JPH06220401A - 水系表面処理用組成物および該組成物を用いた表面処理樹脂成形体、ガスバリヤ材および感熱熱転写熱スティック防止剤用塗料 - Google Patents

水系表面処理用組成物および該組成物を用いた表面処理樹脂成形体、ガスバリヤ材および感熱熱転写熱スティック防止剤用塗料

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JPH06220401A
JPH06220401A JP5008565A JP856593A JPH06220401A JP H06220401 A JPH06220401 A JP H06220401A JP 5008565 A JP5008565 A JP 5008565A JP 856593 A JP856593 A JP 856593A JP H06220401 A JPH06220401 A JP H06220401A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガスバリヤ性に優れ、透明であり、非処理物
の物性を損なわないような可撓性を有する表面処理被膜
を形成し得る水系の表面処理用組成物を提供すること、
およびこのような優れた特性を持つガスバリヤ材を提供
することと、さらに該組成物を用いた感熱熱転写熱ステ
ィック防止剤を提供することを目的とする。 【構成】 特定のシラン化合物とこのシラン化合物との
反応性を有する有機化合物または有機金属化合物を所定
の組合わせで反応させて得られる反応性化合物と四級ア
ンモニウム塩化合物、および水を含有する水系表面処理
用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリヤ性、透明性
かつ可撓性に優れた被膜を形成し得る水系の表面処理用
組成物および該組成物によって表面処理されたガスバリ
ヤ材と、高性能なる感熱熱転写熱スティック防止剤用塗
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸素、窒素、炭酸ガス、水蒸気等の気体
の透過度が極めて小さいガスバリヤ材は包装用材料等の
分野において需要が増大している。ガスバリヤ性をプラ
スチックフィルムまたはシート等成形体材料に付与する
ためには、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩
化ビニリデン系共重合体、ポリメタキシリレンアジパミ
ド等の気体不透過性素材で成形体を作成する、これら
の気体不透過性素材を他の材料にラミネートまたはコー
ティングする、アルミ箔をフィルム状材料にラミネー
トする、金属酸化物を蒸着する等の方法が知られてい
る。
【0003】しかし、の気体不透過性素材の内、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体やポリメタキシリレン
アジパミドは吸湿性が大きく、吸湿に伴ってガスバリヤ
性が大幅に低下するという問題があり、塩化ビニリデン
系共重合体は塩素原子を含んでいるため公害の原因とな
る恐れがある。また、のアルミ箔ラミネートフィルム
では、包装された内容物を外から見ることができず、
の金属蒸着フィルムは可撓性等を低下させるため、包装
時に蒸着層にクラックを生じ易く、ガスバリヤ性の低下
を引き起こすという問題があった。
【0004】これらの問題を解決するために、緻密な分
子構造を有し、耐候性、硬度、耐薬品性に優れたポリシ
ロキサンを用いて、プラスチックフィルムの表面処理を
行なうことが研究されている。しかしながらポリシロキ
サンの原料として用いられるテトラアルコキシシラン
は、加水分解縮合反応点が4つもあるため縮合時の体積
収縮率が大きく、クラックやピンホールのない被覆膜を
得ることは困難であった。
【0005】そこで加水分解縮合反応点が3つしかない
アルキルトリアルコキシシランを単独もしくはテトラア
ルコキシシランと共加水分解縮合を行なうことによっ
て、クラックやピンホールの発生を抑えることが提案さ
れた。しかしアルキルトリアルコキシシランは反応性が
低いので、アルキルトリアルコキシシランの単独使用で
は縮合せずに残存する単量体が多くなり、またテトラア
ルコキシシランとの併用ではなかなか均一な共加水分解
縮合ができないのが現状であった。さらにこれらのシラ
ン系表面処理用組成物は、プラスチックフィルム素材と
の親和性がなく濡れ性が悪いので、成膜性に劣るという
問題もあった。
【0006】また特開平2-286331号公報には、アルコキ
シシランを加水分解縮合し、プラスチックフィルムに被
覆することが示されているが、この方法ではアルコキシ
シラン成分のみをフィルムにコーティングするため、フ
ィルムの可撓性が著しく損なわれるものであった。
【0007】上記観点から、例えば特開平1-278574号公
報には、テトラアルコキシシシラン等のアルコキシシラ
ン加水分解物を反応性ウレタン樹脂と組み合わせること
によって表面処理被膜のクラックを抑えることが開示さ
れている。しかし、反応性ウレタン樹脂は溶媒として用
いられているアルコール類と反応するため、アルコキシ
シラン加水分解物と反応性ウレタン樹脂が充分複合化さ
れずに相分離を起こして、被膜が不透明になることがあ
った。
【0008】以上のように、一般にアルコキシシラン類
の加水分解の溶媒としては、アルコール等の極性有機溶
剤が広く用いられているが、有機溶剤による公害、作業
上の安全衛生、省資源等の面から、有機溶剤を含まない
か、あるいは、溶剤を極力少なくする水系への移行が望
まれている。
【0009】一方、近年ファクシミリやプリンターに、
加熱時に発色するような2成分を分散した感熱発色層を
基材上に設けた感熱記録方式が多用されている。しかし
ながら、この方式は、保存性が悪い、記録後改ざんされ
やすい、耐溶剤性に劣る、等の欠点を有しているため、
これらの欠点を改良するものとして、転写型の感熱記録
方式が知られている。
【0010】転写型感熱記録方式とは、受容シート(例
えば普通紙)に感熱熱転写体を通して加熱ヘッドの熱パ
ルスにより印字を行なうものであり、感熱熱転写体とし
て受容シートに接する側の面に熱溶融性インキ層や熱昇
華性染料含有層等の熱転写性インキ層を設けたものが一
般に知られている。最近では、印字性能及び印字速度の
向上が望まれ、ベースフィルムの膜厚を薄くしたり、加
熱ヘッドにかける熱量を多くしたりする工夫がなされて
いるが、これらの方法ではベースフィルムにかかる熱負
荷が大きくなり、ベースフィルムが溶融されて加熱ヘッ
ドの走行に支障をきたすといった問題点が生じる。この
ような現象を一般に熱スティックという。
【0011】この熱スティックを改善するために、種々
の試みが提案されている。例えば、特開昭55−746
7号ではシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性樹脂
をベースフィルムの一方の面に塗布する方法が提案され
ているが、これらの耐熱性樹脂を塗膜化するためには1
00℃以上で数時間の加熱硬化処理を必要とするのに加
え、シリコーン樹脂はベースフィルムに対する密着性
が、またエポキシ樹脂は皮膜表面の潤滑性が劣ってお
り、満足できる熱スティック防止効果は得られていない
のが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記諸問
題を考慮して、ガスバリヤ性に優れ、透明であり、非処
理物の物性を損なわないような可撓性を有する表面処理
被膜を形成し得る水系の表面処理用組成物を提供するこ
とを目的とし、またこのような優れた特性を持つ表面処
理樹脂成形体およびガスバリヤ材を提供することを第2
の目的とする。さらに、上記水系表面処理用組成物を利
用して高性能な感熱熱転写熱スティック防止剤用塗料を
提供することを第3の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、水系表面処理
用組成物が、(1) 下記一般式(A)で示されるシラン化
合物と、
【0014】
【化4】
【0015】[式中R1,R2 は同一または異なっていて
もよく、水素原子、低級アルキル基、アリール基、不飽
和脂肪族残基または炭素鎖に直結した官能基を有する置
換基を、R3 は同一または異なっていてもよく、水素原
子、低級アルキル基、またはアシル基を表わし、xおよ
びyは0〜3の整数を表わす(ただしx+yは3以下の
整数である)] 前記シラン化合物(A)中のR1 またはR2 のうちの官
能基および/またはSi (OR3)基との反応性を持つ官
能基を分子内に2個以上有する有機化合物(B)との反
応生成物(AB)、(2) 上記シラン化合物(A)が、上
記有機化合物(B)との反応前かまたは反応後に加水分
解縮合した反応生成物(PAB)、(3) 上記シラン化合
物(A)と、下記一般式(C)で示される有機金属化合
物と、 R4 mM (OR5)n …(C) (式中Mは金属元素、R4 は同一または異なっていても
よく、水素原子、低級アルキル基、アリール基または不
飽和脂肪族残基を表わし、R5 は同一または異なってい
てもよく、水素原子、低級アルキル基またはアシル基を
表わし、mは0または正の整数、nは1以上の整数でか
つm+nは金属元素Mの原子価と一致する)
【0016】上記有機化合物(B)との反応生成物(A
BC)、(4) 上記シラン化合物(A)が、上記有機金属
化合物(C)と上記有機化合物(B)との反応前かまた
は反応後に(共)加水分解縮合した反応生成物(PAB
C)、の (1)〜(4) よりなる群から選択される1種以上
の反応性化合物、四級アンモニウム塩を含む化合物、お
よび水を含むものであることを要旨とする。また上記シ
ラン化合物(A)が下記一般式(A’)で示されるシラ
ン化合物であり、
【0017】
【化5】 [式中A1 はアルキレン基、R6 は水素原子、低級アル
キル基、または
【0018】
【化6】
【0019】(式中A2 は直接結合またはアルキレン基
を、R10, R11は水素原子または低級アルキル基を示
す)で表わされる基、R7 は水素原子または低級アルキ
ル基、R8 は同一または異なる低級アルキル基、アリー
ル基または不飽和脂肪族残基、R9 は水素原子、低級ア
ルキル基またはアシル基を意味し(ただしR6 ,R7,R
10, R11のうち少なくとも1つが水素原子である)、w
は0、1、2のいずれか、zは1〜3の整数を表わす
(ただしw+z=3である)]かつ前記有機化合物(B)
が、アミノ基と反応し得る官能基および/またはシラン
化合物(A’)中の−Si (OR9)と反応し得る官能基
を、分子内に2個以上有する有機化合物(B’)である
ことが好ましい水系表面処理用組成物の実施態様であ
る。さらに上記組成物で処理された表面処理樹脂成形体
とガスバリヤ材および上記組成物を用いた感熱熱転写熱
スティック防止剤用塗料も本発明に含まれる。
【0020】
【作用】本発明において用いられるシラン化合物(A)
としては、下式を満足するものであれば限定されずその
1種以上を使用できる。
【0021】
【化7】
【0022】(ただし、式中R1,R2,R3,x,yの持つ
意味は前記と同じである) これらシラン化合物(A)の具体例としては、後述のシ
ラン化合物(A’)として例示されるもののほかに、メ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシ
シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルト
リブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエ
チルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシ
シラン、イソブチルトリエトキシシラン、ジフェニルジ
メトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−
グリシドプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキ
シシラン等が挙げられる。
【0023】特に本発明の水系表面処理用組成物(以下
「水系」を省略することがある)では、上記シラン化合
物(A)が下記一般式(A’)で示されるシラン化合物
であることが好ましい実施態様である。
【0024】
【化8】
【0025】(式中A1,R6,R7,R8,R9,w,zの意味
は前記と同じである) 上記(A’)の具体例としては、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリイ
ソプロポキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミ
ノプロピルトリブトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
メチルジイソプロポキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジメトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
エチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルエチルジイソプロポキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジブトキシ
シラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
ブトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
γ−アミノプロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ
−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、γ−アミノ
プロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピル
エチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジ
イソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジブ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリアセトキシシラ
ン等が挙げられる。
【0026】本発明の表面処理用組成物に使用される有
機化合物(B)は、シラン化合物(A)[以下特に断ら
ない限り(A)の中には(A’)が含まれるものとす
る]中のR1 またはR2 のうちの官能基および/または
Si (OR3)基との反応性を持つ官能基を分子内に2個
以上有する化合物(B)である。従って、有機化合物
(B)の持つ官能基は、使用されるシラン化合物(A)
の構造に合わせて適切に選択されなければならない。例
えば、シラン化合物中の官能基がグリシジル基とSi
(OR3)基を持っている場合には、有機化合物(B)中
には水酸基、アミノ基、カルボキシル基等が存在する必
要性がある。
【0027】その他の例としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ノナエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
プロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等
のグリコール類、ヘキサメチレンジアミン等のジアミン
類、酒石酸、アジピン酸等のジカルボン酸類、ポリアク
リル酸等のカルボキシル基含有水溶性重合体等が上げら
れ、これらの1種または2種以上を用いることができる
が、耐加水分解性および反応性の面から、ジアミン類が
好ましい。
【0028】本発明でシラン化合物(A’)を特に用い
る場合には、有機化合物(B’)の持つ2個以上の官能
基はエポキシ基、カルボキシル基、イソシアネート基、
オキサゾリン基等となって、これらの官能基は化合物
(B’)中、同一であっても異なっていてもよい。この
ような有機化合物(B’)の具体例としては、エチレン
グリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグ
リシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、ノナエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、
ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘ
キサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグ
リコールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジ
ルエーテル、o−フタル酸ジグリシジルエーテル、グリ
セロールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテ
ル類;グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセ
ロールトリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス
(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリメチ
ロールプロパントリグリシジルエーテル等のトリグリシ
ジルエーテル類;ペンタエリスリトールテトラグリシジ
ルエーテル等のテトラグリシジルエーテル類;その他ポ
リグリシジルエーテル類あるいはグリシジル基を官能基
として有する重合体類;酒石酸、アジピン酸等のジカル
ボン酸類;ポリアクリル酸等の含カルボキシル基重合
体;ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート等のイソシアネート類;オキサゾリン含有
重合体;脂環式エポキシ化合物等が挙げられ、これらの
うち1種または2種以上を用いることができるが、反応
性の面からグリシジル基を2個以上有している化合物が
好ましく用いられる。
【0029】上記有機化合物(B)[以下特に断らない
限り(B)の中には(B’)が含まれるものとする]の
使用量はシラン化合物(A)の総量に対して0.1〜3
00重量%、好ましくは1〜200重量%とするのが良
い。有機化合物(B)はシラン化合物(A)中の官能基
と反応し架橋剤成分として働く。有機化合物(B)が
0.1重量%より少ないと、被膜の可撓性が不充分とな
り、300重量%を超えて使用すると、ガスバリヤ性が
低下する可能性があるため好ましくない。
【0030】また、本発明の表面処理用組成物を感熱熱
転写熱スティック防止剤用塗料として用いる場合には、
有機化合物(B’)がアミノ基またはイミノ基と反応し
得る官能基および/またはシラン化合物(A’)中の−
Si (OR13) と反応し得る官能基を、分子内に2個以
上有していることが好ましい。
【0031】本発明で用いられる有機金属化合物(C)
としては、下記一般式(C)で表わせるものであれば特
に限定されない。 R4 mM(OR5n …(C) (ただし、M, R4,R5,m,nは前記と同じ意味を持
つ)
【0032】具体例としては、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン等のアルコキシシラン類;チタニ
ウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキ
シド、チタニウムテトラブトキシド等のチタニウムアル
コキシド類;ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニ
ウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラブト
キシド等のジルコニウムアルコキシド類;アルミニウム
トリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、
アルミニウムトリブトキシド等のアルミニウムアルコキ
ド類;テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシ
シラン等のアシロキキシラン類;トリメチルシラノール
等のシラノール類が挙げられ、これらの1種または2種
以上を用いることができる。
【0033】有機金属化合物(C)は皮膜の耐薬品性、
耐熱性の向上に有効であるが、シラン化合物(A)に対
して0〜200モル%程度、好ましくは0〜100モル
%使用されることが望まれる。200%より多く使用す
ると、急にゲル化することがある。
【0034】本発明の表面処理用組成物に用いられる反
応性化合物は、シラン化合物(A)と、有機化合物
(B)(B’を含む)および有機金属化合物(C)の3
種類を次のように反応させたものである。 (1) シラン化合物(A)と有機化合物(B)との反応生
成物(AB) (2) シラン化合物(A)が、有機化合物(B)との反応
前が反応後に加水分解縮合したもの(PAB) (3) シラン化合物(A)と、有機化合物(B)および有
機金属化合物(C)との反応生成物(ABC) (4) シラン化合物(A)が、有機化合物(B)と有機金
属化合物(C)との反応前かまたは反応後に(共)加水
分解縮合したもの(PABC)
【0035】上記(1) 〜(4) の内(2) および(4) はさら
に次のように分けることができる。 (2) に属するもの (5) シラン化合物(A)の加水分解縮合物を有機化合物
(B)と反応させたもの(PAB−1) (6) シラン化合物(A)と有機化合物(B)との反応生
成物(AB)を加水分解縮合させたもの(PAB−2) (4) に属するもの (7) シラン化合物(A)の加水分解縮合物を有機化合物
(B)および有機金属化合物(C)と反応させたもの
(PABC−1) (8) シラン化合物(A)と有機化合物(B)および有機
金属化合物(C)を反応させた後に共加水分解縮合させ
たもの(PABC−2)
【0036】本発明の表面処理用組成物には上記反応性
化合物 (1)〜(8) の1種以上と共に、四級アンモニウム
塩を含む化合物および水が必須的に含まれる。四級アン
モニウム塩を含む化合物としては、特に限定されない
が、具体的には、アルキルトリメチルアンモニウム塩、
ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチル
ベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩が例示
され、これらは前記反応性化合物100重量部に対して
0.001〜5重量部含有される。これらの四級アンモ
ニウム塩類は、シラノールとのイオン的な親和性のた
め、架橋点を制御してゲル化を防ぐ働きを有することが
明らかとなった。このため反応性に富むシラン化合物を
水系で用いても、保存安定性および成膜性に優れた水系
表面処理用組成物を与えることができるのである。
【0037】本発明では溶媒である水の量は、塗布条件
および粘度等に応じて任意に決めることができるが、シ
ラン化合物に対しモル比で、好ましくは5倍以上、より
好ましくは10倍以上の量を用いることが望ましい。水
の量が5倍未満であると、固形分濃度が高すぎて成膜性
が悪くなることがある。また成膜時の濡れ性を改善する
面から、アルコール類等の水溶性有機溶剤を全溶剤の2
5重量%未満の量で用いてもよい。用いられる水溶性有
機溶剤としては例えばメタノール、エタノール、イソプ
ロパノール等を挙げることができる。
【0038】本発明の表面処理用組成物には、本発明の
効果を損なわない範囲で、硬化触媒、濡れ性改良剤、可
塑剤、消泡剤、増粘剤等の無機、有機系各種添加剤を必
要に応じて添加することができる。
【0039】本発明の表面処理用組成物によって被覆さ
れる基材としては樹脂成形体が使用される。成形体を形
成する樹脂としては特に限定されないが、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリエチレン-2,6- ナフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートやこれらの共重合体等のポリエステル系樹
脂;ポリオキシメチレン等のポリアミド系樹脂;ポリス
チレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、セロ
ハン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレ
ンスルフォン、ポリスルフォン、ポリエーテルケトン、
アイオノマー樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂;メラ
ミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ユリ
ア樹脂、珪素樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。成
形体の形状としては、フィルム状、シート状、ボトル状
等用途に応じて選択できる。特に加工のし易さから、熱
可塑性プラスチックフィルムが好ましい。
【0040】表面処理用組成物を上記樹脂成形体に被覆
する方法は特に限定されず、ロールコーティング法、デ
ィップコーティング法、バーコーティング法、ノズルコ
ーティング法あるいはこれらを組み合わせた方法が採用
される。なお、被覆を行なう前に樹脂成形体にコロナ処
理等の表面活性化処理や、ウレタン樹脂等の公知のアン
カー処理を行なうこともできる。また表面処理用組成物
を樹脂成形体に被覆した後にラミネート処理や他の公知
の処理を行なってもよい。このようにして得られる表面
処理樹脂成形体はガスバリヤ材としても有用である。
【0041】被覆後は被膜の硬化および乾燥を行なう
が、本発明の表面処理用組成物は常温でも硬化・乾燥す
る。より早く硬化・乾燥させる場合には、樹脂成形体の
耐熱温度以下で加熱するとよい。被膜の厚みは、乾燥後
で0.001〜20μm、より好ましくは0.01〜1
0μmが適している。0.001μmより薄いと被膜が
均一にならずピンホールが発生し易くなり、また20μ
mより厚くすると被膜にクラックが生じ易くなるので好
ましくない。
【0042】本発明の表面処理用組成物においては、シ
ラン化合物成分として硬化時の体積収縮が少ない反応性
化合物の(PAB−1〜3)および(PABC−1〜
3)を多く用いると、確実に被膜中のクラックの発生を
防止することができる。また、有機金属化合物(C)の
使用は、被膜の耐熱性や耐薬品性の向上に有効である。
【0043】本発明の表面処理用組成物は感熱熱転写材
用熱スティック防止剤として適用することもできる。そ
の一適用例を図1に示した。ベースフィルム1の一方の
面に熱転写性インキ層2を設け、ベースフィルム1の他
方の面に本発明の熱スティック防止剤からなる熱スティ
ック防止層3を設けることによって、感熱熱転写材が構
成されている。熱転写性インキ層2は従来使用されてい
る熱溶融性インキ層や熱昇華性染料含有層等であり、従
来公知の方法で塗工又は印刷により形成される。本発明
の熱スティック防止層3は、耐熱性を有し、滑り性が良
く、熱スティック防止能が大きいものであり、かつ上記
表面処理用組成物を通常の塗工機や印刷機などでベース
フィルムに適用するだけで得ることができる。
【0044】また必要により、ベースフィルム1と熱ス
ティック防止層3の間に接着層を設けることも可能であ
る。熱スティック防止層3の厚さは、0.1〜5μmが
好適である。熱スティック防止層は、本発明の熱スティ
ック防止剤を用いて従来公知の方法で塗工または印刷に
よって形成できるが、その形成に際し硬化触媒を必要に
応じ使用してもよい。ベースフィルムは従来使用されて
いるものが使用でき、例えばポリエステルフィルム、ポ
リカーボネートフィルム、セルロースアセテートフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、セロハン等が挙げられ
る。
【0045】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、特性試験の評価は次の方法で行なった。 〈酸素透過度〉JIS K 7126に従い、東洋精機製作所製の
ガス透過率測定装置により測定した。 〈可撓性〉表面処理用組成物を25μmポリエチレンテレ
フタレート(以下PETと略す)にディッピング法で所
定の厚さに塗布した後、乾燥した被覆フィルムを 180°
に折曲げ、クラックが生じなかったものを○、クラック
が生じたものを×とした。
【0046】〈透明性〉可撓性評価試験と同様にして被
覆処理したPETフィルムを未処理のものと目視によっ
て比較し、透明度に差がないものを○、白濁等の濁りが
生じたものを×とした。 〈保存安定性〉表面処理用組成物を23℃で1ケ月保存
した後、目視で透明なものを○、沈殿等の生じたものを
×とした。
【0047】参考例1(樹脂成形体の前処理) ウレタンコート剤タケネートA−3(武田薬品工業社
製)10g とタケラックA−310(同社製)60g 、およ
び酢酸エチル600gを混合し、ウレタンアンダーコート剤
を得た。このアンダーコート剤を25μmPETフィルム
にディッピング法によって 2.0μm厚に塗布し、 120℃
で10分乾燥を行なった。得られたフィルムは透明で、可
撓性は○、酸素透過度は71.19cc/m2・24hrs・atmであっ
た。
【0048】実施例1 水100 g 、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
(以下LTMACと略す)0.2gを混合した液に、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン(以下APTMSと略
す)20g を加え、21℃で24時間撹拌し、APTMS加水
分解縮合物を得た。このAPTMS加水分解縮合物溶液
中へエチレングリコールジグリシジルエーテル(以下1
EDGEと略す)2g を加え、21℃で5時間撹拌し、表
面処理組成物を得た。この組成物を参考例1で得られた
樹脂成形体にディッピング法によって塗布し、21℃で24
時間放置し乾燥した。得られた表面処理フィルムは、透
明で可撓性は○、酸素透過度は3.95cc/m2・24hrs・atm で
あった。また表面処理用組成物は23℃で1ケ月保存した
後も、沈殿は生じておらず透明であった。
【0049】実施例2〜13 表1に示したように種々の条件を変えた以外は実施例2
と同じようにして表面処理フィルムを作成し、特性試験
を行なった。結果を表1に併記した。
【0050】実施例14 水100 g 、LTMAC0.2gを混合した液に、APTMS
20g を加えて、21℃で24時間撹拌し、APTMS加水分
解縮合物を得た。このAPTMS加水分解縮合物溶液中
へ1EDGE2g を加え、21℃で5時間撹拌した後、テ
トラメトキシシラン(以下TMOSと略す)5g を加
え、表面処理用組成物を得た。この組成物を実施例1と
同様に塗布・乾燥後、特性試験を行なって結果を表1に
併記した。
【0051】実施例15 水130 g 、LTMAC0.2g、濃塩酸0.4gを混合した液に
TMOS10g を加え、21℃で24時間撹拌し、TMOS加
水分解縮合物を得た。このTMOS加水分解縮合物溶液
中へAPTMS15g 、1EDGE2g を加え、21℃で5
時間撹拌し、表面処理用組成物を得た。この組成物を実
施例1と同様に塗布・乾燥後、特性試験を行なって結果
を表1に併記した。
【0052】実施例16 APTMS15g とメタノール15g 、1EDGE2g を混
合し、21℃で5時間撹拌した後、TMOS5g と水100
g、LTMAC0.2gを加えて、21℃で24時間撹拌し、表
面処理用組成物を得た。この組成物を実施例1と同様に
塗布・乾燥後、特性試験を行なって、結果を表1に併記
した。
【0053】実施例17 水100 g、LTMAC0.4g、 濃塩酸0.4gを混合した液にメ
チルトリメトキシシラン(以下MTMOSと略す)20g
を加え、21℃で24時間撹拌し、MTMOS加水分解縮合
物を得た。このMTMOS加水分解縮合物溶液中へジエ
チレングリコール2g を加え、21℃で7時間撹拌し、表
面処理用組成物を得た。この組成物を実施例1と同様に
塗布・乾燥後、特性試験を行なって、結果を表1に併記
した。
【0054】実施例18 APTMS10g とメタノール15g 、1EDGE2g を混
合し、21℃で5時間撹拌した。この溶液に水100 g とL
TMAC0.2gを加え、21℃で24時間撹拌し、表面処理用
組成物を得た。この組成物を実施例1と同様に塗布・乾
燥後、特性試験を行なって、結果を表1に併記した。
【0055】比較例1 水100 g 、LTMAC0.2 g を混合した液に、APTM
S20g を加えて、21℃で24時間撹拌し、表面処理用組成
物を得た。この組成物を参考例1で得られた樹脂成形体
に塗布し、21℃で24時間放置し乾燥した。得られた表面
処理フィルムの膜厚は0.8 μmで透明であった。また可
撓性は×、酸素透過度は6.22cc/m2 ・24hrs・atm であり
表面処理組成物の保存安定性は○であった。
【0056】比較例2〜5 表2に示したように種々の条件を変えた以外は比較例1
と同じようにして表面処理フィルムを作成し、特性試験
を行なった。結果を表2に併記した。
【0057】比較例6 水8g、LTMAC0.2 g を混合した液に、APTMS20
g を加えて、21℃で24時間撹拌し、APTMS加水分解
縮合物を得た。このAPTMS加水分解縮合物溶液中へ
1EDGE2g を加え、21℃で5時間撹拌し、表面処理
用組成物を得た。この組成物を比較例1と同様に塗布・
乾燥後、特性試験を行なって、結果を表2に併記した。
【0058】比較例7 APTMS20g 、水100 g 、LTMAC0.2 g を混合し
て、21℃で24時間撹拌し、APTMS加水分解縮合物を
得た。このAPTMS加水分解縮合物溶液中へTMOS
5g を加え、表面処理組成物を得た。この組成物を比較
例1と同様に塗布乾燥性試験を行い、結果を表2に併記
した。
【0059】比較例8 TMOS5g 、水130g、LTMAC0.2 g 、濃塩酸0.4
g を混合して、21℃で24時間撹拌し、TMOS加水分解
縮合物を得た。このTMOS加水分解縮合物溶液中へA
PTMS15g を加え、表面処理用組成物を得た。この組
成物を比較例1と同様に塗布・乾燥後、特性試験を行な
って結果を表2に併記した。
【0060】比較例9 APTMS20g 、水100gを混合して、21℃で24時間撹拌
し、表面処理用組成物を得た。この組成物を比較例1と
同様に塗布・乾燥後、特性試験を行なって、結果を表2
に併記した。
【0061】比較例10 APTMS20g 、水100gを混合して、21℃で24時間撹拌
し、APTMS加水分解縮合物を得た。この縮合物に1
EDGE2g を加えて、21℃で5時間撹拌し、表面処理
用組成物を得た。この組成物を比較例1と同様に塗布・
乾燥後・特性試験を行なって、結果を表2に併記した。
【0062】
【表1】
【0063】*1 酸素透過度の単位は[cc/m2・24hrs・a
tm] である。 *2 実施例7のみ乾燥条件は80℃・30分で、その他は
すべて21℃・24時間乾燥である。 *3 実施例10は四級アンモニウム塩を含む化合物と
して、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライドを
用いた。その他はすべてLTMACを用いた。 *4 実施例18のAPTMSは1EDGEとの反応
後、水を加えて加水分解反応を行なった。
【0064】
【表2】
【0065】*1 酸素透過度の単位は[cc/m2・24hrs・a
tm] である。 *2 比較例9および比較例10には四級アンモニウム
塩を含む化合物は加えなかった。 なお、表1および表2中の化合物の略号は次のとおりで
ある。 APTMS :γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン APTES :γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン NAEAPTMS:N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン TMOS :テトラメトキシシラン TEOS :テトラエトキシシラン MTMOS :メチルトリメトキシシラン TBOT :チタニウムテトラブトキシド 1EDGE :エチレングリコールジグリシジルエー
テル 2EDGE :ジエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル 4EDGE :テトラエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル PE4GE :ペンタエリスリトールテトラグリシジ
ルエーテル EG :エチレングリコール 2EG :ジエチレングリコール 1EDEE :エチレングリコールジエチルエーテル LTMAC :ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド
【0066】実施例19 水100 g にラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
0.2 g を加えて撹拌した後、この液へγ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン20g を30℃条件下で30分かけて滴
下した。30℃で30分撹拌の後、ジエチレングリコールジ
グリシジルエーテルを3g 加え、さらに撹拌を1時間続
け、ポリマー溶液1を得た。このポリマー溶液1を厚さ
6μmのポリエチレンテレフタレートのベースフィルム
の片面にバーコーターで塗布した後加熱乾燥して、厚さ
1.5 μmの熱スティック防止層を形成した。次いで、ベ
ースフィルムのもう一方の面に厚さ2μmの熱転写性イ
ンキ層を設け、感熱熱転写材(1) を得た。
【0067】実施例20 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン20g とエチレン
グリコールジグリシジルエーテル4g を混合し、30℃で
3時間撹拌した。この液へ、水100 g とラウリルトリメ
チルアンモニウムクロライド0.2 g を1時間で滴下し、
さらに2時間撹拌を続けポリマー溶液2を得た。このポ
リマー溶液2を厚さ6μmのポリエチレンテレフタレー
トのベースフィルムの片面にバーコーターで塗布した後
加熱乾燥して、厚さ1.5 μmの熱スティック防止層を形
成した。次いで、ベースフィルムのもう一方の面に厚さ
2μmの熱転写インキ層を設け、感熱熱転写材(2) を得
た。
【0068】実施例21 水100 g にジステアリルジメチルアンモニウムクロライ
ドを0.2 g 加えて撹拌した後、この液へメチルトリメト
キシシラン20g を30℃で30分かけて滴下した。30℃で3
時間撹拌の後、トリエチレングリコールを2g 加え、さ
らに撹拌を1時間続け、ポリマー溶液3を得た。このポ
リマー溶液3を厚さ6μmのポリエチレンテレフタレー
トのベースフィルムの片面にバーコーターで塗布した後
加熱乾燥して、厚さ1.5 μmの熱スティック防止層を形
成した。次いで、ベースフィルムのもう一方の面に厚さ
2μmの熱転写性インキ層を設け、感熱熱転写材(3) を
得た。
【0069】比較例11 実施例19において、ジエチレングリコールジグリシジ
ルエーテルを使用しない以外は実施例19と同様にし
て、比較用の感熱熱転写材用熱スティック防止剤を調製
した。これを用いて、実施例19と同様にして熱スティ
ック防止層を形成し、次いで熱転写性インキ層を設け、
比較感熱熱転写材(1) を得た。
【0070】比較例12 実施例20において、ラウリルトリメチルアンモニウム
クロライドを使用しない以外は実施例20と同様にして
ポリマー溶液を調製した。しかし、このポリマー溶液
は、1ケ月後に沈殿が生成した。
【0071】比較例13 実施例19において、熱スティック防止層を形成しなか
った以外は実施例19と同様にして、比較感熱熱転写材
(3) を得た。
【0072】実施例22〜24および比較例14〜15 実施例19〜21および比較例11,13で得られた感
熱熱転写材(1) 〜(3)および比較感熱熱転写材(1) ,(3)
について、サーマルヘッド印字試験装置(松下電子部
品(株))を使用して、記録紙に熱転写試験を行なっ
た。なお試験条件は、加電圧:20V、印字速度:2mm/
秒であった。熱転写試験時の熱スティック現象の有無を
サーマルヘッドの走行状態を観察することにより評価し
た。また、熱転写試験後のサーマルヘッドの汚染状態も
調べた。これらの結果を表3に示した。
【0073】
【表3】
【0074】
【発明の効果】本発明の水系表面処理用組成物を用いる
ことにより、ガスバリヤ性、可撓性に優れた透明な被膜
を形成することができた。本発明の表面処理用組成物に
処理された樹脂成形体は包装材料分野等でのガスバリヤ
材として有用である。また、本発明の表面処理用組成物
を用いて得られる感熱熱転写熱スティック防止剤用塗料
は、耐熱性、滑り性に優れると共に、高い熱スティック
防止能を有する塗膜を与えることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】感熱熱転写材用熱スティック防止剤の適用例を
示す図である。
【符号の説明】
1 ベースフィルム 2 熱転写性インキ層 3 熱スティック防止層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) 下記一般式(A)で示されるシラン化
    合物と、 【化1】 [式中R1,R2 は同一または異なっていてもよく、水素
    原子、低級アルキル基、アリール基、不飽和脂肪族残基
    または炭素鎖に直結した官能基を有する置換基を、R3
    は同一または異なっていてもよく、水素原子、低級アル
    キル基、またはアシル基を表わし、xおよびyは0〜3
    の整数を表わす(ただしx+yは3以下の整数であ
    る)] 前記シラン化合物(A)中のR1 またはR2 のうちの官
    能基および/またはSi (OR3)基との反応性を持つ官
    能基を分子内に2個以上有する有機化合物(B)との反
    応生成物(AB)、 (2) 上記シラン化合物(A)が、上記有機化合物(B)
    との反応前かまたは反応後に加水分解縮合した反応生成
    物(PAB)、 (3) 上記シラン化合物(A)と、下記一般式(C)で示
    される有機金属化合物と、 R4 mM (OR5)n …(C) (式中Mは金属元素、R4 は同一または異なっていても
    よく、水素原子、低級アルキル基、アリール基または不
    飽和脂肪族残基を表わし、R5 は同一または異なってい
    てもよく、水素原子、低級アルキル基またはアシル基を
    表わし、mは0または正の整数、nは1以上の整数でか
    つm+nは金属元素Mの原子価と一致する)上記有機化
    合物(B)との反応生成物(ABC)、 (4) 上記シラン化合物(A)が、上記有機金属化合物
    (C)と上記有機化合物(B)との反応前かまたは反応
    後に(共)加水分解縮合した反応生成物(PABC)、
    の (1)〜(4) よりなる群から選択される1種以上の反応
    性化合物、四級アンモニウム塩を含む化合物、および水
    を含むことを特徴とする水系表面処理用組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシラン化合物(A)
    が、 下記一般式(A’)で示されるシラン化合物であり、 【化2】 [式中A1 はアルキレン基、R6 は水素原子、低級アル
    キル基、または 【化3】 (式中A2 は直接結合またはアルキレン基を、R10, R
    11は水素原子または低級アルキル基を示す)で表わされ
    る基、R7 は水素原子または低級アルキル基、R8 は同
    一または異なる低級アルキル基、アリール基または不飽
    和脂肪族残基、R9 は水素原子、低級アルキル基または
    アシル基を意味し(ただしR6 ,R7,R10, R11のうち
    少なくとも1つが水素原子である)、wは0、1、2の
    いずれか、zは1〜3の整数を表わす(ただしw+z=
    3である)]かつ請求項1に記載の有機化合物(B)が、
    アミノ基と反応し得る官能基および/またはシラン化合
    物(A’)中の−Si (OR9)と反応し得る官能基を、
    分子内に2個以上有する有機化合物(B’)である請求
    項1に記載の水系表面処理用組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂成形体表面の少なくとも片面を請求
    項1または2に記載の表面処理用組成物で処理したこと
    を特徴とする表面処理樹脂成形体。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の水系表面処理
    用組成物によって処理されたことを特徴とするガスバリ
    ヤ材。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の水系表面処理
    用組成物を用いたことを特徴とする感熱熱転写熱スティ
    ック防止剤用塗料。
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