JP5369421B2 - 樹脂組成物及び樹脂製品 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂組成物及びこの樹脂組成物を成形してなる樹脂製品に関するものである。
現在、ポリプロピレン樹脂からなる自動車の内外装用の樹脂製品は、製品肉厚が2mm以上のものが主流である。例えば、インストゥルメントパネルは3mm程度、バンパーは2.5〜3.5mm、その他の内装製品は2.2〜3mmのものが多い。従って、これらの樹脂製品に用いられるポリプロピレン樹脂組成物の物性としては、流動性として、230℃、21.2Nにおけるメルトフローレート(MFR)が30g/10分以下、及び、剛性として、23℃における曲げ弾性率が2500MPa以下でも十分対応することができている。
しかし、最近、特に自動車用内外装樹脂製品の分野においては、コストダウン等の観点から、更なる薄肉化の要請がある。これらの樹脂製品の薄肉化を図るには、上記物性のポリプロピレン樹脂組成物では、対応することができなかった。
なお、ポリプロピレン樹脂組成物の剛性等の物性を向上させたものが特許文献1〜8に記載されているが、これらのポリプロピレン樹脂組成物でも、ポリプロピレン樹脂からなる自動車の内外装用の樹脂製品の薄肉化に十分対応することができないと考えられる。
特開平8−302108号公報 特開平9−87481号公報 特開平7−33919号公報 特開平9−71712号公報 特開平10−324725号公報 特開平11−189700号公報 特開平9−124857号公報 特開平8−134288号公報
一方、ポリプロピレン樹脂組成物の剛性及び耐衝撃性を向上させる手段として、ポリプロピレン樹脂組成物中に配合されているエラストマー成分を架橋剤等の添加により動的架橋して向上させることが提案されている(特許文献9)。しかし、このポリプロピレン樹脂組成物でも、ポリプロピレン樹脂からなる自動車の内外装用の樹脂製品の薄肉化に十分対応することができないと考えられる。
特開平7−304910号公報
そこで、本発明は、配合されているエラストマー成分を架橋剤を用いて動的架橋することにより、剛性及び耐衝撃性を向上させ、ポリプロピレン樹脂からなる自動車の内外装用の樹脂製品の薄肉化に対応できる樹脂組成物及びこの樹脂組成物からなる樹脂製品を提供することを目的とする。
A.樹脂組成物
上記目的を達成するため、本発明の樹脂組成物は、
ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが60〜120g/10分であり、かつ、ISO179に準拠して測定したシャルピー衝撃強度が3kJ/m以上のエチレン−プロピレンブロック共重合体30〜55質量%と、
ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが10g/10分以上であり、かつ、ISO178に準拠して測定した曲げ弾性率が2000MPa以上のホモポリプロピレン樹脂10〜25質量%と、
架橋剤により少なくとも一部が動的架橋されたエラストマー10〜20質量%と、
レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定した平均粒径が8μm以下であるタルク23〜37質量%とからなり、
前記架橋剤の有効成分の添加量が前記エチレン−プロピレンブロック共重合体、前記ホモポリプロピレン樹脂、前記エラストマー及び前記タルクの合計量100質量部に対し、0.02〜0.25質量部であり、
ISO178に準拠して測定した曲げ弾性率が2800〜3050MPaであり、
かつ、ISO180に準拠して測定した23℃におけるアイゾット衝撃強度が20〜28.3kJ/m 以上であり、
かつ、ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが30〜47.3g/10分である。
ここで、タルクに用いられている平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定されたタルクの粒径の平均粒径D50の値である。
また、樹脂組成物は、成形体の補強部位を除く部位の肉厚を2mm未満で成形できることが好ましい。
B.樹脂製品
上記目的を達成するために、本発明の樹脂製品は、上記樹脂組成物を成形してなる。
本発明における各要素の態様を以下に例示する。
1.エチレン−プロピレンブロック共重合体(b−PP)
エチレン−プロピレンブロック共重合体としては、特に限定はされないが、ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレート(MFR)が、60g/10分未満では樹脂組成物の流動性が悪くなり、120g/10分を超えると樹脂組成物の耐衝撃性が悪くなる。好ましくは、80〜110g/10分である。ISO179に準拠して測定したシャルピー衝撃強度が、3kJ/m未満では樹脂組成物の耐衝撃性が悪くなる。好ましくは、3.5kJ/m以上である。
配合量としては、30〜40質量%であることがより好ましい。
2.ホモポリプロピレン樹脂(h−PP)
ホモポリプロピレン樹脂としては、特に限定はされないが、ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレート(MFR)が、10g/10分未満では樹脂組成物の流動性が悪くなる。好ましくは、12g/10分以上である。ISO178に準拠して測定した曲げ弾性率が、2000MPa未満では樹脂組成物の剛性が悪くなる。好ましくは、2300MPa以上である。
配合量としては、15〜25質量%であることがより好ましい。
3.エラストマー
エラストマーとしては、特に限定はされないが、一種又は二種以上のエチレン−αオレフィン共重合体ゴムであることが好ましい。ISO667に準拠して測定したロータの形状L形、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、100℃におけるムーニー粘度(ML(1+4)100℃)が、20〜75であることが好ましい。このムーニー粘度が20未満では樹脂組成物の剛性・耐衝撃性が悪くなる。より好ましくは、30〜75 ML(1+4)100℃ である。また、動的架橋において架橋剤により少なくとも一部が架橋されている。
配合量としては、13〜20質量%であることがより好ましい。
ここで、動的架橋とは、溶融状態又は半溶融状態で混練しているときに、架橋することである。従って、架橋剤により少なくとも一部が動的架橋されたエラストマーとは、架橋剤の存在下で、他の原料成分(エチレン−プロピレンブロック共重合体、ホモポリプロピレン樹脂、タルク等)との混合物が、溶融状態又は半溶融状態となって、混練しているときに、少なくとも一部が架橋されたエラストマーである。
また、混練の方法については、特に限定はされず、ポリプロピレン樹脂の混練に通常使われる方法(装置)を用いることができ、具体的には、バンバリーミキサー、一軸スクリュ押出機、二軸スクリュ押出機等が例示できる。混練温度としては、添加される架橋剤によってもことなり、特に限定はされないが、160〜240℃であることが好ましい。混練時間としては、添加される架橋剤によってもことなり、特に限定はされないが、1〜10分であることが好ましい。
4.エチレン−αオレフィン共重合体ゴム
エチレン−αオレフィン共重合体ゴムとしては、特に限定はされないが、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)、エチレン−ブテン共重合体ゴム(EBM)、エチレン−オクテン共重合体ゴム(EOM)又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)であることが好ましい。また、ISO667に準拠して測定したロータの形状L形、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、100℃におけるムーニー粘度(ML(1+4)100℃)が、20〜75であることが好ましい。このムーニー粘度が20未満では樹脂組成物の剛性・耐衝撃性が悪くなる。より好ましくは、30〜75 ML(1+4)100℃ である。
5.架橋剤
架橋剤としては、エラストマーを架橋できるものであれば、特に限定はされないが、有機過酸化物、フェノール系架橋剤等が例示できる。
架橋剤の有効成分の添加量は、架橋剤の種類によってもことなるが、エチレン−プロピレンブロック共重合体、ホモポリプロピレン樹脂、エラストマー及びタルクの合計量100質量部に対し、0.02〜0.25であり、0.02質量部未満では、樹脂組成物の剛性が悪くなり、0.25質量部を超えると、樹脂組成物の流動性及び耐衝撃性が悪くなる。
また、架橋剤の有効成分とは、エラストマーを架橋するために作用する化合物成分である。一般に入手可能な架橋剤には、取扱等の利便性を考慮して希釈剤(充填剤)を含むものがある。従って、このような希釈剤を含む一般に入手可能な架橋剤についての架橋剤の有効成分は、具体的には、このような架橋剤から希釈剤を除いた残りの成分である。
5−1.有機過酸化物
有機過酸化物としては、特に限定はされないが、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル4,4’−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルパーオキシクメン等が例示できる。
架橋剤としての有機過酸化物の有効成分の添加量は、種類によってもことなるが、エチレン−プロピレンブロック共重合体、ホモポリプロピレン樹脂、エラストマー及びタルクの合計量100質量部に対し、0.02〜0.16質量部であることが好ましく、0.02質量部未満では、樹脂組成物の剛性が悪くなり、0.16質量部を超えると、樹脂組成物の流動性及び耐衝撃性が悪くなる。より好ましくは、0.04〜0.16質量部であり、さらに好ましくは、0.04〜0.12質量部である。
5−2.フェノール系架橋剤
フェノール系架橋剤としては、特に限定はされないが、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂等が例示できる。
フェノール系架橋剤の有効成分の添加量は、種類によってもことなるが、エチレン−プロピレンブロック共重合体、ホモポリプロピレン樹脂、エラストマー及びタルクの合計量100質量部に対し、0.05〜0.25質量部であることが好ましく、0.05質量部未満では、樹脂組成物の剛性が悪くなり、0.25質量部を超えると、樹脂組成物の流動性及び耐衝撃性が悪くなる。より好ましくは、0.1〜0.25質量部であり、さらに好ましくは、0.1〜0.2質量部である。
5−3.架橋助剤
架橋剤に加えて、必要に応じて架橋助剤を添加してもよいし、添加しなくてもよい。
6.タルク
タルクの配合量が、23質量%未満では樹脂組成物の剛性が悪くなり、37質量%を超えると樹脂組成物の耐衝撃性及び流動性が悪くなる。より好ましくは、25〜35質量%である。
また、タルクとしては、特に限定はされないが、配合されるタルクの種類(平均粒径)によって、樹脂組成物の剛性、耐衝撃性、流動性等の物性が変化することから、レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定した平均粒径が、8μm以下であり、より好ましくは、5μm以下である。
7.その他の添加剤
本発明の目的を損なわない範囲で、酸化防止剤、光安定剤、滑剤、可塑剤、着色剤、分散剤、難燃剤等の添加剤を、配合することができる。
8.成形方法
上記樹脂組成物を用いて樹脂製品を成形する方法としては、特に限定はされないが、射出成形、押出成形、プレス成形、ブロー成形等が例示できる。
9.樹脂製品の用途
樹脂製品の用途としては、特に限定はされないが、バンパー、カウルルーバ等の自動車の外装製品や、インストゥルメントパネル、フロントピラー、コンソール、センタクラスタ、デッキサイドトリム等の自動車の内装製品等が例示できる。
10.成形体の補強部位を除く部位
補強部位とは、成形体の全体の厚さを増すことなく必要な強度をだすために、成形体(樹脂製品)の用途や形状等に応じた要所要所に設けられる補強リブ、厚肉部等をいう。よって、成形体の補強部位を除く部位とは、この補強部位を除く、成形体の部位である。
成形体の補強部位を除く部位の厚さは、成形体(樹脂製品)の用途や形状等によっても異なるが、例えば自動車用内外装樹脂製品の場合には2mm未満とすることが好ましく(より好ましくは1.8mm以下)、また、本発明の樹脂組成物であればその厚さを実現可能である。例えば、バンパー、インストゥルメントパネルでは同部位の厚さを1.6〜1.9mmとし、ドアトリム等のその他の内装樹脂製品では同部位の厚さを1.0〜1.7mmとする等である。また、内外装製品の用途によっては同部位の厚さを1.0mm以下とすることも可能である。
本発明によれば、配合されているエラストマー成分を架橋剤を用いて動的架橋することにより、剛性及び耐衝撃性を向上させ、ポリプロピレン樹脂からなる自動車の内外装用の樹脂製品の薄肉化に対応できる樹脂組成物及びこの樹脂組成物からなる樹脂製品を提供することができる。
ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが60〜120g/10分であり、かつ、ISO179に準拠して測定したシャルピー衝撃強度が3kJ/m以上のエチレン−プロピレンブロック共重合体30〜55質量%と、
ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが10g/10分以上であり、かつ、ISO178に準拠して測定した曲げ弾性率が2000MPa以上のホモポリプロピレン樹脂10〜25質量%と、
一種又は二種以上のISO667に準拠して測定したロータの形状L形、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、100℃におけるムーニー粘度が20〜75であるエチレン−αオレフィン共重合体ゴムであり、架橋剤により少なくとも一部が動的架橋されたエラストマー10〜20質量%と、
レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定した平均粒径が8μm以下であるタルク23〜37質量%とからなり、
架橋剤の有効成分の添加量がエチレン−プロピレンブロック共重合体、ホモポリプロピレン樹脂、エラストマー及びタルクの合計量100質量部に対し、0.02〜0.25質量部であり、
ISO178に準拠して測定した曲げ弾性率が2800MPa以上であり、
かつ、ISO180に準拠して測定した23℃におけるアイゾット衝撃強度が20kJ/m以上であり、
かつ、ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが30g/10分以上である樹脂組成物。
本発明の樹脂組成物は、図1に示すような、インストゥルメントパネル10等に用いられるものである。
本発明の実施例として、下記の表1に示す15種類の配合で物性の測定を行った。また、比較例として、下記の表2に示す12種類の配合で物性の測定を行った。各表の配合の欄における各原料成分の配合量の単位は質量%である。但し、架橋剤については、エチレン−プロピレンブロック共重合体、ホモポリプロピレン樹脂、エラストマー及びタルクの合計量100質量部に対しての質量部である。
本発明の実施例又は比較例の原料成分には、物性が異なる6種類のエチレン−プロピレンブロック共重合体(b−PP)、物性が異なる3種類のホモポリプロピレン樹脂(h−PP)、エチレン−αオレフィン共重合体ゴムは、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)とムーニー粘度が異なる2種類のエチレン−ブテン共重合体ゴム(EBM)とエチレン−オクテン共重合体ゴム(EOM)とエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム(EPDM)の5種類、平均粒径が異なる3種類(4.4μm、6.2μm、8.1μm)のタルクを用いた。また、架橋剤は、有機過酸化物として、α、α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼンである日本油脂社の商品名「パーブチルP40」(有効成分:40質量%)と、フェノール系架橋剤として、臭素化アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂である田岡化学工業社の商品名「タッキロール250−I」を用いた。
Figure 0005369421
Figure 0005369421
各試料は二軸スクリュ押出機を用いて設定温度160〜200℃で混練し、混練の途中で架橋剤を添加することでエラストマーの動的架橋を行った。
例えば、実施例2については、樹脂の原料成分(エチレン−プロピレンブロック共重合体35質量%とホモポリプロピレン樹脂20質量%とエチレン−オクテン共重合体ゴム13質量%)と共に、平均粒径4.4μmであるタルク20質量%をL/Dが80、設定温度160〜200℃の二軸スクリュ押出機に投入(元込め)し、混合途中に残りのタルク12質量%と0.2質量部(有効成分量が0.08質量部)の「パーブチルP40」をサイドフィードより投入し混練(動的架橋)した。
本発明の実施例及び比較例のそれぞれの物性は以下のようにして測定した。
(1)メルトフローレート(MFR)
ISO1133に準拠して、試験温度が230℃、試験荷重が21.2Nの条件で測定を行った。
(2)曲げ弾性率
ISO178に準拠して、測定を行った。
(3)アイゾット衝撃強度
ISO180に準拠して、深さ2mmのノッチを設けた試験片を使用、温度23℃の条件で測定を行った。
本発明の実施例又は比較例に用いた6種類のエチレン−プロピレンブロック共重合体(b−PP)の物性(メルトフローレート(MFR)とシャルピー衝撃強度)を次の表3に示す。
Figure 0005369421
本発明の実施例又は比較例に用いた3種類のホモポリプロピレン樹脂(h−PP)の物性(メルトフローレート(MFR)と曲げ弾性率)を次の表4に示す。
Figure 0005369421
本発明の実施例又は比較例に用いた各原料成分の物性の測定条件を以下に示す。
(a)メルトフローレート(MFR)
ISO1133に準拠し、試験温度が230℃、試験荷重が21.2Nである。
(b)曲げ弾性率
ISO178に準拠した。
(c)シャルピー衝撃強度
ISO179に準拠し、深さ2mmのノッチを設けた試験片を使用した。
(d)ムーニー粘度
ISO667に準拠し、ロータの形状がL形、予熱時間が1分、ロータの回転時間が4分、試験温度が100℃である。
(e)平均粒径
レーザー回折散乱式粒度分布測定法により粒径を測定し、平均粒径D50を求めた。
以上の結果より、全ての実施例は、ポリプロピレン樹脂からなる自動車の内外装用の樹脂製品の薄肉化に対応できる樹脂組成物に要求される、高流動性(高いMFR)、高剛性(高い曲げ弾性率)及び高耐衝撃性(高いアイゾット衝撃強度)を確保することができた。
本実施例の樹脂組成物を用いて、補強部位を除く部位の肉厚を1.0mmとした、デッキサイドトリム、インストゥルメントパネル、バンパー等を次の成形条件で成形することができた。
・射出成形機:東芝社の商品名「IS1800」
・金型温度:25℃(油温)
・成形温度:200〜240℃
・射出圧力:射出時、1650kgf/cm(162MPa)
保持時、850kgf/cm(83.3MPa)
・射出時間:15秒
・冷却時間:25秒
また、これらの樹脂製品は、製品としての性能(サーマルショック、剛性感、落球衝撃)を満たすことができた。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
本発明の実施例のインストゥルメントパネルの斜視図である。
符号の説明
10 インストゥルメントパネル

Claims (4)

  1. ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが60〜120g/10分であり、かつ、ISO179に準拠して測定したシャルピー衝撃強度が3kJ/m以上のエチレン−プロピレンブロック共重合体30〜55質量%と、
    ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが10g/10分以上であり、かつ、ISO178に準拠して測定した曲げ弾性率が2000MPa以上のホモポリプロピレン樹脂10〜25質量%と、
    架橋剤により少なくとも一部が動的架橋されたエラストマー10〜20質量%と、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法により測定した平均粒径が8μm以下であるタルク23〜37質量%とからなり、
    前記架橋剤の有効成分の添加量が前記エチレン−プロピレンブロック共重合体、前記ホモポリプロピレン樹脂、前記エラストマー及び前記タルクの合計量100質量部に対し、0.02〜0.25質量部であり、
    ISO178に準拠して測定した曲げ弾性率が2800〜3050MPaであり、
    かつ、ISO180に準拠して測定した23℃におけるアイゾット衝撃強度が20〜28.3kJ/m であり、
    かつ、ISO1133に準拠して測定した230℃、21.2Nにおけるメルトフローレートが30〜47.3g/10分である樹脂組成物。
  2. 前記エラストマーが、一種又は二種以上のエチレン−αオレフィン共重合体ゴムであり、
    前記エチレン−αオレフィン共重合体ゴムが、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−ブテン共重合体ゴム、エチレン−オクテン共重合体ゴム又はエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴムであり、かつ、ISO667に準拠して測定したロータの形状L形、予熱時間1分、ロータの回転時間4分、100℃におけるムーニー粘度が20〜75である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 成形体の補強部位を除く部位の肉厚を2mm未満で成形できる請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物を成形してなる樹脂製品。
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