JP2003004102A6 - 駆動ベルト及び駆動ベルト用のクロスメンバ - Google Patents
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Abstract
【課題】 必要とされる強度を満たし、かつコンパクトなクロスメンバを有する駆動ベルトを提供する。
【解決手段】 クロスメンバ4が装着された場所で互いに隣接する2組の駆動ベルトユニット5,6からなるキャリアを装備し、各クロスメンバ4は、対向する2つの切欠き7,8を持っている。クロスメンバ4の第1区分11は駆動ベルトユニット5,6の下側に、クロスメンバ4の第2区分12はその中間に、クロスメンバ4の第3区分13は上側に位置する。各切欠き7,8は、駆動ベルトユニット側に向いた内面を持っている。第1区分11は、下部が上部よりも厚さにおいて少なくとも0.1mm薄くなった突出縁部26をもっている。下縁部24の中央部分は突出縁部26と同じ高さかもしくは高くなっている。
【選択図】図2
【解決手段】 クロスメンバ4が装着された場所で互いに隣接する2組の駆動ベルトユニット5,6からなるキャリアを装備し、各クロスメンバ4は、対向する2つの切欠き7,8を持っている。クロスメンバ4の第1区分11は駆動ベルトユニット5,6の下側に、クロスメンバ4の第2区分12はその中間に、クロスメンバ4の第3区分13は上側に位置する。各切欠き7,8は、駆動ベルトユニット側に向いた内面を持っている。第1区分11は、下部が上部よりも厚さにおいて少なくとも0.1mm薄くなった突出縁部26をもっている。下縁部24の中央部分は突出縁部26と同じ高さかもしくは高くなっている。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2個のV型プーリを使用した無段変速機における駆動用ベルト及び該駆動ベルト用のクロスメンバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2個のV型プーリを使用した無段変速機における駆動ベルトには、クロスメンバ(dwarselement/cross member横材)が装着された隣接する2組の駆動ベルトユニットからなるキャリア(dragger/carrier)が装備されている。各クロスメンバには、対向する切欠きが2箇所ずつ駆動ベルトユニットを収容するように入っており、クロスメンバの第1区分が駆動ベルトユニットの下側にあり、第2区分は、2つの駆動ベルトユニットの間に挟まれている。第3区分は駆動ベルトユニットの上側に飛び出している。各切欠きは、その内側の面が駆動ベルトユニット側に向いている。このような駆動ベルトは、EP−A−0014013として知られているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
実際には、駆動ベルトにおける力が作動中に制限されるように、クロスメンバの横断面はできる限り小さくするべきである。それによって、駆動ベルトの質量は比較的小さくできる。特に、クロスメンバがそのクロス方向の水平線まわりに−すなわち駆動ベルトの幅方向の線のまわりに−回転する時のクロスメンバの慣性力は、最小限に保たれるはずであることは明白である。
【0004】
作動中には姿勢が時々刻々変化するクロスメンバについての方向を述べる場合は、図2における前面図で示されているように、便宜上、クロスメンバは常に直立している状態が想定されている。この図では、駆動ベルトの長手方向(langsrichting/lengthwise)は図面に直交する。
【0005】
この発明のねらいは、必要とされる強度を満たし、かつコンパクトに製造されたクロスメンバ及び該クロスメンバをもつ駆動ベルトを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
これを達成するために、本発明では、部材の第1区分が水平方向の突出縁部をもち、その下方でクロスメンバの厚さが少なくとも上方よりも0.1mm薄くなり、クロスメンバの下縁部中央を、当該突出縁部と同じかもしくは高い位置即ち突出縁部よりも低くない位置となるようにすることで、薄い方の第1区分が2つの部分からなるようにしている。
【0007】
クロスメンバを下側に向かって、当該突出縁部を薄くすることによって、クロスメンバの質量を小さくすることができる。とはいっても、厚みを減らすことは、部材表面積の大部分を薄くしなければならない場合は、特に難しいプロセスとなる。クロスメンバの下縁部中央部分を、当該突出縁部と同じかもしくは高くする、つまり当該突出縁部よりも低くない位置にすることによって、厚みを減らしたクロスメンバの第1区分は、明らかに薄くなった比較的小さな2要素で構成される。
【0008】
また、特にクロスメンバの高さは、クロスメンバとプーリとが接触する面の高さによって決定される。それにかかる力に十分対処できるほどの高さが必要とされる。
【0009】
クロスメンバの質量を小さくするためには、EP−A−0151396で見られるとおり、前述の接触面の区間でクロスメンバ下部を完全に凹型とすることはすでに示唆した。
【0010】
基本モデル(voorkeursuitvoering/preferential model)では、凹型内面の湾曲は、クロスメンバの第1区分から第2区分への移行点において、クロスメンバの第1区分によって形成される内面とクロスメンバの第3区分によって形成される内面との最小距離の3分の1より長い半径をもつ。また、クロスメンバの下縁部と前述の凹型内面との最小距離は、V型プーリに接触するクロスメンバ側面の高さの75%未満である。
【0011】
クロスメンバの強度において局部的にマイナスの影響がなく、上述の半径が十分に大きければ、クロスメンバの第1区分の高さはかなり低くすることが可能であることがわかっている。このことによって、より大きな半径のためのスペースを十分持てるように、駆動ベルトの幅が広くなったとしても、それは欠点ではなくて、下側のクロスメンバの大きさを制限して、作動中クロスメンバ同士が近接した状態の曲線部をつくることはむしろ大きな長所となる。
【0012】
上述の凹型内面の窪みは、クロスメンバの第1区分から第2区分への移行点でクロスメンバ第1区分によって形成される内面部と第3区分によって形成される内面部との間の最小距離の半分よりも大きな半径をもつことが望ましい。
【0013】
基本モデルとしては、半径は0.7mmより大きくするべきであり、さらに0.9mmより大きければなお望ましい。それに加えて/あるいは、当該距離はV型プーリに接触して配置されるクロスメンバの側面高さの65%未満、できれば60%未満とするべきである。基本モデルでは、クロスメンバ下縁部は、ほぼその全長を通して窪んでいる。
【0014】
クロスメンバの下縁部は、完全に凹型となるように、横断方向では凸型を持たない方がよく、できればは真直ぐな部分を有していてもよい。下縁部は、全体にわたって半径が40mm未満、もしくは30mm未満が望ましい。
【0015】
クロスメンバは、プレス加工金属の一体型であって、クロスメンバの縁部は滑らかにされているか旋盤で丸面取りされるか、またはその両方が施されるべきである。半径が大きければ、プレス加工、部材成形や旋盤での形削りにおいて製造しやすくなる。
【0016】
さらに本発明は、無段変速機用の駆動ベルトで用いられるためのVプーリ2個の付いたクロスメンバに関するものである。クロスメンバには、キャリアを形成する駆動ベルトを収容するように、対向する切欠きが2箇所ずつ入れられており、クロスメンバの第1区分が駆動ベルトユニット下側に延出し、第2区分は、2つの駆動ベルトユニットに挟まれ、第3区分が、駆動ベルトユニットの上に突出する。各切欠きは、内面が駆動ベルトユニットに向けられていて、第1区分は水平方向の延出する突出縁部をもち、その下側は、クロスメンバの厚さは上側よりも少なくとも0.1mm薄くなっているべきであり、クロスメンバの下縁部の中央が当該突出縁部と同じか、もしくはそれより高い。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明を説明するために、図を参照しながら、駆動ベルトの基本モデルに係る実施の形態について述べる。
【0018】
図1の線図は、駆動ベルト1及びV型プーリ2,3を表しており、この駆動ベルト1は、2個のプーリ2とプーリ3に巻き掛けられて動く。この状況では、左側のプーリ2は、右側のプーリ3よりも回転速度が速くなっている。プーリ2とプーリ3によって形成される、2パーツ間の距離を変えることによって、プーリ2とプーリ3における駆動ベルト1の半径を変えることが可能となり、2個のV型プーリ2,3における速度の差が変わる。これは、2本のシャフトの間での回転速度の差を変える方式としてよく知られている。
【0019】
駆動ベルト1は、図1において側面が示されているが、いくつかのクロスメンバ4(図1では、その中の4個が表されている)と2組の駆動ベルトユニット5と6―そのうちの1組は斜線で陰をつけてある−からなる。駆動ベルト1のベルトユニット5,6及びクロスメンバ4は、金属製である。クロスメンバ4は、駆動ベルトユニット5と6の長手方向に遊動が可能であり、プーリ2,3間の伝動時には、クロスメンバ4が互いに圧接することで動力が伝わる。そこでは駆動ベルトユニット5と6がクロスメンバ4を保持している。
【0020】
基本モデルでは、駆動ベルトユニット5,6のどちらも図2に示されているが、それぞれ5枚のベルトからなっている。実際には、駆動ベルトユニット5,6は、より多くのベルト、例えば10枚からなっている。図2では、ベルトユニット5,6の厚さはTで表されており、幅をWで示している。例を挙げれば、1枚のベルトの厚さは0.2mmで、幅は7mmである。
【0021】
駆動ベルトユニット5,6は、プーリ2,3のパーツが駆動ベルト1の両端に位置しているので、横にずれることがないことは明らかであろう。図から分かるように、クロスメンバ4は、駆動ベルトユニット5,6によって所定の位置に保持できるように成形されている。この構造で、2つの切欠き7,8が含まれ、駆動ベルトユニット5,6が配置されている。
【0022】
クロスメンバ4は、駆動ベルトユニット5,6の下側に突出している第1区分11と、2組の駆動ベルトユニット5,6に挟まれる第2区分12と、駆動ベルトユニット5,6の上側にある第3区分13とからなっている。
【0023】
クロスメンバ4の背面(図4参照)は、第2区分12以外が全体として平らであり、前面(図2参照)では、クロスメンバ4は曲線部18が装備されている。側面図(図3)において、曲線部18の上部では、クロスメンバは概して同一の厚さであり、曲線部18の下部では、第1区分11は下に向かって細くなっている。曲線部18は、実際には、クロスメンバ4の前面において若干カーブを描いて成形されている。例えば、曲線部18は半径6mmの丸面縁部となる。曲線部18は、駆動ベルト1の直線部分及び湾曲部分のいずれにおいても隣接するクロスメンバ4の平らな背面と接触する。この接触は、駆動ベルト1が曲げられプーリに掛けられている状態中、及び一方のプーリから他方のプーリへ移動するベルト1の真直部分のいずれにおいても、生じる。
【0024】
曲線部18の下方で、第1区分11が水平方向に薄くなって延出する突出縁部26となる。突出縁部26の下の第1区分11が突出縁部26より上のクロスメンバ4の面における厚さよりも0.1mmほど薄い一定の厚みをもっている。
【0025】
図3では、クロスメンバ4の第2区分12が左側に移動しており(図3)、クロスメンバ4の前面に凸部14があり、背面に凹部15が表れている。図2と図4に示されるように、凸部14と凹部15はクロスメンバ4の第2区分12全体に水平方向(駆動ベルト1の幅方向または横断方向)に広がっている。凸部14と凹部15は互いに駆動ベルト1の直線部分で互いにかみ合っている。これによって、2つの隣接するクロスメンバ4の垂直方向(駆動ベルト1の厚さ方向)への移動を防止するのである。
【0026】
図2では、窪み部分16は凸部14の中央にあり、図4では突出部分17が凹部15の中央に位置していることを示している。これにより、凸部14と凹部15の区域に、駆動ベルトユニット5と6の配置される面が水平線を基準とした角度をなし、さらに駆動ベルト1の方向に対して垂直となる部分が形成される。
【0027】
上述の角度で、部材が互いに接触するので、駆動ベルト1の直線部分では、2つの隣接するクロスメンバ4の交差方向への動きを制限したり回避させたりできるように、突出部分17が窪み部分16に挟まれる(または嵌入される)ようになっている。
【0028】
以上の図で明らかなように、凸部14と凹部15は、クロスメンバ4の第2区分12の中に完全に配置されている。このことによって、クロスメンバ4は横断方向(水平方向)には限られた大きさの動きしか持てない。
【0029】
各切欠き7,8は、クロスメンバ4の第1区分11、第2区分12及び第3区分13の部分で形成される内面から構成される。これらのセクションは、図5において、21,22及び23で表されている。
【0030】
図5は、切欠き7の形状を詳細に示したものである。クロスメンバ4の第1区分11の内面21は、駆動ベルトユニット5に接触するようになる平面かもしくは若干カーブした部分を持っている。この部分は、半径R2にあたる凸部分に進入しており、半径R1のある凹内面にかかり、そこで内面21のセクションが内面22のセクションと重なる。
【0031】
基本モデルの図解では、半径R1は距離Bの半分の長さとほぼ同じであり、距離Bはクロスメンバ4の第2区分12に近接する切欠き7の凹部分の最長縦寸法である。第2区分12上の内面22は、縦方向には真直ぐにできるが、基本モデルでは、内面22は完全に湾曲していて、半径R1をもつ全円に近い円弧に沿っている。
【0032】
図5では、切欠き7のスペースの最小縦寸法がAで表されている。この寸法Aは、できればクロスメンバ4の第2区分12に近接する切欠き7の最大縦寸法Bの80%より大きくなくてはならない。
【0033】
図5は、角度aを示している。この角度aは、駆動ベルトユニット5と6が接触する面に対する、クロスメンバ4の第2区分12によって形成される内面22における駆動ベルトユニット5の底面の高さとの角となる。この角度aは、より具体的に例を挙げて説明すると、図5において、内面21と駆動ベルトユニット5,6の下面との接触面に沿って延びる延長面と内面22との交差部での湾曲内面22の接線が、前記接触面に平行であるLによって表される一点鎖線を含む平面に対して成す角度である。図5で示されるとおり、これは鋭角であり、できれば85°よりも小さくするべきである。
【0034】
実際には、凸部分の半径R2の湾曲は十分に大きくせねばならず、例えば0.4mm以上にするべきだと分かった。もし半径R2が小さすぎると、これは駆動ベルトユニット5,6のベルト内部の損傷を引き起こす可能性がある。接合する凹部分の湾曲の半径R1もまた十分に大きくする必要がある。R1を0.7mmより大きくすることによって、クロスメンバ4の破損の危険性を少なくし、クロスメンバ4の第1区分が小さくできるようにし、ひいては軽量化を可能にする。さらに、クロスメンバ4の下縁部24と内面21,22の間の距離は、当該湾曲の部位でかなり縮小でき、プーリ2,3と接触するクロスメンバ4の側面25の高さHよりも更に小さくできる。このような縮小によってクロスメンバの動特性は向上する。できれば、下縁部24は、その全体にわたって湾曲しているべきである。下縁部24とプーリ2,3に接触する側面25との間には、凸型移行ゾーンが存在するが、これはここでの下縁部の一部ではない。
【0035】
図6は本発明の他の実施の形態に係るクロスメンバの詳細図であり、切欠き8は切欠き7と対称的に表れて実質的に同じ形状なので切欠き7のみを示している。この実施の形態に係るクロスメンバの切欠き7の湾曲内面22は、最小距離Aの半分よりも小さく最小距離Aの1/3よりも大きい半径R1の円弧に沿った凹内面が上下にあって、これらを繋ぐ中間部分が最小距離Aの半分よりも大きい半径R3の凹内面からなっている。内面22から内面21,23への移行領域には、半径R2の凸部分がある。このように、最小距離Aの1/2よりも小さな半径R1の湾曲部分は、打ち抜きやパンチングによる製造を容易にするために、また例えば小量生産が可能になる設計の自由度を確保するためにも、好ましい。
【0036】
しかし、最小距離Aの1/3よりも大きい半径R1が要求されのは、作動中の応力ピークを予防するため、クロスメンバ4による駆動ベルトユニット5,6の損傷を予防するため、並びに図5に示す角度aがクロスメンバ4の好ましい設計のための応用において限定される好ましい範囲内になることを実現するためである。図6に示すように、半径R1が、0.33A<R1<0.50Aの範囲にある場合も、駆動ベルト1の良好な機能を確保するために、実際にはほとんど常に半径R2の凸部分が存在している。図6において、湾曲内面22の距離Bが距離Aよりも僅かに大きくこれとほぼ等しい場合もあるが、その場合にも半径R2の凸部分が存在している。
【0037】
ここで述べられている実施形態に係るモデルは、基本モデルである。他にも多くのタイプが可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明は次のような効果を奏する。クロスメンバの厚さが、上部よりも下部が少なくとも0.1mm薄い第1区分の突出縁部と、クロスメンバの下縁部の中央部分が当該突出縁部と同じ高さか、もしくは高くなっていることにより、必要とされる強度を満たし、かつコンパクトなクロスメンバを有する駆動ベルトを提供することができる。また、クロスメンバの第1区分によって形成される内面とクロスメンバの第3区分によって形成される内面の間の最小距離Aの1/3よりも大きな半径R1を持ち、クロスメンバの下縁部と当該切欠きの湾曲した内面との距離は、V型プーリに対して位置するクロスメンバの側面の高さの75%よりも小さいことにより、作動中の応力ピークと、クロスメンバによる駆動ベルトユニットの損傷とを予防することができ、設計の自由度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 駆動ベルト及びV型プーリの側面線図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るクロスメンバの前面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るクロスメンバの側面図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係るクロスメンバの背面図である。
【図5】 図4の詳細図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態に係るクロスメンバの詳細図である。
【符号の説明】
1:駆動ベルト、2,3:V型プーリ、4:クロスメンバ、5,6:駆動ベルトユニット、7,8:切欠き、11:第1区分、12:第2区分、13:第3区分、14:凸部、15:凹部、16:窪み部分、17:突出部分、18:曲線部、21,22,23:切欠きの内面、24:下縁部、25:クロスメンバの側面、26:突出縁部。
【発明の属する技術分野】
本発明は、2個のV型プーリを使用した無段変速機における駆動用ベルト及び該駆動ベルト用のクロスメンバに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
2個のV型プーリを使用した無段変速機における駆動ベルトには、クロスメンバ(dwarselement/cross member横材)が装着された隣接する2組の駆動ベルトユニットからなるキャリア(dragger/carrier)が装備されている。各クロスメンバには、対向する切欠きが2箇所ずつ駆動ベルトユニットを収容するように入っており、クロスメンバの第1区分が駆動ベルトユニットの下側にあり、第2区分は、2つの駆動ベルトユニットの間に挟まれている。第3区分は駆動ベルトユニットの上側に飛び出している。各切欠きは、その内側の面が駆動ベルトユニット側に向いている。このような駆動ベルトは、EP−A−0014013として知られているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
実際には、駆動ベルトにおける力が作動中に制限されるように、クロスメンバの横断面はできる限り小さくするべきである。それによって、駆動ベルトの質量は比較的小さくできる。特に、クロスメンバがそのクロス方向の水平線まわりに−すなわち駆動ベルトの幅方向の線のまわりに−回転する時のクロスメンバの慣性力は、最小限に保たれるはずであることは明白である。
【0004】
作動中には姿勢が時々刻々変化するクロスメンバについての方向を述べる場合は、図2における前面図で示されているように、便宜上、クロスメンバは常に直立している状態が想定されている。この図では、駆動ベルトの長手方向(langsrichting/lengthwise)は図面に直交する。
【0005】
この発明のねらいは、必要とされる強度を満たし、かつコンパクトに製造されたクロスメンバ及び該クロスメンバをもつ駆動ベルトを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
これを達成するために、本発明では、部材の第1区分が水平方向の突出縁部をもち、その下方でクロスメンバの厚さが少なくとも上方よりも0.1mm薄くなり、クロスメンバの下縁部中央を、当該突出縁部と同じかもしくは高い位置即ち突出縁部よりも低くない位置となるようにすることで、薄い方の第1区分が2つの部分からなるようにしている。
【0007】
クロスメンバを下側に向かって、当該突出縁部を薄くすることによって、クロスメンバの質量を小さくすることができる。とはいっても、厚みを減らすことは、部材表面積の大部分を薄くしなければならない場合は、特に難しいプロセスとなる。クロスメンバの下縁部中央部分を、当該突出縁部と同じかもしくは高くする、つまり当該突出縁部よりも低くない位置にすることによって、厚みを減らしたクロスメンバの第1区分は、明らかに薄くなった比較的小さな2要素で構成される。
【0008】
また、特にクロスメンバの高さは、クロスメンバとプーリとが接触する面の高さによって決定される。それにかかる力に十分対処できるほどの高さが必要とされる。
【0009】
クロスメンバの質量を小さくするためには、EP−A−0151396で見られるとおり、前述の接触面の区間でクロスメンバ下部を完全に凹型とすることはすでに示唆した。
【0010】
基本モデル(voorkeursuitvoering/preferential model)では、凹型内面の湾曲は、クロスメンバの第1区分から第2区分への移行点において、クロスメンバの第1区分によって形成される内面とクロスメンバの第3区分によって形成される内面との最小距離の3分の1より長い半径をもつ。また、クロスメンバの下縁部と前述の凹型内面との最小距離は、V型プーリに接触するクロスメンバ側面の高さの75%未満である。
【0011】
クロスメンバの強度において局部的にマイナスの影響がなく、上述の半径が十分に大きければ、クロスメンバの第1区分の高さはかなり低くすることが可能であることがわかっている。このことによって、より大きな半径のためのスペースを十分持てるように、駆動ベルトの幅が広くなったとしても、それは欠点ではなくて、下側のクロスメンバの大きさを制限して、作動中クロスメンバ同士が近接した状態の曲線部をつくることはむしろ大きな長所となる。
【0012】
上述の凹型内面の窪みは、クロスメンバの第1区分から第2区分への移行点でクロスメンバ第1区分によって形成される内面部と第3区分によって形成される内面部との間の最小距離の半分よりも大きな半径をもつことが望ましい。
【0013】
基本モデルとしては、半径は0.7mmより大きくするべきであり、さらに0.9mmより大きければなお望ましい。それに加えて/あるいは、当該距離はV型プーリに接触して配置されるクロスメンバの側面高さの65%未満、できれば60%未満とするべきである。基本モデルでは、クロスメンバ下縁部は、ほぼその全長を通して窪んでいる。
【0014】
クロスメンバの下縁部は、完全に凹型となるように、横断方向では凸型を持たない方がよく、できればは真直ぐな部分を有していてもよい。下縁部は、全体にわたって半径が40mm未満、もしくは30mm未満が望ましい。
【0015】
クロスメンバは、プレス加工金属の一体型であって、クロスメンバの縁部は滑らかにされているか旋盤で丸面取りされるか、またはその両方が施されるべきである。半径が大きければ、プレス加工、部材成形や旋盤での形削りにおいて製造しやすくなる。
【0016】
さらに本発明は、無段変速機用の駆動ベルトで用いられるためのVプーリ2個の付いたクロスメンバに関するものである。クロスメンバには、キャリアを形成する駆動ベルトを収容するように、対向する切欠きが2箇所ずつ入れられており、クロスメンバの第1区分が駆動ベルトユニット下側に延出し、第2区分は、2つの駆動ベルトユニットに挟まれ、第3区分が、駆動ベルトユニットの上に突出する。各切欠きは、内面が駆動ベルトユニットに向けられていて、第1区分は水平方向の延出する突出縁部をもち、その下側は、クロスメンバの厚さは上側よりも少なくとも0.1mm薄くなっているべきであり、クロスメンバの下縁部の中央が当該突出縁部と同じか、もしくはそれより高い。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明を説明するために、図を参照しながら、駆動ベルトの基本モデルに係る実施の形態について述べる。
【0018】
図1の線図は、駆動ベルト1及びV型プーリ2,3を表しており、この駆動ベルト1は、2個のプーリ2とプーリ3に巻き掛けられて動く。この状況では、左側のプーリ2は、右側のプーリ3よりも回転速度が速くなっている。プーリ2とプーリ3によって形成される、2パーツ間の距離を変えることによって、プーリ2とプーリ3における駆動ベルト1の半径を変えることが可能となり、2個のV型プーリ2,3における速度の差が変わる。これは、2本のシャフトの間での回転速度の差を変える方式としてよく知られている。
【0019】
駆動ベルト1は、図1において側面が示されているが、いくつかのクロスメンバ4(図1では、その中の4個が表されている)と2組の駆動ベルトユニット5と6―そのうちの1組は斜線で陰をつけてある−からなる。駆動ベルト1のベルトユニット5,6及びクロスメンバ4は、金属製である。クロスメンバ4は、駆動ベルトユニット5と6の長手方向に遊動が可能であり、プーリ2,3間の伝動時には、クロスメンバ4が互いに圧接することで動力が伝わる。そこでは駆動ベルトユニット5と6がクロスメンバ4を保持している。
【0020】
基本モデルでは、駆動ベルトユニット5,6のどちらも図2に示されているが、それぞれ5枚のベルトからなっている。実際には、駆動ベルトユニット5,6は、より多くのベルト、例えば10枚からなっている。図2では、ベルトユニット5,6の厚さはTで表されており、幅をWで示している。例を挙げれば、1枚のベルトの厚さは0.2mmで、幅は7mmである。
【0021】
駆動ベルトユニット5,6は、プーリ2,3のパーツが駆動ベルト1の両端に位置しているので、横にずれることがないことは明らかであろう。図から分かるように、クロスメンバ4は、駆動ベルトユニット5,6によって所定の位置に保持できるように成形されている。この構造で、2つの切欠き7,8が含まれ、駆動ベルトユニット5,6が配置されている。
【0022】
クロスメンバ4は、駆動ベルトユニット5,6の下側に突出している第1区分11と、2組の駆動ベルトユニット5,6に挟まれる第2区分12と、駆動ベルトユニット5,6の上側にある第3区分13とからなっている。
【0023】
クロスメンバ4の背面(図4参照)は、第2区分12以外が全体として平らであり、前面(図2参照)では、クロスメンバ4は曲線部18が装備されている。側面図(図3)において、曲線部18の上部では、クロスメンバは概して同一の厚さであり、曲線部18の下部では、第1区分11は下に向かって細くなっている。曲線部18は、実際には、クロスメンバ4の前面において若干カーブを描いて成形されている。例えば、曲線部18は半径6mmの丸面縁部となる。曲線部18は、駆動ベルト1の直線部分及び湾曲部分のいずれにおいても隣接するクロスメンバ4の平らな背面と接触する。この接触は、駆動ベルト1が曲げられプーリに掛けられている状態中、及び一方のプーリから他方のプーリへ移動するベルト1の真直部分のいずれにおいても、生じる。
【0024】
曲線部18の下方で、第1区分11が水平方向に薄くなって延出する突出縁部26となる。突出縁部26の下の第1区分11が突出縁部26より上のクロスメンバ4の面における厚さよりも0.1mmほど薄い一定の厚みをもっている。
【0025】
図3では、クロスメンバ4の第2区分12が左側に移動しており(図3)、クロスメンバ4の前面に凸部14があり、背面に凹部15が表れている。図2と図4に示されるように、凸部14と凹部15はクロスメンバ4の第2区分12全体に水平方向(駆動ベルト1の幅方向または横断方向)に広がっている。凸部14と凹部15は互いに駆動ベルト1の直線部分で互いにかみ合っている。これによって、2つの隣接するクロスメンバ4の垂直方向(駆動ベルト1の厚さ方向)への移動を防止するのである。
【0026】
図2では、窪み部分16は凸部14の中央にあり、図4では突出部分17が凹部15の中央に位置していることを示している。これにより、凸部14と凹部15の区域に、駆動ベルトユニット5と6の配置される面が水平線を基準とした角度をなし、さらに駆動ベルト1の方向に対して垂直となる部分が形成される。
【0027】
上述の角度で、部材が互いに接触するので、駆動ベルト1の直線部分では、2つの隣接するクロスメンバ4の交差方向への動きを制限したり回避させたりできるように、突出部分17が窪み部分16に挟まれる(または嵌入される)ようになっている。
【0028】
以上の図で明らかなように、凸部14と凹部15は、クロスメンバ4の第2区分12の中に完全に配置されている。このことによって、クロスメンバ4は横断方向(水平方向)には限られた大きさの動きしか持てない。
【0029】
各切欠き7,8は、クロスメンバ4の第1区分11、第2区分12及び第3区分13の部分で形成される内面から構成される。これらのセクションは、図5において、21,22及び23で表されている。
【0030】
図5は、切欠き7の形状を詳細に示したものである。クロスメンバ4の第1区分11の内面21は、駆動ベルトユニット5に接触するようになる平面かもしくは若干カーブした部分を持っている。この部分は、半径R2にあたる凸部分に進入しており、半径R1のある凹内面にかかり、そこで内面21のセクションが内面22のセクションと重なる。
【0031】
基本モデルの図解では、半径R1は距離Bの半分の長さとほぼ同じであり、距離Bはクロスメンバ4の第2区分12に近接する切欠き7の凹部分の最長縦寸法である。第2区分12上の内面22は、縦方向には真直ぐにできるが、基本モデルでは、内面22は完全に湾曲していて、半径R1をもつ全円に近い円弧に沿っている。
【0032】
図5では、切欠き7のスペースの最小縦寸法がAで表されている。この寸法Aは、できればクロスメンバ4の第2区分12に近接する切欠き7の最大縦寸法Bの80%より大きくなくてはならない。
【0033】
図5は、角度aを示している。この角度aは、駆動ベルトユニット5と6が接触する面に対する、クロスメンバ4の第2区分12によって形成される内面22における駆動ベルトユニット5の底面の高さとの角となる。この角度aは、より具体的に例を挙げて説明すると、図5において、内面21と駆動ベルトユニット5,6の下面との接触面に沿って延びる延長面と内面22との交差部での湾曲内面22の接線が、前記接触面に平行であるLによって表される一点鎖線を含む平面に対して成す角度である。図5で示されるとおり、これは鋭角であり、できれば85°よりも小さくするべきである。
【0034】
実際には、凸部分の半径R2の湾曲は十分に大きくせねばならず、例えば0.4mm以上にするべきだと分かった。もし半径R2が小さすぎると、これは駆動ベルトユニット5,6のベルト内部の損傷を引き起こす可能性がある。接合する凹部分の湾曲の半径R1もまた十分に大きくする必要がある。R1を0.7mmより大きくすることによって、クロスメンバ4の破損の危険性を少なくし、クロスメンバ4の第1区分が小さくできるようにし、ひいては軽量化を可能にする。さらに、クロスメンバ4の下縁部24と内面21,22の間の距離は、当該湾曲の部位でかなり縮小でき、プーリ2,3と接触するクロスメンバ4の側面25の高さHよりも更に小さくできる。このような縮小によってクロスメンバの動特性は向上する。できれば、下縁部24は、その全体にわたって湾曲しているべきである。下縁部24とプーリ2,3に接触する側面25との間には、凸型移行ゾーンが存在するが、これはここでの下縁部の一部ではない。
【0035】
図6は本発明の他の実施の形態に係るクロスメンバの詳細図であり、切欠き8は切欠き7と対称的に表れて実質的に同じ形状なので切欠き7のみを示している。この実施の形態に係るクロスメンバの切欠き7の湾曲内面22は、最小距離Aの半分よりも小さく最小距離Aの1/3よりも大きい半径R1の円弧に沿った凹内面が上下にあって、これらを繋ぐ中間部分が最小距離Aの半分よりも大きい半径R3の凹内面からなっている。内面22から内面21,23への移行領域には、半径R2の凸部分がある。このように、最小距離Aの1/2よりも小さな半径R1の湾曲部分は、打ち抜きやパンチングによる製造を容易にするために、また例えば小量生産が可能になる設計の自由度を確保するためにも、好ましい。
【0036】
しかし、最小距離Aの1/3よりも大きい半径R1が要求されのは、作動中の応力ピークを予防するため、クロスメンバ4による駆動ベルトユニット5,6の損傷を予防するため、並びに図5に示す角度aがクロスメンバ4の好ましい設計のための応用において限定される好ましい範囲内になることを実現するためである。図6に示すように、半径R1が、0.33A<R1<0.50Aの範囲にある場合も、駆動ベルト1の良好な機能を確保するために、実際にはほとんど常に半径R2の凸部分が存在している。図6において、湾曲内面22の距離Bが距離Aよりも僅かに大きくこれとほぼ等しい場合もあるが、その場合にも半径R2の凸部分が存在している。
【0037】
ここで述べられている実施形態に係るモデルは、基本モデルである。他にも多くのタイプが可能である。
【0038】
【発明の効果】
本発明は次のような効果を奏する。クロスメンバの厚さが、上部よりも下部が少なくとも0.1mm薄い第1区分の突出縁部と、クロスメンバの下縁部の中央部分が当該突出縁部と同じ高さか、もしくは高くなっていることにより、必要とされる強度を満たし、かつコンパクトなクロスメンバを有する駆動ベルトを提供することができる。また、クロスメンバの第1区分によって形成される内面とクロスメンバの第3区分によって形成される内面の間の最小距離Aの1/3よりも大きな半径R1を持ち、クロスメンバの下縁部と当該切欠きの湾曲した内面との距離は、V型プーリに対して位置するクロスメンバの側面の高さの75%よりも小さいことにより、作動中の応力ピークと、クロスメンバによる駆動ベルトユニットの損傷とを予防することができ、設計の自由度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 駆動ベルト及びV型プーリの側面線図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るクロスメンバの前面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るクロスメンバの側面図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係るクロスメンバの背面図である。
【図5】 図4の詳細図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態に係るクロスメンバの詳細図である。
【符号の説明】
1:駆動ベルト、2,3:V型プーリ、4:クロスメンバ、5,6:駆動ベルトユニット、7,8:切欠き、11:第1区分、12:第2区分、13:第3区分、14:凸部、15:凹部、16:窪み部分、17:突出部分、18:曲線部、21,22,23:切欠きの内面、24:下縁部、25:クロスメンバの側面、26:突出縁部。
Claims (11)
- V型プーリ(2,3)を使用した無段変速機用であって、クロスメンバ(4)が装着されている箇所に並設される2組の駆動ベルトユニット(5,6)からなるキャリアが装備されており、前記クロスメンバには各々、2つの対向する切欠き(7,8)が前記駆動ベルトユニットを収容し、クロスメンバ(4)の第1区分(11)が前記駆動ベルトユニットの下に延出し、前記クロスメンバの第2区分(12)が前記駆動ベルトユニットの間に挟まれ、前記クロスメンバの第3区分(13)が前記駆動ベルトユニットの上側に突出するようになっていて、各々の前記切欠き(7,8)は、前記駆動ベルトユニット側に向いた内面(21,22,23)を持っている駆動ベルト(1)において、
前記クロスメンバ(4)の厚さが、上部よりも下部が少なくとも0.1mm薄い前記第1区分(11)の突出縁部(26)と、前記クロスメンバ(4)の下縁部(24)の中央部分が前記突出縁部(26)よりも低くない位置にあることを特徴とする駆動ベルト。 - 前記内面(21,22)の凹面湾曲が、前記クロスメンバ(4)の第1区分(11)と第2区分(12)間の移行区間において、前記クロスメンバの第1区分(11)によって形成される内面(21)と前記クロスメンバの第3区分(13)によって形成される内面(23)の間の最小距離(A)の1/3よりも大きな半径(R1)を持ち、前記クロスメンバ(4)の下縁部(24)と前記湾曲における内面(21,22)との隔たり距離は、前記V型プーリ(2,3)に対して位置する前記クロスメンバ(4)の前記V型プーリ(2,3)に接触する側面(25)の高さ(H)の75%よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の駆動ベルト。
- 前記内面(21,22)の凹面湾曲が前記クロスメンバ(4)の第1区分(11)から第2区分(12)までの区間で、前記クロスメンバの第1区分(11)によって形成される内面(21)と前記クロスメンバの第3区分(13)によって形成される内面(23)との間の最小距離(A)の半分よりも大きい半径(R1)を持っていることを特徴とする請求項2に記載の駆動ベルト。
- 前記半径(R1)が0.7mmより大、できれば0.9mmより大きいことを特徴とする請求項2もしくは3に記載の駆動ベルト。
- 前記隔たり距離がV型プーリ(2,3)に対向するクロスメンバ側面の高さ(H)の65%未満、できれば60%未満であることを特徴とする請求項2〜4のどれか1つに記載の駆動ベルト。
- 前記クロスメンバ(4)の下縁部(24)は横方向には湾曲しないことを特徴とする請求項1〜5のどれか1つに記載の駆動ベルト。
- 前記下縁部(24)が主として全長にわたり40mm未満、できでば30mm未満の半径で湾曲することを特徴とする請求項1〜6のどれか1つに記載の駆動ベルト。
- 前記クロスメンバ(4)の第2区分(12)によって形成される内面(22)がその大部分において凹面となっていることを特徴とする請求項1〜7のどれか1つに記載の駆動ベルト。
- 前記クロスメンバ(4)はプレス加工金属から一体的に製造されることを特徴とする請求項1〜8のどれか1つに記載の駆動ベルト。
- 前記クロスメンバ(4)の縁端が滑らかにされるか、旋盤で丸面取りされているか、またはその両方が施されることを特徴とする請求項1〜8のどれか1つに記載の駆動ベルト。
- 2つのV型プーリ(2,3)を使用した無段変速機用であって、請求項1〜10のどれか1つに記載の駆動ベルト(1)に応用するためのクロスメンバにおいて、該クロスメンバ(4)には、キャリアを形成する駆動ベルトユニット(5,6)を収容するために、互いに対向する切欠き(7,8)があり、その結果、前記クロスメンバ(4)の第1区分(11)が前記駆動ベルトユニット(5,6)の下に延出し、前記クロスメンバ(4)の第2区分(12)が前記駆動ベルトユニット(5,6)の間に位置し、前記クロスメンバ(4)の第3区分(13)が前記駆動ベルトユニット(5,6)の上側に突出するようになっており、各々の前記切欠き(7,8)は、前記駆動ベルトユニット側に向いた内面(21,22,23)を持っており、前記クロスメンバ(4)の厚さが下部では上部よりも最低0.1mm薄くなった第1区分(11)の突出縁部(26)を有し、前記クロスメンバ(4)の下縁部(24)の中央が該突出縁部よりも低くない位置にあることを特徴とする駆動ベルト(1)用クロスメンバ。
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