JP2002059636A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JP2002059636A
JP2002059636A JP2000247302A JP2000247302A JP2002059636A JP 2002059636 A JP2002059636 A JP 2002059636A JP 2000247302 A JP2000247302 A JP 2000247302A JP 2000247302 A JP2000247302 A JP 2000247302A JP 2002059636 A JP2002059636 A JP 2002059636A
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JP
Japan
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resin film
stretched
recording paper
stretched resin
layer
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JP2000247302A
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English (en)
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Katsukuni Nitta
勝国 新田
Kazuyo Chiga
和代 千賀
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Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録用紙の両面を略同時に印字できるように
するとともに、浸透したインクが他面に透けて見えるこ
となく、画像を印字した場合にも極めて鮮明に見えるイ
ンクジェット記録用紙を提供する。 【解決手段】 クラーク剛度(S値)8〜150、肉厚
20〜300μmの耐水性を有する延伸樹脂フィルムを
基材層2とし、その基材層2の表面にピグメントを主成
分とする記録層3を形成する。前記基材層2,2の裏面
同士を遮光層4を介して貼着し、全光線透過率(JIS
K−7105)を5%以下としたインクジェット記録
用紙1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字性、防水性、
耐久性、遮光性に優れたインクジェット記録用紙に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近におけるプリンタの進歩は目覚まし
く、価格面のみならず、印字品質、印字速度等の性能面
でも飛躍的に向上しつつある。そのため、従来は、印刷
機械によって作成していたポスター、カタログ、パンフ
レット等の印刷物も、現在は、コンピュータとプリンタ
を使用し、従来の印字品質を維持しつつ、より簡便、迅
速に作成できるようになった。特に、プリンタによる印
字は、多種類、少部数の印刷物を迅速に作成するのに好
適である。
【0003】各種プリンタの中で、レーザービームプリ
ンタは高速印字が可能である点で優れるが、カラー化に
対しては、現像装置を複数必要とするために装置が大型
化する、顔料であるトナーを使用するために色調が若干
劣るという問題がある。よって、ポスター、カタログ、
パンフレット等のカラー印刷物を作成するには、吐出ノ
ズルを複数必要とするだけで、染料であるインクを使用
するインクジェットプリンタが有利であり、実際に使用
されている。
【0004】そして、インクジェットプリンタに適応す
るように、各種インクジェット記録用紙が開発されてき
た。例えば、印字性を向上するために、パルプ紙からな
る基材層の表面に合成シリカ粉末を主成分とする顔料、
水系接着剤、インクセット剤等を含有する記録層を形成
したもの、さらに、耐水性、耐久性を向上するために、
基材層として二軸延伸樹脂フィルム、無機微細粉末を含
有する延伸樹脂フィルムである合成紙を使用するもの等
が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のインク
ジェット記録用紙にあっては、なおインクが記録用紙の
基材層に浸透し、定着するまでに時間がかかり、記録用
紙の両面を略同時に印字するのは困難であった。又、記
録用紙の片面にインクが定着した後に他面を印字して
も、浸透したインクが他面に透けて見え易く、特に画像
を印字した場合には非常に見にくいものであった。その
ため、従来にあっては、インクジェットプリンタによっ
て画像を両面印字することは、殆ど実施されていないと
いうのが実情であった。
【0006】本発明は、かかる従来の問題点を解決すべ
く為されたものであって、インクジェットプリンタによ
っても、記録用紙の両面を略同時に印字できるようにす
るとともに、浸透したインクが他面に透けて見えること
なく、画像を印字した場合にも極めて鮮明に見えるよう
にしたインクジェット記録用紙を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、クラーク剛度(S値)8〜150、肉厚
20〜300μmの耐水性を有する延伸樹脂フィルムを
基材層とし、その基材層の表面にピグメントを主成分と
する記録層を形成し、前記基材層の裏面同士を遮光層を
介して貼着し、全光線透過率(JIS K−7105)
を5%以下としたインクジェット記録用紙を構成したも
のである。
【0008】前記延伸樹脂フィルムは、無機微細粉末及
び/又は有機充填剤を0〜40重量%含有する少なくと
も一軸方向に延伸した延伸フィルムをコア層(A)と
し、このコア層(A)の両面に、白色無機微細粉末及び
/又は有機充填剤を0〜65重量%含有する少なくとも
一軸方向に延伸した延伸フィルムを表裏層(B,C)と
して設けた積層延伸樹脂フィルムであることが好まし
い。又、前記延伸樹脂フィルムは、プロピレン系延伸樹
脂フィルムであることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録用紙の好適な実施形態について、図面を参照して説明
する。
【0010】本発明のインクジェット記録用紙1は、図
1に示すように、表面に記録層3を形成した基材層2,
2の裏面同士を遮光層4を介して貼着したものである。
【0011】基材層 基材層2は、少なくとも一軸方向に延伸された延伸樹脂
フィルムからなる。延伸樹脂フィルムの材料となる熱可
塑性樹脂の種類は特に限定されないが、例えば、高密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン等のエチレン系樹
脂、プロピレン系樹脂、ポリメチル−1−ペンテン、エ
チレン−環状オレフィン共重合体等のオレフィン系樹
脂、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン
−6,12等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレートやその重合体、ポリエチレンナフタレート、脂
肪族ポリエステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポ
リカーボネート、アタクティックポリスチレン、シンジ
オタクティックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィ
ド等が挙げられる。又、これらを2種以上混合して用い
ることもできる。
【0012】これらの中でも、オレフィン系樹脂を用い
るのが好ましく、特には、コスト、耐水性、耐薬品性等
の面から、プロピレン系樹脂、高密度ポリエチレンを用
いるのが好ましい。プロピレン系樹脂としては、プロピ
レン単独重合体であり、アイソタクティック、シンジオ
タクティック及び種々の程度の立体規則性を示すポリプ
ロピレン、プロピレンを主成分とし、これと、エチレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4−メ
チルペンテン−1等のα−オレフィンとの共重合体が用
いられる。これらの共重合体は、2次元系、3次元系又
は4次元系でもよく、ランダム共重合体又はブロック共
重合体でもよい。
【0013】基材層2を積層延伸樹脂フィルムから構成
し、コア層(A)としてプロピレン系樹脂を用いる場合
には、延伸性を良好とするため、ポリエチレン、ポリス
チレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のプロピレン
系樹脂よりも融点が低い熱可塑性樹脂を3〜25重量%
配合するのがよい。
【0014】無機微細粉末及び有機充填剤 積層延伸樹脂フィルムに含有される無機微細粉末として
は、炭酸カルシウム、焼成クレイ、シリカ、珪藻土、タ
ルク、酸化チタン、硫酸バリウム等、粒径が0.03〜
7μmのものが使用される。有機充填剤としては、基材
層2の主要成分樹脂より高い融点乃至はガラス転移温度
を有するものを用いることができ、基材層2の主要成分
がオレフィン系樹脂である場合には、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ナイロン−6、ナイロン−6,6、環状オレフ
ィンの単独重合体や環状オレフィンとエチレンとの共重
合体等で融点が120〜300℃乃至はガラス転移温度
が120〜280℃を有するものを挙げることができ
る。又、これら無機微細粉末又は有機充填剤は、単独又
は混合して用いることができる。
【0015】基材層2を構成する延伸樹脂フィルムは、
クラーク剛度(JIS P−8116;S値)が縦、横
方向ともに8〜150、好ましくは、10〜100の耐
水性を有するフィルムとする。クラーク剛度が8未満で
あると、腰が弱過ぎて、インクジェットプリンタへの供
給、排出時に記録用紙1がカールして、搬送不良が発生
し易く、保管時に記録用紙1が皺になり易い。一方、ク
ラーク剛度が150を超えると、腰が強過ぎて、平板状
の単紙として保管、使用するに限定され、ロール状にし
て保管、使用することが困難となる。
【0016】基材層2を構成する延伸樹脂フィルムとし
て、延伸樹脂フィルム内部に微細なボイド(空孔)を有
するものであって、不透明度(JIS P−8138)
が85%以上、好ましくは90%以上で、数式(1)で
定義される空孔率が10〜60%、好ましくは15〜4
5%のものを用いてもよい。
【0017】
【数1】
【0018】空孔率が10%未満では、記録用紙1をあ
まり軽量化できず、逆に、空孔率が60%を越えては、
記録用紙1の強度(引張強度、曲げ強度)が低くなり、
実用的ではない。
【0019】延伸樹脂フィルムの延伸倍率は、縦、横方
向とも4〜10倍が好ましく、延伸温度は、樹脂がホモ
ポリプロピレン(融点164〜167℃)のときは15
0〜162℃、高密度ポリエチレン(融点121〜12
4℃)のときは110〜120℃、ポリエチレンテレフ
タレート(融点246〜252℃)のときは104〜1
15℃である。又、延伸速度は50〜350m/分であ
る。
【0020】基材層2の厚さは、20〜300μm、好
ましくは、40〜200μm、特に好ましくは、40〜
150μmである。20μm未満では微多孔の基材層2
を形成することが困難であり、300μmを越えては記
録用紙1の市場への供給がA3、菊判サイズ等のシート
状に裁断し、これを梱包して輸送するものに限られ、巻
きロールとしての供給が困難となる。
【0021】接着剤 基材層2,2を貼着する接着剤としては、液状のアンカ
ーコート剤、例えばポリウレタン系アンカーコート剤と
しては東洋モートン(株)のEL−150(商品名)、
又はBLS−2080AとBLS−2080Bの混合物
が、ポリエステル系アンカーコート剤としては、同社の
AD−503(商品名)を適用することができる。アン
カーコート剤は秤量が0.5〜25g/m2 となるよう
に塗布される。
【0022】又、エチレン・酢酸ビニル共重合体、低密
度ポリエチレン、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合
体の金属塩(いわゆるサーリン)、塩化ポリエチレン、
塩化ポリプロピレン等のホットメルト接着剤は、延伸樹
脂フィルム製造時の延伸温度より低い融点を有する熱可
塑性樹脂を用いる必要があり、前記延伸温度より高い温
度で該ホットメルト接着剤を用いると延伸樹脂フィルム
が収縮してしまうことがある。
【0023】前記アンカーコート剤を使用する場合は、
一方の延伸樹脂フィルム面にアンカーコート剤を塗布
し、次いで、他方の延伸樹脂フィルムを重合し、圧着ロ
ールで加圧接着すればよく、前記ホットメルト接着剤を
使用する場合は、一方の延伸樹脂フィルム面上にダイよ
り溶融フィルム状に押し出してラミネートし、次いで、
他方の延伸樹脂フィルムを重合し、圧着ロールで加圧接
着すればよい。
【0024】遮光層 基材層2,2の裏面間に介在させる遮光層4は、延伸
樹脂フィルムの裏面にオフセット又はグラビア印刷によ
り厚さ1〜5μmの黒色ベタ印刷を行うことによって、
接着剤(アンカーコート剤)中に、酸化チタンホイス
カー、酸化チタン微細粒子等の白色充填剤やカーボンブ
ラックを多量(5〜75重量%)に含有させ、該接着剤
を2〜10g/m2 塗布することによって、着色した
布の両面に接着剤を2〜10g/m2 塗布することによ
って、又は、延伸樹脂フィルムの裏面にアルミニウム
等を真空蒸着することによって形成することができる。
基材層2,2の裏面間に遮光層4を介在させることによ
り、記録用紙1の全光線透過率(JIS K−710
5)を5%以下、好ましくは、2%以下、特に好ましく
は0%とすることができ、印字が反対面から透けて見え
ることを防止することができる。
【0025】記録層 基材層2の表面に形成される記録層3は、ピグメントを
主成分とし、これに水系接着剤、インクセット剤を含有
するものであり、好ましくは、固型分量で無機質のピグ
メントを50〜88重量%、水系接着剤を10〜40重
量%、インクセット剤を2〜20重量%の割合で含有す
る。
【0026】ピグメントとしては、合成シリカ、アルミ
ナヒドロゾル、タルク、炭酸カルシウム、クレイ等が挙
げられるが、中でも多孔質の合成シリカ、アルミナヒド
ロゾルが好ましい。
【0027】水系接着剤としては、ポリビニルアルコー
ル、シラノール基を含むエチレン・ビニルアルコール共
重合体、ポリビニルピロリドン、エチレン・酢酸ビニル
共重合体、メチルエチルセルロース、ポリアクリル酸ソ
ーダ、澱粉等が挙げられる。中でもピグメントが多孔質
の合成シリカ、アルミナゾルである場合は、ポリビニル
アルコール、シラノール基を含むエチレン・ビニルアル
コール共重合体が好ましい。
【0028】インクセット剤としては、ポリエチレンイ
ミンの4級アンモニウム塩、4級アンモニウム基を共重
合成分として含むアクリル共重合体、ポリアミンポリア
ミドのエピクロルヒドリン付加物等が挙げられる。
【0029】基材層2の表面に記録層3を形成するに
は、上記成分を含有する塗工剤を延伸樹脂フィルムの表
面に5〜50g/m2 、好ましくは10〜30g/m2
(固型分量)で塗布し、乾燥させる。必要により、乾燥
した記録層3の表面にスーパーカレンダー処理を行って
記録層3を平滑にする。
【0030】
【実施例】以下、本発明のインジェット記録用紙につい
て実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれら
実施例により限定されるものではない。
【0031】延伸樹脂フィルムの製造例 (製造例1) (1)メルトフローレート(MFR)0.8g/10分
のポリプロピレン(融点約164〜167℃)81重量
%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5
μmの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物
(A)を270℃の温度に設定した押出機にて混練させ
た後、シート状に押し出し、更に冷却装置により冷却し
て、無延伸シートを得た。そして、このシートを150
℃の温度にまで再度加熱した後、縦方向5倍の延伸を行
って5倍縦延伸フィルムを得た。
【0032】(2)MRFが4g/10分のポリプロピ
レン(融点約164〜167℃)54重量%と、平均粒
径1.5μmの炭酸カルシウム46重量%とを混合した
組成物(B)を別の押出機にて210℃で混練させた
後、これをダイによりシート状に押し出し、これを上記
(1)の工程で得られた5倍縦延伸フィルムの両面に積
層し、3層構造の積層フィルムを得た。次いで、この3
層構造の積層フィルムを60℃の温度にまで冷却した
後、再び約155℃の温度にまで加熱し、テンターを用
いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の温度でアニー
リング処理し、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリ
ットして3層構造(一軸延伸/二軸延伸/一軸延伸)の
肉厚80μm(B/A/B=10μm/60μm/10
μm)の積層フィルムで、不透明度87%、空孔率31
%、密度0.79g/cm3 、クラーク剛度(S値)縦
方向13、横方向23の延伸樹脂フィルムを得た。
【0033】(製造例2) (1)メルトフローレート(MFR)0.8g/10分
のポリプロピレン(融点約164〜167℃)81重量
%に、高密度ポリエチレン3重量%及び平均粒径1.5
μmの炭酸カルシウム16重量%を混合した組成物
(A)を270℃の温度に設定した押出機にて混練させ
た後、シート状に押し出し、更に冷却装置により冷却し
て、無延伸シートを得た。そして、このシートを140
℃の温度まで再度加熱した後、縦方向5倍の延伸を行っ
て5倍縦延伸フィルムを得た。
【0034】(2)メルトフローレート(MRF)4.
0g/10分のポリプロピレン(融点約164〜167
℃)54重量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウ
ム46重量%とを混合した組成物(B)を別の押出機に
て210℃で混練させた後、これをダイによりシート状
に押し出し、これを上記(1)の工程で得られた5倍延
伸フィルムの両面に積層し、3層構造の積層フィルムを
得た。次いで、この3層構造の積層フィルムを60℃の
温度にまで冷却した後、再び約160℃の温度にまで加
熱して、テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、1
65℃の温度でアニーリング処理して、60℃の温度に
まで冷却し、耳部をスリットして3層構造(一軸延伸/
二軸延伸/一軸延伸)の肉厚130μm(B/A/B=
30μm/70μm/30μm)の積層フィルムで、不
透明度95%、空孔率32%、密度0.77g/cm
3 、クラーク剛度(S値)縦方向51、横方向108の
延伸樹脂フィルムを得た。
【0035】(製造例3) (1)メルトフローレート(MFR)0.8g/10分
のポリプロピレン(融点約164〜167℃)55重量
%に、高密度ポリエチレン25重量%及び平均粒径1.
5μmの炭酸カルシウム20重量%(A)、メルトフロ
ーレート(MFR)4.0g/10分のポリプロピレン
(融点約164〜167℃)99重量%、平均粒径0.
2μmのルチル型二酸化チタン1重量%を混合した組成
物(B)メルトフローレート(MFR)4.0g/10
分のポリプロピレン(融点約164〜167℃)100
重量%(C)を、それぞれ別々の3台の押出機を用いて
250℃の温度で溶融混練した。そして、1台の共押ダ
イに供給してダイ内で積層後(B/A/C)、シート状
に押し出し、冷却ロールで約60℃まで冷却して積層フ
ィルムを得た。
【0036】(2)そして、この積層フィルムを145
℃の温度にまで再度加熱した後、多数のロール群の周速
差を利用して縦方向に5倍延伸し、再び、約150℃の
温度にまで加熱して、テンターを用いて横方向に8.5
倍延伸した。その後、160℃の温度でアニーリング処
理して、60℃の温度にまで冷却し、耳部をスリットし
て3層構造(二軸延伸/二軸延伸/二軸延伸)の肉厚1
00μm(B/A/C=3μm/94μm/3μm)の
積層フィルムで、不透明度90%、空孔率40%、密度
0.66g/cm3 、クラーク剛度(S値)縦方向2
5、横方向38の延伸樹脂フィルムを得た。
【0037】記録用紙の製造例 (実施例1)製造例1で得た一方の延伸樹脂フィルムの
裏面に東洋モートン(株)のポリウレタン系アンカーコ
ート剤”BLS−2080A”及び”BLS−2080
B”の混合物80重量部に、酸化チタン20重量部を混
合した接着剤を4g/m2 (固型分の割合)で塗布し、
次いで、他方の延伸樹脂フィルムの裏面を圧着ロールを
用いて貼着し、延伸樹脂フィルム/遮光層/延伸樹脂フ
ィルムの肉厚164μmの支持体を得た。この支持体の
延伸樹脂フィルムの両表面に、次の組成の塗工剤を固型
分含量が40g/m2 となるように塗布し、乾燥した
後、スーパーカレンダーで平滑処理を行って、全光線透
過率2%、肉厚245μmのインクジェット記録用紙を
得た。
【0038】 塗工剤組成: 合成シリカ粉末 80重量部 焼成クレイ 20重量部 ポリビニルアルコール 10重量部 ポリアミドポリアミンのエピクロルヒドリン付加物 5重量部 エチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン(固型分40重量%) 100重量部 4級アンモニウム塩を含むアクリル共重合体エマルジョン (固型分25重量%) 40重量部 水 1600重量部
【0039】(実施例2)製造例2で得た延伸樹脂フィ
ルムの裏面に、黒濃度が1.65となるように黒ベタオ
フセット印刷(厚さ2μm)を施し、さらに、ポリウレ
タン系アンカーコート剤“BLS−2080A”及び
“BLS−2080B”の混合物を2g/m 2 塗布し、
次いで、他方の延伸樹脂フィルムの裏面を圧着ロールを
用いて貼着し、延伸樹脂フィルム/遮光層/延伸樹脂フ
ィルムの肉厚264μmの支持体を得た。この支持体の
延伸樹脂フィルムの両表面に、上記組成の塗工剤を固型
分含量が40g/m2 となるように塗布し、乾燥した
後、スーパーカレンダーで平滑処理を行って、全光線透
過率0%、肉厚344μmのインクジェット記録用紙を
得た。
【0040】(実施例3)製造例3で得た延伸樹脂フィ
ルムの裏面に、100μmのアルミニウムを転写蒸着
し、さらに、ポリウレタン系アンカーコート剤“BLS
−2080A”及び“BLS−2080B”の混合物を
3g/m2 塗布し、次いで、他方の延伸樹脂フィルムの
裏面を圧着ロールを用いて貼着し、延伸樹脂フィルム/
遮光層/延伸樹脂フィルムの肉厚203μmの支持体を
得た。この支持体の延伸樹脂フィルムの両表面に、上記
組成の塗工剤を固型分含量が40g/m2 となるように
塗布し、乾燥した後、スーパーカレンダーで平滑処理を
行って、全光線透過率0%、肉厚283μmのインクジ
ェット記録用紙を得た。
【0041】(比較例1)製造例1で得た延伸樹脂フィ
ルムを基材層に用い、遮光層を設けない以外は、実施例
1と同様にして、全光線透過率15%、肉厚244μm
のインクジェット記録用紙を得た。
【0042】評価方法及び結果 インクジェットプリンタとして日本ヒューレット・パッ
カード(株)製 HPDesign Jet 3500CP を使用し、
上記インクジェット記録用紙の両面にイエロー、シア
ン、マゼンタ、ブラックの4色カラー印字を施した。
【0043】次いで、全色ともに十分発色していること
を確認した後、記録用紙を屋外に吊るした際、反対面の
印字が透けて見えるか否か(隠蔽性)目視判定した。こ
こで、隠蔽性は下記の基準によって判定した。 ○:裏面側の印刷が表面側に透けて見えることがない △:裏面側の印刷が特に重色部では表面側に透けて見え
る部分がある ×:裏面側の印刷が表面側に透けて見える
【0044】
【表1】
【0045】上記評価の結果は、表1に示す通りであ
り、本発明のインクジェット記録用紙によれば、印字
性、耐水性、耐久性を十分に満足するのみならず、遮光
性にも優れていることが理解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録用紙の一部拡大断
面図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録用紙 2 基材層 3 記録層 4 遮光層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年8月23日(2000.8.2
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラーク剛度(S値)8〜150、肉厚
    20〜300μmの耐水性を有する延伸樹脂フィルムを
    基材層とし、その基材層の表面にピグメントを主成分と
    する記録層を形成し、前記基材層の裏面同士を遮光層を
    介して貼着し、全光線透過率(JIS K−7105)
    を5%以下としたことを特徴とするインクジェット記録
    用紙。
  2. 【請求項2】 前記延伸樹脂フィルムは、無機微細粉末
    及び/又は有機充填剤を0〜40重量%含有する少なく
    とも一軸方向に延伸した延伸フィルムをコア層(A)と
    し、このコア層(A)の両面に、白色無機微細粉末及び
    /又は有機充填剤を0〜65重量%含有する少なくとも
    一軸方向に延伸した延伸フィルムを表裏層(B,C)と
    して設けた積層延伸樹脂フィルムであることを特徴とす
    る請求項1に記載のインクジェット記録用紙。
  3. 【請求項3】 前記延伸樹脂フィルムは、プロピレン系
    延伸樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1又は
    2に記載のインクジェット記録用紙。
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