JP2002039279A - 駆動ベルトと駆動ベルトのための横断素子 - Google Patents
駆動ベルトと駆動ベルトのための横断素子Info
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Abstract
信頼できる、改良された駆動ベルトを提供する。 【解決手段】 横断素子4の前側の突起部14を水平方
向に延ばし、そして横断素子4の後ろ側の窪み部15も
同様に水平方向に延ばし、突起部14と窪み部15とを
横断素子4の第2の部分12に少なくとも部分的に形成
する。
Description
を備える連続可変トランスミッションに使用する駆動ベ
ルトに係るものである。
に使用する駆動ベルトは隣り合っている2つの無端バン
ド・パッケージから成るキャリヤを備え、その上に横断
素子を配置しており、各横断素子はバンド・パッケージ
を受けるよう互いに反対に位置している2つの窪みを含
んでいて、横断素子の第1の部分は前記のバンド・パッ
ケージの下になっており、横断素子の第2の部分は前記
のバンド・パッケージの間になっており、そして横断素
子の第3の部分は前記のバンド・パッケージの上になっ
ており、横断素子の前側の突起部はその横断素子に隣接
する横断素子の窪み部と係合することができる。このよ
うな駆動ベルトはEP−A−0014013に開示され
ている。
接する横断素子は、駆動ベルトの作動中、特に駆動ベル
トの直線部分で相互に正確に位置決めがなされる。横断
素子に関して方向を言うときは、いつも横断素子が図2
の正面図に示すように、直立位置を占めているものとす
る。この図で長手方向とは紙面に垂直な方向である。
対応する窪み部を設けることは材料の成形によって行わ
れ、押し型を材料に押し入れて窪み部を形成する。こう
すると材料は変形して横断素子の反対側に突起部ができ
る。
窪み部とが水平方向に延びている輪郭をつくるのが容易
であろう。そのような輪郭は例えば圧延操作により、も
しくは研磨操作によりつくれる。横断素子をストリップ
材料から切り出すとき、あらかじめその材料に上記の輪
郭をつけておくようにする。
形成するときは利点があるが、そのような突起部/窪み
部が常に満足すべきものでないことが実際に明らかであ
る。水平方向に延びる突起部と窪み部とは、駆動ベルト
に対して横断方向に延びる一連の水平線から成る面を有
する。
が容易であり、効率よく作動し、そして信頼できる、改
良された駆動ベルトを提供することである。本発明の別
の目的は、横断素子の第3の部分を小さく、そして軽量
に作れるようにすることである。
は、前記の突起部を水平方向に延ばし、そして横断素子
の後ろ側の窪み部も同様に水平方向に延ばしていて、前
記の突起部と窪み部とは横断素子の第2の部分に少なく
とも部分的に形成されている。前記の突起部は真直ぐで
よいが、楕円もしくは樽型でもよい。
に突起部を形成することにより少なくとも突起部の底辺
における突起部の長さ(水平方向の大きさ)は上記の第
2の部分の幅に制限される。実際に明らかになったので
あるがこのことが、突起部が横断素子の全長にわたって
延びる場合、すなわち突起部が前記の第2の部分よりも
かなり広い横断素子の部分に形成された場合よりも良好
に駆動ベルトを作動させるのである。
ことそれ自体はUS−A−3,949,621に開示さ
れている。そこで使用されている突起部は前面で見て丸
い突起部であって、つまりその突起部は水平方向に延び
ていない。その結果として、第2の部分は、そこに突起
を形成できるようにするためにかなりの巾を持たせなけ
ればならない。この事実から、突起部の形成時に材料を
正確に成形するには形成しようとする突起部の周りに十
分な材料がなければならない。
横断素子の第2の部分に存在するのが好ましく、前記の
突起部と前記の窪み部とは主として横断素子の第2の部
分に存在するのが更に好ましい。突起部と窪み部との
(水平方向における)長さが限られているので、相互に
隣り合わせとなる横断素子間で得られる接続は実際に良
好に働く。前記の突起部と前記の窪み部とは2つの窪み
の間で横断素子の全域にわたって横断方向に延びている
のが好ましい。
るのが好ましい。この傾斜ラインは隣の横断素子と常に
接触する横断素子の面の水平方向に延びる区域である。
傾斜ラインはバンド・パッケージの下であって、そして
それは横断素子の表面において隅を丸められて形成され
ている。窪みの最小の垂直方向の大きさよりも小さい距
離だけ傾斜ラインから離して前記の突起部を配置するの
が好ましい。
含む部分はバンド・パッケージを含む面内で水平線に対
して斜めに延びており、そして駆動ベルトの長手方向に
対し垂直に延びている。突起部のそのような部分が窪み
部の対応する部分と係合するとき、2つの衝合する横断
素子が相互に水平方向に動ける程度に減少できる。その
場合突起部と窪み部の面は水平線の集まりから全体がつ
くられるということはなく、それとは違った部分とな
る。突起部のそのような部分が表面において窪みの形と
なっているのが好ましい。その窪みは実施例で詳述する
ように垂直方向に延びているのが好ましい。
第3の部分は上述のラインに対して斜めに延びる上述の
部分を備えている。切断作業により細長い金属片から横
断素子をつくるのが好ましく、転がしにより横断素子の
縁のかえりをとる、もしくは丸めるようにし、横断素子
の表面を硬い要素で加工する。
可変トランスミッションのための駆動ベルトに使用する
横断素子に係るもので、この横断素子はキャリヤーを形
成するバンド・パッケージを受けるよう互いに反対に位
置している2つの窪みを含んでいて、横断素子の第1の
部分は前記のバンド・パッケージの下になっており、横
断素子の第2の部分は前記のバンド・パッケージの間に
なっており、そして横断素子の第3の部分は前記のバン
ド・パッケージの上になっており、各窪みはバンド・パ
ッケージに面する内面を含んでおり、前記の突起部は水
平方向に延び、そして横断素子の後ろ側の窪み部も同様
に水平方向に延び、これら突起部と窪み部は横断素子の
第2の部分に少なくとも部分的に形成されている。
を説明する。図1に示す駆動ベルト1は2つのプーリ
2,3に懸かっている。この図に示した状態では左のプ
ーリ2は右のプーリ3よりも速く回転する。それぞれの
プーリ2,3の2つの構成部品間の相互距離を変えるこ
とによりプーリ2,3の位置で駆動ベルト1の半径を変
えることができ、その結果として2つのプーリ2,3の
間の速度の差を望みのままに変えることができる。この
ことは2つのシャフトの間の回転速度の差を変える良く
知られたやり方である。
横断素子4(図ではその中の4個だけを示している)と
2つのバンド・パッケージ5,6(図ではその中の一つ
に影を付けて示す)とから成る。横断素子4とバンド・
パッケージ5,6とは両方とも金属からできている。横
断素子4はバンド・パッケージ5,6の長さ方向で自由
に動くことができ、プーリ2,3の間で力が伝達される
とき、その力は相互に押し合っている横断素子4により
伝達される。それによりバンド・パッケージ5,6は横
断素子4を案内する。
ッケージは5枚のバンドから構成されている(図2参
照)。更に多くのバンドから、例えば10枚のバンドか
らバンド・パッケージを構成することはしばしばある。
図2ではバンド・パッケージ6の厚みはTで示され、巾
はWで示されている。例えば、バンドの厚みは0.2ミ
リメートルで、巾は7ミリメートルである。
い。プーリ2,3の部分が駆動ベルト1の両側に配置さ
れているからである。図から明らかなように横断素子4
の形はバンド・パッケージ5,6によりバンド・パッケ
ージが正しい位置に保持されるように決められている。
その形は窪み7,8を持っていて、その窪みにバンド・
パッケージ5,6が受け入れられる。
の下の第1の部分11と、バンド・パッケージ5,6の
間の第2の部分12と、バンド・パッケージ5,6の上
の第3の部分13とから成る。
的に平らで、それの前側(図2に示す)では横断素子4
は、傾斜ライン18(ここではこのように称する)を呈
する。傾斜ライン18の上方の横断素子4の部分13は
実質的に一定の厚みであり(図3参照)、傾斜ライン1
8の下方の第1の部分11は下向きに先細りとなってい
る。横断素子4の前側で傾斜ライン18は、例えば曲率
半径6ミリメートルの縁により幾らか丸みをつけたスト
リップによって形成されている。駆動ベルト1の真っ直
ぐな部分と、曲がった部分との両方において傾斜ライン
18は隣の横断素子4の後ろ側と接触している。
先細りとなって、水平方向に延びている縁26となる。
縁26の下の第1の部分11は一定の厚みを示し、これ
は縁26の直ぐ上の横断素子4の厚みよりも約0.1ミ
リメートル薄い。
分12は(図3で見て)左にずれており、それの結果と
して横断素子4の前側に突起部14が生じ、後ろ側に窪
み部15が生じる。図2と図4とから明らかなように、
突起部14と窪み部15とは横断素子4の第2の部分1
2の全体にわたって水平方向に延びている。駆動ベルト
1の直線部分で突起部14と窪み部15とはかみ合っ
て、それの結果として2つの衝合する横断素子4は相互
からずれないようになっている。
部16を設け、そして図4に示すように、窪み部15の
中心に凸部17を設ける。こうして、突起部14の面と
窪み部15の面とはバンド・パッケージ5,6を含む面
内で水平線に対してある角を成して延び、そして駆動ベ
ルト1の方向に垂直に延びる部分を含んでいる。
は凹部16に係合し、これらの部分は相互に接触する角
度を含んでいるので隣同士の2つの横断素子4は相対的
に動けないようになっている。
み部15とは横断素子4の第2の部分12にあるので、
結果としてそれらの横断方向(水平方向)の大きさは制
限される。
12、そして第3の部分13のそれぞれの部分が形成し
ている内面とそれぞれの窪み7,8は境を接している。
図5にそれらの部分を21,22,23で示す。
1は横断素子4の第1の部分11のところで直線もしく
は幾らか曲がっている部分を含んでおり、その部分がバ
ンド・パッケージ5と接触する。この部分は半径R2の
凸状部分に移っていき、内面の部分21が部分22に移
っていくところで半径R1の内面の凹状部分に入ってい
く。
子4の第2の部分12の近くの窪み7の最大垂直寸法)
の約半分である。第2の部分12の場所での内面22は
第2の部分12の場所で垂直部分を呈してもよいが、こ
の実施例では内面のこの部分22は全体が湾曲してお
り、そして半径R1の弧の形となっている。図5で、A
は窪み7の最小の垂直寸法であり、この寸法は横断素子
4の第2の部分12の近くで窪み7の最大垂直寸法Bの
80%よりも大きいのが好ましい。
部分12が形成する内面の部分22がバンド・パッケー
ジ5,6の下側近くでバンド・パッケージ5,6を含む
面に対し成している角度である。この角度aは、より具
体的に例を挙げて説明すると、図5において、内面21
とバンド・パッケージ5,6の下面との接触面に沿って
延びる延長面と内面22との交差部での湾曲内面22の
接線が、前記接触面に平行であるLによって表される一
点鎖線を含む平面に対して成す角度である。この角度は
鋭角であって、85度より小さいのが好ましい。
2の凸状の湾曲は十分に大きくなければならず、例えば
0.4ミリメートルもしくはそれ以上である。半径R2
が十分に大きくないと、バンド・パッケージ5,6の一
番内側のバンドへの損傷は確実となる。また、それにつ
ながる凹状の湾曲の半径R1も十分に大きくなければな
らない。R1が0.7ミリメートルより大きければ、横
断素子4の破損リスクは小さくなって、第1の部分を小
さくして、すなわち質量を小さくしてもよくなると言う
ことが明らかになった。上述の湾曲のところで横断素子
4の下縁24と内面21,22の間の距離をかなり短く
でき、この距離はプーリ2,3と接触する横断素子4の
側面25の高さHよりも遥かに小さい。この短縮は横断
素子の満足すべき動的な振る舞いに寄与する。下縁24
はそれの全長にわたり凹状であるのが好ましい。上に説
明した実施例を様々に変更することは可能である。
率よく作動し、信頼性の高い駆動ベルトを提供すること
ができ、横断素子を小型化軽量化できる。
子、5:バンドパッケージ、6:バンドパッケージ、
7:窪み、8:窪み、11:第1に部分、12:第2の
部分、13:第3の部分、14:突起部、15:窪み
部、16:凹部、17:凸部、18:傾斜ライン、2
1:内面、22:内面。
Claims (10)
- 【請求項1】 2つのV字形プーリ(2,3)を備える
連続可変トランスミッションに使用する駆動ベルトであ
って、 駆動ベルトは隣り合っている2つの無端バンド・パッケ
ージ(5,6)から成るキャリヤを備え、その上に横断
素子(4)を配置しており、各横断素子(4)はバンド
・パッケージ(5,6)を受けるよう互いに反対に位置
している2つの窪み(7,8)を含んでいて、横断素子
(4)の第1の部分(11)は前記のバンド・パッケー
ジ(5,6)の下になっており、横断素子(4)の第2
の部分(12)は前記のバンド・パッケージ(5,6)
の間になっており、そして横断素子(4)の第3の部分
(13)は前記のバンド・パッケージ(5,6)の上に
なっており、横断素子(4)の前側の突起部(14)は
その横断素子に隣接する横断素子(4)の窪み部(1
5)と係合するようになっている駆動ベルトにおいて、 横断素子の前記の突起部(14)は水平方向に延び、そ
して横断素子(4)の前記の窪み部(15)も同様に水
平方向に延び、これら突起部(14)と窪み部(15)
は横断素子(4)の第2の部分(12)に少なくとも部
分的に形成されていることを特徴とした駆動ベルト。 - 【請求項2】 前記の突起部(14)と前記の窪み部
(15)とは大部分が横断素子(4)の第2の部分(1
2)に存在する請求項1に記載の駆動ベルト。 - 【請求項3】 前記の突起部(14)と前記の窪み部
(15)とは主として横断素子(4)の第2の部分(1
2)に存在する請求項1もしくは2に記載の駆動ベル
ト。 - 【請求項4】 前記の突起部(14)と前記の窪み部
(15)とは2つの窪み(7,8)の間で横断素子
(4)の全域にわたって横断方向に延びている請求項
1、2もしくは3に記載の駆動ベルト。 - 【請求項5】 窪み(7,8)の最小の垂直方向の大き
さ(A)よりも小さい距離だけ傾斜ライン(18)より
上に離して前記の突起部(14)を配置した請求項1な
いし4のいずれかに記載の駆動ベルト。 - 【請求項6】 突起部(14)の面と、窪み部(15)
の面とが含む部分(16,17)はバンド・パッケージ
(5,6)を含む面内で水平線に対して斜めに延びてお
り、そして駆動ベルト(1)の方向に垂直に延びている
請求項1ないし5のいずれかに記載の駆動ベルト。 - 【請求項7】 横断素子(4)の前記の第3の部分(1
3)が含む部分(16,17)はバンド・パッケージ
(5,6)を含む面内で水平線に対して斜めに延びてお
り、そして駆動ベルト(1)に垂直に延びている請求項
1ないし6に記載の駆動ベルト。 - 【請求項8】 切断作業によりストリップ材料から横断
素子(4)をつくる請求項1ないし7のいずれかに記載
の駆動ベルト。 - 【請求項9】 転がしにより横断素子(4)の縁のかえ
りをとる、もしくは丸めるようにした請求項1ないし8
のいずれかに記載の駆動ベルト。 - 【請求項10】 2つのV字形プーリ(2,3)を備え
る連続可変トランスミッションに使用する請求項1ない
し9のいずれかに記載の横断素子であって、横断素子
(4)はバンド・パッケージ(5,6)を受けるよう互
いに反対に位置している2つの窪み(7,8)を含んで
いて、横断素子(4)の第1の部分(11)は前記のバ
ンド・パッケージ(5,6)の下になっており、横断素
子(4)の第2の部分(12)は前記のバンド・パッケ
ージ(5,6)の間になっており、そして横断素子
(4)の第3の部分(13)は前記のバンド・パッケー
ジ(5,6)の上になっており、横断素子(4)の前側
の突起部(14)はその横断素子に隣接する横断素子
(4)の窪み部(15)と係合するようになっている駆
動ベルトにおいて、 前記の突起部(14)は水平方向に延び、そして横断素
子(4)の後ろ側の窪み部(15)も同様に水平方向に
延び、これら突起部(14)と窪み部(15)は横断素
子(4)の第2の部分に少なくとも部分的に形成されて
いることを特徴とした駆動ベルト。
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