JP2022102155A - 記録媒体、加飾シート、及び加飾品の製造方法 - Google Patents

記録媒体、加飾シート、及び加飾品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質な加飾品を製造できる記録媒体、高品質な加飾品を製造できる加飾シート、及び高品質な加飾品を製造できる加飾品の製造方法を提供すること。【解決手段】記録媒体100は、離型部20と記録部10を有し、記録部10は離型部20から分離でき、記録部10が、ウレタン基材1A、及び受容層5を含む。加飾シート200は、離型部20と加飾部110を有し、加飾部110は離型部20から分離でき、加飾部110が、ウレタン基材1A、及び熱転写画像150を有する画像層105を含む。【選択図】図1

Description

本開示は、記録媒体、加飾シート、及び加飾品の製造方法に関する。
印画物を製造できる記録媒体として画像層を有する記録媒体が知られている。記録媒体の画像層には各種の画像形成方式で画像を形成できる。画像形成方式としては、昇華転写方式、溶融転写方式、インクジェット印刷方式、及びトナー印刷方式等が知られている。
近似、記録媒体を用いて製造された印画物を加飾シートとし、この加飾シートを加飾対象物である物品の装飾に用いる試みがされている。加飾シートを用いた物品の装飾方法としては、インモールド成形、及びインサート成形等が知られている。特許文献1には、樹脂シート上に、インクジェットインク組成物の硬化画像層を設けた加飾シート、及びこの加飾シートを使用した加飾品の製造方法が提案されている。
特開2013-43935号公報
本開示は、高品質な加飾品を製造できる記録媒体の提供、高品質な加飾品を製造できる加飾シートの提供、及び高品質な加飾品を製造できる加飾品の製造方法の提供を主たる課題とする。
本開示の記録媒体は、離型部と記録部を有する記録媒体であって、前記記録部は、前記離型部から分離でき、前記記録部が、基材、及び受容層を含み、前記基材が、ポリウレタンを含有している。
本開示の加飾シートは、離型部と加飾部を有する加飾シートであって、前記加飾部は、前記離型部から分離でき、前記加飾部が、基材、及び熱転写画像を有する画像層を含み、前記基材が、ポリウレタンを含有している。
本開示の加飾品の製造方法は、本開示の記録媒体の前記受容層に熱転写画像を形成する画像形成工程と、前記画像形成工程より後に、前記離型部から前記記録部を分離する分離工程と、前記分離工程より後に、前記記録部と加飾対象物とを一体化させる一体化工程を含む。
本開示の加飾品の製造方法は、本開示の加飾シートを使用し、前記加飾シートの前記加飾部を前記離型部から分離する分離工程と、前記分離工程より後に、前記加飾部と加飾対象物を一体化させる一体化工程を含む。
本開示の記録媒体、加飾シート、及び加飾シートの製造方法は、高品質な加飾品を製造できる。
本開示の記録媒体の一例を示す概略断面図である。 本開示の記録媒体の一例を示す概略断面図である。 本開示の加飾シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の加飾シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の加飾シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の加飾シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の加飾シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。
以下、本開示の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。なお、本開示は多くの異なる態様で実施でき、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上又は下等という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。左右方向についても同様である。
<<記録媒体>>
本開示の実施の形態に係る記録媒体100(以下、本開示の記録媒体と言う)は、離型部20、及び記録部10を有する。記録部10は、離型部20から分離できる。
図1、図2は、本開示の記録媒体100の一例を示す概略断面図である。本開示の記録媒体100は、図示する形態に限定されない。各図の構成を適宜組合せてもよい。各図に他の構成を付加してもよい。各図から一部の構成を除いてもよい。
本開示の記録媒体100は、加飾品400を製造できる。
本開示の記録媒体100は、加飾シート200を製造できる。
本開示の記録媒体100を使用して製造された一例としての加飾品400は、加飾対象物300と記録部10を一体化したものである。加飾対象物300と一体化された記録部10は、受容層5に形成された熱転写画像150を有する。
<記録部>
記録部10は、基材1、及び受容層5を含む。記録部10は、基材1、及び受容層5以外を含んでもよい。
(基材)
基材1は、ウレタン基材1Aを含む単層構造(図1、図2参照)、又は積層構造である。
ウレタン基材1Aは、ポリウレタンを含有している。
記録部10と加飾対象物300を一体化して加飾品400を製造するときの、記録部10と加飾対象物300との密着性は、記録部10の加飾対象物300に対する追従性と関係性を有している。加飾対象物300への追従性が良好な記録部10は、加飾対象物300との密着性が良好である。
本開示における密着性とは、加飾対象物300の形状に沿って記録部10を一体化できるか、及び、一体化させた状態の記録部に浮きや剥がれが生じないかを示す指標である。
本開示の記録媒体100の記録部10は、ウレタン基材1Aで加飾対象物300への追従性を良好にできる。
本開示の記録媒体100は、記録部10の受容層5に熱転写画像150を形成し、その後、記録部10と加飾対象物300を一体化させたときの、記録部10と加飾対象物300の密着性が良好である。
本開示の記録媒体100は、高品質な加飾品400を製造できる。本開示の記録媒体100を使用して製造された加飾品400は、離型部20が分離されたものである。
以下、記録部10の追従性という場合、記録部10の加飾対象物300への追従性を意味する。
一例としてのウレタン基材1Aは、ポリエステルポリオールとイソシアネートを含む組成物から得られたポリウレタンを含有している。このウレタン基材1Aは、耐熱性が良好である。
イソシアネートに限定はないが、脂肪族イソシアネート、及び脂環族イソシアネート等が好ましい。このイソシアネートを含む組成物から得られたウレタン基材1Aは、当該ウレタン基材1Aの黄変を抑制できる。
一例としてのウレタン基材1Aは、ボイドを有する。
本開示の記録媒体100の記録部10は、ウレタン基材1A以外の他の基材を含んでもよい。他の基材は、樹脂基材でもよく、紙基材でもよい。
本開示の記録部10の基材を、ウレタン基材1A、及び他の基材を含む積層構造とした場合でも、ウレタン基材1Aを含む分だけ記録部10の追従性を良好にできる。
好ましい形態の記録部10は、基材1が、紙基材を含まない。
好ましい形態の記録部10は、基材1が、ウレタン基材1Aのみを含む単層構造である(図1、図2参照)。
一例としての基材1は、ウレタン基材1Aを含む積層構造であり、ウレタン基材1Aよりも離型部20側に位置する何れかの面が剥離界面である。
一例としての基材1は、離型部20側から、他の基材、離型層、ウレタン基材1Aがこの順番で積層された積層構造である。この形態の基材1は、ウレタン基材1Aの離型層側の面が剥離界面であり、剥離界面よりも受容層5側に位置する層が転写層を構成する。
これらの形態の基材1は、転写で加飾対象物と一体化した加飾品を製造できる。
ウレタン基材1Aの軟化点は、100℃以上が好ましい。この形態のウレタン基材1Aは、耐熱性が良好である。この形態のウレタン基材1Aを有する記録媒体100は、受容層5に熱転写画像を形成するときの熱エネルギーを高くできる。この形態のウレタン基材1Aを有する記録媒体100は、受容層5に高速で熱転写画像を形成できる。この形態のウレタン基材1Aは、当該ウレタン基材1A上に塗工液を塗布、乾燥して受容層5を形成するときの乾燥温度を高くでき、製造適性が良好である。
ウレタン基材1Aの厚みに限定はなく、記録部10の厚みを考慮して決定すればよい。
一例としてのウレタン基材1Aの厚みは、3μm以上150μm以下であり、好ましくは、5μm以上50μm以下である。この形態のウレタン基材1Aは、記録部10の追従性をより良好にできる。
より好ましいウレタン基材1Aの厚みは、10μm以上35μm以下である。この形態のウレタン基材1Aは、記録部10の追従性をより良好にでき、且つ、受容層5に熱転写画像150を形成した記録部10を加飾対象物300と一体化させるときの作業性が良好である。
一例としての基材1は、上記のウレタン基材1Aを含む単層構造、又は積層構造であり、厚みが100μm以下である。好ましくは50μm以下であり、より好ましくは10μm以上40μm以下である。
一例としてのウレタン基材1Aは、透明性を有する。透明性は、無色透明、有色透明、及び半透明を含む。
一例としての基材1は、ウレタン基材1Aを含む積層構造であり、基材1全体が透明性を有する。
一例としてのウレタン基材1Aは、着色剤を含有している。着色剤としては、各種無機顔料、染料等を例示できる。
一例としてのウレタン基材1Aは、透明性を有しない。
一例としてのウレタン基材1Aは、可塑剤を含有している。
可塑剤としては、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソノニル、アジピン酸ジイソデシル、アゼライン酸ジ-2-エチルヘキシル、セバシン酸ジ-2-エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、リン酸トリキシリル、リン酸トリブチル、リン酸トリ-2-エチルヘキシル、リン酸オクチルジフェニル、塩素化パラフィン、塩素化脂肪酸エステル、及びエポキシ化大豆油等を例示できる。
一例としてのウレタン基材1Aは、フィルムである。
一例としてのウレタン基材1Aは、塗工液を塗布、乾燥して形成したものである。
(受容層)
受容層5は、昇華性染料を受容できる成分を含有している。
受容層5には、昇華転写で熱転写画像150を形成できる。昇華転写は、昇華性染料を含有する色材層が設けられた熱転写シートを用い、当該熱転写シートに画像情報に応じた熱エネルギーを印加し、色材層が含有している昇華性染料を受容層5に移行させて熱転写画像150を形成する画像形成方法である。
昇華性染料を受容できる成分としては、アクリル樹脂、アクリル-スチレン共重合体、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、エチレン、オレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体、アイオノマー、セルロース樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、及びゼラチン等を例示できる。ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン等を例示できる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、及びポリブチレンテレフタレート等を例示できる。昇華性染料を受容できる成分は、これ以外でもよい。受容層5が含有している成分は、1種でもよく、2種以上でもよい。
好ましい形態の受容層5は、ポリオレフィン、塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、及びポリエステルの少なくとも1つを含有している。この形態の受容層5は、ウレタン基材1Aで付与される記録部10の追従性を良好に維持できる。この形態の受容層5は、記録部10と加飾対象物300を一体化させたときの受容層5のひび割れ等を抑制できる。この形態の受容層5は、受容層5に形成された熱転写画像150の品質を良好にできる。
一例としての受容層5は、可塑剤を含有している。可塑剤を含有する受容層5は、記録部10の追従性をより良好にできる。可塑剤は、上記基材1で説明した可塑剤を適宜選択して使用できる。
受容層5の厚みに限定はないが、0.1μm以上10μm以下が好ましい。
受容層5の形成方法に限定はなく、塗工液を塗布、乾燥して形成できる。塗工液の塗布方法としては、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティング法等を例示できる。また、これ以外の塗布方法でもよい。各種塗工液の塗布方法についても同様である。
(プライマー層)
一例としての記録部10は、基材1と受容層5の間に設けられたプライマー層を含む。
一例としての基材は、ウレタン基材を含む積層構造であり、基材の間に設けられたプライマー層を含む。
プライマー層の成分としては、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリイミド、ポリ酢酸ビニル、シアノアクリレート、及び合成ゴム等を例示できる。ポリオレフィンとしては、α-オレフィン-無水マレイン酸共重合体等を例示できる。
好ましい形態のプライマー層は、ポリウレタン、ポリオレフィン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の少なくとも1つを含有している。この形態のプライマー層は、ウレタン基材1Aで付与される記録部10の追従性を良好に維持できる。
プライマー層の厚みに限定はないが、0.5μm以上10μm以下が好ましい。
プライマー層は、塗工液を塗布、乾燥して形成できる。
(粘着層)
一例としての記録部10は、離型部20側から、粘着層6、基材1、受容層5がこの順番で積層された積層構造である(図2参照)。この形態の記録部10は、粘着層6で加飾対象物300と一体化できる。
粘着層6の成分としては、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、及びシリコーン樹脂等を例示できる。
好ましい形態の粘着層6は、ポリエステル、及びポリウレタンの何れか一方、又は双方を含有している。この形態の粘着層6は、ウレタン基材1Aで付与される記録部10の追従性を良好に維持できる。
粘着層6の厚みに限定はないが、5μm以上20μm以下が好ましく、6μm以上10μm以下がより好ましい。
粘着層6は、塗工液を塗布、乾燥して形成できる。粘着フィルムを使用してもよい。
(剥離層)
一例としての記録部10は、離型部20側から、剥離層、基材1、受容層5がこの順番で積層された積層構造である。この形態の記録部10は、離型部20の記録部10側の表面が離型性を有しない場合に好適である。
剥離層の成分としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱架橋性エポキシ-アミノ樹脂及び熱架橋性アルキッド-アミノ樹脂等を例示できる。
剥離層の厚みは、0.5μm以上5μm以下が好ましい。
一例としての記録部10は、基材1、耐久層160、受容層5がこの順番で積層された積層構造である。一例としての記録部10は、耐久層160の基材1側の面が剥離界面である。耐久層160については後述する。
一例としての記録部10は、基材1、離型層、耐久層160、受容層5がこの順番で積層された積層構造である。一例としての記録部10は、離型層と耐久層160の間が剥離界面である。
これらの形態は、転写で加飾対象物と一体化した加飾品を製造できる。また、これらの形態では、基材1が含むウレタン基材1Aで、転写で加飾品を製造するときの記録媒体100の記録部10(加飾シート200の加飾部110)と加飾対象物300の密着性を良好にできる。
これらの形態にかえて、基材1を、ウレタン基材1Aを含む積層構造とし、ウレタン基材1Aよりも離型部20側に位置する何れかの面を剥離界面としてもよい。
一例としての記録部10の伸び率は、150%以上800%以下であり、好ましくは500%以上750%以下である。この形態の記録部10は、追従性がより良好である。
記録部の伸び率は、JIS-K-7127(1999)に準拠した試験方法で得られる伸び率である。記録部の伸び率は、下式(1)で算出できる。
伸び率(%)=100×(L-L)/L・・・式(1)
式(1)のLは、引張試験機を使用し、速度200mm/minで記録部を引っ張り、記録部が切断(破断)したときの長さである。
式(1)のLは、引張試験機で引っ張る前の記録部の長さである。
引張試験機は、テンシロン万能材料試験機等を使用できる。
記録媒体100や、後述する離型部20、及び加飾部110の伸び率も同様に測定できる。この場合、上記記録部を記録媒体100、離型部20、及び加飾部110と読み替えればよい。
一例としての記録部10は、透明性を有し、基材1側から受容層5に形成した熱転写画像150を視認できる。
一例としての記録部10は、透明性を有しておらず、基材1側から受容層5に形成した熱転写画像150を視認できない。
一例としての記録部10の厚みは、3μmより厚い。
一例としての記録部10の厚みは、5μmより厚く160μm以下である。
好ましい形態の記録部10の厚みは、10μm以上60μm以下であり、より好ましくは10μm以上40μm以下である。この形態の記録部10は、受容層5に熱転写画像150を形成した記録部10を加飾対象物300と一体化させるときの作業性が良好である。
<離型部>
本開示の記録媒体100は、離型部20を有する(図1、図2参照)。離型部20は、記録部10から分離できる。
本開示の記録媒体100は、離型部20で、離型部が分離される前の記録部10の追従性を低くできる。本開示の記録媒体100は、離型部20で、離型部が分離される前の記録部10の伸びを抑制できる。本開示の記録媒体100は、離型部20で、記録媒体100の伸び率を低くできる。
本開示の記録媒体100は、熱転写画像を形成するときの記録部10の伸びを離型部20で抑制でき、記録部10の受容層5に高品質な熱転写画像150を形成できる。
本開示の記録媒体100は、離型部20で、記録媒体100全体の厚みを調整できる。
本開示の記録媒体100は、離型部20で、記録媒体100の全体の厚みを、熱転写画像150の形成に使用するプリンタの搬送適性に適した厚みとできる。
一例としての離型部20は、離型部基材を含む、単層構造、又は積層構造である。
離型部基材としては、樹脂基材、及び紙基材を例示できる。
樹脂基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリアミド、及びポリメチルペンテン等を例示できる。これら樹脂基材は、延伸されたものでもよく、未延伸でもよい。
紙基材としては、上質紙、コート紙、レジンコート紙、アート紙、キャストコート紙、板紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、合成樹脂又はエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、及びセルロース繊維紙等を例示できる。
一例としての離型部20は、離型フィルム、セパレート紙、セパレートフィルム、剥離フィルム、及び剥離紙等を含む。
好ましい形態の離型部基材は、セパレート紙等の紙基材である。この形態の離型部基材は、耐熱性が良好であり、記録部10の受容層5に高品質な熱転写画像150を形成できる。
好ましい形態の離型部基材は、紙基材を含む。この形態の離型部20は、記録媒体100全体の伸びをより低くできる。
一例としての離型部20は、離型部基材が、紙基材、及び樹脂基材を含む積層構造である。
一例としての離型部20は、ボイド層を含む。
ボイド層を含む離型部20は、記録部10の受容層5に、濃度の高い高品質な熱転写画像150を形成できる。
ボイド層としては、内部にボイドを有するフィルム基材(樹脂基材でもよい)等を例示できる。ボイド層は、ポリマー中に無機粒子を混練し、その混合物を延伸するときに無機粒子を核としてボイドを生じさせたものや、主体とする樹脂に対して非相溶なポリマーを混合し、その混合物を延伸するときにボイドを生じさせたもの等を例示できる。ポリマーは、1種でもよく、2種以上でもよい。ボイド層が有するボイドは、ミクロボイドや、空孔と称される場合もある。ボイド層は、多孔質層、多孔質フィルム等と称される場合もある。
一例としての離型部20は、離型部基材、及び分離補助層を含む積層構造である。
一例としての分離補助層は、剥離層である。剥離層は、記録部10で説明した剥離層を適宜選択して使用できる。
一例としての分離補助層は、接着層である。この形態の離型部20は、離型部基材と分離補助層の密着力が、分離補助層と記録部10の密着力より高く構成されており、記録部10から離型部20を分離できる。接着層の成分としては、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、ウレタン樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂、シリコーン樹脂等を例示できる。
一例としての分離補助層は、溶融押出し樹脂層である。溶融押出し樹脂層は、溶融した樹脂を、押出機によりフィルム状に押出して形成される樹脂層である。押出機としては、Tダイ等を例示できる。押出し法としては、押出しコートラミネート法や、サンドラミネート法、及びタンデムラミネート法等の従来公知の押出し方法を例示できる。
好ましい形態の離型部20は、離型部20全体の伸び率が、記録部10の伸び率より低い。この形態の離型部20は、記録媒体100全体の伸び率をより低くでき、記録部10の受容層5により高品質な熱転写画像150を形成できる。
離型部20の伸び率に限定はないが、0%以上130%以下が好ましく、0%以上100%以下がより好ましい。好ましい形態の離型部20は、伸び率が0%以上130%以下の離型部基材を含み、より好ましくは、伸び率が0%以上100%以下の離型部基材を含む。この形態の離型部20は、記録部10の受容層5に、印画シワが抑制された熱転写画像を形成できる。
離型部20の厚みは、記録媒体100の厚み、及び記録部10の厚みを考慮して適宜決定できる。
(記録媒体の厚み)
本開示の記録媒体100の厚みに限定はないが、50μm以上300μm以下が好ましく、100μm以上300μm以下がより好ましい。この形態の記録媒体100は、プリンタで熱転写画像150を形成するときの搬送性が良好である。
(記録媒体の伸び率)
本開示の記録媒体100の伸び率に限定はなく、記録部10の伸び率より低ければよい。
好ましい形態の記録媒体100体の伸び率は、記録部10の伸び率より低く、且つ0%以上130%以下であり、より好ましくは0%以上100%以下である。この形態の記録媒体100は、記録部10の受容層5により高品質な熱転写画像150を形成できる。
<<加飾シート>>
本開示の実施の形態に係る加飾シート200(以下、本開示の加飾シートと言う)は、離型部20、及び加飾部110を有する。
図3~図7は、本開示の加飾シート200の一例を示す概略断面図である。本開示の加飾シート200は、図示する形態に限定されない。各図の構成を適宜組合せてもよい。各図に他の構成を付加してもよい。各図から一部の構成を除いてもよい。
本開示の加飾シート200は、加飾部110と加飾対象物300が一体化された加飾品400を製造できる。
本開示の加飾シート200の加飾部110は、加飾対象物300への追従性が良好である。本開示の加飾シート200は、加飾部110と加飾対象物300の密着性が良好な加飾品400を製造できる。
本開示の一例としての加飾シート200は、本開示の記録媒体100の記録部10の受容層5に熱転写画像150を形成したものである。
<加飾部>
一例としての加飾部110は、基材1、及び画像層105を有する(図3~図7参照)。加飾部110は、これ以外の構成を有してもよい。
一例としての加飾部110は、粘着層6、耐久層160、及び接着層170の少なくとも1つを有する。
基材1は、ウレタン基材1Aを含む単層構造、又は積層構造である。
画像層105は、熱転写画像150を有する。
加飾部110の基材1は、ウレタン基材1Aを含む。基材1は、上記本開示の記録媒体100の記録部10で説明した基材1を適宜選択して使用できる。
加飾部110の画像層105は、受容層5に熱転写画像150が形成されたものである。受容層5は、本開示の記録媒体100の記録部10で説明した受容層5を適宜選択して使用できる。
一例としての加飾部110は、粘着層6、基材1、画像層105がこの順番で積層された積層構造である(図4参照)。粘着層6は、上記本開示の記録媒体100の記録部10で説明した粘着層6を適宜選択して使用できる。
一例としての加飾部110は、基材1、画像層105、接着層170がこの順番で積層された積層構造である(図5参照)。
一例としての加飾部110は、基材1、画像層105、耐久層160がこの順番で積層された積層構造である(図6参照)。
一例としての加飾部110は、基材1、画像層105、耐久層160、接着層170がこの順番で積層された積層構造である(図7参照)。
これらの形態を組合せてもよい。
一例としての加飾部110は、図6、及び図7に示す形態において、離型部20と接する粘着層6を有する。
(接着層)
一例としての加飾部110は、離型部20とは反対側の面に位置する接着層170を有する。この形態の加飾部110は加飾対象物300を重ねるだけで、加飾部110と加飾対象物300が接着層170で一体化された加飾品400を製造できる。
接着層170は、接着成分を含有している。接着性成分としては、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル、ポリオレフィン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリイミド、及び合成ゴム等を例示できる。また、接着層170が含有する接着成分は、1種でもよく、2種以上でもよい。接着層170は、接着フィルムでもよく、接着シートでもよい。
好ましい形態の接着層170は、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリオレフィン、及びポリエステルの少なくとも1つを含有している。この形態の接着層170は、ウレタン基材1Aで付与される加飾部110の追従性を良好に維持できる。
接着層170は、単層構造でもよく、接着性を有する層を積層した積層構造でもよい。一例としての接着層170は、接着性を有しない部材の両面に接着性を有する層が設けられた積層構造である。一例としての接着層170は、フィルム等の両面に接着性を有する層を設けた積層構造である。
接着層170は、塗工液を塗布、乾燥して形成できる。
接着フィルム、及び接着シート等を貼り付けて接着層170を形成してもよい。
接着層170を転写できる転写シートを使用して接着層170を転写で形成してもよい。
接着フィルムや、接着シートを貼り付ける接着層170の形成、及び転写による接着層170の形成は、塗工液を塗布、乾燥する方法と比較して、画像層105に形成された熱転写画像150の滲みを抑制でき好ましい。
接着層170の厚みは、1μm以上1000μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましい。
(耐久層)
一例としての加飾部110は、画像層105上に設けられた耐久層160を有する。耐久層160は、単層構造でもよく、積層構造でもよい。この形態の加飾部110は、画像層105が有する熱転写画像150を、ウレタン基材1A、及び耐久層160で保護できる。
この形態の加飾部110は、加飾部110の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面とし、接着層170を使用して、加飾部110の第2面側で加飾対象物300と一体化するときに、画像層105が有する熱転写画像150の成分の接着層170側への移行を抑制できる。この形態の加飾部110は、接着層170を使用して、加飾部110の第2面側で加飾対象物300と一体化するときに、画像層105が有する熱転写画像150の滲みを抑制できる。
一例としての加飾部110は、基材1、画像層105、耐久層160、接着層170がこの順番で積層された積層構造である。この形態の加飾部110は、画像層105が有する熱転写画像150の成分の接着層170側への移行を抑制できる。この形態の加飾部110は、画像層105が有する熱転写画像150の滲みを抑制できる。
一例としての加飾部110は、基材1、耐久層160、画像層105がこの順番で積層された積層構造である。
一例としての加飾部110は、基材1、耐久層160、画像層105、接着層170がこの順番で積層された積層構造である。
一例としての加飾部110は、耐久層160の基材1側の面が剥離界面である。この形態は、転写で加飾対象物と一体化した加飾品を製造できる。
一例としての加飾部110は、基材1、離型層、耐久層160、画像層105がこの順番で積層された積層構造である。
一例としての加飾部110は、基材1、離型層、耐久層160、画像層105、接着層170がこの順番で積層された積層構造である。
一例としての加飾部110は、離型層と耐久層160の間が剥離界面である。この形態は、転写で加飾対象物と一体化した加飾品を製造できる。
この形態にかえて、基材1を、ウレタン基材1Aを含む積層構造とし、ウレタン基材1Aよりも離型部20側に位置する面を剥離界面としてもよい。
耐久層160の成分としては、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、セルロース樹脂、ポリビニルピロリドン、及びポリビニルアルコール等を含有している。耐久層160が含有する成分は、1種でもよく、2種以上でもよい。
好ましい形態の耐久層160は、ポリエステル、ポリウレタン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィンの少なくとも1つを含有している。この形態の耐久層160は、ウレタン基材1Aで付与される加飾部110の追従性を良好に維持できる。
好ましい形態の耐久層は、単層構造、又は積層構造であり、以下の関係式(1)を満たす第1層Xを含む。この形態の耐久層は、熱転写画像の滲みを抑制できる。
一例としての耐久層は、積層構造であり、少なくとも1つの層が、以下の関係式(1)を満たす第1層Xである。耐久層が積層構造の場合、接着層から最も近くに位置する層を、第1層Xとすることが好ましい。一例としての耐久層は、積層構造であり、耐久層を構成する全ての層が、第1層Xである。一例としての耐久層は、接着層と接している。一例としての耐久層は、第1層Xが接着層と接している。
接着層の主成分のガラス転移温度(Tg)<第1層Xの主成分のガラス転移温度(Tg)・・・(関係式(1))。
ここでいう主成分とは、接着層が含有している成分のうち、その含有量が最も多い成分を意味する。耐久層の主成分も同様である。一例としての第1層Xは、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上、好ましくは、60℃以上の成分を主成分として含有している。
一例としての耐久層160は、紫外線吸収剤を含有している。この形態の耐久層160は、画像層105が有する熱転写画像150の耐光性を良好にできる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾエート系、トリアジン系、及びサリシレート系等を例示できる。
耐久層160の厚みは、0.01μm以上5μm以下が好ましい。
耐久層160は、塗工液を塗布、乾燥して形成できる。
シート、及びフィルム等を使用して耐久層160を形成してもよい。
耐久層160を転写できる転写シートを使用し、耐久層160を転写で形成してもよい。
本開示の一例としての加飾シート200は、画像層105の基材1側の面を下面、その反対側の面を上面としたときに、画像層105の上面側で接する層が、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上の樹脂を含有している。この形態の加飾シート200は、熱転写画像の滲みを抑制できる。
本開示の一例としての加飾シート200は、画像層105が接着層170と接しており、接着層170が、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上の樹脂を含有している。
本開示の一例としての加飾シート200は、画像層105が耐久層160と接しており、耐久層160が、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上の樹脂を含有している。
ガラス転移温度(Tg)が50℃以上の樹脂の含有量は、当該樹脂を含有する層の総質量に対し50質量%以上が好ましい。
本開示の一例としての加飾シート200は、画像層105が、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上の層と接している。
一例としての加飾部110の伸び率は、150%以上800%以下であり、好ましくは500%以上750%以下である。この形態の加飾部110は、追従性がより良好である。
一例としての加飾部110の厚みは、10μm以上50μm以下である。
好ましい形態の加飾部110の厚みは、10μm以上40μm以下である。好ましい形態の加飾部110は、加飾部110と加飾対象物300を一体化させるときの作業性が良好である。
<離型部>
本開示の加飾シート200は、離型部20を有する。離型部20は、加飾部110から分離できる。
離型部20は、本開示の記録媒体100の離型部20を適宜選択して使用できる。
加飾シート200の厚みに限定はないが、50μm以上300μm以下が好ましく、100μm以上300μm以下がより好ましい。
本開示の加飾シート200の伸び率に限定はないが、0%以上130%以下が好ましく、0%以上100%以下がより好ましい。
<<加飾品の製造方法>>
次に、本開示の実施の形態に係る加飾品の製造方法(以下、本開示の加飾品の製造方法という)について説明する。
図8~図13は、本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。
本開示の一例としての加飾品の製造方法は、記録媒体100を使用した加飾品の製造方法であって、画像形成工程、分離工程、及び一体化工程を含む。
画像形成工程は、記録媒体100の記録部10が有する受容層5に熱転写画像150を形成する工程である。
分離工程は、画像形成工程より後に、記録媒体100から離型部20を分離する工程である。
一体化工程は、分離工程より後に、記録媒体100の記録部10と加飾対象物300とを一体化させる工程である。
本開示の加飾品の製造方法に使用される記録媒体は、本開示の記録媒体100である(図1、図2、図8A、図9A、図10A、図11A、図12A、図13A参照)。記録媒体100は、図示する形態に限定されず、本開示の記録媒体100の各種の形態を使用できる。
(画像形成工程)
画像形成工程は、記録媒体100の受容層5に、昇華転写で熱転写画像150を形成する工程である(図8B、図9B、図10B、図11B、図12B、図13B参照)。
熱転写画像150の形成は、昇華性染料層を有する熱転写シートを使用して行えばよい。画像形成工程に使用される一例としての熱転写シートは、支持体の一方の面に、昇華性染料を含有する昇華性染料が設けられている。
一例としての熱転写シートは、支持体の一方の面側に、イエロー染料層、マゼンタ染料層、シアン染料層が面順次に設けられている。
本開示の加飾品の製造方法に使用される記録媒体100は、離型部20を有し、この離型部20で熱転写画像150を形成するときの記録部10の伸びが抑制されている。本開示の加飾品の製造方法は、熱転写画像150を形成するときの受容層5の伸びを抑制でき、受容層5に高品質な熱転写画像150を形成できる。
(分離工程)
分離工程は、画像形成工程より後に、記録媒体100から離型部20を分離する工程である(図8C、図9C、図10C、図11C、図12C、図13C参照)。本開示の記録媒体100は、記録部10から離型部20を分離できる。
(一体化工程)
一体化工程は、分離工程より後に、記録部10と加飾対象物300とを一体化させる工程である。一体化工程で、記録部10と加飾対象物300が一体化した加飾品400を製造できる。分離工程より後に一体化工程を行う場合、記録媒体の状態で一体化を行う場合よりも、加飾対象物300に記録部10を追従性良く一体化できる。
記録部10の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、記録部10の第1面側で加飾対象物300と一体化させてもよく(図12D、図13D参照)、記録部10の第2面側で加飾対象物300と一体化させてもよい(図8D、図9D、図10E、図11F参照)。
好ましい形態の一体化工程は、記録部10の第2面側で加飾対象物300と一体化させる。この形態の一体化工程は、製造される加飾品400を、加飾対象物300、熱転写画像150を有する受容層5、ウレタン基材1Aを含む基材1がこの順番で積層された積層構造とでき、熱転写画像150を、加飾対象物300とウレタン基材1Aで保護できる。
記録部10と加飾対象物300の一体化は、接着層170を使用して行えばよい。この形態では、記録部10と加飾対象物300を重ねるだけで、記録部10と加飾対象物300を一体化できる。
記録部10と一体化される側の面に接着層が設けられた加飾対象物300、及び記録部10と一体化される側の面に接着処理が施された加飾対象物300を使用して、記録部10と加飾対象物300を一体化させてもよい。
記録部10が、当該記録部10から剥離できる転写層を含む場合、記録部10の転写層を転写して加飾対象物300と一体化させてもよい。一例としての転写層は、ウレタン基材1Aを含む。
(接着層形成工程)
一例としての加飾品の製造方法は、一体化工程より前に、加飾対象物300に接着層170を形成する接着層形成工程を含む(図10D参照)。
一例としての加飾品の製造方法は、一体化工程より前に、記録部10の加飾対象物300と接する側の面に接着層170を形成する接着層形成工程を含む。
一例としての接着層形成工程は、記録部10の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、記録部10の第1面側に接着層170を形成する。
一例としての接着層形成工程は、記録部10の第2面側に接着層170を形成する。記録部170の第2面側に接着層170を形成する場合、接着層170の形成は、分離工程より前でもよく、分離工程より後でもよい。
一例としての加飾品の製造方法は、一体化工程より前に、加飾対象物300の記録部10と接する側の面に接着層170を形成する接着層形成工程を含む。
好ましい形態の接着層形成工程は、一体化工程より前に、加飾対象物300の記録部10と接する側の面に接着層170を形成する。この形態は、記録部10の追従性に変動なく、記録部10と加飾対象物300を一体化できる。この形態は、接着層170の厚みを厚くする場合等に好適である。
接着層170の形成は、塗工液を塗布、乾燥して形成してもよく、接着フィルム、接着シート等を貼り付けて形成してもよい。接着層170を転写で形成してもよい。
記録部10が第1面側に位置する粘着層6を含む場合、この粘着層6で、記録部10と加飾対象物300を一体化させてもよい(図13D参照)。
(耐久層形成工程)
一例としての加飾品の製造方法は、一体化工程より前に、記録部10に耐久層160を形成する耐久層形成工程を含む。
一例としての耐久層形成工程は、記録部10の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、記録部10の第1面側に耐久層160を形成する。
一例としての耐久層形成工程は、記録部10の第2面側に耐久層160を形成する(図11D参照)。記録部10の第2面側に耐久層160、及び接着層170を形成する場合、接着層170を形成する前に、耐久層160の形成を行うことが好ましい。
一例としての加飾品の製造方法は、一体化工程より後に、記録部10に耐久層160を形成する耐久層形成工程を含む。
一例としての加飾品の製造方法は、記録部10の第1面側で加飾対象物と一体化させた後に、記録部10の第2面側に耐久層160を形成する耐久層形成工程を含む。
耐久層160は、上記本開示の加飾シート200で説明した耐久層160を適宜選択して使用できる。
(加飾対象物)
加飾対象物300の形状、大きさ、材質等に限定はない。加飾対象物300としては、普通紙、上質紙、トレーシングペーパー、木材、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリ塩化ビニル等の樹脂板(フィルムでもよい)、アルミ等の金属板、ガラス板、及び陶器等のセラミック板を例示できる。加飾対象物300は、複数の部材が積層されたものでもよい。加飾対象物300は、所定の画像を有してもよい。加飾対象物300は、その全体、又は一部が、曲率や、凹凸構造等を有してもよい。
一例としての加飾対象物300は、透明性を有する。
一体化工程より後に、分離工程を行ってもよい。この場合、記録媒体100の記録部10側で、記録媒体100と加飾対象物300を一体化させ、その後に、記録媒体100から離型部20を分離する(図示しない)。
本開示の一例としての加飾品の製造方法は、加飾シート200を使用した加飾品の製造方法であって、分離工程、及び一体化工程を含む。
図14は、本開示の加飾品の製造方法の一例を示す工程図である。
分離工程は、画像形成工程より後に、加飾シート200から離型部20を分離する工程である(図14B参照)。
一体化工程は、分離工程より後に、加飾シート200の加飾部110と加飾対象物300とを一体化させる工程である(図14C参照)。
本開示の加飾品の製造方法に使用される加飾シートは、本開示の加飾シート200である(図3~図7、図14A参照)。加飾シート200は、図示する形態に限定されず、本開示の加飾シート200の各種の形態を使用できる。
本開示の加飾シート200を使用した本開示の加飾品の製造方法は、上記本開示の記録媒体100を使用した加飾品の製造方法で説明した方法を適宜選択して使用できる。この場合、記録媒体100を加飾シート200に読み替え、記録部10を加飾部110と読み替えればよい。
本開示の一例としての加飾品400の製造方法は、製造に使用する加飾シート200の加飾部110が、接着層、耐久層等を有しておらず、接着層形成工程、及び耐久層形成工程の少なくとも1つを含む。
(接着層形成工程)
一例としての加飾品の製造方法は、接着層形成工程を含む。
一例としての加飾品の製造方法は、一体化工程より前に、加飾対象物300に接着層170を形成する接着層形成工程を含む。
一例としての加飾品の製造方法は、一体化工程より前に、加飾部110の加飾対象物300と接する側の面に接着層170を形成する接着層形成工程を含む。加飾部110の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面とし、加飾部110の第2面側で、加飾部110と加飾対象物300を一体化させる場合、加飾部110への接着層170の形成は、分離工程より前でもよく、分離工程より後でもよい。
好ましい形態の接着層形成工程は、加飾対象物300の加飾部110側の面に接着層170を形成する。
本開示の一例としての加飾品の製造方法は、加飾シート200の加飾部110が接着層170を有しており(図5、図7参照)、この接着層170で、加飾部110と加飾対象物300の一体化を行う。
本開示の一例としての加飾品の製造方法は、加飾シート200の加飾部110が離型部20と接する粘着層6を有しており(図4参照)、この粘着層6で、加飾部110と加飾対象物300の一体化を行う。
(耐久層形成工程)
一例としての加飾品の製造方法は、一体化工程より前に、加飾シート200の加飾部110に耐久層160を形成する耐久層形成工程を含む。
加飾部110の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、一例としての耐久層形成工程は、加飾部110の第1面側に耐久層160を形成する。
一例としての耐久層形成工程は、加飾部110の第2面側に耐久層160を形成する。加飾部110の第2面側に接着層170、及び耐久層160を形成する場合、接着層170を形成する前に、耐久層160の形成を行うことが好ましい。
耐久層160を有する加飾シート200を使用してもよい(図6、図7参照)。
一体化工程より後に、分離工程を行ってもよい。この場合、加飾シート200の加飾部110側で、加飾シート200と加飾対象物300を一体化させ、その後に、加飾シート200から離型部20を分離する。
図14に示す形態では、加飾部110の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、第2面側で加飾部110と加飾対象物300を一体化している。
第1面側で加飾部と加飾対象物を一体化させてもよい。
(切断工程)
本開示の一例としての加飾品の製造方法は、切断工程を含む。
切断工程は、一体化工程より後に、記録部10(加飾部110でもよい)と加飾対象物300の積層体を、厚み方向に切断する工程である。
一体化工程より後に切断工程を行うことで、加飾シート200と加飾対象物300の端面が揃った加飾品400を製造できる。
一体化工程より前に、記録媒体100、記録部10、加飾シート200、及び加飾部110を切断してもよい。
切断方法に限定はなく、切断刃、レーザーカッター等を例示できる。これ以外の切断方法でもよい。レーザーカッターによる切断は、記録媒体100、記録部10、加飾シート200、加飾部110、及び加飾対象物300を切断するときに、バリや、滓の発生を抑制でき、好ましい。
本開示の加飾品の製造方法で製造された一例としての加飾品400(図8D、図9D、図10E、図11F、図12D、図13D、図14C)は、記録部10側(加飾部110側)、及び加飾対象物300側の何れか一方、又は双方の側から、受容層5が有する熱転写画像150(画像層105の熱転写画像150)を視認できる。
製造された一例としての加飾品400は、加飾対象物300、基材1、熱転写画像150を有する受容層5(画像層105)が積層された積層構造である(図12D、図13D、図14C参照)。この形態は、記録部10側(加飾部110側)から受容層5が有する熱転写画像150(画像層105の熱転写画像150)を視認できる。加飾対象物300、及び基材1は、透明性を有してもよく、透明性を有しなくてもよい。
製造された一例としての加飾品400は、加飾対象物300、熱転写画像150を有する受容層5(画像層105)、基材1が積層された積層構造である(図8D、図9D、図10E、図11F)。この形態の加飾品400は、加飾対象物300、及び基材1の少なくとも一方が、透明性を有する。
本開示の記録媒体100は、離型部20と記録部10を有し、記録部10は、離型部20から分離でき、記録部10が、基材1、及び受容層5を含み、基材1が、ポリウレタンを含有している。
本開示の記録媒体100は、下記(1)~(5)の1つ、又は複数を満たしてもよい。複数を満たす場合、何れを組合せてもよい。
(1)記録部10の伸び率が、150%以上800%以下である。
(2)離型部20の伸び率が、記録部10の伸び率より低い。
(3)記録部10の厚みが、10μm以上40μm以下である。
(4)記録媒体100の厚みが、50μm以上300μm以下である。
(5)記録部10が、離型部20と接する粘着層6を含む。
本開示の加飾シート200は、本開示の記録媒体100の受容層5に熱転写画像が形成されたものである。
本開示の加飾シート200は、離型部20と加飾部110を有し、加飾部110は、離型部20から分離でき、加飾部110が、基材1、及び熱転写画像150を有する画像層105を含み、基材1が、ポリウレタンを含有している。
本開示の加飾シート200は、下記(6)~(13)の1つ、又は複数を満たしてもよい。複数を満たす場合、何れを組合せてもよい。
(6)加飾部110が、画像層105上に設けられた接着層170を含む。
(7)加飾部110が、画像層105上に設けられた耐久層160を含む。
(8)加飾部110が、画像層105と接着層170の間に設けられた耐久層160を含む。
(9)耐久層160が、紫外線吸収剤を含有している。
(10)画像層105の基材側の面を下面、その反対側の面を上面としたときに、画像層105の上面において画像層105と接する層が、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上の樹脂を含有している。
(11)加飾部110の伸び率が、150%以上800%以下である。
(12)加飾部110の厚みが、10μm以上50μm以下である。
(13)加飾部110が、離型部20と接する粘着層6を含む。
本開示の加飾品の製造方法は、本開示の記録媒体100の受容層5に熱転写画像を形成する画像形成工程と、画像形成工程より後に、離型部20から記録部10を分離する分離工程と、分離工程より後に、記録部10と加飾対象物300とを一体化させる一体化工程を含む。
本開示の加飾品の製造方法は、下記(14)~(17)の1つ、又は複数を満たしてもよい。複数を満たす場合、何れを組合せてもよい。
(14)記録部10の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、記録部10の第1面側で、記録部と加飾対象物とを一体化させる。
(15)記録部10の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、記録部10の第2面側で、記録部と加飾対象物とを一体化させる。
(16)接着層170を使用して一体化工程を行う。
(17)画像形成工程より後に、受容層5上に耐久層160を形成する耐久層形成工程を含む。
本開示の加飾品の製造方法は、本開示の加飾シートを使用し、加飾シートの加飾部を離型部から分離する分離工程と、分離工程より後に、加飾部と加飾対象物を一体化させる一体化工程を含む。
本開示の加飾品の製造方法は、下記(18)又は(19)を満たしてもよい。
(18)加飾部110の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、加飾部110の第1面側で、加飾部110と加飾対象物300とを一体化させる。
(19)加飾部110の離型部20側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、加飾部110の第2面側で、加飾部110と加飾対象物300とを一体化させる。
次に実施例、及び比較例を挙げて本開示の記録媒体、加飾シート、及び加飾シートの製造方法を説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準であり、固形分に換算する前の値である。
(記録部基材の準備)
記録部基材1・・・厚み30μmのウレタンフィルム(シルクロン(登録商標)ES85 大倉工業(株))
記録部基材2・・・厚み8μmのウレタンフィルム(シルクロン(登録商標)NES85 大倉工業(株))
記録部基材3・・・厚み100μmのウレタンフィルム(シルクロン(登録商標)ES85 大倉工業(株))
記録部基材4・・・厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラー 東レ(株))
(実施例1)
記録部基材1の一方の面に、下記組成の受容層用塗工液を塗布、乾燥して厚みが4μmの受容層を形成し、記録部基材1の他方の面に、下記組成の粘着層用塗工液を塗布、乾燥して厚みが8μmの粘着層を形成し記録部1を得た。記録部1は、粘着層、記録部基材1、受容層がこの順番で積層された積層構造である。
離型部基材1として厚さ80μmの紙(ニューブライトフォーム 大王製紙(株))を使用し、離型部基材の両面に下記組成の接着層用塗工液を塗布、乾燥して厚みが1.5μmの接着層を形成した。離型部基材の一方の面側に厚みが30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(FOS-BT フタムラ化学(株))を貼合した。離型部基材の他方の面に下記組成の離型層用塗工液1を塗布、乾燥して厚みが1.5μmの離型層を形成し離型部1を得た。離型部1は、二軸延伸ポリプロピレンフィルム、接着層、離型部基材1、接着層、離型層がこの順番で積層された積層構造である。
上記で得た記録部1の粘着層と離型部1の離型層が接するように貼り合せて、記録部1と離型部1が一体化した実施例1の記録媒体を得た。
<受容層用塗工液>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 12部
(#1000A デンカ(株))
・エポキシ変性シリコーン 0.8部
(X-22-3000T 信越化学工業(株))
・アミノ変性シリコーン 0.24部
(X-22-1660B-3 信越化学工業(株))
・トルエン 30部
・メチルエチルケトン 30部
<粘着層用塗工液>
・アクリル共重合体 15部
(SKダイン1251 綜研化学(株))
・硬化剤 0.33部
(硬化剤L-45 綜研化学(株))
・硬化剤 0.1部
(E-AX 綜研化学(株))
・酢酸エチル 16.14部
<接着層用塗工液>
・ポリウレタン 14部
(ニッポラン(登録商標)5199 日本ポリウレタン工業(株))
・酸化チタン 28部
(TCA-888 堺化学工業(株))
・トルエン 13部
・メチルエチルケトン 34部
・イソプロピルアルコール 11部
<離型層用塗工液1>
・付加重合剤シリコーン 100部
(KS847H 信越化学工業(株))
・トルエン 200部
(実施例2)
離型部基材2として厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラー 東レ(株))を使用し、離型部基材2の一方の面に上記組成の離型層用塗工液1を塗布、乾燥して厚みが1.5μmの離型層を形成し離型部2を得た。離型部2は、離型部基材2、及び離型層の積層構造である。
離型部1を離型部2に変更した以外は、全て実施例1と同様にして記録部1と離型部2が一体化した実施例2の記録媒体を得た。記録部1は、離型部2の離型層と接している。
(実施例3)
離型部基材3として厚み100μmのウレタンフィルム(シルクロン(登録商標)ES85 大倉工業(株))を使用し、離型部基材3の一方の面に上記組成の離型層用塗工液1を塗布、乾燥して厚みが1.5μmの離型層を形成し離型部3を得た。離型部3は、離型部基材3、及び離型層の積層構造である。
離型部1を離型部3に変更した以外は、全て実施例1と同様にして記録部1と離型部3が一体化した実施例3の記録媒体を得た。記録部1は、離型部3の離型層と接している。
(実施例4)
記録部基材1を記録部基材2に変更した以外は、記録部1と同様の方法で記録部2を得た。記録部2は、粘着層、記録部基材2、受容層がこの順番で積層された積層構造である。記録部1を記録部2に変更した以外は、全て実施例1と同様にして記録部2と離型部1が一体化した実施例4の記録媒体を得た。
(実施例5)
記録部基材1を記録部基材3に変更した以外は、記録部1と同様の方法で記録部3を得た。記録部3は、粘着層、記録部基材3、受容層がこの順番で積層された積層構造である。記録部1を記録部3に変更した以外は、全て実施例1と同様にして記録部3と離型部1が一体化した実施例5の記録媒体を得た。
(実施例6)
記録部基材1の一方の面に、下記組成の受容層用塗工液を塗布、乾燥して厚みが4μmの受容層を形成し記録部4を得た。記録部4は、記録部基材1、受容層がこの順番で積層された積層構造である。記録部1を記録部4に変更し、記録部4の記録部基材1側で離型部1と一体化させた以外は、全て実施例1と同様にして記録部4と離型部1が一体化した実施例6の記録媒体を得た。
(実施例7)
記録部基材1の一方の面に、下記組成の離型層用塗工液2を塗布、乾燥して厚みが0.2μmの離型層を形成した。離型層上に下記組成の耐久層用塗工液を塗布、乾燥して厚みが1.5μmの耐久層を形成した。耐久層上に上記組成の受容層用塗工液を塗布、乾燥して厚みが4μmの受容層を形成し記録部5を得た。記録部5は、記録部基材1、離型層、耐久層、受容層がこの順番で積層された積層構造である。記録部1を記録部5に変更し、記録部5の記録部基材1側で離型部1と一体化させた以外は、全て実施例1と同様にして記録部5と離型部1が一体化した実施例7の記録媒体を得た。実施例7の記録媒体における耐久層、及び受容層は転写層を構成する。転写層は、離型層と耐久層の間を剥離界面として転写できる。
<離型層用塗工液2>
・ポリビニルアルコール 10部
(PVA-110 (株)クラレ)
・水 70部
・イソプロピルアルコール 20部
<耐久層用塗工液>
・PMMA 25.5部
(ダイヤナール(登録商標)BR-83 三菱ケミカル(株))
・ベンゾトリアゾール 4.5部
(Tinuvin(登録商標)928 BASFジャパン社)
・メチルエチルケトン 56部
・酢酸ノルマルプロピル 14部
(比較例1)
記録部1を、比較例1の記録媒体とした。
(比較例2)
記録部基材1を記録部基材4に変更した以外は、記録部1と同様の方法で記録部Aを得た。記録部Aは、粘着層、記録部基材4、受容層がこの順番で積層された積層構造である。記録部1を記録部Aに変更した以外は、全て実施例1と同様にして、記録部Aと離型部1が一体化した比較例2の記録媒体を得た。
(伸び率の測定)
JIS-K-7127(1999)に準拠した試験方法で各実施例、及び比較例の記録媒体における記録部の伸び率、離型部の伸び率、及び記録媒体全体の伸び率を測定した。測定結果を表1に示す。
(画像の形成)
昇華型熱転写プリンタ(DS620 大日本印刷(株))専用のインクリボンと、各実施例、及び比較例の記録媒体を組み合わせ、下記プリンタで、記録媒体の受容層に、グレー画像(画像階調:(128/256)を形成した。
実施例6、7及び比較例1の記録媒体の受容層に画像を形成したものを、実施例6、7、比較例1の加飾シートとする。
(プリンタ)
・サーマルヘッド:F3598(東芝ホクト電子(株)製)
・発熱体平均抵抗値:5015(Ω)
・主走査方向印字密度:300(dpi)
・副走査方向印字密度:300(dpi)
・印加電圧:24.5(V)
・ライン周期:2(msec./line)
・パルスDuty:85%
(転写シートの形成)
基材として厚さ5μmの易接着層付きのポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、基材の易接着層側に、上記組成の離型層用塗工液2を塗布、乾燥して厚みが0.2μmの離型層を形成した。離型層上の一部に、上記組成の耐久層用塗工液を塗布、乾燥して厚みが1.5μmの耐久層を形成し、基材、離型層、耐久層がこの順番で積層された転写シートを得た。耐久層は、離型層との界面で剥離できる。
(耐久層の転写)
画像が形成された実施例1~5、比較例2の記録媒体と、上記で形成した転写シートを組み合わせ、上記プリンタを使用して、記録媒体の受容層に、転写シートの耐久層を転写した。印画電圧は20(V)とした。実施例1~5、比較例2の記録媒体の受容層上に、耐久層を転写したものを、実施例1~5、比較例2の加飾シートとする。
(加飾対象物の準備)
加飾対象物としてポリカーボネート製のクリアハードケース(品番:PDA-IPH014CL)を準備した。
(実施例1~5、比較例2の加飾品の形成)
実施例1~5、及び比較例2の加飾シートから離型部を分離した。加飾シートが有する粘着層で、離型部を分離した加飾シートと加飾対象物と一体化させて実施例1~5、比較例2の加飾品を得た。
(実施例6、比較例1の加飾品の形成)
実施例6、及び比較例1の加飾シートから離型部を分離した。透明両面テープ(ZB7010W-10 DIC(株))を使用し、加飾シートの画像層側で、離型部を分離した加飾シートと加飾対象物と一体化させて実施例6、比較例1の加飾品を得た。
(実施例7の加飾品の形成)
実施例7の加飾シートから離型部を分離した。上記プリンタを使用して、分離後の加飾シートの転写層を加飾対象物に転写して実施例7の加飾品を得た。印画電圧は20(V)とした。実施例7の加飾品は、加飾対象物、画像が形成された受容層、耐久層がこの順番で積層された積層構造である。
(実施例8の加飾品の形成)
上記画像の形成で、実施例1の記録媒体の受容層に画像を形成した。画像形成後に実施例1の記録媒体から離型部を分離した。記録媒体が有する粘着層で、離型部を分離した記録媒体と加飾対象物と一体化させた。一体化後に、画像が形成された受容層上に、耐久層を形成して実施例8の加飾品を得た。耐久層は、UV硬化型スプレー塗装用ハードコート剤(リオデュラス(登録商標) LCH8000)をスプレー噴射後、UV照射して形成した。UV照射後の耐久層の厚みは5μmである。
(延伸性(印画時))
各実施例、及び比較例の受容層に画像を形成した後に、形成された画像を目視で確認し、下記評価基準で記録媒体の延伸性(印画時)を評価した。評価結果を表1に示す。
<評価基準>
A:画像に印画シワが生じない。
B:画像に僅かな印画シワが生じた。
NG:画像に目立つ印画シワが生じた。
(搬送性(印画時))
各実施例、及び比較例の受容層に画像を形成するときのジャミング発生の有無を確認し、下記評価基準で搬送性(印画時)を評価した。評価結果を表1に示す。
<評価基準>
A:ジャミングが生じない。
NG:ジャミングが生じた。
(延伸性(印画後))
各実施例、及び比較例の加飾品を目視で確認し、下記評価基準で延伸性(印画後)を評価した。評価結果を表1に示す。
<評価基準>
A:加飾対象物と一体化させた加飾シートの記録部に浮き、及びシワが生じない。
NG:加飾対象物と一体化させた加飾シートの記録部に浮き、又はシワが生じた。
(作業性)
加飾対象物と、離型部が分離された各実施例、及び比較例の加飾シート(比較例1は除く)を一体化させるときの、離型部が分離された加飾シートの作業性を下記評価基準で評価した。評価結果を表1に示す。
<評価基準>
A:作業しやすい。
B:作業しにくい。
(密着性)
各実施例、及び比較例の加飾品を使用し、JIS-K5600-5-6に準拠したクロスカット試験を行い、下記評価基準に基づいて密着性を評価した。評価結果を表1に示す。
<評価基準>
A:加飾対象物に沿って、加飾シートの記録部を一体化でき、24時間経過後に、記録部の剥がれが生じない。
B:加飾対象物に沿って、加飾シートの記録部を一体化でき、(24時間経過後に、記録部に僅かな浮きが生じた。
NG:加飾対象物に沿って、加飾シートの記録部を一体化できず、記録部に浮きが生じた。
(滲み評価)
各実施例、及び比較例の加飾品を目視で確認し、下記評価基準で、受容層に形成した画像の滲みを評価した評価結果を表1に示す。
<評価基準>
A:画像に滲みが生じていない。
B:画像に滲みが生じている。
Figure 2022102155000002
1・・・基材
1A・・・ウレタン基材
5・・・受容層
6・・・粘着層
10・・・記録部
20・・・離型部
100・・・記録媒体
105・・・画像層
110・・・加飾部
150・・・熱転写画像
160・・・耐久層
170・・・接着層
200・・・加飾シート
300・・・加飾対象物
400・・・加飾品

Claims (24)

  1. 離型部と記録部を有する記録媒体であって、
    前記記録部は、前記離型部から分離でき、
    前記記録部が、基材、及び受容層を含み、
    前記基材が、ポリウレタンを含有している、記録媒体。
  2. 前記記録部の伸び率が、150%以上800%以下である、請求項1に記載の記録媒体。
  3. 前記離型部の伸び率が、前記記録部の伸び率より低い、請求項1又は2に記載の記録媒体。
  4. 前記記録部の厚みが、10μm以上40μm以下である、請求項1乃至3の何れか1項に記載の記録媒体。
  5. 前記記録媒体の厚みが、50μm以上300μm以下である、請求項1乃至4の何れか1項に記載の記録媒体。
  6. 前記記録部が、前記離型部と接する粘着層を含む、請求項1乃至5の何れか1項に記載の記録媒体。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の記録媒体の前記受容層に熱転写画像が形成された加飾シート。
  8. 離型部と加飾部を有する加飾シートであって、
    前記加飾部は、前記離型部から分離でき、
    前記加飾部が、基材、及び熱転写画像を有する画像層を含み、
    前記基材が、ポリウレタンを含有している、加飾シート。
  9. 前記加飾部が、前記画像層上に設けられた接着層を含む、請求項8に記載の加飾シート。
  10. 前記加飾部が、前記画像層上に設けられた耐久層を含む、請求項8に記載の加飾シート。
  11. 前記加飾部が、前記画像層と前記接着層の間に設けられた耐久層を含む、請求項9に記載の加飾シート。
  12. 前記耐久層が、紫外線吸収剤を含有している、請求項10又は11に記載の加飾シート。
  13. 前記画像層の前記基材側の面を下面、その反対側の面を上面としたときに、
    前記画像層の前記上面において前記画像層と接する層が、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上の樹脂を含有している、請求項8乃至12の何れか1項に記載の加飾シート。
  14. 前記加飾部の伸び率が、150%以上800%以下である、請求項8乃至13の何れか1項に記載の加飾シート。
  15. 前記加飾部の厚みが、10μm以上50μm以下である、請求項8乃至14の何れか1項に記載の加飾シート。
  16. 前記加飾部が、前記離型部と接する粘着層を含む、請求項8乃至15の何れか1項に記載の加飾シート。
  17. 加飾品の製造方法であって、
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の記録媒体の前記受容層に熱転写画像を形成する画像形成工程と、
    前記画像形成工程より後に、前記離型部から前記記録部を分離する分離工程と、
    前記分離工程より後に、前記記録部と加飾対象物とを一体化させる一体化工程を含む、加飾品の製造方法。
  18. 前記記録部の前記離型部側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、
    前記記録部の前記第1面側で、前記記録部と前記加飾対象物とを一体化させる、請求項17に記載の加飾品の製造方法。
  19. 前記記録部の前記離型部側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、
    前記記録部の前記第2面側で、前記記録部と前記加飾対象物とを一体化させる、請求項17に記載の加飾品の製造方法。
  20. 接着層を使用して前記一体化工程を行う、請求項17乃至19の何れか1項に記載の加飾品の製造方法。
  21. 前記画像形成工程より後に、前記受容層上に耐久層を形成する耐久層形成工程を含む、請求項17乃至20の何れか1項に記載の加飾品の製造方法。
  22. 加飾品の製造方法であって、
    請求項8乃至16の何れか1項に記載の加飾シートを使用し、
    前記加飾シートの前記加飾部を前記離型部から分離する分離工程と、
    前記分離工程より後に、前記加飾部と加飾対象物を一体化させる一体化工程を含む、加飾品の製造方法。
  23. 前記加飾部の前記離型部側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、
    前記加飾部の前記第1面側で、前記加飾部と前記加飾対象物とを一体化させる、請求項22に記載の加飾品の製造方法。
  24. 前記加飾部の前記離型部側の面を第1面、その反対側の面を第2面としたときに、
    前記加飾部の前記第2面側で、前記加飾部と前記加飾対象物とを一体化させる、請求項22に記載の加飾品の製造方法。
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