JP2002065195A - フライ用衣材及び該衣材を用いたフライ食品 - Google Patents

フライ用衣材及び該衣材を用いたフライ食品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油ちょう直後の食感がクリスピーでサクサク
感があり、この食感の経時的変化が少なく、また、冷蔵
・冷凍保存後に再加熱しても衣の食感の劣化の少ないフ
ライ用衣材及び該衣材を用いたフライ食品を提供する。 【解決手段】 80〜115℃で処理した小麦粉及び1
15〜140℃で処理した小麦粉を含有させたフライ用
衣材に水を混合して得られるバッターで種物に衣付け
し、油ちょうしてフライ食品を得る。前記フライ用衣材
においては、前記小麦粉のうち少なくとも一方の小麦粉
の灰分が0.4質量%以下であることが好ましい。ま
た、タピオカ澱粉、ワキシー澱粉及びそれらの化工澱粉
からなる群から選ばれた1種以上を含むことが好まし
い。さらに、アルカリ剤を含むことが好ましい。さらに
また、HLB7以下の乳化剤を含むことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油ちょう直後の食
感がクリスピーでサクサク感があり、この食感の経時的
変化が少なく、また、冷蔵・冷凍したフライ食品をレン
ジ(電子レンジ、オーブンレンジ)等で再加熱してもこ
の衣の食感の劣化の少ないフライ用衣材及び該衣材を用
いたフライ食品に関する。
【0002】
【従来の技術】唐揚げ、天ぷら、フリッター、コロッ
ケ、トンカツ等のフライ食品は、衣のサクサクとした食
感が美味しさの1つの要素となっている。この食感は、
揚げたてのときには比較的良好であるが、油ちょう後の
時間が経過するに伴って、具材の水分が衣に移行するな
どの理由から、サクサク感がなくなって劣化する傾向が
ある。特に、油ちょう済みのフライ食品を冷蔵又は冷凍
保存した後、電子レンジ等で再加熱して食する場合に上
記食感の劣化が顕著に起こる。
【0003】このようなフライ食品の衣の食感を改善す
るために、例えば以下のような技術が開示されている。
特開平4−11858号公報には、α化米粉80〜95
質量%およびロースト小麦粉5〜20質量%からなるこ
とを特徴とするフライバッター用粉が開示されている。
【0004】特開平8−84568号公報には、含有澱
粉が実質的にα化されておらず、しかもグルテン・バイ
タリティが未処理小麦粉のグルテン・バイタリティを1
00としたときに90〜98%で、かつグルテン膨潤度
が未処理小麦粉のグルテン膨潤度を100としたときに
105〜155%である揚げ物用熱処理小麦粉が開示さ
れている。
【0005】特開平10−57000号公報には、熱処
理小麦粉、酸化澱粉、米粉およびコハク酸モノグリセラ
イドを含有することを特徴とする揚げ物用衣組成物が開
示されている。
【0006】特開平10−52232号公報には、デュ
ラム小麦粉及び湿熱処理小麦粉を含有することを特徴と
する天ぷら衣用ミックスが開示されている。
【0007】特開平11−318366号公報には、ブ
ラベンダーエキステンソグラムのR/Eが8以上12以
下にあるように熱処理小麦粉を配合し、これに乳化剤
0.01%〜3.0%を含ませたことを特徴とする天ぷ
ら衣用ミックスが開示されている。
【0008】特開2000−125794号公報には、
熱処理した小麦粉、酸化澱粉及びショ糖脂肪酸エステル
を含有することを特徴とするフライ用衣組成物が開示さ
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このように、フライ食
品の衣の食感を改善するため、フライ用衣材に関する数
多くの技術が提案されているが、油ちょう後に時間が経
過した場合や、冷蔵・冷凍保存後に再加熱した場合にお
ける衣の食感の劣化防止に対して、十分に満足できる技
術は未だ見出されていないのが現状である。
【0010】したがって、本発明の目的は、油ちょう直
後の食感がクリスピーでサクサク感があり、この食感の
経時的変化が少なく、また、冷蔵・冷凍保存後に再加熱
しても衣の食感の劣化の少ないフライ用衣材及び該衣材
を用いたフライ食品を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のフライ用衣材は、80〜115℃で処理し
た小麦粉及び115〜140℃で処理した小麦粉を含む
ことを特徴とする。
【0012】本発明においては、前記小麦粉のうち少な
くとも一方の小麦粉の灰分が0.4質量%以下であるこ
とが好ましい。また、タピオカ澱粉、ワキシー澱粉及び
それらの化工澱粉からなる群から選ばれた1種以上を含
むことが好ましい。さらに、アルカリ剤を含むことが好
ましい。さらにまた、HLB7以下の乳化剤を含むこと
が好ましい。
【0013】上記発明によれば、80〜115℃で処理
した小麦粉及び115〜140℃で処理した小麦粉を含
有させたことにより、油ちょう後の衣のサクサク感を増
大させると共に、油ちょう後の経時劣化や、冷蔵・冷凍
保存後に再加熱した際の衣の食感の劣化を顕著に低減さ
せることができる。
【0014】本発明のフライ食品の一つは、上記フライ
用衣材に水を混合して得られるバッターで種物に衣付け
し、油ちょうして得られることを特徴とする。
【0015】また、本発明のフライ食品のもう一つは、
上記フライ用衣材に水を混合して得られるバッターで種
物に衣付けし、油ちょうした後、更に冷凍して得られる
ことを特徴とする。
【0016】上記発明によれば、上記フライ用衣材を用
いてフライ食品を作ることにより、油ちょう後の衣のサ
クサク感を増大させると共に、油ちょう後の経時劣化
や、冷蔵・冷凍保存後に再加熱してもサクサクとした衣
の食感を有するフライ食品を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のフライ用衣材は、80〜
115℃で処理した小麦粉(以下、低温処理小麦粉とい
う。)及び115〜140℃で処理した小麦粉(以下、
高温処理小麦粉という。)の2種類の熱処理小麦粉(以
下、低温処理小麦粉及び高温処理小麦粉を併せて熱処理
小麦粉という。)を含有する。上記処理温度の異なる小
麦粉を併用することにより衣の食感をソフトにできると
共に歯切れをよくできる。
【0018】熱処理小麦粉とは、強力系、準強力系、中
力系、薄力系の小麦粉を例えば焙焼又は焙煎などの方法
により、低温処理小麦粉においては80〜115℃、よ
り好ましくは90〜110℃で、高温処理小麦粉におい
ては115〜140℃、より好ましくは125〜135
℃で40〜60分間処理したものをいう。
【0019】また、上記熱処理小麦粉のうち、少なくと
も一方の灰分が0.4質量%以下であることが好まし
い。灰分が0.4質量%超であると衣の食感が硬くなる
ことがある。
【0020】さらに、熱処理小麦粉の粒度は、50〜2
50メッシュが好ましく、100〜200メッシュがよ
り好ましい。粒度が50メッシュより大きいと衣の食感
が硬くなり、250メッシュより小さいと衣の食感が弱
くなる。
【0021】本発明のフライ用衣材は、上記熱処理小麦
粉の他に、澱粉類、アルカリ剤、乳化剤の少なくとも1
種以上を含むことが好ましい。
【0022】澱粉類としては、タピオカ澱粉、ワキシー
澱粉及びそれらの化工澱粉からなる群から選ばれた1種
以上を含むことが好ましい。化工処理は、酸処理、α化
処理、エーテル化処理、エステル化処理、架橋処理、湿
熱処理、熱処理、油脂化工処理及び複合化工処理などが
挙げられる。上記澱粉類を配合することにより衣の食感
をソフトにできる。
【0023】アルカリ剤としては、炭酸カルシウム、リ
ン酸カルシウム、酸化カルシウム、リン酸ナトリウム、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの食品に
添加可能なものが挙げられる。アルカリ剤を配合するこ
とにより衣の食感をよりクリスピーにできる。
【0024】乳化剤としては、食品に添加可能な乳化剤
であればよく、具体的には、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステ
ル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、大豆リン脂
質などが挙げられる。乳化剤を配合することにより衣の
食感をソフトにできる。また、HLB7以下であること
が好ましい。HLBが7を越えると衣の食感が若干硬く
なることがある。
【0025】本発明のフライ用衣材は、上記基本成分の
他に、無処理小麦粉、ライ麦、大麦、とうもろこし粉、
大豆粉等の穀粉類、蛋白資材、膨脹剤、油脂、食物繊
維、糖類、増粘多糖類、調味料などを含むことができ
る。中でも無処理小麦粉を含むことが好ましい。
【0026】本発明のフライ用衣材は、各種フライ食品
における衣材料のうち、パン粉及び打粉を除く材料、す
なわちバッターとして使用される。また、本発明におけ
るフライ用衣材中の各材料の好ましい配合割合は、衣材
中のパン粉及び打粉を除く全ての成分に対する割合で記
載されたものである。以下、好ましい配合割合について
フライ食品の種類ごとに説明する。
【0027】種物に打粉をするか又はしないでバッタ
ーを付け、さらにパン粉を付けて油ちょうするコロッ
ケ、トンカツ、エビフライ等のパン粉付きフライ用衣材 パン粉付きフライ用衣材における各材料の配合割合は、
無処理小麦粉10〜90質量%、低温処理小麦粉10〜
30質量%、高温処理小麦粉10〜30質量%、澱粉類
10〜30質量%、アルカリ剤0.2〜3質量%、乳化
剤0.1〜3質量%が好ましい。より好ましくは、無処
理小麦粉10〜50質量%、低温処理小麦粉10〜20
質量%、高温処理小麦粉10〜20質量%、澱粉類10
〜20質量%、アルカリ剤0.2〜2質量%、乳化剤
0.3〜2質量%である。
【0028】種物に打粉をするか又はしないでバッタ
ーを付け、油ちょうする天ぷらやフリッターのような天
ぷら用衣材 天ぷら用衣材における各材料の配合割合は、無処理小麦
粉40〜80質量%、低温処理小麦粉5〜30質量%、
高温処理小麦粉10〜30質量%、澱粉類5〜25質量
%、アルカリ剤0.5〜4質量%、乳化剤0.1〜1.
5質量%が好ましい。より好ましくは、無処理小麦粉5
0〜70質量%、低温処理小麦粉10〜20質量%、高
温処理小麦粉10〜20質量%、澱粉類5〜15質量
%、アルカリ剤0.5〜2質量%、乳化剤0.3〜1.
0質量%である。
【0029】種物に打粉をするか又はしないでバッタ
ーを付け、油ちょうする唐揚げ用衣材 唐揚げ用衣材における各材料の配合割合は、無処理小麦
粉0〜60質量%、低温処理小麦粉10〜50質量%、
高温処理小麦粉10〜50質量%、澱粉類10〜80質
量%、アルカリ剤0.3〜3質量%、乳化剤0.1〜2
質量%が好ましい。より好ましくは、無処理小麦粉0〜
30質量%、低温処理小麦粉20〜40質量%、高温処
理小麦粉20〜40質量%、澱粉類20〜70質量%、
アルカリ剤0.3〜1.5質量%、乳化剤0.2〜1質
量%である。
【0030】上記各種フライ用衣材において、低温処理
小麦粉の配合割合が多すぎると衣が柔らかくなりすぎ、
高温処理小麦粉の配合割合が多すぎると衣が硬くなりす
ぎる。
【0031】本発明のフライ食品がパン粉付きフライ食
品である場合、上記パン粉付きフライ用衣材100質量
部に対して水150〜750質量部を加えてバッターを
調製し、適宜打粉をした種物に衣付けを行い、さらにパ
ン粉を付けて油ちょうして得ることができる。
【0032】また、天ぷらやフリッターなどの場合、上
記天ぷら用衣材100質量部に対して水100〜200
質量部を加えてバッターを調製し、適宜打粉をした種物
に衣付けを行い、油ちょうして得ることができる。
【0033】また、唐揚げの場合、上記唐揚げ用衣材1
00質量部に対して水80〜200質量部を加えてバッ
ターを調製し、適宜打粉をした種物に衣付けを行い、油
ちょうして得ることができる。
【0034】また、本発明のフライ食品は、上記のよう
にして油ちょうして得られた各種フライ食品を冷凍し
て、冷凍食品としてもよい。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 試験例1(エビ天ぷら) 20gのブラックタイガーに小麦粉で打粉をした後、表
1に示す各種のフライ用衣材に水を加えて調製したバッ
ターを付けて175℃のサラダ油中で2分間油ちょうし
た。
【0036】これらのエビ天ぷらを、油ちょう後5分間
経過した状態、及び油ちょうしてから3時間経過した状
態で、10名のパネラーに試食させて、衣の食感(サク
サク感)を評価した。評価は、非常に良いものを10と
し、逆に非常に悪いものを1として10段階で行い、1
0名のパネラーの平均値で表した(以下の試験例におい
て同じ。)。この結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1に示されるように、低温処理小麦粉及
び高温処理小麦粉を併用した実施例1〜3は、油ちょう
後5分間経過した状態でも、油ちょう後3時間経過した
状態でも良好な衣の食感を有することが分かる。
【0039】これに対して、低温処理小麦粉のみを用い
た比較例1及び2、低温処理小麦粉及び高温処理小麦粉
を用いない比較例3は、油ちょう後5分間経過した状態
でも、油ちょう後3時間経過した状態でも衣の食感が劣
ることが分かる。
【0040】試験例2(イカフリッター) 15gのイカの切り身に馬鈴薯澱粉で打粉をした後、表
2に示す各種配合のフライ用衣材に水を加えて調製した
バッターを付け、165℃で1分間油ちょうし、急速冷
凍して1ヶ月間冷凍保存(−20℃)した。
【0041】これらの冷凍イカフリッターを175℃で
2分30秒間油ちょうして各種のイカフリッターを得
た。そして、油ちょう直後に試験例1と同様に10名の
パネラーに試食させて衣の食感を評価した。この結果を
表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表2に示されるように、低温処理小麦粉及
び高温処理小麦粉を併用した実施例4、5は、冷凍保存
後再度油ちょうしても良好な衣の食感を有することが分
かる。特にHLB4の乳化剤を用いた実施例4は、より
衣の食感がよいことが分かる。
【0044】これに対して、低温処理小麦粉のみを用い
た比較例4、高温処理小麦粉のみを用いた比較例5、低
温処理小麦粉及び高温処理小麦粉を用いない比較例6
は、冷凍保存後再度油ちょうした場合の衣の食感が劣る
ことが分かる。
【0045】試験例3(野菜かき揚げ) 適当な大きさにカットしたタマネギ70質量部、ニンジ
ン15質量部、ゴボウ5質量部、青野菜5質量部、乾燥
桜エビ5質量部を混合したものに、表3に示す各種のフ
ライ用衣材に水を加えて調製したバッターを同質量加
え、野菜かき揚げの種を調製した。この種60gを17
0℃で2分30秒間油ちょうし、急速冷凍して、1ヶ月
間冷凍保存(−20℃)した。
【0046】これらの冷凍野菜かき揚げを電子レンジで
再加熱して各種の野菜かき揚げを得た。そして、再加熱
直後に試験例1と同様に10名のパネラーに試食させて
食感を評価した。この結果を表3に示す。
【0047】
【表3】
【0048】表3に示されるように、低温処理小麦粉及
び高温処理小麦粉を併用した実施例6〜10は、冷凍保
存後再加熱しても良好な衣の食感を有することが分か
る。特にタピオカ澱粉、アルカリ剤、乳化剤を併用した
実施例8は、より衣の食感がよいことが分かる。
【0049】これに対して、低温処理小麦粉のみを用い
た比較例7は冷凍保存後再加熱した場合の衣の食感が劣
ることが分かる。
【0050】試験例4(イカ天ぷら) 25gのイカの切り身に小麦粉で打粉をした後、表4に
示す各種のフライ用衣材に水を加えて調製したバッター
を付け、165℃で2分30秒間油ちょうし、急速冷凍
し、真空パックして1ヶ月間冷凍保存(−20℃)し
た。
【0051】これらの冷凍イカ天ぷらを真空パックごと
7分間ボイルして加熱した。そして、加熱直後に試験例
1と同様に10名のパネラーに試食させて衣の食感を評
価した。この結果を表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】表4に示されるように、低温処理小麦粉及
び高温処理小麦粉を併用した実施例11〜13は、冷凍
保存後再加熱しても良好な衣の食感を有することが分か
る。特に、化工澱粉(酸処理澱粉)、アルカリ剤、乳化
剤を併用した実施例11はより衣の食感がよいことが分
かる。
【0054】これに対して、低温処理小麦粉のみを用い
た比較例8、高温処理小麦粉のみを用いた比較例9は、
冷凍保存後再加熱した場合の衣の食感が劣ることが分か
る。
【0055】試験例5(唐揚げ) 20gの鶏肉に、表5に示す各種のフライ用衣材に水を
加えて調製したバッターを付けて、170℃のサラダ油
中で3分30秒間油ちょうして各種の唐揚げを製造し
た。これらの唐揚げを急速冷凍して1週間冷凍保存した
後、解凍してさらに2週間冷蔵保存(4℃)した。そし
て、電子レンジで再加熱して唐揚げを得た。こうして得
られた各種唐揚げについて、再加熱直後の食感を試験例
1と同様にして評価した。この結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
【0057】表5に示されるように、低温処理小麦粉及
び高温処理小麦粉を併用した実施例14〜15は、冷凍
・冷蔵保存後電子レンジで再加熱しても良好な衣の食感
を有することが分かる。
【0058】これに対して、低温処理小麦粉のみを用い
た比較例10、高温処理小麦粉のみを用いた比較例1
1、低温処理小麦粉及び高温処理小麦粉を用いない比較
例12は、冷凍・冷蔵保存後電子レンジで再加熱した場
合の衣の食感が劣ることが分かる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
処理温度の異なる2種類の熱処理小麦粉を含有すること
により、油ちょう直後の状態でも油ちょうしてから時間
が経過しても衣のサクサク感が失われず、また、一度油
ちょうしたフライ食品を冷蔵・冷凍保存後に再加熱して
も、衣のサクサク感が失われず良好な食感を有するフラ
イ食品を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B025 LB06 LG04 LG18 LG24 LG28 LK01 LP01 LP12 4B035 LC03 LE17 LG01 LG07 LG21 LG35 LK13 LK15 LP07 LP43

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 80〜115℃で処理した小麦粉及び1
    15〜140℃で処理した小麦粉を含むことを特徴とす
    るフライ用衣材。
  2. 【請求項2】 前記小麦粉のうち少なくとも一方の小麦
    粉の灰分が0.4質量%以下である請求項1に記載のフ
    ライ用衣材。
  3. 【請求項3】 タピオカ澱粉、ワキシー澱粉及びそれら
    の化工澱粉からなる群から選ばれた1種以上を含むもの
    である請求項1又は2に記載のフライ用衣材。
  4. 【請求項4】 アルカリ剤を含むものである請求項1〜
    3のいずれか一つに記載のフライ用衣材。
  5. 【請求項5】 HLB7以下の乳化剤を含むものである
    請求項1〜4のいずれか一つに記載のフライ用衣材。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一つに記載のフ
    ライ用衣材に水を混合して得られるバッターで種物に衣
    付けし、油ちょうして得られることを特徴とするフライ
    食品。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか一つに記載のフ
    ライ用衣材に水を混合して得られるバッターで種物に衣
    付けし、油ちょうした後、更に冷凍して得られることを
    特徴とするフライ食品。
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