JP2002046945A

JP2002046945A - 巻枠

Info

Publication number: JP2002046945A
Application number: JP2000232595A
Authority: JP
Inventors: Eiichi Kitayama; 栄一北山
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 2000-08-01
Filing date: 2000-08-01
Publication date: 2002-02-12
Also published as: US20020017588A1; US6588697B2

Abstract

(57)【要約】【課題】受像シートを巻き付ける面に凹凸及び孔がな
く、通常は確実に組み合わされ、必要なときにフランジ
を容易に取り外すことができる巻枠を提供する。【解決手段】巻芯１１の外周には、凹凸及び孔を設け
ず、内面側に凹部１１ｅ、１１ｆ及び解除溝１１ｉ，１
１ｊを設け、第１及び第２のフランジ１２，１３に爪部
１２ｇ，１３ｇ及び貫通孔１２ｉ，１３ｉを設ける。通
常は、爪部１２ｇ，１３ｇと凹部１１ｅ、１１ｆとが係
合して、巻芯１１と各フランジと確実に組み合わされて
いる。また、貫通孔１２ｉ，１３ｉから棒状の治具を挿
入して、爪部１２ｇ，１３ｇを係合が解除する方向に移
動させることにより、簡単に第１及び第２のフランジ１
２，１３と巻芯１１とを分離することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、昇華印刷に使用す
る受像シート等の帯状物を巻き付けて供給したり、巻き
上げたりする巻枠に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図６は、従来の巻枠を示す斜視図であ
る。巻枠２０は、巻芯２１、第１のフランジ２２、第２
のフランジ２３を有している。巻芯２１は、昇華印刷に
使用する受像シートを巻くための芯であり、第１のフラ
ンジ２２側にある第１の端部２１−１に位置決め溝２１
ａを有し、第２のフランジ２３側にある第２の端部２１
−２に位置決め溝２１ｄを有している。また、受像シー
トを巻く外周面に貫通した孔２１ｅ，２１ｆを有してい
る。

【０００３】第１のフランジ２２は、巻芯２１に巻かれ
た受像シートを保護し、ガイドするために鍔部２２ｃ
と、図示しないプリンタから駆動力を伝えるためのギヤ
部２２ｂと、軸部２２ａと、嵌合部２２ｄとが一体に成
形されている。第２のフランジ２３は、鍔部２３ｃと、
軸部２３ａと、嵌合部２３ｄとが一体に成形されてい
る。

【０００４】第１及び第２のフランジ２２，２３は、嵌
合部２２ｄ，２３ｄが巻芯２１の内径に嵌合するように
外径を決められており、位置決め凸部２２ｅ，２３ｆ
が、位置決め溝２１ａ，２１ｄに対応した位置に設けら
れている。また、第１及び第２のフランジ２２，２３
は、爪部２２ｇ，２３ｇを有しており、自己の弾性を利
用して巻芯２１にあけられた孔２１ｅ，２１ｆに係合し
て、第１及び第２のフランジ２２，２３が巻芯２１から
抜けないように固定される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の巻枠は、巻芯２１の受像シートを巻き付ける面に孔２
１ｅ，２１ｆを有するので、受像シートに孔２１ｅ，２
１ｆの形状が転写して残るという問題があった。受像シ
ートは、サーマルヘッドとの圧接により均一に効率よく
染料を受容層へ転移させるために、クッション性と断熱
性が優れた発泡ポリプロピレンフィルムや発泡ポリエチ
レンテレフタレートフィルム等が使用されるので、孔２
１ｅ，２１ｆの形状が転写し易く、巻き付けた受像シー
トの最外周であっても、孔２１ｅ，２１ｆの痕跡が残り
易かった。

【０００６】また、昇華印刷では、印刷表面が光沢面で
あり、受像シートに孔２１ｅ，２１ｆの痕跡が残ると、
非常に目立ち、印刷物としての品質が低下するという問
題点があった。

【０００７】更に、孔２１ｅ，２１ｆは、巻芯２１から
第１及び第２のフランジ２２，２３を外すときに爪部２
２ｇ，２３ｇを押すため、巻芯２１の受像シートを巻き
付ける面に貫通していることが必要であり、この孔を埋
めると、巻芯２１から第１及び第２のフランジ２２，２
３を外すことができないという問題があった。

【０００８】本発明の課題は、受像シートを巻き付ける
面に凹凸及び孔がなく、通常は確実に組み合わされ、必
要なときにフランジを容易に取り外すことができる巻枠
を提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定されるものではない。すな
わち、請求項１の発明は、円筒形状をし、帯状物を巻く
巻芯（１１）と、前記巻芯の端面に接続される部材であ
って、前記帯状物の一端に沿う鍔部（１２ｃ、１３ｃ）
を有するフランジ（１２，１３）と、を備える巻枠にお
いて、前記巻芯は、外周面に凹凸及び孔がなく、内周面
に係合部（１１ｅ，１１ｆ）を有し、前記フランジは、
前記係合部と係合し、所定の解除力を受けると前記係合
部との係合を解除する方向に移動可能な爪部（１２ｇ，
１３ｇ）を有することを特徴とする巻枠（１０）であ
る。

【００１０】請求項２の発明は、請求項１に記載の巻枠
（１０）において、前記巻芯（１１）は、端部から前記
係合部に至り、前記係合部よりも幅の狭い解除溝（１１
ｉ，１１ｊ）を有することを特徴とする巻枠である。

【００１１】請求項３の発明は、請求項１又は請求項２
に記載の巻枠（１０）において、前記フランジは、一体
成形により形成された樹脂部材であり、前記鍔部（１２
ｃ、１３ｃ）は、前記爪部（１２ｇ，１３ｇ）に前記解
除力を与えるための貫通孔（１２ｉ，１３ｉ）を有する
ことを特徴とする巻枠である。

【００１２】請求項４の発明は、請求項１から請求項３
までのいずれか１項に記載の巻枠（１０）において、前
記爪部（１２ｇ，１３ｇ）は、外部から前記巻芯の回転
軸方向に作用する外力を、前記係合を解除する方向の前
記解除力に変換する斜面（１３ｈ）を有することを特徴
とする巻枠である。

【００１３】請求項５の発明は、請求項１から請求項４
までのいずれか１項に記載の巻枠（１０）において、前
記係合部（１１ｅ，１１ｆ）及び前記爪部（１２ｇ，１
３ｇ）は、２組以上設けられており、前記解除力を加え
る治具を前記貫通孔に挿入することにより、前記係合を
解除することを特徴とする巻枠である。

【００１４】請求項６の発明は、請求項１から請求項５
までのいずれか１項に記載の巻枠（１０）において、前
記帯状物は、昇華印刷に使用する受像シートであること
を特徴とする巻枠である。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図面等を参照しながら、本
発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。（第１実施形態）図１は、本発明による巻枠の第１実施
形態を示す斜視図である。なお、前述した従来例と同様
の機能を果たす部分には、末尾に同一の符号を付して、
重複する説明を適宜省略する。巻枠１０は、巻芯１１、
第１のフランジ１２、第２のフランジ１３を有してい
る。巻芯１１は、昇華印刷に使用する受像シートを巻く
ための芯であり、第１のフランジ１２側にある第１の端
部１１−１に位置決め溝１１ａを有し、第２のフランジ
１３側にある第２の端部１１−２に位置決め溝１１ｄを
有している点は、従来例と同様である。本実施形態にお
ける巻芯１１は、従来例の貫通した孔２１ｅ，２１ｆの
代わりに、貫通していない有底の凹部１１ｅ，１１ｆ
を、内周面側に係合部として有している。また、凹部１
１ｅ，１１ｆよりも幅が狭い解除溝１１ｉ，１１ｊが、
凹部１１ｅ，１１ｆ〜端部１１−１，１１−２まで設け
られている。

【００１６】図２は、凹部１１ｆ及び爪部１３ｇ付近を
拡大した図である。なお、反対側の凹部１１ｅ及び爪部
１２ｇ付近も、同様の形状なので、以下の説明は、第２
のフランジ１３側で代表して説明する。第２のフランジ
１３は、爪部１３ｇを有しており、自己の弾性を利用し
て巻芯１１の、凹部１１ｆに係合して、第２のフランジ
１３が巻芯１１から抜けないように固定される。また、
第２のフランジ１３は、鍔部１３ｃ上であって、爪部１
３ｇの根元に貫通孔１３ｉを有している。

【００１７】第２のフランジ１３を巻芯１１に組み付け
るときは、位置決め溝１１ｄと位置決め凸部１３ｆが合
う位置で組み付ける。このとき、爪部１３ｇが凹部１１
ｆにはまり込み、また、嵌合部１３ｄが巻芯１１の内径
に嵌合するので、第２のフランジ１３は、巻芯１１に対
して確実に固定される。

【００１８】図３は、爪部１３ｇ付近の断面図である。
第２のフランジ１３を巻芯１１から外すときは、貫通孔
１３ｉ及び解除溝１１ｊに棒状の治具を通して、爪部１
３ｇを矢印Ａ方向に押すことにより爪部１３ｇと凹部１
１ｆとの係合を解除する。

【００１９】本実施形態によれば、巻枠１１の外周面に
は、凹凸及び孔がないので、受像シートに巻枠１１の外
周の形状が転写されて痕跡が残ることがない。また、組
み合わせた状態では、強固に固定され、第１及び第２の
フランジ１２，１３を巻枠１１から取り外すときには、
貫通孔１２ｉ，１３ｉ及び解除溝１１ｉ，１１ｊを利用
して容易に取り外すことができる。更に、従来と変わら
ない部品点数及び製造方法で作製することができるの
で、安価な部品とすることができる。

【００２０】（第２実施形態）第１実施形態では、治具
を用いて、図３中の矢印Ａ方向に爪部１３ｇを退避させ
る例を示したが、小型の巻枠の場合、貫通孔１３ｉ及び
解除溝１１ｊも小型になるので、うまく爪部１３ｇを退
避させることが難しくなってしまう。そこで、本実施形
態では、爪部１３ｇと凹部１１ｆの係合の解除を更に簡
単に行える形態とした。なお、本実施形態は、第１及び
第２のフランジ１２，１３の爪部１２ｇ，１３ｇ部分の
形状を改良した形態であるので、他の共通する部分の説
明は省略する。

【００２１】図４は、第２実施形態における爪部１３ｇ
の改良部分を説明する図である。図４（ａ）は、第１実
施形態における爪部１３ｇの拡大図であり、図４（ｂ）
は、本実施形態における爪部１３ｇの拡大図である。

【００２２】本実施形態では、第１実施形態の爪部１３
ｇに斜面１３ｈを新たに追加した。斜面１３ｈは、幅ｈ
のヒレ状の斜面であり、この幅ｈは、解除溝１１ｊの幅
よりも狭い。したがって、斜面１３ｈは、解除溝１１ｊ
内に収まることができる。

【００２３】図５は、本実施形態における、爪部１３ｇ
付近の断面図である。本実施形態では、第２のフランジ
１３を巻芯１１から外すときは、貫通孔１３ｉ及び解除
溝１１ｊに棒状の治具を通して、斜面１３ｈを矢印Ｂ方
向に押す。そうすると、斜面１３ｈにより、爪部１３ｇ
を矢印Ａ方向に押す分力が生じる。したがって、作業者
は、単に治具を押し込むだけで、爪部１３ｇと凹部１１
ｆとの係合を解除することができる。なお、斜面１３ｈ
を設けると、爪部１３ｇを支えている腕部分の内、たわ
み易い部分の長さが実質的に短くなるので、設計時に
は、この点を考慮して、腕長さを設計する必要がある。
また、第１のフランジ１２側については、説明を省略し
たが、こちらについても、同様の形態とすることができ
る。

【００２４】本実施形態によれば、斜面１３ｈを設けた
ので、第１及び第２のフランジ１２，１３を巻枠１１か
ら取り外す作業を、更に簡単に行うことができる。

【００２５】（変形形態）以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。各実施形態におい
て、昇華印刷に使用する受像シートを巻取る巻枠１１を
例に説明したが、これに限らず、帯状の物を巻取る巻枠
であればよい。

【００２６】また、巻芯１１の一端には、爪部及び係合
部が一組だけ設けられている例を示したが、これに限ら
ず、例えば、これらを複数組設けてもよい。その場合、
爪部の係合を解除する治具は、複数用意するか、又は、
棒状の部分を複数有する治具を用意すればよい。

【００２７】

【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項１の
発明によれば、係合部を有する巻芯と、所定の解除力を
受けると係合部との係合を解除する方向に移動可能な爪
部を有するフランジとを備えるので、巻芯の外周面が凹
凸及び孔がなく平滑であっても、巻芯とフランジとを着
脱することができる。

【００２８】請求項２の発明によれば、巻芯は、解除溝
を有するので、爪部に容易に解除力を加えることができ
る。

【００２９】請求項３の発明によれば、フランジは、一
体成形により形成された樹脂部材であり、貫通孔を有す
るので、巻芯の外周面が凹凸及び孔がなく平滑であって
も、巻芯とフランジとを着脱することができる安価に巻
枠を製造することができる。

【００３０】請求項４の発明によれば、爪部は、外部か
ら巻芯の回転軸方向に作用する外力を、係合を解除する
方向の解除力に変換する斜面を有するので、係合の解除
を更に容易にすることができる。

【００３１】請求項５の発明によれば、係合部及び爪部
は、２組以上設けられており、解除力を加える治具を貫
通孔に挿入することにより、係合を解除するので、係合
が確実で、かつ、係合の解除も容易に行うことができ
る。

【００３２】請求項６の発明によれば、帯状物は、昇華
印刷に使用する受像シートであるので、受像シートに巻
芯の外周面の凹凸及び孔の形状が転写することなく、美
しい印刷物を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による巻枠の第１実施形態を示す斜視図
である。

【図２】凹部１１ｆ及び爪部１３ｇ付近を拡大した図で
ある。

【図３】第１実施形態における、爪部１３ｇ付近の断面
図である。

【図４】第２実施形態における、爪部１３ｇの改良部分
を説明する図である。

【図５】第２実施形態における、爪部１３ｇ付近の断面
図である。

【図６】従来の巻枠を示す斜視図である。

【符号の説明】

１０巻枠１１巻芯１１ｅ，１１ｆ凹部１１ｉ，１１ｊ解除溝１２第１のフランジ１２ｇ，１３ｇ爪部１２ｉ，１３ｉ貫通孔１３第２のフランジ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】円筒形状をし、帯状物を巻く巻芯と、前記巻芯の端面に接続される部材であって、前記帯状物
の一端に沿う鍔部を有するフランジと、を備える巻枠において、前記巻芯は、外周面に凹凸及び孔がなく、内周面に係合
部を有し、前記フランジは、前記係合部と係合し、所定の解除力を
受けると前記係合部との係合を解除する方向に移動可能
な爪部を有すること、を特徴とする巻枠。
【請求項２】請求項１に記載の巻枠において、前記巻芯は、端部から前記係合部に至り、前記係合部よ
りも幅の狭い解除溝を有すること、を特徴とする巻枠。
【請求項３】請求項１又は請求項２に記載の巻枠にお
いて、前記フランジは、一体成形により形成された樹脂部材で
あり、前記鍔部は、前記爪部に前記解除力を与えるため
の貫通孔を有すること、を特徴とする巻枠。
【請求項４】請求項１から請求項３までのいずれか１
項に記載の巻枠において、前記爪部は、外部から前記巻芯の回転軸方向に作用する
外力を、前記係合を解除する方向の前記解除力に変換す
る斜面を有すること、を特徴とする巻枠。
【請求項５】請求項１から請求項４までのいずれか１
項に記載の巻枠において、前記係合部及び前記爪部は、２組以上設けられており、前記解除力を加える治具を前記貫通孔に挿入することに
より、前記係合を解除すること、を特徴とする巻枠。
【請求項６】請求項１から請求項５までのいずれか１
項に記載の巻枠において、前記帯状物は、昇華印刷に使用する受像シートであるこ
と、を特徴とする巻枠。