JP2013224419A - ポリプロピレン樹脂組成物及び成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】プロピレン系材料(A)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)とを含有し、前記材料(A)は、プロピレン単独重合体成分(i)とプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)とからなる多段重合で製造された重合材料(A−1)とプロピレン単独重合体(A−2)とからなる材料であり、前記材料(A−1)における(i)の含有量は55〜90重量%であり、(ii)の含有量は10〜45重量%であり;前記(ii)は、40重量%を超え80重量%以下のエチレン単位と、20重量%以上60重量%未満のプロピレン単位とを含有し、前記材料(A)中の(ii)の含有量は5〜35重量%であり、前記共重合体(B)は、88〜95重量%のプロピレン単位と、5〜12重量%のエチレン単位とを含有し、MFRが0.5〜10g/10分である。
【選択図】なし
Description
下記プロピレン系材料(A)75〜98重量%と、下記プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)2〜25重量%とを含有するポリプロピレン樹脂組成物(プロピレン系材料(A)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)との合計を100重量%とする)。
プロピレン系材料(A)は、
プロピレン単独重合体成分(i)とプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)とからなる多段重合で製造されたプロピレン系重合材料(A−1)50〜100重量%とプロピレン単独重合体(A−2)0〜50重量%とからなる材料(プロピレン系重合材料(A−1)とプロピレン単独重合体(A−2)の合計を100重量%とする)であり、
前記プロピレン系重合材料(A−1)が、下記の要件(1)と(2)を満足し、プロピレン系材料(A)中のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量は、5〜35重量%である。
要件(1)
前記プロピレン系重合材料(A−1)におけるプロピレン単独重合体成分(i)の含有量は55〜90重量%の範囲から選択され、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量は10〜45重量%の範囲から選択される(プロピレン重合体成分(i)の含有量とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量との合計を100重量%とする)。
要件(2)
前記プロピレン系重合材料(A−1)のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)は、
エチレンに由来する単量体単位40重量%を超え80重量%以下と、
プロピレンに由来する単量体単位20重量%以上60重量%未満とを含有する
(プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)の全重量を100重量%とする)。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は、
プロピレンに由来する単量体単位88〜95重量%と、
エチレンに由来する単量体単位5〜12重量%とを含有し(プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の全重量を100重量%とする)、温度230℃、荷重2.16kgfで測定されるメルトフローレイトが0.5〜10g/10分である。
多段重合で製造されたプロピレン系重合材料(A−1)50〜100重量%と、プロピレン単独重合体(A−2)0〜50重量%とからなる材料である(プロピレン系重合材料(A−1)とプロピレン単独重合体(A−2)の合計を100重量%とする)。プロピレン単独重合体(A−2)の含有量は、好ましくは0〜40重量%であり、より好ましくは0〜30重量%である。
前記エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムの含有量は、製品の衝撃強度と剛性の観点から、プロピレン系材料(A)とプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)との合計100重量部に対して、好ましくは1〜30重量部であり、より好ましくは3〜25重量部であり、さらに好ましくは5〜22重量部である。
本発明に用いられる前記エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムは、炭素数4〜12のα−オレフィンに由来する単量体単位とエチレンに由来する単量体単位とを含有し、密度が0.85〜0.89g/cm3であり、温度230℃、荷重2.16kgfで測定したMFRが0.1〜20g/10分である。炭素数4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン等が挙げられ、好ましくは、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1である。
本発明のプロピレン系材料(A)の製造方法としては、該材料を構成する成分を溶融混練する方法が挙げられ、例えば、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロール等の混練機を用いる方法等が挙げられる。混練の温度は、通常、170〜250℃であり、時間は、通常、1〜20分である。また、各成分の混合は同時に行なってもよく、順次行なってもよい。
過酸化アルキル類としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert―ブチルパーオキサイド、tert―ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシン、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン等が挙げられる。
過酸化エステル類としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−アミルパーオキシル−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチル−パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−tert−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、tert−アミルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−ブチルパーオキシトリメチルアディペート等が挙げられる。
公知の触媒としては、例えば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物からなる触媒、チーグラーナッタ触媒又はメタロセン触媒等が挙げられ、公知の重合方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、高圧イオン重合法又は気相重合法等が挙げられる。具体的なプロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の製造方法は、例えばWO1999/029749等に記載されている。
本発明の射出成形体の用途として、好ましくは自動車用部材であり、例えば、ドアートリム、ピラー、インストルメントパネル、バンパー等が挙げられる。
実施例および比較例で用いた重合体、組成物、成形体の物性の測定方法を、以下に示す
プロピレン系重合材料(A−1)において、プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)のプロピレン系重合材料(A−1)に対する重量比率Xは、プロピレン単独重合体成分(i)とプロピレン系重合材料(A−1)の各々の結晶融解熱量を測定することに
より、次式から計算で求められる。
X=1−(ΔHf)T /(ΔHf)P
(ΔHf)T :プロピレン系重合材料(A−1)の融解熱量(cal/g)
(ΔHf)P :プロピレン単独重合体成分(i)分の融解熱量(cal/g)
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)のエチレン含量は、赤外線吸収スペクトル法によりプロピレン系重合材料(A−1)のエチレン含量を重量%で測定し、次式から
計算で求めることができる。
(C2')EP=(C2')T /X
(C2')T :プロピレン系重合材料(A−1)のエチレン含量(重量%)
(C2')EP:プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)のエチレン含量(重量%)
重合材料の密度は、ASTM D792に規定に規定された方法に従って測定した。
重合材料のMFRは、ASTM D1238に規定された方法に従って測定した。特に断りのない限り、MFRは温度230℃で、荷重2.16kgfで測定した。
ウベローデ型粘度計を用いて、135℃テトラリン中で、濃度0.1g/dl、0.2g/dl及び0.5g/dlの3点について還元粘度を測定し、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の方法、すなわち還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する方法によって、極限粘度を求めた。
プロピレン系重合材料(A−1)、プロピレン単独重合体成分(i)、及びプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)のそれぞれの極限粘度([η]Total、[η]P、[η]EP)の測定および算出は、以下のように行った。
前段の重合工程で得られたプロピレン単独重合体成分(i)の極限粘度([η]P)、後段の重合工程で得られたプロピレン単独重合体成分(i)とプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)とからなるプロピレン系重合材料(A−1)の極限粘度([η]Total)、プロピレン系重合材料(A−1)に対するプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有割合から、後段の工程で重合されたプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の極限粘度[η]EPを、下記式から計算して求めた。
[η]EP={[η]Total−[η]P×(1−X)}/X
[η]Total:後段重合工程を経て最終的に得られた重合材料の極限粘度(dl/g)
[η]P:前段重合工程後に重合槽より抜き出した重合体成分の極限粘度(dl/g)
X:プロピレン系重合材料(A−1)に対するプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有割合
アイソタクチック・ペンタッド分率とは、ポリプロピレン分子鎖全体に対するポリプロピレン分子鎖に含有されるペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖の含有割合、換言すれば、ポリプロピレン分子鎖全体に対するプロピレン由来の単量体単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレン由来の単量体単位の含有割合である。アイソタクチック・ペンタッド分率の測定は、A.ZambelliらによってMacromolecules,6,925(1973)に記載されている13C−NMRを使用する測定方法に従って行い、測定されたNMR吸収ピークの帰属はMacromolecules, 8,687(1975)に基づいて行う。具体的には13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピークの面積に対する5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレン由来の単量体単位のピークの面積割合としてアイソタクチック・ペンタッド分率を測定する。この方法によって、英国 NATIONAL PHYSICAL LABORATORYのNPL標準物質 CRM No.M19−14 Polypropylene PP/MWD/2のアイソタクチック・ペンタッド分率を測定したところ、0.944であった。
引張り破断伸びは、ASTM D638に規定された方法に従って測定した。具体的には、下記の射出成形体の製造方法で作製され、厚みが3.2mmである試験片を用いて、引っ張り速度は50mm/分または10mm/分で、引張り破断伸びを測定した。
曲げ弾性率は、ASTM D790に規定された方法に従って測定した。具体的には、下記の射出成形体の製造方法で作製され、厚みが6.4mmであり、スパン長さが100mmである試験片を用いて、荷重速度は2.5mm/分で、測定温度は23℃で曲げ弾性率を測定した。
アイゾット衝撃強度は、ASTM D256に規定された方法に従って測定した。具体的には、下記の射出成形体の製造方法で作製され、厚みが6.4mmであり、成形の後にノッチ加工されたノッチ付きの試験片を用いて、23℃および−30℃でアイゾット衝撃強度を測定した。
上記(7)〜(9)の物性評価用の射出成形体である試験片は、住友重機械工業製SE130DU型射出成形機を用い、成形温度220℃、金型冷却温度50℃、射出時間15秒、冷却時間20秒で射出成形を行って得た。
実施例および比較例で用いた材料を以下に示す。
[プロピレン系重合材料(A−1)]
(1)BCPP−1
<BCPP−1の物性>
プロピレン単独重合体成分(i)の含有量:80.4重量%
プロピレン単独重合体成分(i)におけるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:100モル%
プロピレン単独重合体成分(i)の極限粘度([η]P):0.95dl/g
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量:19.6重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)に含有されるエチレンに由来する単量体単位の含有量:50.0重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)に含有されるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:50.0重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の極限粘度([η]EP):5.5dl/g
プロピレン系重合材料(A−1)のMFR:23.6g/10分
<BCPP−1の製造方法>
充分に脱水及び脱気したヘプタンと、トリエチルアルミニウム(以下、TEAと略す。)と、ターシャリーブチルノルマルプロピルジメトキシシラン(以下、tBnPDMSと略す。)とを、TEAの濃度が0.0034mmol/Lとなり、かつTEA1mol当たりのtBnPDMSの量が0.15molとなるように重合槽に投入し、昇温を開始した。75℃まで昇温した時点で、昇温を停止して重合槽内を75℃に維持し、特開平10−212319号公報(US6187883B1としても発行されている)の実施例に記載の固体触媒成分Iを、TEA含量と触媒成分に含まれるTi含量とのモル比が[TEA]/Ti=0.14(mol/mol)となるように重合槽に投入し、次いで水素を、重合槽内における水素濃度が13.0体積%となるように投入し、次いでプロピレンを連続的に重合槽に供給しながら、固体触媒成分Iの質量1g当たりのプロピレン重合体成分の生成量が3700gになるように重合を約2時間行い、プロピレン単独重合体成分(i)を得た。該プロピレン重合体成分(i)の極限粘度[η]Pは0.95dl/gであった。
次いで、脱ガスを行い、その後、プロピレン置換を3回行い、水素を系内から取り除いた後、重合槽内の温度を50℃に、圧力を3.0MPaに保ちながら、エチレン濃度を75体積%、プロピレン濃度を25体積%に保持するよう、エチレン及びプロピレンを連続的に供給しながら重合を行い、プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)を製造した。プロピレン系重合材料(A−1)の生成量を100重量%として、プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の生成量が約17重量%となった時点で重合を終了し、得られたプロピレン系重合材料(A−1)を回収した。固体触媒成分Iの質量1g当たりのプロピレン系重合材料(A−1)の生成量は4530gであり、プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)のエチレンに由来する単量体単位の含量は49重量%であり、プロピレン系重合材料(A−1)の極限粘度[η]Totalは1.85dl/gであり、プロピレン系重合材料(A−1)の収量は約800kgであった。
<BCPP−2の物性>
プロピレン単独重合体成分(i)の含有量:66.8重量%
プロピレン単独重合体成分(i)におけるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:100モル%
プロピレン単独重合体成分(i)の極限粘度([η]P):0.87dl/g
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量:33.2重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)に含有されるエチレンに由来する単量体単位の含有量:51.2重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)に含有されるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:48.8重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の極限粘度([η]EP):3.0dl/g
プロピレン系重合材料(A−1)のMFR:19.8g/10分
<BCPP−2の製造方法>
水素濃度、重合温度、エチレン/プロピレン濃度を調整する以外は、上記BCPP−1と同様の方法で実施した。
<BCPP−3の物性>
プロピレン単独重合体成分(i)とプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)とからなるプロピレン系重合材料(A−1)におけるBCPP−3は以下の構造を有する。
プロピレン単独重合体成分(i)の含有量:70.3重量%
プロピレン単独重合体成分(i)におけるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:100モル%
プロピレン単独重合体成分(i)の極限粘度([η]P):0.88dl/g
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量:29.7重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)に含有されるエチレンに由来する単量体単位の含有量:33.8重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)に含有されるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:66.2重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の極限粘度([η]EP):3.3dl/g
プロピレン系重合材料(A−1)のMFR:26.6g/10分
<BCPP−3の製造方法>
水素濃度、重合温度、エチレン/プロピレン濃度を調整する以外は、上記BCPP−1と同様の方法で実施した。
<BCPP−4の物性>
プロピレン単独重合体成分(i)とプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)とからなるプロピレン系重合材料(A−1)におけるBCPP−4は以下の構造を有する。
プロピレン単独重合体成分(i)の含有量:68.2重量%
プロピレン単独重合体成分(i)におけるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:100モル%
プロピレン単独重合体成分(i)の極限粘度([η]P):0.88dl/g
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量:31.8重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)に含有されるエチレンに由来する単量体単位の含有量:48.3重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)に含有されるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:51.7重量%
プロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)の極限粘度([η]EP):2.7dl/g
プロピレン系重合材料(A−1)のMFR:26.3g/10分
<BCPP−4の製造方法>
水素濃度、重合温度、エチレン/プロピレン濃度を調整する以外は、上記BCPP−1と同様の方法で実施した。
(1)HPP−1
プロピレン単独重合体(A−2)におけるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:100モル%
プロピレン単独重合体(A−2)の極限粘度([η]P*):0.92dl/g
MFR(温度230℃、2.16kg荷重で測定):120g/10分
(2)HPP−2
プロピレン単独重合体(A−2)におけるプロピレンに由来する単量体単位の含有量:100モル%
プロピレン単独重合体(A−2)の極限粘度([η]P*):1.35dl/g
MFR(温度230℃、2.16kg荷重で測定):20g/10分
プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)として、表1に示すプロピレンに由来する単量体単位の含有量、エチレンに由来する単量体単位の含有量、密度及びMFRの値を有するプロピレン−エチレンランダム共重合体(PER−1〜7)を用いた。
表1に示すエチレンに由来する単量体単位の含有量、オクテン−1に由来する単量体単位の含有量、密度及びMFRの値を有するエチレン−オクテン−1共重合体(EOR−1〜2)を用いた。
無機充填剤として、平均粒子径2.7μmのタルクを使用した
100重量部のBCPP−1に対して、安定剤としてステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学製)0.05重量部、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.05重量部を添加した後、押出機で造粒し、BCPP−1のペレットを得た。
得られたBCPP−1のペレットの配合割合を95重量%、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)としてPER−1の配合割合を5重量%として、均一に予備混合した後、得られた混合物を二軸混練押出機(東洋精機製2D25S)に投入した後、押し出し量2.5kg/hr、シリンダー温度200℃、スクリュー回転数80rpmで混練押出して、ポリプロピレン樹脂組成物を製造した。評価結果を表2に示す。
PER−1の代わりに、PER−2を使用した以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
PER−1の代わりに、PER−3を使用した以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
PER−1の代わりに、PER−4を使用した以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
PER−1の代わりに、PER−5を使用した以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
PER−1の代わりに、PER−6を使用した以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
PER−1の代わりに、PER−7を使用した以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
PER−1の代わりに、EOR−1を使用した以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
BCPP―1のペレットの配合割合を100重量%とし、PER−1を使用しなかった以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
BCPP―1のペレットの配合割合を98.5重量%とし、PER−1の配合割合を1.5重量%とした以外は、実施例−1と同様に実施した。評価結果を表2に示す。
100重量部のBCPP−2に対して、安定剤としてステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学製)0.05重量部、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.05重量部を添加した後、押出機で造粒し、BCPP−2のペレットを得た。
表2に記載の配合割合以外は、実施例−5と同様の方法にてポリプロピレン樹脂組成物を製造した。評価結果を表3に示す。
100重量部のBCPP−2に対して、安定剤としてステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学製)0.05重量部、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.05重量部を添加した後、押出機で造粒し、BCPP−2のペレットを得た。
得られたBCPP―2のペレットの配合割合を48重量%、プロピレン単独重合体(A−2)としてHPP−1の配合割合を22重量%、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)としてPER−1の配合割合を5重量%、エチレン−α−オレフィンとしてEOR−1の配合割合を4重量%およびEOR−2を6重量%、タルクを15重量%として、均一に予備混合した後、得られた混合物を二軸混練押出機(日本製鋼所製TEX44α2)に投入した後、押し出し量70kg/hr、シリンダー温度200℃、スクリュー回転数300rpmで混練押出して、ポリプロピレン樹脂組成物を製造した。評価結果を表4に示す。
表2に記載の配合割合以外は、実施例−7と同様の方法にてポリプロピレン樹脂組成物を製造した。評価結果を表3に示す。
100重量部のBCPP−2に対して、安定剤としてステアリン酸カルシウム(日本油脂製)0.05重量部、3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(スミライザーGA80、住友化学製)0.05重量部、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト(ソングノックス626、Songwan製)0.05重量部を添加した後、押出機で造粒し、BCPP−2のペレットを得た。
表2に記載の配合割合以外は、実施例−7と同様の方法にてポリプロピレン樹脂組成物を製造した。評価結果を表3に示す。
Claims (3)
- 下記プロピレン系材料(A)75〜98重量%と、下記プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)2〜25重量%とを含有するポリプロピレン樹脂組成物(プロピレン系材料(A)と、プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)との合計を100重量%とする)。
プロピレン系材料(A)は、
プロピレン単独重合体成分(i)とプロピレン-エチレンランダム共重合体成分(ii)とからなる多段重合で製造されたプロピレン系重合材料(A−1)50〜100重量%とプロピレン単独重合体(A−2)0〜50重量%とからなる材料(プロピレン系重合材料(A−1)とプロピレン単独重合体(A−2)の合計を100重量%とする)であり
前記プロピレン系重合材料(A−1)が、下記の要件(1)と(2)を満足し、プロピレン系材料(A)中のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量は、5〜35重量%である。
要件(1)
前記プロピレン系重合材料(A−1)におけるプロピレン単独重合体成分(i)の含有量は55〜90重量%の範囲から選択され、プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量は10〜45重量%の範囲から選択される(プロピレン重合体成分(i)の含有量とプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)の含有量との合計を100重量%とする)。
要件(2)
前記プロピレン系重合材料(A−1)のプロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)は、
エチレンに由来する単量体単位40重量%を超え80重量%以下と、
プロピレンに由来する単量体単位20重量%以上60重量%未満とを含有する
(プロピレン−エチレンランダム共重合体成分(ii)の全重量を100重量%とする)。
プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)は、
プロピレンに由来する単量体単位88〜95重量%と、
エチレンに由来する単量体単位5〜12重量%とを含有し(プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の全重量を100重量%とする)、230℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレイトが0.5〜10g/10分である。 - プロピレン−エチレンランダム共重合体(B)の密度が0.87〜0.88g/cm3である請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載のポリプロピレン樹脂組成物からなる成形体。
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