JP2020084052A - 樹脂組成物および樹脂成形体 - Google Patents

樹脂組成物および樹脂成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】成形体にした場合に、耐傷付き性に優れ、べたつきが抑制され、かつ、高い剛性を有する樹脂組成物およびその樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体を提供する。【解決手段】50質量部以上、90質量部以下のポリプロピレン樹脂と;0質量部以上、10質量部以下のゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つと;10質量部以上、40質量部以下のタルクと;0.5質量部以上、3.0質量部以下の、高級脂肪酸アミドと、エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステルとの滑剤混合物と;酸化防止剤と;を含む樹脂組成物である。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物およびその樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体に関する。
ポリプロピレン系樹脂組成物は、物性、成形性、リサイクル性および経済性等に優れるため、自動車等の車両の内装材料等として用いられている。
例えば、特許文献1には、低光沢でかつ耐熱光沢変化が少なく、耐傷付性にすぐれ、耐熱特性にすぐれた高剛性・高耐熱性の繊維強化ポリプロピレン系樹脂組成物として、特定のプロピレン−エチレンランダム共重合体およびプロピレン−エチレンブロック共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種のポリプロピレンに、特定の繊維材料、特定の熱可塑性エラストマーおよび特定のスリップ剤を、特定の割合で含有してなる繊維強化プロピレン系樹脂組成物が記載されている。
また、特許文献2には、優れた耐擦傷性および耐摩耗性、ならびに耐ブリード性を有するポリプロピレン樹脂組成物として、ポリプロピレン樹脂と;(A)エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム、またはエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴムと、(B)エチレン・ビニル共重合体と、(C)脂肪酸アミドと、(D)グラフト共重合体とを含有する表面物性改良剤組成物と;を含有するポリプロピレン樹脂組成物が記載されている。
特許文献1,2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物は、内装材料としての剛性の確保に課題が残る。また、べたつきの発生の点でも課題が残る。
特開2016−160294号公報 特開2015−131949号公報
本発明の目的は、成形体にした場合に、耐傷付き性に優れ、べたつきが抑制され、かつ、高い剛性を有する樹脂組成物、およびその樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体を提供することにある。
本発明は、50質量部以上、90質量部以下のポリプロピレン樹脂と;0質量部以上、10質量部以下のゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つと;10質量部以上、40質量部以下のタルクと;0.5質量部以上、3.0質量部以下の、高級脂肪酸アミドと、エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステルとの滑剤混合物と;酸化防止剤と;を含む樹脂組成物である。
本発明は、前記樹脂組成物を含んで形成された樹脂成形体である。
前記樹脂成形体において、ISO19252に準拠した荷重増加法による耐傷付き性が、3N以上であることが好ましい。
前記樹脂成形体において、ISO19252に準拠した荷重増加法による耐傷付き性試験痕を、Bi ++一次イオンを使用したTOF−SIMS法により分析した際、基材に対する前記高級脂肪酸アミド由来の二次イオン相対強度が0.01以上、0.15以下であり、基材に対する前記タルク由来の二次イオン相対強度が0.001以上、0.125以下であることが好ましい。
前記樹脂成形体において、70℃8時間と40℃16時間とを15サイクルの耐久試験後の表面の、ダイヤモンド結晶を使用した赤外ATR分析で、1740cm−1付近の前記酸化防止剤由来のピーク強度が0.01以下であることが好ましい。
本発明により、成形体にした場合に、耐傷付き性に優れ、べたつきが抑制され、かつ、高い剛性を有する樹脂組成物、およびその樹脂組成物を用いて得られる樹脂成形体を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
[樹脂組成物]
本実施形態に係る樹脂組成物は、50質量部以上、90質量部以下のポリプロピレン樹脂と;0質量部以上、10質量部以下のゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つと;10質量部以上、40質量部以下のタルクと;0.5質量部以上、3.0質量部以下の、高級脂肪酸アミドと、エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステルとの滑剤混合物と;酸化防止剤と;を含む。また、本実施形態に係る樹脂組成物は、50質量部以上、90質量部以下のポリプロピレン樹脂と;0質量部以上、10質量部以下のゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つと;10質量部以上、40質量部以下のタルクと;高級脂肪酸アミド0.1質量部以上0.6質量部以下と、エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステル0.1質量部以上1.0質量部以下とを含む、0.5質量部以上、3.0質量部以下の滑剤混合物と;酸化防止剤と;を含む。
本発明者らは、ポリプロピレン系樹脂組成物の配合組成の最適化を鋭意検討した結果、それぞれ上記配合比率でポリプロピレン樹脂と、ゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つと、タルクと、滑剤として、高級脂肪酸アミドと、相溶化剤として、エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステルと、酸化防止剤と、を配合することにより、成形体にした場合に、耐傷付き性に優れ、べたつきが抑制され、かつ、高い剛性を有することを見出した。
このように特性が向上する理由としては、以下のことが推定される。タルクを配合することにより、成形体にした場合に高い剛性を有する。滑剤として高級脂肪酸アミドを配合することにより、成形体にした場合に滑剤が樹脂表面に析出し、耐傷付き性・耐摩耗性が向上する。この際、相溶化剤が共存すると、滑剤と相溶化剤に存在する極性基とが相互作用することで、成形体にした場合に樹脂表面への滑剤の析出量をコントロールすることができる。一方、相溶化剤やタルクとの相互作用により、成形体にした場合に樹脂表面における酸化防止剤の偏析量が低下し、べたつきが抑制されると考えられる。
特許文献1,2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物は、タルクが含まれていないことから、内装材料としての剛性を十分に付与することができず、また、タルクによる傷付痕白化の課題は小さい。また、従来技術のポリプロピレン系樹脂組成物では、耐傷付き性と樹脂組成との関係は明らかではなかった。さらに、従来技術のポリプロピレン系樹脂組成物では、意匠性低下(べたつき)や長期信頼性、高コストの点でも課題が残っていた。本実施形態に係る上記配合組成によるポリプロピレン樹脂組成物を用いた成形体により、長期に渡って耐傷付き性・耐摩耗性に優れ、べたつきが抑制され、高い剛性を有し、かつ低コストな車両内装材料を実現することができる。
<ポリプロピレン樹脂>
本実施形態に係る樹脂組成物は、樹脂成分として、ポリプロピレン樹脂を含む。
本実施形態に係る樹脂組成物において、ポリプロピレン樹脂の含有量は、50質量部以上、90質量部以下であり、50質量部以上、80質量部以下であることが好ましい。ポリプロピレン樹脂の含有量が、50質量部未満であると、成形体にした場合に剛性が低下し、90質量部を超えると、成形体にした場合に耐衝撃性が低下する。
ポリプロピレン樹脂の分子量は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリプロピレン樹脂のISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレート(MFR)が5〜150g/10分であるものが好ましく、15〜120g/10分であるものがより好ましい。MFRが本範囲であると、組成物の流動性が適切になるためである。
ポリプロピレン樹脂は、合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。ポリプロピレン樹脂の市販品としては、例えば、「NBX03GH」(日本ポリプロ株式会社製)、「J−466HP」(株式会社プライムポリマー製)、「YUPLENE BX3920」(SK Global Chemical Co.,Ltd.製)等が挙げられる。ポリプロピレン樹脂は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
<ゴムおよび熱可塑性エラストマ>
本実施形態に係る樹脂組成物は、ゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つを含んでもよい。ゴムおよび熱可塑性エラストマは、弾性を有する高分子材料である。本実施形態に用いられるゴムとしては、特に限定されないが、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体(EPDM)等が挙げられ、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−ブテン共重合体が好ましい。熱可塑性エラストマとしては、特に限定されないが、スチレン系エラストマ、オレフィン系エラストマ、ウレタン系エラストマ、ポリエステル系エラストマ等が挙げられる。ゴムおよび熱可塑性エラストマは、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る樹脂組成物において、ゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つの含有量は、0質量部以上、10質量部以下であり、3質量部以上、10質量部以下であることが好ましい。ゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つの含有量が、10質量部を超えると、成形体にした場合に耐傷付き性が低下し、剛性が低下する。
ゴムの市販品としては、例えば、「エンゲージ8842」(ダウケミカル社製、エチレン−オクテン共重合体)、「タフマーA4050S」(三井化学株式会社製、エチレン−ブテン共重合体)、「三井EPT 3072EPM」(三井化学株式会社製、エチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体)等が挙げられる。熱可塑性エラストマの市販品としては、例えば、「サントプレーン 101−73」(エクソンモービル・ジャパン合同会社製、オレフィン系エラストマ)、「タフテック H1052」(旭化成株式会社製、スチレン系エラストマ)等が挙げられる。
<タルク>
本実施形態に係る樹脂組成物は、タルクを含む。タルクとは、含水珪酸マグネシウム(MgSi10(OH))であり、滑石とも呼ばれる鉱物である。
本実施形態に係る樹脂組成物において、タルクの含有量は、10質量部以上、40質量部以下であり、15質量部以上、30質量部以下であることが好ましい。タルクの含有量が、10質量部未満であると、成形体にした場合に剛性が低下し、40質量部を超えると、成形体にした場合に耐衝撃性、耐傷付き性が低下する。
タルクの粒径は、特に限定されるものではないが、例えば、タルクの体積平均粒径は、0.5μm以上、20μm以下の範囲であり、3μm以上、15μm以下の範囲であることが好ましい。タルクの体積平均粒径が0.5μm未満の場合、タルクが凝集して分散不良となる場合があり、20μmを超えると、成形体にした場合に剛性が低下する場合がある。タルクの体積平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製、SALD−2300型)を用いて測定したメジアン径D50である。
タルクの市販品としては、例えば、「BHS−5.5−94」(北海集団社製)、「JM500」(浅田製粉株式会社製)、「GH7」(林化成株式会社製)等が挙げられる。
<滑剤混合物>
本実施形態に係る樹脂組成物は、滑剤混合物を含む。滑剤混合物は、耐傷付改質剤である滑剤としての「高級脂肪酸アミド」と、相溶化剤としての「エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステル」とを含む。滑剤混合物は、熱可塑性樹脂をさらに含んでもよい。本実施形態に係る樹脂組成物において、滑剤としての「高級脂肪酸アミド」と、相溶化剤としての「エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステル」とは、樹脂組成物に直接配合されていてもよいし、滑剤としての「高級脂肪酸アミド」と、相溶化剤としての「エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステル」とを含む滑剤混合物として樹脂組成物に配合されていてもよい。
高級脂肪酸アミドは、脂肪酸部位の炭素数は特に限定されないが、炭素数12以上24以下の高級脂肪酸アミドであることが好ましい。高級脂肪酸アミドとしては、例えば、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等が挙げられる。
エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体の具体例としては、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン・アクリル酸n−ブチル共重合体、エチレン・アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン・アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン・メタクリル酸グリシジル共重合体(EGMA)、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸エチル・メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル・無水マレイン酸共重合体、エチレン・酢酸ビニル・メタクリル酸グリシジル共重合体等が挙げられる。特に、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・アクリル酸n−ブチル共重合体、エチレン・メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体が好ましい。これらのエチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
グリセリンエステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、リノレン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、リノレン酸ジグリセリド等が挙げられ、これらのうちではステアリン酸モノグリセリド、オレイン酸モノグリセリドが好ましい。
滑剤および相溶化剤は、それぞれ1種単独で用いてもよいし、それぞれ2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る樹脂組成物において、滑剤混合物の含有量は、0.5質量部以上、3.0質量部以下であり、0.8質量部以上、2.5質量部以下であることが好ましい。滑剤混合物の含有量が、0.5質量部未満であると、成形体にした場合に耐傷付き性が低下し、3.0質量部を超えると、成形体にした場合に剛性が低下し、べたつきが発生する。滑剤混合物に含まれる滑剤の含有量は、0.1質量部以上、0.6質量部以下であることが好ましい。滑剤の含有量が、0.1質量部未満であると、成形体にした場合に耐傷付き性が低下する場合があり、0.6質量部を超えると、成形体にした場合に耐衝撃性が低下し、べたつきが発生する場合がある。滑剤混合物に含まれる相溶化剤の含有量は、0.1質量部以上、1.0質量部以下であることが好ましい。相溶化剤の含有量が、0.1質量部未満であると、成形体にした場合にべたつきが発生する場合があり、1.0質量部を超えると、耐衝撃性が低下する場合がある。
高級脂肪酸アミドの市販品としては、例えば、「脂肪酸アマイドE」(エルカ酸アミド)、「脂肪酸アマイドO−N」(オレイン酸アミド)(以上、花王株式会社製)、「アマイドAP−1」(ステアリン酸アミド、三菱ケミカル株式会社製)等が挙げられる。
相溶化剤の市販品としては、例えば、「エキセル S−95」(花王株式会社製、ステアリン酸モノグリセリド)、「レクスパール EEA A3100」(エチレン/アクリル酸エチル共重合体、三菱ケミカル株式会社製)、「エキセル O−95N」(花王株式会社製、オレイン酸モノグリセリド)等が挙げられる。
滑剤混合物の市販品としては、例えば、「ノフアロイ KA832」(日油株式会社製、高級脂肪酸アミド(エルカ酸アミドと推定される)と相溶化剤(エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体と推定される)との混合物)等が挙げられる。
<酸化防止剤>
本実施形態に係る樹脂組成物は、酸化防止剤を含む。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン酸エステル系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤等が挙げられ、長期熱安定性等の点からヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る樹脂組成物において、酸化防止剤の含有量は、0.05質量部以上、0.5質量部以下であることが好ましい。酸化防止剤の含有量が、0.05質量部未満であると、成形体にした場合に表面の劣化により変・退色、物性低下、べたつきが発生する場合があり、0.5質量部を超えると、酸化防止剤自身の表面へのブリードによるべたつきが発生する場合がある。
酸化防止剤の市販品としては、例えば、「Irganox 1010」(BASF社製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)、「アデカスタブ AO−60」(株式会社ADEKA製、ヒンダードフェノール系酸化防止剤)等が挙げられる。
<耐光安定剤>
本実施形態に係る樹脂組成物は、耐光安定剤を含んでもよい。
耐光安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系耐光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等が挙げられ、光安定性、耐熱安定性等の点からヒンダードアミン系耐光安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。耐光安定剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
耐光安定剤の市販品としては、例えば、「TINUVIN 622 SF」(BASF社製、ヒンダードアミン系耐光安定剤)、「Chimassorb 944LD」(BASFジャパン株式会社製、ヒンダードアミン系耐光安定剤)等が挙げられる。
本実施形態に係る樹脂組成物において、耐光安定剤の含有量は、0.05質量部以上、0.5質量部以下であることが好ましい。耐光安定剤の含有量が、0.05質量部未満であると、成形体にした場合に光劣化により表面に亀裂、剥離等が生じる場合があり、0.5質量部を超えると、耐光安定剤自身の表面へのブリードによるべたつきが発生する場合がある。
<その他の成分>
本実施形態に係る樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上記成分の他に、分散剤、着色剤等を含んでもよい。
[樹脂組成物の製造方法]
本実施形態に係る樹脂組成物は、例えば、ポリプロピレン樹脂と;ゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つと;タルクと;高級脂肪酸アミドと、エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステルとの滑剤混合物と;酸化防止剤と;さらに必要に応じてその他成分と;を、混練して作製すればよい。
混練は、例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサ、ニーダー等の公知の混練装置を用いて行えばよい。ここで、混練の温度条件としては、例えば、160℃以上300℃以下の範囲が好ましい。
[樹脂成形体および樹脂成形体の製造方法]
本実施形態に係る樹脂成形体は、上述した本実施形態に係る樹脂組成物を含んで形成された樹脂成形体であり、例えば、上述した本実施形態に係る樹脂組成物を成形することにより得られる。
成形方法としては、ポリプロピレン樹脂の成形方法であればよく、特に限定されないが、例えば、射出成形、プレス成形、押出成形、真空成形、ブロー成形、発泡成形等の成形方法が挙げられる。
射出成形は、例えば、鋼、アルミニウム等の金属製金型、光硬化樹脂、テフロンシート等の樹脂製金型等を用いて、樹脂温度160℃以上300℃以下で行われ、金属製金型を用いて、樹脂温度170℃以上250℃以下で行われることが好ましい。金属製金型を用いて成形することにより、極性基を有する高級脂肪酸アミドが成形体表面に配向し、滑り性が付与され、耐傷付き性がより発現すると考えられるため、好ましい。
本実施形態に係る樹脂成形体において、ISO19252に準拠した荷重増加法による耐傷付き性が、3N以上であることが好ましい。
本実施形態に係る樹脂成形体において、ISO19252に準拠した荷重増加法による耐傷付き性試験痕を、Bi ++一次イオンを使用したTOF−SIMS法により分析した際、基材に対する高級脂肪酸アミド由来の二次イオン相対強度(CNO/C )が0.01以上、0.15以下であり、基材に対するタルク由来の二次イオン相対強度(Mg/C )が0.001以上、0.125以下であることが好ましく、基材に対する高級脂肪酸アミド由来の二次イオン相対強度が0.015以上、0.08以下であり、基材に対するタルク由来の二次イオン相対強度が0.01以上、0.08以下であることがより好ましい。ここで、nは、高級脂肪酸アミドの炭素数、mは、高級脂肪酸アミドの水素数である。基材としては、ポリプロピレン樹脂の代表的なフラグメントイオンであるC を用いる。
基材に対する高級脂肪酸アミド由来の二次イオン相対強度が0.01未満であると、耐傷付き性が低下する場合があり、0.15を超えると、べたつきが発生する場合がある。基材に対するタルク由来の二次イオン相対強度が0.001未満であると、剛性が低下する場合があり、0.125を超えると、耐傷付き性、耐衝撃性が低下する場合がある。
本実施形態に係る樹脂成形体において、70℃8時間と40℃16時間とを15サイクルの耐久試験後の表面の、ダイヤモンド結晶を使用した赤外ATR分析で、1740cm−1付近(1740±20cm−1)の酸化防止剤由来のピーク強度が0.01以下であることが好ましく、0.006以下であることがより好ましい。1740cm−1付近の酸化防止剤由来のピーク強度が0.01を超えると、べたつきが発生する場合がある。
本発明者らは、成形体にした場合に耐傷付き性に優れるポリプロピレン樹脂組成物の配合組成の最適化を鋭意検討した結果、ISO19252に準拠した荷重増加法による耐傷付き性試験痕(スクラッチ痕)における基材に対する滑剤由来、またはタルク由来の二次イオン相対強度(TOF−SIMS法)が耐傷付き性と相関することを見出した。例えば、滑剤量が多い、またはタルク量が少ないと、耐傷付き性が向上する。また、耐久試験後の表面の酸化防止剤量がべたつきと関係することを赤外ATR分析により見出した。成形体の表面における酸化防止剤の偏析量が低下することにより、べたつきが抑制される。この配合組成によるポリプロピレン樹脂組成物を用いた成形体により、長期に渡って耐傷付き性・耐摩耗性に優れ、べたつきが抑制され、高い剛性を有し、かつ低コストな車両内装材料を実現することができる。
このように特性が向上する理由としては、以下のことが推定される。タルクを配合することにより、成形体は高い剛性を有する。滑剤として高級脂肪酸アミドを配合し、滑剤が成形体の樹脂表面に析出することで、耐傷付き性・耐摩耗性が向上する。この際、相溶化剤が共存すると、滑剤と相溶化剤に存在する極性基とが相互作用することで、成形体の樹脂表面への滑剤の析出量をコントロールすることができる。一方、相溶化剤やタルクとの相互作用により、成形体の樹脂表面における酸化防止剤の偏析量が低下し、べたつきが抑制されると考えられる。
本実施形態に係る樹脂成形体は、耐傷付き性に優れ、べたつきが抑制され、かつ、高い剛性を有するものになり得るため、インストルメントパネル、グラブアウター、コンソール、トリム、ピラー、センタークラスタ等自動車等の車両の内装材、バンパー、カウルルーバ等の用途に好適に用いられる。
以下実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例および比較例>
表1に示す材料を用いて、表2〜4に示す組成(質量部)で各材料を配合し、混練装置に投入し、温度200℃で混練して樹脂組成物を得た。次に、得られた樹脂組成物を用いて成形装置に投入し、表2〜4に示す条件で成形し、縦60mm×横60mm×厚さ2mmの試験片を得た。なお、用いた滑剤混合物(ノフアロイ KA832、日油株式会社製)は、(成分1)エチレン・1−オクテン共重合ゴム、(成分2)エチレン・エチルアクリレート共重合体、(成分3)エルカ酸アミド、(成分4)主鎖エチレン・エチルアクリレート共重合体で側鎖n−ブチルアクリレート・2−ヒドロキシプロピルアクリレート・スチレン共重合体のグラフト共重合体の混合物であり、成分1:成分2:成分3:成分4=約20:約40:約20:約20(質量比)である。
[測定および評価]
得られた試験片を用いて、下記各測定、評価を行った。結果を表2〜4に示す。
(耐傷付き性)
スクラッチ試験を、ISO19252に準拠した荷重増加法により行った。スクラッチ速度200mm/s、距離40mm、荷重増加1N→10Nの条件で試験を行い、耐傷付き性(N)を求めた。
(TOF−SIMS分析)
飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)により、質量分析装置(Ion−Tof社製、TOF−SIMS5)を用いて、一次イオンBi ++(60keV)にて、上記スクラッチ試験により得られたスクラッチ痕内(200μm角)のイメージング分析を行い、基材に対する滑剤由来の二次イオン相対強度(C2244NO/C )、基材に対するタルク由来の二次イオン相対強度(Mg/C )を求めた。
(耐久試験)
70℃8時間と40℃16時間とを15サイクルの耐久試験を行った。
(赤外ATR分析(ATR−IR))
1回反射型ダイヤモンドATR法により、赤外分光光度計(Thermo製、AVATAR360)を用いて、分解能4cm−1、積算回数32回の条件で分析を行い、耐久試験後の1740cm−1付近(1740±20cm−1)の酸化防止剤由来のピーク強度を求めた。
(べたつき評価)
耐久試験後、成形体の目視および触指により、べたつきの有無を評価した。
(曲げ試験)
ISO178に準拠して曲げ試験を行い、曲げ弾性率(MPa)を測定した。
(シャルピー衝撃試験)
ISO179に準拠してシャルピー衝撃試験を行い、シャルピー衝撃(kJ/m)を測定した。
Figure 2020084052
Figure 2020084052
Figure 2020084052
Figure 2020084052
比較例1,2では、滑剤混合物を含まない、または滑剤混合物の量が少ないため、実施例1に比べて、耐傷付き性が悪かった。比較例3では、滑剤混合物の量が多いため、実施例1に比べて、べたつきが発生し、剛性が低下した。比較例4−6では、相溶化剤を含まないため、べたつきが発生した。比較例7では、ゴムの量が多いため、実施例1に比べて、耐傷付き性が悪く、剛性が低下した。比較例8では、タルクの量が少ないため、実施例1に比べて、剛性が低下した。比較例9では、タルクの量が多いため、実施例1に比べて、耐傷付き性が悪く、シャルピー衝撃が低下した。比較例10では、酸化防止剤を含まないため、実施例1に比べて、表面の劣化によりべたつきが発生した。
このように、実施例の樹脂組成物では、比較例に比べ、成形体にした場合に、耐傷付き性に優れ、べたつきが抑制され、かつ、高い剛性を有していた。

Claims (5)

  1. 50質量部以上、90質量部以下のポリプロピレン樹脂と、
    0質量部以上、10質量部以下のゴムおよび熱可塑性エラストマのうち少なくとも1つと、
    10質量部以上、40質量部以下のタルクと、
    0.5質量部以上、3.0質量部以下の、高級脂肪酸アミドと、エチレンと少なくとも1種のビニル単量体との共重合体、またはグリセリンエステルとの滑剤混合物と、
    酸化防止剤と、
    を含むことを特徴とする樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物を含んで形成されたことを特徴とする樹脂成形体。
  3. 請求項2に記載の樹脂成形体であって、
    ISO19252に準拠した荷重増加法による耐傷付き性が、3N以上であることを特徴とする樹脂成形体。
  4. 請求項2または3に記載の樹脂成形体であって、
    ISO19252に準拠した荷重増加法による耐傷付き性試験痕を、Bi ++一次イオンを使用したTOF−SIMS法により分析した際、基材に対する前記高級脂肪酸アミド由来の二次イオン相対強度が0.01以上、0.15以下であり、
    基材に対する前記タルク由来の二次イオン相対強度が0.001以上、0.125以下であることを特徴とする樹脂成形体。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の樹脂成形体であって、
    70℃8時間と40℃16時間とを15サイクルの耐久試験後の表面の、ダイヤモンド結晶を使用した赤外ATR分析で、1740cm−1付近の前記酸化防止剤由来のピーク強度が0.01以下であることを特徴とする樹脂成形体。
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