JP2004307842A - ポリプロピレン樹脂組成物、その製造方法および射出成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 メルトフローレートが70〜120g/10分であり、かつ曲げ弾性率が1300〜4000MPa、かつIZOD衝撃強度が30〜100kJ/m2であるポリプロピレン樹脂組成物であって、プロピレン単独重合体部分とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とからなるプロピレン−エチレンブロック共重合体と、少なくとも1種のα−オレフィンとエチレンとの共重合体であるゴムと、無機充填剤とを含有する混合物100重量部に対して、有機過酸化物0.01〜0.04重量部を加え、これらの成分を170〜280℃で混練して得られるポリプロピレン樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
すなわち、本発明の一は、
メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重で測定)が70〜120g/10分であり、かつ曲げ弾性率が1300〜4000MPa、かつIZOD衝撃強度が30〜100kJ/m2であるポリプロピレン樹脂組成物であって、プロピレン単独重合体部分とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とからなり、下記要件(A−1)〜(A−5)を満足するプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)60〜80重量%と、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとエチレンとの共重合体であり、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重で測定)が2〜10g/10分であるゴム(B)10〜30重量%と、無機充填剤(C)5〜20重量%とを含有する混合物100重量部に対して、有機過酸化物(D)0.01〜0.04重量部を加え、これらの成分を170〜280℃で混練して得られるポリプロピレン樹脂組成物に係るものである。(但し、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とゴム(B)と無機充填剤(C)の上記の量は、いずれも、これら3成分の合計に対する量である。)
要件(A−1)プロピレン−エチレンブロック共重合体のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重で測定)が100〜140g/10分である。
要件(A−2)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度が3〜5dl/gである。
要件(A−3)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含有量が、20〜60重量%である。
要件(A−4)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の含有量が5〜15重量%である。
要件(A−5)プロピレン−エチレンブロック共重合体のエチレン含量が3〜6.5重量%である。
メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重で測定)が70〜120g/10分であり、かつ曲げ弾性率が1300〜4000MPa、かつIZOD衝撃強度が30〜100kJ/m2であるポリプロピレン樹脂組成物の製造方法であって、プロピレン単独重合体部分とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分を含有し、下記要件(A−1)〜(A−5)を満足するプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)60〜80重量%と、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとエチレンとの共重合体であり、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重で測定)が2〜10g/10分であるゴム(B)10〜30重量%と、無機充填剤(C)5〜20重量%とを含有する混合物100重量部に対して、有機過酸化物(D)0.01〜0.04重量部を加え、これらの成分を170〜280℃で混練して、ポリプロピレン樹脂組成物を製造する方法に係るものである。(但し、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とゴム(B)と無機充填剤(C)の上記の量は、いずれも、これら3成分の合計に対する量である。)
要件(A−1)プロピレン−エチレンブロック共重合体のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重で測定)が100〜140g/10分である。
要件(A−2)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度が3〜5dl/gである。
要件(A−3)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含有量が、20〜60重量%である。
要件(A−4)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の含有量が5〜15重量%である。
要件(A−5)プロピレン−エチレンブロック共重合体のエチレン含量が3〜6.5重量%である。
上記のポリプロピレン樹脂組成物を射出成形して得られる射出成形体に係るものである。
本発明におけるプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とは、プロピレン単独重合体部分とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とで構成された共重合体である。
プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)全体に占めるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の割合は、5〜15重量%であり(要件(A−4))、好ましくは8〜13重量%である。
ランダム共重合体部分の含有量が5重量%未満の場合、生成する組成物やその成形体の衝撃強度が低くなることがあり、15重量%を超えた場合、生成する組成物やその成形体の曲げ弾性率が低くなることがある。
ランダム共重合体部分のエチレン含量(C2')EPが、20重量%未満の場合、生成する組成物やその成形体の衝撃強度が低くなることがあり、60重量%を超えた場合、生成する組成物やその成形体の曲げ弾性率が低下することがある。
ランダム共重合体部分の固有粘度[η]EPが、3dl/g未満の場合、生成する組成物やその成形体の衝撃強度が低くなることがあり、5dl/gを超えた場合、生成する組成物やその成形体の曲げ弾性率が低下することがある。
ブロック共重合体(A)のメルトフローレートが、100g/10分未満の場合、生成する組成物の流動性が低くなることがあり、140g/10分を超えた場合、生成する組成物の流動性が高くなりすぎるとともに、生成する組成物やその成形体の衝撃強度が不足することがある。
ブロック共重合体(A)のエチレン含量が3重量%未満の場合、生成する組成物やその成形体の衝撃強度が不足することがあり、6.5重量%を超えた場合、生成する組成物やその成形体の曲げ弾性率が低くなることがある。
そして、公知の重合触媒を用いて、公知の重合方法によって製造する方法が挙げられる。公知の重合触媒としては、例えば、チーグラー触媒やメタロセン触媒が挙げられ、公知の重合方法としては、例えば、スラリー重合法や気相重合法が挙げられる。本発明で使用されるブロック共重合体(A)は、具体的には、例えば特開平5−9237号公報や特開平6−199928号公報に記載された方法で製造することができる。
ゴム(B)のメルトフローレートが2g/10分未満の場合、生成する組成物の流動性が低くなるとともに、曲げ弾性率が低くなることがあり、10g/10分を超えた場合、生成する組成物やその成形体の衝撃強度が低くなることがある。
特に、タルクの平均粒子径は、通常、0.1〜10μmであり、好ましくは0.5〜5μmである。ここでタルクの平均粒子径とは、遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて水、アルコール等の分散媒中に懸濁させて測定した篩下法の積分分布曲線から求めた50%相当粒子径D50のことを意味する。
ゴム(B)が10重量%未満の場合、生成する組成物やその成形体の衝撃強度が低くなることがあり、30重量%を超えた場合、生成する組成物の流動性が低くなるとともに、生成する組成物やその成形体の曲げ弾性率が低くなることがある。
無機充填剤(C)が5重量%未満の場合、生成する組成物やその成形体の曲げ弾性率が低くなることがあり、20重量%を超えた場合、生成する組成物やその成形体の衝撃強度が低下することがある。
有機過酸化物(D)の配合量が、0.01重量部未満の場合、生成する組成物の流動性が低くなることがあり、0.04重量部を超えた場合、生成する組成物やその成形体の曲げ弾性率が低くなることがある。
170℃よりも低温で混練すると、被混練物の流動性が不足して混合が十分に達成されないことがあり、280℃を超えた場合、組成物の成分が分解することがある。
各成分を分割して混合する方法としては、例えば、次の(1)〜(5)のような方法が挙げられる。
(1)ブロック共重合体(A)と無機充填剤(C)を混練した後、ゴム(B)を添加する方法。
(2)予め、ブロック共重合体(A)に無機充填剤(C)を高濃度に混練してマスターバッチとし、それをブロック共重合体(A)やゴム(B)で希釈しながら混練する方法。
(3)ブロック共重合体(A)とゴム(B)を混練した後、無機充填剤(C)を添加し混練する方法。
(4)予め、ブロック共重合体(A)にゴム(B)を高濃度に混練してマスターバッチとし、それにブロック共重合体(A)、無機充填剤(C)を添加し混練する方法。
(5)予め、ブロック共重合体(A)と無機充填剤(C)、ブロック共重合体(A)とゴム(B)をそれぞれ混練しておき、最後にそれらを合わせて混練する方法。
ポリプロピレン樹脂組成物のメルトフローレートが、70g/10分未満の場合、流動性が不足し、成形時に材料の充填不足が発生することがあり、120g/10分を超えた場合、成形時にバリ等の不良が出やすくなることがある。
ポリプロピレン樹脂組成物の曲げ弾性率が1300MPa未満の場合、成形品の剛性が不足し、4000MPa以上では成形品が脆くなる。
ポリプロピレン樹脂組成物のIZOD衝撃強度が20未満の場合、成形品の衝撃強度が不足する。
本発明の射出成形体の用途としては、例えば、自動車用部品、電気製品・電子製品用部品、建材部品等が挙げられ、好ましくは自動車用部品であり、より好ましくはバンパー、インストルメントパネル、ドアトリムである。
実施例および比較例における物性値の測定法を以下に示した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
メルトフローレートは、JIS−K−6758に規定された方法に従い、測定した。特に断りのない限り、測定温度は230℃であり、荷重は2.16kgであった。
曲げ弾性率は、ASTM−D790に規定された方法に従い、測定した。測定には、射出成形した厚さ3.2mmの試験片を用いた。測定条件は次のとおりである。スパン長さ 50mm;荷重速度 2mm/min;測定温度 23℃。
アイゾット衝撃強度は、ASTM−D256に規定された方法に従い、測定した。測定には、射出成形し、更にノッチ加工したノッチ付きの厚さ3.2mmの試験片を用いた。測定温度は23℃および−30℃であった。
エチレン含量は、測定する材料のプレスシートを作製し、赤外吸収スペクトルを測定して得られるメチル基(−CH3)およびメチレン基(−CH2−)の特性吸収の吸光度を用いて検量線法により求めた。
ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1、0.2および0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。固有粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法、すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって求めた。ポリプロピレンについては、溶媒としてテトラリンを用い、温度135℃で測定した。
プロピレン−エチレンブロック共重合体におけるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の重量比率X(重量%)は、プロピレン単独重合体部分とブロック共重合体の各々の結晶融解熱量を測定することにより、次式から計算で求めた。結晶融解熱量は示差走査熱量計(DSC)を用いて測定した。
X=1−(ΔHf)T/(ΔHf)P
(ΔHf)T:ブロック共重合体全体の融解熱量(cal/g)
(ΔHf)P:プロピレンホモポリマー部分の融解熱量(cal/g)
プロピレン−エチレンブロック共重合体におけるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含量は、赤外線吸収スペクトル法によりブロック共重合体におけるエチレン含量(重量%)で測定し、次式から計算で求めた。
(C2')EP=(C2')T/X
(C2')T:全ブロック共重合体におけるエチレン含量(重量%)
(C2')EP:プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含量
(重量%)
プロピレン−エチレンブロック共重合体におけるプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度[η]EPは、プロピレン単独重合体部分と全ブロック共重合体の各々の固有粘度を測定することにより、次式から計算で求めた。
[η]EP=[η]T/X−(1/X−1)[η]P
[η]P:プロピレン単独重合体部分の固有粘度(dl/g)
[η]T:ブロック共重合体全体の固有粘度(dl/g)
なお、プロピレン−エチレンブロック共重合体の製造時に、該ブロック共重合体のプロピレン単独重合体部分となるプロピレン単独重合体の重合直後に、その一部を重合槽から抜き出した。抜き出したプロピレン単独重合体の固有粘度[η]Pを測定し、その測定値を、プロピレン単独重合体部分の固有粘度として用いた。
ASTM−D648に規定された方法に従って、測定した。荷重は0.45MPaとした。加熱変形温度が高いほど、耐加熱変形性が優れる。
ASTM−D785に規定された方法に従って、測定した。測定値はRスケールで表示した。
(試料)
(A)プロピレン−エチレンブロック共重合体
(1)プロピレン−エチレンブロック共重合体(P1)
三井住友ポリオレフィン(株)製、商品名三井住友ポリプロJ60APを用いた。
MFR(230℃、2.16kg荷重で測定)は、115g/10分であった。
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度([η]EP)は3.7dl/gであり、プロピレン−エチレンブロック共重合体(P1)に対する重量割合は10重量%であり、エチレン含量は40重量%であった。プロピレン−エチレンブロック共重合体(P1)中のエチレン含量は6重量%であった。
三井住友ポリオレフィン(株)製、商品名三井住友ポリプロJ739Cを用いた。
MFR(230℃、2.16kg荷重で測定)は、86g/10分であった。
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度([η]EP)は5.5dl/gであり、プロピレン−エチレンブロック共重合体(P2)に対する重量割合は10重量%であり、エチレン含量は31重量%であった。プロピレン−エチレンブロック共重合体(P2)中のエチレン含量は4.1重量%であった。
三井住友ポリオレフィン(株)製、商品名三井住友ポリプロJ739Eを用いた。
MFR(230℃、2.16kg荷重で測定)は、54g/10分であった。
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度([η]EP)は6.6dl/gであり、プロピレン−エチレンブロック共重合体(P3)に対する重量割合は10重量%であり、エチレン含量は29重量%であった。プロピレン−エチレンブロック共重合体(P3)中のエチレン含量は4.1重量%であった。
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムとしては、三井化学(株)社製、商品名タフマーA6050を用いた。MFR(190℃、2.16kg荷重で測定)は、6g/10分であった。
無機充填剤としては、タルク(松村産業社製、商品名ハイフィラー5000PJT7)を用いた。
有機過酸化物としては、日本油脂製パーヘキサ25B(2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)を用いた。
(ポリプロピレン樹脂組成物の製造)
プロピレン−エチレンブロック共重合体(P1)69重量%、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(R1)21重量%、タルク(T1)10重量%を含有する混合物100重量部に、有機過酸化物(PO1)0.016重量部を加えて、ブレンド物を得た。このブレンド物を二軸押出機(日本製鋼所社製TEX30α)に仕込み、シリンダ温度250℃、押出量50kg/hr、スクリュー回転数550rpm、ベント吸引下で混練し、ポリプロピレン系樹脂組成物を製造した。得られたポリプロピレン系樹脂組成物のMFRは86g/10分であった。
物性評価用試験片は、次の射出成形条件下で作製した。上記で得られたポリプロピレン樹脂組成物を、新潟鐵工所製NN220α型射出成形機を用いて、成形温度180℃、金型冷却温度40℃、射出時間20秒、冷却時間25秒で射出成形を行った。得られた射出成形体の物性を測定し、その結果を表1に示した。
実施例1において、プロピレン−エチレンブロック共重合体(P1)をプロピレン−エチレンブロック共重合体(P2)に変更し、有機過酸化物(PO1)の配合量を0.045重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリプロピレン樹脂組成物および射出成形体を得た。ポリプロピレン樹脂組成物のMFR(230℃、2.16kg荷重で測定)は74g/10分であった。得られた射出成形体の物性を測定し、その結果を表1に示した。
実施例1において、プロピレン−エチレンブロック共重合体(P1)をプロピレン−エチレンブロック共重合体(P3)に変更し、有機過酸化物(PO1)の配合量を0.08重量部に変更した以外は、実施例1と同様にして、ポリプロピレン樹脂組成物および射出成形体を得た。ポリプロピレン樹脂組成物のMFR(230℃、2.16kg荷重で測定)は78g/10分であった。得られた射出成形体の物性を測定し、その結果を表1に示した。
実施例1において、プロピレン−エチレンブロック共重合体(P1)76重量%、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム(R1)14重量%、タルク(T1)10重量%とし、有機過酸化物を用いないこと以外は、実施例1と同様にして、ポリプロピレン樹脂組成物および射出成形体を得た。ポリプロピレン樹脂組成物のMFR(230℃、2.16kg荷重で測定)は82g/10分であった。得られた射出成形体の物性を測定し、その結果を表1に示した。
これに対して、プロピレン−エチレンブロック共重合体のメルトフローレートに関する要件およびプロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度に関する要件を満足しない比較例1のポリプロピレン樹脂組成物から得られた射出成形体は、剛性および耐加熱変形性が不充分であり、比較例2は、剛性、衝撃強度および耐加熱変形性が不充分であり、また、有機過酸化物を用いない比較例3では、衝撃強度が不充分である。
Claims (3)
- メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重で測定)が70〜120g/10分であり、かつ曲げ弾性率が1300〜4000MPa、かつIZOD衝撃強度が30〜100kJ/m2であるポリプロピレン樹脂組成物であって、プロピレン単独重合体部分とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分とからなり、下記要件(A−1)〜(A−5)を満足するプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)60〜80重量%と、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとエチレンとの共重合体であり、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重で測定)が2〜10g/10分であるゴム(B)10〜30重量%と、無機充填剤(C)5〜20重量%とを含有する混合物100重量部に対して、有機過酸化物(D)0.01〜0.04重量部を加え、これらの成分を170〜280℃で混練して得られるポリプロピレン樹脂組成物。(但し、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とゴム(B)と無機充填剤(C)の上記の量は、いずれも、これら3成分の合計に対する量である。)
要件(A−1)プロピレン−エチレンブロック共重合体のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重で測定)が100〜140g/10分である。
要件(A−2)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度が3〜5dl/gである。
要件(A−3)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含有量が、20〜60重量%である。
要件(A−4)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の含有量が5〜15重量%である。
要件(A−5)プロピレン−エチレンブロック共重合体のエチレン含量が3〜6.5重量%である。 - メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重で測定)が70〜120g/10分であり、かつ曲げ弾性率が1300〜4000MPa、かつIZOD衝撃強度が30〜100kJ/m2であるポリプロピレン樹脂組成物の製造方法であって、プロピレン単独重合体部分とプロピレン−エチレンランダム共重合体部分を含有し、下記要件(A−1)〜(A−5)を満足するプロピレン−エチレンブロック共重合体(A)60〜80重量%と、1−ブテン、1−ヘキセン及び1−オクテンからなる群から選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとエチレンとの共重合体であり、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重で測定)が2〜10g/10分であるゴム(B)10〜30重量%と、無機充填剤(C)5〜20重量%とを含有する混合物100重量部に対して、有機過酸化物(D)0.01〜0.04重量部を加え、これらの成分を170〜280℃で混練して、ポリプロピレン樹脂組成物を製造する方法。(但し、プロピレン−エチレンブロック共重合体(A)とゴム(B)と無機充填剤(C)の上記の量は、いずれも、これら3成分の合計に対する量である。)
要件(A−1)プロピレン−エチレンブロック共重合体のメルトフローレート(230℃、2.16kg荷重で測定)が100〜140g/10分である。
要件(A−2)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の固有粘度が3〜5dl/gである。
要件(A−3)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分のエチレン含有量が、20〜60重量%である。
要件(A−4)プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の含有量が5〜15重量%である。
要件(A−5)プロピレン−エチレンブロック共重合体のエチレン含量が3〜6.5重量%である。 - 請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物を射出成形して得られる射出成形体。
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