JP2002058118A - 交換治具を有するユニット装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リフタへのユニット固定にロープとかストッ
パ部品と振り止め部品とかを使い、リフタの移動に車輪
を設けたり吊上設備を使ったりで、安全性と経費の嵩み
や設備上の問題等、ユニットの交換作業の隘路を解決す
る。 【解決手段】 交換されるユニット装置１の外側の両側
面に、リフタ３の運搬用の保持アーム3eを挿入し保持さ
れる形状に形成された交換治具２を装着し、保持アーム
3eの尖端にユニット装置１が取付けられる取付面８に係
合する爪3fを備え、両側面にを把持する保持アーム3eが
そられに直交し遊嵌する軸５にて接合され、保持アーム
3e間の横幅が自由に調整可能にし、交換治具２は両側面
にボルト2aで絞めにて装着され、挿入・貫通された前記
保持アーム3eを仮止めする滑り止めボルト2bを設け、取
付面８に移動後、取付面８に爪3fが係合され、取付面８
にユニット装置１が固着された後に、ボルト2a、2bが外
されるようにして成る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、配電盤，制御盤等
における大型で重量のあるユニットを安全かつ容易に、
一定の据え置き位置からまたはその位置へ、新たに交換
させるよにした交換治具を有するユニット装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば配電盤，制御盤等における
大型で重量のあるユニットの交換作業は次のよな形態で
行われている。図５は、大形ユニットをリフタを用いて
交換する場合の従来の構成と方法の概念を示した側面図
[ 従来例１] である。車輪11を備えたユニット１はリフ
タ３の保持アーム3eに載せられ、ロープ12にてリフタ３
に固定され、誘導具10を備えた仕切り９は、配電盤・制
御盤７の取付面８に固定される。その後、リフタ３の保
持アーム3eを仕切り９に載せた状態でロープ12を外し、
誘導具10に沿ってユニット１を取付面８まで移動させる
方法でユニット交換を行っている。また、図６は、リフ
タにユニットに合わせたストッパ部品と振止め部品を取
り付ける方式の要部を示す斜視図[ 従来例２] である。
ここでは、確実にユニット１の固定を行うには、ユニッ
トサイズ・形状に応じて、リフタ３の部品形状[ 振り止
め部品14, ストッパ部品13等] を変更する必要がある。
さらに、図７は、ユニット毎に交換用車輪等を設ける手
段を示す斜視図[ 従来例３] である。これは、スムーズ
なユニット装着のためには、ユニット毎に交換用の車輪
11等の移動装置が必要であり、配電盤・制御盤側には、
仕切り９や位置決め用に誘導具10を設ける必要がある。
さらにまた、図８は、ユニット移動用装置が取付けられ
り場合に吊上設備を用いて交換を行う方式の概念を示す
側面図[ 従来例４] である。この手段は、クレーン等の
大型設備が必要になる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところがこれらの前記
従来の技術では、図５の側面図で示す従来例１のよう
に、リフタへのユニット固定にロープを用いる方法で
は、完全にユニットを固定することができず、不安定状
態でのユニット装置の一定位置からまたは一定位置への
移動・交換となっていた。そのため、この作業について
は安全性に関する重大な問題と、効率性に係る欠陥が見
られる。また、図６に斜視図で示す従来例２のように、
リフタにユニットに合致させたストッパ部品13と振り止
め部品14を取り付ける方法では、リフタ３の種類が増加
するという問題がある。さらに、図７の斜視図で示す従
来例３ように、スムーズに転がり移動可能にするユニッ
ト毎に設けた交換用の車輪等を備えた方法もとられてい
るが、これは移動用装置が必要であり、配電盤，制御盤
等には仕切りや位置決め用に、誘導具を設ける必要もあ
ることから、配電盤，制御盤等の構造が複雑となり、費
用も嵩むという問題があった。さらにまた、図８に概念
的側面図で示す従来例４ように、ユニットに移動用装置
が取付けられない場合に、吊上設備（例えばクレーン
等）を用いて交換を行う方法では、配電盤，制御盤等の
容積が相当大きいことからクレーン等の設備が大型化す
る必要があるという問題があった。そこで本発明は、例
えば配電盤，制御盤等におけ大型で重量のあるユニット
の構造の制約を受けずに、任意の位置に大形で重量の大
きいユニットでも、安定した状態で容易に安全に、交換
位置に移動可能な交換治具を有するユニット装置を提供
することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の請求項１の発明は、交換されるユニット
装置の外側を囲む両側面に、それぞれリフタの運搬用の
保持アームを挿入し保持される形状に形成された金具か
ら成る交換治具を装着したことを特徴とする交換治具を
有するユニット装置である。かくして本発明の請求項１
の発明によれば、ユニット両側面に取付け、取り外し、
さらには支持アーム上を摺動自在な交換治具を採用した
ことにより、交換用の車輪・仕切り・誘導具等を無く
し、コストダウンが図れ、また保守用部品の削減及び安
全性の向上が図れるという特段の効果を奏することがで
きる。

【０００５】本発明の請求項２の発明は、前記保持アー
ムの尖端に、前記ユニット装置が取付けられる取付面に
係合する爪を備えたことを特徴とする請求項１に記載の
交換治具を有するユニット装置である。このようにし
て、ユニット装置が取付けられる取付面に固く係合され
て、取付面の反対側からボルト等の結合手段にて確実な
取付面へのユニット装置の交換取付けが完成でき、仕切
りも不要であるという顕著な効果が認められる。

【０００６】本発明の請求項３の発明は、前記両側面を
把持する保持アームが、そられに直交し、遊嵌する軸に
て接合され、それらの前記保持アーム間の横幅が自由に
調整可能にしたことを特徴とする請求項１に記載の交換
治具を有するユニット装置である。そのようなことか
ら、ユニット装置の相当範囲で幅の変化にも対応できる
という卓越した効果が発揮できる。

【０００７】本発明の請求項４の発明は、前記交換治具
は前記両側面にボルト絞めにて装着され、挿入・貫通さ
れた前記保持アームを仮止めする滑り止めボルトを設け
たことを特徴とする請求項１に記載の交換治具を有する
ユニット装置である。かくして、移動中のユニット装置
とリフタとの固定が確実になると共に、目的箇所での取
付面に装着後に滑り止めボルトを緩めることでユニット
装置とリフタとの開放が簡単になされ至便である。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、実施例について具体的に説
明する。全ての図面において同一符号は同一若しくは相
当手段を示す。図１は本発明の一つの実施の形態におけ
るリフタが交換治具を持つユニットを把持した状態図を
示し、図１は(a) は上面図、図１は(b) は側面図であ
る。図２は本発明に成る交換治具を表し、図２(a) はユ
ニット側面に装着された状態を示す斜視図、図２(b) は
その正面図である。図３は本発明に適用されるリフタの
一部と全体の状態図で、図３(a) はその支持アームの詳
細斜視図、図３(b) はリフタの側面図である。図４は本
発明におけるユニットを交換する作業の流れを示す説明
図で、図４(a) はそのユニットに装着された交換治具に
リフタの支持アームが挿入貫通された状態を示す斜視
図、図４(b) はリフタが走行して支持アーム尖端の爪を
取付面に係合させた状態の側面図、図４(c) はユニット
を取付面まで摺動して取付面に固定するまでの状態を表
す側面図である。

【０００９】図１において、リフタ３は昇降ハンドリ3a
の回転( 人為的操作) でウインチボックス3b内のギア・
ホイール等の作用でウインチ昇降用ロープ3cを動かし背
面の昇降部材3dを上下に昇降させる。昇降部材3dには支
持アーム5eが組み込まれており、その一定の幅でその幅
方向に自由に摺動可能かつ回り止め手段3jを持つ構造で
あり、その尖端には爪3fが設けられ、取付面に係合する
手段としている。しかも、昇降部材3dの幅方向には軸５
が貫通挿入されて支持アーム5eの幅方向の摺動を助け、
かつ両側面の支持アーム5eの組合せ強度を向上させてい
る。リフタ３はその他に、走行フレーム3g、走行車輪3
h、ブレーキ3i等を備えて移動・停止が可能である。

【００１０】図２(a) では、配電盤，制御盤等におけ大
型で重量のあるユニット１を、一定の据え置き位置から
またはその位置へ、新たに交換させるようにしたユニッ
ト装置の一方の側面に、本発明に成る交換治具を備え付
けた状態を斜視図で示している。図２(b) は、図２(a)
の交換治具をユニット装置の両方の側面に設けた状態を
正面図で示している。図２(a),図２(b) において、ユニ
ット装置１の両方の側面にボルト用穴（ボルト螺子に螺
合する雌螺子を刻設されている穴）が設けてあり、かつ
交換治具２にも同様のボルト用穴（雌螺子）が刻設され
おり、これらの２つの穴を１つのボルト2aを用いて、ユ
ニット装置１の両方の側面に交換治具２をそれぞれ１つ
ずつ固着させる。

【００１１】図３の本発明に適用されるユニット装置を
支持する支持アームの斜視図 [図３(a)]とリフタの側面
図 [図３(b)]において、リフタ３は左右２本の長い角材
状の支持アーム3eを備え、その先端には下方に引掛け用
形状の突起（凸部）を成す爪3fを持ち、爪3fの反対側[
リフト3 側] には、支持アームの側面に開設した両方の
丸穴に嵌合し左右２本の長い角材状の支持アーム3eを連
結する丸棒５が装着されている。ボルト2bが係合するネ
ジ穴3k( 交換治具2 のネジ穴2cと同じ) を設け、これら
の支持アーム3eは軸５の表面を左右に自由に摺動可能に
し、支持アーム3eは軸５を介して任意の位置に移動させ
ることができる[ ストッパーを両端に備える] 。なおネ
ジ穴3kは省略しても、支持アーム3eの仮止めは可能であ
る。そうして、交換治具２の山形を成す中央部と、ユニ
ット装置の側面部とで形成された長方形の空間部には、
リフタ３の支持アーム3eがその長手方向に貫通して挿入
され、安定した状態でユニット装置１を保持できるよう
にしている。

【００１２】図４の本発明が行う手順を示すために、こ
の実施の形態における交換治具によってユニット装置の
交換を行う作業過程を説明する作業フロー図によって、
以下にその手順を説明する。 [1] 軸５を介して支持アーム3eをその幅方向で、ユニ
ット装置１の正面の幅に適合するつまり支持アーム3eが
円滑に交換治具２の挿入穴を貫通できるような幅[ この
幅はユニット装置１の正面の幅が可変であるから任意で
ある] へ変動・調整される。 [2] 支持アーム3eをユニット装置１の交換治具２が作
る挿入穴を貫通させ、交換治具２のネジ穴2cと支持アー
ム3eのネジ穴3kに、仮止めの滑り止め用ボルト2bを挿入
・締め付け・固定する。 [3] この状態で、リフタ３を配電盤，制御盤等におけ
大型で重量のあるユニット装置１の任意の取付け位置に
合わせて進み、ブレーキ3iをかける。 [4] 取付面８には予め爪3fを引掛けることことによ
り、位置決めの行える穴を設けておく。 [5] 爪3fを取付面８の位置決め穴に引掛け位置決め完
了後、ボルト2bの仮止めを解除して取り外し、ユニット
装置１を取付け面８までスライドさせ、こで図示しない
他のボルト等の締結手段を適用して、ユニット装置１を
取付け面８に固定する。 [6] その後、交換治具２のボルト2aの締結を解除し、
交換治具２をユニット装置１から取り外し、支持アーム
3eを上方向に移動させ、取付面８の穴から引き抜く。 [7] さらにユニット装置１を取付け面８から取り外し
時は、この逆の作用を行う。

【００１３】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ユニット両側面に取付け、取り外し、さらには支持
アーム上を摺動自在な交換治具を採用したことにより、
交換用の車輪・仕切り・誘導具等を無くし、コストダウ
ンが図れ、また保守用部品の削減及び安全性の向上が図
れるという特段の効果を奏することができる。さらに、
リフタの構造を簡略化することができ、種類も少なくで
きるという顕著な効果も認められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の一つの実施の形態におけるリフ
タが交換治具を持つユニットを把持した状態図を示し、
(a) は上面図、(b) は側面図

【図２】本発明に成る交換治具を表し、(a) はユニット
側面に装着された状態を示す斜視図、(b) はその正面図

【図３】本発明に適用されるリフタの一部と全体の状態
図で、(a) はその支持アームの詳細斜視図、(b) はリフ
タの側面図

【図４】本発明におけるユニットを交換する画業の流れ
を示す説明図で、(a) はそのユニットに装着された交換
治具にリフタの支持アームが挿入貫通された状態を示す
斜視図、(b) はリフタが走行して支持アーム尖端の爪を
取付面に係合させた状態の側面図、(c) はユニットを取
付面まで摺動して取付面に固定するまでの状態を表す側
面図

【図５】大形ユニットをリフタを用いて交換する場合の
従来の構成と方法の概念を示した側面図（従来例１）

【図６】従来のリフタにユニットに合わせたストッパ部
品と振止め部品を取り付ける方式の要部を示す斜視図
（従来例２）

【図７】従来のユニット毎に交換用車輪等を設ける手段
を示す斜視図（従来例３）

【図８】従来のユニット移動用装置が取付けられり場合
に吊上設備を用いて交換を行う方式の概念を示す側面図
（従来例４）

【符号の説明】

１ ユニット（装置） ２ 交換治具 2a，2b ボルト 2c，3k ネジ穴 ３ リフタ 3a 昇降ハンドル 3b ウインチボクス 3c ウインチ昇降用ロープ 3d 昇降部材 3e 支持アーム 3f 爪 3g 走行フレーム 3h 走行車輪 3i ブレーキ 3j 嵌合溝 ５ 軸 ７ 配電盤・制御盤 ８ 取付面 ９ 仕切り 10 誘導具 11 車輪 12 ロープ 13 ストッパ部品 14 振り止め部品

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 交換されるユニット装置の外側を囲む両
   側面に、それぞれリフタの運搬用の保持アームを挿入し
   保持される形状に形成された金具から成る交換治具を装
   着したことを特徴とする交換治具を有するユニット装
   置。
2. 【請求項２】 前記保持アームの尖端に、前記ユニット
   装置が取付けられる取付面に係合する爪を備えたことを
   特徴とする請求項１に記載の交換治具を有するユニット
   装置。
3. 【請求項３】 前記両側面を把持する保持アームが、そ
   られに直交し、遊嵌する軸にて接合され、それらの前記
   保持アーム間の横幅が自由に調整可能にしたことを特徴
   とする請求項１に記載の交換治具を有するユニット装
   置。
4. 【請求項４】 前記交換治具は前記両側面にボルト絞め
   にて装着され、挿入・貫通された前記保持アームを仮止
   めする滑り止めボルトを設けたことを特徴とする請求項
   １に記載の交換治具を有するユニット装置。