JP2016199315A - 塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム - Google Patents

塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】通常熱履歴による使用環境下での良好な密着性や引出性を発現するとともに、長期間保管または高温暴露時にも引出性に優れ、さらには、べたつきのないしなやかな手触り感をもたらし、好適な使用感を実現する塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムを提供する。
【解決手段】塩化ビニリデン単量体と塩化ビニル単量体とを、重合開始温度にて重合時間で重合率90%となるよう共重合させ、塩化ビニリデン単位の含有量が88重量%、重量平均分子量が9.0万である塩化ビニリデン系樹脂を得た。ATBC、ESOをそれぞれ順に混ぜたものを、混合させ、24時間以上熟成して塩化ビニリデン系樹脂組成物を得た。これを溶融押出機1にて押し出し、インフレーション延伸によって、長さ(MD)方向に4.1倍に延伸し、幅(TD)方向に5.6倍に延伸して筒状のラップフィルム12を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムに関する。
近年、ラップフィルムは、透明性、耐水性及びガスバリア性等の特性だけでなく、成形加工性及び熱安定性等の特性も向上させ、さらに高機能化させることが求められている。ラップフィルムを高機能化させる方法としては、例えば、可塑剤や熱安定剤等の添加剤を配合する方法が挙げられる。
しかしながら、このような添加剤を配合したラップフィルムは、長期間保管すると、添加剤がブリードアウトして引出性が悪化する場合がある。引出性が悪化したフィルムは、端部を摘み引き出す際にフィルムが裂けるトラブルが多かった。
これらのブリードアウトを抑制することを目的として、例えば、特許文献1には、脂肪族ポリエステル樹脂組成物A及び可塑剤Bを含む樹脂組成物Cからなる層Xと、ポリ塩化ビニリデン樹脂及び/又はポリ塩化ビニリデン共重合樹脂を含む樹脂組成物Dからなる層Yとを有する、少なくとも2層以上の積層フィルムが提案されている。
また特許文献2に記載の技術のように、結晶配向度を制御することにより、フィルムの裂けトラブルを抑制することができる。
特許文献3に記載の技術では、押出時の熱劣化や密着性や引出性等の物性に関する経時変化については改善されている。
また特許文献4では、2種のレジンを混合せずとも、可塑剤、安定剤、粘着剤、粘着付与剤等の液体添加量の使用を抑えながら、押出加工性に優れた塩化ビニリデン系共重合樹脂組成物及びその成形物を提供することが提案されている。
特開2008−273004号公報 特開2011−168750号公報 特開2008−74955号公報 国際公開第2014/054413号
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、ラップフィルムに求められるフィルムの裂けトラブル低減とカット性との両立ができない。また、特許文献3に記載の技術では、ラップフィルムの手触り感が満足するものではない。
また特許文献4では、ブリードアウトに関する規定はなく引出性の改善については言及されていない。
ラップフィルムの使用環境として、キッチンで調理する際にガスコンロやオーブン等の熱源に近接することが多い。また、製品の買い置き等により夏場の高温に長期間曝されることもある。しかし前述の要求により可塑剤や熱安定剤等の添加剤を配合しラップフィルムを高機能化させたフィルムは、通常の熱履歴による使用環境下では非常に良好な特性を有するものの、前述のように長期間保管または一時的にせよ高温に曝された後には添加剤がブリードアウトして引出性が悪化し、端部を摘み引き出す際にフィルムが裂けるようなトラブルが多い。
そこで、本発明は、通常熱履歴による使用環境下での良好な密着性や引出性を発現するとともに、長期間保管または高温暴露時にも引出性に優れ、さらには、べたつきのないしなやかな手触り感をもたらし、好適な使用感を実現する塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムを提供することを目的とする。
これらの課題を解決するために、本発明者らは、様々な使用環境下においてもラップフィルムの巻回体からのブリードアウト物のブリードを抑制するという観点から鋭意検討した結果、ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのラップフィルム表面へのブリードアウトしたオリゴマーの、示差走査熱量計(以下「DSC」とも記す)にて評価した低温側吸熱ピーク温度を35〜50℃とすることでブリードを適切にコントロールでき、その結果通常熱履歴による使用環境下での良好な密着性や引出性を発現するとともに、長期間保管または高温暴露時にも引出性に優れ、好適な使用感を実現するラップフィルムが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]塩化ビニリデン系樹脂を含有するラップフィルムであり、該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのラップフィルム表面へのブリードアウトしたオリゴマーの、示差走査熱量計(DSC)にて評価した低温側吸熱ピーク温度が35〜50℃である塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
[2]該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのオリゴマーのラップフィルム表面へのブリードアウト量が、ラップフィルム1m2あたり10mg以上35mg以下である[1]に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
[3]該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのオリゴマー以外のラップフィルム表面へのブリードアウト量が、ラップフィルム1m2あたり40mg以上60mg以下である[1]または[2]に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
[4]該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちの、ラップフィルム表面へのブリードアウト全量に対するオリゴマーのブリードアウト比率が5〜40wt/wt%である[1]〜[3]のいずれかに記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
[5]該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちにブリードアウトしたオリゴマー中の塩化ビニリデン単位(VDCユニット)比率が60wt/wt%以上70wt/wt%以下である[1]〜[4]のいずれかに記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
本発明によれば、通常熱履歴による使用環境下での良好な密着性や引出性を発現するとともに、長期間保管または高温暴露時にも引出性に優れ、さらには、べたつきのないしなやかな手触り感をもたらし、好適な使用感を実現する塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムを提供することができる。
本発明の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムを製造する際に用いられる装置の一例を示す概略図である。 本実施例で用いた引出性測定装置の概略図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの本実施形態にのみ限定する趣旨ではない。そして、本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
≪塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム≫
塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムにおいて、一般的には長期間保管または高温暴露時の物性変化を抑制するためには、添加剤やオリゴマーのブリードアウト量を低減することが有効である。塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムにおいて、通常樹脂中のオリゴマー含有量を低減するほどブリードアウト量は低減できるが、しかしそれだけでは密着性と引出性との高次元での両立を果たせない。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、塩化ビニリデン系樹脂を含有するラップフィルムであり、該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのラップフィルム表面へのブリードアウトしたオリゴマーの、DSCにて評価した低温側吸熱ピーク温度が35〜50℃である。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、上記のとおりDSCにて評価した低温側吸熱ピーク温度を35〜50℃の範囲とすることにより、例えば、キッチンで調理する際にガスコンロやオーブン等の熱源に近接した使用環境でもオリゴマーの軟化を遅延させ、ブリード量を低減することができる。上記低温側吸熱ピーク温度が35℃以上の場合、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、当該使用環境温度におけるオリゴマーの軟化及びブリードを抑制でき、引出性が良好となる。上記低温側吸熱ピーク温度が50℃以下の場合、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、ポリマーの結晶化が抑制され、加工性が良好となる。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、上記低温側吸熱ピーク温度が38〜48℃であることがより好ましい。
ブリード単離したオリゴマーの低温側吸熱ピーク温度は、実際にブリードしたオリゴマーの塩化ビニリデン単位(VDCユニット)比率や重量平均分子量(Mw)で決まるが、これはフィルムに含有しているオリゴマーそのもののVDCユニット比率やMw、熱履歴に伴うオリゴマーのブリード量/組成に依存する。したがって、上記低温側吸熱ピーク温度を上記範囲に制御する方法としては、例えば、重合開始時の塩化ビニリデン(VCD)モノマーと塩化ビニル(VC)モノマーとの比率や重合時間(重合率)を適切な範囲内としたり、得られた塩化ビニリデン樹脂をテトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒で浸漬洗浄すること等により、フィルムに含有しているオリゴマーそのもののVDCユニット比率を制御する方法が挙げられる。
なお、本実施形態において、上記低温側吸熱ピーク温度は後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
また、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、長期間保管または高温暴露時の熱履歴を想定した60℃で3週間保管後のオリゴマーのブリードアウト量を一定範囲に維持することが好ましい。すなわち、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのオリゴマーのラップフィルム表面へのブリードアウト量が、ラップフィルム1m2あたり10mg以上35mg以下であることが好ましく、15〜30mgであることがより好ましく、15〜20mgであることがさらに好ましい。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、当該オリゴマーのブリードアウト量が10mg以上の場合、通常熱履歴による使用環境下での密着性が一層良好となり、当該オリゴマーのブリードアウト量が35mg以下の場合、長期間保管または高温暴露時の引出性が一層良好となる。
なお、本実施形態において、上記オリゴマーのブリードアウト量は後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
さらに、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのオリゴマー以外のラップフィルム表面へのブリードアウト量が、ラップフィルム1m2あたり40mg以上60mg以下であることが好ましく、40〜50mgであることがさらに好ましい。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、60℃で3週間保管したのちのオリゴマー以外のラップフィルム表面へのブリードアウト量が、1m2あたり40mg以上60mg以下であることにより、通常熱履歴による使用環境下での良好な密着性や引出性を発現するとともに、長期間保管または高温暴露時にも引出性に優れ、さらには、べたつきのないしなやかな手触り感をもたらし、好適な使用感を実現することができる。当該オリゴマー以外のブリードアウト量が40mg未満の場合、フィルムの滑りが悪くしなやかさが損なわれる傾向にある。当該オリゴマー以外のブリードアウト量が60mg超の場合、フィルムのべたつきを生じ好適な手触り感を損なう傾向にある。
なお、本実施形態において、上記オリゴマー以外のブリードアウト量は後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
またさらに、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちの、ラップフィルム表面へのブリードアウト全量に対するオリゴマーのブリードアウト比率が5〜40wt/wt%であることが好ましく、10〜35wt/wt%であることがより好ましく、15〜30wt/wt%であることがさらに好ましい。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、上記ブリードアウト全量に対するオリゴマーのブリードアウト比率が5〜40wt/wt%であると、より一層良好な密着性や引出性を発現しつつ、同時にべたつきのないしなやかな手触り感を実現することができる。上記ブリードアウト全量に対するオリゴマーのブリードアウト比率が5wt/wt%未満の場合、フィルムの良好な密着発現性が損なわれる傾向にあり、40wt/wt%超の場合、フィルム引出力が重くなり著しく引出性が悪化する傾向にある。
なお、本実施形態において、上記オリゴマー以外のブリードアウト量は後述の実施例に記載の方法により測定することができる。
さらにまた、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちにブリードアウトしたオリゴマー中の塩化ビニリデン単位(VDCユニット)比率が60wt/wt%以上70wt/wt%以下であることが好ましい。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、上記オリゴマー中のVDCユニット比率が前記範囲内であると、消費者に十分なフィルム強度を感じさせ使用時の安心感を与える剛性(以下ハリコシ感と記載)を実現しつつ良好な成型加工性を維持することができる。上記オリゴマー中のVDCユニット比率が60wt/wt%未満の場合、成型加工性は良好だが成型後のフィルムに十分な剛性感が得られない傾向にあり、70超wt/wt%の場合、基材樹脂の結晶性が高まり良好な成型加工性を損なう傾向にある。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムにおいて、60℃で3週間保管したのちのオリゴマーのフィルム表面へのブリードアウト量を前記範囲に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、後述の可塑剤及びエポキシ化植物油の含有量を適宜調整したり、塩化ビニリデン系樹脂(ポリマー)を、極性を調整した溶媒で洗浄することでオリゴマー除去することが挙げられる。それに加えて各工程における巻取張力を制御する等も挙げられる。
また、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムにおいて、上記オリゴマー中のVDCユニット比率が前記範囲内に制御する方法としては、特に限定されないが、例えば、重合開始時のVCDモノマーとVCモノマー比率や重合時間(重合率)を適切な範囲内としたり、得られた塩化ビニリデン樹脂をテトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒で浸漬洗浄することが挙げられる。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、塩化ビニリデン系樹脂以外に、可塑剤、エポキシ化植物油を含有することが好ましい。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムの構成成分について以下詳細に説明する。
<可塑剤>
本実施形態に用いる可塑剤としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、例えば、アセチルクエン酸トリブチル等のクエン酸エステル;セバシン酸ジブチル等のセバシン酸エステル;フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル等のフタル酸エステル;グリセリン、グリセリンエステル、ワックス、流動パラフィン、リン酸エステルが挙げられる。中でも、クエン酸エステル、セバシン酸エステルがより好ましく、クエン酸エステルがさらに好ましい。このような可塑剤を用いると、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、手触り感及び引出性がさらに向上する傾向にある。
可塑剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムにおいて、可塑剤の含有量は、1.0〜6.0質量%であることが好ましく、1.5〜5.5質量%であることがより好ましく、2.0〜5.0質量%であることがさらに好ましい。可塑剤の含有量が前記下限値以上であると、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、低温下の密着性がさらに向上する傾向にある。また、可塑剤の含有量が前記上限値以下であると、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、手触り感及び引出性がさらに向上する傾向にある。
<エポキシ化植物油>
本実施形態に用いるエポキシ化植物油としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に限定されないが、例えば、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油、エポキシ化ひまし油、エポキシ化コーン油、エポキシ化菜種油、エポキシ化サフラワー油、エポキシ化ひまわり油、エポキシ化パーム油、エポキシ化綿実油、エポキシ化オリーブ油、エポキシ化ココアバターなどが挙げられる。中でも、エポキシ化大豆油、エポキシ化亜麻仁油がより好ましい。このようなエポキシ化植物油を用いると、熱劣化による着色を抑制でき、低温下の密着性がさらに向上する傾向にある。
エポキシ化植物油は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムにおいて、エポキシ化植物油の含有量は、0.5〜5.0質量%であることが好ましく、1.0〜3.0質量%であることがより好ましく、1.2〜2.5質量%であることがさらに好ましい。エポキシ化植物油の含有量が前記下限値以上であると、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、熱劣化による着色を抑制でき、低温下の密着性がさらに向上する傾向にある。また、エポキシ化植物油の含有量が前記上限値以下であると、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、手触り感及び引出性がさらに向上する傾向にある。
<可塑剤及びエポキシ化植物油の合計含有量>
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムにおいて、エポキシ化植物油及び可塑剤の合計含有量は、3.0〜11.0質量%であることが好ましく、3.5〜8.5質量%であることがより好ましく、4.0〜7.5質量%であることがさらに好ましい。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、エポキシ化植物油及び可塑剤の各々の含有量を上述した範囲内とし、かつ、エポキシ化植物油及び可塑剤の合計含有量を前記範囲内とすることが好ましい。エポキシ化植物油及び可塑剤の各々の含有量、並びにエポキシ化植物油及び可塑剤の合計含有量を上述した範囲内で適宜調整することにより、得られる塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、60℃で3週間保管したのちのオリゴマーのフィルム表面へのブリードアウト量を上述した範囲内に制御することができる。このように60℃で3週間保管したのちのオリゴマーのフィルム表面へのブリードアウト量を上述した範囲内に制御した塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、通常熱履歴による使用環境下での良好な密着性や引出性を発現するとともに、長期間保管または高温暴露時にも引出性に優れ、さらには、べたつきのないしなやかな手触り感をもたらし、好適な使用感を実現できる。
<塩化ビニリデン系樹脂>
本実施形態に用いる塩化ビニリデン系樹脂は、塩化ビニリデン単位を含む樹脂であれば特に限定されないが、塩化ビニリデン単位以外に、塩化ビニリデン単量体と共重合可能な単量体単位をさらに含む樹脂が好ましい。塩化ビニリデン単量体と共重合可能な単量体としては、特に限定されないが、例えば、塩化ビニル、メチルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル;メチルメタアクリレート、ブチルメタアクリレート等のメタアクリル酸エステル;アクリロニトリル;酢酸ビニルが挙げられる。これらの単量体は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。さらに塩化ビニリデン系樹脂共重合体は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本実施形態に用いる塩化ビニリデン系樹脂は、塩化ビニリデン単位の含有量が72〜93mol%であることが好ましく、81〜90mol%であることがより好ましい。塩化ビニリデン単位の含有量が前記範囲内である塩化ビニリデン系樹脂は、前記エポキシ化植物油との親和性が増加する。その結果、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、エポキシ化植物油のブリードアウトを適度に抑制することができるため、ラップフィルムとした場合の手触り感及び引出性がより一層優れる傾向にある。
なお、本実施形態において、塩化ビニリデン単位の含有量は、核磁気共鳴(NMR)装置により測定することができる。
本実施形態に用いる塩化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は、7.5万〜9.5万であることが好ましく、8.0万〜9.0万であることがより好ましい。重量平均分子量が前記範囲内である塩化ビニリデン系樹脂は、前記エポキシ化植物油との親和性が増加する。その結果、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、長期間高温下で保管した場合であっても、エポキシ化植物油のブリードアウトを適度に抑制することができるため、手触り感及び引出性がより一層優れる傾向にある。
重量平均分子量が前記範囲内である塩化ビニリデン系樹脂は、例えば、塩化ビニリデンモノマーと塩化ビニルモノマーの仕込み比率や、重合開始剤の量、又は重合温度を制御することにより得ることができる。
なお、本実施形態において、塩化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムにおいて、塩化ビニリデン系樹脂の含有量は、92.0〜95.5質量%であることが好ましく、92.5〜94.0質量%であることがより好ましい。塩化ビニリデン系樹脂の含有量が前記範囲内であると、塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、溶融押出成形時の加工性に優れる傾向にある。
<その他の添加剤>
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、本yを損なわない範囲であれば、その他の添加剤を含有させてもよい。その他の添加剤としては、特に限定されないが、例えば、上述のエポキシ化植物油以外の安定剤、耐候性向上剤、染料若しくは顔料などの着色剤、防曇剤、抗菌剤、滑剤、核剤が挙げられる。これらの添加剤は1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
上述のエポキシ化植物油以外の安定剤としては、特に限定されないが、例えば、2,5−t−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、4,4'−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、オクタデシル−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)ブロピオネート、及び4,4'−チオビス−(6−t−ブチルフェノール)等の酸化防止剤;ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、イソステアリン酸塩、オレイン酸塩、リシノール酸塩、2−エチル−ヘキシル酸塩、イソデカン酸塩、ネオデカン酸塩、及び安息香酸カルシウム等の熱安定剤が挙げられる。
耐候性向上剤としては、特に限定されないが、例えば、エチレン−2−シアノ−3,3'−ジフェニルアクリレート、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾリトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−t−ブチル−5'−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、及び2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤が挙げられる。
染料若しくは顔料などの着色剤としては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン、インドリン、アゾ系顔料、及びベンガラが挙げられる。
防曇剤としては、特に限定されないが、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルコールエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが挙げられる。
抗菌剤としては、特に限定されないが、例えば、銀系無機抗菌剤が挙げられる。
滑剤としては、特に限定されないが、例えば、エチレンビスステロアミド、ブチルステアレート、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、カルナバワックス、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル等の脂肪酸炭化水素系滑剤、高級脂肪酸滑剤、脂肪酸アミド系滑剤、及び脂肪酸エステル滑剤が挙げられる。
核剤としては、特に限定されないが、例えば、リン酸エステル金属塩が挙げられる。
≪塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムの製造方法≫
本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムの製造方法としては、ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのラップフィルム表面へのブリードアウトしたオリゴマーの、示差走査熱量計(DSC)にて評価した低温側吸熱ピーク温度が上述した範囲内のラップフィルムが得られれば特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、まず、上述のエポキシ化植物油、可塑剤及び塩化ビニリデン系樹脂を含む原料成分を上述した含有量となるような割合で混合することにより樹脂組成物を得る。原料成分の混合方法としては、特に限定されないが、重合後にスラリー状態の塩化ビニリデン系樹脂組成物に添加してもよく、または溶融成形前の粉末状の塩化ビニリデン系樹脂組成物に添加してもよい。粉末状樹脂組成物にこれらの添加剤を混合する場合には、例えば、ヘンシェルミキサーによる混合方法、ターンブレンダーやリボンブレンダー等のブレンダーによる混合方法が挙げられる。
次に、例えば、上述の樹脂組成物を押出機より溶融押出した後、延伸、芯体への巻き回しを行うことにより、ラップフィルムを得る方法が挙げられる。溶融押出された樹脂組成物の製膜、延伸の方法としては、特に限定されないが、例えば、インフレーション法やテンター法を用いることができる。延伸時の特にフィルム幅方向(以下、単に「TD」ともいう。)の制御、及びそれにより得られるTDの引裂強度(以下、「TD引裂強度」ともいう。)を制御することにより、得られるラップフィルムのカット性が良好になる傾向にある。TD引裂強度は、ラップフィルムのカット性の観点から、2.0〜6.0cNの範囲が好ましく、2.3〜5.0cNの範囲がより好ましい。
なお、本実施形態において、TD引裂強度は、JIS−P−8116(2000年)に準拠して測定することができる。
延伸されたフィルムは、ラップフィルムに適した厚さになるまでさらに延伸される。フィルム切れ、カット性、引出性、及び密着性をバランスよく優れたものとする観点から、ラップフィルムの厚さは、好ましくは6〜18μmであり、より好ましくは8〜15μmであり、さらに好ましくは9〜12μmである。
以下、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムの製造方法の一例として、上述の樹脂組成物を用いたインフレーション法についてより具体的に説明する。図1は、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムの製造方法の一例を示す概略図である。
まず、溶融した上述の樹脂組成物を押出機1により、円形のダイ2のダイ口3から管状に押し出し、管状の樹脂組成物であるソック4が形成される。
次に、押出物であるソック4の外側を冷水槽6にて冷水に接触させ、ソック4の内部にはソック液5を常法により注入して貯留することにより、ソック4を内外から冷却して固化させる。この際、ソック4はその内側にソック液5が塗布された状態となる。固化されたソック4は、第1ピンチロール7にて折り畳まれ、ダブルプライシートであるパリソン8が成形される。ソック液5の塗布量は第1ピンチロール7のピンチ圧により制御される。
ソック液5には、水、ミネラルオイル、アルコール類、プロピレングリコールやグリセリン等の多価アルコール類、セルロース系やポリビニルアルコール系の水溶液を用いることができる。これらは単体で使用しても、2種類以上を併用してもよい。また、ソック液には、本発明の効果を阻害しない範囲で、従来の食品包装材料に用いられる耐候性向上剤、防曇剤、抗菌剤等を添加してもよい。
ソック液5の塗布量は、特に限定されないが、パリソンの開口性、フィルムの密着性の観点から、好ましくは50〜20000ppm、より好ましくは100〜15000ppm、更に好ましくは150〜10000ppmである。ここで、塗布量(ppm)とは、ソック4の合計質量に対して、ソック4に塗布されたソック液5の質量を、質量ppmで示したものである。
続いて、パリソン8の内側に空気を注入することにより、再度パリソン8は開口されて管状となる。パリソン8は、温水(図示せず)により延伸に適した温度まで再加熱される。パリソン8の外側に付着した温水は、第2ピンチロール9にて搾り取られる。次いで、インフレーション工程において、適温まで加熱された管状のパリソン8に空気を注入してインフレーション延伸によりバブル10を成形し、延伸フィルムが得られる。
フィルムの引裂強度は、延伸倍率によって一義的に決定されるわけではないが、延伸倍率によって主に制御することができる。カット性に優れ、かつ裂けトラブルを抑制するフィルムを得るためには、長さ(MD)方向及び幅(TD)方向の延伸倍率は、延伸温度30〜45℃条件下において、共に4〜6倍が好ましい。
その後、延伸フィルムは、第3ピンチロール11で折り畳まれ、ダブルプライフィルム12となる。ダブルプライフィルム12は、巻取りロール13にて巻き取られる。さらに、このダブルプライフィルム12はスリットされて、1枚のフィルムになるように剥がされる(シングル剥ぎ)。最終的にこのフィルムは例えば芯体に巻き取られ、ラップフィルム巻回体が得られる。
上記の説明は、本実施形態の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムの製造方法の一例であり、上記以外の各種装置構成や条件等によってラップフィルムを製造してもよく、例えば、公知の他の方法を採用してもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例で用いた原料成分及び評価方法は、以下のとおりとした。
[ブリードアウト定量]
後述の実施例及び比較例におけるエージング後のラップフィルムの巻回体からフィルムサンプル(1500cm2)を採取した。25℃において、フィルムサンプル(1500cm2)をガラス板(25×30cm)にローラー(1kg)にて転写し、ガラス板についた試料をクロロホルム(100cc)で洗い流しブリード物を含む溶液をビーカーに集めた。得られた溶液を、エバポレーターで濃縮し、濃縮液中のブリード物の成分(オリゴマー、可塑剤、エポキシ化植物油)をそれぞれ1H−NMRにて分析した。
上記転写操作を計6回繰り返し、内部標準にテレフタル酸ジメチルを用いて各ブリード成分のNMR積分値を算出した。転写操作6回めまでの転写総量を100とした際の転写回数ごとの転写率を算出したところ、転写率はブリード物の成分に関わらず転写回数ごとに線形近似した。なお、この時の転写操作1回めの各ブリード成分の転写率平均値は0.46だった。
そのため、ここで用いるブリードアウト定量値は、転写操作1回めの1H−NMR積分値を転写率平均値である0.46で割りかえした値と定義した。
[オリゴマー単離]
上記ガラス板転写法(25℃)で取り出したブリード物を、クロロホルムに溶解(1%溶液)させ、大量分取型GPC(LC−9101(日本分析工業製 カラム:JAIGEL−2H × 2本))に導入し、分子量5,000〜2,000(PS換算)の領域を分取し、ブリード物中のオリゴマー成分を得た。
[オリゴマーの低温側吸熱ピーク温度]
本実施例において、オリゴマーの低温側吸熱ピーク温度を以下のとおり測定した。オリゴマーの低温側吸熱ピーク温度は、DSC(パーキンエルマー社製 DiamondDSC)を用いて、上記得られたオリゴマーを測定温度0〜180℃、昇温速度10℃/minにて測定した。ここで低温側吸熱ピーク温度とは、得られる熱流曲線における低温側の吸熱ピークトップ温度とした。
[オリゴマー定量]
オリゴマーのブリードアウト量は、上記ブリードアウト転写物から、1H−NMR測定にて得られた内部標準のテレフタル酸ジメチルのベンゼン環ピーク(8.09ppm)を基準ピークとして、5.0〜4.4ppm(VCのCH基)のピークを用いて定量した。
[オリゴマーブリード物中の塩化ビニリデン単位の含有量]
ブリードアウトしたオリゴマー(オリゴマーブリード物)中の塩化ビニリデン単位の含有量(VDCユニット比率)は、上記得られたオリゴマーを用いて、塩化ビニリデン系樹脂中の塩化ビニリデン単位の含有量測定同様、1H−NMRにより測定し、下記式より算出した。
VDCユニット比率(wt/wt%)=オリゴマー中の塩化ビニリデン単位の量×ビニリデン単位の分子量(wt)/(オリゴマー中の塩化ビニリデン単位の量×ビニリデン単位の分子量(wt)+オリゴマー中の塩化ビニル単位の量×ビニル単位の分子量(wt))×100
[可塑剤]
可塑剤として、アセチルクエン酸トリブチル(以下「ATBC」とも記す。田岡化学工業株式会社製)を用いた。ATBCのブリードアウト量は、上記同様、1H−NMR測定にて2.1ppm(アセチル基のCH3基)のピークを用いて定量した。
[エポキシ化植物油]
エポキシ化植物油として、エポキシ化大豆油(以下「ESO」とも記す。商品名:ニューサイザー510R、日本油脂株式会社製)を用いた。ESOのブリードアウト量は、上記同様、1H−NMR測定にて2.3ppm(脂肪酸のC=O基の隣りのCH3基)のピークを用いて定量した。
[引出性]
後述の実施例及び比較例におけるエージング後のラップフィルムの巻回体(巻回ラップフィルム)の引出性を以下のとおり評価した。引出性の測定は23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中で行なった。図2に示すとおり、長さ約310mmで直径を巻回ラップフィルム20の紙管16内径に合わせた駆動部14と、長さ330mmの支点軸15とからなるプラスチック製フリーロールを、巻回ラップフィルム20の幅方向中央とフリーロール駆動部14の長さ方向中央とが合うように、巻回ラップフィルム20の紙管16中に装着した。引張圧縮試験機(島津製作所社製;オートグラフ(AG−IS))上部のロードセル側につり下げたハンガー17と支点軸15とが平行で、ハンガー17中央の鉛直方向に巻回ラップフィルム20の幅方向中央が位置するように、巻回ラップフィルム20と一体となったフリーロールの支点軸15とを、上記試験機下部18に設置した軸受け19に入れて固定した。さらに、フリーロールと一体になった巻回ラップフィルム20を、引き剥がして上記試験機上部のロードセル側につり下げたハンガー17に皺のないよう両面テープで固定した。
次いで、引張圧縮試験機にて1000mm/分の速度で巻回ラップフィルム20を紙管16から垂直に引き剥がした。このとき、巻回ラップフィルムを紙管から引き剥がすのに必要な力の平均値をもって、引出性の測定値(単位:cN/30cm幅)とした。
[静止摩擦係数]
静止摩擦係数は、摩擦と試験片の表面に垂直に働く力との比で、静止している物体を滑らせ移動を始める際に生じる摩擦から算出した。ASTM D1894に準拠して、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中で、試験片を巻いたおもりを、試験片を敷いた水平板に載せ、一定の速度でおもりを滑らせ、接触する試験片間で生じた摩擦力をロードセルで計測し、摩擦力(ピーク試験力)とおもりの重量から算出した。
[密着性]
ラップフィルムの密着性は、評価者として、日常、食品包装用ラップフィルムを使用する100人を選出し、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中で、以下の基準により評価した。評価は評価者100人の平均により決定した。
〔密着性の評価基準〕
◎:十分な密着性を有し、優れたレベルにある。
○:密着性を有し、実用レベルにある。
△:僅かに密着性を有すが、実用上問題あり。
×:密着性が小さすぎ、実用不可。
[手触り感(サラサラ感)]
ラップフィルムの手触り感(サラサラ感)は、評価者として、日常、食品包装用ラップフィルムを使用する100人を選出し、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中で、以下の基準により評価した。評価は評価者100人の平均により決定した。
〔手触り感(サラサラ感)の評価基準〕
◎:べたつきが全くなくサラサラと非常に良好なレベル。
○:べたつきが殆どなく良好なレベル。
△:わずかにべたつきが感じられやや不快なレベル。
×:べたつきが感じられ不快なレベル。
[手触り感(ハリコシ感)]
ラップフィルムの手触り感(ハリコシ感)は、評価者として、日常、食品包装用ラップフィルムを使用する100人を選出し、23℃、相対湿度50%RHの雰囲気中で、以下の基準により評価した。評価は評価者100人の平均により決定した。
〔手触り感(ハリコシ感)の評価基準〕
◎:フィルムに剛性感(ハリコシ感)があり十分なフィルム強度を感じられるレベル。
○:フィルムのハリコシ感を若干感じられるレベル。
△:フィルムのハリコシ感がなく強度的にやや気になるレベル。
×:フィルムにハリコシ感がなく強度的に非常に心許ないレベル。
[実施例1]
塩化ビニリデン単量体82重量%と塩化ビニル単量体18重量%とを、重合開始温度45℃にて重合時間30時間で重合率90%となるよう共重合させることにより、塩化ビニリデン単位の含有量が88重量%、重量平均分子量が9.0万である塩化ビニリデン系樹脂を得た。さらに得られた塩化ビニリデン系樹脂をテトラヒドロフラン/メタノール=20/80混合溶媒で1分間浸漬洗浄し、塩化ビニリデン系樹脂から一部オリゴマー成分を除去した。
なお、本実施例において、塩化ビニリデン系樹脂における塩化ビニリデン単位等の各単量体単位の含有量(mol%)は、核磁気共鳴(NMR)装置により測定した。また、塩化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定した。
得られた塩化ビニリデン系樹脂に、ATBC(アセチルクエン酸トリブチル、田岡化学工業(株))、ESO(ニューサイザー510R、日本油脂(株))をそれぞれ順に組成物全体に対し5.2重量%、及び1.8重量%の割合で混ぜたもの合計5kgを、ヘンシェルミキサーにて5分間混合させ、24時間以上熟成して塩化ビニリデン系樹脂組成物を得た。
上記の塩化ビニリデン系樹脂組成物を溶融押出機に供給して溶融し、押出機の先端に取り付けられた環状ダイのスリット出口での溶融樹脂組成物温度が170℃になるように、押出機の加熱条件を調節しながら、環状に10kg/時間の押出速度で押し出した。押出物を過冷却した後、インフレーション延伸によって、長さ(MD)方向に4.1倍に延伸し、幅(TD)方向に5.6倍に延伸して筒状のラップフィルムを得た。得られたラップフィルムの巻回体をそれぞれ28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[実施例2]
得られたラップフィルムをさらに120℃10秒熱固定した以外は、実施例1と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[実施例3]
得られた塩化ビニリデン系樹脂を、テトラヒドロフラン/メタノール=20/80混合溶媒に代えて、テトラヒドロフラン/メタノール=50/50混合溶媒で1分間浸漬洗浄し、塩化ビニリデン系樹脂から一部オリゴマー成分を除去したこと以外は、実施例1と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[実施例4]
塩化ビニリデン系樹脂として、塩化ビニリデン単量体78重量%と塩化ビニル単量体22重量%とを共重合させることにより得られた、塩化ビニリデン単位の含有量が86重量%である塩化ビニリデン系樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[実施例5]
得られたラップフィルムをさらに120℃10秒熱固定した以外は、実施例4と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[実施例6]
塩化ビニリデン系樹脂として、塩化ビニリデン単量体84重量%と塩化ビニル単量体16重量%とを共重合させることにより得られた、塩化ビニリデン単位の含有量が91重量%である塩化ビニリデン系樹脂を用いた以外は、実施例1と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[実施例7]
得られたラップフィルムをさらに120℃10秒熱固定した以外は、実施例6と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[比較例1]
塩化ビニリデン単量体83重量%と塩化ビニル単量体17重量%とを、重合開始温度45℃にて重合時間28時間で重合率90%となるよう共重合させることにより、塩化ビニリデン単位の含有量が90重量%、重量平均分子量が9.0万である塩化ビニリデン系樹脂を得た。
得られた塩化ビニリデン系樹脂に、ATBC、及びESOをそれぞれ順に組成物全体に対し5.2重量%、及び1.8重量%の割合で混ぜたもの合計5kgを、ヘンシェルミキサーにて5分間混合させ、24時間以上熟成して塩化ビニリデン系樹脂組成物を得た。
以降、実施例1と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[比較例2]
得られたラップフィルムをさらに120℃10秒熱固定した以外は、比較例1と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
[比較例3]
得られた塩化ビニリデン系樹脂をテトラヒドロフラン/メタノール=70/30混合溶媒で1分間浸漬洗浄し、一部オリゴマー成分を除去した以外は、実施例1と同様にしてラップフィルムの巻回体を得て28℃、60℃の恒温槽にてエージング(3週間保管)した後、種々の特性について上記のとおり測定した。該測定結果を表1に示す。
Figure 2016199315
本発明の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルムは、熱履歴による使用環境下での良好な密着性や引出性を発現するとともに、長期間保管または高温暴露時にも引出性に優れ、さらには、べたつきのないしなやかな手触り感をもたらし、好適な使用感を実現するので、食品包装用材料として好適に利用できる。
1…押出機、2…ダイ、3…ダイ口、4…ソック、5…ソック液、6…冷水槽、7…第1ピンチロール、8…パリソン、9…第2ピンチロール、10…バブル、11…第3ピンチロール、12…ダブルプライフィルム、13…巻取りロール、14…駆動部、15…支点軸、16…紙管、17…ハンガー、18…試験機下部、19…軸受け、20…巻回ラップフィルム

Claims (5)

  1. 塩化ビニリデン系樹脂を含有するラップフィルムであり、該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのラップフィルム表面へのブリードアウトしたオリゴマーの、示差走査熱量計(DSC)にて評価した低温側吸熱ピーク温度が35〜50℃である塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
  2. 該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのオリゴマーのラップフィルム表面へのブリードアウト量が、ラップフィルム1m2あたり10mg以上35mg以下である請求項1に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
  3. 該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちのオリゴマー以外のラップフィルム表面へのブリードアウト量が、ラップフィルム1m2あたり40mg以上60mg以下である請求項1または2に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
  4. 該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちの、ラップフィルム表面へのブリードアウト全量に対するオリゴマーのブリードアウト比率が5〜40wt/wt%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
  5. 該ラップフィルムの巻回体を60℃で3週間保管したのちにブリードアウトしたオリゴマー中の塩化ビニリデン単位(VDCユニット)比率が60wt/wt%以上70wt/wt%以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の塩化ビニリデン系樹脂ラップフィルム。
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