JPH0214898B2 - - Google Patents

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JPH0214898B2
JPH0214898B2 JP57057378A JP5737882A JPH0214898B2 JP H0214898 B2 JPH0214898 B2 JP H0214898B2 JP 57057378 A JP57057378 A JP 57057378A JP 5737882 A JP5737882 A JP 5737882A JP H0214898 B2 JPH0214898 B2 JP H0214898B2
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JP
Japan
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multilayer film
layer
film
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ethylene
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JP57057378A
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Isao Yoshimura
Osamu Mizukami
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0214898B2 publication Critical patent/JPH0214898B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/25Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C48/30Extrusion nozzles or dies
    • B29C48/32Extrusion nozzles or dies with annular openings, e.g. for forming tubular articles
    • B29C48/335Multiple annular extrusion nozzles in coaxial arrangement, e.g. for making multi-layered tubular articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/03Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
    • B29C48/09Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B29C48/03Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor characterised by the shape of the extruded material at extrusion
    • B29C48/09Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels
    • B29C48/10Articles with cross-sections having partially or fully enclosed cavities, e.g. pipes or channels flexible, e.g. blown foils
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    • B29C48/00Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
    • B29C48/16Articles comprising two or more components, e.g. co-extruded layers
    • B29C48/18Articles comprising two or more components, e.g. co-extruded layers the components being layers
    • B29C48/21Articles comprising two or more components, e.g. co-extruded layers the components being layers the layers being joined at their surfaces

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Packages (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、主として包装材料の用途に供する多
層系の高層延伸フイルムに関するものであり、具
体的には特定の混合組成物を含む層を少なくとも
1層、結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリブテン
−1より選ばれる少なくとも1種の重合体よりな
る層、表面層よりなる、少なくとも1軸方向に全
層を高度に延伸配向せしめた、耐熱性・収縮性・
シール性に優れた多層フイルム及びその製造方法
に関するものである。 その用途も収縮包装、ストレツチ包装、ストレ
ツチ−シユリンク包装等の他にスキンパツク包
装、非収縮包装、軟質深絞り包装その他の用途に
使用され得るものである。以下その用途の1例と
して詳しく説明をする。 フイルムによる包装方法には、それぞれフイル
ムの特性を生かした各種の包装方法、例えば、袋
状にシールする方法、フイルムをツイストするこ
とによる方法、熱を加えることによる収縮方法、
サランラツプ(旭ダウ社製品名)に代表される密
着ラツプ法、ストレツチラツプ法、スキンパツク
法等、数多くの方法が用いられ、それぞれに独自
の包装、特性が要求され、一つの方法ごとに、フ
イルムの基材、組成形状、特性等を適合させたも
のを選び、包装されているのが現状である。 それらの中で収縮方法とは延伸され配向がセツ
トされたフイルムの熱収縮性を利用し、予め被包
装物をゆるく予備包装例えばシールして、被包装
物を囲つた後、フイルムを熱風、赤外線、熱水、
その他、熱媒体により加熱収縮されて内容物をタ
イトに密着させる方法である。その特徴は、包装
物の外観が美しく商品価値を高め、内容物を衛生
的に保ちながら視覚及び触覚で品質を確認し得る
こと、異形物でも、複数個の商品でも1包みでタ
イトに固定及び包装でき、振動衝撃などに対する
保護性能がすぐれていること、等である。又、今
日スーパーマーケツトなどに盛んに用いられてい
るストレツチ包装方法に比較して、包装スピード
を上げること等ができる。又ストレツチ包装では
包装できないような異形物、トレー等の容器なし
の包装もでき得る。又、よりタイトに包装でき得
る等の特徴があるが、フイルムが収縮するまで充
分加熱しなければならない等、又一方これ等の一
般従来のシユリンクフイルムはストレツチ包装用
には、フイルム自体の伸び性が少なく、大きな伸
びを与えると、破断して破れてしまう点と、伸び
に対する応力が強すぎて簡単に伸ばす事が出来な
い点、又自己粘着性もほとんどない点等のため、
全く向かないタイプのものである、以上が従来の
シユリンクフイルムの欠点及び問題点となつてい
る。 上記欠点さえ解決すればストレツチ包装に比
し、シユリンク包装は、フイルムの使用面積、フ
イルムの省肉厚化、包装スピード等、よりメリツ
トのある包装方法とすることができる。 一方ストレツチ包装においては、伸びやすいフ
イルムを引き伸ばした時にフイルムに永久変形、
シワを残すことなく、被包装物の凹凸の形状や大
きさに応ずるところのフイツト性に富むこと、引
き伸ばしたフイルムを軽く圧着またはヒートセツ
トすることにより、包装の張りが戻ることなく簡
単にフイルムが固定されること、生鮮食品用とし
ては適度な気体透過性を有し、被包装物の鮮度の
低下が目減りを防ぐこと、被包装物を衛生的に保
ちながら視覚および触覚で品質を確認しうるこ
と、包装物の外観が美しく、被包装物の商品価値
を著しく高めること、必要に応じて安価な手動包
装機から高能率の自動包装機まで使い分けできる
こと等、又被包装物に熱を全く与える事がない等
優れた特徴を有する包装方法として、近年スーパ
ーマーケツト等で、青果物、生鮮物、生肉、ソウ
菜類等の包装に盛んに用いられていることは周知
の通りである。しかし、同フイルムの強度が低い
為、破れやすい、底部シール時にフイルムに穴が
開きやすい、遅延配向をかけないようにしてフイ
ルムを伸ばしやすくしてあるため、フイルムの弾
性率が低く、又操作性(機材適性、手作業性等)
を悪化させないために、フイルム厚みを極端に薄
く出来ず、厚みの厚いフイルムを使わざるを得な
い等の欠点及び問題点がある。今まで該可塑化塩
化ビニル(可塑剤を30〜33重量%含む)よりなる
フイルムと同等又はそれ以上に優れて他種のフイ
ルムは、色々と各メーカーが各種レジンよりなる
フイルムでもつて挑戦しているが今まだかつて成
功しておらず、公害、衛生上の問題から、可塑化
塩化ビニル以外のフイルムが早急に望まれている
にもかかわらずはるかに品質の劣つた、使いにく
いフイルムをやむなく試用しているにすぎず、こ
のものは使いにくく、現場でもいやがられてい
て、該フイルムをとても代替する程の量にも至つ
ておらず微々たる量しか使われていないのが現状
である。 本発明はその用途を特に限定するものではない
が、その好ましい一用途例としてまず第1に収縮
包装について説明する。 高級収縮包装用フイルムとして現在最も多く使
用されているのは、可塑化ポリ塩化ビニル(以後
PVCと言う)の延伸フイルムである。これは比
較的低温で高率の熱収縮を起こし、広い加熱温度
範囲で良好な収縮包装ができる大きな利点を有す
るためで、反面ヒートシール性、防湿性に劣り、
可塑性による衛生上の問題、同経時劣化の問題、
熱線による熔断時、塩素系ガス等の有毒ガスを発
生し、又使用済みのフイルムを焼却する際の腐食
性の有毒ガス、又包装物を低温で保存する場合、
寒冷地で取扱う場合、耐寒性に劣る為、フイルム
が硬くなり、脆くなり、破れやすくなつたりする
等に問題を有する。 そこで近年、ポリプロピレン系(以下PPと言
う)の収縮包装用フイルムが注入されてきたが収
縮性がPVCフイルムに比して劣るのが欠点であ
る。PP系の延伸フイルムは機械的性質、防湿性、
熔断シール性などの点で優れており収縮包装フイ
ルムとしては優れたフイルムである。 又PVCに比べて、原料コスト、比重が小さい
点に有利である。しかしPPは軟化温度が高い結
晶性高分子であり、且つ従来の延伸フイルムより
高い加熱収縮温度を有し、100℃前後の低温では、
収縮率が小さい。この為、収縮包装工程で高温に
加熱しなければならず、又加熱温度の許容範囲が
狭く、収縮率の温度依存度が急な為、包装時の部
分的な加熱むらが著しい収縮むらを生じて“し
わ”や“あばた”など実用上好ましくない欠点を
生じやすく、又これを防ぐ為充分加熱することは
被包装物の過加熱、フイルムの失透、溶融による
穴開き、性能劣化、シール部、エヤー抜き穴部の
破れ等を発生する等の大きな欠点になつている。
又包装経時後応力がぬけて被包装物がゆるみやす
く、又包装後のフイルムは硬く、もろくなる欠点
があつた。 又、従来のポリエチレン系のフイルムは、今ま
で分子に充分な延伸配向を付与することができ
ず、従つて、得られたフイルム熱収縮率特に熱収
縮応力が小さく、又収縮温度が高く、フイルムの
強度、光学特性も悪く、包装後の被包装物の結速
力も低く、特殊な用途に厚みをより厚くして、用
いられている。 又ポリエチレン系のフイルムでも高エネルギー
線を用いて、架橋反応を分子に充分生ぜしめて高
温で延伸したフイルムは熱収縮率、熱収縮応力が
大きく通常のポリエチレンに比して、透明性、光
沢などの光学特性、耐熱性等、諸特性に非常に衷
れた諸特性を有するが、しかし、高温度領域で収
縮するため劣化しやすく(特に光学特性が大巾
に)しかも温度に対し急激に収縮する等の加熱収
縮特性、高度の架橋のためヒートシールされにく
い、引裂抵抗性に劣り破れやすい等、又電源線に
よるカツトができ難い等のため、包装スピードが
劣つてしまう等の欠点を有する。以上のように収
縮包装する場合の重要な特性の一つとして低温で
充分包装できることが望まれ特に生鮮食品物を包
装する時、等に必要とされる。 以上のように、フイルムの収縮温度(実用的に
は20%以上収縮することが必要)が高いか、又は
それが温度により急冷に変化率が大きく収縮する
場合は、特に包装品の仕上りを良くするためには
重合体の融点をはるかに越える温度で、しかも非
常に狭い条件内で包装しなければならず、フイル
ムの特性の低下の度合いが大きく問題を有するも
のであつた。 又、一方延伸フイルムの製法には、ポリプロピ
レンの場合は一度押出し機、ダイより溶融押出し
急冷したチユーブ状原反を、150〜160℃の高温に
再加熱し、内部に空気を導入することにより延伸
する方法、又低密度ポリエチレンの場合は、従来
同様の二軸延伸し高度の延伸配向をセツトしよう
とすることは、加工時、破れてしまいやすく、技
術的に非常に困難なこととされている。 そのために、インフレーシヨン法により例えば
180〜220℃の温度にて押出されてから適当に空気
により冷却させながら、即膨らまして所定のサイ
ズのフイルムとする方法が一般的である。 この方法はきわめて安価に容易にフイルムを製
造し得る特徴があるが、分子間の流動が起こりや
すく、延伸によつて満足な分子配向をセツトする
ことができない。又、光学特性も大巾に劣る。従
つて熱収縮率、熱収縮応力が小さく、高温側にあ
り、特殊な用途にフイルム厚みを増加させてしか
用いることができないものである。そのために低
密度ポリエチレンを成型した後、適当な条件下で
高エネルギー放射線を照射して部分的に架橋反応
を生ぜしめてから、融点を越える高温(例えば
140℃)に再加熱し延伸することにより、分子間
の流動を防ぎ充分な分子配向をセツトする方法等
があるが低温収縮性の度合は低く、裂けやすいフ
イルムとなつてしまう。 又、最近、これらのフイルムの欠点を改良すべ
く、いくつかの試みがなされている。例えば特公
昭45−2699号公報ではエチレン−酢酸ビニル共重
合体とアイオノマー樹脂との混合組成を用い、例
えば100℃で延伸することにより、加熱時流動特
性を改良して、延伸フイルムを得る方法がある。
この方法では、強度も本発明のフイルムより低い
レベル(引張強度4.2Kg/mm2)で、光学特性に劣
るものとなる。又収縮後の光学特性は大きく悪化
する傾向にある。又特公昭46−4075号公報では特
定のエチレン−プロピレン共重合体を用いて延伸
する方法等があるが、PVC系フイルムに比して、
光学特性、加熱収縮特性、強度等、又加工性とも
まだ充分ではない。 又、新しい包装用フイルムとして、各種多様の
複合の多層系フイルムが知られている。 最近は、要求特性の高度化により、ますます複
合化の方向にある。例えば、無延伸に近いフイル
ム又は延伸したフイルムに他樹脂を溶融ラミネー
トしたもの等がある。 例えば、無延伸のキヤスト法によるポリプロピ
レン(C.PPと言われている)又は延伸したポリ
プロピレン(O.PP)に他樹脂を溶融ラミネート
してヒートシール性を改良したフイルム又は塩化
ビニリデン系ラテツクスをコーテイングして、バ
リヤー性能を付与したフイルム(Kコートフイル
ムと言われている)等、用途ごとに多種多様なフ
イルム及び組合せが選ばれている。 又、一方、多種類の樹脂を各々別々の押出機で
溶融して、多層ダイを用いて、その内部で合流、
融合して押出し冷却してフイルム及びシートにす
る共押出フイルムが一般に知られている。 しかし、いずれも多層を構成する各層とも、高
度に延伸されたフイルムを得るには、各樹脂ごと
に最適の押出条件、延伸条件等が異なり、従来の
技術では製造時に偏肉、タテすじ、パンク、破
れ、各層の剥離、界面荒れによる白化などの不良
現象が発生し、又、目的の特性のフイルムとは異
なつてしまい、これらの欠点解決は今迄非常に困
難なこととされている。又本発明者等はこれら欠
点を解決するために特願53−154966、特願54−
25642、特願54−152883等を発現したが、本発明
はこれらの発生明の更に不足する性質を充分に満
し、その用途も拡大し、更に優れた発明に到達し
たものであり、後述の比較例と比較すればこの事
はより一層明確化する。 次に本発明の第2の用途例としてストレツチ包
装について説明する。 従来、これに用いられる包装用フイルムには、
可塑剤を多量に、たとえば30重量%以上も含む軟
質塩化ビニル樹脂(以下PVCと略記する)を素
材としたフイルムのみが商業的に使用されている
が、これらのものは大量の可塑剤を混入しなけれ
ば加工も難しく、また柔軟な性質を持たすことも
できず、この種の用途には向かない。このように
大量の可塑剤、たとえば、ジオクチルフタレート
等を用いているため、水蒸気の透過量が多くな
り、被包装物が変質しやすい等、また可塑剤が被
包装物に移行し汚染しやすい等、包装作業時フイ
ルムを熔断すると可塑剤のガス及び腐食性の塩素
系ガスを発生し、衛生上好ましくないこと、また
使用済みのフイルムを焼却する際に有毒ガスを発
生すること、包装物を低温で保存する場合、耐寒
性に劣るためフイルムが硬くなり、柔軟でなくな
り、脆くなり、破れやすくなつたりする等に問題
を有している。 ところが、単に汎用性のあるポリオレフインの
うち、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン系重合体によるフイルムは、
前記これらの欠点に関して優れた性質を有してい
るが、本発明の目的とする用途に必要な他の重要
な性質を備えておらず、包装用フイルムとして下
記の特徴の全てを満足しうる実用的なストレツチ
包装用フイルムとすることは、これまで不可能な
ことであつた。即ち、ストレツチ包装に用いうる
フイルムは、以下の性質を全部同時に満たしてい
なければならない。 イ フイルム−フイルム間の粘着性に優れている
こと ロ 適度の(優れた)変形回復性の速度の弾性伸
びを有し、機械的強度に強いこと ハ 適度の滑性を有すること ニ 透明性、光沢等の光学特性に優れていること ホ 適度のガス透過率を有すること ヘ 表面に水適をためない、防曇性に優れている
こと ト 包装作業性に優れていること チ シール時の耐熱性を有していること たとえば、ポリプロピレンの無延伸のフイルム
は、まずストレツチ包装する時に引き延ばすと、
ある部分だけが伸び、極端な厚みむらが発生する
ネツキングと呼ばれる現象がおこり、荷重を除い
ても、その部分を引き延ばされたままになつてい
るため、包装物の外観を著しく損じ、包装の目的
を達しえない。また同延伸フイルムは硬く、強
く、伸びも少なく、引き延ばすのに非常に大きな
力を必要とし、被包装物を破壊してしまう。また
粘着性も全くなく、伸び粘着性を持たすために、
ポリブテンのごとき可塑剤を混合して用いても、
5重量%以上も用いなければ粘着性は付与され
ず、またそのようにすると、ポリオレフインは塩
化ビニルのように可塑剤を保持する能力がないた
め、ほとんどが表面にブリードアウトし、ベトベ
トになり実用に程適しないものとなる。 高密度ポリエチレンフイルムも同様に硬く簡単
に伸ばすことが出来ず、同様な結果となり、実に
不透明で光沢がなく、問題にならない。 高圧法の低密度ポリエチレンのフイルムは、か
なり上記のものに比べソフトになるが、無延伸の
ものはやはりネツキングが起り、変形回復性も少
なく、強度も弱く、透明性もさほど好ましくな
く、粘着性もなく、本発明の目的には使用できな
い。また電子線などを用いて架橋結合をもたせ、
延伸しやすくして通常の方法で延伸したものは、
ポリプロピレンの場合と同じ欠点を有するように
なり、やはり本発明の目的であるストレツチ包装
用基材として使用でき難い性質のものである。 またもし、スチレン−ブタジエンラテツクスお
よびその他ゴム基材からなるほぼ完全な変形回復
性を有する弾性エラストマーからなるものでは、
ネツキングのような現象はないが、光学特性およ
び食品衛生上の問題を有する他に、伸長の強度が
ほぼ完全に伸度に比例し、変形回復レスポンスが
瞬時に行なわれるため、フイルム端部を被包装物
又はトレイ下部にセツトする前にフイルムが戻つ
てしまう等の問題を有し、本発明の用途の一つと
はなり難い性質のものである。 又これらポリオレフイン系のフイルムの中で結
晶性1,2−ポリブタジエン系、エチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)を主体として、これに
防曇剤、粘着剤等を添加し通常一般の方法(T−
die法、空冷インフレーシヨン法等)によりフイ
ルム化したフイルム等が試販されているが欠点が
多くいまだ本格的販売に達せず、従来のフイルム
の代替可能なレベルまで達していない。 それらのフイルムは、包装時の伸びやすさとシ
ール部の耐熱性及びシールしやすさ、更にフイル
ム強度による包装時の破れ防止等の互さ相反する
性質を全部同時にクリアーすることが出来ず、平
均された中途半端な性質となつてしまうためであ
る。例えばEVA系のフイルムで言えば伸びやす
くするためEVAの酢酸ビニル(VAc)含量をア
ツプしてゆく、そうすると塑にシール時底部(ト
レーでの)が熱により溶融し、破れやすくなる傾
向にあり、そのためそれを防ぐにはフイルム厚み
を例えば16μから20μ又22μ、24μとアツプしなけ
ればならなくなる、そうすると、又伸びにくくな
る、ゴム状弾性成分によりフイルム同志がシール
する前に粘着しにくくなる、又フイルムが弱くな
り破れやすくなる等の欠点も、同時に増大するこ
ととなる。又コスト上不利となる等の問題点を有
するようになる。 又他種のポリマーを特に低密度ポリエチレン
(特にリニアータイプのもの)、ポリプロピレン、
ゴム類等を混合してゆくと透明性、光沢等の重要
な特性が低下する傾向にある点に更に問題を有す
る様にもなる。 本発明者等はこれらのフイルム及び製法の欠点
を更に改良すべく研究を進めたところ、加熱収縮
特性、特に低温での加熱収縮率、加熱収縮応力、
及び加熱収縮特性の温度依存度の広さ、光学特
性、フイルムのシール性、伸び特性、強度等を同
時に大巾に改良した可塑化PVCフイルムに劣ら
ない優れたフイルム及び、それ等の安価で加工性
の優れた特定の製造方法を見いだした。 すなわち、本発明者等は特定の層を配置し、特
定の加工条件下で処理をした複合フイルムとする
ことにより、前述の各種フイルムの欠陥を同時に
クリアーした今までにない各種の包装方法に最も
適した、新規なフイルム及びそれの製法の発明に
達したものである。つまり本発明は複合フイルム
で、特定混合組成・成分を含む層を設け更に他の
特定の層を組合わせることにより、更に加えるに
特定の条件下で冷間延伸する事により、今迄にな
い高度な延伸配向とその他、優れた性質を、該混
合組成・成分と他種レジンによる層との相乗効果
により発揮させ得る点に特徴がある。 該混合組成・成分、又はそれ以外の他種樹脂単
体の延伸条件を越えた、つまりそれら単独では達
成する事の出来ない条件下で、例えばより低温の
条件下で非常に安定に、特に高度の延伸配向が各
層に均一に付与され、伸び、強度、透明性、その
他諸特性に特に優れたフイルムが得られるもので
あり、本発明のフイルムは、各種包装用フイルム
として、特に限定はしないが、その1つに収縮性
フイルムとしても、良好な性質を有する、特に光
学特性、強度、ヒートシール特性、伸び、応力緩
和特性に優れた、低温収縮性、収縮応答性(スピ
ード)等に優れたフイルムとする事が出来る。他
の1つにストレツチ−シユリンク包装用、ストレ
ツチ包装用等に向くフイルムでもある。 更に詳しくは、 (A)が低密度ポリエチレン又はビニルエステル単
量体、脂肪族不飽和モノカルボン酸、該モノカル
ボン酸アルキルエステルより選ばれる単量体とエ
チレンとの共重合体、又はこれらの誘導体から選
ばれる少なくとも1種の共重合体、 (B)がVicat軟化点60℃以下の軟質エラストマ
ー、 (C)が結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリブテン
−1のいずれか又はこれらの混合重合体であり、 (A)+(B)+(C)、(A)+(B)、又は(B)+(C)より選ばれ

特定の混合組成物を主体として含むベース層を、
該(C)より選ばれる重合体よりなる層(H層)に少
なくとも1層隣接して、更に該(A)、(B)又は結晶性
1,2−ポリブタジエン等から選ばれる少なくと
も1種の重合体を表層(S層)として配置し、少
なくとも4層よりなる耐熱性・収縮性・シール性
に優れた高強度、高延伸多層フイルム及びこれの
製造方法に関するものである。 本発明における特定混合組成・成分よりなるベ
ース層とは具体的には低密度ポリエチレン又はエ
チレンと共重合可能なビニル・エステル単量体、
脂肪族不飽和モノカルボン酸、該モノカルボン様
アルキルエステルより選ばれる単量体とエチレン
との共重合体又はこれらの誘導体等より選ばれる
少なくとも1種の重合体、好ましくはエチレン−
酢酸ビニル共重合体(A)と、特定のエチレン・αオ
レフイン共重合体エラストマー(B)と、結晶性ポリ
プロピレン、結晶性ポリブテン−1のいずれか又
はこれらの混合重合体(C)との組成のうち、(B)を必
須成分とする混合組成よりなり、具体的には(A)と
(B)、(B)と(C)又は(A)と(B)と(C)の混合組成よりなり、
又更にこれら組成にエネルギー線処理された、沸
騰キシレン不溶ゲル0〜50重量%でメルトインデ
ツクス1.0以下である組成物と主体としたものを
も含まれる。従来、結晶性ポリプロピレン(以下
IPPと略記する)の各種の特性、特に、熱安定
性、低温時の強度、耐衝撃性等を改善するために
IPPを主体とし、これにエチレン−プロピレン共
重合体ゴム(以下EPRと略記する)を一部混合
する方法;特公昭35−7088、特公昭36−15042、
特開昭52−78977等が提案されている。しかし、
これらの方法ではIPPとEPRの相溶性は必ずしも
良好と言えず、薄いフイルム状に加工した場合表
面が荒れて光学特性が大きく悪化し、強度も不充
分なものであつた。又、これらを少しでも改善す
るために非晶質のアタクテイツクポリプロピレン
類を更に混合する方法;特開昭49−112946、特開
昭48−96638等が提案されている。これらはいず
れもIPPを主体として改良をすすめたものであ
り、薄いフイルム状とした時にはまだ混練分散
性、強度、耐熱性、シール性等その他に問題を有
するものであつた。 本発明に用いる特定混合組成・成分はヒートシ
ール性、各強度特性、柔軟性、透明性、フイルム
の腰強度(弾性率)、耐熱性、耐寒性、他層との
接着性等を相乗的に改良せしめ、比較的軟質から
硬質まで自由に調整出来るものであるのみなら
ず、本発明におけるフイルムの加工時に、本発明
の特定の条件下では、単体層としては全く延伸の
不可能である他層を形成する所の他樹脂層の冷間
延伸をも可能ならしめ、相乗的に加工性を飛躍的
に向上する効果を発揮し、得られたフイルムも特
に優れたものが得られるである。 ここに組成(A)は硬質、軟質の中間程度の比較
的、低結晶性(X線法により20〜65%の結晶性)
の重合体が好ましく、低密度ポリエチレン(好ま
しくはリニアー・低密度ポリエチレン)、又はビ
ニルエステル単量体、脂肪族不飽和モノカルボン
酸、該モノカルボン酸・アルキルエステル誘導体
から選ばれる単量体とエチレンとの共重合体の群
から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、こ
れらには好ましくはエチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体(EEA)、エチレン−メタアクリル酸メチルエ
ステル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル
酸共重合体(EAA)、エチレン−メタアクリル酸
共重合体(EMA)、又はこれらの少なくとも一部
がケン化されたカルボキシ基を有する重合体の少
なくとも一部分がアイオノマー化された重合体
(アイオノマー樹脂)よりなり、これら共重合体
のエチレン以外の単量体の量は好ましくは2〜12
モル%で、より好ましくは3〜10モル%である。
この量が2モル%以上の場合はシール性、柔軟
性、透明性、各強度特性等に優れてくる。又12モ
ル%以上では押出し加工性、他成分との混合性、
耐熱性等に劣つて来たり、又表層として外層とな
つた場合、面同志がブロツキングして取扱いに問
題を有する傾向となる場合がある。又これらの原
料としてそのまま用いる場合の樹脂のメルトイン
デツクスは通常0.2〜10で、好ましくは0.3〜5で
ある。0.2以下では原料の混合性、押出し性に問
題を有し、又それ以上では基材としての強度が不
足する場合があり、例えば、延伸時バブルが破れ
やすくなる等の悪い現象があり好ましくない。以
上のうち混合組成層(ベース層)として用いるの
に最も好ましいのはEVAでありその酢酸ビニル
基含量は好ましくは3〜8モル%、更に好ましく
は3〜7モル%である。又リニアー・低密度ポリ
エチレン(LLDPE)とは、中、低圧、又は場合
によつては高圧法でも得られた線状低密度のポリ
エチレンのことで、特にαオレフインとしてプロ
ピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテ
ン、オクテン、4−メチル−1−ペンテン等の炭
素数C3〜C12のαオレフイン類から選ばれる少な
くとも1種のオレフインを7モル%以下、好まし
くは1〜5モル%程度共重合したものであつて、
好ましくはメルトインデツクス0.2〜10、密度
0.910〜0.935g/cm3のものである。又DSC法(10
℃/分のスキヤン・スピードで測定)での結晶融
解温度(mp)は110℃以上125℃までのものを言
い、通常の高圧法による分岐した低密度ポリエチ
レンの密度0.915〜0.927g/cm3のもので結晶融解
温度が100〜108℃のものと区別されるものであ
る。 次に組成(B)のVicat軟化点が60℃以下の軟質エ
ラストマーとはエチレン−αオレフイン共重合体
エラストマー、ブチルゴム系エラストマー、スチ
レン−ブタジエン系エラストマー(特に熱可塑性
ブロツク共重合体)等であり、好ましくはエチレ
ンとαオレフインとの共重合体よりなる熱可塑性
エラストマーで、エチレンと炭素数が3〜12のα
オレフインから選ばれる1種又はそれ以上のαオ
レフインとの軟質の共重合体のことを言い、又場
合によつては更に少量の、ポリエン構造を有する
炭化水素例えばジシクロペンタジエン、1,4−
ヘキサジエン、エチリデン−ノルボルネン等又そ
の他を更に共重合させても良い。αオレフインと
してはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、
ヘプテン−1、4メチル−1−ペンテン、オクテ
ン−1などであり、好ましくはプロピレン、ブテ
ン−1である。共重合体のエチレンの含量は20〜
95モル%、好ましくは40〜93モル%、より好まし
くは65〜90モル%の範囲である。更に好ましくは
75〜85モル%である。 これら共重合体の性質は密度0.91g/cm3以下
で、混合組成ベース層して用いる場合は好ましく
はVicat軟化点〔ASTM D1525(共重1Kgの値)〕
が60℃以下、より好ましくは50℃以下であり、一
般にゴム状の領域で実質的に非晶質のものから結
晶化度X線30%程度以下の低度の部分結晶性のも
のも含むものとする。好ましいのは、エチレンと
プロピレン又はブテン−1の共重合体で、又はこ
れらに少量のジエン構造を有する化合物を共重合
体として含む場合で、例えばバナジウム化合物と
有機アルミニウム化合物系の触媒で重合したラン
ダム共重合体でメルトインデツクスが0.1〜10、
好ましくは、0.2〜6の熱可塑性エラストマーで
あり、これらは通常の取扱いが一般の非加硫ゴム
のようにその形状がブロツク状でなくしかもコー
ルド・フローを起こさない、ペレツト状で供給さ
れ、単体でもフイルム状に押出し加工出来得る程
度の充分な熱可塑性を有するものが好ましい。 次に重合体(C)は比較的硬質で比較的結晶化度の
高い成分よりなる、結晶性ポリプロピレン、高分
子量結晶性ポリブテン−1(以後それぞれ、IPP、
PB−1と略する)である、これらは好ましくは
Vicat軟化点100℃以上の比較的硬質の重合体よ
りなる。重合体(C)の一つであるIPPは通常市販さ
れている様な、アイソタクテイシテイの高い結晶
性ポリプロピレンを言い、プロピレンの単独重合
体、又はプロピレンと7モル%以下のエチレン、
ブテン−1等又はその他のαオレフインとの共重
合体を含むものが好ましい。又はそれぞれ任意に
混合してもよい。 メルトフローインデツクス〔以後(MFI)と
略する〕は0.1〜30、好ましくは0.5〜20であり、
より好ましくは0.7〜1.5である。メルトフローイ
ンデツクスが上記以下では加工時における混合性
及び光学性等に問題を有する様になり、上記以上
では多量に用いる場合押出安定性及びシール部の
安定性に問題を有するようになる。 又、ポリブテン−1はブテン−1含量93モル%
以上の結晶性で他のモノマーとの共重合体をも含
む高分子量のものとし、液状及びワツクス状の低
分子量のものとは異なり、上記と同様な理由でメ
ルトインデツクス0.2〜10のものが好ましい。又
上記の内、IPPとPB−1との混合物も好ましく
用いられる。又、後述のH層として用いる場合
は、上記の単独又は混合ポリマーにその改質ポリ
マーとして、更に加て前述の重合体(B)又は(A)を混
合させて変成させても良く、これ等が目的に応じ
て自由に用いられる。又、上記の他に適度の相
溶、分散性があり本発明の目的にあう硬質のポリ
マーがあればこれも使い得る。 本発明のフイルムの特定混合組成・成分よりな
るベース層は上記の各成分よりなり、その組合せ
及び混合量は:(A)と(B)、:(B)と(C)又は:(A)
と(B)と(C)の混合組成より実質的になりこれらの量
の範囲はその重量比にて好ましくは 0.05≦B/(A+B)≦0.90、 0.30≦B/(B+C)≦0.90又は 0.05≦B/(A+B)≦0.90で且つ0.05≦C/
(A+B)≦2.0である、 又より好ましくは 0.07≦B/(A+B)≦0.70、又は 0.40≦B/(B+C)≦0.87、又は 0.07≦B/(A+B)≦0.70で且つ0.07≦C/
(A+B)≦1.0である、 又更に好ましくは 0.10≦B/(A+B)≦0.50、又は 0.50≦B/(B+C)≦0.85、又は 0.10≦B/(A+B)≦0.50で且つ0.10≦C/
(A+B)≦1.0である。 ここで軟質成分(B)の混合量が少ない場合は、
、、の場合とも混合物としての、相乗効果
を発揮し難くなり、諸特性が低下する。例えば、
フイルムの強度、光学特性、低温特性、柔軟性、
シール性、延伸性等に劣つてしまう。又多すぎて
もフイルムが軟質化しすぎ、耐熱性、シール特
性、光学特性が低下する傾向にある。また、上に
(B)成分の使用量の範囲を段階を追つて式で示した
が次第に狭い範囲に絞り込んでゆくと、の
場合とも混合物としての相乗効果が大きくなり、
諸特性が向上してくる。例えば、フイルムの強
度、光学特性、低温特性、柔軟性、シール性、延
伸性等が段階を追つて向上する。 以上の各混合組成組合せの内、ベース層として
特に好ましい組合せは、の(A)と(B)と(C)であり、
この場合について記述すると組成(C)は、混合組成
の引張、衝撃強度、耐熱性、押出成型性、弾性
率、ヒートシール範囲を他の成分と相乗的に改良
し、特に耐熱性、押出成型性、弾性率、ヒートヒ
ール範囲等における効果が大きい。その効果は混
合量が少ない場合は、例えばフイルムの加工性、
又、ヒートシール範囲、強度に改良の効果が少な
くなる。又、耐熱性も期待値が低下する。多すぎ
ると、押出成型性、透明性、柔軟性、衝撃強度等
に劣つて来る等のため好ましくは、上記の範囲で
ある。ここで、成分(A)は、前述の中、好ましくは
特定のエチレン系共重合体よりなり、前述の3成
分(A)、(B)、(C)の混合体の中で主体となる事が好ま
しい場合がある。 3成分の内成分(A)と成分(C)のみの混合は、通常
混合性、相溶性があまり良くなく、前述の相乗効
果も期待し難いが成分(B)を、加えると、それらの
欠点を著しく改善するものである。 これらの理由は、成分(A)に含まれるエチレンと
極性官能基に関係する構成からくる特性と他成分
の微妙な相互作用、又、混合体の結晶構造、及び
混合体の分散状態、処理による効果等、複雑な相
乗作用によるものと思われる。 例えば、成分(A)が主体の場合、上記各成分を、
ペレツト状で、ドライブレンドし、混練能力の優
れた押出機により、熔融混練押出しを行なつてフ
イルム原反とした時、成分(A)に分散している成分
(C)の内部か、その周囲近辺に、成分(B)が複雑に分
散又は反応し、相互作用をしている状態等が考え
られる。 これらは、成型条件により、フイルム状成型物
に加工して、流動配向を与えた場合その形状が異
なつてくる。 例えば、比較的高温230〜260℃で上記混合物を
小さなスリツト、例えば1.5mmを有するフイルム、
シート等用のダイから押出し、そのまま、又一定
のドロー比をかけて押出し、急冷してフイルムに
加工した場合は、硬質成分(C)の種類、量にもよる
が、例えば30重量%のPPを混合して行なつた場
合には、成分(C)、PPのある部分は主成分(A)の中
で流れる方向に、その分散粒子を繊維状に配向さ
せた。あたかもガラス繊維で強化した如き構造に
もなり、非常に強度等特性の改善された性質も発
揮される場合があると思われる。又、該処理後加
工を加えると更に特徴が発揮される場合があるが
必ずしも必須とは限らない。 又(B)+(C)の場合、特に好ましく使用される(B)熱
可塑性エラストマーはエチレン含量65ないし95モ
ル%、好ましくは75ないし90モル%の非晶性又は
部分低結晶性のプロピレン、ブテン−1とのラン
ダム共重合体でありペレツト状で供給されるもの
である。又ベース層は上記混合重合体が少なくと
も50重量%、好ましくは80重量%以上になるよ
う、諸特性を害しない範囲にて他樹脂を使用した
層として用いても良い。 又本発明の特殊多層フイルムに用いる特定の混
合組成・成分は他の樹脂と多層に押出して原反と
した後に、高エネルギー線、例えば電子線(β
線)、γ線、U.V.線処理等により活性化処理し架
橋反応を起こせしめ改質しても良くその場合、そ
の「後処理」の程度は沸騰キシレン不溶ゲル0〜
50重量%でメルトインデツクス1.0以下であり、
好ましくは同ゲル0.1〜40重量%で、メルトイン
デツクス0.5以下、 より好ましくは同ゲル0.5〜30重量%で、メル
トインデツクス0.1以下、 更に好ましくは同ゲル1〜25重量%で、メルト
インデツクス0.1以下、 又更に好ましくは同ゲル1〜20重量%で、メル
トインデツクス0.1以下である。 不溶ゲルが上記の量よりも多いと成型品の伸
び、強度の低下、劣化、が起こり特にフイルムと
した場合のヒートシール特性の悪化、例えばシー
ルされなくなる、熱線により切断出来なくなる、
破れやすくなる等の問題を有するようになり、上
記の程度が好ましい。また、不溶ゲルの量を段階
を追つて示したが、上記量の範囲が狭まつていく
につれてシール性、耐熱性、延伸加工性等の特性
のバランスがよくなる。 次に本発明の他の層として該(C)よりなるH層と
しては、前述の、結晶性ポリプロピレン(IPP)、
結晶性ポリブテン−1(PB−1)より選ばれる単
独又は混合重合体であり、好ましくは後者の混合
重合体である。又上記の他に、IPPよりビカツト
軟化点の低い他の重合体を50重量%以下、好まし
くは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下
含む場合でも良い。その場合H層は他層より耐熱
性のある組成とした構成にすれば都合が良い。耐
熱性とは、樹脂自体及び混合組成物として有して
いる性質及び後述の用途に測定時に、他層との相
乗効果として表わされる値である。 次に本発明の他の層として、該組成(A)、(B)他か
ら選ばれる少なくとも1種の重合体を配した表層
(S層)は、好ましくは前述リニアー・低密度ポ
リエチレン(LLDPE)、又はエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重
合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体(EEA)、又はエチレン−アクリル酸エス
テル及びエチレン−メタアクリル酸エステルの少
なくとも1部分以上ケン化したものの少なくとも
1部をイオン架橋した樹脂(Io)、エチレン−α
オレフイン共重合体(好ましくはエチレン−ブテ
ン−1ランダム熱可塑性エラストマー)結晶性
1,2−ポリブタジエン等より選ばれる。 LLDPEの場合その好ましい範囲はメルトイン
デツクス0.2〜10、密度0.910〜0.936g/cm3であつ
て、より好ましい範囲はメルトインデツクス:
0.2〜8、密度:0.910〜0.925g/cm3である。更に
より好ましくはメルトインデツクスが0.2〜6で
ある。メルトインデツクスの下限はフイルムへの
押出性に限界がある為であり、上限は表層として
利用した場合の前述主体(ベース)層(ABC混
合組成物よりなる)の冷間延伸性に不安定性をも
たらし、又、フイルムとした場合の、シール部の
シール強度の不足、フイルム強度の不足等をもた
らす為である。又密度の下限は樹脂の製法上よ
り、又上限は、上述のメルトインデツクスの上限
の場合と同じように延伸性の不安定性、及び冷間
延伸されたフイルムの光学特性、特に収縮後の光
学特性の悪化等がひどくなる(例えばHaze値、
光沢度など)等の傾向になる為である。上記の範
囲内においては上述の加工性、諸特性の悪化も又
他層特にベース層の諸特性を阻害する事もなく、
かえつて他の層との相乗的効果で、これらの諸フ
アクターが逆に著しく改善される事が明らかとな
つた。特に特性では諸強度特性、シール特性、高
温耐油性特性に改善が著しい。又DSC法(昇温
スピード10℃/分)で測定した結晶融解温度
(mp)のピーク値が110〜125℃のものが好まし
い。又コモノマーの相手としてオクテン1、又は
4メチル−1−ペンテン、セキセン−1等その他
の長鎖又は分岐の多いモノマーを選んだものが好
ましい。又主体をなすリニアー・低密度ポリエチ
レンは上述の諸特性を大きく阻害しない程度に他
の重合体を混合して用いてもかまわず、その限度
は混合する他成分が50重量%以下、好ましくは40
重量%以下、より好ましくは30重量%以下であ
る。 次にエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
の場合酢酸ビニル基含量:3〜10モル%、好まし
くは3〜7.5モル%、より好ましくは3.5〜6モル
%であり、メルトインデツクスは好ましくは0.2
〜5、更に好ましくは0.5〜3、更に好ましくは
0.5〜2.0である。他の該脂肪族不飽和モノマー系
共重合体の場合もこれに準ずる。又該エチレン−
αオレフイン共重合体の場合好ましくはエチレン
−ブテン−1ランダム熱可塑性共重合体エラスト
マーである。その場合MIは1〜25である。又該
結晶性1,2−ポリブタジエン重合体の場合は熱
可塑性で結晶化度が:10〜35%で、メルトフロー
インデツクス(150℃):1〜10のものである。 以上の内、好ましいのはEVA、LLDPEであ
り、又他種のレジンを、本層の目的であるシール
特性、光学特性(特にHazeの値光沢の改良)、特
に収縮後の光学特性悪化防止に他層との相乗効果
によりその力を発揮する特徴等を損なわない範囲
で混合して用いても良い。その程度は50重量%以
下、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30
重量%以下である。 又本層にはスリツプ剤としてエルカ酸アミド、
オレイン酸アミド、ステアリン酸アミドその他の
適当な添加剤を単独又は複合して用いる事が好ま
しく、その範囲は0.1〜0.7重量%、より好ましく
は0.2〜0.5重量%である。又他に単独で又は加え
て防曇剤として、脂肪酸の多価アルコール・エス
テル類、ポリオキシ・エチレンアルキルフエニル
エーテル類の非イオン系界面活性剤を用いる事が
好ましく、それ等にはオレイン酸・ジグリセリン
モノグリセライド、ソルビタンモノラウレート、
ポリオキシ・エチレンノニル・フエニルエーテ
ル、その他がある。その使用量は一般に0.3〜5
重量%である。 又他に可塑剤として少量のミネラル・オイルを
添加しても良い、その好ましい範囲は0.5〜5重
量%程度である。又更に必要により粘着性付与剤
としてロジン類、石油樹脂、テルペン樹脂類を上
記に添加しても良い、その好ましい範囲は0.5〜
7重量部%、より好ましくは1〜5重量%であ
る。これ等の各々添加剤はそれぞれ単独又は混合
して、随時目的に合わせて使用すれば良いが、そ
の合計の使用量はほぼ0.3〜10重量%であり、好
ましくは0.3〜5重量%である。 又上記の添加剤類はその効果を更に発揮するた
めに、前述のベース層にも添加しても良く、その
場合各添加剤は、S層を弾して表面ヘブリード・
アウトしてS層のみに添加した場合に比しその効
果を増加せしめ、更にブリード・スピードをベー
ス層により調整する事が出来、効果の持続性を保
持出来る相乗効果をも発揮する効果がある。又単
層フイルムに用いる場合に比較して、その理由は
判らないが表面の汚染現象が特に少ないのは予期
しない効果の1つである。 各層の厚み構成として、ベース層の、全層厚み
の内での比率は好ましくは20〜80%、より好まし
くは30〜70%、更に好ましくは40〜70%であり、
上記範囲の下限は、ベース層の冷間延伸力で他層
それ自体単独で冷間延伸を達成する事の出来ない
樹脂層にも同延伸を達成させ本発明の相乗効果を
発揮させるために必要な比率であり、又ベース層
の組成が付与せしめる前述の諸特徴を発揮するた
めに必要な厚みでもある。その比は各層構成、フ
イルムの目的により最適に決定すれば良い。例え
ば他層に冷間延伸を付与せしめ難い組成層がある
場合はベース層の下限は比較的高く、逆に付与せ
しめやすい組成層がある場合は言うまでもなく、
加工上のみを考えると低いレベルで良い、但し現
実にはベース層の加工性(つまり冷間延伸力)以
外の、組成物よりなる層としての特徴を生かすた
めには、両者のバランス上で決定すれば良い。上
記範囲の上限は利用する他層の効果により決定さ
れるべき比率でありその目的により、随時決定す
れば良い。 又次の層としての該組成(C)よりなるH層は、他
層より弾性率が高く、且つVicat軟化点、又は結
晶融点で表わされる耐熱性と、本冷間冷伸法の中
でベース層に上乗せせしめて始めて発揮される、
低温収縮特性との相反する性質を同時に保有する
ものであり、更にフイルムの腰強さ、寸法安定性
等も本発明者等の前述の特願に比し格段に改良さ
れているものである。本発明の方法以外の高温延
伸法、又は通常の低倍率延伸法、未延伸法での層
として存在する場合は本発明の目的が達成され得
ないのは言うまでもない事である。よつて全層に
対する厚み比率は好ましくは5〜60%、より好ま
しくは10〜50%、更に好ましくは20〜40%であ
る。下限は本層としての前述の相乗効果を発揮せ
しめるため、又上限は他層としてのベース層、ス
キン層としての効果を相乗せしめる為と加工性に
よるものであり、目的に応じた層構成を決定する
時に上記レベルであれば都合が良い。 又次の層構成をなす、表層(S層)としては、
その全層に対する厚み比率は好ましくは5〜40%
で、より好ましくは10〜40%、更に好ましくは15
〜30%である。又合計厚みは好ましくは0.5〜
25μ、より好ましくは1〜20μである。上記の下
限は前述のS層としての効果を各層と相乗的に発
揮するために必要な最低厚みで、上限は加工性及
び他層の特徴を生かすために必要な範囲である。 上記各組成による層構成の例としてベース層を
SBC層、組成(C)よりなる層をH層、表層をS層
として表わすと 4層の場合 S/SBC/H/S、 5層の場合 S/SBC/H/SBC/S、S/H/SBC/
H/S、 6層以上の場合 S/SBC/H/SBC/H/S、S/SBC/
H/SBC/H/SBC/S、S/H/SBC/H/
SBC/H/S、…等の組合せがある。 なお、上記において…/SBC/…は混合樹脂
層が1層の場合だけでなく、例えば、…/
(SBC)1/(SBC)2/…で示されるように互いに
異なる組成の混合樹脂層が2層以上積層された場
合も含まれる。 又上記の他に、他の異なつた種類の樹脂よりな
る層を加えても良く、上記に限定されないものと
する。 本発明のフイルムの全体厚みは通常5〜150μ、
好ましくは5〜80μ、より好ましくは6〜60μで
あり、特に極薄の領域5〜20μ、好ましくは6〜
15μ、より好ましくは6〜11μに優れた格段の特
徴を発揮する。しかしこの範囲の厚みに限定され
るものではない。下限はそれ自体特に高強度のた
め加工出来得るのと、他フイルムより高強度のた
めそれ自体でも充分対抗出来る範囲であり、それ
以下では製造上、取扱い上問題を有する様にな
る。又上限は製造上又は他フイルムのもつと肉厚
の厚いフイルムに比してもうすでに充分な特性を
発揮するためである。 本発明のフイルムは冷間延伸の仕方により、2
軸延伸のフイルム、タテ、ヨコのいずれかの1軸
延伸のフイルム、又は2軸延伸のフイルムを再延
伸によりタテ、ヨコのいずれかの方向に配向を移
動せしめたもの、又は寸法安定性のための熱処理
を行なつたもの等、他の樹脂層とはり合わせたも
の等を含むものであり、好ましくは、当初まず2
軸延伸を行なうものである。これ等は他法のフイ
ルムに比しても本フイルムが、その製法に由来
し、その後処理のしやすさから見ても優れてい
る。 本発明のフイルムは、その光学特性〔ヘイズ値
(ASTM−D1003−52)〕が3.0%以下で好ましく
は2.0%である。例えば、実施例1のRunNo.1で
は0.5%の非常に優れた値を有する。この事はそ
の製法により特徴づけられる値であり、本発明の
組成の急冷した性質を全く損うことなく、加工出
来、つまり、主体となる組成物の融点以下、更に
好ましくは軟化点以下の領域でも低温でバブル状
に安定に延伸することができるため特に透明にな
るものである。又、収縮フイルムとした場合の収
縮後のヘイズは、例えば20〜40%収縮させても特
に悪化しないが、他のフイルムは大巾に悪化する
ものが多い(例えば、PPでは20%収縮後の値は
2.8%が6.5%に、架橋PEフイルムは2.5%が8.8%
に)。この値は20%収縮率で好ましくは4.0%以下
であり、より好ましくは3.0%以下である。又40
%収縮後の値は10%以下、好ましくは5%以下で
ある。但し上記の範囲はフイルム厚み15μ及びそ
れ以下の標準ベースでの範囲であり、特に厚みの
厚い場合、表面をエンボスした場合、又は印刷又
は着色した場合にはこの限りでなく、あくまでも
ベースフイルム換算としてである。又更にこの測
定は表面にブリード・アウトした添加剤の影響に
より値がばらつくのを防ぐため、水又はグリセリ
ン中で収縮させ水洗乾燥直後測定した、フイルム
表面の固有値をもとめたものとする。本発明のフ
イルムはこの値が上述のごとく、他方法、他種の
フイルムより優れる点に特徴があるものであり、
収縮フイルム的用途に使用する場合に特に必要な
特性である。 次に本発明の低温収縮性とは、フイルムを各温
度条件で処理した時の加熱収縮率で表わされる値
の内、80℃で収縮する収縮率で低温収縮性を表わ
す。(但し2軸延伸の場合タテとヨコの平均収縮
率で表わされる。1軸延伸の場合はいずれか延伸
を主として付与せしめた方法で表わす。)この値
が高い程、低温収縮特性を有する事を意味する。
又、通常収縮フイルムとして必要な収縮率は包装
方法によつても異なるが全体で収縮した量で20%
以上、好ましくは30%以上、より好ましくは、40
%以上必要である。この時80℃の低温収縮性の好
ましい範囲は20%以上、より好ましくは30%以上
である。具体的にはフイルムから切りとつた正方
形の試験片に規定寸法のタテ、ヨコの標線を入
れ、収縮中に自分自身又は他の物に粘着しないよ
うにタルクなどの粉末をまぶし所定の温度の熱風
で5分間処理し、加熱収縮させた後の各方向それ
ぞれの寸法の変化率で表わした値をタテ、ヨコの
平均した値で加熱収縮率を表わすものであり、又
は20%又は40%の加熱収縮率で表わされる温度を
20%、40%収縮温度と言う。 本発明による収縮性フイルムの場合では、この
値が低く、例えば市販の収縮用ポリプロピレンフ
イルムが20%値で120℃、40%値で134℃あるのに
比し、20%で61℃、40%で91℃と低い値の特性を
有する。この値は延伸の条件程度、重合体組合せ
によつて2次的に影響されるが、本発明の冷間延
伸の大きな特徴の一つとして低いレベルにある。
この値が高いと、実用時にかなりの高温中に、長
時間晒さないと熱収縮を生じない事になり、ヒー
ターの熱量を大きくしなければならず、又包装作
業の速度も遅くなる、又被包装物に熱が伝わり、
特に熱により危険な品物、変質変形してしまう様
な品物、特に繊維類、生鮮食品類には好ましくな
い、又収縮カーブが高温で急に立ち上るような傾
向のフイルムは包装時の収縮温度附近のごくわず
かな変動に対する収縮率の変化が大きい為、予め
緩く包装して収縮トンネル内を通過させた場合に
フイルムに当る熱風の温度が全体に少し低すぎる
と収縮不足でぴつたりとフイツトした包装に仕上
らず、又、少し温度が高いと溶融してフイルムに
孔があく、又は失透して光学的ムラを生じせしめ
る等の欠点を生じる事となる。 又、この値が一方、あまり極端に低い場合に
は、ロール状に巻かれたフイルムが常温で寸法変
化してしまい好ましくない。市販の可塑化収縮包
装用PVCフイルムはこの値が20%収縮で58℃、
40%で88℃であり、低温収縮性があり温度に対し
てなだらかな好ましい収縮特性を有する。 今迄、可塑化PVC以外のフイルムで、この様
な収縮率特性で且つ腰、強度その他前述の各特性
等に特徴のあるフイルムは、いまだ、かつて市販
されていない。 本発明のフイルムはPVC以外でこれらを達成
したものであり、更にその収縮応答性においては
PVCをしのぐ効果があり今迄にないフイルムで
ある。又、収縮時の加熱収縮応力は、収縮包装用
フイルムとして用いる場合に加熱収縮率ととも
に、加熱収縮特性の中で重要な特性の一つであ
り、例えば後述のように加熱収縮率が高くても収
縮時の応力が極度に低いか又高温側につれていれ
ば包装中及び包装後の被包装物にフイツトせず、
且つ結束力が出ず収縮包装用フイルムとしては全
く用をなさない。 又、少しの程度でも物を結束する力(収縮応力
値)が不足の場合は、厚みの厚いフイルムを用い
てカバーしなければならなくなり、不経済であ
り、不都合である。通常この値は、Max値で表
わし最低50g/mm2以上で、更には、80g/mm2以上
である事が好ましい。市販のポリエチレンの収縮
フイルムはこの値が10g/mm2以下5g/mm2程度で
あり、用途が限定される。本発明のフイルムは例
えば、Run2のように210g/mm2もある。通常本発
明のフイルムの収縮フイルムとしての用途の場合
は、この値が100〜400g/mm2程度と充分高いレベ
ルを有するものである。 又、この収縮応力が低温収縮性フイルムでは、
収縮率に相応する低いレベルの温度から発揮され
なければ意味がなく、その温度依存性曲線が(タ
テ、ヨコの平均値で表わす)収縮率温度曲線とよ
くバランスがとれていなければならない。又更に
収縮応力は高温域まで広がつていた方が好まし
く、本発明のフイルムは、高桶縮率であると同時
に高温域での応力抜け現象が少なく、その結果高
収縮余裕率下での収縮性能が高い特徴が発揮さ
れ、前述本発明者等の特願より優れているもので
ある。また、自由に本発明のフイルムは組成、処
理により上記特性を調整出来る。 本発明では、フイルムの腰は、特定の層(ベー
ス層)の構成、又はH層の構成又は両者の厚み、
組成等を変える事によりソフトなものから、比較
的硬い腰のものまで自由に調整する点にも特徴を
有するものである。 更に本発明のフイルムは、その引張り強さが特
に強い事が特徴であり、その強い方向において、
又好ましくは両方向の平均で、更に好ましくは両
方向において、最低5Kg/mm2の破断強度
(ASTM D882−67の方法により測定された値)
を有し、好ましくは7Kg/mm2以上の値を有するも
のであり、その時の伸びも延伸をかけた方向に
100%以上好ましくは、150%以上、更に好ましく
は200%以上である。又落錐衝撃強度(Dart強度
と言う)ASTM D1709−67に準じて測定され特
にミサイクルヘツドにミゾ−エツヂ部をもうけ、
フイルムを引裂きやすくした特殊ヘツドを使用し
た値で表わし、本フイルムはこの値が特別に強い
点に特徴があり、例えばPVC、PPフイルムが、
16Kg・cm、8Kg・cmであるのにRunNo.2では実に
38Kg・cm(15μ換算)と低密度PE市販の重袋の
100〜150μ厚みのもの値に相当する、この値は一
般に15Kg・cm以上、好ましくは20Kg・cm以上であ
る(但し以後15μ換算値で表わす)。 この様に引張り強度が強く、伸びがあると、フ
イルムがタフであり破れにくい事を意味し、包装
物の保護フイルムとして、非常に有利な事とな
り、フイルムの厚みを節約出来る。 本発明のフイルムは、例えば後述する(RunNo.
1)の様に破断強度:15.1Kg/mm2、伸び:210%
のレベルのものである。通常は従来法で配向によ
り強度を上げると伸びが極度に低下する傾向にあ
り、例えば後述の比に記述の市販の充分架橋
(沸騰キシレン不溶ゲル67重量%)し充分配向し
た低密度ポリエチレン単体よりなるフイルムでは
強度6.9Kg/mm2で伸びが45%であり低く結果とし
て破れやすい。又、本フイルムの用途は収縮フイ
ルムに限定するものではなく、タフネスを利用し
た産業用フイルムとして一般に利用出来るもので
ある。 又、フイルムのヒートセツトによる後処理によ
り、熱収縮性温度の調整、タテ、ヨコの配向バラ
ンスの調整又は収縮に対する安定性をもたらす等
は自由に行なわれ他の用途に適したフイルムとす
る事、又は更に他種のフイルムとラミネートする
事等も出来得る。 又ストレツチ包装用フイルムとしても本発明の
フイルムは適するものである事が明らかとなつて
いる。 つまり本法によるフイルムは好ましくは冷間延
伸配向を少なくとも1方向に全層に付与せしめた
特定の層構成のものであるため、包装時にまずゆ
るく、被包装物にラツピングしたフイルムの、伸
びの大きな方向をストレツチする事により、応力
が、力をかけた方向と直角の方向にも、フイルム
の配向移動、又は冷延伸のフイルムが他法のフイ
ルムに比して残留伸びが大きいために、伝ぱんし
て作用し、ゆるんでいる方向のフイルムが移動し
てタイトに被包装物がパツケージされる事が判明
している。 又本発明のフイルムはその特定の層構成によ
り、ハンドリング性が良く、且つ耐熱性にシール
時に、シール部のメルトによる耐穴開き性に優れ
シール範囲が広い、特にシール部で、いく重にも
重なつた部分と1重の部分とが存在する場合に耐
熱性とシール性の相反する性質を同時に満足させ
ねばならない点に格段の性能を発揮し、又フイル
ム厚みをその強度特性、ハンドリング特性により
極度に極薄化する事に初めて成功せしめたもので
ある。例えば市場でのテストにより18μの可塑化
PVCストレツチ・フイルムを本発明のフイルム
では極薄の10μで充分に、各要件を満たしながら
包装する事が出来、又7μと言う超極薄のフイル
ムでも可能となる。又各きびしい要求特性による
被包装物で26μの可塑化PVCストレツチで包装さ
れていたものが本発明の10μのフイルムでも充分
包装が可能である事が判明している。 以上の時、更に低温収縮性の特徴がメリツトと
なるのは、シール時にシール部の熱によりシール
と同時にフイルムのシール部近辺及び又は全体が
収縮し、包装がタイトに仕上がつてしまう点にあ
る。又更に一般のシユリンク包装法より低い温度
の熱風、又はシール部にカバーをしてシール部の
熱を保温する程度、又はそれに空気の撹拌を行な
う程度のごく簡単な方法により、熱効率も良く、
被包装物に熱を与えて変質させる事もなく、完全
な包装が出来得るものとなる。上記のようなフイ
ルムによるストレツチアンドシユリンク包装的な
包装は今だかつて達成されておらず、実用上本発
明でのフイルムの特徴を生かした最も有効な用途
の1つとなり得るものである。 以上のように本発明のフイルムはその前述の用
途の例について説明したが、別にこれ等にこだわ
るものではなく、各種用途に同時に使い得る画期
的なフイルムでありその用途を限定しないものと
する。 本発明のフイルムは更に耐熱性と収縮性とシー
ル性の相反する性質をバランスよく備えたフイル
ムであり、後述の実施例での測定法で測定した、
耐熱性の値〔TH〕℃、シール温度の値〔TS〕℃
との関係が:〔TH−TS〕の値で少なくとも15℃、
好ましくは、少なくとも25℃、より好ましくは少
なくとも35℃である。 以下本発明の好ましい実施態様について説明す
るが、これに限定されるものではない。 本発明の方法は前述の重合体組成及び各々層構
成となるようにそれぞれ別の押出機でもつて熱可
塑化溶融し、多層ダイより押出すか又はダイ前で
合流してダイより押出すか、又はダイより押出し
た樹脂フイルムに順次コーテイングする等の方法
で押出後、液体冷媒により急冷固化せしめた充分
均一なチユーブ状又はシート状原反とする。この
場合特に限定はしないが還状多層ダイより押出
し、チユーブ状原反とするのが好ましい。 得られた前述の各種層を構成すべきもとの原反
を、必要によつては高エネルギー線により前処理
してもよく、例えば電子線、ガンマ線、紫外線等
により、例えば電子線で:1〜10メガラド、好ま
しくは3〜7メガラドの線量で前述の処理をすれ
ばよい。過度の処理はかえつて諸特性によくない
結果をもたらす。 次に100℃以下に加熱、又はそのまま、且つ延
伸温度:80℃以下で30℃以上、面積延伸倍率:4
倍以上、30倍以下で、冷間延伸するのである。こ
こで言う延伸温度とは延伸開始点の温度を表わ
す。 以下、好ましい例で説明するがこれに限定され
ないものとする。 原反の加熱は100℃以下、好ましくは90℃以下、
より好ましくは85℃以下であり更に好ましくはベ
ース層(SBC層)、表層(S層)、H層において
主体となる結晶成分を溶融する事なく、急冷した
性質を損う事のない温度に加熱し、且つ80℃以
下、好ましくは35〜70℃、より好ましくは35〜65
℃の温度で上記層の各組成の主体となる、もとの
結晶成分の融点より低く、更に好ましくは主体と
なるもとの重合体か又は混合体のビカツト軟化点
以下で充分な内圧下でバブル状に膨張させる事に
より所望のフイルムが初めて好調に得られるもの
である。この時の最適な面積延伸倍率はその時の
各組成、層構成、温度によつて異なるが一般に4
〜30倍、好ましくは5〜20倍であり、2軸延伸の
好ましい場合に行なわれることの内横方向の延伸
倍率は、一般に2〜6倍、好ましくは2〜4倍で
ある。この時パンクを防ぎ充分冷間で延伸出来る
条件は、前記の範囲内の各組成及び層組合せであ
る事が特に重要であると同時に充分均一な原反を
作ることが重要である。 延伸の程度は送りニツプロールと引取りニツプ
ロールのスピード比によるタテ方向の延伸比を決
定すると、あとはバブル内に空気を封入しバブル
の延伸終了点近く(SBC層の白化寸前)まで延
伸し横方向の膨脹が止まる程度として最大径の部
分ですぐにロール式デフレーターでデフレートす
るのが最も安定に延伸と実施するに良い方法であ
る。又、原反バブルは内圧と径との関係上30mm径
程度以上、好ましくは50mm径以上装置の許す限り
大型サイズが好都合である。又、得られたフイル
ムの物性上、出来るだけバブルの安定性の許す限
り延伸は充分冷間の方が好ましい訳だが実際に
は、安定性とのバランス(パンクしない様に)で
その時の組成により延伸程度を決定すればよい。 又フイルムの全体厚みは熱の授受が少ない本製
法の特徴に更に多層の各層が高度に延伸される相
乗効果により均一にしかも安定に全層が高度に延
伸され前述の特性を有したフイルムとなる。又フ
イルム厚みも極薄のレベルから肉厚のレベルまで
自由に出来得るものである。 以上に比して、通常の融点以上に加熱した延伸
法では、この様なことはなく、光学特性を良くし
ようとするには逆に延伸の温度をより上昇してゆ
かなければならず、ますます配向はかかりにくく
なつてしまい強度も低くなる傾向にある場合が多
い。 又、DSC法による融点前後±5〜10℃の温度
でもピーク値である融点の前後の影響を受け、同
様なことが言え、光学特性は更に好ましい結果と
はならないばかりか、加うるに混合組成では特に
原反が丁度もろい温度条件になりパンクし高特性
を付与でき難い事もある。特に多層で多種のレジ
ンを組合わせるときは、レジンそれぞれの延伸最
適温度が異なり、全層の延伸が不可能な組合わせ
が多く、結局どれかの層の延伸による配向付与を
犠牲にする場合が多い。 本発明の後述の実施例の如く極低温で、例えば
37℃で本発明で言う延伸が全層にうまく達成され
る事は、今迄になく、特定の該共重合体層を含む
例えば多層チユーブを用いて、均一な急冷原反を
用いる事、特定の延伸方法等の条件を満たす事等
の相乗効果により、初めて達成されるものであ
る。 なお、ここでいう加熱温度とは延伸前の原反で
の最高温度のことであり、又本発明でいう延伸温
度とは、延伸を開始する部分の温度のことであ
り、そこから当然延伸が終了する域までは冷却さ
れてより温度が低下してゆく。延伸の終了域(バ
ブルの最大径に達する領域)では充分冷却して少
なくとも45℃以下、好ましくは35℃以下、より好
ましくは30℃以下にするのがよい。よつてその延
伸開始部と終了部との温度差は少なくとも5℃以
上、好ましくは10℃以上、より好ましくは15℃以
上とするのがよい。これらの温度は接触式温度計
でバブル表面より測定した場合である。又、例え
ば実施例のRunNo.9の場合、延伸開始部の温度が
53℃で、バブル最大径と原反との膨脹中の領域で
原反から1/3のところは50℃で、2/3のところは39
℃、終了域で25℃であつた。以上より、本発明の
方法は今まできない冷間延伸法であることがわか
る。 尚この時の延伸は、冷間高延伸をスムーズに行
なうため、好ましくは、加熱及び延伸中のバブル
はエヤーリング等により温調した空気を吹かせな
がら均一に、できるだけ表層部の空気流れを均一
に制御しながら行う方が好ましい。原反の加熱原
度は、延伸開始部の温度より20℃を越えない温度
にするのが好ましい。 表層部の空気流れを制御する一方法として、加
熱部と延伸開始部とを実質上隔離することを目的
とした整流接触ガイドを用いフイルムの表面に同
伴する流体(気体)及びその境膜を周方向に不連
続的に接触除去し加熱部と延伸開始部及び冷却部
との相互作用による流れ方向の不均一性を除き、
且つ周方向に不連続で微少な温度差を設け、延伸
開始をしやすくする方法等があり、この方法は、
延伸開始部、延伸部、延伸終了域でも同様に用い
られ得る。バブル内の内圧は高く、例えば100〜
5000mm水柱圧下(H2O)(200μで100mmφの原反
ベースで)の高圧下で充分高延伸するのが好まし
く、より好ましくは200〜2000mm(H2O)であ
る。 本発明の方法により得られたフイルムは、前述
の通りの優れた物性を有するものであると同時に
延伸後のフイルムの偏肉が非常に少ない程度であ
る場合が多い。これは高−バルブ内圧により強い
伸張力がフイルムに付与されるため、又通常の製
法に比して加熱冷却の熱履歴が特に少なく、均一
で安定性が良いためと思われる。光業特性(ヘイ
ズ、グロスとも)は原反の段階で多少悪く見えて
も本発明の方法による冷間延伸後には非常に良く
なる特徴がある。又前述のごとき多層にする事に
より、単層の時よりも加工の安定性は大巾に向上
し、均一な高度な製品が出来るものである。 例えば、PP単体層の場合は140〜160℃程度の
非常に狭い範囲下でのみ延伸され、しかも延伸は
困難で、微妙な条件下でのみ、連続延伸が達成さ
れ、それ以下ではパンクして延伸出来ず、又それ
以上では白化した弱く劣つたフイルムしか得られ
ず、又、それ以下の80℃近辺、ましてや上記例の
場合の様に、例えば37℃では全く延伸を達成出来
難い、この点は驚くべき事である。 又、その得られた特性も単体層の場合に比し強
度、光業特性、低温収縮性、シール性、引裂強
度、衝撃強度等に優れたものとなり通常従来の延
伸以上の高延伸のレベルになる。 尚、本発明のフイルムは延伸した後で、自由に
例えばオンライン、巻取後等に熱処理を行い、常
温近くで保管する場合、例えばロール状に巻いた
時寸法変化しロールがくずれるのを防ぐための安
定化処理ができ、常温での収縮する成分をカツト
したりすることができる。又その処理の程度によ
つては他の物性を落さないで低温で収縮する成分
を自由にコントロールすることができる。更に、
二軸に延伸したフイルムを用いて配向をタテ、ヨ
コに移動させたりすることも自由にできる。 次に実施例及び比較例を挙げて本発明を説明す
る。 実施例 1 〔酢酸ビニル基含量:3.5モル%、MI/1.0、
mp:95℃、VSP:79℃〕のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(EVA):a1:40重量%にエチレン−
αオレフイン共重合体熱可塑性エラストマー〔α
オレフインがプロピレンで:15モル%、エチリデ
ンノルボルネン:3重量%をランダム共重合した
もので、MI:0.45、VSP:40℃以下、密度:
0.88g/cm3〕:b1:15重量%、結晶性ポリプロピ
レン(IPP)〔エチレンを4重量%ランダム共重
合したもの、MFI:7、mp:143℃、VSP:135
℃、密度:0.90g/cm2〕:c1:30重量%、結晶性
ポリブテン−1(PB−1)〔MI:1.0、密度:
0.905g/cm2、ブテン−1含量:96モル%、
VSP:103℃、mp:117℃〕:c3:15重量%を混合
し、特定の混合組成:(SBC111-3)ベース層用
(VSP:83℃)として、(上述)IPP:c1:80重量
%、(上述)PB−1:c3:20重量%を混合し混合
組成(H1)H層用として、EVA〔酢酸ビニル基
含量:5.5モル%、MI:1.0、mp:88℃、VSP:
74℃〕:a2:をS層用として、それぞれ3台の押
出機、上記順に50mm径(L/D=37)のスクリユ
ーを有し先端部よりL/D=8の所に注入口を有
したもの、40mm径(L/D=29)のスクリユーを
有したもの、40mm径(L/D=37)で先端部より
L/D=8の所に注入口を有した押出機及びスク
リユーでそれぞれシリンダー部最高温度220℃で
それぞれ可塑化熔融混合し、その時ベース層、S
層用押出機の注入口よりそれぞれエルカ酸アミ
ド、ジグリセリン−モノオレート、ポリオキシエ
チレン・ノニル・フエニル・エーテルの3種の添
加剤が最終的にその層にそれぞれ:0.3重量%、
1重量%、1重量%で合計2.3重量%該各々の層
に、含有するごときに注入して混練りし、3種5
層の環状ダイより押出し、ダイ先端から6cmの所
で水の均一に出る水冷リングで急冷して径180〓の
各種原反を得た。それを表1に示す。但しRunNo.
4、5ではH層はPB−1:c3:のみを用いた。
【表】 各原反いずれも偏肉(周方向)は±2%以下で
あつた。これらの原反を2対の送りニツプロール
と引取りニツプロールの間に通してこの間で熱風
により37℃に加熱し、そのまま内部に空気を入
れ、前述した整流接触ガイドを用いて連続的に膨
脹させて、ほぼタテ3.3〜3.6倍、ヨコ3.2〜3.4倍
に延伸して、延伸終了域を18℃の冷風の吹き出る
エヤーリングにて冷却し、デフレーターで折りた
たみ、ニツプロールで引き取つて、40℃の熱風で
数秒間ヒート・セツトして耳部を縦方向にスリツ
トして2枚のフイルムに分けそれぞれ一定の張力
で巻き取つて各厚みの所定のフイルムを得た、表
2には得られたフイルムと比較例である市販の3
種類のフイルム、、、のフイルム諸特性
値を示す。 尚比1の原反はパンクして同条件では延伸する
事が出来なかつたので、昇温してゆき150℃に加
熱して140℃の温度で延伸するとようやく延伸す
る事が出来た。このフイルムは白つぼく、破れや
すい、低温収縮性のない、80℃で2〜3%の収縮
率のフイルムであつた。 又比2のものは同条件で延伸は出来たがFunNo.
1〜5のものに比して、安定性がやや不足する程
度のものであつた。 又比3のものは延伸が不安定でパンクしやすい
ものであつた。又フイルムは比2のものはそのま
までは光沢、Haze値とも優れたものであつたが、
充分収縮させた場合40%でHaze値8%と悪化し
てしまつた。又比3のフイルムは光沢、Haze値
と優れたものであるが常温でフイルム寸法が不安
定であり且つ耐熱性の全くない、シールしようと
するとすぐメルトして穴が開いてしまう程度のも
のであつた。
【表】 得られたフイルムは各特性とも優れ、比較例の
サンプルよりも優れている事が判明する。又、実
用包装テストとしてRunNo.4のフイルムでキユウ
リ4本を、市販のL型包装機で90℃の熱風を吹き
つけている市販の収縮トンネル内を2秒間通過さ
せる事により、タイトでシワもなくフイツトし包
装仕上りがよく、収縮後の光学特性の悪化もなく
美麗に収縮包装が出来るものであつた。又低温側
から広い温度、スピード範囲で良好に包装出来る
結果が得られた。 以上に比して、市販のポリプロピレン収縮フイ
ルムは90℃、10sec間でもほとんど収縮しなく、
サンプルにシワを残したままであり、同条件下熱
風温度を上げて170℃、5sec間としなくては充分
な収縮が出来ず、これにより上げても、又滞留時
間を長くしても、フイルムに穴があいて破れた
り、フイルムが失透したりして、適正温度範囲が
非常に狭いものであつた。又、市販のPVC収縮
フイルムは同条件では、まだ収縮不足で、シワが
残り、温度条件を150℃、時間を5secとする必要
があり、収縮の応答性(スピード)は特に本発明
のフイルムが早く1sec間でも包装出来た。 又市販の架橋ポリエチレンシユリンクフイルム
はやはり高温(170℃)でないとうまく収縮しな
く良い物が得られなかつた。これはシール部が破
れやすく、又フイルムが大きく破れやすかつた。
一応包装出来得る範囲は包装後のシワ、結束力、
シール部の穴、空気抜き穴からの破れ、フイルム
の失透現象等より判断したが更に良好な仕上によ
り判断すると本発明の方が最も優れていた。 又、収縮応答性を調べるために本発明の同フイ
ルム、比、比、比のフイルムを各温度のエ
ヤー・オーブンに入れ40%の収縮率に達する温度
と時間の関係をもとめたところ、2secで90℃、
2secで170℃、2secで200℃、2secで180℃であり
応答性に優れている事が判明した。 又、フイルムの強度、伸び、収縮特性は、タ
テ、ヨコともバランスがとれた特性を示している
ので以後タテ、ヨコの平均値で表わす。 又RunNo.4のフイルムと市販の比サンプル:
80μのポリエチレンシユリンクフイルム(LDPE
による1段延伸法で延伸配向度の低いタイプのも
の)を比較する為に:10cm×6cm×50cmのダンボ
ール詰めの製品(3Kg/1箱))を6個口集積包
装して見るとRunNo.4のものは90℃で4sec間トン
ネルを通すことにより、タイトにしかも透明性も
良く仕上がつたのに比し比のサンプルは160℃
で15sec間トンネルで処理する事により包装する
事が出来た。出来上りはRunNo.4のフイルムより
ゆるく、しかも白つぽい程度であつた。このフイ
ルムは80℃では2〜3%の収縮率で、収縮応力7
g/mm2、最高収縮率45%、引張強度:3.6Kg/mm2
同伸び:550%のものであつた。 又、RunNo.1、2のフイルムをストレツチ包装
用自動包装機として市販されている各種の包装
機、つまりタイプとしてピロー方式で流れ方向に
そつてフイルムを巾方向にストレツチし、前後を
カツトして、トレー前後にフイルムエツヂ部を折
り込む方式のもの、又は突き上げ方式でフイルム
を所定のサイズにカツトして四方から引つ張り、
そこへ下の方からトレーに乗せた被包装物を突き
上げ四方をトレー下に折り込むタイプのものとに
大別されるが、いずれの包装機でも各包装ステツ
プでの問題点をクリアーし且つ熱板によるシール
も良好な包装とする事が出来、又、シール用の熱
板の上にカバーを置き、シール部の熱を保温する
か、又はカバー内のエヤーを撹拌するか、又は70
℃以下の熱風を循環させる事により、トレーより
盛り上がつた形態の包装物をも完全に包装仕上げ
る事が出来た。この様な包装形態(ストレツト+
シユリンク包装)はこのフイルムの特徴を充分生
かした包装方法である。 又RunNo.1のフイルムをストレツチのハンド・
ラツパー包装機(手動機)で包装すると引き伸ば
すのに力は必要とするが、部分的にシワが残つて
も、又全体に少しゆるんだ状態でも、ドライヤー
の熱風(60℃)をほんの瞬間あてるだけで良好な
包装仕上げの包装物を作る事が出来た。 以上のように本発明にフイルムは従来のシユリ
ンク包装としても格段の性能を有したフイルムで
あり、又ストレツチ−シユリンク包装用フイルム
として新しいタイプの新しい包装方法用のフイル
ムであり、且つ又ストレツチ包装用としても、従
来の可塑化PVC(約30重量%の可塑剤を含む)フ
イルム:18μに比しても、7〜10μの厚みで充分
対抗出来得るものであり、画期的な性能を有した
多目的用フイルムである。 又該フイルムの防曇性は、水を入れた容器にフ
イルムをかぶせ冷蔵庫内(10℃)に30分間放置
後、取り出して測定したが表面は全く曇らず、有
効であつた。又長期間(2週間)放置してもこの
効果は失なわれなかつたのに比し、1層のフイル
ムに添加した場合は1度表面の添加物が水滴が流
されると、あとはこの効果がほとんど失なわれ
た。又表面の添加剤による汚染も1層のフイルム
では見られるが、該フイルムは全く見られなかつ
た。 実施例 2 実施例1と同様な方法で必要により、更に1台
の前述と同様の押出機40mm径(L/D=37)のス
クリユーのものを追加して表3の各組成及び層よ
りなる組合せで原反を得た。この内RunNo.14の原
反はエネルギー線として電子線(500KVのエネ
ルギー)を5Mrad(ベース層の不溶ゲルは12%、
ベース層のMIは0.08)照射した後、前述と同様
な方法で、延伸温度Run6〜14、比4それぞれ35、
47、45、53、46、45、44、40、46、45℃で(この
温度は下述してあるベース層の混合物としてのビ
カツト軟化点より下の温度である)冷間延伸を行
ない、4表に示すフイルムを安定に得た。
【表】
【表】 表中の各記号は下記の樹脂あるいは樹脂組成物
を示す。 ●SBC112−EVA(a1):65重量%、エラストマー
(b1):15重量%、IPP〔MFI:2.2、mp:164℃、
VSP:151℃、密度:0.91g/cm3〕:c2:20重量
%、で混合物のVSP:76℃ ●SBC321−EVA〔酢酸ビニル基含量:7.5モル%、
MI:2.5;mp:79℃、VSP:62℃〕:a3:60重
量%、エラストマー〔エチレン−αオレフイン
熱可塑性エラストマーでαオレフインがブテン
−1で、ランダム共重合体、ブテン−1含量:
12モル%、MI:4.0、VSP:50℃、密度0.89
g/cm3〕:b2:20重量%、IPP(c1):20重量% ●SBC411−EVA〔酢酸ビニル基含量:2モル%、
MI:0.6、mp:100℃、VSP:84℃〕:a4:60
重量%、エラストマー(b1):20重量%、IPP
(c1):20重量% ●SBC511-3−EEA〔アクリル酸エチル基含量:5
モル%、MI:1.5、mp:86℃、VSP:61℃〕:
a5:55重量%、エラストマー(b1):15重量%、
IPP(c1):15重量%、PB−1(c3):15重量% ●SBC1-611−EVA(a2):35重量%、LLDPE〔オ
クテン−1がコ・モノマーで3.6モル%共重合、
MI:2.3、密度:0.915g/cm3、mp:116〜120
℃、VSP:98℃〕:a6:30重量%、エラストマ
ー(b1):20重量%、IPP(c1):15重量% ●SBC131−EVA(a1):70重量%、エラストマー
(ブチルゴム、VSP:40℃以下):b3:15重量
%、IPP(c1):15重量% ●SBC141−EVA(a1):65重量%、エラストマー
(ステレン−ブタジエンブロツク共重合体熱可
塑性エラストマーMI:2.6):b4:15重量%、
IPP(c1)20重量% ●SBC151−EVA(a1):70重量%、エラストマー
(EPDMゴム、エチレン含量50モル%の非熱可
塑性のもの、ムーニー粘度:ML1+4:100℃で
40のもの):15重量%、IPP(c1):15重量% ●SBC110−EVA(a1):75重量%、エラストマー
(b1):25重量% ●SBC011−エラストマー(b2):70重量%、IPP
(c1):30重量% H0−IPP〔エチレンを7重量%ランダム共重合し
たもの、MFI:6、mp:135℃、VSP:125
℃〕:c0 H2−PB−1(c3) H3−IPP〔エチレン含量7重量%、MFI:5、
mp:135℃、VSP:128℃〕:c4:75重量%、
APP〔アタクテイツクPP、VSP:50℃〕:25重
量% H4−IPP(C0):80重量%、脂環族飽和炭化水素
樹脂(軟化点:100℃のもの):20重量% a7−EMMA〔メチル・メタアクリレート基含量:
6モル%、MI:2.5、mp:85℃、VSP:63℃〕 a8−Ionomer〔エチレン−メタアクリル酸共重合
体Na中和タイプ:メタアクリル酸基含量:6.6
モル%、メルトインデツククス1.0、中和度25
%、mp83℃、VSP:64℃〕 a9−結晶性1,2−ポリブタジエン(結晶化度:
25%、1,2結合:92%、MFI:150℃:3.0、
密度:0.906g/cm3) a10−EVA〔酢酸ビニル基含量:3.5モル%、MI:
4.0、mp:93℃、VSP:75℃〕
【表】
【表】 RunNo.6〜14の各フイルムとも実施例1と同様
のキウリ4本の収縮包装テストを行なつた所、同
様に良く包装出来得るものであつた。又収縮温度
を130℃まで上昇させてテストを行なつた結果、
比RunNo.4のフイルムは収縮トンネルの中でロー
ラーに接触する部分に過熱による失透現象(溶融
寸前の状態)が、一部観察され少しゆるみが発生
したが、他は全く問題なかつた。又包装の操作を
する時に比4のものはフイルムの腰が不足して薄
いフイルムとして扱う場合、やや取扱いづらかつ
た。又RunNo.6〜14のいずれのフイルムも前述の
ストレツチ包装機にて包装した時、包装も、シー
ルも良い包装体とする事が出来た。比RunNo.4の
フイルムはシール部の適正温度範囲が狭くコント
ロールがやや困難であつた。RunNo.6〜14のフイ
ルムはいずれも耐熱性・収縮性・シール性のバラ
ンスが良く互いの相反する矛盾する性質を相乗的
に補ない、結果として全部満足しているものであ
る。又包装適性範囲も低温域から、高温域までカ
バーする結果となつている事は本発明の特徴であ
る。 実施例 3 前述の実施例と同様な方法で第2、4層はベー
ス層として混合組成:SBC111-3、第3層はH層
として、第1、5層は表層(S層)として、
EEA(a5)、LL(a6)、エチレン−αオレフイン熱
可塑性エラストマー(b2)、熱可塑性、結晶性1,
2−ポリブタジエン(a9)、EMMA(a7)、
Ionomer(a8)等を用いてRunNo.それぞれRun15、
16、17、18、19、20として5層の原反を表5の組
合せで作成した。各層の厚み比は第1〜5層それ
ぞれ10、25、30、25、10μの合計:100μである。
【表】 延伸はいずれも安定に実施出来た。延伸温度は
各々順に46、59、42、40、45、51℃である。又比
較例としてRunNo.15〜20のベース層である第2、
4層をカツトして:100μの原反を得て、延伸を
試しようとしたが全く、冷間延伸する事が出来
ず、空気をバブル内に封入しようとして、ヨコ膨
脹比(BUR)1.5〜2.0に膨らまそうとしただけで
パンクしてしまつた。よつて同温度を徐々に上昇
させて92℃とするRunNo.16、20のみが不安定でバ
ブルがすぐパンクしてしまうが、少量のフイルム
を得る事が出来たが白つぽくHaze値が:20、15
%それぞれで、80℃の収縮性は:4、6%それぞ
れで、引張破断強度も4.2、3.9Kg/mm2と低く、も
ろいフイルムしか得られなかつた。
【表】 各フイルムとも実施例1と同様なキウリ4本の
収縮包装テストを行なつたが、前述同様に満足出
来る結果であり、極薄のフイルムであるにもかか
わらず、比、、のフイルムよりも包装仕上
り、包装性、低温収縮性、その他に優れていた。
又ストレツチ包装機械、ストレツチハンド包装性
においても特に前述同様優れていた。 尚、RunNo.16のフイルムはL型収縮包装時に熱
線における溶断と同時にシールするシール・アン
ド・カツ時の線シール強度は特にすぐれ1.5Kg/
cm巾であつた。RunNo.1のものは、0.7Kg/cm巾、
比のものは0.3Kg/cm巾であり比のものはCut
する事が出来ず、且つ異常に収縮変形してしまつ
た。 比較例 1 前述の方法で表7の組合せの原反を作成した。
これを比5〜比7延伸温度:36、40、47、42℃、
各々で延伸してフイルムとしてこれの特性を表8
に示す。
【表】
【表】 比5〜7のフイルムはいずれもそのシール性が
耐熱温度と近接していてシール部に穴のあきやす
いタイプのものであつた。又比5、8のものは同
シール時にスキン層と他層が層間剥離しやすいタ
イプのものであつた。又収縮後のHaze値も、比
Run5、6、8とも本発明のものより劣つたもの
であつた。本発明のものは更に40%収縮後の
Haze値はさほど悪化しないが、これら比Runの
ものは悪化し比5、6、8のものはそれぞれ12、
20、14%となつた。比6のものを顕微鏡で観察し
て見ると部分的に表層と、内層の収縮バランス不
良により表層に細かいシワ状(チリメン状)白化
が発生していた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)が低密度ポリエチレン又はビニル・エステ
    ル単量体、脂肪族不飽和モノカルボン酸、該モノ
    カルボン酸アルキルエステルより選ばれる単量体
    とエチレンとの共重合体、又はこれらの誘導体か
    ら選ばれる少なくとも1種の共重合体、 (B)がVicat軟化点60℃以下の軟質エラストマ
    ー、 (C)が結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリブテン
    −1のいずれか又はこれらの混合重合体であり、 (A)+(B)+(C)、(A)+(B)、又は(B)+(C)より選ばれ

    混合組成物を主体として含むベース層を、該(C)よ
    り選ばれる重合体よりなる層(H層)に少なくと
    も1層隣接して、更に該(A)、(B)又は結晶性1,2
    −ポリブタジエンから選ばれる少なくとも1種の
    重合体を表層(S層)として配置し、少なくとも
    4層よりなる耐熱性・収縮性・シール性に優れた
    高強度高延伸多層フイルム。 2 組成(A)がリニアー・低密度ポリエチレンであ
    り、エチレンとαオレフインとして炭素数C3
    C12より選ばれる少なくとも1種のαオレフイン
    を共重合したものである特許請求の範囲第1項記
    載の多層フイルム。 3 リニア・低密度ポリエチレンがメルトインデ
    ツクス0.2〜10、密度0.910〜0.935g/cm3である特
    許請求の範囲第2項記載の多層フイルム。 4 組成(A)がエチレン・酢酸ビニル共重合体、エ
    チレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン
    −アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタア
    クリル酸エステル共重合体、エチレン−メタアク
    リル酸共重合体より選ばれる1又はそれ以上の重
    合体よりなる特許請求の範囲第1項記載の多層フ
    イルム。 5 組成(A)がエチレン−酢酸ビニル共重合体であ
    る特許請求の範囲第1項又は第4項記載の多層フ
    イルム。 6 組成(B)がエチレン−αオレフイン共重合体エ
    ラストマー、ブチルゴム系エラストマー、スチレ
    ン−ブタジエン系エラストマーより選ばれるビカ
    ツト軟化点50℃以下の軟質エラストマーである特
    許請求の範囲第1項記載の多層フイルム。 7 組成(B)がエチレン−αオレフイン共重合体エ
    ラストマーでエチレンが95〜20モル%の共重合体
    で、αオレフインが炭素数C3〜C12のものより選
    ばれる共重合体である特許請求の範囲第1項又は
    第6項記載の多層フイルム。 8 組成(B)がエチレン−αオレフイン共重合体エ
    ラストマーであつて、αオレフインがプロピレ
    ン、ブテン−1より選ばれるランダム共重合体熱
    可塑性エラストマーで、メルトインデツクスが
    0.1〜10で密度0.91g/cm3以下のものである特許
    請求の範囲第1、6又は第7項記載の多層フイル
    ム。 9 組成(B)のエチレン−αオレフイン共重合体エ
    ラストマーがエチレンとαオレフインの他に少量
    のポリエン類を共重合したものよりなる特許請求
    の範囲第1、6、7又他は第8項記載の多層フイ
    ルム。 10 ポリエンがペンタジエン、ヘキサジエン、
    及びノルボルネン誘導体より選ばれる非共役ジエ
    ンを5モル%以下含むものである特許請求の範囲
    第9項記載の多層フイルム。 11 混合組成物が各組成重量比で0.90≧B/
    (A+B)≧0.05、0.90≧B/(B+C)≧0.30又は
    0.90≧B/(A+B)≧0.05で且つ2.0≧C/(A
    +B)≧0.05である特許請求の範囲第1項記載の
    多層フイルム。 12 混合組成物が各組成重量比で0.70≧B/
    (A+B)≧0.07、0.87≧B/(B+C)≧0.40又は
    0.70≧B/(A+B)≧0.07で且つ1.0≧C/(A
    +B)≧0.10である特許請求の範囲第1項又は第
    11項記載の多層フイルム。 13 混合組成物が(A)と(B)と(C)とよりなる特許請
    求の範囲第1、11又は第12項記載の多層フイ
    ルム。 14 該混合組成物を主体として含むベース層が
    少なくとも50重量%よりなる混合組成物を含む特
    許請求の範囲第1、11、12又は第13項記載
    の多層フイルム。 15 該(C)よりなる層(H層)が該ポリプロピレ
    ンとポリブテン−1の混合重合体である特許請求
    の範囲第1項記載の多層フイルム。 16 該(C)よりなる層(H層)がポリプロピレ
    ン、ポリブテン−1より選ばれる少なくとも1種
    の重合体の他にポリプロピレンよりビカツト軟化
    点の低い重合体を40重量%以下含むものである特
    許請求の範囲第1項記載の多層フイルム。 17 該(C)よりなる層(H層)が全体厚みの内5
    〜60%の厚みである特許請求の範囲第1、15、
    又は第16項記載の多層フイルム。 18 表層(S層)が(A)より選ばれるリニア・低
    密度ポリエチレンである特許請求の範囲第1、2
    または第3項記載の多層フイルム。 19 表層(S層)が(A)より選ばれるエチレン−
    酢酸ビニル共重合体である特許請求の範囲第1、
    4又は第5項記載の多層フイルム。 20 表層(S層)が(B)より選ばれるエチレン−
    ブテン−1・ランダム熱可塑性エラストマー共重
    合体である特許請求の範囲第1、6、7又は第8
    項記載の多層フイルム。 21 ベース層が全体厚みの20〜80重量%である
    特許請求の範囲第1項又は第14項記載の多層フ
    イルム。 22 少なくともベース層が2層、少なくとも該
    (C)よりなる層が1層、表層が2層よりなる、少な
    くとも5層の特許請求の範囲第1項記載の多層フ
    イルム。 23 表層又はベース層又は両層が添加剤として
    スリツプ剤と防曇剤を含むものである特許請求の
    範囲第1項又は第22項記載の多層フイルム。 24 表層又はベース層又は両層が添加剤として
    スリツプ剤と防曇剤と可塑剤を含むものである特
    許請求の範囲第1、22又は第23項記載の多層
    フイルム。 25 表層又はベース層又は両層が添加剤として
    スリツプ剤と防曇剤と可塑剤と粘着付与剤とを含
    むものである特許請求の範囲第1、22、23又
    は第24項記載の多層フイルム。 26 添加剤がそれを用いる層の中で総量:0.3
    〜7重量%である特許請求の範囲第1、22、2
    3、24又は第25項記載の多層フイルム。 27 多層フイルムがエネルギー線処理され、ベ
    ース層での組成物が沸騰キシレン不溶ゲル:0〜
    50重量%でメルトインデツクス:1.0以下である
    特許請求の範囲第1項記載の多層フイルム。 28 多層フイルムが少なくともその1方向にお
    いて5Kg/mm2以上の引張破断強度を有するもので
    ある特許請求の範囲第1項記載の多層フイルム。 29 多層フイルムが80℃での熱収縮率が少なく
    とも20%で、収縮応力が50g/mm2以上のものであ
    る特許請求の範囲第1項記載の多層フイルム。 30 多層フイルムが全体厚み5〜80μである特
    許請求の範囲第1〜29項のいずれか1項に記載
    の多層フイルム。 31 表層(S層)が多層フイルムの全体厚みの
    5〜40%で且つ0.5〜25μである特許請求の範囲第
    1〜30項のいずれか1項に記載の多層フイル
    ム。 32 (A)が低密度ポリエチレン又はビニル・エス
    テル単量体、脂肪族不飽和モノカルボン酸、該モ
    ノカルボン酸・アルキルエステルより選ばれる単
    量体とエチレンとの共重合体又はこれらの誘導体
    から選ばれる少なくとも1種の重合体、 (B)がVicat軟化点60℃以下の軟質エラストマ
    ー、 (C)が結晶性ポリプロピレン、結晶性ポリブテン
    −1のいずれか、又はこれらの混合重合体であ
    り、 (A)+(B)+(C)、(A)+(B)、又は(B)+(C)より選ばれ

    混合組成物を主体として含むベース層を、該(C)よ
    りなる層に少なくとも1層隣接して、更に該(A)、
    (B)から選ばれる少なくとも1種の重合体を表層
    (S層)とするごときに各々の樹脂を溶融混練り
    し、少なくとも4層に配置して多層ダイより押出
    し、液状冷媒により急冷固化せしめてチユーブ状
    原反を製造し、これをそのまま、又は100℃以下
    に加熱し且つ延伸温度30〜80℃の温度範囲で面積
    延伸倍率4倍以上30倍以下である冷間延伸するこ
    とを特徴とする高延伸多層フイルムの製造方法。 33 延伸温度が35〜70℃の温度範囲である特許
    請求の範囲第32項記載の多層フイルムの製造方
    法。 34 延伸温度が35〜65℃で各層を構成する主体
    となる樹脂の結晶融点以下で延伸を行なう特許請
    求の範囲第32又は第33項記載の多層フイルム
    の製造方法。 35 延伸温度が35〜65℃で各層を構成する主体
    となる樹脂のVicat軟化点以下で全層を冷間延伸
    し、全層に冷間延伸配向を付与する特許請求の範
    囲第32、33又は第34項記載の多層フイルム
    の製造方法。 36 多層原反を高エネルギー線照射により1〜
    10メガラドの処理をした後延伸する特許請求の範
    囲第32、33、34又は第35項記載の多層フ
    イルムの製造方法。 37 延伸が加熱部と延伸開始部を実質上隔離す
    ることを目的とした整流用接触ガイドを用い原反
    及び/又は延伸中のフイルム表面に同伴する流体
    及びその境膜を周方向に不連続に接触除去しなが
    ら実質上独立した温調気室を作り、伸長延伸し最
    大径となると同時にデフレーターでデフレートす
    ることにより行なわれる特許請求の範囲第32項
    記載の多層フイルムの製造方法。
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