JP2002060560A - 自動車内装部品用ポリプロピレン系組成物 - Google Patents
自動車内装部品用ポリプロピレン系組成物Info
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Abstract
動車内装部品に必要な成形性、剛性及び耐衝撃性が優れ
るだけでなく、耐傷付き性が良好な自動車内装部品用ポ
リプロピレン系組成物を提供する。 【解決手段】 自動車内装部品用ポリプロピレン系組成
物は、(a)曲げ弾性率が1500MPa以上、(b)
アイゾッド衝撃強度(23℃)が20kJ/m 2 以上、
(c)メルトインデックス(230℃、荷重2.16k
g)が7以上、及び(d)傷付白化荷重が200g以上
である。
Description
ストルメントパネル等の自動車部品に好適なポリプロピ
レン系組成物に関し、特に自動車内装部品に求められる
成形性、剛性及び耐衝撃性が優れるだけでなく、耐傷付
き性が良好な自動車内装部品用ポリプロピレン系組成物
に関するものである。
の自動車内装部品は、アクリロニトリル−スチレン系樹
脂(AS系樹脂)やポリプロピレン系樹脂(PP系樹
脂)の表面を塩化ビニル等の軟質樹脂表皮で被い皮革調
に加飾した材料や、シボ加工したAS系樹脂やPP系樹
脂表面に塗装を施して皮革調に加飾された材料が使われ
ていた。近年、生産工程の簡略化、材料のリサイクル要
請が高まり、シボ加工されたPP系樹脂を無塗装のまま
内装材料として使う事例が増加してきた。しかし、無塗
装でPP系樹脂を使った場合、内装部品の車への取り付
け時や、車の使用時に傷がついてしまうという問題があ
る。
成物としては、例えば特開平10−45971号公報に
は、PP系樹脂に特定の性状を有するエチレン/α−オ
レフィン系共重合体エラストマー及びタルクを特定量配
合してなるPP系樹脂組成物が、自動車内装材として優
れた特性を有すると開示されている。しかしながら、同
公報の実施例では、このPP系樹脂組成物は、曲げ弾性
率が7400〜12000kg/cm2 であるためイン
ストルメントパネルやドアパネルとして用いるには剛性
が不足し、耐傷付き性については何も記載されていな
い。また、特開平10−7851号公報には、特定の性
状を有するPP系樹脂に、特定の耐衝撃付与剤、高密度
ポリエチレン及びタルクを所定の割合で配合した樹脂組
成物が、耐衝撃性及び耐傷付き白化性に優れ、さらにウ
ェルド外観が良好で、かつ低光沢性を有し、それを射出
成形することにより、塗装の必要が無く、コストダウン
を図ることができる自動車用内装材が開示されている。
しかしながら、同公報では、耐傷付き白化性の評価方法
として100円玉の外周にある凹凸部で擦り付けて評価
しているだけであり、もっと鋭利な形状物に対しての耐
傷付き性は十分ではない。このように、インストルメン
トパネルやドアパネルに必要な物性を満たした上、耐傷
付き性も良好なPP系樹脂組成物がないのが実状であ
る。
解決するためになされたもので、ドアパネルやインスト
ルメントパネル等の自動車内装部品に必要な成形性、剛
性及び耐衝撃性が優れるだけでなく、耐傷付き性が良好
な自動車内装部品用ポリプロピレン系組成物を提供する
ことを目的とするものである。
達成するために鋭意研究を重ねた結果、曲げ弾性率、ア
イゾッド衝撃強度、メルトインデックス及び傷付白化荷
重の値が特定の範囲であるポリプロピレン系組成物が、
前記の目的を達成することを見出し本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、(a)曲げ弾性率が15
00MPa以上、(b)アイゾッド衝撃強度(23℃)
が20kJ/m2 以上、(c)メルトインデックス(2
30℃、荷重2.16kg)が7以上、及び(d)傷付
白化荷重が200g以上であることを特徴とする自動車
内装部品用ポリプロピレン系組成物を提供するものであ
る。
ロピレン系組成物は、以下(a)〜(d)の物性を有す
る。 (a)曲げ弾性率が1500MPa以上であり、200
0MPa以上が好ましい。1500MPa未満では、自
動車内装部品としての剛性が不足する。尚、曲げ弾性率
は、ASTM D790に準拠して測定した。 (b)アイゾッド衝撃強度(23℃)が20kJ/m2
以上であり、30kJ/m2 が好ましい。20kJ/m
2 未満では、自動車内装部品としての耐衝撃性が不足す
る。尚、アイゾッド衝撃強度は、ASTM D256に
準拠し、試験片を23℃で測定した。
条件:230℃、荷重2.16kg)が7以上であり、
10以上が好ましい。MIが7未満では自動車内装部品
として成形する際の流動性が不足する。尚、MIは、A
STM D1238に準拠し、230℃、2.16kg
荷重で測定した。 (d)傷付白化荷重が200g以上であり、300g以
上が好ましい。200g未満では、耐傷付き性が不足す
る。傷付白化荷重は以下のようにして測定した。サンプ
ルとして140×140×3mmの黒色射出成形平板を
用い、測定器は、安田精機製作所製の鉛筆硬度試験器を
用い、新東科学社製のサファイヤ針(先端R=0.3m
m)を、鉛筆硬度試験器に取り付けられるよう加工し
た。サファイヤ針を鉛筆硬度試験器に取りつけ、荷重を
100〜500gの間で、100g間隔で変化させて、
計5本のすじ状の傷をサンプルにつけた。荷重の低いと
きは傷が見づらいが、荷重が大きくなると傷が白化する
ので、目視により白化する最小荷重を「傷付白化荷重」
と定義した。
ン系樹脂は、50〜85重量部であると好ましく、65
〜80重量部であるとさらに好ましい。ポリプロピレン
系樹脂が50重量部未満であると曲げ弾性率が低下し、
自動車内装部品に必要な剛性を保てない。また、85重
量部超であると衝撃強度が低下する。本発明の組成物に
含有されるエチレン−αオレフィン共重合体は、25重
量部以下であると好ましく、3〜15重量部であるとさ
らに好ましい。エチレン−αオレフィン共重合体が25
重量部超であると曲げ弾性率が低下し、自動車内装部品
に必要な剛性を保てない。
5〜25重量部であると好ましく、タルクが15重量部
未満であると剛性が不足し、25重量部超であると衝撃
強度が不足する。本発明の組成物に含有される傷付改良
剤は、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−αオレフィン
共重合体及びタルクの合計100重量部に対し、0.0
5〜1重量部であると好ましく、0.1〜0.5重量部
であるとさらに好ましい。傷付改良剤が0.05重量部
未満であると傷付白化荷重が200g未満となり、1重
量部超であると成形品にシルバーが発生することがあ
る。
る。 (1)前記ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、ホ
モポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロック
ポリプロピレンのいずれも用いることができるが、特
に、ポリプロピレン単独重量部とエチレン−プロピレン
共重合部との2成分からなるブロックポリプロピレン系
樹脂が好ましい。ブロックポリプロピレンの製造方法は
特に限定されず、一つの反応槽でまずプロピレンの単独
重合反応を行ない、引き続き同一の反応槽でエチレン−
プロピレンの共重合を行うバッチ重合法や、複数の反応
槽を用いて、先に第1の槽でプロピレンの単独重合を行
ない、引き続き第2、第3の槽でエチレン−プロピレン
の共重合を行なう連続重合法がある。さらに、気体プロ
ピレンモノマー中で反応させる気相重合、液体プロピレ
ンモノマー中で反応させるバルク重合、ヘキサン、ヘプ
タン等の液体中で反応させるスラリー重合法のいずれを
用いても良い。ブロックポリプロピレンを製造する際の
触媒は、一般的にソルベー触媒と呼ばれる三塩化チタン
系触媒、高活性触蝶と呼ばれる塩化マグネシウム担持型
触媒、メタロセン触媒のいずれの触媒でも用いることが
できる。ポリプロピレン系樹脂の具体的な商品名として
は, 例えば出光石油化学社製の出光ポリプロJ−784
HP、J−785H、J−762HP、J−763H
P、J−950HP、J−966HP、J−3080
H、J−3054H、J−3054HP、J−5051
HPなどが挙げられる。
体としては、エチレンプロピレン共重合体、エチレンブ
テン共重合体、エチレンヘキセン共重合体、エチレンオ
クテン共重合体などが挙げられる。これらの製造方法は
特に限定されず、また触媒系についても限定されず、チ
タン系触媒、バナジウム系触媒、メタロセン系触媒など
を用いればよい。前記エチレンプロピレン共重合体の具
体的な商品名としては, 例えばJSR社製EP−07
P、EP−02P、三井化学社製タフマーA4020、
A4030などが挙げられる。前記エチレンプテン共重
合体の具体的な商品名としては、三井化学社製IT−1
00、IT−101、IT−102、IT−103など
が挙げられる。前記エチレンオクチン共重合体の具体的
な商品名としては、デュポンダウエラストマー社製エン
ゲージ8842、8150、8130、8180、81
00、8200などが挙げられる。エチレンーαオレフ
ィン共重合体の密度は、0.85〜0.88g/cm3
であることが好ましく、0.85g/cm3 未満ではペ
レット化が困難で取り扱いしづらく、0.88g/cm
3 を超えるとアイゾッド衝撃強度が低下する。
げられ、具体的な商品名としては、富士タルク社製LM
S−300、TP−A25、浅田製粉社製JM−15
6、MMR、FFR、宇都マテリアル社製LS−402
などが挙げられる。 (4)前記傷付改良剤としては、非イオン系界面活性剤
及び/又は滑剤が使用できる。前記非イオン系界面活性
剤としては、グリセリン脂肪酸エステルと炭素数8〜
18のN,Nビス(2−ヒドロキシエチル) 脂肪アミン
の混合物、R(CH 2 CH2 OH)2 、SiO2 及び
ROH〔Rは全て高級炭化水素〕の複合系が挙げられ、
の混合物の具体例な商品名としては、デノン2220
(丸菱油化社製)、アーモスタット820(ライオンア
クゾ社製)などが挙げられ、の複合系の具体例な商品
名としては、エレクトロストリッパーTS−2(花王社
製)などが挙げられる。
肪酸エステル、脂肪酸と多価アルコールとの部分エス
テルが使用できる。 脂肪酸アミドとしては、例えば、1.ステアロアミ
ド、2.オキシステアロアミド、3.オレイルアミド、
4 .エルシルアミド、5.ラウリルアミド、6.パルミ
チルアミド、7.ベヘンアミド、8.メチロールアミ
ド、9 .メチレンビスステアロアミド、10.エチレン
ビスステアロアミド、11.エチレンビスオレイルアミ
ド、12.エチレンビスラウリルアミド、13.ステア
リルオレイルアミド、14.N−ステアリルエルクアミ
ド、15.N−オレイルパルミトアミド、16.複合型
アミド、17.特殊脂肪酸アミドが使用でき、これら1
〜17の具体例な商品名としては、1.アーマイドHT
−P(ライオンアクゾ社製) 、2.アイヤミッドKH
(日本化成社製) 、3.ニュートロン(日本精化社製)
、4.ニュートロンS(日本精化社製) 、5 .ダイヤ
ミッドY(日本化成社製) 、6.ダイヤミッドKP(日
本化成社製) 、7 .ダイヤミッドKN(日本化成社製)
、8.メチロールアマイド(日本化成社製) 、9.ビ
スアマイド(日本化成社製) 、10.カオーワックスE
B−P(花王社製) 、11.スリパックスO(日本化成
社製) 、12.スリパックスL(日本化成社製) 、1
3.アーマイドOS−32F(ライオンアクゾ社製) 、
14.SNT(日本精化社製)、15.PNT(日本精
化社製) 、16.VLA−1(川研ファインケミカル社
製)、17.プラストロジン(藤沢薬品社製) などが挙
げられる。
n−ブチルステアレート、2.多価アルコール脂肪酸エ
ステル、3.飽和脂肪酸エステル、4.エステル系ワッ
クス、5.特殊脂肪酸エステルが使用でき、これら1〜
5の具体例な商品名としては、1.エキセパールBS
(花王社製) 、2 .アデカプルーバー(旭電化社製) 、
3.テルコール(川研ファインケミカル社製) 、4.カ
オーワックス(花王社製) 、5 .リケスターEW−25
0(理研ビタミン社製) などが挙げられる。
としては、1.ステアリン酸モノグリセリド、2.リノ
ール酸・オレイン酸モノグリセリド、3.オレイン酸モ
ノグリセリド、4.ベヘニン酸モノグリセリド、5 .リ
シノール酸モノグリセリド、6.オレイン酸ジグリセリ
ド、7.ヒドロキシステアリン酸トリグリセリドが使用
でき、これら1〜7の具体例な商品名としては、1.リ
ケマールS−100(理研ビタミン社製) 、2.リケマ
ールO−100(理研ビタミン社製) 、3.リケマール
OL−100(理研ビタミン社製)、4.リケマールB
−100(理研ビタミン社製) 、5.リケマールR−2
00(理研ビタミン社製)、6.リケマールOL−95
(理研ビタミン社製) 、7.K−3ワックス(川研ファ
インケミカル社製) などが挙げられる。以上に挙げた傷
付改良剤は、単独でも、複数のものを組み合わせても使
用できる。
系組成物は、常温キシレン可溶成分の量が10〜25重
量%、灰分量が15〜25重量%であることが好まし
い。常温キシレン可溶成分の量は以下のようにして測定
した。まず、常温(25℃)キシレンに対する可溶成分
及び不溶成分を、次のようにして取得した。すなわち、
(1)試料を5±0.05g精秤して1000ミリリット
ルナス型フラスコに入れ、さらにBHT(酸化防止剤)
1±0.05gを添加したのち、回転子及びパラキシレン
700±10ミリリットルを投入する。次いで(2)ナ
ス型フラスコに冷却器を取り付け、回転子を作動させな
がら、140±5℃のオイルバスでフラスコを120±
30分間加熱して、試料をパラキシレンに溶解させる。
ーにフラスコの内容物を注いだのち、ビーカー内の溶液
をスターラーで攪拌しながら、常温(25℃)になるま
で放冷(8時間以上)後、析出物を金網でろ取する。
(4)ろ液は、さらにろ紙にてろ過したのち、このろ液
を3000ミリリットルビーカーに収容されたメタノー
ル2000±100ミリリットル中に注ぎ、この液を常
温(25℃)にてスターラーで攪拌しながら、2時間以
上放置する。次いで(5)析出物を金網でろ取したの
ち、5時間以上風乾後、真空乾燥機にて100±5℃で
240〜270分間乾燥して、25℃キシレン可溶成分
を回収する。
取した析出物を、再度上記(1)及び(2)の方法に準
じてパラキシレンに溶解したのち、3000ミリリット
ルビーカーに収容されたメタノール2000±100ミ
リリットル中に素早く熱いまま移し、2時間以上スター
ラーで攪拌後、一晩室温(25℃)にて放置する。次い
で(7)析出物を金網でろ取したのち、5時間以上風乾
後、真空乾燥機にて100±5℃で240〜270分間
乾燥して、25℃キシレン不溶成分を回収する。常温キ
シレンに対する可溶成分の含有量(x)は、試料重量を
Ag、前記(5)で回収した可溶成分の重量をCgとす
れば、 x(重量%)=100×C/A で算出される。常温キシレン可溶成分の量が10重量%
未満だとアイゾッド衝塾強度が低くなり、耐衝撃性が不
足する。常温キシレン可溶部が25重量%を超えると曲
げ弾性率が低くなり、剛性が不足する。
に組成物のペレットを5g秤量し、電気炉で550℃で
2時間燃焼させる室温まで放冷し、灰分が残った坩堝を
秤量し、 灰分量(重量%)=燃焼後重量/燃焼前重量×100 で算出される。灰分量が15重量%未満だと剛性が低下
し、25重量%を越えるとフローマークが発生し、外観
が悪くなる。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、本発明のポリプロピレン系組
成物の性状及び物性は、上述した方法に従って求めた。
2HPポリプロピレンペレット72重量部、エチレンー
αオレフィン共重合体としてエンゲージ8180(ダウ
デュポンエラストマー社製) 5重量部、タルクとしてL
S−402(宇部マテリアル社製) 23重量部、傷付改
良材としてデノン2220(丸製油化社製) を0.1重
量部、さらに所定の顔料及び添加剤を加え良く混合した
後、FCM−50(神戸製鋼所製二軸混練押出し機) で
溶融混練造粒し、組成物ペレットを製造した。得られた
ペレットについて、常温キシレン可溶部及び灰分の量を
測定した。その後、このペレットを射出成形して傷付評
価用の平板を得、48時間以上常温で状態調節した上、
傷付白化荷重を上記記載の方法で測定した。また、外観
の良否を評価するために420mm×100mm×3m
mのフィルムゲート平板を射出成形し、フローマーク、
シルバーの有無を調べた。さらに、物性評価用にAST
M法に準拠した試験片を射出成形により得、曲げ弾性
率、アイゾッド衝撃強度及びMIを上記記載の方法で測
定した。これらの結果を表1に示す。
すものとした以外は同様にして組成物ペレットを製造
し、常温キシレン可溶部及び灰分の量、傷付白化荷重、
外観、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度及びMIを評価
した。これらの結果を表1に示す。
66HPポリプロピレンペレット57重量部及び出光石
油化学社製J−966HPポリプロピレンペレット18
重量部、エチレンーαオレフィン共重合体としてエンゲ
ージ8842(ダウデュポンエラストマー社製) 10重
量部、タルクとしてTP−A25(富士タルク社製) 1
5重量部、傷付改良材としてニュートロンS(日本精化
社製) を0.15重量部、さらに所定の顔料及び添加剤
を加え良く混合した後、FCM−50(神戸製鋼所製二
軸混練押出し機) で溶融混練造粒し、組成物ペレットを
製造した。得られたペレットについて、実施例1と同様
にして常温キシレン可溶部及び灰分の量、傷付白化荷
重、外観、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度及びMIを
評価した。これらの結果を表1に示す。
同様にして組成物ペレットを製造し、常温キシレン可溶
部及び灰分の量、傷付白化荷重、外観、曲げ弾性率、ア
イゾッド衝撃強度及びMIを評価した。これらの結果を
表2に示す。 比較例2 実施例1において、傷付改良剤としてリケマールS10
0A(理研ビタミン社製) を2重量部添加した以外は同
様にして組成物ペレットを製造し、常温キシレン可溶部
及び灰分の量、傷付白化荷重、外観、曲げ弾性率、アイ
ゾッド衝撃強度及びMIを評価した。これらの結果を表
2に示す。
油化学社製J−762HPポリプロピレンペレット60
重量部、エチレンーαオレフィン共重合体としてエンゲ
ージ8180(ダウデュポンエラストマー社製) 20重
量部、タルクとしてLS−402(宇部マテリアル社
製) 20重量部とした以外は同様にして組成物ペレット
を製造し、常温キシレン可溶部及び灰分の量、傷付白化
荷重、外観、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度及びMI
を評価した。これらの結果を表2に示す。 比較例4 実施例1において、ポリプロピレン系樹脂として出光石
油化学社製J−762HPポリプロピレンペレット75
重量部、エチレンーαオレフィン共重合体としてエンゲ
ージ8180(ダウデュポンエラストマー社製) 2重量
部、タルクとしてLS−402(宇部マテリアル社製)
23重量部、傷付改良材としてリケマールS100A
(理研ビタミン社製) を0.1重量部とした以外は同様
にして組成物ペレットを製造し、常温キシレン可溶部及
び灰分の量、傷付白化荷重、外観、曲げ弾性率、アイゾ
ッド衝撃強度及びMIを評価した。これらの結果を表2
に示す。
油化学社製J−466HPポリプロピレンペレット72
重量部、傷付改良材としてニュートロンS(日本精化社
製)を0.1重量部とした以外は同様にして組成物ペレ
ットを製造し、常温キシレン可溶部及び灰分の量、傷付
白化荷重、外観、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度及び
MIを評価した。これらの結果を表2に示す。 比較例6 実施例1において、ポリプロピレン系樹脂として出光石
油化学社製J−762HPポリプロピレンペレット83
重量部、エチレンーαオレフィン共重合体としてエンゲ
ージ8180(ダウデュポンエラストマー社製) 7重量
部、タルクとしてLS−402(宇部マテリアル社製)
10重量部、傷付改良材としてデノン2220(丸菱油
化社製) を0.5重量部とした以外は同様にして組成物
ペレットを製造し、常温キシレン可溶部及び灰分の量、
傷付白化荷重、外観、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度
及びMIを評価した。これらの結果を表2に示す。
油化学社製J−762HPポリプロピレンペレット60
重量部、エチレンーαオレフィン共重合体としてエンゲ
ージ8180(ダウデュポンエラストマー社製) 10重
量部、タルクとしてLS−402(宇部マテリアル社
製) 30重量部、傷付改良材としてデノン2220(丸
菱油化社製) を0.5重量部とした以外は同様にして組
成物ペレットを製造し、常温キシレン可溶部及び灰分の
量、傷付白化荷重、外観、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃
強度及びMIを評価した。これらの結果を表2に示す。 比較例8 実施例1において、エチレンーαオレフィン共重合体と
してタフマーH402(三井化学社製) 5重量部、傷付
改良材としてニュートロンS(日本精化社製)を0.1
重量部とした以外は同様にして組成物ペレットを製造
し、常温キシレン可溶部及び灰分の量、傷付白化荷重、
外観、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度及びMIを評価
した。これらの結果を表2に示す。
成物は、外観、曲げ弾性率、アイゾッド衝撃強度及びM
Iが良好な上に、傷付白化荷重も高い値であった。ま
た、表2に示したように、傷付改良材を添加していない
比較例1の組成物は傷付白化荷重が100gと低く、傷
付改良剤の量が多すぎる比較例2の組成物は成形品表面
にシルバーが発生し外観不良でった。比較例3及び6の
組成物は、曲げ弾性率が低く、剛性が不足し、比較例4
及び8の組成物はアイゾッド衝撃強度が低く、耐衝撃性
が不足し、比較例5の組成物は流動性が不足するため、
成形困難であり、比較例7の組成物はフローマークが発
生して自動車内装部品としては使用できなかった。
動車内装部品用ポリプロピレン系組成物は、自動車内装
部品として必要な成形性、剛性及び耐衝撃性が優れるだ
けでなく、耐傷付き性も良好である。このため、ドアパ
ネルやインストルメントパネル等の自動車内装部品とし
て好適である。
Claims (5)
- 【請求項1】 (a)曲げ弾性率が1500MPa以
上、(b)アイゾッド衝撃強度(23℃)が20kJ/
m2 以上、(c)メルトインデックス(230℃、荷重
2.16kg)が7以上、及び(d)傷付白化荷重が2
00g以上であることを特徴とする自動車内装部品用ポ
リプロピレン系組成物。 - 【請求項2】 ポリプロピレン系樹脂、エチレン−αオ
レフィン共重合体及びタルクの合計100重量部に対
し、傷付改良剤0.05〜1重量部含有してなることを
特徴とする請求項1に記載の自動車内装部品用ポリプロ
ピレン系組成物。 - 【請求項3】 常温キシレン可溶成分の量が10〜25
重量%、灰分量が15〜25重量%であることを特徴と
する請求項2に記載の自動車内装部品用ポリプロピレン
系組成物。 - 【請求項4】 前記エチレン−αオレフィン共重合体の
密度が0.85〜0.88g/cm3 であることを特徴
とする請求項2に記載の自動車内装部品用ポリプロピレ
ン系組成物。 - 【請求項5】 前記傷付改良剤が、非イオン系界面活性
剤及び/又は滑剤からなることを特徴とする請求項2に
記載の自動車内装部品用ポリプロピレン系組成物。
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---|---|---|---|
JP2000248789A JP2002060560A (ja) | 2000-08-18 | 2000-08-18 | 自動車内装部品用ポリプロピレン系組成物 |
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