JP2812120B2 - 表面処理用組成物および表面処理樹脂成形体 - Google Patents

表面処理用組成物および表面処理樹脂成形体

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JP2812120B2
JP2812120B2 JP5007483A JP748393A JP2812120B2 JP 2812120 B2 JP2812120 B2 JP 2812120B2 JP 5007483 A JP5007483 A JP 5007483A JP 748393 A JP748393 A JP 748393A JP 2812120 B2 JP2812120 B2 JP 2812120B2
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哲也 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリヤ性、透明性
かつ可撓性に優れた被膜を形成し得る表面処理用組成物
および該組成物によって表面処理されたガスバリヤ材お
よび感熱熱転写熱スティック防止用塗料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】酸素、窒素、炭酸ガス、水蒸気等の気体
の透過度が極めて小さいガスバリヤ材は包装用材料等の
分野において需要が増大している。ガスバリヤ性をプラ
スチックフィルムまたはシート等成形体材料に付与する
ためには、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩
化ビニリデン系共重合体、ポリメタキシリレンアジパミ
ド等の気体不透過性素材で成形体を作成する、これら
の気体不透過性素材を他の材料にラミネートまたはコー
ティングする、アルミ箔をフィルム状材料にラミネー
トする、金属酸化物を蒸着する等の方法が知られてい
る。
【0003】しかし、の気体不透過性素材の内、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体やポリメタキシリレン
アジパミドは吸湿性が大きく、吸湿に伴ってガスバリヤ
性が大幅に低下するという問題があり、塩化ビニリデン
系共重合体は塩素原子を含んでいるため公害の原因とな
る恐れがある。また、のアルミ箔ラミネートフィルム
では、包装された内容物を外から見ることができず、
の金属蒸着フィルムは可撓性等を低下させるため、包装
時に蒸着層にクラックを生じ易く、ガスバリヤ性の低下
を引き起こすという問題があった。
【0004】これらの問題を解決するために、緻密な分
子構造を有し、耐候性、硬度、耐薬品性に優れたポリシ
ロキサンを用いて、プラスチックフィルムの表面処理を
行なうことが研究されている。しかしながらポリシロキ
サンの原料として用いられるテトラアルコキシシラン
は、加水分解縮合反応点が4つもあるため縮合時の体積
収縮率が大きく、クラックやピンホールのない被覆膜を
得ることは困難であった。
【0005】そこで加水分解縮合反応点が3つしかない
アルキルトリアルコキシシランを単独もしくはテトラア
ルコキシシランと共加水分解縮合を行なうことによっ
て、クラックやピンホールの発生を抑えることが提案さ
れた。しかしアルキルトリアルコキシシランは反応性が
低いので、アルキルトリアルコキシシランの単独使用で
は縮合せずに残存する単量体が多くなり、またテトラア
ルコキシシランとの併用ではなかなか均一な共加水分解
縮合ができないのが現状であった。さらにこれらのシラ
ン系表面処理用組成物は、プラスチックフィルム素材と
の親和性がなく濡れ性が悪いので、成膜性に劣るという
問題もあった。
【0006】また特開平2-286331号公報には、アルコキ
シシランを加水分解縮合し、プラスチックフィルムに被
覆することが示されているが、この方法ではアルコキシ
シラン成分のみをフィルムにコーティングするため、フ
ィルムの可撓性が著しく損なわれるものであった。
【0007】上記観点から、例えば特開平1-278574号公
報には、テトラアルコキシシシラン等のアルコキシシラ
ン加水分解物を反応性ウレタン樹脂と組み合わせること
によって表面処理被膜のクラックを抑えることが開示さ
れている。しかし、反応性ウレタン樹脂は溶媒として用
いられているアルコール類と反応するため、アルコキシ
シラン加水分解物と反応性ウレタン樹脂が充分複合化さ
れずに相分離を起こして、被膜が不透明になることがあ
った。
【0008】一方、近年ファクシミリやプリンターに、
加熱時に発色するような2成分を分散した感熱発色層を
基材上に設けた感熱記録方式が多用されている。しかし
ながらこの方式は、保存性が悪い、記録後改ざんされや
すい、耐溶剤性に劣る等の欠点を有している為、これら
の欠点を改良するものとして、転写型の感熱記録方式が
知られている。
【0009】転写型感熱記録方式とは、受容シート(例
えば普通紙)に感熱転写体を通して加熱ヘッドの熱パル
スにより印字を行なうものであり、感熱転写体として受
容シートに接する側の面に熱溶融性インキ層や熱昇華性
染料含有層等の熱転写インキ層を設けたものが一般的に
知られている。最近では、印字性能及び印字速度の向上
が望まれ、ベースフィルムの膜厚を薄くしたり、加熱ヘ
ッドにかける熱量を多くしたりする工夫がなされている
が、これらの方法ではベースフィルムにかかる熱負荷が
大きくなり、ベースフィルムが溶融されて加熱ヘッドの
走行に支障をきたすといった問題点が生じる。このよう
な現象を一般に熱スティックという。
【0010】この熱スティックを改善するために、種々
の試みが提案されている。例えば、特開昭55−746
7号ではシリコーン樹脂、エポキシ樹脂等の耐熱性樹脂
をべースフィルムの一方の面に塗布する方法が提案され
ているが、これらの耐熱性樹脂を塗膜化するためには1
00℃以上で数時間の加熱硬化処理を必要とするのに加
え、シリコーン樹脂はベースフィルムに対する密着性
が、またエポキシ樹脂は皮膜表面の潤滑性が劣ってお
り、満足できる熱スティック防止効果は得られていない
のが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記諸問
題を考慮して、ガスバリヤ性に優れ、透明であり、非処
理物の物性を損なわないような可撓性を有する表面処理
被膜を形成し得る表面処理用組成物を提供することを目
的とし、またこのような優れた特性を持つ表面処理樹脂
成形体を提供することを第2の目的とする。さらに、該
組成物を利用して高性能な感熱熱転写熱スティック防止
剤用塗料を提供することを第3の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はガスバリヤ用表
面処理用組成物が、 (1) 下記一般式(I) で示されるアミノ基含有シラン化合
物(A)、
【0013】
【化5】
【0014】[式中A1 はアルキレン基、R1 は水素原
子、低級アルキル基、または
【0015】
【化6】
【0016】(式中A2 は直接結合またはアルキレン基
を、R5,R6 は水素原子または低級アルキル基を示す)
で表わされる基、R2 は水素原子または低級アルキル
基、R3は同一または異なる低級アルキル基、アリール
基または不飽和脂肪族残基、R4は水素原子、低級アル
キル基またはアシル基を意味し(ただしR1,R2,R5,R
6のうち少なくとも1つが水素原子である)、wは0、
1、2のいずれか、zは1〜3の整数を表わす(ただし
w+z=3である)] (2) 該アミノ基含有シラン化合物(A)の加水分解縮合
物(B)、 (3) 該アミノ基含有シラン化合物(A)と下記一般式(I
I)で示される有機シラン化合物(C)との共加水分解縮
合物(D) R7 mSi(OR8n …(II) (式中、R7 は同一または異なっていてもよく、水素原
子、低級アルキル基、アリール基または不飽和脂肪族残
基を表わし、R8 は水素原子、低級アルキル基またはア
シル基を表わし、mは0または正の整数、nは1以上の
整数でかつm+nは4である)よりなる群から選択され
る1種以上のシラン化合物成分と、分子内にアミノ基と
反応し得る官能基を2個以上有する化合物(E)、およ
び溶媒(F)を含有するものであり、また上記化合物
(A)および/もしくは(B)と、上記一般式(II)で示
される有機シラン化合物(C)および/もしくは該有機
シラン化合物(C)の加水分解縮合物(G)と、分子内
にアミノ基と反応し得る官能基を2個以上有する化合物
(E)、および溶媒(F)を含有するものであることを
要旨とする。
【0017】また樹脂成形体表面の少なくとも片面を上
記表面処理用組成物で処理した表面処理樹脂成形体、お
よび該組成物を用いた感熱熱転写熱スティック防止剤用
塗料も本発明に含まれる。
【0018】
【作用】本発明において用いられる下記一般式(I) で示
されるアミノ基含有シラン化合物(A)
【0019】
【化7】
【0020】(ただし、式中A1,R1,R2,R3,R4,w,
zの持つ意味は前記と同じである)としては、上記式
(I) で表わされる分子内にアミノ基と加水分解縮合性基
を有するシラン化合物であれば特に限定されない。
【0021】上記(A)の具体例としては、N−β(ア
ミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
トリイソプロポキシシラン、N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルトリブトキシシラン、N−β(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルメチルジイソプロポキシシラン、N−β(アミノエ
チル)γ−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、N
−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジメト
キシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピ
ルエチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルエチルジイソプロポキシシラン、N−
β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジブトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルト
リブトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジイソプロポキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、γ−
アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルエ
チルジイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルエチ
ルジブトキシシラン、γ−アミノプロピルトリアセトキ
シシラン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を
用いることができる。
【0022】化合物(B)として表わされるのは、上記
例示したアミノ基含有シラン化合物(A)より選択され
る1種または2種以上の化合物を予め加水分解して縮
(重)合した化合物である。例えばアミノ基含有シラン
化合物(A)としてγ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランを用いた場合、加水分解縮合反応は次式で示され
る。 H2N-C3H6-Si(OCH3)3+3H2O → H2N-C3H6-Si(OH)3+3CH3OH (III) H2N-C3H6-Si(OH)3 → H2N-C3H6-SiO3/2 +3/2 H2O (IV)
【0023】加水分解縮重合は、アミノ基含有シラン化
合物(A)と水の存在で進行していくが、後述の溶媒
(F)中で反応させる方が表面処理用組成物としては有
利である。アミノ基含有シラン化合物(A)と水のモル
比A/Wは0.1〜3が好ましい。0.1より小さいと
縮重合中にゲル化を起こし易くなり、3より多いと反応
に時間がかかり過ぎ、また未反応シラン化合物が残存す
る可能性もある。反応時間は特に限定されないが、加水
分解縮重合反応が完結していることが好ましい。これは
予め縮重合したシラン化合物(B)を用いる場合には、
充分に加水分解縮重合が行なわれている方が体積収縮が
少なくなり、表面処理被膜中のクラックの発生を抑制で
きるためである。
【0024】本発明の表面処理用組成物には前記アミノ
基含有シラン化合物(A)と有機シラン化合物(C)を
予め共加水分解縮合したものも利用できる。アミノ基含
有シラン化合物(A)との共加水分解縮合物(D)を形
成することができる有機シラン化合物(C)としては、
下記一般式(II)で表わせるものであれば特に限定されな
い。 R7 mSi(OR8n …(II) (ただし、R7,R8,m,nは前記と同じ意味を持つ)
【0025】具体例としては、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシ
ラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプ
ロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、ジメチル
ジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチ
ルジイソプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラ
ン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシ
ラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン
類;テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシ
ラン等のアシロキキシラン類;トリメチルシラノール等
のシラノール類が挙げられる。これらの1種または2種
以上を用いて前記アミノ基含有シラン化合物(A)と加
水分解して縮合させることによって共加水分解縮合物
(D)が生成する。反応は、アミノ基含有シラン化合物
(A)を加水分解縮重合する場合の前述の条件と同じよ
うに行なえば良い。
【0026】本発明の表面処理用組成物に用いられるシ
ラン化合物成分は、前記アミノ基含有シラン化合物
(A)と、該アミノ基含有シラン化合物(A)の加水分
解縮合物(B)と、上記有機シラン化合物(C)と該ア
ミノ基含有シラン化合物(A)との共加水分解縮合物
(D)よりなる群から選択される1種以上のものである
が、本発明では別の態様として前記アミノ基含有シラン
化合物(A)と該アミノ基含有シラン化合物(A)の加
水分解縮合物(B)のいずれかまたは両方と、上記有機
シラン化合物(C)の加水分解縮合物(G)と有機シラ
ン化合物(C)のいずれかまたは両方とを組み合わせた
形でシラン化合物成分として用いることもできる。上記
シラン化合物(C)あるいはその加水分解縮合物(G)
は被膜の耐薬品性、耐熱性の向上に有効である。
【0027】この場合、有機シラン化合物(C)および
/またはその加水分解縮合物(G)は、アミノ基含有シ
ラン化合物(A)と該アミノ基含有シラン化合物(A)
の加水分解縮合物(B)の合計に対して0〜200モル
%程度、好ましくは0〜100モル%使用されることが
望まれる。200%より多く使用すると、シラン化合物
成分中のアミンを触媒として粒子化し、急にゲル化する
ことがある。
【0028】本発明に用いられるアミノ基と反応し得る
官能基を分子内に少なくとも2個以上有する化合物
(E)の該官能基とはエポキシ基、カルボキシル基、イ
ソシアネート基、オキサゾリン基等であって、これらの
官能基は化合物(E)中、同一であっても異なっていて
もよい。化合物(E)の具体例としては、エチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシ
ジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジル
エーテル、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサ
ンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエ
ステル、グリセロールジグリシジルエステル等のジグリ
シジル類;グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグ
リセロールトリグリシジルエーテル、トリグリシジルト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリ
メチロールプロパントリグリシジルエーテル等のトリグ
リシジルエーテル類;ペンタエリスリトールテトラグリ
シジルエーテル等のテトラグリシジルエーテル類;その
他ポリグリシジルエーテル類あるいはグリシジル基を官
能基として有する重合体類;酒石酸、アジピン酸等のジ
カルボン酸類;ポリアクリル酸等の含カルボキシル基重
合体;ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネ
ート類;オキサゾリン含有重合体等が挙げられ、これら
のうち1種または2種以上を用いることができるが、反
応性の面からグリシジル基を2個以上有している化合物
が好ましく用いられる。
【0029】この化合物(E)の使用量は前記シラン化
合物成分の総量に対して0.1〜300重量%、好まし
くは1〜200重量%とするのが良い。化合物(E)は
シラン化合物成分中のアミノ基と反応し架橋剤成分とし
て働く。化合物(E)が0.1重量%より少ないと、被
膜の可撓性が不充分となり、300重量%を超えて使用
すると、ガスバリヤ性が低下する可能性があるため好ま
しくない。
【0030】本発明で用いられる溶媒(F)としては、
シラン化合物成分および化合物(E)が溶解するような
溶媒であれば特に限定されないが、具体的には、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ペ
ンタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル等の
アルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ト
ルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素類;メチルア
セテート、エチルアセテート、プロピルアセテート、ブ
チルアセテート等のアセテート類;その他エチルフェノ
ールエーテル、プロピルエーテル、テトラヒドロフラン
等が挙げられ、これらの1種以上を混合して用いること
ができる。これらの中でもアルコール類が好ましく用い
られる。またこれらの溶媒を用いて前述の加水分解縮合
反応を行なうことが望ましい。
【0031】本発明の表面処理用組成物には、本発明の
効果を損なわない範囲で、硬化触媒、濡れ性改良剤、可
塑剤、消泡剤、増粘剤等の無機、有機系各種添加剤を必
要に応じて添加することができる。
【0032】本発明の表面処理用組成物によって被覆さ
れる基材としては樹脂成形体が使用される。成形体を形
成する樹脂としては特に限定されないが、例えばポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレー
ト、ポリエチレン-2,6- ナフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートやこれらの共重合体等のポリエステル系樹
脂;ポリオキシメチレン等のポリアミド系樹脂;ポリス
チレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリ
ロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート、セロ
ファン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニ
レンスルフォン、ポリスルフォン、ポリエーテルケト
ン、アイオノマー樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂;
メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、
ユリア樹脂、珪素樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられ
る。成形体の形状としては、フィルム状、シート状、ボ
トル状等用途に応じて選択できる。特に加工のし易さか
ら、熱可塑性プラスチックフィルムが好ましい。
【0033】表面処理用組成物を上記樹脂成形体に被覆
する方法は特に限定されず、ロールコーティング法、デ
ィップコーティング法、バーコーティング法、ノズルコ
ーティング法あるいはこれらを組み合わせた方法が採用
される。なお、被覆を行なう前に樹脂成形体にコロナ処
理等の表面活性化処理や、ウレタン樹脂等の公知のアン
カー処理を行なうこともできる。また表面処理用組成物
を樹脂成形体に被覆した後にラミネート処理や他の公知
の処理を行なってもよい。
【0034】被覆後は被膜の硬化および乾燥を行なう
が、本発明の表面処理用組成物は常温でも硬化・乾燥す
る。より早く硬化・乾燥させる場合には、樹脂成形体の
耐熱温度以下で加熱するとよい。被膜の厚みは、乾燥後
で0.001〜20μm、より好ましくは0.01〜1
0μmが適している。0.001μmより薄いと被膜が
均一にならずピンホールが発生し易くなり、また20μ
mより厚くすると被膜にクラックが生じ易くなるので好
ましくない。
【0035】本発明の表面処理用組成物は感熱熱転写材
用熱スティック防止剤にも適用することができる。その
適用例を図1に示した。ベースフィルム1の一方の面に
熱転写性インキ層2を設け、他方の面に本発明の熱ステ
ィック防止剤からなる熱スティック防止層3を設けるこ
とによって、感熱熱転写材が構成されている。熱転写性
インキ層2は従来使用されている熱溶融性インキ層や熱
昇華性染料含有層等であり、従来公知の方法で塗工また
は印刷されによって形成される。本発明の熱スティック
防止層3は、耐熱性を有し、滑り性が良く、熱スティッ
ク防止能が大きいものであり、かつ通常の塗工機や印刷
機などにより、容易にベースフィルムに適用できるもの
である。
【0036】また、必要により、ベースフィルム1と熱
スティック防止層3の間に接着層を設けることも可能で
ある。熱スティック防止層の厚さは、0.1〜5μmが
好適である。熱スティック防止層3は、本発明の表面処
理用組成物を用いて従来公知の方法で塗工または印刷に
よって形成でき、その形成に際し硬化触媒を必要に応じ
使用してもよい。
【0037】ベースフィルムは従来使用されているもの
が使用でき、例えばポリエステルフィルム、ポリカーボ
ネートフィルム、セルロースアセテートフィルム、ポリ
プロピレンフィルム、セロハン等である。
【0038】本発明の表面処理用組成物においては、シ
ラン化合物成分として硬化時の体積収縮が少ない加水分
解縮合物(B)または(C)を多く用いると、確実に被
膜中のクラックの発生を防止することができる。また、
有機シラン化合物(C)やその加水分解縮合物(G)の
併用は、被膜の耐熱性や耐薬品性の向上に有効である。
【0039】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。なお、特性試験の評価方法は次のように行なった。
【0040】 〈酸素透過度〉 JIS K 7126に従い、東洋精機製作所製のガス透過率測定
装置により測定した。 〈可撓性〉 表面処理用組成物を25μmポリエチレンテレフタレート
(以下PETと略す)にディッピング法で所定の厚さに
塗布した後、乾燥した被覆フィルムを 180°に折り曲
げ、クラックが生じなかったものを○、クラックが生じ
たものを×とした。 〈透明性〉 可撓性評価試験と同様にして被覆処理したPETフィル
ムを未処理のものと目視によって比較し、透明度に差が
ないものを○、白濁等の濁りが生じたものを×とした。
【0041】樹脂成形体の前処理 ウレタンコート剤タケネートA−3(武田薬品社製)25
g とタケラックA−310(同社製)150g、および酢酸
エチルフェノール500gを混合し、ウレタンアンダーコー
ト剤を得た。このアンダーコート剤を25μmPETフィ
ルムにディッピング法によって 2.0μm厚に塗布し、 1
20℃で30分乾燥を行なった。得られたフィルムは、透明
で可撓性は○、酸素透過度は70.01cc/m2・24hrs・atmであ
った。
【0042】実施例1 γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(以下APTM
と略す)15g 、メタノール120gを混合した液に、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル(以下1EDGEと
略す)2gを加え、21℃で5時間撹拌し表面処理用組成物
1を得た。この組成物1を参考例1で得られた樹脂成形
体にディッピング法によって0.2μm厚に塗布し、21
℃で24時間放置し乾燥した。得られた表面処理フィルム
は、透明で可撓性は○、酸素透過度は6.12cc/m2・24hrs・
atm であった。
【0043】実施例2 APTM15g 、メタノール60g 、水1.5gを混合して、21
℃で24時間撹拌しAPTM加水分解縮合物を得た。この
APTM加水分解縮合物溶液中へ1EDGE2gを加え、
21℃で5時間撹拌し表面処理用組成物を得た。この組成
物を参考例1で得られた樹脂成形体にディッピング法に
よって0.4μm厚に塗布し、21℃で24時間放置し乾燥
した。得られた表面処理フィルムは、透明で可撓性は
○、酸素透過度は2.92cc/m2・24hrs・atm であった。
【0044】実施例3〜12 表1に示したように種々の条件を変えた以外は実施例2
と同じようにして表面処理フィルムを作成し、特性試験
を行なった。結果を表1に併記した。
【0045】実施例13 APTM15g 、メタノール120g、水1.5gを混合して、21
℃で24時間撹拌しAPTM加水分解縮合物を得た。この
APTM加水分解縮合物溶液中へ1EDGE2gを加え、
21℃で5時間撹拌し、テトラメトキシシラン(以下TM
OSと略す)5gを加え表面処理用組成物を得た。この組
成物を実施例1と同様に塗布、乾燥後特性試験を行な
い、結果を表1に併記した。
【0046】実施例14 TMOS15.8g 、メタノール124.8g、水3.0g、濃塩酸0.
4gを混合して、21℃で24時間撹拌しTMOS加水分解縮
合物を得た。このTMOS加水分解縮合物溶液中へ、A
PTM15g 、1EDGE2gを加え、21℃で5時間撹拌
し、表面処理用組成物を得た。この組成物を実施例1と
同様に塗布、乾燥後特性試験を行ない、結果を表1に併
記した。
【0047】実施例15 APTM15g とメタノール120g、1EDGE2gを混合し
21℃で 5時間撹拌した後、TMOS5gを加え表面処理用
組成物を得た。この組成物を実施例1と同様に塗布、乾
燥後特性試験を行ない、結果を表1に併記した。
【0048】
【表1】
【0049】なお、表1〜3中の化合物の略号は次のと
おりである。 APTM :γ−アミノプロピルトリメトキシシラン APTE :γ−アミノプロピルトリエトキシシラン NAEAPTM:N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ ン TMOS :テトラメトキシシラン TEOS :テトラエトキシシラン MTMOS :メチルトリメトキシシラン TBOT :チタニウムテトラブトキシド GPTM :γ−グリシドプロピルトリメトキシシラン VTM :ビニルトリメトキシシラン 1EDGE :エチレングリコールジグリシジルエーテル 2EDGE :ジエチレングリコールジグリシジルエーテル 4EDGE :テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル PE4GE :ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル EG :エチレングリコール HMDA :ヘキサメチレンジアミン
【0050】比較例1 APTM15g 、メタノール120gを混合してそのまま参考
例1で得られた樹脂成形体に塗布し、乾燥した。得られ
た表面処理フィルムの膜厚は0.1μmで透明であっ
た。また可撓性は×、酸素透過度は5.98cc/m2・24hrs・at
m であった。
【0051】比較例2 APTM15g 、メタノール60g 、水1.5gを混合して、21
℃で24時間撹拌しAPTM加水分解縮合物を得た。この
APTM加水分解縮合物をそのまま参考例1で得られた
樹脂成形体に塗布し、乾燥した。得られた表面処理フィ
ルムの膜厚は0.3μmで透明であった。また可撓性は
×、酸素透過度は2.70cc/m2・24hrs・atmであった。
【0052】比較例3〜7 表2に示したように種々の条件を変えた以外は比較例1
と同じようにして表面処理フィルムを作成し、特性試験
を行なった。結果を表2に併記した。
【0053】比較例8 APTM15g 、メタノール120g、水1.5gを混合して、21
℃で24時間撹拌しAPTM加水分解縮合物を得た。この
APTM加水分解縮合物溶液中へTMOS5gを加え表面
処理用組成物を得た。この組成物を実施例1と同様に塗
布、乾燥後特性試験を行ない、結果を表2に併記した。
【0054】比較例9 TMOS15.8g 、メタノール124.8g、水3.0g、濃塩酸0.
4gを混合して、21℃で24時間撹拌しTMOS加水分解縮
合物を得た。このTMOS加水分解縮合物溶液中へ、A
PTM15g を加え表面処理用組成物を得た。この組成物
を実施例1と同様に塗布、乾燥後特性試験を行ない、結
果を表2に併記した。
【0055】比較例10 APTM15g とメタノール120gを混合した後、TMOS
5gを加え表面処理用組成物を得た。この組成物を実施例
1と同様に塗布・乾燥後、特性試験を行ない、結果を表
2に併記した。
【0056】
【表2】
【0057】参考例1〜3 表3に示したように、本発明の規定範囲内であるが、多
官能性化合物の量が少ない例(参考例1)、多い例(参
考例2)と、アミノ基含有シラン化合物に対して有機シ
ラン化合物の使用割合が多い例(参考例3)について実
施例1と同じようにして表面処理フィルムを作成し、特
性試験を行なった。結果を表3に併記した。
【0058】参考例4 APTM15g 、メタノール5g、水1.5gを混合して、21℃
で24時間撹拌しAPTM加水分解縮合物を得た。このA
PTM加水分解縮合物へ1EDGE2gを加え、21℃で5
時間撹拌し表面処理用組成物を得た。この組成物を参考
例1で得られた樹脂成形体に厚めに塗布し、乾燥した。
得られた表面処理フィルムの膜厚は21.0μmで透明
であったが、膜厚が厚すぎて、可撓性は×、酸素透過度
は69.21cc/m2・24hrs・atmであった。
【0059】
【表3】
【0060】実施例16 メタノール100gに水2.0gを加えて撹拌した後、この液へ
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン20g を30℃条件
下で30分かけて滴下した。30℃で30分撹拌の後、ジエチ
レングリコールジグリシジルエーテルを3g 加え、さら
に撹拌を1時間続け、ポリマー溶液1を得た。
【0061】このポリマー溶液1を厚さ6μmのポリエ
チレンテレフタレートのベースフィルムの片面にバーコ
ーターで塗布した後加熱乾燥して、厚さ 1.5μmの熱ス
ティック防止層を形成した。次いで、ベースフィルムの
もう一方の面に厚さ2μmの熱転写性インキ層を設け、
感熱熱転写材(1) を得た。
【0062】得られた感熱熱転写材(1)について、サ
ーマルヘッド印字試験装置(松下電子部品(株))を使
用して、記録紙に熱転写試験を行ない、熱転写試験時の
熱スティック現象の有無をサーマルヘッドの走行状態を
観察することにより評価した。また、熱転写試験後のサ
ーマルヘッドの汚染状態も調べた。これらの結果を表4
に示した。なお試験条件は、加電圧:20V、印字速度:
2ミリ秒である。
【0063】実施例17 γ−アミノプロピルトリエトキシシラン20g とエチレン
グリコールジグリシジルエーテル4g を混合し、30℃で
3時間撹拌した。この液へ、エタノール100gと水2.0gを
1時間で滴下し、さらに2時間撹拌を続けポリマー溶液
2を得た。このポリマー溶液2を厚さ6μmのポリエチ
レンテレフタレートのベースフィルムの片面にバーコー
ターで塗布した後乾燥して、厚さ 1.5μmの熱スティッ
ク防止層を形成した。次いで、ベースフィルムのもう一
方の面に厚さ2μmの転写性インキ層を設け、感熱熱転
写材(2)を得た。実施例16と同様に性能を評価し
て、結果を表4に併記した。
【0064】実施例18 エタノール100gに水1.5gを加えて撹拌した後、この液へ
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン20g を30℃で30分かけて滴下した。30℃で3
時間撹拌の後、ノナエチレングリコールジグリシジルエ
ーテルを2g 加え、さらに撹拌を1時間続け、ポリマー
溶液3を得た。このポリマー溶液3を厚さ6μmのポリ
エチレンテレフタレートのベースフィルムの片面にバー
コーターで塗布した後加熱乾燥して、厚さ 1.5μmの熱
スティック防止層を形成した。次いで、ベースフィルム
のもう一方の面に厚さ2μmの熱転写性インキ層を設
け、感熱熱転写材(3)を得た。実施例16と同様に性
能を評価して、結果を表4に併記した。
【0065】比較例11 実施例16において、ジエチレングリコールジグリシジ
ルエーテルを使用しない以外は実施例16と同様にし
て、比較用の感熱熱転写材用熱スティック防止剤を調製
した。これを用いて、実施例16と同様にして熱スティ
ック防止層を形成し、次いで熱転写性インキ層を設け、
比較熱転写材(1)を得た。実施例16と同様に性能を
評価して、結果を表4に併記した。
【0066】比較例12 実施例17において、エチレングリコールジグリシジル
エーテルの代わりにジエチレングリコールジメチルエー
テルを使用した以外は実施例17と同様にしてポリマー
溶液を調製した。これを用いて実施例17と同様に熱ス
ティック防止層を形成し、次いで熱転写性インキ層を設
け、比較熱転写材(2)を得た。実施例16と同様に性
能を評価して、結果を表4に併記した。
【0067】比較例13 実施例16において、熱スティック防止層を形成しなか
った以外は実施例16と同様にして、比較熱転写材
(3)を得た。実施例16と同様に性能を評価して、結
果を表4に併記した。
【0068】
【表4】
【0069】
【発明の効果】本発明の表面処理用組成物を用いること
により、ガスバリヤ性、可撓性に優れた透明な被膜を形
成することができた。本発明の表面処理樹脂成形体は包
装材料分野等でのガスバリヤ材として有用である。ま
た、本発明の表面処理用組成物を用いて得られる感熱熱
転写熱スティック防止剤用塗料は、耐熱性、滑り性に優
れると共に、高い熱スティック防止能を有する塗膜を与
えることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】感熱熱転写材用スティック防止剤の適用例を示
す図である。
【符号の説明】
1 ベースフィルム 2 熱転写性インキ層 3 熱スティック防止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 185/00 C09D 185/00 // C08L 63:00 (56)参考文献 特開 昭58−122969(JP,A) 特開 昭55−133466(JP,A) 特開 昭55−133467(JP,A) 特公 昭35−16031(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 183/04 C08G 59/40 C09D 163/00 C09D 185/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) 下記一般式(I) で示されるアミノ基含
    有シラン化合物(A)、 【化1】 [式中A1 はアルキレン基、R1 は水素原子、低級アル
    キル基、または 【化2】 (式中A2 は直接結合またはアルキレン基を、R5,R6
    は水素原子または低級アルキル基を示す)で表わされる
    基、R2 は水素原子または低級アルキル基、R3は同一
    または異なる低級アルキル基、アリール基または不飽和
    脂肪族残基、R4は水素原子、低級アルキル基またはア
    シル基を意味し(ただしR1,R2,R5,R6のうち少なく
    とも1つが水素原子である)、wは0、1、2のいずれ
    か、zは1〜3の整数を表わす(ただしw+z=3であ
    る)] (2) 該アミノ基含有シラン化合物(A)の加水分解縮合
    物(B)、 (3) 該アミノ基含有シラン化合物(A)と下記一般式(I
    I)で示される有機シラン化合物(C)との共加水分解縮
    合物(D) R7 mSi(OR8n …(II) (式中、R7 は同一または異なっていてもよく、水素原
    子、低級アルキル基、アリール基または不飽和脂肪族残
    基を表わし、R8 は水素原子、低級アルキル基またはア
    シル基を表わし、mは0または正の整数、nは1以上の
    整数でかつm+nは4である)よりなる群から選択され
    る1種以上のシラン化合物成分と、 分子内にアミノ基と反応し得る官能基を2個以上有する
    化合物(E)、および溶媒(F)を含有することを特徴
    とするガスバリヤ用表面処理用組成物。
  2. 【請求項2】(1) 下記一般式(I) で示されるアミノ基含
    有シラン化合物(A)、 【化3】 [式中A1 はアルキレン基、R1 は水素原子、低級アル
    キル基、または 【化4】 (式中A2 は直接結合またはアルキレン基を、R5,R6
    は水素原子または低級アルキル基を示す)で表わされる
    基、R2 は水素原子または低級アルキル基、R3は同一
    または異なる低級アルキル基、アリール基または不飽和
    脂肪族残基、R4は水素原子、低級アルキル基またはア
    シル基を意味し(ただしR1,R2,R5,R6のうち少なく
    とも1つが水素原子である)、wは0、1、2のいずれ
    か、zは1〜3の整数を表わす(ただしw+z=3であ
    る)] (2) 該アミノ基含有シラン化合物(A)の加水分解縮合
    物(B)、 よりなる群から選択される1種以上のシラン化合物成分
    と、 下記一般式(II)で示される有機シラン化合物(C)およ
    び/もしくは該有機シラン化合物の加水分解縮合物
    (G)と、 R7 mSi(OR8n …(II) (式中、R7 は同一または異なっていてもよく、水素原
    子、低級アルキル基、アリール基または不飽和脂肪族残
    基を表わし、R8 は水素原子、低級アルキル基またはア
    シル基を表わし、mは0または正の整数、nは1以上の
    整数でかつm+nは4である)分子内にアミノ基と反応
    し得る官能基を2個以上有する化合物(E)、および溶
    媒(F)を含有することを特徴とするガスバリヤ用表面
    処理用組成物。
  3. 【請求項3】 上記化合物(E)におけるアミノ基と反
    応し得る官能基が、エポキシ基である請求項1または2
    に記載のガスバリヤ用表面処理用組成物。
  4. 【請求項4】 樹脂成形体表面の少なくとも片面を請求
    項1〜3のいずれかに記載のガスバリヤ用表面処理用組
    成物で処理したガスバリヤ用表面処理樹脂成形体。
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