱板加熱を用いた。この温度条件において、表1
に示す評価基準に基づいて評価を行った。
ルムで包むことを想定し、ラップフィルム同士の密着性
を評価するものである。23℃の恒温室で、底面積が2
5cm2 の2本の円柱を用意する。双方の円柱の1底面
側には円柱と同じ底面積の濾紙を予め貼り付けておく。
双方の円柱の濾紙を貼り付けた側に皺の入らないように
ラップフィルムを緊張させて固定し、相互がピッタリ重
なり合うように2本の円柱を合わせて、加重500gで
1分間圧着する。次いで、新興通信工業(株)社製;万
能引張圧縮試験機TCM−200にて、5mm/分の速
度で双方のラップフィルム面を相互に垂直に引き剥がす
ときに必要な仕事量(単位:g・cm/25cm2 )を
測定する。 《密着性の評価基準》評価の温度条件として、流通過程
を想定し、1週間28℃雰囲気下に保管したサンプルを
用いた。この温度条件において、表2に示す評価基準に
基づいて評価を行った。
ルム同士の巻締まりによる引出性の悪化につながると考
えられている。ラップフィルムを約15cm角に切り取
り、MD方向に平行に10cmずつの印を付ける。次に
このフィルムを、YAMATO社製;ファインオーブン
DH62を用いて80℃の雰囲気下で1分間放置する。
その後、常温まで冷却し熱収縮した割合を測定し、次式
により収縮率(%)を求め、表3に示す評価基準に基づ
いて評価を行った。 収縮率(%)={(L0 −L1 )/L0 }×100 L0 は熱収縮前の印間の距離 L1 は熱収縮後の印間の距離
かつ、密着性はより高いラップフィルムを良しとする。
本発明の主目的は引出力の低減なので、総合的によい合
格レベルは引出性で○以上(ピーク値で175g以下)
であれば良しと判断するようにした。
より具体的に説明する。なお、以下の実施例・比較例で
は、ベースポリマーとして重量平均分子量10万の塩化
ビニリデン系樹脂(塩化ビニリデン成分が90重量%、
塩化ビニル成分が10重量%)、ELO、ATBCを、
それぞれ94重量%、1.5重量%、4.5重量%の割
合で混ぜた塩化ビニリデン系樹脂組成物を用いた。
g中に、乳鉢で粉砕したカルナウバワックス(日新化成
製;商標「カルナバ.ワックス NO1 フレーク」、
融点80〜86℃)を40g(2,000ppm)加
え、常温で30kg高速ミキサーにて5分間混合させ
て、40μmのメッシュを通した。こうして得られたワ
ックス含有塩化ビニリデン系樹脂組成物を、環状ダイ出
口での溶融樹脂温度が170℃になるように押出機の加
熱条件を調節しながら、溶融押出機にて15kg/hr
の押出速度で押出し、過冷却した後、インフレーション
延伸して筒状フィルムとし、この筒状フィルムをピンチ
して扁平に折り畳んで、折幅350mmの肉厚み10μ
mの2枚重ねのフィルムを巻取速度20m/分にて巻き
取った。
トし、1枚のフィルムになるように剥がしながら外径
(直径)41mm、長さ305mmの紙管に20m巻き
取り、厚み10μmの巻回ラップフィルムを得た。ラッ
プフィルムの密着性、引出性について評価した結果を表
4に示す。各々の物性は上記各評価方法に準じ測定し
た。
0kg中に、それぞれ実施例1と同様のカルナウバワッ
クスを80g(4,000ppm)、2g(100pp
m)、200g(10,000ppm)、400g(2
0,000ppm)加え、それ以外は、実施例1に準じ
た操作で厚み10μmの巻回ラップフィルムを得た。そ
れらを順に実施例2、3、4、5とした。これらについ
てもラップフィルムの密着性、引出性について評価し表
4に示した。
gをカルナウバワックスを加えないで、そのまま実施例
1に準じた操作で厚み10μmの巻回ラップフィルムを
得た。これについてもラップフィルムの密着性、引出性
について評価し表4に示した。
g中にSiO2 (粒径0.1〜10μm)を10g加
え、それ以外は、実施例1に準じた操作で厚み10μm
の巻回ラップフィルムを得た。これについてもラップフ
ィルムの密着性、引出性について評価し表4に示した。
g中にACGLを400g加え、それ以外は、実施例1
に準じた操作で厚み10μmの巻回ラップフィルムを得
た。これについてもラップフィルムの密着性、引出性に
ついて評価し、表4に示した。
リデン系樹脂組成物を表す。以上の結果より、下記のこ
とがわかる。カルナウバワックスを適正量含むラップフ
ィルム(実施例1〜5)では、過剰の熱履歴を受けても
引出性が悪化せず、さらに密着性は実用レベルを十分に
保持していることがわかる。特に、実施例1、2におい
ては非常に優れた引出力低減効果と高密着性を両立して
いることがわかる。さらに多量の添加を行った実施例5
では、若干密着力発現が少ないもののさらに優れた引出
性を有することがわかる。これらの結果より、最も好ま
しい添加量の範囲は2,000〜4,000ppmであ
ることがわかる。
ないラップフィルム(比較例1)では、密着性は十分で
あるものの、熱履歴を受けた際のフィルムの引出性が非
常に悪化していることがわかる。一方、カルナウバワッ
クスの代わりにSiO2 を添加したラップフィルム(比
較例2)では、密着性は充分とはいえず、熱履歴を受け
た際のフィルムの引出性も比較例1と比べ改善されてい
るとはいえない。ACGLを添加したラップフィルム
(比較例3)では、密着性は充分であるものの、熱履歴
を受けた際のフィルムの引き出し性は比較例1と比べむ
しろ悪化し、いずれもワックスのような効果は見られな
いといえる。
力発現を保持し、程良い剛性感をもち、ラップフィルム
に過剰に熱が加わるときにもその引出性が低下しない優
れた塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムである。つま
り、本発明のラップフィルムは、他物性の長所を何ら損
なうことなく、温度による引出力の著しい増加を防止す
る効果を発揮する。そのため、従来の無添加品と比べ、
大きく使い勝手が向上することが期待できるものであ
る。
果を示す図である。
図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 塩化ビニリデン系樹脂組成物からなるラ
ップフィルムであって、少なくとも1種の天然ワックス
を含有することを特徴とする塩化ビニリデン系樹脂ラッ
プフィルム。 - 【請求項2】 天然ワックスの合計含有量が100〜1
0,000ppmである請求項1記載の塩化ビニリデン
系樹脂ラップフィルム。 - 【請求項3】 天然ワックスの融点が70〜95℃であ
る請求項1または2に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラッ
プフィルム。 - 【請求項4】 天然ワックスが、カルナウバワックスで
ある請求項1〜3のいずれかに記載の塩化ビニリデン系
樹脂ラップフィルム。 - 【請求項5】 80℃で1分間加熱後にそのMD方向の
収縮率が0.1〜18%である請求項1〜4のいずれか
に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。 - 【請求項6】 密着力が7g・cm以上40g・cm以
下である請求項1〜5のいずれかに記載の塩化ビニリデ
ン系樹脂ラップフィルム。 - 【請求項7】 80℃で30分熱板加熱後にその引出力
が10g以上175g以下である請求項1〜6のいずれ
かに記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10004276A JPH11199735A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10004276A JPH11199735A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11199735A true JPH11199735A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11580027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10004276A Pending JPH11199735A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11199735A (ja) |
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