JPH09150571A - インクジェット記録用シート及びその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用シート及びその製造方法

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JPH09150571A
JPH09150571A JP7311909A JP31190995A JPH09150571A JP H09150571 A JPH09150571 A JP H09150571A JP 7311909 A JP7311909 A JP 7311909A JP 31190995 A JP31190995 A JP 31190995A JP H09150571 A JPH09150571 A JP H09150571A
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JP
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layer
recording sheet
pigment
upper layer
ink
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JP7311909A
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English (en)
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Ha Riyuu
波 劉
Hiroyuki Nemoto
浩幸 根本
Hideo Ikezawa
秀男 池沢
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高平滑性、高光沢性、インク吸収性、耐湿・
耐水性に優れるインクジェット用記録シートを提供す
る。 【解決手段】 成形面に塗被成膜してなる記録層を中間
層を介して支持体と重ね、成形面を記録層から剥離して
なるインクジェット記録用シートであり、該記録層は少
なくとも下層( 中間層に近い層) と上層( 中間層から遠
い層) を有し、上層が、上層固形分に対し80重量%以
上の顔料を含有し、且つ該顔料の85重量%以上が平均
粒子径200nm以下のコロイド粒子であるインクジェ
ット記録用シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用シートに関し、特に、高光沢性、インク吸収性、耐湿
性、耐水性に優れるインクジェット記録用シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、ノズルから
高速で射出したインク液滴を、被記録材に付着させて記
録する方式であり、フルカラー化が容易なことや印字騒
音が低い等の特徴を有する。この方式で、使用されるイ
ンクは多量の溶媒を含んでいるので、高い記録濃度を得
るためには、大量のインクを用いる必要がある。また、
インク液滴は連続的に射出されるので、最初の液滴が吸
収されないうちに次の液滴が射出されるので、インク液
滴が融合してインクのドットが接合するという不都合が
生じやすい。従って、このインクジェット記録方式で使
用される記録シートとしては、印字ドットの濃度が高
く、色調が明るく鮮やかであること、インクの吸収が速
くて印字ドットが重なった場合においてもインクの滲み
がないこと等が要求される。
【0003】これらの問題を解決するために、特開昭5
5−11829号公報にはインク吸収速度の異なる2層
構造を使った塗被紙の例が開示されている。更に、特開
昭62−111782号公報には、記録層を粒子径の異
なる多孔質層により構成し、且つ粒子が細孔を有し、上
層が下層より細孔径が小さい記録体が開示されている。
【0004】インクジェット記録用シートとしては、一
般塗工紙タイプの塗被層として多孔性顔料を記録層とし
て設け、画質を決定する色彩性や鮮鋭性のコントロール
を行い、色再現性や画像再現性の向上を図っている。イ
ンクジェットプリンターの急速な普及に対応して、印刷
分野では、各種出版物や包装等の用途で、高光沢のある
写真並の印刷物が求められている。特に、カラー記録の
場合は、ドットの形状、ドットのシャープさ、インクの
吸収、定着速度、インク吸収容量等のインク受理性の点
からフィルムや塗工紙タイプのニーズが高い。上記の多
孔性顔料を用いる場合、インクの吸収が必要であるた
め、顔料の細孔の大きさが要求され、それによって顔料
も大きくする必要がある。顔料が大きくなると記録層の
表面の平滑性が得られないだけでなく、光の透過が防げ
られ、記録層が不透明になり、結果的に高い光沢が得ら
れない。
【0005】高い光沢を有するインクジェット記録用シ
ートとしては、例えば、透明な支持体上に多孔質な記録
層を形成し、インク受理層に形成した画像を支持体側か
ら観察する方法が提案されている(特開昭61−197
285号公報)。しかし、これらの方法では、画像を印
字する際に、鏡像となるように画像処理する必要があっ
た。また、支持体は透明性を有するものに限る問題もあ
った。
【0006】光沢を付与する目的で、溶解・膨潤により
インクを吸収する樹脂を塗被したインクジェット用記録
シートが多く市販されているが、このような樹脂の溶解
・膨潤によりインクを吸収させようとするものは、ある
程度の光沢は得られるが、インクの乾燥速度が遅く、耐
水性も良くないのが現状である。
【0007】最近、記録層を2層以上にし、上層を光沢
発現層にすることが提案された。例えば、特開平7−1
01142号公報に開示されたように平均粒子径が30
0nm以下の顔料を主成分とする光沢発現層を積層する
ことにより高光沢のインクジェット記録用シートの作成
を試みたが、カレンダー等により表面を平滑処理して
も、塗被による表面凹凸以外に、インク受理層の顔料に
よる凹凸の影響もあり、高平滑な表面が得られず、高光
沢も得ることが困難であった。表面平滑を改良すること
で、コロイド粒子を主成分とする光沢発現層が湿潤状態
にある間に加熱された鏡面ロールに圧着し、乾燥するイ
ンクジェット記録用シートの製造方法が提案されている
(特開平7−117335号公報)。この方法では、イ
ンク受理層が湿潤状態下に加熱されたロールに圧着され
るため、支持体は透気性のある紙類に限定されてしま
う。また、鏡面ロールに圧着した後、乾燥後鏡面ロール
から剥し取る必要があるため、接着剤(PVA、でんぷ
んなど)を多く配合する必要がある。何故なら接着剤の
量が少ないと、顔料がインク受理層中に入ってしまい、
鏡面ロールから光沢発現層が剥がれにくい。ところが、
接着剤を多くするためコロイド粒子間の空隙が少なくな
り、インク吸収速度に影響を及ぼし、現在の高速インク
ジェット用プリンターには使用しがたい問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決し、高平滑表面を有し、高光沢のインクジェット記
録用シートを提供することを目的とする。本発明はイン
ク吸収速度が速く、耐水性、インク定着性、印字適性が
良好なインクジェット記録用シートを提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の様態を含
む。 [1]成形面に塗被成膜してなる記録層を中間層を介し
て支持体と重ね、成形面を記録層から剥離してなるイン
クジェット記録用シートであり、該記録層は少なくとも
下層( 中間層に近い層) と上層( 中間層から遠い層) を
有し、上層が上層固形分に対し80重量%以上の顔料を
含有し、且つ該顔料の85重量%以上が平均粒径200
nm以下のコロイド粒子であるインクジェット記録用シ
ート。
【0010】[2]上層のコロイド粒子がアニオン性コ
ロイダルシリカを含有する[1]記載のインクジェット
記録用シート。 [3]下層中の顔料の平均粒径は上層中の顔料の平均粒
径より大きく、且つ、下層の顔料は平均粒径500nm
以下のコロイド粒子を含有する[1]または[2]記載
のインクジェット記録用シート。
【0011】[4]下層中の顔料がコロイダルシリカ、
無定形シリカ、擬ベーマイト、アルミナゾルより選ばれ
る少なくとも1種であることを特徴とする[1],
[2]または[3]記載のインクジェット記録用シー
ト。 [5]下層中の顔料はカチオン性コロイダルシリカを含
有する[1],[2]または[3]記載のインクジェッ
ト記録用シート。
【0012】[6]下層中にカチオン性樹脂を含有する
ことを特徴とする[1]〜[5]より選ばれる1項に記
載のインクジェット記録用シート。 [7]下層のインク吸収速度が上層より速いことを特徴
とする[1]〜[6]より選ばれる1項に記載のインク
ジェット記録用シート。
【0013】[8]中間層は熱可塑性樹脂、接着剤、感
圧接着剤より選ばれる少なくとも1つを含む[1]〜
[7]より選ばれる1項に記載のインクジェット記録用
シート。 [9]成形面は塗被面がシリコーンやフ素樹脂などの剥
離剤により処理されたフィルム、ラミネート紙、グラシ
ン紙、ポリエチレンラミネート紙または無機ガラスであ
る[1]〜[8]より選ばれる1項に記載のインクジェ
ット記録用シート。
【0014】[10]成形面は塗被面がコロナ放電によ
り処理されたフィルム、ラミネート紙、グラシン紙、ポ
リエチレンラミネート紙または無機ガラスである[1]
〜[9]より選ばれる1項に記載のインクジェット記録
用シート。
【0015】[11]成形面に塗被成膜してなる記録層
を中間層を介して支持体と重ね、成形面を記録層から剥
離して得られるインクジェット記録用シートの製造方法
であり、該記録層は少なくとも下層( 中間層に近い層)
と上層( 中間層から遠い層) を有し、上層が上層固形分
に対し80重量%以上の顔料を含有し、且つ該顔料の8
5重量%以上が平均粒径200nm以下のコロイド粒子
であるインクジェット記録用シートの製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の1つの態様ではインクジ
ェット記録用シートは支持体、中間層、記録層を順に積
層したインクジェット記録用シートである。記録層は成
形面に塗被成膜された後、支持体に中間層を介して転写
され、更に成形面を剥して得られる。下記の説明では、
この態様を中心に行うが、勿論別の態様では記録層上に
中間層を設け、中間層を支持体と重ねて、成形面を剥し
取り、本発明の記録用シートを得ることもできる。
【0017】記録層が中間層を介して支持体に転写され
る際の接着方法としては、ラミネート法(ドライラミネ
ート法、ウェットラミネート法、ホットメルトラミネー
ト法、エクストルージョンラミネート法などの各種のラ
ミネート法が挙げられる)が有効である。ウェットラミ
ネート、ドライラミネート、ホットメルトラミネート法
では、支持体に接着性樹脂や接着剤を塗被して中間層を
設け、中間層と記録層が対面するように貼合せて圧着し
た後、成形面を剥し、所望のインクジェット記録用シー
トが得られる。エクストルージョンラミネート法では溶
融押出機中に280〜320℃に加熱溶融されたポリエ
チレン(ポリエチレン以外の樹脂を利用する場合でも同
様)を支持体の表面に流し、成形面上に設けた記録層と
貼合せ、クーリングロールにより冷却圧着した後、成形
面を剥し、所望のインクジェット記録用シートを得る。
【0018】中間層として感圧接着剤を利用する場合
は、バーコーター、ロールコーター、リップコーター等
の各種の塗被方法を利用し、支持体に塗被乾燥した後、
記録層と貼合せてから成形面を剥し、所望のインクジェ
ット用記録シートを得ることができる。
【0019】中間層の塗被量は記録層と支持体を接着で
きれば特に限定するものではないが、熱可塑性樹脂、接
着剤、感圧接着剤の何れを使用する場合でも2〜50g
/m 2 程度となるように調節する。塗被量が少ないと、
十分な接着力が得られない場合があり、一方、多くても
効果が飽和してしまう。
【0020】中間層に使用される高分子樹脂としては熱
可塑性樹脂(例えば:エチルセルロース、酢酸ビニル樹
脂及びその誘導体、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル
共重合体、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、ポリ
スチレン及びその共重合体、ポリイソブチレン、炭化水
素樹脂、ポリプロピレン、ポリアミド樹脂、ポリエステ
ル樹脂等の各種の熱可塑性樹脂が挙げられる)、接着剤
(尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソ
シアネート樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリビニルアセタ
ール/フェノール樹脂、ゴム/フェノール樹脂、エポキ
シ/ナイロン樹脂等の複合ポリマー型接着剤、ラテック
ス型ゴム等のゴム系接着剤、でんぷん、膠、カゼイン等
の親水性天然高分子接着剤等の各種の接着剤が挙げられ
る)、感圧接着剤(例えば溶剤型感圧接着剤、エマルジ
ョン型感圧接着剤、ホットメルト型感圧接着剤、ディレ
ードタイプ感圧接着剤等の各種の感圧接着剤)が適宜使
用される。
【0021】支持体としては、例えば、セロハン、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、硬質
ポリ塩化ビニル、ポリエステル等のフィルム類、上質
紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙、箔紙、クラ
フト紙、ポリエチレンラミネート紙、含浸紙、蒸着紙、
水溶性紙等の紙類、金属フォイル、合成紙などのシート
類が適宜使用される。
【0022】成形面に使用される材料としては、表面が
高平滑なセロハン、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟
質ポリ塩化ビニル、硬質ポリ塩化ビニル、ポリエステル
等のフィルム類、ポリエチレンラミネート紙、グラシン
紙、含浸紙、蒸着紙等の紙類、金属フォイル、合成紙等
のシート類及び無機ガラス、金属、プラスチック等の高
平滑表面を有する板類が適宜使用される。特に、塗被適
性及び成形面と記録層の剥離適性等の観点から、高分子
フィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル等)、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙、無機
ガラスが好ましい。
【0023】かかる成形面は無処理のままでも使用可能
であるが、成形面と記録層の剥離性をよくするために、
成形面の塗被面にシリコーンやフッ素樹脂等の剥離性を
有する樹脂を塗被することが有効である。成形面の塗被
面に上記剥離性樹脂を塗被すると剥離性を更に改良する
ことが出来る。塗被量は好ましくは0.05〜3g/m
2 程度である。その他、印字適性をよくするために、成
形面にコロナ放電やプラズマ処理による表面親水化を行
うことも有効である。なお、成形面の表面粗さRaは好
ましくは1μm以下であり、より好ましくは0.1μm
以下である。
【0024】中間層を介して支持体に転写するときの記
録層の水分含有量は20%以下が好ましい。より好まし
くは10%以下に調節する。理由は定かではないが、水
分を多く含有すると、成形面と記録層の間の接着力が強
くなり、成型面を剥がすときに記録層の層間から剥離さ
れ、成型面に記録層が残り、所望のインクジェット記録
用シートが得られない問題が生じる。
【0025】次に、本発明の記録層について説明する。
まず、上層についてであるが、下層がインクを定着する
ため、印字濃度を得るためには、上層の透明性を高める
ことが好ましい。透明な層を得るためには、顔料の85
重量%以上、好ましくは90重量%以上がコロイド粒子
であり、かつ、該コロイド粒子の平均粒径(BET法に
より表面積を測定し、平均粒径を算出する。以下の文章
中に特に断らない限り、平均粒径が1μ以下のものはB
ET法により測定し、それ以外の粒径を有するものは沈
降法により粒度分布を測定し、平均粒径を算出した)が
200nm以下、より好ましくは20〜150nmに調
節される。平均粒径が200nmを越えると、透明性が
急に失われ、印字濃度が低下する。また、平均粒径20
0nm以上の粒子が多く混入すると、層の透明性が低下
し、好ましくない。
【0026】コロイド粒子はコロイド溶液( 粒子が微細
であって、長時間放置しても粒子が沈降しない溶液) を
与えるものであり、粒子の大きさは特に限定しないが、
通常は1nm 〜200nm の直径である場合が多く、粒子は限
外顕微鏡や電子顕微鏡によって認められる。ただし、50
0nm 程度までの平均粒径でもコロイドとしての性質を示
すものもある。コロイド溶液の性質としてはチンダル現
象が知られている。
【0027】上層はコロイド粒子等の顔料と接着剤(バ
インダー)を含有するが、インクの吸収速度を保つため
に、全顔料の含有量は80重量%以上、好ましくは85
重量%以上に調節される。ただし、充分な接着性を持た
せるためにより好ましくは98重量%以下、最も好まし
くは97重量%以下の条件が加えられる。
【0028】コロイド粒子とすることができる顔料とし
てはコロイダルシリカ、無定形シリカ、カオリン、クレ
ー、焼成クレー、酸化亜鉛、酸化錫、硫酸マグネシウ
ム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カル
シウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、スメクタ
イト、ゼオライト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチッ
クピグメント、尿素樹脂系プラスチックピグメント、ベ
ンゾグアナミン系プラスチックピグメント等、一般塗被
紙分野の各種顔料が挙げられる。本発明に用いるコロイ
ド粒子は、上記顔料の1次粒子或いは2次粒子の均一分
散体であり、2次粒子の粒径の大きいものはあらかじめ
ボールミル分散法、サンドミル分散法、超音波分散法な
どにより分散してから用いた。上記の内一次粒径が小さ
い無定形シリカ等は湿式粉砕、ボールミル分散、サンド
ミル分散の条件調整によりコロイド粒子を得ることがで
きる。特に分散液の濃度を例えば5%程度まで希釈して
行うと効果的である。これらのコロイド粒子は1種類の
みも、2種類以上の併用も可能である。
【0029】上記コロイド粒子はアニオン性、カチオン
性、ノニオン性のものがあるが、本発明が必要とする上
層の効果が得られれば特に限定するものではない。一般
にインク中に使用する染料はアニオン性であるため、イ
ンクを上層に定着させず、印字後も光沢を保つために
は、上層中にはアニオン性、ノニオン性、カチオン性コ
ロイド粒子の順に好ましく使用される。特に、インク中
の染料と電気的な反発力を有するアニオン性コロイド粒
子を使用すると、印字後に染料が上層に定着することが
殆どなく、より高光沢が得られやすい。
【0030】本発明は特に、上層の光沢性、透明性及び
インクの通過速度が要求されるため、顔料としてはコロ
イダルシリカの使用が最も有効である。これはコロイダ
ルシリカの屈折率が1.45付近である為、光沢性が比
較的得られやすいからである。通常、コロイダルシリカ
は無水珪酸(シリカ)の超微粒子を安定に水に分散させ
たアニオン性コロイド状分散液で、Du Pont社の
Ludox、日産化学(株)のスノーテックスなどの銘
柄名で市場に供給されている。これらのアニオン性コロ
イダルシリカは各種の製法があるが、一般的にはイオン
交換樹脂を用いる方法で、珪酸ナトリウム水溶液を陽イ
オン交換樹脂に通してSiO2 /Na2 O が60〜1
30のゾルとし、これを60℃以上に加熱熟成して独立
分散粒子まで成長させ、これに新たにイオン交換樹脂層
を通したゾルを添加することにより重合沈積させて、3
〜300nmの平均粒子径にまで成長させ安定したゾル
とする方法である。シリカゾルはシロキサン構造を持
ち、通常はシリカの各粒子に互いに反発し合うのに十分
な負電荷(OH- )を有する。カチオン性コロイダルシ
リカはアルミニウムイオン、第4級アンモニウムイオン
などのカチオン基またはカチオン性化合物をシリカの表
面に吸着させ、少なくともシリカ表面をカチオン性の電
荷を有するものに変性して得られる。
【0031】因みに特開平7−101142号公報、特
開平7−117335号公報に、上層を200nm以下
のカチオン性コロイダルシリカを利用するのが特に有効
であると開示されたが、上層をカチオン系にすると、イ
ンク中のアニオン染料(一般にインクジェット用染料は
アニオン系である)が上層中に定着する為、上層のイン
ク吸収速度が多少遅くても、インクの流れがなく、印字
適性は比較的良好となる。しかし、記録前に光沢が優れ
ていても、表面に染料が定着するため、印字部分の光沢
は著しく低下してしまい上層にアニオン性コロイダルシ
リカを含有させる場合に比較すると、高級感のあるカラ
ー画像は得られ難い。
【0032】このように上層のコロイダルシリカ等のコ
ロイド粒子をアニオン性のものにすると、インクは上層
を通過し、下層に定着するため、印字光沢が極めて良好
な記録体が得られる。しかし、上層をアニオン系にする
と、インクが上層で定着せず、インク吸収速度が遅いと
インクが表面でながれ、インクの滲み等の問題が生じや
すいため、この態様においては下記のように顔料含有量
を多くすること等により上層のインク吸収速度を改善す
ることが好ましい。
【0033】インク吸収速度を得るためには、上層の顔
料の含有量を80重量%以上、好ましくは85重量%以
上に調節することによって、顔料間の空隙がバインダー
により塞がれることがなく、インクの吸収速度が十分に
得られ、インクの滲み等の問題が解消し、高光沢でしか
も良好な印字適性が得られる。また顔料を80重量%以
上とすることによりノニオンコロイド粒子、カチオンコ
ロイド粒子を使用する場合でも、より一層優れたインク
吸収性が得られる。
【0034】尚、コロイド粒子以外の顔料を併用するこ
とも可能であり、それらの顔料としてはコロイド粒子と
することができる顔料として例示したものの中で粒径が
0.5μを越えるもの等を例示できる。上層中に使用さ
れる接着剤(バインダー)としては、カゼイン、大豆蛋
白、合成タンパク質類、でんぷん、ポリビニルアルコー
ル、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロース等
のセルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、
メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体の共役ジエ
ン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテ
ックス等の一般に塗被紙として用いられている従来公知
の接着剤(バインダー)が単独、或いは併用して用いら
れる。接着剤の添加量は顔料100重量部に対して25
重量部以下、好ましくは17.5重量部以下に調製され
る。ただし、充分な接着性をもたせるためにより好まし
くは2重量部以上、最も好ましくは3重量部以上の条件
が加えられる。
【0035】また、上層中には、上層の印字光沢を損な
わない限り、一般インクジェット用記録シートの塗被層
に添加されるカチオン樹脂、分散剤、増粘剤、消泡剤、
着色剤、帯電防止剤、防腐剤などの各種助剤が適宜添加
される。上層の塗被量は特に限定するものではないが、
透明性、インク吸収性を得るため、1〜20μに調整さ
れるのが望ましい。1μ以下では塗被時にはじきやす
く、好ましくない。一方、20μ以上になると、インク
吸収速度に影響を及ぼし、好ましくない。
【0036】次に、下層(中間層に近い層)について説
明する。下層に使用される顔料としてはコロイダルシリ
カ、無定形シリカ、カオリン、クレー、焼成クレー、酸
化亜鉛、酸化錫、硫酸マグネシウム、酸化アルミニウ
ム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワ
イト、珪酸アルミニウム、スメクタイト、ゼオライト、
珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウ
ム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、尿素
樹脂系プラスチックピグメント、ベンゾグアナミン系プ
ラスチックピグメント、リトポン、加水ハロイサイト、
アルミナゾル、擬ベーマイト等、一般塗被紙分野の各種
顔料が適宜使用される。2種類以上の併用も可能であ
る。
【0037】下層の顔料の粒子径は上層より大きいこと
が望ましい。これにより、下層の顔料間に得られた空隙
の平均孔径が上層のそれより大きく、上層から通過した
インクを下層ですばやく吸収し、より綺麗な画像を得る
ことができる。下層の粒径は上層のものより大きければ
好ましいが、より高平滑、高光沢のシートを得るために
は、下層中の顔料粒径が500nm以下のコロイド粒子
を使用するのが望ましい。ここで、インクの定着性と表
面平滑性から、下層の顔料としてはカチオン性コロイド
粒子、特にカチオン性コロイダルシリカを利用するのが
最も効果的である。カチオン性のコロイダルシリカを使
用すると、インクの吸収、定着速度が増すばかりでな
く、他の顔料に比し、高光沢が得られやすい利点があ
る。
【0038】下層の接着剤(バインダー)としては、カ
ゼイン、大豆蛋白、合成タンパク質類、でんぷん、ポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースやメチ
ルセルロース等のセルロース誘導体、スチレン−ブタジ
エン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重
合体の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合
体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニ
ル系重合体ラテックス等の一般に塗被紙として用いられ
ている従来公知の接着剤(バインダー)が単独、或いは
併用して用いられる。接着剤の添加量は下層顔料100
重量部に対して、1〜150重量部、好ましくは5〜5
0重量部の範囲に調節される。
【0039】なお、記録層中にカチオン樹脂を含有させ
ることにより、インク定着性を向上させることができ
る。例えば下層にカチオン樹脂を含有させることが好ま
しい。例えばポリエチレンアミンやポリプロピレンポリ
アミンなどのポリアルキレンポリアミン類、またはその
誘導体、第3級アミノ基や第4級アンモニウム基を有す
るアクリル樹脂、ジアクリルアミン等が挙げられる。な
お、カチオン樹脂の添加量としては下層顔料100重量
部に対し、1〜30重量部、より好ましくは5〜20重
量部の範囲で調節される。その他、一般塗被紙製造にお
いて使用される分散剤、増粘剤、消泡剤、着色剤、帯電
防止剤、防腐剤等の各種助剤が適宜添加される。
【0040】下層の塗被量は特に限定するものではない
が、高濃度側のインクを完全吸収するためには、5〜7
0g/m2 程度に調整するのが望ましい。少ないとイン
ク吸収能が不足し好ましくない。一方、多すぎると効果
が飽和し、無意味である。15g/m2 以上の高塗被量
を得るためには、塗被液の増粘、高濃度化以外に、2回
以上の塗被により実現することもできる。
【0041】何れの記録層を得るための塗被装置として
はブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコ
ーター、バーコーター、グラビアコーター、ロッドブレ
ードコーター、リップコーター、カーテンコーター等の
各種公知の塗被装置が挙げられる。本発明のインクジェ
ット記録方法で使用されるインクとしては、像を形成す
るための色素と色素を溶解または分散するための液媒体
を必須成分とし、必要に応じて各種分散剤、界面活性
剤、粘度調整剤、比抵抗調整剤、pH調整剤、防かび
剤、記録剤の溶解または分散安定化剤等を添加して調製
される。
【0042】インクに使用される記録剤としては直接染
料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分
散染料、油性染料及び各種顔料等があげられるが、従来
公知のものは特に制限なく使用することができる。この
ような色素の含有量は、液媒体成分の種類、インクに要
求される特性などに依存して決定されるが、本発明にお
けるインクの場合も、従来のインク中におけるような配
合、即ち、0.1〜20重量%程度の割合になるような
使用で特に問題はない。
【0043】本発明で用いられるインクの溶媒として
は、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコー
ル類、アセトン、ジアセトンアルコール等のケトンまた
はケトンアルコール類、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール
類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチ
レングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリ
コール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール
等のアルキレン基が2〜6個のアルキレングリコール
類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類、グリセリン、エチレングリコー
ルメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル(エチ
ル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチルエー
テル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類など
が挙げられる。
【0044】本発明のインクジェット記録用シートは複
写機、プリンター等に広く使用されている電子写真記録
方式のトナーを加熱定着する記録シートとしても使用可
能である。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
また、例中の部及び%は特に断らない限り、水を除いた
固形分であり、それぞれ重量部及び重量%を示す。
【0046】実施例1 平均粒子径45nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス20L)100部
に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA R−210
5)7.5部を混合した10%水溶液をメイヤーバーで
塗被量が5g/m2 となるように成形面として利用する
PETフィルム(東レ社製、75μ、商品名:ルミラー
T、表面粗さRa=0.02μm)に塗被乾燥して、上
層(顔料含有量93%)を得た。更に、この上層上に、
平均粒子径80nmのカチオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックスAK−ZL)10
0部に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA117)
15部を混合した20%水溶液を用い、メイヤーバーで
塗被量が25g/m2 となるように塗被乾燥し、インク
受理層である下層を得た。
【0047】次に、支持体として、市販の塗工紙(新王
子株式会社製、商品名:OKコート、127.9g/m
2 )を用い、両面にコロナ放電しながら、溶融押し出し
コーティング法(エクストルージュンラミネート法)に
より、ポリエチレン(三菱化学社製、商品名:三菱ポリ
エチレンLD)溶融液(溶液温度:280〜320℃)
を塗工紙表面に塗被層が20μとなるように塗被し、溶
融状態のポリエチレン樹脂層と上記インク受理層が対面
するように貼合せて、クーリングロールにより冷却圧着
した。続いてPETフィルムを剥し、本発明のインクジ
ェット記録用シートを製造した。
【0048】実施例2 平均粒子径45nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス20L)100部
に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA117)20
部を混合した10%水溶液をメイヤーバーで塗被量が5
g/m2 となるように成形面として利用するPETフィ
ルム(東レ社製、75μ、商品名:ルミラーT、表面粗
さRa=0.02μm)に塗被乾燥して、上層(顔料含
有量83%)を得た。更に、上層の上に、無定形シリカ
(水沢化学社製、商品名:ミズカシルP−709、平均
粒径:4μ)100部に、PVA(クラレ社製、商品
名:PVA117)30部、カチオン樹脂(住友化学社
製、商品名:SR−1001)15部を混合した20%
水溶液を用い、メイヤーバーで塗被量が15g/m2
なるように塗被乾燥し、下層を得た。
【0049】次に、上記下層表面にコロナ放電しなが
ら、溶融押し出しコーティング法(エクストルージョン
ラミネート法)により、ポリエチレン(三菱化学社製、
商品名:三菱ポリエチレンLD)溶融液(溶液温度:2
80〜320℃)が30μとなるように塗被し、溶融状
態のポリエチレン樹脂層と市販の塗工紙(新王子株式会
社製、商品名:OKコート、127.9g/m2 )が対
面するように貼合せて、クーリングロールにより冷却圧
着した。続いてPETフィルムを剥し、本発明のインク
ジェット記録用シートを製造した。
【0050】実施例3 平均粒子径80nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックスZL)100部
に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA117)10
部を混合した10%水溶液をメイヤーバーで塗被量が5
g/m2 となるように成形面として利用する前記PET
フィルム(東レ社製,商品名:ルミラーT)に塗被乾燥
して、上層(顔料含有量:91%)を得た。更に、この
上層の上に、無定形シリカ(水沢化学社製、商品名:ミ
ズカシルP−709、平均粒径:4μ)100部に、P
VA(クラレ社製、商品名:PVA117)30部、カ
チオン樹脂(住友化学社製、商品名:SR−1001)
15部を混合した20%水溶液を用い、メイヤーバーで
塗被量が15g/m2 となるように塗被乾燥し、下層を
得た。次に、実施例1と同様にして市販の塗工紙(新王
子株式会社製、商品名:OKコート、127.9g/m
2 )にポリエチレン樹脂層を形成したものと貼り合わせ
てPET フィルムを剥がして本発明のインクジェット記録
用シートを製造した。
【0051】実施例4 平均粒子径45nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス20L)100部
に、平均粒径500nmの無定形シリカ(水沢化学社
製、ミズカシル)15部、PVA(クラレ社製、商品
名:PVA117)15部を混合した10%水溶液をメ
イヤーバーで塗被量が5g/m2 となるように成形面と
して利用するPETフィルム(実施例1に前出)に塗被
乾燥して、上層(顔料含有量88%、顔料中に45nm
のコロイダルシリカの含有量87%)を得た。更に、こ
の上層上に、無定形シリカ(水沢化学社製、商品名:ミ
ズカシルP−709、平均粒径:4μ)100部に、P
VA(クラレ社製、商品名:PVA117)30部、カ
チオン樹脂(住友化学社製、商品名:SR−1001)
15部を混合した20%水溶液を用い、メイヤーバーで
塗被量が15g/m2 となるように塗被乾燥し、下層を
得た。次に、実施例1と同様にして市販の塗工紙(新王
子株式会社製、商品名:OKコート、127.9g/m
2 )にポリエチレン樹脂層を形成したものと貼り合わせ
てPET フィルムを剥がして本発明のインクジェット記録
用シートを製造した。
【0052】実施例5 無定形シリカ(水沢化学社製ミズカシル)を湿式粉砕し
て平均粒子径190nmのコロイド粒子としたもの10
0部に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA117)
15部を混合した10%水溶液をメイヤーバーで塗被量
が5g/m2 となるように成形面として利用する実施例
1で前記したPETフィルムに塗被乾燥して、上層(顔
料含有量87%)を得た。更に、この上層の上に、無定
形シリカ(水沢化学社製、商品名:ミズカシル78A、
平均粒径:3μ)100部に、PVA(クラレ社製、商
品名:PVA117)30部、カチオン樹脂(住友化学
社製、商品名:SR−1001)15部を混合した20
%水溶液を用い、メイヤーバーで塗被量が15g/m2
となるように塗被乾燥し、下層を得た。次に、実施例1
と同様にして市販の塗工紙(新王子株式会社製、商品
名:OKコート、127.9g/m2 )にポリエチレン
樹脂層を形成したものと貼り合わせてPET フィルムを剥
がして本発明のインクジェット記録用シートを製造し
た。
【0053】実施例6 実施例1と同様にして前記PET フィルムに実施例1と同
じ上層を形成し、その上に400nmの無定型シリカ
(水沢化学社製, ミズカシル)100部に、PVA(ク
ラレ社製、商品名:PVA117)30部、カチオン樹
脂(住友化学社製、商品名:SR−1001)15部を
混合した20%水溶液を用い、メイヤーバーで塗被量が
15g/m2 となるように塗被乾燥し、下層を得た。次
に、実施例1と同様にして市販の塗工紙(新王子株式会
社製、商品名:OKコート、127.9g/m2 )にポ
リエチレン樹脂層を形成したものと貼り合わせてPET フ
ィルムを剥がして本発明のインクジェット記録用シート
を製造した。
【0054】実施例7 実施例1と同様にして前記PET フィルムに実施例1と同
じ上層を形成し、その上に、600nmの無定型シリカ
(水沢化学社製ミズカシル)100部に、PVA(クラ
レ社製、商品名:PVA117)30部、カチオン樹脂
(住友化学社製、商品名:SR−1001)15部を混
合した20%水溶液を用い、メイヤーバーで塗被量が1
5g/m2 となるように塗被乾燥し、下層を得た。次
に、実施例1と同様にして市販の塗工紙(新王子株式会
社製、商品名:OKコート、127.9g/m2 )にポ
リエチレン樹脂層を形成したものと貼り合わせてPET フ
ィルムを剥がして本発明のインクジェット記録用シート
を製造した。
【0055】実施例8 平均粒子径25nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス50)100部
に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA117)20
部を混合した10%水溶液をメイヤーバーで塗被量が5
g/m2 となるように成形面として利用する(実施例1
で用いたものと同じ)PETフィルムに塗被乾燥して、
上層(顔料含有量83%)を得た。更に、上層の上に、
平均粒子径65nmのカチオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックスAK−YL)10
0部に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA117)
15部を混合した20%水溶液を用い、メイヤーバーで
塗被量が25g/m2 となるように塗被乾燥し、下層を
得た。次に、実施例1と同様の方法で市販の塗工紙(新
王子株式会社製、商品名:OKコート、127.9g/
2 )にポリエチレン樹脂層を形成したものと貼り合わ
せてPET フィルムを剥がして本発明のインクジェット記
録用シートを製造した。
【0056】実施例9 平均粒子径25nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス50)100部
に、平均粒径1.5μの無定形シリカ(水沢化学社製、
ミズカシルP−705)10部、PVA(クラレ社製、
商品名:PVA117)15部を混合した10%水溶液
をメイヤーバーで塗被量が5g/m2 となるように成形
面として利用するPETフィルム(上記)に塗被乾燥し
て、上層(顔料含有量88%、顔料中25nmのコロイ
ダルシリカの含有量:91%)を得た。更に、上層の上
に、無定形シリカ(水沢化学社製、商品名:ミズカシル
P−709、平均粒径:4μ)100部に、PVA(ク
ラレ社製、商品名:PVA117)30部、カチオン樹
脂(住友化学社製、商品名:SR−1001)15部を
混合した20%水溶液を用い、メイヤーバーで塗被量が
15g/m2 となるように塗被乾燥し、インク受理層で
ある下層を得た。次に、実施例1と同様の方法で市販の
塗工紙(新王子株式会社製、商品名:OKコート、12
7.9g/m2 )にポリエチレン樹脂層を形成したもの
と貼り合わせてPET フィルムを剥がして本発明のインク
ジェット記録用シートを製造した。
【0057】実施例10 実施例1において支持体として市販の塗工紙(OKコー
ト)を用いるかわりにPETフィルム(東レ社製、75
μ、商品名:ルミラーT、表面粗さRa=0.02μ
m)を用いた以外は実施例1と全く同様にして本発明の
インクジェット記録用シートを製造した。 実施例11 平均粒子径45nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス20L)100部
に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA 105)1
5部、ポリ(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)
系増粘剤(東邦化学工業社製、ビスマル YK−1)1
部を混合した10%水溶液をメイヤーバーで塗被量が5
g/m2 となるように成形面として利用する剥離PET
フィルム(サンエー化学工業社製、商品名:RFM−5
0)に塗被乾燥して、上層(顔料含有量87%)を得
た。上層以外は実施例1と全く同様にして本発明のイン
クジェット記録用シートを製造した。
【0058】実施例12 実施例1と全く同様にしてPETフィルム上に上層と下
層を設けて記録層を形成した。次にポリエステル系接着
剤(東洋モートン社製、商品名:AD−578A)10
0部に、ポリイソシアネート架橋剤(東洋モートン社
製、商品名:CAT−50)を14部添加し、10%の
酢酸エチル溶液を調製し、塗被量が5g/m2 となるよ
うに、ラミネート紙(実施例1に前記した塗工紙上にエ
クストルージョンラミネート法により、塗被紙表面にポ
リエチレンが15μとなるようにラミネートしたもの)
に塗被乾燥し、この接着剤面と前記下層面を対面するよ
うに貼合せ、スーパーキャレンダー(20kg/cm)
にて加圧した後、成形面を剥し、本発明のインクジェッ
ト記録用シートを製造した。
【0059】実施例13 実施例1と全く同様にしてPETフィルム上に上層と下
層を設けて記録層を形成した。アクリルエマルション型
感圧接着剤(日本カーバイド工業社製、商品名:L−1
45A)をラミネート紙(実施例1に前記した塗工紙上
にエクストルージョンラミネート法により、塗被紙表面
にポリエチレンが15μとなるようにラミネートしたも
の)のラミネート面に塗被量が15g/m2 となるよう
に塗被乾燥し、感圧接着剤面と前記下層面を対面するよ
うに貼合せ、スーパーキャレンダー(10kg/cm)
にて加圧した後、成形面を剥し、本発明のインクジェッ
ト記録用シートを製造した。
【0060】比較例1 平均粒子径45nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス20L)100部
に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA105)30
部を混合した10%水溶液をメイヤーバーで塗被量が5
g/m2 となるように成形面として利用するPETフィ
ルム(東レ社製、75μ、商品名:ルミラーT、表面粗
さRa=0.02μm)に塗被乾燥して、上層(顔料含
有量77%)を得た。この上層に実施例1と同様に下層
を設け以下実施例1と同様の方法で市販の塗工紙(新王
子株式会社製、商品名:OKコート、127.9g/m
2 )にポリエチレン樹脂層を形成したものと貼り合わせ
てPET フィルムを剥がして本発明のインクジェット記録
用シートを製造した。
【0061】比較例2 平均粒子径45nmのアニオン性コロイダルシリカ(日
産化学社製、商品名:スノーテックス20L)100部
に、平均粒径500nmの無定形シリカ(水沢化学社
製、ミズカシル)30部、PVA(クラレ社製、商品
名:PVA117)20部を混合した10%水溶液をメ
イヤーバーで塗被量が5g/m2 となるように成形面と
して利用するPETフィルム(前記)に塗被乾燥して上
層(顔料含有量87%、顔料中に45nmのコロイダル
シリカの含有量77%)を得た。更に、上層の上に、無
定形シリカ(水沢化学社製、商品名:ミズカシルP−7
09、平均粒径:4μ)100部に、PVA(クラレ社
製、商品名:PVA117)30部、カチオン樹脂(住
友化学社製、商品名:SR−1001)15部を混合し
た20%水溶液を用い、メイヤーバーで塗被量が15g
/m2 となるように塗被乾燥し、下層を得た。次に、実
施例1と同様の方法で市販の塗工紙(新王子株式会社
製、商品名:OKコート、127.9g/m2 )にポリ
エチレン樹脂層を形成したものと貼り合わせてPET フィ
ルムを剥がして本発明のインクジェット記録用シートを
製造した。
【0062】比較例3 平均粒子径250nmの無定形シリカ(水沢化学社製ミ
ズカシル)100部に、PVA(クラレ社製、商品名:
PVA117)15部を混合した10%水溶液をメイヤ
ーバーで塗被量が5g/m2 となるように成形面として
利用する(比較例1で用いたものと同じ)PETフィル
ムに塗被乾燥して、インク通過層である上層(顔料含有
量87%)を得た。更に、上層の上に、無定形シリカ
(水沢化学社製、商品名:ミズカシル78A、平均粒
径:3μ)100部に、PVA(クラレ社製、商品名:
PVA117)30部、カチオン樹脂(住友化学社製、
商品名:SR−1001)15部を混合した20%水溶
液を用い、メイヤーバーで塗被量が15g/m2 となる
ように塗被乾燥し、下層を得た。次に、実施例1と同様
に方法で市販の塗工紙(新王子株式会社製、商品名:O
Kコート、127.9g/m2 )にポリエチレン樹脂層
を形成したものと貼り合わせてPET フィルムを剥がして
本発明のインクジェット記録用シートを製造した。
【0063】比較例4 塗工紙(実施例1と同じ)上に、無定形シリカ(水沢化
学社製、商品名:ミズカシル78A、平均粒径:3μ)
100部に、PVA(クラレ社製、商品名:PVA11
7)30部、カチオン樹脂(住友化学社製、商品名:S
R−1001)15部を混合した20%水溶液を用い、
メイヤーバーで塗被量が15g/m2 となるように塗被
乾燥し、下層を得た。更に、平均粒子径45nmのアニ
オン性コロイダルシリカ(日産化学社製、商品名:スノ
ーテックス20L)100部に、PVA(クラレ社製、
商品名:PVA117)7.5部を混合した10%水溶
液をメイヤーバーで塗被量が5g/m 2 となるように、
上記下層の上に塗被乾燥した後、スーパーキャレンダー
(線圧:20kg/cm)で処理し、インクジェット記
録用シートを得た。(上層中の顔料含有率93%)
【0064】比較例5 一般上質紙(米坪:110g/m2 )上に、平均粒径4
μの無定形シリカ(水沢化学社製、ミズカシルP−70
9)100部、PVA(クラレ社製、商品名:PVA1
17)30部、カチオン性樹脂(住友化学社製、商品
名:SR−1001)15部を混合した20%水溶液を
用い、メイヤーバーで塗被量が15g/m 2 となるよう
に塗被乾燥し、下層を得た。更に、平均粒子径80nm
のアニオン性コロイダルシリカ(日産化学社製、商品
名:スノーテックスZL)100部に、PVA(クラレ
社製、商品名:PVA−117)30部を混合した10
%水溶液を塗被量が5g/m2 となるように、上記下層
の上に塗被し、キャスト処理(上層を下層の表面に塗被
し、2秒後、表面温度90℃に加熱された鏡面ロールに
圧着し、乾燥する)して、インクジェット記録用シート
を得た。(上層中の顔料含有量77%)
【0065】比較例6 アルミナ、シリカ、PVAを主成分とする塗被層を有す
る市販のインクジェット記録用強光沢紙(供給元:キヤ
ノン株式会社、商標:GP−101)を用いた。 比較例7 PVAを主成分とする塗被層を有する市販のインクジェ
ット記録用強光沢紙(供給元:キヤノン株式会社、商
標:HG−101)を用いた。
【0066】[評価方法]実施例1〜13、比較例1〜
7で得られたインクジェット記録用紙シートの耐水性、
光沢度、吸水性を以下に示す方法で評価した。光沢度と
インク吸水性については市販のインクジェットプリンタ
ー(キヤノン社製、商標:BJC−400J)で記録を
行った場合のベタ部分の光沢度、インク吸収性を示す。 [光沢度]ブラック、イエロー、マゼンター、シアンの
各インクのベタ部分について、JIS−Z−8714の
方法(入射角60、20度の鏡面光沢度)に従い、グロ
スメーター(日本電色工業社製)で測定し、5回の測定
値を平均した。
【0067】[耐水性]インクジェット用記録シート上
に水滴を落とし、5分後に軽く手でこすり、耐水性を3
段評価した。(○:インク受理層に全く変化がみられな
かった。△:インク受理層が部分的にとれた。×:イン
ク受理層が完全にとれた。) [インク吸収性]インク吸収性の評価は、印字直後から
5秒毎にプリントした印字面に上質紙を貼合せ、インク
が上質紙に転写するかどうかを観察した。全く転写しな
くなるまでの時間を測定した。測定された秒数を3段評
価した(○:10秒以下、△:10〜30秒、×:30
秒以上)。インクが乾燥するまでの時間が10秒以下の
ものはインク吸収性に優れる。
【0068】
【表1】
【0069】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の製造
方法で得られたインクジェット用記録シートは耐水性、
インク受理性が良好で、かつインク受理後も光沢性に優
れるものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成形面に塗被成膜してなる記録層を中間層
    を介して支持体と重ね、成形面を記録層から剥離してな
    るインクジェット記録用シートであり、該記録層は少な
    くとも下層( 中間層に近い層) と上層( 中間層から遠い
    層) を有し、上層が上層固形分に対し80重量%以上の
    顔料を含有し、且つ該顔料の85重量%以上が平均粒径
    200nm以下のコロイド粒子であるインクジェット記
    録用シート。
  2. 【請求項2】上層のコロイド粒子がアニオン性コロイダ
    ルシリカを含有する請求項1記載のインクジェット記録
    用シート。
  3. 【請求項3】下層中の顔料の平均粒径は上層中の顔料の
    平均粒径より大きく、且つ、下層の顔料は平均粒径50
    0nm以下のコロイド粒子を含有することを特徴とする
    請求項1または請求項2記載のインクジェット記録用シ
    ート。
  4. 【請求項4】下層中の顔料がカチオン性コロイダルシリ
    カを含有する請求項1,請求項2または請求項3記載の
    インクジェット記録用シート。
  5. 【請求項5】中間層は熱可塑性樹脂、接着剤及び感圧接
    着剤より選ばれる少なくとも1つを含有する請求項1,
    請求項2,請求項3または請求項4記載のインクジェッ
    ト記録用シート。
  6. 【請求項6】成形面に塗被成膜してなる記録層を中間層
    を介して支持体と重ね、成形面を記録層から剥離して得
    られるインクジェット記録用シートの製造方法であり、
    該記録層は少なくとも下層( 中間層に近い層) と上層(
    中間層から遠い層) を有し、上層が上層固形分に対し8
    0重量%以上の顔料を含有し、且つ該顔料の85重量%
    以上が平均粒径200nm以下のコロイド粒子であるイ
    ンクジェット記録用シートの製造方法。
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WO2001076884A1 (fr) * 2000-04-11 2001-10-18 Mitsubishi Paper Mills Ltd. Procede de production de materiau d'enregistrement d'information et liquide de revetement a utiliser dans ledit procede
US6685999B2 (en) 1998-12-28 2004-02-03 Canon Kabushiki Kaisha Recording medium and method of manufacturing the same
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