JP2002362020A - インクジェット記録用紙 - Google Patents

インクジェット記録用紙

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JP2002362020A
JP2002362020A JP2001178735A JP2001178735A JP2002362020A JP 2002362020 A JP2002362020 A JP 2002362020A JP 2001178735 A JP2001178735 A JP 2001178735A JP 2001178735 A JP2001178735 A JP 2001178735A JP 2002362020 A JP2002362020 A JP 2002362020A
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JP
Japan
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layer
stretched
recording paper
thermoplastic resin
film
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Application number
JP2001178735A
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English (en)
Inventor
Katsukuni Nitta
勝国 新田
Kazuyo Chiga
和代 千賀
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Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印字性、防水性、耐久性、遮光性に優れた熱
可塑性樹脂フィルムよりなり、かつ少量の水で接着施工
できて、剥離紙を不要にし、大版対応が可能なインクジ
ェット記録用紙を提供する。 【解決手段】 クラーク剛度(S値)8以上、肉厚20
〜300μmの耐水性を有する熱可塑性樹脂延伸フィル
ム(I)を基材層とし、その基材層の表面にピグメント
を主成分とする記録層(III)を形成し、前記基材層
の裏面に肉厚3μm以上の水溶性樹脂層(II)を積層
してなることを特徴とするインクジェット記録用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字性、防水性、
耐久性、遮光性に優れた熱可塑性樹脂フィルムよりな
り、かつ少量の水で接着施工できることを特徴とするイ
ンクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット用紙を用いた粘着加工紙
は取り扱いのしやすさから裏面に粘着加工を施し、粘着
加工面に剥離紙を貼り合わせた構成のものが多く使用さ
れている。これら粘着加工紙の使用は、先ず剥離紙を剥
離し、その後貼り合わせ時の位置合わせ、用紙の皺とり
を容易にするため粘着加工面に霧吹きなどで水を少量噴
霧する。次いで、ベニヤ板、アルミ板などの支持体に粘
着加工面を合わせて、掲示板等の用途に供している。し
かしながらこれらの粘着加工紙は、使用後剥離紙を廃棄
する必要があり、これら剥離紙はシリコン加工した紙や
フィルムからできておりリサイクルができないため、全
て廃棄または焼却処理していた。また大版のインクジェ
ット用紙を用いた粘着加工紙の製造は容易ではなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、粘着加工紙
の剥離紙を不要にし、大版対応が可能なインクジェット
記録用紙の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、インクジ
ェット記録用紙について鋭意検討した結果、本発明に到
達した。すなわち本発明は、クラーク剛度(S値)8以
上、肉厚20〜300μmの耐水性を有する熱可塑性樹
脂延伸フィルム(I)を基材層とし、その基材層の表面
にピグメントを主成分とする記録層(III)を形成
し、前記基材層の裏面に肉厚3μm以上の水溶性樹脂層
(II)を積層してなることを特徴とするインクジェッ
ト記録用紙である。
【0005】本発明の実施態様としては、水溶性樹脂層
(II)の積層が、押出しラミネート法、ドライラミネ
ート法、コーティング法により形成された層であること
が好ましい。基材層を形成する熱可塑性樹脂延伸フィル
ム(I)が、無機微細粉末及び/又は有機フィラーを0
〜40重量%含有する少なくとも一軸方向に延伸した延
伸フィルムをコア層(A)とし、このコア層の両面に、
無機微細粉末及び/又は有機フィラーを3〜65重量%
含有する少なくとも一軸方向に延伸した延伸フィルムを
表裏層(B、C)として設けた積層延伸フィルムである
ことが好ましい。
【0006】また、熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)
が、次式(1)で示される空孔率が10〜60%である
ことが好ましい。
【式2】 また、熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)と水溶性樹脂層
(II)の間に遮光層を設け、かつ全光線透過率(JI
S−K−7105)を5%以下とすることが好ましい。
なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される
数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示
す。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録用紙について詳細に説明する。 [I] インクジェット記録用紙の構造 本発明のインクジェット記録用紙の構造は、記録層(I
II)/熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)/水溶性樹脂
層(II)からなる積層体である。必要により行なわれ
る印刷は、記録層(III)の表面に行われる。図1
は、本発明のインクジェット記録用紙の概略断面図を示
す。図中、2は熱可塑性樹脂フィルム(I)を、3は水
溶性樹脂層(II)を、4は記録層(III)を表す。
【0008】[II] 積層物の層構成 (1)熱可塑性樹脂延伸フィルム(I) (a) 物 性 本発明のインクジェット記録用紙の基材層を構成する熱
可塑性樹脂延伸フィルム(I)は、インクジェット記録
用紙に腰強度と不透明にして印刷の識別を容易とならし
めるのと、光線透過率を低くするのに寄与するものであ
り、不透明度(JIS−P−8138)が80%以上、
好ましくは85〜100%のものであり、MD方向(縦
延伸方向)、TD方向(縦延伸方向に対し垂直の方向)
の両方向のクラーク剛度(JIS−P−8143:S
値)が8以上、特に10〜300の範囲内にあるものが
好ましい。
【0009】(b) 種 類 かかる上記の熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)として
は、例えば次のようなものが挙げられる。無機微細粉末
及び/又は有機フィラーを3〜65重量%の割合で含有
する一軸または、二軸延伸に延伸したフィルムであり、
これらの延伸フィルムは単層であっても、多層であって
も良い。多層フィルムの場合は、共押出成形法により製
造しても良いし、例えば、無機微細粉末及び/又は有機
フィラーを0〜40重量%含有する少なくとも一軸方向
に延伸したフィルムをコア層(A)とし、このコア層の
両面に、無機微細粉末及び/又は有機フィラーを3〜6
5重量%含有する少なくとも一軸方向に延伸したフィル
ムを表裏層(B、C)として設けた積層延伸フィルムで
あっても良い。
【0010】これら上記の熱可塑性樹脂延伸フィルム
(I)は、フィルム内部に微細なボイドを有するもので
あって、その不透明度(JIS−P−8138)が80
%以上、好ましくは85〜100%で、次式(1)で算
出される空孔率が10〜60%、好ましくは15〜45
%、肉厚が30〜300μm、好ましくは50〜200
μm、更に好ましくは50〜150μmである。
【式3】 式(1)のρ0 は延伸フィルムの真密度を表わし、ρは
延伸フィルムの密度(JIS−P−8118)を表す
が、延伸前の材料が多量の空気を含有するものでない限
り、真密度は延伸前の密度にほぼ等しい。
【0011】熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)の素材と
しては、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン等のエチレン系樹脂、あるいはプロピレン系樹脂、
ポリメチル−1−ペンテン、エチレン−環状オレフィン
共重合体等のオレフィン系樹脂、ナイロン−6、ナイロ
ン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12
等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレートや
その共重合体、ポリエチレンナフタレート、脂肪族ポリ
エステル等の熱可塑性ポリエステル系樹脂、ポリカーボ
ネート、アタクティックポリスチレン、シンジオタクテ
ィックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド等が挙
げられる。これらは2種以上混合して用いることもでき
る。これらの中でも、ポリオレフィン系樹脂を用いるこ
とが好ましい。更にオレフィン系樹脂の中でも、コスト
面、耐水性、耐薬品性の面からプロピレン系樹脂、高密
度ポリエチレンを用いることが好ましい。
【0012】かかるプロピレン系樹脂としては、プロピ
レン単独重合体でありアイソタクティックないしはシン
ジオタクティックおよび種々の立体規則性を示すポリプ
ロピレン、プロピレンを主成分とし、これと、エチレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1,4−メ
チルペンテン−1等のα−オレフィンとの共重合体が使
用される。この共重合体は、2元系でも3元系でも4元
系でもよく、またランダム共重合体でもブロック共重合
体であってもよい。また、コア層にプロピレン系樹脂を
用いる場合は、延伸性を良好とするためポリエチレン、
ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のプロ
ピレン系樹脂よりも融点が低い熱可塑性樹脂を3〜25
重量%配合するのがよい。
【0013】熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)には、上
記の熱可塑性樹脂の他に無機微細粉末及び/又は有機フ
ィラーなどを適宜配合することができる。無機微細粉末
や有機フィラーの種類は、特に制限されない。無機微細
粉末としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、焼成クレー、タルク、硫酸バリウム、珪藻土、酸化
マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化珪素を例示
することができる。中でも重質炭酸カルシウム、焼成ク
レー、タルクを使用すれば、安価で成形性がよいために
好ましい。
【0014】有機フィラーとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボ
ネート、ナイロン−6、ナイロン−6,6、環状オレフ
ィン重合体等のポリオレフィン系樹脂の融点よりは高い
融点(例えば、120〜300℃)ないしはガラス転移
温度(例えば、120℃〜280℃)を有するものが使
用される。これら無機微細粉末または有機フィラーは単
独または併用して用いることができる。延伸倍率は縦、
横方向とも4〜10倍が好ましく、延伸温度は樹脂がプ
ロピレン単独重合体(融点164〜167℃)のときは
130〜162℃、高密度ポリエチレン(融点123〜
134℃)のときは110〜120℃、ポリエチレンテ
レフタレート(融点246〜252℃)のときは104
〜120℃である。また、延伸速度は10〜350m/
分である。
【0015】(2)水溶性樹脂層(II) 水溶性樹脂層(II)の形成に用いる水溶性樹脂として
は、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオ
キシド、共重合ポリアルキレンオキシド等が用いられ、
中でもPVA好ましい。水溶性樹脂層(II)の肉厚
は、3μm以上、好ましくは15〜50μm、更に好ま
しくは20〜40μmである。熱可塑性樹脂延伸フィル
ム(I)と水溶性樹脂層(II)を積層する方法につい
ては特に限定はなく、PVAと熱可塑性樹脂をTダイよ
り熱溶融で共押出しして作製する方法、熱可塑性樹脂延
伸フィルムの上にPVAをTダイより熱溶融にて押出し
後、加圧ラミネートして作製する方法(押出しラミネー
ト法)、PVAの溶液(主に水溶液を)を熱可塑性樹脂
延伸フィルム(I)の表面に塗布する方法(コーティン
グ法)、PVAフィルムと熱可塑性樹脂延伸フィルムを
別々に作製後積層し、ヒートシールまたは接着剤等を必
要により用いてラミネートする方法等が挙げられる。
【0016】特にPVAをTダイより熱溶融にて押出し
後、加圧ラミネートして作製する方法(押出しラミネー
ト法)、またはPVAと熱可塑性樹脂のフィルムを別々
に作製後、ラミネートする方法(ドライラミネート法)
は肉厚3μm以上のPVAを積層するためには生産性が
良く好ましい。いずれの作製方法の場合も、熱可塑性樹
脂層とPVA層の間には熱可塑性樹脂とPVAとの接着
性が良好となるよう接着層を設けても良い。接着層に用
いられる接着剤は、熱可塑性樹脂層とPVA層との接着
性を向上させるものであれば特に限定はなく、公知の接
着剤が使用できる。
【0017】(3)記録層(III) 基材層の表面に形成される記録層(III)は、ピグメ
ントを主成分とし、これに水系接着剤、インクセット剤
を含有するものであり、好ましくは、固型分量で無機質
のピグメントを50〜88重量%、水系接着剤を10〜
40重量%、インクセット剤を2〜20重量%の割合で
含有する。ピグメントとしては、合成シリカ、アルミナ
ヒドロゾル、タルク、炭酸カルシウム、クレイ等が挙げ
られるが、中でも多孔質の合成シリカ、アルミナヒドロ
ゾルが好ましい。
【0018】水系接着剤としては、ポリビニルアルコー
ル、シラノール基を含むエチレン・ビニルアルコール共
重合体、ポリビニルピロリドン、エチレン・酢酸ビニル
共重合体、メチルエチルセルロース、ポリアクリル酸ソ
ーダ、澱粉等が挙げられる。中でもピグメントが多孔質
の合成シリカ、アルミナゾルである場合は、ポリビニル
アルコール、シラノール基を含むエチレン・ビニルアル
コール共重合体が好ましい。
【0019】インクセット剤としては、ポリエチレンイ
ミンの4級アンモニウム塩、4級アンモニウム基を共重
合成分として含むアクリル共重合体、ポリアミンポリア
ミドのエピクロルヒドリン付加物等が挙げられる。基材
層の表面に記録層(III)を形成するには、上記成分
を含有する塗工剤を延伸樹脂フィルムの表面に5〜50
g/m2 、好ましくは10〜30g/m2(固型分量)
で塗布し、乾燥させる。必要により、乾燥した記録層
(III)の表面にスーパーカレンダー処理を行って記
録層(III)を平滑にする。
【0020】(4)遮光層 熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)と水溶性樹脂層(I
I)の間に介在させる遮光層は、熱可塑性樹脂延伸フ
ィルム(I)の裏面にオフセット又はグラビア印刷によ
り厚さ1〜5μmの黒色ベタ印刷を行うことによって、
接着剤(アンカーコート剤)中に、酸化チタンホイス
カー、酸化チタン微細粒子等の白色充填剤やカーボンブ
ラックを多量(5〜75重量%)に含有させ、該接着剤
を2〜10g/m2 塗布することによって、着色した
布の両面に接着剤を2〜10g/m 2 塗布することによ
って、又は、熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)の裏面
にアルミニウム等を真空蒸着することによって、形成す
ることができる。遮光層を介在させることにより、記録
用紙1の全光線透過率(JIS−K−7105)を5%
以下、好ましくは2%以下、特に好ましくは0%とする
ことができ、印字が反対面から透けて見えることを防止
することができる。
【0021】(5)印 刷 記録層(III)の表面に必要により図柄、文字などの
印刷を行うことができる。印刷方法としては、電子写真
方式、昇華熱転写、溶融熱転写、ダイレクトサーマル、
及びリライタブルマーキングの使用は勿論のこと、凸版
印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、溶剤型オフセット
印刷、紫外線硬化型オフセット印刷、シートの形態でも
ロールの形態での輪転方式の印刷が使用できる。必要に
より擦過性、汚染性付与のため印刷層にフッ素系等のニ
スコートあるいは透明PETフイルム等をラミネートす
る場合がある。
【0022】以下本発明の構成を図面を参照して詳細に
説明する。図1は本発明に係るインクジェット記録用紙
の概略断面図である。熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)
の裏面に水溶性樹脂層(II)を積層し表面に記録層
(III)を設けてなる本発明のインクジェット記録用
紙である。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の方法を具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定
されるものではない。 ・熱可塑性樹脂延伸フイルム(I)の製造 (製造例1)メルトフローレート(MFR:230℃、
2.16kg荷重)0.8g/10分のプロピレン単独
重合体(融点約164〜167℃)81重量%に、高密
度ポリエチレン3重量%、及び平均粒径1.5μmの炭
酸カルシウム16重量%を混合した組成物(A)を27
0℃の温度に設定した押出機にて混練させた後、シート
状に押し出し、更に冷却装置により冷却して、無延伸シ
ートを得た。得られた無延伸シートを150℃の温度に
まで再度加熱した後、縦方向5倍の延伸を行って5倍縦
延伸フィルムを得た。
【0024】メルトフローレート(MFR)4g/10
分のプロピレン単独重合体(融点約164〜167℃)
54重量%と、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム4
6重量%とを混合した組成物(B)を別の押出機にて2
10℃で混練させた後、これをダイによりシート状に押
し出し、これを上記工程で得られた5倍縦延伸フィルム
の両面に積層し、3層構造の積層フィルムを得た。次い
で、得られた3層構造の積層フィルムを60℃の温度に
まで冷却した後、再び約155℃の温度にまで加熱し、
テンターを用いて横方向に7.5倍延伸し、165℃の
温度でアニーリング処理し、60℃の温度にまで冷却
し、耳部をスリットして3層構造(一軸延伸/二軸延伸
/一軸延伸)の肉厚110μm(B/A/B=25μm
/60μm/25μm)の積層フィルムであって、不透
明度87%、空孔率31%、密度0.77g/cm3
クラーク剛度(S値)MD方向38、TD方向74の熱
可塑性樹脂延伸フイルム(I)を得た。
【0025】(製造例2)メルトフローレート(MF
R:230℃、2.16kg荷重)が0.8g/10分
のプロピレン単独重合体(融点約164〜167℃)6
5重量%に、高密度ポリエチレン10重量%、及び平均
粒径1.5μmの炭酸カルシウム25重量%を混合した
組成物(A)、メルトフローレート(MFR:230
℃、2.16kg荷重)が4g/10分のプロピレン単
独重合体(融点約164〜167℃)99重量%、平均
粒子径0.2μmのルチル型二酸化チタン1重量%を混
合した組成物(B)、メルトフローレート(MFR:2
30℃、2.16kg荷重)が4g/10分のプロピレ
ン単独重合体(融点約164〜167℃)100重量%
(C)、それぞれ別々の3台の押出機を用いて250℃
で溶融混練した。その後、一台の共押ダイに供給してダ
イ内で積層後(B/A/C)、シート状に押し出し、冷
却ロールで約60℃まで冷却することによって積層フィ
ルムを得た。
【0026】この積層フィルムを145℃に再加熱した
後、多数のロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延
伸し、再び約150℃まで再加熱してテンターで横方向
に8.5倍延伸した。その後、160℃でアニーリング
処理した後、60℃まで冷却し、耳部をスリットして3
層構造(二軸延伸/二軸延伸/二軸延伸)の肉厚100
μm(B/A/C=3μm/94μm/3μm)の積層
フィルムであって、不透明度90%、空孔率40%、密
度0.66g/cm3 、クラーク剛度(S値)MD方向
25、TD方向38の熱可塑性樹脂延伸フイルム(I)
を得た。
【0027】(製造例3)メルトフローレート(MF
R:230℃、2.16kg荷重)が0.8g/10分
のプロピレン単独重合体(融点約164〜167℃)6
0重量%に、低密度ポリエチレン20重量%(融点11
1℃)及び平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム20重
量%を混合した組成物(A)、メルトフローレート(M
FR:230℃、2.16kg荷重)が4g/10分の
プロピレン単独重合体(融点約164〜167℃)50
重量%、平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム45重量
%、平均粒子径0.2μmのルチル型二酸化チタン5重
量%を混合した組成物(B)、それぞれ別々の3台の押
出機を用いて250℃で溶融混練した。その後、一台の
共押ダイに供給してダイ内で積層後、シート状に押し出
し、冷却ロールで約60℃まで冷却することによって積
層フィルム(B/A/B構造)を得た。
【0028】この積層フィルムを135℃に再加熱した
後、多数のロール群の周速差を利用して縦方向に5倍延
伸し、150℃でアニーリング処理した後、60℃まで
冷却し、耳部をスリットして3層構造(一軸延伸/一軸
延伸/一軸延伸)の肉厚80μm(B/A/B=5μm
/70μm/5μm)の積層フィルムであって、不透明
度90%、空孔率40%、密度0.80g/cm3 、ク
ラーク剛度(S値)MD方向33、TD方向18の熱可
塑性樹脂延伸フイルム(I)を得た。
【0029】
【実施例1】1)製造例1で得られた肉厚110μmの
熱可塑性樹脂延伸フイルム(I)の表面に、次の組成の
塗工剤を固型分含量が40g/m2 となるように塗布
し、乾燥した後、スーパーカレンダーで平滑処理を行っ
て、肉厚150μmの用紙を得た。
【0030】 塗工剤組成: 合成シリカ粉末 80重量部 焼成クレイ 20重量部 ポリビニルアルコール 10重量部 ポリアミドポリアミンのエピクロルヒドリン付加物 5重量部 エチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン(固型分40重量%) 100重量部 4級アンモニウム塩を含むアクリル共重合体エマルジョン (固型分25重量%) 40重量部 水 1600重量部
【0031】2)得られた用紙にPVA(日本合成化学
社製、エコマテイーAX400TN;商品名)を、イン
クジェットコート面とは反対面に20μm押出しラミネ
ートし、肉厚170μmのインクジェット記録用紙を得
た。 3)インクジェットプリンタとして日本ヒューレット・
パッカード(株)製「HP Design Jet 3500CP:商品名」
を使用し、上記インクジェット記録用紙のインクジェッ
トコート面にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの
4色カラー印字を施した。 4)次いで印刷を施したインクジェット記録用紙を98
0mm×1980mmの平判に断裁後、少量の水でPV
A積層面を濡らし、支持体となるベニヤ板に位置決めを
行い貼り合わせた。1時間後には乾燥し、良好な接着が
得られた。
【0032】
【実施例2】熱可塑性樹脂延伸フイルム(I)として、
製造例2の積層フィルムを用いた以外は実施例1と同様
にしてインクジェット記録用紙を作製し、乾燥性、接着
性を評価した。1時間後には乾燥し、良好な接着が得ら
れた。
【実施例3】熱可塑性樹脂延伸フイルム(I)として、
製造例3の積層フィルムを用いた以外は実施例1と同様
にしてインクジェット記録用紙を作製し、乾燥性、接着
性を評価した。1時間後には乾燥し、良好な接着が得ら
れた。
【0033】
【実施例4】実施例1において、1)熱可塑性樹脂延伸
フイルム(I)の表面にインクジェットコート層を設け
た後、2)インクジェットコート層の反対面に、黒濃度
が1.65となるように黒ベタグラビア印刷(厚さ2μ
m)を施した。得られた用紙にPVA(日本合成化学社
製エコマテイーAX400TN)を、インクジェットコ
ート面とは反対面に20μm押出しラミネートし、肉厚
172μmのインクジェット記録用紙を得た。得られた
インクジェット記録用紙の全光線透過率は0%であり、
以下、実施例1と同様にインクジェット印刷を施し、乾
燥性、接着性を評価した。1時間後には乾燥し、良好な
接着が得られた。
【0034】
【発明の効果】印字性、防水性、耐久性、遮光性に優れ
た熱可塑性樹脂フィルムよりなり、かつ少量の水で接着
施工できて、剥離紙を不要にし、大版対応が可能なイン
クジェット記録用紙を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録用紙の一部拡大断
面図である。
【符号の説明】
1 インクジェット記録用紙 2 熱可塑性樹脂フィルム(I) 3 水溶性樹脂層(II) 4 記録層(III)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 FB02 FC06 2H086 BA01 BA15 BA21 BA24 BA33 BA41 4D075 AE19 CA32 CA35 CA38 CA47 CB07 DA04 DB36 DB43 DB44 DB48 DB50 DB53 DC27 EA07 EA10 EA13 EA19 EB07 EB19 EB22 EC11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラーク剛度(S値)8以上、肉厚20
    〜300μmの耐水性を有する熱可塑性樹脂延伸フィル
    ム(I)を基材層とし、その基材層の表面にピグメント
    を主成分とする記録層(III)を形成し、前記基材層
    の裏面に肉厚3μm以上の水溶性樹脂層(II)を積層
    してなることを特徴とするインクジェット記録用紙。
  2. 【請求項2】 水溶性樹脂層(II)の積層が、押出し
    ラミネート法、ドライラミネート法、コーティング法に
    より形成された層であることを特徴とする請求項1に記
    載のインクジェット記録用紙。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)が、無
    機微細粉末及び/又は有機フィラーを0〜40重量%含
    有する少なくとも一軸方向に延伸した延伸フィルムをコ
    ア層(A)とし、このコア層の両面に、無機微細粉末及
    び/又は有機フィラーを3〜65重量%含有する少なく
    とも一軸方向に延伸した延伸フィルムを表裏層(B、
    C)として設けた積層延伸フィルムであることを特徴と
    する請求項1又は2に記載のインクジェット記録用紙。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)が、次
    式(1)で示される空孔率が10〜60%であることを
    特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録用紙。 【式1】
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂延伸フィルム(I)と水溶
    性樹脂層(II)の間に遮光層を設け、かつ全光線透過
    率(JIS−K−7105)が5%以下とすることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェッ
    ト記録用紙。
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