JPH09240159A - 熱転写用フィルム - Google Patents

熱転写用フィルム

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JPH09240159A
JPH09240159A JP8052799A JP5279996A JPH09240159A JP H09240159 A JPH09240159 A JP H09240159A JP 8052799 A JP8052799 A JP 8052799A JP 5279996 A JP5279996 A JP 5279996A JP H09240159 A JPH09240159 A JP H09240159A
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resin
film
layer
heat
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Kazuhiro Ikeda
和弘 池田
Taro Yoshida
太郎 吉田
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Fujimori Kogyo Co Ltd
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Fujimori Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱転写性、転写媒体と印刷される画像と
の剥離性及び被転写体上に鮮明に画像を転写でき、しか
も画像の耐久性が良好であり、且つ、耐ブロッキング性
が良好な、転写媒体として好適な熱転写用フィルムを提
供する。 【解決手段】 印字面16Aに形成された印刷インク2
0により形成された画像を被転写体に熱転写するための
熱転写用フィルム10は、耐熱性フィルム基材12の一
面に、接着強度が60g/インチ以下で、容易に剥離す
るように形成された緩衝層14を介して熱転写印字形成
層16を積層してなり、該熱転写印字形成層16の印字
面16Aが粗面化されている。フィルム基材12上に剥
離剤18を介して緩衝層14を積層してもよく、緩衝層
14は溶融温度80〜130℃の樹脂からなり、熱転写
印字形成層16は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ア
イオノマー樹脂から選択される熱接着性樹脂からなるこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写用フィルム
に関し、詳しくは、印字との剥離性に優れるとともに画
像の転写性に優れた熱転写用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】転写印刷は、直接印字するのが困難なも
の、多色の図柄を得たいものなどに対して転写媒体を用
いて所望の印字を行うことができるため、広く行われて
おり、なかでも、熱転写は、多色の複雑な図柄を所望の
被転写体に簡単な方法で形成できることから、汎用され
ている。
【0003】従来用いられる転写媒体としては、セロハ
ン等の剥離性を有する非極性フィルム、ワックスを混入
したラッカー皮膜等の剥離層を形成した紙や樹脂フィル
ム等が挙げられ、これらシートの印字面に文字、図柄等
の画像をグラビア印刷などによって形成して熱転写フィ
ルムとするものである。熱転写フィルムは、被転写体に
印字面を接触させた後、加熱・加圧することによって、
予めフィルム上に形成された文字、図柄などの画像を被
転写体表面に転移させる目的で使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の熱転写媒体にお
いては、フィルム自体を非極性とするか、ワックスなど
の剥離層を利用して、熱転写媒体と印字された画像との
剥離性の向上を図っている。単独の層からなる熱転写媒
体では、フィルム自体の素材を選択することのみによっ
て耐熱性及び画像の易剥離性を両立させることは困難で
あった。また、積層体からなる熱転写媒体で用いられて
いるワックスなどの剥離剤は耐熱性が十分ではなく、転
写時に加熱・加圧した際、熱転写媒体と印字層との剥離
性が低下し、基材側に画像を形成したインクが残留する
ことにより、転写された画像に欠陥が生じる虞があるな
どの問題があった。
【0005】さらに、熱転写しうる印字インクで形成さ
れ、被転写体に転写された文字や図柄等の画像は耐スク
ラッチ性が低く、耐久性に劣るという問題もあった。
【0006】また、従来の積層体からなる熱転写フィル
ムは、被転写体に基材フィルムを残存させるため被転写
体のカールが激しいという問題も有していた。
【0007】このように、本発明の目的は、従来の前記
課題を解決し、熱転写性、即ち、転写媒体と転写される
画像との剥離性、及び、被転写体上に転写された画像の
耐久性が良好であり、且つ、積み重ね性が良好な、熱転
写媒体として好適な熱転写用フィルムを提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、熱転写媒
体として必要な特性について鋭意検討した結果、本発明
に到達したものである。
【0009】即ち、(1)本発明の熱転写用フィルム
は、印字面に形成された画像を被転写体に熱転写するた
めの熱転写用フィルムであって、耐熱性フィルム基材の
一面に、容易に剥離するように形成された緩衝層を介し
て熱転写用印字形成層を積層してなり、該熱転写用印字
形成層の印字面が粗面化されていることを特徴とする。
【0010】(2)本発明の請求項2記載の熱転写用フ
ィルムは、前記(1)の熱転写用フィルムであって、前
記耐熱性フィルム基材と緩衝層との接着強度が60g/
インチ以下であることを特徴とする。
【0011】(3)本発明の請求項3記載の熱転写用フ
ィルムは、前記(1)又は(2)の熱転写用フィルムで
あって、前記フィルム基材上に剥離剤を介して緩衝層を
積層したことを特徴とする。
【0012】(4)本発明の請求項4記載の熱転写用フ
ィルムは、前記(1)の熱転写用フィルムであって、前
記緩衝層および熱転写用印字形成層が融点80〜130
℃の樹脂からなり、かつ緩衝層を構成する樹脂の融点が
熱転写用印字形成層を構成する樹脂の融点より高いこと
を特徴とする。
【0013】(5)本発明の請求項5記載の熱転写用フ
ィルムは、前記(1)の熱転写用フィルムであって、前
記熱転写用印字形成層が、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、エチレン−マレイン酸共重合
体、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン樹脂、メチルペ
ンテン樹脂から選択される熱接着性からなることを特徴
とする。
【0014】(6)本発明の請求項6記載の熱転写用フ
ィルムは、前記(1)の熱転写用フィルムであって、熱
転写印字形成層の印字面が、JIS B 0601によ
るRa値が0.2〜1.0に粗面化されていることを特
徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0016】本発明の熱転写用フィルムは、耐熱性フィ
ルム基材の一面に、容易に剥離するように形成された緩
衝層を介して熱転写印字形成層を積層することにより形
成されている。
【0017】本発明の熱転写用フィルムに用いられる耐
熱性フィルム基材としては、強度、耐熱性及び成形性の
観点から、ポリエステル、2軸延伸ポリプロピレン、ポ
リアミド(ナイロン)などの高融点熱可塑性樹脂材料で
形成されることが好ましく、厚みは15〜200μm、
より好ましくは70〜100μm程度である。
【0018】緩衝層は、画像を転写する際の加熱・加圧
の影響から印字面に形成された画像を保護する機能を有
するものである。耐熱性フィルム基材と緩衝層とは、容
易に剥離するように積層されていることが重要であり、
具体的には、常温における耐熱性フィルム基材と緩衝層
との接着強度は60g/インチ以下であることが好まし
く、より好ましくは、5〜40g/インチである。この
接着強度が60g/インチを超えると加熱した場合の剥
離性が悪化するため好ましくない。
【0019】ここで、接着強度は、JIS Z 023
7の180度引きはがし法を準用して測定し、1インチ
当りに換算して求めることができる。
【0020】緩衝層は、前記した如く印字面に形成され
た画像を保護する機能を要するものであり、融点が80
〜130℃、さらに100〜110℃程度の樹脂である
ことが好ましく、且つ、熱転写用フィルムの製造を容易
になしうるという観点からは、押出成形可能な樹脂材料
からなることが好ましい。融点が低すぎると剥離力が増
大し、高すぎると剥離力が低下するためいずれも好まし
くない。緩衝層を構成する樹脂としては、具体的には、
低密度のポリエチレン樹脂、例えば、低密度ポリエチレ
ン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエ
チレン樹脂、等が例示される。緩衝層の厚みは5〜60
μm、より好ましくは10〜30μm程度である。
【0021】緩衝層とフィルム基材との接着強度を前記
好ましい範囲に調整するために、フィルム基材上に剥離
剤を塗布した後、緩衝層を積層することが好ましい。剥
離剤としては、耐熱性が良好であり、隣接する緩衝層の
樹脂に対して影響を与えない、例えば、フッ素系、エポ
キシ系等の剥離剤、例えば、アルキッド、メラミン樹脂
などを用いることが好ましく、シリコーン系等の剥離剤
では、緩衝層との接着性が低くなりすぎるため好ましく
ない。
【0022】印字を行う熱転写印字形成層を形成する樹
脂としては、印字されるインクとの親和性が良好な熱接
着性樹脂が好ましい。
【0023】通常、熱転写用の印刷インクは、低分子ポ
リエチレン系ビヒクルに顔料、染料などの着色料が分散
されたものが一般的であり、この低分子ポリエチレン系
ビヒクルと相溶性のある軟質樹脂としては、例えば、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共
重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のエチ
レン単位を含む共重合体、エチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン
−マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、メチルペンテン樹脂等が例示される。
【0024】本発明においてアイオノマー樹脂とは、エ
チレンと、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボ
ン酸との共重合体におけるカルボン酸の全部又は一部を
金属カチオンにより中和した樹脂を指し、共重合体とし
ては、例えば、エチレン−不飽和カルボン酸共重合体、
エチレン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステ
ル共重合体等が挙げられ、ここで用いる不飽和カルボン
酸としては、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられ
る。また、不飽和カルボン酸の中和に用いられる金属イ
オンとしては、ナトリウムイオン(Na+ )、リチウム
イオン(Li+ )、マグネシウムイオン(Mg2+)、亜
鉛イオン(Zn2+)等が好ましい。
【0025】本発明の熱転写用フィルムでは、熱転写印
字形成層の印字面側は、粗面化されていることが必要で
ある。フィルムの印字面が粗面化されていることによ
り、熱転写時の空気抜けが好適に行われ、フィルム内に
気泡が封入された場合に生じる転写画像の欠陥を防止し
うるという利点があり、また、この粗面化により、本発
明の熱転写用フィルムは、積層して保存する場合にもフ
ィルム同士が密着せず、印刷機に用いた場合のスタック
性が良好となる。
【0026】また、熱転写用印字形成層には、印字され
る印字インキの接着性を阻害しない範囲で、帯電防止
剤、紫外線防止剤、スリップ剤等の添加剤を塗布するか
あるいは樹脂中に添加配合させてもよい。
【0027】印字面の粗面化は、フィルム形成時に、熱
転写印字形成層の印字面に当たる側に所望の凹凸を有す
るロールを用いてマット加工を行うなどの公知の方法に
より行うことができ、粗面化の程度はJIS B 06
01に規定されるRaが0.2〜1.0、好ましくは
0.3〜0.8であることが必要である。Raが0.2
以下の場合は粗面化の効果がなく、また1.0を超える
と印字面が粗になりすぎて、印字に欠落を生じることが
ある。
【0028】本発明の熱転写用フィルムには、前記各層
に使用される樹脂成分の他、各層の物性を改良するため
に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて任
意の配合成分を添加することができる。任意成分として
は、例えば、可塑剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、帯電防止剤、酸化防止剤、難燃剤等を挙げることが
できる。
【0029】本発明の熱転写用フィルムの製造方法とし
ては、前記各層を構成する樹脂成分を別々に押出成形、
カレンダー成形等によってフィルム状に加工し、それら
を積層し、接着或いは加熱圧着などにより一体化する方
法、多層インフレーションダイ等を用いて、前記各層を
一度に押出成形し、一体的に多層フィルムを成形する方
法等が挙げられる。熱転写用フィルム製造時の積層一体
化、あるいは、多層押出を行うときの温度は、110〜
280℃とすることが好ましく、さらに、200〜25
0℃程度で有ることが好ましい。加熱温度が280℃を
超えると、耐熱性フィルム基材と緩衝層との剥離性が上
昇し、好ましい転写画像が得難く、110℃以下では樹
脂が溶融しない。
【0030】前記の構成を有する本発明の熱転写用フィ
ルムは、印字面を被転写体に密着させて加熱・加圧した
とき、耐熱性フィルム基材と緩衝層との間が剥離し、緩
衝層、熱転写印字形成層及びその表面に印刷インキによ
り形成された画像が一体的に被転写体に転写される。こ
のため、印刷インキにより形成された画像表面には、緩
衝層及び熱転写印字形成層を構成する樹脂からなる保護
層が形成されることになり、転写画像には樹脂保護層に
よる光沢と耐久性が付与される。また、耐熱性フィルム
基材と緩衝層との間に剥離剤を塗布してなる剥離層を設
ける場合、剥離剤の物性によっては、耐熱性フィルム基
材と剥離層との間が剥離して、印刷インキにより形成さ
れた画像表面には、剥離層、緩衝層及び熱転写印字形成
層を構成する樹脂からなる保護層が形成されることにな
り、保護層の最外層に剥離剤からなる層が形成される。
このため、前記いずれの場合においても得られた転写画
像の耐スクラッチ性は良好であり、保護層の最外層が剥
離層である場合、耐スクラッチ性は特に優れたものとな
る。
【0031】本発明の熱転写用フィルムは、前記の如
く、耐熱性、画像の剥離性が良好であり、被転写体とし
て、葉書、カードなどの紙類、T−シャツやハンカチな
どの布類、各種樹脂フィルムや樹脂成形品等を任意に選
択することができる。さらに、転写画像に緩衝層、熱転
写印字形成層を構成する樹脂からなる保護層が形成され
ているため、転写された画像の耐スクラッチ性、耐久性
が良好である。さらに、画像形成後の熱転写用フィルム
は作業性が良好であり、印刷機などを用いた連続転写印
刷にも好適に用いることができる。これらの利点を有す
る本発明の熱転写用フィルムは広い範囲に応用すること
ができる。
【0032】
【実施例】以下に、本発明を具体例を挙げて詳述する
が、本発明はこの実施例に制限されるものではない。
【0033】(実施例1)以下に記載した組成のフィル
ムを形成し、図1の断面図に示す如く各層を加熱圧着す
ることにより、熱転写用フィルムを得た。図1は本実施
例の熱転写用フィルム10を示す概略断面図である。耐
熱性フィルム基材12は緩衝層14を介して熱転写印字
形成層16を積層してなり、耐熱性フィルム基材12と
緩衝層14との間には、下記剥離剤18を0.2g/m
2 の塗布した。
【0034】耐熱性基材12として、厚さ100μmの
ポリエステルフィルムの片面に、剥離剤アミノアルキッ
ド樹脂(ステアジン、日立化成ポリマー(株)製)を、
0.2g/m2 となるように塗布乾燥した。
【0035】その後、この剥離剤18面に、緩衝層14
および熱転写用印字形成層16として、厚さ30μmの
低密度ポリエチレン(ミラソン16 三井石油化学工業
(株)製、融点108℃)と、厚さ40μmのエチレン
−酢酸ビニル共重合体(エバフレックス P−1007
三井デュポンポリケミカル(株)製、融点87℃)
を、エチレン−酢酸ビニル共重合体が外側となるように
共押出法を用いて押出成膜して積層した。このとき、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体面をマットロールを用いて
深さ1.5μmの粗面加工を施し、熱転写用フィルム1
0を得た。
【0036】得られた熱転写用フィルム10の粗面化さ
れたエチレン−酢酸ビニル共重合体面(印字面)に、印
字インキ(顔料を低分子ポリエチレン系ビヒクルに分散
させたもの)20を用いて、グラビヤ印刷法により多色
印字して人物画像を形成した。
【0037】この画像形成後の熱転写フィルムを所定の
寸法に切断し高さ約30cm重ねて、90日間常温で保
存したが、フィルム間の密着、画像のブロッキング等の
現象は見られず、安定したものであった。
【0038】画像形成後30日経過したのち、被転写体
として葉書を用い前記熱転写用フィルムの印字面を、葉
書に当接し160℃に加温されたアイロンで1秒間加熱
圧着して形成された画像を葉書に転写し、基材シート
(ポリエステル)12を剥離層18より剥離した。
【0039】葉書の上には、緩衝層および印字形成層を
構成する樹脂とともに画像が好適に転写形成されてお
り、冷却後画像を観察したが、画像に欠落はなく、画像
表面には緩衝層樹脂および熱転写用印字形成層樹脂によ
る保護層が形成されており、光沢も良好であり、耐スク
ラッチ性も優れたフラットな転写カードを得ることがで
きた。 (実施例2)耐熱性基材として、厚さ75μmのポリエ
ステルフィルムの片面に、剥離剤エポキシメラミン樹脂
(ベッコゾール、大日本インキ化学工業(株)製)18
を、0.1/m2 となるように塗布乾燥した。
【0040】その後、この剥離剤面に、緩衝層および熱
転写用印字形成層として、厚さ20μmの直鎖状低密度
ポリエチレン(ウルトゼックス2081C 三井石油化
学工業(株)製、136℃)と、厚さ20μmのアイオ
ノマー(ハイミラン 1652三井石油化学工業(株)
製、98℃)を、アイオノマーが外側となるように逐次
押出製膜して積層した。このとき、冷却ロールにマット
ロールを用いて、アイオノマー面に深さ1.0μmの粗
面加工を施し、熱転写用フィルムを得た。
【0041】これを実施例1と同様にして転写を行った
ところ、葉書上には、緩衝層および印字形成層を構成す
る樹脂とともに画像が好適に転写形成されており、冷却
後画像を観察したが、画像に欠落はなく、画像表面には
緩衝層樹脂および熱転写用印字形成層樹脂による保護層
が形成されており、光沢も良好であり、耐スクラッチ性
も優れたフラットな転写カードを得ることができた。
【0042】上記の如く、本発明の実施例1及び2の熱
転写用フィルムによれば、良好な転写画像が得られ、得
られた画像の耐スクラッチ性が良好であることがわかっ
た。
【0043】
【発明の効果】このように、本発明によれば、熱転写
性、即ち、転写媒体と印字画像との剥離性が良好であ
り、被転写体上に転写された画像の耐久性が改良され、
しかも、フィルムのスタック性が良好な、転写媒体とし
て好適な熱転写用フィルムを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の熱転写用フィルムを示す概略断面
図である。
【符号の説明】
10 熱転写用フィルム 12 耐熱性フィルム基材 14 緩衝層 16 熱転写印字形成層 18 剥離層 20 印刷インク

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字面に形成された画像を被転写体に熱
    転写するための熱転写用フィルムであって、 耐熱性フィルム基材の一面に、容易に剥離するように形
    成された緩衝層を介して熱転写用印字形成層を積層して
    なり、該熱転写用印字形成層の印字面が粗面化されてい
    ることを特徴とする熱転写用フィルム。
  2. 【請求項2】 前記耐熱性フィルム基材と緩衝層との接
    着強度が60g/インチ以下であることを特徴とする請
    求項1記載の熱転写用フィルム。
  3. 【請求項3】 前記フィルム基材上に剥離剤を介して緩
    衝層を積層したことを特徴とする請求項1又は2記載の
    熱転写用フィルム。
  4. 【請求項4】 前記緩衝層が熱転写用印字形成層が融点
    80〜130℃の樹脂からなり、かつ緩衝層を構成する
    樹脂の融点が熱転写用印字形成層を構成する樹脂の融点
    より高いことを特徴とする請求項1記載の熱転写用フィ
    ルム。
  5. 【請求項5】 前記熱転写用印字形成層が、エチレン−
    酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、
    エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−マ
    レイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、ポリプロピレン
    樹脂、メチルペンテン樹脂から選択される熱接着性樹脂
    からなることを特徴とする請求項1記載の熱転写用フィ
    ルム。
  6. 【請求項6】 熱転写印字形成層の印字面が、JIS
    B 0601によるRa値が0.2〜1.0に粗面化さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の熱転写用フィ
    ルム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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