JP2002059516A - ガスバリア用透明フィルム - Google Patents
ガスバリア用透明フィルムInfo
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- JP2002059516A JP2002059516A JP2000249753A JP2000249753A JP2002059516A JP 2002059516 A JP2002059516 A JP 2002059516A JP 2000249753 A JP2000249753 A JP 2000249753A JP 2000249753 A JP2000249753 A JP 2000249753A JP 2002059516 A JP2002059516 A JP 2002059516A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガスバリア性、可とう性、透明性に優れたガ
スバリア用透明フィルムを提供する。 【解決手段】 透明プラスチックフィルム基材の少なく
とも片面に、アミノ基を有する有機高分子化合物と、該
有機高分子化合物のアミノ基と反応し得る官能基および
SiOR1基(R1は、水素原子または炭素数1〜4のア
ルキル基を表す。)を分子内に有する有機化合物とを含
む組成物から得られる被膜を有するフィルムであって、
ゲルボフレックス試験20回後の20℃60%Rhでの
酸素透過度が20cc/m2・24hrs・atm以下で
あるガスバリア用透明フィルムに関する。
スバリア用透明フィルムを提供する。 【解決手段】 透明プラスチックフィルム基材の少なく
とも片面に、アミノ基を有する有機高分子化合物と、該
有機高分子化合物のアミノ基と反応し得る官能基および
SiOR1基(R1は、水素原子または炭素数1〜4のア
ルキル基を表す。)を分子内に有する有機化合物とを含
む組成物から得られる被膜を有するフィルムであって、
ゲルボフレックス試験20回後の20℃60%Rhでの
酸素透過度が20cc/m2・24hrs・atm以下で
あるガスバリア用透明フィルムに関する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスバリア用透明
フィルムに関する。
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】酸素、窒素、炭酸ガス、水蒸気等の気体
の透過度が極めて小さいガスバリアフィルムは包装用材
料等の分野において需要が増大している。ガスバリア性
をプラスチックフィルムに付与するためには、エチレ
ン-ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン系共重
合体等の気体不透過性素材で成形体を作製する、これ
らの気体不透過性素材を他の材料にラミネートまたはコ
ーティングする、アルミ箔をフィルム状材料にラミネ
ートする、金属や金属酸化物等を蒸着する等の方法が
知られている。
の透過度が極めて小さいガスバリアフィルムは包装用材
料等の分野において需要が増大している。ガスバリア性
をプラスチックフィルムに付与するためには、エチレ
ン-ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン系共重
合体等の気体不透過性素材で成形体を作製する、これ
らの気体不透過性素材を他の材料にラミネートまたはコ
ーティングする、アルミ箔をフィルム状材料にラミネ
ートする、金属や金属酸化物等を蒸着する等の方法が
知られている。
【0003】しかし、およびの気体不透過性素材の
内、エチレン-ビニルアルコール共重合体はガスバリア
性に湿度依存性が大きく、湿度の上昇に伴ってガスバリ
ア性が大幅に低下するという問題があり、塩化ビニリデ
ン系共重合体は塩素原子を含んでいるため公害の原因と
なる恐れがある。また、のアルミ箔ラミネートフィル
ムでは、包装された内容物を外から見ることができず、
の金属や金属酸化物を蒸着したフィルムは、蒸着層に
クラックを生じ易く、ガスバリア性の低下を引き起こす
という問題があった。
内、エチレン-ビニルアルコール共重合体はガスバリア
性に湿度依存性が大きく、湿度の上昇に伴ってガスバリ
ア性が大幅に低下するという問題があり、塩化ビニリデ
ン系共重合体は塩素原子を含んでいるため公害の原因と
なる恐れがある。また、のアルミ箔ラミネートフィル
ムでは、包装された内容物を外から見ることができず、
の金属や金属酸化物を蒸着したフィルムは、蒸着層に
クラックを生じ易く、ガスバリア性の低下を引き起こす
という問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためになされたものであり、ガスバリア性、
可とう性、透明性に優れたガスバリア用フィルムを提供
することを目的とする。
を解決するためになされたものであり、ガスバリア性、
可とう性、透明性に優れたガスバリア用フィルムを提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明者らは鋭意検討の結果、透明プラスチックフィル
ム基材の少なくとも片面に、アミノ基を有する有機高分
子化合物(I)と、有機高分子化合物(I)のアミノ基
と反応し得る官能基およびSiOR1基(R1は、水素原
子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)を分子内
に有する有機化合物(II)とを含む組成物から得られる
被膜を有する透明フィルムであって、該フィルムのゲル
ボフレックス試験20回後の20℃60%Rhでの酸素
透過度が20cc/m2・24hrs・atm以下である
ガスバリア用透明フィルムを見出した。
本発明者らは鋭意検討の結果、透明プラスチックフィル
ム基材の少なくとも片面に、アミノ基を有する有機高分
子化合物(I)と、有機高分子化合物(I)のアミノ基
と反応し得る官能基およびSiOR1基(R1は、水素原
子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)を分子内
に有する有機化合物(II)とを含む組成物から得られる
被膜を有する透明フィルムであって、該フィルムのゲル
ボフレックス試験20回後の20℃60%Rhでの酸素
透過度が20cc/m2・24hrs・atm以下である
ガスバリア用透明フィルムを見出した。
【0006】すなわち本発明は、透明プラスチックフィ
ルム基材の少なくとも片面に、アミノ基を有する有機高
分子化合物(I)と、有機高分子化合物(I)のアミノ
基と反応し得る官能基およびSiOR1基(R1は、水素
原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)を分子
内に有する有機化合物(II)とを含む組成物から得られ
る被膜を有する透明フィルムであって、該フィルムのゲ
ルボフレックス試験20回後の20℃60%Rhでの酸
素透過度が20cc/m2・24hrs・atm以下であ
るガスバリア用透明フィルムに関する。
ルム基材の少なくとも片面に、アミノ基を有する有機高
分子化合物(I)と、有機高分子化合物(I)のアミノ
基と反応し得る官能基およびSiOR1基(R1は、水素
原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す。)を分子
内に有する有機化合物(II)とを含む組成物から得られ
る被膜を有する透明フィルムであって、該フィルムのゲ
ルボフレックス試験20回後の20℃60%Rhでの酸
素透過度が20cc/m2・24hrs・atm以下であ
るガスバリア用透明フィルムに関する。
【0007】本発明において、前記被膜は、前記有機高
分子化合物(I)と有機化合物(II)と下記一般式
(1) R2 mM(OR3)n (1) (ただし、式中、Mは金属元素、R2は炭素数1〜4の
アルキル基またはアミノ基と反応しない官能基を有する
炭素数1〜4のアルキル基、R3は水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基であり、nは1以上の整数でかつ
m+nは金属元素Mの原子価と一致する。)で示される
有機金属化合物(III)とを含む組成物から得られるも
のが好ましいものである。
分子化合物(I)と有機化合物(II)と下記一般式
(1) R2 mM(OR3)n (1) (ただし、式中、Mは金属元素、R2は炭素数1〜4の
アルキル基またはアミノ基と反応しない官能基を有する
炭素数1〜4のアルキル基、R3は水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基であり、nは1以上の整数でかつ
m+nは金属元素Mの原子価と一致する。)で示される
有機金属化合物(III)とを含む組成物から得られるも
のが好ましいものである。
【0008】また本発明のフィルムにおいて、前記フィ
ルムの40℃90%Rhでの透湿度が10g/m2・2
4hrs以下であると、防湿用のガスバリア用透明フィ
ルムとしてさらに有用である。
ルムの40℃90%Rhでの透湿度が10g/m2・2
4hrs以下であると、防湿用のガスバリア用透明フィ
ルムとしてさらに有用である。
【0009】
【発明の実施形態】本発明のフィルムは、 透明プラス
チックフィルム基材の少なくとも片面に、アミノ基を有
する有機高分子化合物(I)と、有機高分子化合物
(I)のアミノ基と反応し得る官能基およびSiOR1
基(R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基
を表す。)を分子内に有する有機化合物(II)とを含む
組成物から得られる被膜を有する透明フィルムである。
チックフィルム基材の少なくとも片面に、アミノ基を有
する有機高分子化合物(I)と、有機高分子化合物
(I)のアミノ基と反応し得る官能基およびSiOR1
基(R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基
を表す。)を分子内に有する有機化合物(II)とを含む
組成物から得られる被膜を有する透明フィルムである。
【0010】前記有機高分子化合物(I)としては、ア
ミノ基を含有している高分子であれば特に限定されない
が、具体的には、ポリアリルアミン、アミノ基含有(メ
タ)アクリレートや他の(メタ)アクリレート等との共
重合体、ポリアルキレンイミン等が挙げられ、特にポリ
エチレンイミンが好適である。
ミノ基を含有している高分子であれば特に限定されない
が、具体的には、ポリアリルアミン、アミノ基含有(メ
タ)アクリレートや他の(メタ)アクリレート等との共
重合体、ポリアルキレンイミン等が挙げられ、特にポリ
エチレンイミンが好適である。
【0011】前記高分子化合物(I)の数平均分子量
は、250〜20万、好ましくは250〜10万、より
好ましくは300〜1万である。分子量が250より小
さいと被覆層の可とう性に劣ることがあり、20万より
大きいと、被覆層の透明性に劣ることがある。
は、250〜20万、好ましくは250〜10万、より
好ましくは300〜1万である。分子量が250より小
さいと被覆層の可とう性に劣ることがあり、20万より
大きいと、被覆層の透明性に劣ることがある。
【0012】上記有機化合物(II)中の、アミノ基と反
応し得る官能基としては、例えば、(メタ)アクリル
基,エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基等が
挙げられる。
応し得る官能基としては、例えば、(メタ)アクリル
基,エポキシ基、メルカプト基、イソシアネート基等が
挙げられる。
【0013】前記有機化合物(II)中のSiOR1基
(R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を
表す。)としては、ガスバリア性、被覆層の形成時の収
縮低減のため、R1がメチルやエチルであることが好ま
しい。
(R1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を
表す。)としては、ガスバリア性、被覆層の形成時の収
縮低減のため、R1がメチルやエチルであることが好ま
しい。
【0014】有機化合物(II)の具体例としては、γ―
(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ
―(メタ)アクロキシプロピルトリエトキシシラン、γ
―(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ―(メタ)アクリロキシメチルプロピルジエトキ
シシラン、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
―グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ―
グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β―
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、β―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリエトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリエトキシ
シラン、γ―イソシアノプロピルトリメトキシシラン、
γ―イソシアノプロピルトリエトキシシラン等が挙げら
れる。
(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ
―(メタ)アクロキシプロピルトリエトキシシラン、γ
―(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ―(メタ)アクリロキシメチルプロピルジエトキ
シシラン、γ―グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ―グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
―グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ―
グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β―
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、β―(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリエトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、γ―メルカプトプロピルトリエトキシ
シラン、γ―イソシアノプロピルトリメトキシシラン、
γ―イソシアノプロピルトリエトキシシラン等が挙げら
れる。
【0015】前記有機化合物(II)としては、有機高分
子化合物(I)との反応容易性、作業時の取扱い性から
エポキシ基を含有していることが好ましい。
子化合物(I)との反応容易性、作業時の取扱い性から
エポキシ基を含有していることが好ましい。
【0016】また前記被膜には、前記有機高分子化合物
(I)と有機化合物(II)の混合物、前記有機化合物
(II)の加水分解縮合物、有機高分子化合物(I)と前
記有機化合物(II)との反応物のいずれを含んでいても
良い組成物から形成されていてもよい。
(I)と有機化合物(II)の混合物、前記有機化合物
(II)の加水分解縮合物、有機高分子化合物(I)と前
記有機化合物(II)との反応物のいずれを含んでいても
良い組成物から形成されていてもよい。
【0017】また本発明における被膜中には、下記一般
式(1) R2 mM(OR3)n (1) (ただし、式中、Mは金属元素、R2は炭素数1〜4の
アルキル基またはアミノ基と反応しない官能基を有する
炭素数1〜4のアルキル基、R3は水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基であり、nは1以上の整数でかつ
m+nは金属元素Mの原子価と一致する。)で示される
有機金属化合物(III)を含んでいてもよい。
式(1) R2 mM(OR3)n (1) (ただし、式中、Mは金属元素、R2は炭素数1〜4の
アルキル基またはアミノ基と反応しない官能基を有する
炭素数1〜4のアルキル基、R3は水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基であり、nは1以上の整数でかつ
m+nは金属元素Mの原子価と一致する。)で示される
有機金属化合物(III)を含んでいてもよい。
【0018】前記金属元素Mは、Si,Ti,Zrおよ
びAlからなる群より選ばれる少なくとも1種であるこ
とが好ましく、特にSiが上記有機化合物(II)との反
応性の点から望ましい。
びAlからなる群より選ばれる少なくとも1種であるこ
とが好ましく、特にSiが上記有機化合物(II)との反
応性の点から望ましい。
【0019】有機金属化合物(III)の具体例として
は、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルト
リイソプロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシ
ラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジ
メトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリメチ
ルメトキシシラン、γ―アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
―(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、 N−β―(アミノエチル)γ―アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ―アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ―アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、N−β―(アミノエチル)γ―アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、 N−β―(アミノエチル)γ―
アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリメチル
シラノール、テトライソプロポキシチタン、テトラブト
キシチタン、テトライソプロポキシジルコニウム、テト
ラブトキシジルコニウム、トリエチキシアルミニウム、
トリブトキシアルミニウム等が挙げられ、これらの1種
または2種以上を用いることができる。本発明において
は、被覆層の耐熱性の点からテトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシランが好ましい。
は、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルト
リイソプロポキシシラン、n−プロピルトリメトキシシ
ラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメ
トキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジ
メトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、トリメチ
ルメトキシシラン、γ―アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ―アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
―(アミノエチル)γ―アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、 N−β―(アミノエチル)γ―アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ―アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ―アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、N−β―(アミノエチル)γ―アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、 N−β―(アミノエチル)γ―
アミノプロピルメチルジエトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、トリメチル
シラノール、テトライソプロポキシチタン、テトラブト
キシチタン、テトライソプロポキシジルコニウム、テト
ラブトキシジルコニウム、トリエチキシアルミニウム、
トリブトキシアルミニウム等が挙げられ、これらの1種
または2種以上を用いることができる。本発明において
は、被覆層の耐熱性の点からテトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシランが好ましい。
【0020】上記有機化合物(II)および有機金属化合
物(III)は、予め、加水分解縮合したものや、また共
加水分解縮合をしたもの、また有機高分子化合物(I)
と反応した組成物を用いてもよい。
物(III)は、予め、加水分解縮合したものや、また共
加水分解縮合をしたもの、また有機高分子化合物(I)
と反応した組成物を用いてもよい。
【0021】前記被膜中には、本発明の効果を損なわな
い範囲で、硬化触媒、濡れ性向上剤、可塑剤、消泡剤等
の各種有機や無機の添加剤を使用してもよい。
い範囲で、硬化触媒、濡れ性向上剤、可塑剤、消泡剤等
の各種有機や無機の添加剤を使用してもよい。
【0022】前記被膜の形成方法としては特に限定され
ず、上記化合物(I)および(II)、必要により化合
物(III)を含む組成物を溶媒を用いて濃度調製した後、
ロールコーティング法、ディップコーティング法、バー
コーティング法、ダイコーティング法等の公知の塗工方
法を用いて被膜を形成することが可能である。
ず、上記化合物(I)および(II)、必要により化合
物(III)を含む組成物を溶媒を用いて濃度調製した後、
ロールコーティング法、ディップコーティング法、バー
コーティング法、ダイコーティング法等の公知の塗工方
法を用いて被膜を形成することが可能である。
【0023】本発明に用いるプラスチックフィルム基材
としては、透明であれば特に限定されないが、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリエチレンー2,6−ナフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートやこれらの共重合体等のポリエステ
ル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル
酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネー
ト、セロファン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポ
リスルフォン、ポリエーテルケトン、アイオノマー樹脂
等が挙げられる。汎用性からポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリアミドが好ましく用いられる。特に、ポリオ
レフィンを用いた場合は防湿性を向上する上で有効であ
る。
としては、透明であれば特に限定されないが、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリエチレンー2,6−ナフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレートやこれらの共重合体等のポリエステ
ル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル
酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネー
ト、セロファン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポ
リスルフォン、ポリエーテルケトン、アイオノマー樹脂
等が挙げられる。汎用性からポリオレフィン、ポリエス
テル、ポリアミドが好ましく用いられる。特に、ポリオ
レフィンを用いた場合は防湿性を向上する上で有効であ
る。
【0024】前記透明プラスチックフィルム基材は、全
光線透過率が50%以上、好ましくは70%以上、より
好ましくは80%以上のフィルムである。
光線透過率が50%以上、好ましくは70%以上、より
好ましくは80%以上のフィルムである。
【0025】前記透明プラスチックフィルム基材は、本
発明の効果を損なわない範囲で、フィルムをコロナ処
理、アンカーコート処理等の公知の手法を用いてもよ
い。
発明の効果を損なわない範囲で、フィルムをコロナ処
理、アンカーコート処理等の公知の手法を用いてもよ
い。
【0026】前記透明プラスチックフィルム基材の厚み
は、5〜500μmが好ましく、より好ましくは10〜
50μmである。5μmより薄いとフィルム強度が不十
分であったり、ピンホール等の欠陥が発生する可能性が
ある。500μmより厚いと被覆体の生産性に劣る場合
がある。
は、5〜500μmが好ましく、より好ましくは10〜
50μmである。5μmより薄いとフィルム強度が不十
分であったり、ピンホール等の欠陥が発生する可能性が
ある。500μmより厚いと被覆体の生産性に劣る場合
がある。
【0027】本発明の被膜の厚みは、0.1〜10μ
m、好ましくは0.3〜5μm、より好ましくは0.5
〜3μmである。0.1μmより薄いとガスバリア性が
不十分であり、10μmより厚いとゲルボフレックス試
験20回後のガスバリア性が低下する可能性がある。
m、好ましくは0.3〜5μm、より好ましくは0.5
〜3μmである。0.1μmより薄いとガスバリア性が
不十分であり、10μmより厚いとゲルボフレックス試
験20回後のガスバリア性が低下する可能性がある。
【0028】本発明のフィルムのゲルボフレックス試験
20回後の20℃60%Rhでの酸素透過度は、20c
c/m2・24hrs・atm以下と可とう性に優れてい
る。好ましくは10cc/m2・24hrs・atm以
下、より好ましくは5cc/m 2・24hrs・atm以
下である。
20回後の20℃60%Rhでの酸素透過度は、20c
c/m2・24hrs・atm以下と可とう性に優れてい
る。好ましくは10cc/m2・24hrs・atm以
下、より好ましくは5cc/m 2・24hrs・atm以
下である。
【0029】本発明でいう「ゲルボフレックス試験」
は、例えばゲルボフレックステスター(理学工業社製)
を用いて、20℃60%Rhで測定した試験を言う。
は、例えばゲルボフレックステスター(理学工業社製)
を用いて、20℃60%Rhで測定した試験を言う。
【0030】本発明のフィルムを防湿用途に用いる場合
は、プラスチック基材フィルムとしてポリオレフィンが
好ましく、特にポリプロピレンフィルムであることが望
ましい。そのときの40℃90%Rhでの透湿度は、1
0g/m2・24hrs以下、より好ましくは5g/m2
・24hrs以下であることが有用である。
は、プラスチック基材フィルムとしてポリオレフィンが
好ましく、特にポリプロピレンフィルムであることが望
ましい。そのときの40℃90%Rhでの透湿度は、1
0g/m2・24hrs以下、より好ましくは5g/m2
・24hrs以下であることが有用である。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なおフィルムの評価試験については、以下のとお
りに行った。
する。なおフィルムの評価試験については、以下のとお
りに行った。
【0032】ゲルボフレックス試験:ゲルボフレックス
テスター(理学工業社製)を用いて、20℃60%Rh
で行った。
テスター(理学工業社製)を用いて、20℃60%Rh
で行った。
【0033】酸素透過度:酸素透過度測定装置(モダン
コントロールズ社製)を用いて20℃60%Rhで測定
した。
コントロールズ社製)を用いて20℃60%Rhで測定
した。
【0034】透湿度:JIS Z0208に従い、40
℃90%Rhで行った。
℃90%Rhで行った。
【0035】参考例1 エポミンSP−018[ポリエチレンイミン、(株)日
本触媒の商品名]25g、γ―グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン30g、エタノール400gを混合し
て、70℃で3時間反応した。室温まで冷却後、水6g
とエタノール20gの混合液を加えて1時間反応後、さ
らにテトラメトキシシランオリゴマー[Mシリケート5
1、多摩化学(株)の商品名]120gとエタノール4
00gの混合液を加えて24時間反応し、被覆用組成物
1を得た。
本触媒の商品名]25g、γ―グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン30g、エタノール400gを混合し
て、70℃で3時間反応した。室温まで冷却後、水6g
とエタノール20gの混合液を加えて1時間反応後、さ
らにテトラメトキシシランオリゴマー[Mシリケート5
1、多摩化学(株)の商品名]120gとエタノール4
00gの混合液を加えて24時間反応し、被覆用組成物
1を得た。
【0036】参考例2 エポミンSP−018[ポリエチレンイミン、(株)日
本触媒の商品名]25g、γ―グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン7g、エタノール400gを混合し
て、70℃で3時間反応した。室温まで冷却後、水6g
とエタノール20gの混合液を加えて1時間反応後、さ
らにテトラメトキシシランオリゴマー[Mシリケート5
1、多摩化学(株)の商品名]120gとエタノール4
00gの混合液を加えて24時間反応し、被覆用組成物
2を得た。
本触媒の商品名]25g、γ―グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン7g、エタノール400gを混合し
て、70℃で3時間反応した。室温まで冷却後、水6g
とエタノール20gの混合液を加えて1時間反応後、さ
らにテトラメトキシシランオリゴマー[Mシリケート5
1、多摩化学(株)の商品名]120gとエタノール4
00gの混合液を加えて24時間反応し、被覆用組成物
2を得た。
【0037】実施例1 参考例1で得られた被覆用組成物1を、透明20μmO
PPフィルムに乾燥後の厚みが1μmになるように塗布
し、95℃10%Rhで10秒間乾燥後、40℃で3日
間処理し被覆フィルム1を得た。
PPフィルムに乾燥後の厚みが1μmになるように塗布
し、95℃10%Rhで10秒間乾燥後、40℃で3日
間処理し被覆フィルム1を得た。
【0038】この被覆フィルムの外観は目視試験で透明
であり、ゲルボフレックス試験前の酸素透過度は0.7
cc/m2・24hrs・atm、ゲルボフレックス試
験後の酸素透過度は1.2cc/m2・24hrs・a
tm、透湿度は4g/m2・24hrsであった。
であり、ゲルボフレックス試験前の酸素透過度は0.7
cc/m2・24hrs・atm、ゲルボフレックス試
験後の酸素透過度は1.2cc/m2・24hrs・a
tm、透湿度は4g/m2・24hrsであった。
【0039】比較例1 参考例2で得られた被覆用組成物を実施例1と同様にし
て、比較被覆フィルム1を得た。
て、比較被覆フィルム1を得た。
【0040】この被覆フィルムの外観は目視試験で白濁
しており、ゲルボフレックス試験前の酸素透過度は1
5.5cc/m2・24hrs・atm、ゲルボフレッ
クス試験後の酸素透過度は95.7cc/m2・24h
rs・atm、透湿度は5g/m2・24hrsであっ
た。
しており、ゲルボフレックス試験前の酸素透過度は1
5.5cc/m2・24hrs・atm、ゲルボフレッ
クス試験後の酸素透過度は95.7cc/m2・24h
rs・atm、透湿度は5g/m2・24hrsであっ
た。
【0041】
【発明の効果】上記の示したように、本発明によるガス
バリア性フィルムは、過酷な取扱い、具体的にはゲルボ
フレックス試験20回においても高性能なガスバリア性
を保持することが可能となった。従って、本発明のガス
バリア性フィルムは、食品包装用材料、液晶表示基板等
のディスプレー部品等の幅広い用途の要求に充分応える
ものである。
バリア性フィルムは、過酷な取扱い、具体的にはゲルボ
フレックス試験20回においても高性能なガスバリア性
を保持することが可能となった。従って、本発明のガス
バリア性フィルムは、食品包装用材料、液晶表示基板等
のディスプレー部品等の幅広い用途の要求に充分応える
ものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA02 AA12 AA31 AA35 AA36 AA38 AA39 AA40 AB12 AB13 AB24 AB39 AB67 AB68 BA05 CA07 4F100 AH02B AH02C AH06B AH06C AH08B AH08C AK01A AK07 AK31B AK31C AK52B AK52C AL05B AL05C AL06B AL06C AT00A BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C BA15 EH46 GB23 GB41 JD02 JD03 JD04 JK17 JN01 JN01A YY00
Claims (2)
- 【請求項1】 透明プラスチックフィルム基材の少なく
とも片面に、アミノ基を有する有機高分子化合物(I)
と、有機高分子化合物(I)のアミノ基と反応し得る官
能基およびSiOR1基(R1は、水素原子または炭素数
1〜4のアルキル基を表す。)を分子内に有する有機化
合物(II)とを含む組成物から得られる被膜を有する透
明フィルムであって、該フィルムのゲルボフレックス試
験20回後の20℃60%Rhでの酸素透過度が20c
c/m2・24hrs・atm以下であるガスバリア用透
明フィルム。 - 【請求項2】 前記被膜が、前記有機高分子化合物
(I)と有機化合物(II)と下記一般式(1) R2 mM(OR3)n (1) (ただし、式中、Mは金属元素、R2は炭素数1〜4の
アルキル基またはアミノ基と反応しない官能基を有する
炭素数1〜4のアルキル基、R3は水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基であり、nは1以上の整数でかつ
m+nは金属元素Mの原子価と一致する。)で示される
有機金属化合物(III)とを含む組成物から得られるも
のである請求項1に記載のガスバリア用透明フィルム。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000249753A JP2002059516A (ja) | 2000-08-21 | 2000-08-21 | ガスバリア用透明フィルム |
TW090120317A TWI265861B (en) | 2000-08-21 | 2001-08-17 | Gas barrier resin |
KR1020010049972A KR100550109B1 (ko) | 2000-08-21 | 2001-08-20 | 가스 배리어용 수지성형체 |
CNB01137599XA CN1207142C (zh) | 2000-08-21 | 2001-08-21 | 阻气用树脂成型体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000249753A JP2002059516A (ja) | 2000-08-21 | 2000-08-21 | ガスバリア用透明フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002059516A true JP2002059516A (ja) | 2002-02-26 |
Family
ID=18739446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000249753A Pending JP2002059516A (ja) | 2000-08-21 | 2000-08-21 | ガスバリア用透明フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002059516A (ja) |
-
2000
- 2000-08-21 JP JP2000249753A patent/JP2002059516A/ja active Pending
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