JP2010111784A - ポリプロピレン樹脂組成物および該組成物を成形してなる成形体。 - Google Patents

ポリプロピレン樹脂組成物および該組成物を成形してなる成形体。 Download PDF

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Abstract

【課題】 タルクを含有してなる剛性の向上したポリプロピレン系複合材が抱える傷つき時に白化を起こして傷が目立つ現象を解決した樹脂組成物、および材料を提供する。
【解決手段】 成分(A);MFRが0.5g/10分〜50g/10分で且つエチレン含量が0.1〜5重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体の51〜95.0重量%および成分(B);MFRが0.1〜40g/10分のエチレン−α−オレフィン共重合体の5〜49重量%からなる重合体混合物100重量部に対して、成分(C);タルク10〜50重量部および成分(D);脂肪酸アミド0.05〜5重量部を配合してなるプロピレン系樹脂組成物、またはそれからなる成形用材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、タルクを含有してなるポリプロピレン系複合材の外傷などによる表面外観の問題が解決されるとともに、剛性などの物性も改良されたポリプロピレン系樹脂組成物およびその成形品に関する。
従来、工業部品分野における各種成形品として、例えば自動車のバンパー、インストルメントパネル、ピラー等、あるいは家電の掃除機、テレビ等の部品にプロピレンブロック共重合体及びタルクやゴムを複合強化したポリプロピレン系樹脂組成物が、その優れた成形性、機械的強度、リサイクル性や経済性等の特徴を活かして広範囲に使用されてきた。近年、これらの用途において、高機能化や製品の大型化、薄肉化、形状の多様化、複雑化に対応するため射出成形性の改良や機械物性の改善が行われている。
さらに、最近は、質感の向上、生産工程の自動化、高速化や溶剤規制等による無塗装化の浸透などに伴いポリプロピレン系樹脂の傷つき白化が問題点としてクローズアップされてきた。
このような問題を解決するために、様々な検討が実施され、その解決する手法が提案されている。たとえば特許文献1においては、ポリプロピレン樹脂タルク複合材に高密度ポリエチレン樹脂を併用することによって耐傷つき性を向上させた組成物が提案されている。特許文献2においては、特定のポリプロピレン樹脂にメタロセン触媒によって重合されたエラストマー、高密度ポリエチレン、タルクからなる組成物が提案されている。特許文献3においては、ポリプロピレン系樹脂に特定のエチレン系エラストマー、タルク、滑剤を併用する組成物が提案されている。
特開昭59−108049号公報 特開平10−7851号公報 特開平2002−60560号公報 しかしながら、これらの技術は基本的には、エチレン含量が高くポリプロピレンに非相溶なゴム成分を高剛性のポリプロピレン母材に微分散させることで剛性と耐衝撃性のバランスを向上させる,いわゆるプロピレン−エチレンブロック共重合体を主成分とするものであり、耐傷つき性に関しては一定の改良はあるものの、タルクを含有するポリプロピレン複合材が有するタルクを起点とする材料破壊による傷つき白化の本質的解決にはいたっておらず、未だ、製品の更なる薄肉化の要求を満たすためにより高剛性で且つ耐傷つき性の良い材料系が求められているのが現状である。
本発明は、前記のような、タルクを含有してなるポリプロピレン系複合材が抱える傷つき時に白化を起こして傷が目立つ現象を解決しつつ、剛性の向上をも発現する材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、これらの問題を解決するために様々な検討をおこなった結果、特定のプロピレン−エチレンランダム共重合体をポリプロピレン系複合材の母材とすると、母材中に分散する無機フィラーやエラストマー成分を起点とする成形品内部に発生する高い応力集中を効率よく緩和させ、例えば異物による擦れになどにより局所的に発生する大変形に対しても破壊が誘起され難くする役割を果たすことを見出し、耐傷つき性にすぐれ、曲げ剛性が補強されたタルク含有複合材料を提供する技術を完成させたものである。
本発明の特徴点を順次列挙すれば以下のようになる。
即ち、本発明の第一の発明によれば、下記の成分(A)〜(D)からなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
成分(A);
メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.5g/10分〜50g/10分で且つエチレン含量が0.1〜5重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体:51〜95.0重量%
成分(B);
メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.1〜40g/10分のエチレン−α−オレフィン共重合体:5〜49重量%
成分(C);タルク:10〜50重量部
成分(D);脂肪酸アミド:0.05〜5重量部
ただし、成分(C)の量は、成分(A)と(B)の合計量100重量部に対しての値であり、成分(D)の量は成分(A)と(B)と(C)の合計100重量部に対しての値である。
また、本発明の第二の発明によれば、第一の発明において、成分(C)のタルクがレーザー法による粒度分布測定における平均粒径が10μm以下のものであるポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第三の発明によれば、第一又は第二の発明において、成分(A)のプロピレン−エチレンランダム共重合体がメタロセン触媒を用いて重合されたものであることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第四の発明によれば、第一乃至第三のいずれかの発明のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる自動車用内装材料が提供される。
また、本発明の第五の発明によれば、第一乃至第三のいずれかの発明のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる自動車インストルメントパネル用材料が提供される。
本発明は、プロピレン­・エチレンランダム共重合体をタルクを含むポリプロピレン系複合材料の母材とすることにより、タルク、エラストマーを添加した場合に発生する内部応力を緩和することができるとともに、さらに、タルクを含むポリプロピレン系複合材料の接触または衝突などの外傷による表面損傷によって即または経時的に発生する白化現象による表面美的外観の喪失および意匠性の低下を脂肪酸アミドの特定量併用することにより抑制することができるとともに、特に剛性の向上をも含む、剛性、耐熱性、耐損傷性、塗装、加工性、耐外傷性、ブリードアウト等による成形品の外観不良、および塗装不良に関する問題点において、内部および外部からの発生する問題点を克服した全体的にバランスのとれた性能を有するポリプロピレン系樹脂組成物であるという作用効果を奏する。また、このポリプロピレン系組成物は、自動車用の内装、外装用材料として適した性能を備えている。
以下、本発明を詳細に説明する。
成分(A):プロピレン−エチレンランダム共重合体
成分(A)はプロピレン−エチレンランダム共重合体でありタルクを含むポリプロピレン系複合材料の母材として用いる。一般に、プロピレン−エチレンランダム共重合体は少量のエチレン成分がプロピレン主鎖にランダムに導入することでプロピレンの結晶性成長を阻害し、成形体の柔軟性や透明性が付与される。 柔軟性が付与されることは材料の弾性回復性の改良に効果があり耐傷つき性特性には好ましいが、一方で剛性の低下を補う必要がある。
本発明者らは、プロピレン−エチレンランダム共重合体をタルクを含むポリプロピレン系複合材料の母材として用いる場合、成形された製品中に分散する無機フィラーを起点とする成形品内部に発生する高い応力集中を効率よく緩和させ、例えば異物による擦れになどにより局所的に発生する大変形に対しても破壊が誘起され難くする役割をも果たすことを見出すことで、ポリプロピレンを母材とする従来のタルク含有ポリプロピレン系樹脂に比較し剛性、耐熱性、耐傷つき性のバランスを大きく改良できると考えた。
耐傷つき性は材料用途に応じ種々の様態で評価されるが本質的には材料表面が異物と擦れる時に発生する摩擦力に対する変形抵抗が大きいものほど良くなる物性である。従来より、滑剤等の添加剤によって表面の摩擦係数を低減することで種々の物性バランスを維持し耐傷つき性を改良する手法が提案されているが、一方でブリードアウト等による成形品の外観の悪化や塗装不良を起こしやすくなるなど欠点がある。
本発明者らは、これらの問題を解決するために様々な検討をおこなった結果、一定少量の滑剤添加においても、特定の構造を有するプロピレン−エチレンランダム共重合体を複合材の母材とすることが、各種プロピレン系樹脂の成形品、特に自動車用内装材用として要求される基本的物性を保持しつつ耐傷つき性を大きく改良できることを見出した。
本発明に用いられるプロピレン−エチレンランダム共重合体(成分(A))はエチレン含有量が0.1〜5重量%であれば特に限定されないが、メルトフローレート(MFR:230℃、2.16kg荷重)が0.5〜50g/10分、好ましくは1〜50g/10分、より好ましくは 2〜45g/10分 が用いられる。
成分(A)のエチレン含有量が前記範囲未満であると、耐傷つき性の改良効果が見られず、逆にエチレン含有量が前記範囲を超える場合、剛性や耐熱性の悪化を招く。
また、成分(A)のMFRが前記範囲未満であると、複合材としての流動性が不足し、薄肉成形品を成形する際に大きな型締め力のある成形機を必要とするか、或いは、成形温度を高くする必要性が生じるので、生産性に悪影響を及ぼす。逆に、MFRが前記範囲を超える場合、耐衝撃性等の特性が劣る。
本発明に用いられる成分(A)であるプロピレン−エチレンランダム共重合体は、各種公知の触媒、例えば、チーグラー・ナッタ触媒、メタロセン触媒を使用した製造が可能である。一般にチーグラー・ナッタ触媒では活性点の不均一性から製造されるプロピレン−エチレンランダム共重合体中のエチレン組成分布が広くなりやすく剛性低下の懸念があり、好ましくはメタロセン触媒を使用して得られるプロピレン−エチレンランダム共重合体の使用が好ましい。
ここでいうメタロセン触媒とは、(i)シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期表第4族の遷移金属化合物(いわゆるメタロセン化合物)と、(ii)アルミニウムオキシ化合物、上記遷移金属化合物と反応してカチオンに変換することが可能なイオン性化合物またはルイス酸、固体酸微粒子、およびイオン交換性層状珪酸塩から成る化合物群の中から選ばれる少なくとも一種の助触媒と、必要により、(iii)有機アルミニウム化合物とからなる触媒であり、本発明のプロピレン−エチレンランダム共重合体の製造が可能である公知の触媒は、いずれも使用できる。
メタロセン化合物は、プロピレンの立体規則性重合が可能な架橋型のメタロセン化合物であり、好ましくはプロピレンのアイソ規則性重合が可能なメタロセン化合物であり、例えば、特開平2−131488号、特開平2−76887号、特開平4−211694号、特開平4−300887号、特開平5−43616号、特開平6−100579号、特開平5−209013号、特開平6−239914号、特開平11−240909号、特開平6−184179号、特表2003−533550号等が挙げられる。
更に、具体的には、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−(1−ナフチル)−インデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレン[1−(2−メチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)][1−(2−i−プロピル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−(2−エチル−4−(2−フルオロビフェニリル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)]ジルコニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)]ジルコニウムジクロリドなどのジルコニウム化合物が例示できる。上記において、ジルコニウムをハフニウムに置き換えた化合物も同様に使用できる。また、2種以上の錯体を使用することもできる。また、クロリドは他のハロゲン化合物、メチル、ベンジル等の炭化水素基、ジメチルアミド、ジエチルアミド等のアミド基、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシド基、ヒドリド基等に置き換えることが出来る。
これらの内、2位と4位に置換基を有し、珪素あるいはゲルミル基で架橋したビスインデニル基あるいはアズレニル基を配位子とするメタロセン化合物が好ましい。
助触媒については、アルミニウムオキシ化合物としてメチルアルミノキサン、イソブチルアルミノキサン等が、上記遷移金属化合物と反応してカチオンに変換することが可能なイオン性化合物としては、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、トリフェニルカルビルテトラキスペンタフルオロフェニルボレート等が、ルイス酸としてはトリスペンタフェニルボレートが、固体酸微粒子としてはアルミナ、シリカ−アルミナ等が、さらにイオン交換性層状珪酸塩としては2:1型構造を有する珪酸塩、例えば、化学処理をしてもよいモンモリロナイト、ベントナイト、雲母等が挙げられる。これら化合物が溶媒等に可溶である場合、多孔質の微粒子状無機あるいは有機担体に担持して使用することが可能であり、好ましい。上記助触媒の中で、好ましくはイオン交換性層状珪酸塩である。
有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニウムハイドライド、有機アルミニウムアルコキサイド等が挙げられる。
重合法としては、上記触媒の存在下に、不活性溶媒を用いたスラリー法、溶液法、実質的に溶媒を用いない気相法や、あるいは重合モノマーを溶媒とするバルク重合法等が挙げられる。所望のエチレン含量、メルトフローレートに制御するためには、例えば、重合温度、コモノマー量、水素添加量を調節することが出来る。
成分(B)エチレン−α−オレフィン共重合体
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物においては、耐衝撃性を改良する目的で、エチレン−α−オレフィン共重合体系を配合する。本発明において用いられる、上記成分(B)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、炭素数3〜8のα−オレフィンを、10〜50重量%、好ましくは15〜48重量%、特に好ましくは20〜48重量%含有するものである。α−オレフィンの含有量が上記範囲よりも少ない場合は、成分Aとの相溶性が悪化し混合成形品の衝撃強度が不足する、また多い場合、逆に成分A中に均一に相溶化するため剛性の低下を招く。
α-オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテンなどを挙げる事ができる。なかでも、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。この共重合体は、ジエンとの3元共重合体であっても良く、この場合は、ジエンを1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、特に好ましくは3〜6重量%含有する。ジエンとの3元共重合体の場合は、共重合するジエンとしては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン等を挙げることが出来る。
具体的な成分(B)であるエチレン−α−オレフイン共重合体.の例は、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ペンテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−ヘプテン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−プロピレン−1−ペンテン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、例えば、エチレン−プロピレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−シクロペンタジエン共重合体のような、α−オレフインの各種又は外の共単量体を10〜50重量%を任意に組み合わせた、二元または三元の各種共重合体が挙げられる。
上記エチレン−α−オレフィン共重合体は、各モノマーを触媒の存在下重合することにより製造される。触媒としては、ハロゲン化チタンのようなチタン化合物、アルキルアルミニウムーマグネシウム錯体、のような有機アルミニウムーマグネシウム錯体、アルキルアルミニウム、又はアルキルアルミニウムクロリド等のいわゆるチーグラー型触媒、WO−91/04257号公報等に記載のメタロセン化合物触媒を使用することができる。重合法としては、気相流動床、溶液法、スラリー法等の製造プロセスを適用して重合することができる。市販品を例示すれば、ジェイエスアール社製EDシリーズ、三井化学社製タフマーPシリーズ及びタフマーAシリーズ、デュポンダウ社製エンゲージEGシリーズ、などを挙げることができ、これらはいずれも本発明において使用することができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物で用いるエチレン−α−オレフィン共重合体のMFR(230℃、2.16kg荷重で測定)は、0.1〜40g/10分が好ましく、より好ましくは0.2〜20g/20分である。 MFRが0.1g/分未満であると、成形性や塗装性に劣り、MFRが40g/10分を超えると、耐衝撃性に劣る。
成分(C):タルク
成分(C)は、タルクであり、剛性や耐熱性の改良に用いる。
本発明に用いるタルクの平均粒径は、レーザー法で測定される平均粒系が10μm以下、好ましくは1〜8μmの範囲のものである。粒径が10μm以上であると耐白化特性が悪化するばかりでなく、曲げ剛性の向上効果も劣るので好ましくない。
該平均粒径は、レーザー回折法(例えば堀場製作所製LA920W)や、液層沈降方式光透過法(例えば、島津製作所製CP型等)によって測定した粒度累積分布曲線から読みとった累積量50重量%の粒径値より求めることができる。本発明の値は、前者の方法にて測定を行った平均粒径値である。
これらタルクは、天然に産出されたものを機械的に微粉砕化することにより得られたものを更に精密に分級することによって得られる。また、得られたタルクの表面を化学変性したものを用いても良い。
近年、微粉砕により、1μm以下の微粉砕したタルクも一応使用可能である、これを本発明のタルクとして使用することを排除するものではない。
具体的には、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ステアリン酸のような飽和脂肪酸、オレイン酸のような不飽和脂肪酸、油脂、ワックス、界面活性剤、マライン酸変性ポリプロピレンなどでタルク表面を処理することが推奨される。
機械的に粉砕する方法としては、ジョークラシャ−、ハンマークラシャ−、ロールクラシャー等の粉砕機で粗粉砕際した後、チューブミル等のミルを用いながら粉砕分級する方法があげられる。
成分(D):脂肪酸アミド
成分(D)は脂肪酸アミドであり一般に滑剤として用いられるものであり表面摩擦を低減し耐傷つき性を改良するために用いられる。本発明で用いられる脂肪酸アミドは、炭素数通常炭素数10以上の脂肪酸アミドであり、好ましくは下記式(1)に表される脂肪酸アミドである。
RCONH・・・・・式(1)
(式(1)中、Rは炭素数10〜25の直鎖状脂肪族炭化水素基を表す)
成分(D)として用いられる脂肪酸としては具体的には例えば、ラウリン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド等の飽和脂肪酸のアミド、オレイン酸アミド、リノール酸アミド、リノレン酸アミド、エルカ酸アミド等、アラキドン酸アミド、エイコサペンタエン酸アミド、ドコサヘキサエン酸アミド等の不飽和脂肪酸のアミドが挙げられる。これらの中では不飽和脂肪酸アミドが好ましく、中でもエルカ酸アミド、オレイン酸アミド等のモノ不飽和脂肪酸アミドが更に好ましい。またこれらは一種単独で用いても2種以上組み合わせて用いてもよい。
この脂肪酸アミドは、通常、脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸、エステルワックスなどと並び、滑剤の範疇に属するものであって、溶融性、離型性、磨耗性、アンチブロッキング性、平滑性などの機能を有することは知られている。しかし、脂肪酸アミドは、特にタルクを含むポリプロピレン系樹脂組成物を成形する際に、成形のために優れた加工性および表面特性に優れた機能を発現することは勿論である。しかし、成形品に成形した場合においても、その成形段階、流通段階、および使用段階において、外部と、接触、衝突などの外傷により、タルクを含有するが故に即または経時的に発生する特有の現象である、いわゆる白化現象ともいえる、成形品の表面に顕在化する外傷の跡を、色彩的に消失する性能を発現するということは、本発明者の知見によるものである。
成分(E):付加的成分
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物中には、上記成分(A)〜成分(D)成分以外に、さらに、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、他の付加的成分(任意成分)を添加することができる。この様な付加的成分(任意成分)としては、マレイン酸変性ポリオレフィン、フェノール系及びリン系、ヒドロキシアミン系、ラクトン系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系の耐候劣化防止剤、ステアリン酸の金属塩に代表される分散剤、キナクリドン、ペリレン、フタロシアニン、酸化チタン、カーボンブラック等の着色物質、を例示できる。
具体的には、フェノール系参加防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤、可塑剤のような各種安定剤、紫外線吸収剤または成形助剤を併用することができる。また、アルミナ、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、クレイ、酸化チタン、マイカ、珪酸カルシウムのような、各種フィラーを、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の特性を損なわない範囲で任意に添加することができる。さらに、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリレート共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、テルペン、ロジンのような天然樹脂からなる各種熱可塑性樹脂をブレンドすることも可能である。さらに、エチレン−プロピレンゴム(ERR)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、ブチルゴム、ジエン系ゴム、天然ゴムのような各種エラストマーを必要により任意に適量ブレンドすることも可能である。
配合量比
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物中に配合される成分(A)〜(D)の配合比率は、次に示す通りである。
成分(A);プロピレン−エチレンランダム共重合体
成分(A)の配合量は、成分(A)と成分(B)との合計の51〜95.0重量%であり、好ましくは60〜93.0重量%である。
成分(B);エチレン−α−オレフィン共重合体
エチレン−α−オレフィン共重合体の配合量は、成分(A)と成分(B)との合計の5〜49重量部が好ましい。 配合量が5重量%未満では、耐衝撃が不十分であり、49重量%以上では剛性、耐熱性が不十分である。
配合量比の例の詳細を示すと、成分(A)の配合量は、成分(A)の優れた特性を可能な限り維持するために、成分(A)と成分(B)の合計総量(重量%)において、少なくとも50重量%以上であり、最高99重量%まで一応は可能であるが、通常は、51〜95.0重量%の配合量であればよい。同様に、成分(B);エチレン−α−オレフィン共重合体の配合量は、1〜55重量%程度の配合量することが可能であるが、適正なブレンド効果を達成する為には、5〜49重量%程度で十分であり、好ましくは、3〜30重量%、最も好ましい配合量は、5〜20重量%程度である。
成分(A)と成分(B)の割合比(重量%比)の具体的な例を挙げると、55:45、60:40、68:32、70:30、74:26、82:18、91:9、というように、任意に変えることができるが、この配合比は、成分(A),成分(B)のメルトフローレート(MFR)の違い、共重合体の種類、或は成分(C)、成分(D)の平均粒径、または添加量、および成形品に供する材料の特性を考慮して任意に決めることができる。
成分(C);タルク
成分(C)の配合量は、成分(A)と成分(B)との合計100重量部に対し10〜50重量部、好ましくは20〜45重量部である。耐傷つき性はタルク比率が低いほど良好であるが、目的とする機械物性を得るためにタルクを配合する。上記タルクが50重量%を超えると、耐衝撃性及び耐傷つき性が不十分となる。
このタルクは、特にオレフィン系重合体との相溶性があり、補強用充填剤として、特に剛性、硬度、熱変形温度、曲げ強度を向上させるという補強効果がある。また、成分(A)であるプロピレン−エチレンランダム共重合体の結晶構造、配向にも若干の影響が期待される。このタルクの添加量は、成分(A)と成分(B)との合計100重量部に0.1重量部、3重量部、5重量部という少量から、最高60重量部、65重量部程度まで期待されるが、通常は、10〜50重量部の範囲で任意に添加すれば本発明の作用効果が期待できる。具体的には、15重量部、20重量部、30重量部、45重量部というように、任意な範囲で適量充填することができる。
成分(D);脂肪酸アミド
脂肪酸アミドの配合量は、成分(A)、成分(B)、成分(C)の合計量100重量部に対し、0.05〜5重量部であり、好ましくは0.1〜0.5重量部である。配合量が0.05未満では耐傷つき性の改良効果が不十分で、5重量部を超えると表面硬度の低下が起きる等の弊害が生じるため好ましくない。
本発明のポリプロピレン系組成物の概要およびその詳細を明確に示す為に、その標準的な実施態様を具体的に明示すれば以下のような態様が例示できる。
成分(A);プロピレン−エチレンランダム共重合体
(1)成分(A−a)プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含量1重量%、MFR10g/10分)
(2)成分(A−b)プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含量1.5重量%、MFR16g/10分)
(3)成分(A−c)プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含量1.9重量%、MFR24g/10分)
(4)成分(A−d)プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含量4.1重量%、MFR41g/10分)
成分(B);エチレン−α−オレフィン共重合体
(1)成分(B−a)エチレン−プロピレン共重合体(プロピレン含量24重量%、MFR8g/10分)
(2)成分(B−b)エチレン−プロピレン共重合体(プロピレン含量24重量%、MFR21g/10分)
(3)成分(B−c)エチレン−1−ブテン共重合体(1−ブテン含量42重量%、MFR35g/10分)
(4)成分(B−d)エチレン−1−ヘキセン共重合体(1−ヘキセン含量45重量%、MFR45g/10分)
成分(C);タルク
(1)成分(C−a)タルク(平均粒径2.1μm)
(2)成分(C−b)タルク(平均粒径4.3μm)
(3)成分(C−c)タルク(平均粒径6.8μm)
成分(D);脂肪酸アミド
(1)成分(D−a)ステアリン酸アミド
(2)成分(D−b)オレイン酸アミド
(3)成分(D−c)ラウリン酸アミド
(4)成分(D−d)ドコサヘキサエン酸アミド
以上の成分(A)〜(D)を組み合わせた標準実施態様を示すと以下のようになる。
なお、成分(A)と成分(B)のポリマーブレンド量は、重量%であり、成分(C)および成分(D)の添加量は、成分(A)および成分(B)の総量100重量部に対する重量部である。
実施態様 成分(A)% 成分(B)% 成分(C)部 成分(D)部
1 (A−a)55 (B−a)45 (C−a)24 (D−a)0.2
2 (A−a)72 (B−a)18 (C−c)31 (D−a)0.3
3 (A−b)65 (B−a)35 (C−c)36 (D−a)0.35
4 (A−c)85 (B−a)15 (C−b)28 (D−a)0.31
5 (A−d)92 (B−a) 8 (C−a)44 (D−a)0.45
のように、各成分を適宜組あわせて実施することが可能である。
ポリプロピレン系樹脂組成物の製造
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の製造は、上記の各構成成分を、上記の割合で、混合又は、一軸押出機、二軸押出機等の押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー等通常の混練機を用いて、設定温度180℃〜250℃にて混練することにより製造できる。これらの混練機の中でも、押出機、特に二軸押出機を用いて製造することが好ましい。 または本発明で用いられる成分(A)と成分(B)は、チーグラー系触媒、メタロセン系触媒等のオレフィン重合触媒を用いてスラリー重合、気相重合あるいは液相塊状重合により連続的に製造されるものでもよい。この場合の重合方式としてはバッチ重合、連続重合どちらの方式も採用することができる。
ポリプロピレン系樹脂組成物の成形加工
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、所望の成型品に加工される。成形加工法は、特に限定されるものではなく、目的に応じて各種の成形方法で成形できる。例えば、射出成形法、押出成形法など適用できるが、ドアパネル、インストルパネル等の大型射出成形法に適用した場合、射出成形法及び射出圧縮成形法が好ましい。
本発明を以下実施例により更に具体的に説明する。
成分(A)の製造例として製造例(1)を、成分(A)と成分(B)の混合物をチーグラー系触媒の存在下で連続重合により製造した例を製造例(2)とした。
製造例1 成分(A−1):共重合体の製造
(1)触媒の調製
(i)ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル)ジルコニウムジクロリドのラセミ体の合成
特開平10−226712号公報の実施例12に記載された方法に従って合成した。
(ii)イオン交換性層状珪酸塩の化学処理
特開平11−80229号公報の実施例1に記載された方法に従って製造した。さらに、この化学処理モンモリロナイト200gを内容積3Lの攪拌翼のついたガラス製反応器に導入し、ノルマルヘプタン750ml、さらにトリノルマルオクチルアルミニウムのヘプタン溶液(500mmol)を加え、室温で攪拌した。1
時間後、ノルマルヘプタンにて洗浄(残液率1%未満)し、スラリーを2000mLに調製した。
(iii)触媒の調製/予備重合
次に、(r)−ジメチルシリレンビス[2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル]ジルコニウムジクロリド3mmolのトルエンスラリー870mLとトリイソブチルアルミニウム(15mmol)のヘプタン溶液42.6mLを、あらかじめ室温にて1時間反応させておいた混合液を、上記の化学処理モンモリロナイトスラリーに加え、1時間攪拌した。
続いて、窒素で十分置換を行った内容積10Lの攪拌式オートクレーブにノルマルヘプタン2.1Lを導入し、40℃に保持した。そこに先に調製したモンモリロナイト/錯体スラリーを導入した。温度が40℃に安定したところでプロピレンを100g/時間の速度で供給し、その温度を維持した。4時間後、プロピレンの供給を停止し、さらに2時間維持した。回収した予備重合触媒スラリーから、上澄みを約3L除き、トリイソブチルアルミニウム(30mmol)のヘプタン溶液を170mL添加し、10分間撹拌した後に、40℃にて減圧下熱処理した。この操作により触媒1g当たりポリプロピレン2.08gを含む予備重合触媒が得られた。
(iv)プロピレン−エチレンランダム共重合体の製造
内容積270Lの攪拌装置付き液相重合槽、内容積400Lの失活槽、スラリー循環ポンプ、循環ラインからなる失活システム、二重管式熱交換器と流動フラッシュ槽からなる高圧脱ガスシステム、さらに低圧脱ガス槽および乾燥器などを含む後処理系を組み込んだプロセスにより、プロピレン−エチレン共重合体の連続製造を実施した。
上記で製造した予備重合触媒を流動パラフィン(東燃社製:ホワイトレックス335)に濃度15重量%で分散させて、触媒成分として2.2g/hrで液相重合槽に導入した。さらにこの重合槽に液状プロピレンを38kg/hr、エチレンを0.26kg/hr、水素を0.07g/hr、トリイソブチルアルミニウムを9.0g/hrで連続的に供給し、内温を70℃
に保持し、重合を行った。
液相重合槽からポリマーと液状プロピレンの混合スラリーをポリマーとして11kg/hrとなるように失活槽に抜き出した。このとき重合槽の触媒の平均滞留時間は、1.3時間であった。失活槽には、失活剤としてエタノールを10.5g/hrで供給した。さらにポリマーは、循環ラインから高圧脱ガス槽へ抜き出し、さらに低圧脱ガス槽を経て、乾燥器で乾燥を行った。乾燥器の内温80℃
、滞留時間が1時間となるように調整し、さらに室温の乾燥窒素をパウダーの流れの向流方向に12m/hrの流量で流した。乾燥後のポリマーは、ホッパーから取り出した。得られた重合体は、エチレン含量=0.8重量%、MFR=8.3g/10分、Tm=141℃、Mw/Mn=2.8であった。
製造例2 成分(A−2):プロピレン−エチレンランダム共重合体の製造
(i)Ti系固体触媒Aの製造
n−ヘキサン6リットル、ジエチルアルミニウムモノクロリド(DEAC)5.0モル、ジイソアミルエーテル12.0モルを25℃で5分間で混合し、5分間同温度で反応させて反応液(I)(ジイソアミルエーテル/DEACのモル比2.4)を得た。窒素置換された反応器に4塩化チタン40モルを入れ35℃に加熱し、これに上記反応液(I)の全量を180分間で滴下した後、同温度に30分間保ち、75℃に昇温して更に1時間反応させ、室温まで冷却し上澄液を除き、n−ヘキサン30リットルを加えてデカンテーションで除く操作を4回繰り返して、固体生成物(II)1.9kgを得た。この(II)の全量をn−ヘキサン30リットル中に懸濁させた状態で20℃でジイソアミルエーテル1.6kgと4塩化チタン3.5kgを室温にて約5分間で加え、60℃で1時間反応させた。反応終了後、室温(20℃)まで冷却し、上澄液をデカンテーションによって除いた後、30リットルのn−ヘキサンを加え15分間撹拌し、静置して上澄液を除く操作を5回繰り返した後、減圧下で乾燥させ、Ti系固体触媒(A)を得た。
(ii)プロピレン共重合体の製造
内容積400リットルの攪拌機付きステンレス鋼製オートクレーブを室温下、プロピレンガスで充分に置換し、重合溶媒として脱水及び脱酸素したn−ヘプタン120リットルを入れた。次に温度65℃の条件下、ジエチルアルミニウムクロライド86g、水素12リットル(標準状態換算)、および前記触媒Aを19g加えた。
オートクレーブを内温70℃に昇温した後、プロピレンを19.4kg/時、水素を109.6L/時の速度で供給し、重合を開始した。また、30分後にはエチレンを0.42kg/時の速度で供給を開始した。プロピレン供給開始してから200分後に、プロピレン、水素、エチレンのすべての導入を停止。圧力は重合開始時0.34kg/cmG、プロピレン供給中に経時的に増加し、供給停止時点で5.4kg/cmGまで上昇した。その後、器内の圧力が2.5kg/cmGまで低下するまで残重合を行った後、未反応ガスを0.3kg/cmまで放出した。この間、重合温度は70±1℃の範囲に維持した(1段重合)。
次いで、オートクレーブを内温65℃にした後、プロピレンを3.41kg/時、エチレンを4.95kg/時の速度で供給し、2段重合を開始した。71分後プロピレン、エチレンの導入を停止。圧力は、プロピレン、エチレン供給中に経時的に増加し、供給停止時点で1.4kg/cmGまで上昇した。その後、器内の未反応ガスを0.3kg/cmまで放出。この間、重合温度は65±1℃の範囲に維持した(2段重合)。
得られたスラリーは、次の攪拌機付き槽に移送し、ブタノールを5リットル加え、70℃で3時間処理し、更に次の攪拌機付き槽に移送、水酸化ナトリウム100gを溶解した純水100リットルを加え、1時間処理した後、水層を静置後分離、触媒残渣を除去した。スラリーは遠心分離機で処理し、ヘプタンを除去、80℃の乾燥機で3時間処理しヘプタンを完全に除去、54.1kgのプロピレン系重合体(製品)を得た。
製造例3 成分(F−1):プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造
(1)固体成分触媒の製造
窒素置換した内容積50リットルの攪拌機付槽に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン20リットルを導入し、次いで塩化マグネシウム4モルとテトラブトキシチタン8モルとを導入して95℃で2時間反応させた後、温度を40℃に下げ、メチルヒドロポリシロキサン(粘度20センチストークス)480ミリリットルを導入して更に3時間反応させた後、反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
引き続いて、前記攪拌機付槽を用いて該槽に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン15リットルを導入し、次いで、得られた固体成分をマグネシウム原子換算で3
モル導入し、更に、四塩化珪素8モルをn−ヘプタン25ミリリットルに加えた混合液を30℃ で30分間かけて導入して、温度を90℃ に上げ、1時間反応させた後、反応液を取り出し、生成した固体成分をn−ヘプタンで洗浄した。
さらに、引き続いて、前記攪拌機付槽を用いて該槽に脱水及び脱酸素したn−ヘプタン5リットルを導入し、次いで、前記で得られたチタン含有固体成分250グラムと、1,5−ヘキサジエン750グラム、t−ブチル−メチル−ジメトキシシラン130ミリリットル、ジビニルジメチルシラン10ミリリットル、トリエチルアルミニウム225グラムとをそれぞれ導入して30℃で2時間接触させた後、反応液を取り出し、n−ヘプタンで洗浄して固体成分触媒を得た。得られた固体成分触媒は、1,5−ヘキサジエンの予備重合量がチタン含有固体成分あたり、2.97グラムのものであった。
(2)プロピレン共重合体の製造
内容積550リットルの第一段反応器に、温度70℃
、圧力(70℃においては約3 .2MPaになる)において、プロピレンとトリエチルアルミニウム、及び重合体生成速度が20kg/時間となるような量比の前記固体成分触媒とを連続的に供給し、更に、分子量制御剤としての水素を、(水素供給量)/(プロピレン供給量)のモル比で0.204となるように連続的に供給して液相中で重合を実施した(第一段重合工程)。
引き続いて、生成重合体を、プロピレンパージ槽を経由させて、内容積1900リットルの第二段反応器に導入し、温度60℃
、圧力3 .0MPaになるように、生成する共重合体中の組成割合に応じたプロピレンとエチレンを(エチレン供給量)/[(プロピレン供給量)+(エチレン供給量)]のモル比で0.48となるように連続的に供給し、更に、分子量制御剤としての水素を(水素供給量)/[(プロピレン供給量)+(エチレン供給量)]のモル比で0.019となるように連続的に供給して気相中で重合を実施し、生成重合体を連続的にベッセルに移した後、水分を含んだ窒素ガスを導入して反応を停止させ(
第二段重合工程) 、プロピレン−エチレンブロック共重合体を得た。
成分(A)として上記製造例1及び製造例2により製造したプロピレン−エチレンランダム共重合体、成分(B)として三井化学(株)社製エチレン−α−オレフィン共重合体(A4050S,MFR6.0)、成分(C)としてLUZENAC社製タルク(平均粒径5.0μm)JF700C、成分(D)としてエルカ酸アミドを使用し、以下実施例を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
これら実施例の比較として製造例3により製造したプロピレン−エチレンブロック共重合体、および同上のタルク、エルカ酸アミドを使用した。
なお、実施例で用いた評価方法は、以下の通りである。
物性測定法
(1)メルトフローレート(MFR):ASTM−D1238に準拠し、2.16kg荷重にて230℃の温度で測定した。
(2)曲げ弾性率:JISK−7203に準拠し、23℃において曲げ速度2mm/minで測定した。
(3)曲げ降伏応力:JISK−7203に準拠し、23℃において曲げ速度2mm/minで測定した。
(4)引張り破断点歪:JIS−K7113に準拠して、23℃の温度下にて引っ張り速度 50mm/minで測定した。
(5)HDT:JISK−7203に準拠し、23℃において曲げ速度2mm/minで測定した。
(6)耐傷つき性
5FINGERテスト
ROCKWOOD SYSTEMS AND EQUIPMENT社製 SCRATCH &MAR TESTER を用いて、3Nから20Nまでを1N間隔で、形状(曲率半径 0.5mm ボール状)加工を施した引っ掻き先端にて、引っ掻き速度 100mm/minの速度で引っ掻き、傷の白化が目立ち始める荷重を目視で判定し測定した。
実施例1〜4及び比較例1〜4
実施例1
上記製造例1にしたがって、それぞれが別々に製造された成分(A)である、プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含量0.8重量%)を下記の表1に示す種類A−1として、および成分(B)であるエチレン−1−ブテン共重合体(1−ブテン含量27重量%)を、下記の表に示す種類B−1として、それぞれを所定量の配合割合で調合する。この調合仕様は、下記に詳細に示す。
実施例2
実施例1に使用した成分(A)である、プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含量0.8重量%)を下記の表1に示す種類A−1として、および成分(B)であるエチレン−1−ブテン共重合体(1−ブテン含量27重量%)を下記の表に示す種類B−1として、表1に示す配合割合で調合する。この調合の使用は、下記に詳細に示す。
実施例3
上記製造例2にしたがって製造された成分(A)である、プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含量推定2.0重量%)および成分(B)であるエチレン−プロピレン共重合体(プロピレン含量推定45重量%)を連続重合により製造した重合体混合物(成分(B)の配合量推定12重量%)を使用したものを、下記の表1に示す種類A−2として使用して、表1に示す配合割合で成分(C)、成分(D)と調合する。この調合の仕方は、下記に詳細に示す。
実施例4
上記製造例2にしたがって製造された成分(A)である、プロピレン−エチレンランダム共重合体(エチレン含量2.0重量%)、および成分(B)であるエチレン−プロピレン共重合体(プロピレン含量45重量%)を下記の表に示す種類A−1として配合割合で調合する。この調合仕様は、下記に詳細に示す。
比較例1〜4
上記製造例3にしたがって製造された成分(F)である、プロピレン−エチレンブロック共重合体(エチレン含量推定8.8重量%)を下記の表1に示す種類F−1として使用して、これに、表1に示すような成分(C)タルク、成分(D)脂肪酸アミドを所定量添加して、下記に示すような調合仕様で、試験片を成形する。
この比較例1〜4の結果を、表2で考察すれば、プロピレン−エチレンブロック共重合体では、所定の耐傷つき性は得られなく、エチレン−プロピレンランダム共重合体にエチレン−α−オレフィン共重合体のブレンドによる特有の効果であることが容易に推察できる。
(調合仕様)
前記、実施例1〜4および比較例1〜4として表1に示すプロピレン系樹脂組成物に以下に示す所定の添加剤を配合した混合物の仕様およびその成形方法により試験片を成形する方法は以下のとおりである。
成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)を表1に示す組成で配合し、成分(A)〜成分(D)混合物100重量部に対し成分(E)として酸化防止剤であるテトラキス[メチレン−3−(3’5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名:イルガノックス1010)0.05重量部、及びトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名:イルガホス168)0.05重量部、着色用成分であるカーボンマスターバッチ(東洋インキ社製カーボンMB、PPM01143)1重量部を配合して、ヘンシェルミキサーで5分間混合した後、二軸混練機(日本製鋼社製:TEX30α)にて210℃の設定温度で混練造粒することによりポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
得られたポリプロピレン系樹脂組成物を 射出成形機:東芝機械(株)製IS170FII−10Aを用いて成形し、物性評価(MFR、曲げ弾性率、曲げ降伏応力、23℃下における引張り破断点歪、HDT,耐傷つき性)を行った。評価結果を 表2に示す。
本発明の組成物を使用することで、タルクを含有した複合材に見られる傷つき時の白化現象をおさえつつ、剛性の向上を両立することができる。 該組成物を成形した成形品は、インストルパネル、ドアパネル、コンソールボックスをはじめとする自動車内装用部品等好適である。とりわけ、塗装を施すことが少ない軽自動車用インストルパルや、RV社のインストルパネルに好適である。
しかし、自動車外装の特に、剛性、耐熱性、耐衝撃性の要求される、バンパー、ラシエータグリル、スポイラー、サイドガーニッシュ、ランプ類などにも使用できるので、従来のPP/EPR/タルクという、いわゆるスーパーオレフインの代替品にも適用できるその種の用途を除外するものではない。

Claims (5)

  1. 下記の成分(A)〜(D)からなることを特徴とするポリプロピレン系樹脂組成物。
    成分(A); メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.5g/10分〜50g/10分で且つエチレン含量が0.1〜5重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体:51〜95.0重量%
    成分(B);メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.1〜40g/10分のエチレン−α−オレフィン共重合体:5〜49重量%
    成分(C);タルク:10〜50重量部
    成分(D);脂肪酸アミド:0.05〜5重量部
    ただし、成分(C)の量は、成分(A)と(B)の合計量100重量部に対しての値であり、成分(D)の量は成分(A)と(B)と(C)の合計100重量部に対しての値である。
  2. 成分(C)のタルクがレーザー法による粒度分布測定における平均粒径が10μm以下のものであることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 成分(A)のプロピレン−エチレンランダム共重合体がメタロセン触媒を用いて重合されたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる自動車用内装材料。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる自動車インストルメントパネル用材料。
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