JP2701220B2 - 合成紙 - Google Patents
合成紙Info
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- JP2701220B2 JP2701220B2 JP3787989A JP3787989A JP2701220B2 JP 2701220 B2 JP2701220 B2 JP 2701220B2 JP 3787989 A JP3787989 A JP 3787989A JP 3787989 A JP3787989 A JP 3787989A JP 2701220 B2 JP2701220 B2 JP 2701220B2
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- JP
- Japan
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- layer
- paper
- weight
- inorganic fine
- fine powder
- Prior art date
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は合成紙に関し、特に、給紙性、印刷性、紙的
な風合に優れる、紙粉の発生しない複層構造の合成紙に
関するものである。
な風合に優れる、紙粉の発生しない複層構造の合成紙に
関するものである。
本発明の合成紙は、ポスター用紙、包装紙、ラベル用
紙などの印刷用紙や、感熱紙、熱転写紙、カラー印画紙
などの情報用紙などの、各種印刷を必要とする用紙とし
て用いることができる。
紙などの印刷用紙や、感熱紙、熱転写紙、カラー印画紙
などの情報用紙などの、各種印刷を必要とする用紙とし
て用いることができる。
[従来技術] 従来、天然パルプ抄造紙に代って、ポリプロピレンの
二軸延伸フィルムを基材層とし、その表裏面に無機微細
粉末を8〜65重量%含有するポリプロピレンの一軸延伸
フィルムを紙状層として積層した合成紙が提案され、実
用化されている(特公昭46−40794号、特開昭56−14133
9号、同56−118437号公報)。
二軸延伸フィルムを基材層とし、その表裏面に無機微細
粉末を8〜65重量%含有するポリプロピレンの一軸延伸
フィルムを紙状層として積層した合成紙が提案され、実
用化されている(特公昭46−40794号、特開昭56−14133
9号、同56−118437号公報)。
これらの合成紙は、無機微細粉末を核としてその周辺
に微細な空孔を有し、しかも、表面には数多くの微細な
亀裂を有しており、軽量で、かつ、印刷インキの乾燥
性、印刷インキの密着性、鉛筆による筆記性、耐水性な
どに優れているなどの特徴を備えている。
に微細な空孔を有し、しかも、表面には数多くの微細な
亀裂を有しており、軽量で、かつ、印刷インキの乾燥
性、印刷インキの密着性、鉛筆による筆記性、耐水性な
どに優れているなどの特徴を備えている。
また、この合成紙は、オフセット印刷性をより良好に
するため、表面にアクリル系共重合体、ポリエチレンイ
ミンなどの水溶液を、その固形分が0.005〜0.1g/m2とな
る量で塗布し乾燥して用いられている(特開昭50−1062
4号、同50−161478号、同48−40883号、同57−149363号
公報等参照)。
するため、表面にアクリル系共重合体、ポリエチレンイ
ミンなどの水溶液を、その固形分が0.005〜0.1g/m2とな
る量で塗布し乾燥して用いられている(特開昭50−1062
4号、同50−161478号、同48−40883号、同57−149363号
公報等参照)。
しかしながら、このような合成紙における紙状層に
は、前述の微細な空孔及び表面亀裂の核となった無機微
細粉末の一部が表面より突出しており、凝集した無機微
細粉末の一部が表面層より脱落し、版胴に付着して印刷
インキを増粘し、転写性を悪化させ、印刷物に抜けや斑
点を生じさせるなどの、いわゆる紙粉トラブルを発生さ
せ、連続印刷性を低下させる。また、表面層より脱落す
る無機微細粉末はコンピューター室やCADを用いる製図
室などの塵の原因ともなるので好ましくない。
は、前述の微細な空孔及び表面亀裂の核となった無機微
細粉末の一部が表面より突出しており、凝集した無機微
細粉末の一部が表面層より脱落し、版胴に付着して印刷
インキを増粘し、転写性を悪化させ、印刷物に抜けや斑
点を生じさせるなどの、いわゆる紙粉トラブルを発生さ
せ、連続印刷性を低下させる。また、表面層より脱落す
る無機微細粉末はコンピューター室やCADを用いる製図
室などの塵の原因ともなるので好ましくない。
また、前記オフセット印刷性を向上させるために塗布
剤層を設けた合成紙は、僅かに紙粉トラブルの改良効果
を発揮することができるが、塗布剤層の肉厚が薄いため
に十分な効果を期待することができなかった。
剤層を設けた合成紙は、僅かに紙粉トラブルの改良効果
を発揮することができるが、塗布剤層の肉厚が薄いため
に十分な効果を期待することができなかった。
このような紙粉トラブルを改善するため、紙状層の上
面に熱可塑性樹脂或はスチレン・ポリプロピレン共重合
体の一軸延伸フィルムを紙状層の無機微細粉末の平均粒
径より薄い厚さにラミネートした合成紙(特開昭61−27
9543号、同62−249741号公報参照)が提案されている。
面に熱可塑性樹脂或はスチレン・ポリプロピレン共重合
体の一軸延伸フィルムを紙状層の無機微細粉末の平均粒
径より薄い厚さにラミネートした合成紙(特開昭61−27
9543号、同62−249741号公報参照)が提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、このような合成紙は、前記表面層にラミネー
トされた熱可塑性樹脂又はスチレン・ポリプロピレン共
重合体樹脂の一軸延伸フィルムの厚さを紙状層の無機微
細粉末の平均粒径よりも薄い厚さであるため、表面層の
無機微細粉末が完全に被覆されておらず、無機微細粉末
の一部が表面に突出しており、少量の紙粉の脱落は免れ
ず、そのため、印刷の絵柄や印刷条件によっては連続印
刷枚数が1000枚程度となる場合もあり、印刷が不安定で
あった。
トされた熱可塑性樹脂又はスチレン・ポリプロピレン共
重合体樹脂の一軸延伸フィルムの厚さを紙状層の無機微
細粉末の平均粒径よりも薄い厚さであるため、表面層の
無機微細粉末が完全に被覆されておらず、無機微細粉末
の一部が表面に突出しており、少量の紙粉の脱落は免れ
ず、そのため、印刷の絵柄や印刷条件によっては連続印
刷枚数が1000枚程度となる場合もあり、印刷が不安定で
あった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた
結果、印刷適性にすぐれた表面層と従来の紙状層との間
に中間層を設けることにより無機微粉末の脱落が防止さ
れ、紙粉トラブルの発生を阻止できることが判明して、
本発明を完成するに至ったものである。
結果、印刷適性にすぐれた表面層と従来の紙状層との間
に中間層を設けることにより無機微粉末の脱落が防止さ
れ、紙粉トラブルの発生を阻止できることが判明して、
本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂二軸延伸フィルム
よりなる基材層(A)の少なくとも片面に、無機微細粉
末の8〜65重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂一軸延
伸フィルムよりなる紙状層(B)と、該紙状層の外側に
無機微細粉末を0〜3重量%の割合で含有する熱可塑性
樹脂よりなる中間層(C)と、更にその中間層の外側に
スチレン・ポリプロピレン共重合体又はスチレン・ポリ
エチレン共重合体、若しくはそれらに熱可塑性樹脂を50
重量%以下の量で配合した樹脂混合物の一軸延伸フィル
ムよりなる表面層(D)とを積層してなることを特徴と
する合成紙である。
よりなる基材層(A)の少なくとも片面に、無機微細粉
末の8〜65重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂一軸延
伸フィルムよりなる紙状層(B)と、該紙状層の外側に
無機微細粉末を0〜3重量%の割合で含有する熱可塑性
樹脂よりなる中間層(C)と、更にその中間層の外側に
スチレン・ポリプロピレン共重合体又はスチレン・ポリ
エチレン共重合体、若しくはそれらに熱可塑性樹脂を50
重量%以下の量で配合した樹脂混合物の一軸延伸フィル
ムよりなる表面層(D)とを積層してなることを特徴と
する合成紙である。
[発明の具体的説明] 本発明の合成紙は、基材層(A)の片面又は両面に、
紙状層(B)、中間層(C)及び表面層(D)を積層し
てなる、少なくとも4層構造又は7層構造の積層体によ
り基本的に構成されている。
紙状層(B)、中間層(C)及び表面層(D)を積層し
てなる、少なくとも4層構造又は7層構造の積層体によ
り基本的に構成されている。
(基材層) 前記基材層(A)としては、比表面積が10000cm2/g以
上の無機微細粉末を10〜45重量%、好ましくは15〜35重
量%含有し、二軸延伸により生じたミクロボイドを多数
含有している二軸延伸ポリオレフィン樹脂フィルムであ
り、その肉厚は合成紙の全厚の20〜80%を占める。基材
層としてはその肉厚が10〜250μm、好ましくは20〜200
μmのものが用いられる。基材層の肉厚が全厚の20%以
下になると、積層樹脂シートの剛さ(腰)が低下し、熱
転写受容紙や各種印刷用紙として用いた際に実用適性に
欠けるおそれがある。また、逆に肉厚が80%を超える
と、紙状層や中間層や表面層の肉厚が薄くなるため、サ
ーマルヘッドなどを用いて印刷した場合には、加熱によ
って基材層の温度が上昇して収縮量が増し、カールを生
じるおそれがある。また、紙的な風合いに欠ける。
上の無機微細粉末を10〜45重量%、好ましくは15〜35重
量%含有し、二軸延伸により生じたミクロボイドを多数
含有している二軸延伸ポリオレフィン樹脂フィルムであ
り、その肉厚は合成紙の全厚の20〜80%を占める。基材
層としてはその肉厚が10〜250μm、好ましくは20〜200
μmのものが用いられる。基材層の肉厚が全厚の20%以
下になると、積層樹脂シートの剛さ(腰)が低下し、熱
転写受容紙や各種印刷用紙として用いた際に実用適性に
欠けるおそれがある。また、逆に肉厚が80%を超える
と、紙状層や中間層や表面層の肉厚が薄くなるため、サ
ーマルヘッドなどを用いて印刷した場合には、加熱によ
って基材層の温度が上昇して収縮量が増し、カールを生
じるおそれがある。また、紙的な風合いに欠ける。
(紙状層) 前記紙状層(B)としては、比表面積が10000cm2/g以
上の無機微細粉末を8〜65重量%、好ましくは15〜55重
量%含む、肉厚が通常10〜200μm、好ましくは15〜120
μmの一軸延伸のポリオレフィン樹脂フィルムである。
この紙状層には、前記基材層よりも無機微細粉末を核と
した微細なの空隙(ボイド)を多数有しており、かつ、
その表面には微細な亀裂を多数有しており、紙的な風合
を付与すると共に合成紙自体を軽量化させている。しか
し、この紙状層が露出していると、表面より無機微細粉
末が脱落して紙粉トラブルの発生原因となるので、本発
明ではこのような紙粉の発生を阻止するため、この紙状
層は上面に、以下に述べる中間層を積層させる。
上の無機微細粉末を8〜65重量%、好ましくは15〜55重
量%含む、肉厚が通常10〜200μm、好ましくは15〜120
μmの一軸延伸のポリオレフィン樹脂フィルムである。
この紙状層には、前記基材層よりも無機微細粉末を核と
した微細なの空隙(ボイド)を多数有しており、かつ、
その表面には微細な亀裂を多数有しており、紙的な風合
を付与すると共に合成紙自体を軽量化させている。しか
し、この紙状層が露出していると、表面より無機微細粉
末が脱落して紙粉トラブルの発生原因となるので、本発
明ではこのような紙粉の発生を阻止するため、この紙状
層は上面に、以下に述べる中間層を積層させる。
(中間層) 上記紙状層の上面に積層される中間層(C)は、熱可
塑性樹脂若しくは比表面積が10000cm2/g以上の無機微細
粉末を3重量%以下、好ましくは1〜0重量%含む熱可
塑性樹脂の一軸延伸層であって、その肉厚は通常0.5〜
7μm、好ましくは0.5〜5μmである。
塑性樹脂若しくは比表面積が10000cm2/g以上の無機微細
粉末を3重量%以下、好ましくは1〜0重量%含む熱可
塑性樹脂の一軸延伸層であって、その肉厚は通常0.5〜
7μm、好ましくは0.5〜5μmである。
この中間層(C)の熱可塑性樹脂一軸延伸フィルム
は、無機微細粉末を含有する場合には、その配合量を上
記紙状層よりも著しく少なく、無機微細粉末を核とした
微細な空隙(ボイド)は存在しても、表面に無機微細粉
末が突出しない程度である。
は、無機微細粉末を含有する場合には、その配合量を上
記紙状層よりも著しく少なく、無機微細粉末を核とした
微細な空隙(ボイド)は存在しても、表面に無機微細粉
末が突出しない程度である。
このような中間層は、中間層自体からも無機微細粉末
が脱落しないようにしているが、更に前記紙状層の上面
に被覆して紙状層からの無機微細粉末の脱落を阻止し
て、紙粉トラブルの発生を防止している。
が脱落しないようにしているが、更に前記紙状層の上面
に被覆して紙状層からの無機微細粉末の脱落を阻止し
て、紙粉トラブルの発生を防止している。
したがって、中間層の肉厚を上記範囲より少なくする
と、無機微細粉末の脱落の阻止が不十分あるおそれがあ
り、また、上記範囲より厚くすると、光沢が増して不透
明度が低下し、紙的風合が無くなる。
と、無機微細粉末の脱落の阻止が不十分あるおそれがあ
り、また、上記範囲より厚くすると、光沢が増して不透
明度が低下し、紙的風合が無くなる。
(表面層) このような熱可塑性樹脂一軸延伸フィルムより形成さ
れる中間層に、合成紙として必要な紙的な性質や印刷適
性を付与させるために、この中間層の上面に表面層
(D)が積層される。
れる中間層に、合成紙として必要な紙的な性質や印刷適
性を付与させるために、この中間層の上面に表面層
(D)が積層される。
上記中間層の上面に積層される表面層(D)として
は、スチレン・ポリプロピレン共重合体又はスチレン・
ポリエチレン共重合体、或いは、それらにそれら以外の
熱可塑性樹脂を50重量%以下の量で配合した樹脂混合物
の一軸延伸フィルムよりなる肉厚が通常0.2〜7μm、
好ましくは0.3〜5μmのフィルムである。
は、スチレン・ポリプロピレン共重合体又はスチレン・
ポリエチレン共重合体、或いは、それらにそれら以外の
熱可塑性樹脂を50重量%以下の量で配合した樹脂混合物
の一軸延伸フィルムよりなる肉厚が通常0.2〜7μm、
好ましくは0.3〜5μmのフィルムである。
表面層(D)に用いられるスチレン・ポリプロピレン
共重合体又はスチレン・ポリエチレン共重合体は、ポリ
プロピレン共重合体又はポリエチレン共重合体粒子100
重量部を水に分散させた後、該分散液中にスチレンを30
〜400重量部供給して、該スチレンを懸濁重合すること
によって製造したポリスチレングラフト−ポリプロピレ
ン共重合体、又は、ポリスチレングラフト−スチレン・
ポリエチレン共重合体であり、そのポリスチレンのグラ
フト率は、普通15〜75重量%、好ましくは25〜60重量%
である。
共重合体又はスチレン・ポリエチレン共重合体は、ポリ
プロピレン共重合体又はポリエチレン共重合体粒子100
重量部を水に分散させた後、該分散液中にスチレンを30
〜400重量部供給して、該スチレンを懸濁重合すること
によって製造したポリスチレングラフト−ポリプロピレ
ン共重合体、又は、ポリスチレングラフト−スチレン・
ポリエチレン共重合体であり、そのポリスチレンのグラ
フト率は、普通15〜75重量%、好ましくは25〜60重量%
である。
このようなポリスチレングラフトポリプロピレン共重
合体又はポリスチレングラフトスチレン・ポリエチレン
共重合体からなる表面層によって、合成紙の表面性質、
すなわち紙的な性質や印刷適性が付与される。したがっ
て、表面層の肉厚を上記範囲より少なくすると紙的風合
い性質及び印刷的性に欠け、また、多くすると印刷時の
インキの溶剤によってアタックされ、合成紙にカールが
発生する。
合体又はポリスチレングラフトスチレン・ポリエチレン
共重合体からなる表面層によって、合成紙の表面性質、
すなわち紙的な性質や印刷適性が付与される。したがっ
て、表面層の肉厚を上記範囲より少なくすると紙的風合
い性質及び印刷的性に欠け、また、多くすると印刷時の
インキの溶剤によってアタックされ、合成紙にカールが
発生する。
(構成素材) 前記基材層(A)、紙状層(B)、中間層(C)及び
表面層(D)の少なくとも4層から基本的に構成されて
いる本発明の合成紙は、表面層(D)を除けば、ポリオ
レフィン樹脂から構成されている。
表面層(D)の少なくとも4層から基本的に構成されて
いる本発明の合成紙は、表面層(D)を除けば、ポリオ
レフィン樹脂から構成されている。
このようなポリオレフィン樹脂としては、例えばポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重
合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ(4−メチ
ルペンテン−1)などが利用でき、これらの中でもポリ
プロピレンが耐熱性、耐溶剤性、コストの面で好まし
い。
エチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重
合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ(4−メチ
ルペンテン−1)などが利用でき、これらの中でもポリ
プロピレンが耐熱性、耐溶剤性、コストの面で好まし
い。
このポリオレフィン樹脂には、ポリスチレン、ポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体の部分加水分解物、エチレン・アクリル酸
共重合体およびその塩、塩化ビニリデン共重合体たとえ
ば塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体などを配合して
もよい。
ミド、ポリエチレンテレフタレート、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体の部分加水分解物、エチレン・アクリル酸
共重合体およびその塩、塩化ビニリデン共重合体たとえ
ば塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体などを配合して
もよい。
また、前記ポリオレフィン樹脂に配合される無機質微
細粉末としては、炭酸カルシウム、焼成クレー、ケイ藻
土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸アルミニ
ウム、シリカなどが挙げられる。これら無機質微細粉末
は、層表面にできるだけ大きな凸部を作らない程度のも
のが選ばれ、325メッシュ残が10ppm以下のものであるこ
とが好ましい。粒径は3μm以下のものが好ましい。
細粉末としては、炭酸カルシウム、焼成クレー、ケイ藻
土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸アルミニ
ウム、シリカなどが挙げられる。これら無機質微細粉末
は、層表面にできるだけ大きな凸部を作らない程度のも
のが選ばれ、325メッシュ残が10ppm以下のものであるこ
とが好ましい。粒径は3μm以下のものが好ましい。
(合成紙の製造) 本発明の合成紙の製造について具体的に記述すると、
まず、下記(A)、(B)、(C)及び(D)の組成物
を調製する。
まず、下記(A)、(B)、(C)及び(D)の組成物
を調製する。
(A)基材層形成用組成物 (a)ポリプロピレン 35〜90重量% (b)高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低 密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重
合体より選ばれた樹脂組成物 0〜20重量% (c)無機微細粉末 10〜45重量% (B)紙状層形成用組成物 (a)ポリプロピレン 15〜92重量% (b)ポリスチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポ リエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・
酢酸ビニル共重合体より選ばれた樹脂 0〜20重量% (c)無機微細粉末 8〜65重量% (C)中間層形成用組成物 (a)ポリプロピレン 47〜100重量% (b)ポリスチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポ リエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・
酢酸ビニル共重合体 0〜50重量% (c)無機微細粉末 0〜3重量% (D)表面層形成用組成物 (a)スチレン・ポリプロピレン共重合体又はスチレ
ン・ポリエチレン共重合体 50〜100重量% (b)それらにそれら以外の熱可塑性樹脂 0〜50重量% 前記基材層形成用組成物(A)の一軸延伸フィルムシ
ートの片面に、紙状層形成用の組成物(B)の樹脂シー
トを溶融積層し、更にその上面に無機微細粉末を0〜3
重量%含有する中間層形成用組成物(C)の樹脂シート
を溶融積層し、更にその上面に表面層形成用組成物
(D)のシートを溶融積層し、この多層シートを一旦冷
却した後、再度加熱して基材層(A)シートの一軸延伸
方向と直交する方向に延伸し、ついで熱処理することに
よって得られる。
合体より選ばれた樹脂組成物 0〜20重量% (c)無機微細粉末 10〜45重量% (B)紙状層形成用組成物 (a)ポリプロピレン 15〜92重量% (b)ポリスチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポ リエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・
酢酸ビニル共重合体より選ばれた樹脂 0〜20重量% (c)無機微細粉末 8〜65重量% (C)中間層形成用組成物 (a)ポリプロピレン 47〜100重量% (b)ポリスチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポ リエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・
酢酸ビニル共重合体 0〜50重量% (c)無機微細粉末 0〜3重量% (D)表面層形成用組成物 (a)スチレン・ポリプロピレン共重合体又はスチレ
ン・ポリエチレン共重合体 50〜100重量% (b)それらにそれら以外の熱可塑性樹脂 0〜50重量% 前記基材層形成用組成物(A)の一軸延伸フィルムシ
ートの片面に、紙状層形成用の組成物(B)の樹脂シー
トを溶融積層し、更にその上面に無機微細粉末を0〜3
重量%含有する中間層形成用組成物(C)の樹脂シート
を溶融積層し、更にその上面に表面層形成用組成物
(D)のシートを溶融積層し、この多層シートを一旦冷
却した後、再度加熱して基材層(A)シートの一軸延伸
方向と直交する方向に延伸し、ついで熱処理することに
よって得られる。
この延伸によって組成部(A)のシートは二軸延伸さ
れ、その内部には多数の空隙(ミクロボイド)が形成さ
れる。一方、紙状層(B)、中間層(C)及び表面層
(D)は、前記延伸によって一軸方向にのみ延伸された
フィルムとなり、表面には微小な凹凸が生じ、表面平滑
度(ベック指数)が10〜3000秒程度のものとなる。
れ、その内部には多数の空隙(ミクロボイド)が形成さ
れる。一方、紙状層(B)、中間層(C)及び表面層
(D)は、前記延伸によって一軸方向にのみ延伸された
フィルムとなり、表面には微小な凹凸が生じ、表面平滑
度(ベック指数)が10〜3000秒程度のものとなる。
表面層(D)には、必要により更にオフセット印刷性
を良好とするために、ポロエチレンイミン、ポリアミド
エピクロルヒドリン付加物、四級窒素含有アクリル系樹
脂ポリマー等の水溶性樹脂層を設けることもある。
を良好とするために、ポロエチレンイミン、ポリアミド
エピクロルヒドリン付加物、四級窒素含有アクリル系樹
脂ポリマー等の水溶性樹脂層を設けることもある。
合成紙全体の肉厚は、一般に30〜500μm、好ましく
は50〜350μmである。また、合成紙のヤング率が9000
〜26000kgc/m2であることが好ましい。
は50〜350μmである。また、合成紙のヤング率が9000
〜26000kgc/m2であることが好ましい。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
第1図は本発明の合成紙の断面図を表わす。
なお、実施例及び比較例における光沢度、平滑度、不
透明度、鉛筆筆記性、インキ接着強度、ソルベントアタ
ック、印刷性の評価方法は以下に示す測定方法による。
透明度、鉛筆筆記性、インキ接着強度、ソルベントアタ
ック、印刷性の評価方法は以下に示す測定方法による。
光沢度 JIS P−8142による方法により測定した。
平滑度 JIS P−8119による方法により測定した。
不透明度 JIS P−8138により求めた。
鉛筆筆記性 市販の鉛筆Hを使用し、通常の筆圧(200g)で十分な
濃度の筆記が可能なものを「良好」とし、少し筆圧を上
げれば十分な濃度で筆記できる場合を「可」とした。筆
圧を上げても十分な濃度の筆記ができないものは「不
良」とした。
濃度の筆記が可能なものを「良好」とし、少し筆圧を上
げれば十分な濃度で筆記できる場合を「可」とした。筆
圧を上げても十分な濃度の筆記ができないものは「不
良」とした。
インキ接着強度(kg・cm) 東華色素(株)製オフセット用インキ「ベストSPス
ミ」(商品名)を2g/m2となるようにRIテスター
((株)明製作所製)にて展色し、十分に乾燥した後で
インターナルボルトテスター(東洋精機(株)製)にて
インキの接着強度を求めた。
ミ」(商品名)を2g/m2となるようにRIテスター
((株)明製作所製)にて展色し、十分に乾燥した後で
インターナルボルトテスター(東洋精機(株)製)にて
インキの接着強度を求めた。
ソルベントアタック 東華色素(株)製オフセット用インキ「ベストSPス
ミ」(商品名)を2g/m2となるようにRIテスター
((株)明製作所製)にて展色し、10cm×10cmに切抜
き、インキが十分乾燥した後に四隅の持ち上りを測定
し、下記基準で表示した。
ミ」(商品名)を2g/m2となるようにRIテスター
((株)明製作所製)にて展色し、10cm×10cmに切抜
き、インキが十分乾燥した後に四隅の持ち上りを測定
し、下記基準で表示した。
四隅の持ち上りの平均が、 5mm以内を「良好」 5〜10mm以内を[少ない」 10mm以上を「不良」 印刷性(紙粉トラブル) 各実施例及び比較例により製造された合成紙10000枚
を小森印刷機(株)製リスロン26を用いて、四色で阪田
インキ(株)製SSP707NSオフセット印刷機を用いてオフ
セット印刷を行なった。
を小森印刷機(株)製リスロン26を用いて、四色で阪田
インキ(株)製SSP707NSオフセット印刷機を用いてオフ
セット印刷を行なった。
メカニカルマークの発生を顕著に出すために、絵柄と
して200線の均一な平網点を用いた。
して200線の均一な平網点を用いた。
メカニカルマークの発生の判定は、平網部にサッカー
マーク跡(吸盤跡)及びブラシ跡などの影響が出始める
枚数を印刷物の目視にて判定した。
マーク跡(吸盤跡)及びブラシ跡などの影響が出始める
枚数を印刷物の目視にて判定した。
実施例1 スチレン・ポリプロピレン共重合体の製造 耐圧容器中で下記組成の混合物を撹拌しながら、75℃
に加熱した後、t−ブチルパーオキサイド0.4部を含有
するスチレン100部を容器内に供給し、同温度で3時間
保持した。
に加熱した後、t−ブチルパーオキサイド0.4部を含有
するスチレン100部を容器内に供給し、同温度で3時間
保持した。
ポリプロピレン(融点164℃) 90部 水 900部 ポリビニルアルコール 2部 次いで、この水性懸濁液を95℃の温度で4時間加熱
し、更に、125℃まで昇温した後、同温度で5時間保持
してスチレンの懸濁重合を行なった。
し、更に、125℃まで昇温した後、同温度で5時間保持
してスチレンの懸濁重合を行なった。
重合終了後、水を除去し、水洗した後に2日間養生さ
せてスチレン・ポリプロピレン共重合体を得た。
せてスチレン・ポリプロピレン共重合体を得た。
合成紙の製造 (1)メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン7
9重量%と高密度ポリエチレン5重量%との混合物に、
平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16重量%を配合
(A)し、270℃に設定した押出機にて混練後、シート
状に押し出し、冷却装置により冷却して、無延伸シート
を得た。このシートを140℃に加熱した後、縦方向に5
倍延伸して延伸シートを得た。
9重量%と高密度ポリエチレン5重量%との混合物に、
平均粒径1.5μmの炭酸カルシウム16重量%を配合
(A)し、270℃に設定した押出機にて混練後、シート
状に押し出し、冷却装置により冷却して、無延伸シート
を得た。このシートを140℃に加熱した後、縦方向に5
倍延伸して延伸シートを得た。
(2)前記スチレン・ポリプロピレン共重合体の製造に
て製造したスチレン・ポリプロピレン共重合体(メルト
フローレート3.7g/10分)(D)、MI4.0のポリプロピレ
ン(C)及びMI4.0のポリプロピレン55重量%に平均粒
径1.5μmの炭酸カルシウム45重量%を混合した組成物
(B)をそれぞれ別々の押出機で溶融混練し、ダイ内で
(C)層が内側となるように積層して共押出した3層
(D/C/B)構造の積層シート2(第1図)を、前記
(1)の工程で製造した延伸シートの両面に、(D)層
が外側となるように積層した。
て製造したスチレン・ポリプロピレン共重合体(メルト
フローレート3.7g/10分)(D)、MI4.0のポリプロピレ
ン(C)及びMI4.0のポリプロピレン55重量%に平均粒
径1.5μmの炭酸カルシウム45重量%を混合した組成物
(B)をそれぞれ別々の押出機で溶融混練し、ダイ内で
(C)層が内側となるように積層して共押出した3層
(D/C/B)構造の積層シート2(第1図)を、前記
(1)の工程で製造した延伸シートの両面に、(D)層
が外側となるように積層した。
次いで、この積層物を60℃の温度にまで冷却し、再び
160℃の温度にまで加熱して、テンターで横方向に7.5倍
で延伸した後、165℃の温度でアニーリング処理し、再
び60℃の温度にまで冷却した後、耳部をスリットして7
層(D/C/B/A/B/C/D:肉厚0.3/0.6/20/45/20/0.6/0.3μ
m)構造の合成紙を得た。
160℃の温度にまで加熱して、テンターで横方向に7.5倍
で延伸した後、165℃の温度でアニーリング処理し、再
び60℃の温度にまで冷却した後、耳部をスリットして7
層(D/C/B/A/B/C/D:肉厚0.3/0.6/20/45/20/0.6/0.3μ
m)構造の合成紙を得た。
この合成紙は、平滑度が400秒、不透明度が95%、光
沢度が14%とマット調の風合を有しており、鉛筆筆記性
は良好であった。また、インキ接着強度が3.5kg・cm、
ソルベントアタックが良好で、印刷性も10000枚では紙
粉トラブルが発生せず、インキの乾燥速度も160分とか
なり速く、良好なものであった。
沢度が14%とマット調の風合を有しており、鉛筆筆記性
は良好であった。また、インキ接着強度が3.5kg・cm、
ソルベントアタックが良好で、印刷性も10000枚では紙
粉トラブルが発生せず、インキの乾燥速度も160分とか
なり速く、良好なものであった。
この合成紙の物性を表−1に示す。
実施例2〜8及び比較例1〜5 層構成及び層構成を表−1に示すような構造に変更し
た以外は実施例1と同様な方法で実施した。
た以外は実施例1と同様な方法で実施した。
その結果を表−1に示す。
[発明の効果] 本発明の合成紙は、紙状層で不透明性及び軽量化を行
ない、中間層で無機微細粉末の一部が紙状層より脱落す
るのを阻止することによって、紙粉トラブルを防止し、
連続印刷性を向上させる。
ない、中間層で無機微細粉末の一部が紙状層より脱落す
るのを阻止することによって、紙粉トラブルを防止し、
連続印刷性を向上させる。
また、表面層で紙的な風合を持たせ、軽量化、印刷イ
ンキの乾燥性、印刷インキの密着性、鉛筆による筆記
性、耐水性などを向上させることができ、工業的に優れ
た材料で有用なものである。
ンキの乾燥性、印刷インキの密着性、鉛筆による筆記
性、耐水性などを向上させることができ、工業的に優れ
た材料で有用なものである。
第1図は本発明実施例の合成紙の断面図面図を表わす。 1:合成紙、2:積層シート A:基材層、B:紙状層 C:中間層、D:表面層
Claims (2)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂二軸延伸フィルムよりなる基
材層(A)の少なくとも片面に、無機微細粉末の8〜65
重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂一軸延伸フィルム
よりなる紙状層(B)と、該紙状層の外側に無機微細粉
末を0〜3重量%の割合で含有する熱可塑性樹脂よりな
る中間層(C)と、更にその中間層の外側にスチレン・
ポリプロピレン共重合体又はスチレン・ポリエチレン共
重合体、若しくはそれらを主成分とし、これに熱可塑性
樹脂を50重量%以下の量で配合した樹脂混合物の一軸延
伸フィルムよりなる表面層(D)とを積層してなること
を特徴とする合成紙。 - 【請求項2】中間層(C)の肉厚が0.5〜7μmであ
り、表面層(D)の肉厚が0.2〜7μmである請求項1
に記載の合成紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3787989A JP2701220B2 (ja) | 1989-02-17 | 1989-02-17 | 合成紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3787989A JP2701220B2 (ja) | 1989-02-17 | 1989-02-17 | 合成紙 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02217244A JPH02217244A (ja) | 1990-08-30 |
JP2701220B2 true JP2701220B2 (ja) | 1998-01-21 |
Family
ID=12509823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3787989A Expired - Lifetime JP2701220B2 (ja) | 1989-02-17 | 1989-02-17 | 合成紙 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2701220B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1088428C (zh) * | 1999-04-14 | 2002-07-31 | 南亚塑胶工业股份有限公司 | 厚度为20-60μm隐形可书写胶带加工原膜制品的制作方法 |
-
1989
- 1989-02-17 JP JP3787989A patent/JP2701220B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02217244A (ja) | 1990-08-30 |
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