JP2002038555A - 湯水混合栓 - Google Patents

湯水混合栓

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JP2002038555A JP2000221742A JP2000221742A JP2002038555A JP 2002038555 A JP2002038555 A JP 2002038555A JP 2000221742 A JP2000221742 A JP 2000221742A JP 2000221742 A JP2000221742 A JP 2000221742A JP 2002038555 A JP2002038555 A JP 2002038555A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 止水状態から先に湯側開閉弁のハンドルを回
して湯流路のみを開いた場合等でも、吐水によって手な
どに火傷を負ったり洗濯槽内の衣類等を痛めたりするこ
とがない、安全性に優れた2ハンドル式湯水混合栓を提
供する。 【解決手段】 混合栓本体2内に、湯流入口21および混
合湯水流出口23に通じかつ湯側開閉弁3Aによって開閉さ
れる湯流路20Aと、水流入口22および混合湯水流出口23
に通じかつ水側開閉弁3Bによって開閉される水流路20B
と、水流路20Bにおける水流入口22と水側開閉弁3Bとの
間から分岐して湯流路20Aにおける湯流入口21と湯側開
閉弁3Aとの間までのびる水分岐流路20Cとを形成する。
分岐水出口は、湯側開閉弁3Aによって湯流路20Aの開閉
と同時に開閉されるようになされる。また、水分岐流路
20Cの流量を調整する流量調整弁41を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、湯水混合栓に関
し、より詳細には、混合栓本体内に、湯流入口および混
合湯水流出口に通じかつ湯側開閉弁によって開閉される
湯流路と、水流入口および混合湯水流出口に通じかつ水
側開閉弁によって開閉される水流路とが形成され、湯側
および水側開閉弁をこれらに備えられたハンドルによっ
て開閉操作することにより、吐水、止水、ならびに吐水
量および吐水温度の調整を行う、いわゆる2ハンドル式
(または2バルブ式)の湯水混合栓に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】2ハ
ンドル式の湯水混合栓は、一般家庭等において洗濯機、
シンク、洗面台、風呂場等への給湯および給水に使用さ
れている。この種の湯水混合栓は、吐水温度の調節を、
湯側および水側の2つの開閉弁のハンドル操作で行うよ
うになっているが、例えば止水状態から先に湯側開閉弁
のハンドルを回して湯流路のみを開いてしまうと、吐水
口から高温の湯が吐水されて、手などに火傷を負った
り、洗濯槽内の衣類等を痛めてしまうおそれがあった。
【0003】この発明の目的は、止水状態から先に湯側
開閉弁のハンドルを回して湯流路のみを開いた場合等で
も、吐水によって手などに火傷を負ったり洗濯槽内の衣
類等を痛めたりすることがない、安全性に優れた2ハン
ドル式湯水混合栓を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明による湯水混合
栓は、混合栓本体内に、湯流入口および混合湯水流出口
に通じかつ湯側開閉弁によって開閉される湯流路と、水
流入口および混合湯水流出口に通じかつ水側開閉弁によ
って開閉される水流路と、水流路における水流入口と水
側開閉弁との間から分岐して湯流路における湯流入口と
湯側開閉弁との間までのびる水分岐流路とが形成され、
分岐水出口が湯側開閉弁によって湯流路の開閉と同時に
開閉されるようになされ、さらに水分岐流路の流量を調
整する流量調整弁が設けられていることを特徴とする。
【0005】上記湯水混合栓では、混合栓本体内に、通
常の湯流路および水流路に加えて、水流路における水流
入口と水側開閉弁との間から分岐して湯流路における湯
流入口と湯側開閉弁との間までのびる水分岐流路が形成
され、分岐水出口が湯側開閉弁によって湯流路の開閉と
同時に開閉されるようになされ、さらに水分岐流路の流
量を調整する流量調整弁が設けられているので、例えば
止水状態から先に湯側開閉弁を開操作した場合、湯流路
からの湯と水分岐流路からの分岐水との混合湯水が混合
湯水流出口を通じて吐水される。しかも、流量調整弁に
より水分岐流路から湯流路に流入する分岐水の水量を調
整することによって、吐水温度を予め適温に調整してお
くことができる。
【0006】ここで、湯側開閉弁により湯流路が開じら
れた状態で水分岐流路からの分岐水が湯流路における湯
流入口と湯側開閉弁との間に流入するようになっている
と、一般に湯流路の湯流入口付近または給湯管と混合栓
本体とを接続する湯側管継手の内部に設けられている逆
止弁に長時間高い水圧がかかり、それによって逆止弁が
損傷するおそれがある。この発明による湯水混合栓で
は、分岐水出口が湯側開閉弁によって湯側流路の開閉と
同時に開閉されるようになされているので、上記のよう
な逆止弁の損傷の問題は起こらない。
【0007】この発明による湯水混合栓において、混合
栓本体が、湯流路を湯側開閉弁の近傍において上流側と
下流側とに区画しかつ湯通過孔を有する第1仕切壁と、
第1仕切壁と向かい合うようにして湯流路の上流側と水
分岐流路とを区画しかつ水通過孔を有する第2仕切壁と
を備え、第1仕切壁の湯流路下流側の面における湯通過
孔の周縁部に弁座が設けられ、第2仕切壁の湯流路上流
側の面における水通過孔の周縁部に、湯通過孔内に向か
って突出し、湯通過孔内周面との間に環状の湯通過空間
が形成されるような外径を有しかつ先端が弁座と同一平
面上かそれよりもやや湯流路上流側に位置するような長
さを有する筒状の分岐水出口部が設けられ、湯側開閉弁
の弁体が、弁座に密接し得る平坦面を有する第1弁体部
と、分岐水出口部の先端開口を密閉し得るように第1弁
体部の平坦面の中心部から突出した第2弁体部とを備え
ている場合がある。
【0008】湯水混合栓が上記構成を有する場合、湯側
開閉弁の弁体における第1弁体部から突出した第2弁体
部によって筒状の分岐水出口部の先端開口が密閉される
ので、分岐水出口部についてはその先端が必ず弁座と同
一平面上に位置するような長さを有するものとするだけ
の高い加工精度は要求されない。したがって、それだけ
混合栓本体の製造が容易となる。第2弁体部は、これの
一部または全体が分岐水出口部の先端部分に密に嵌め込
まれることによって、同出口部の先端開口を密閉するよ
うにしても良いし、また、これの一部が分岐水出口部の
先端開口周縁に密接させられることによって、同出口部
の先端開口を密閉するようにしても良い。さらには、こ
れら両方によってもよい。
【0009】また、この発明による湯水混合栓におい
て、上記分岐水出口部が、これの先端が上記弁座と同一
平面上に位置するような長さを有するものとなされ、湯
側開閉弁の弁体が、弁座と分岐水出口部の先端開口周縁
とに密接し得る平坦面を有するものとなされている場合
もある。
【0010】湯水混合栓が上記構成を有している場合、
混合栓本体の分岐水出口部については、その先端が前記
弁座と同一平面上に位置するような長さを有するものと
するだけの加工精度が要求されるものの、湯側開閉弁の
弁体については、汎用品をそのまま使用することができ
るので、それだけ部品コストを抑えることができる上、
弁体の取替の必要が生じた際にも取替用弁体の入手が容
易となる。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、この発明
の実施形態を説明する。以下の説明において、前とは湯
水混合栓を正面から見た場合の手前側、後とは同奥側を
いい、左右とは同左右をいうものとする。
【0012】図1〜図5には、この発明の第1の実施形
態が示されている。図示の湯水混合栓(1)は、洗濯機
(図示略)への給湯および給水に使用されるものであっ
て、混合栓本体(2)と、湯側および水側の2つの開閉弁
(3A)(3B)とを備えている。
【0013】混合栓本体(2)内には、湯流入口(21)およ
び混合湯水流出口(23)に通じかつ湯側開閉弁(3A)によっ
て開閉される湯流路(20A)と、水流入口(22)および混合
湯水流出口(23)に通じかつ水側開閉弁(3B)によって開閉
される水流路(20B)と、水流路(20B)における水流入口(2
2)と水側開閉弁(3B)との間から分岐して湯流路(20A)に
おける湯流入口(21)と湯側開閉弁(3A)との間に通じる水
分岐流路(20C)とが形成されている。分岐水出口は、湯
側開閉弁(3A)によって湯流路(20A)の開閉と同時に開閉
されるようになされている。また、湯水混合栓(1)に
は、水分岐流路(20C)の流量を調整する流量調整弁(41)
が設けられている。なお、図1〜図5には、いずれも、
湯流路(20A)および水分岐流路(20C)を開き水流路(20B)
を閉じた状態が示されている。
【0014】混合栓本体(2)は、湯流路(20A)を湯側開閉
弁(3A)の近傍において上流側と下流側とに区画しかつ湯
通過孔(201A)を有する第1仕切壁(201)と、第1仕切壁
(201)と向かい合うようにして湯流路(20A)の上流側と水
分岐流路(20C)とを区画しかつ水通過孔(202A)を有する
第2仕切壁(202)とを備えている。第1仕切壁(201)の湯
流路(20A)下流側の面における湯通過孔(201A)の周縁部
には、弁座(203)が設けられている。第2仕切壁(202)の
湯流路(20A)上流側の面における水通過孔(202A)の周縁
部には、湯通過孔(201A)内に向かって突出し、湯通過孔
(201A)内周面との間に環状の湯通過空間(S)が形成され
るような外径を有しかつ先端が弁座(203)よりもやや湯
流路(20A)上流側に位置する筒状の分岐水出口部(204)が
設けられている。湯側開閉弁(3A)の弁体(34)は、弁座(2
03)に密接し得る平坦面(341A)を有する第1弁体部(341)
と、分岐水出口部(204)の先端開口を密閉し得るように
第1弁体部(341)の平坦面(341A)の中心部から突出した
第2弁体部(342)とを備えている。
【0015】混合栓本体(2)の基本構造は、図1に示す
ように、左右両端が後方に開口しかつ長さ中央部に下方
開口を有する上から見てほぼU形管状のものである。前
記湯流入口(21)は混合栓本体(2)左端の開口、前記水流
入口(22)は同右端の開口、前記混合湯水流出口(23)は同
長さ中央の開口により、それぞれ構成されている。混合
栓本体(2)内の前縁部分に水分岐流路(20C)が形成され、
混合栓本体(2)内の残りの部分のうち左半部に湯流路(20
A)が、同右半部に水流路(20B)がそれぞれ形成されてい
る。湯流路(20A)と水流路(20B)とは、混合湯水流出口(2
3)の手前で合流しており、湯流路(20A)を流れる湯と水
流路(20B)を流れる水とは主に両流路(20A)(20B)の合流
付近で混合される。混合栓本体(2)は、例えば鋳物によ
って全体が一体に形成されている。もっとも、混合栓本
体(2)は、複数の部品で構成されていても勿論よい。
【0016】左右方向に伸びた本体中央部(2A)には、こ
れの内部を水分岐流路(20C)の大半を形成する前側部分
と湯流路(20A)および水流路(20B)の下流部の大半を形成
する後側部分とに区画する垂直仕切壁(205)が形成され
ている。垂直仕切壁(205)は、前側部分の方が後側部分
よりも狭くなるように、本体中央部(2A)の中心軸線より
もやや前方にずれた位置に配されている。さらに、垂直
仕切壁(205)は、本体右側部(2C)の内部を水分岐流路(20
C)の入口部を形成する前側部分と水流路(20B)の上流部
を形成する後側部分とに区画するように、本体右側部(2
C)における右側壁内面の前端寄り箇所まで伸びている。
【0017】混合湯水流出口(23)は、図5に示すよう
に、本体中央部(2A)長さ中央の下部に湯流路(20A)およ
び水流路(20B)に通じるようにあけられた孔の周囲から
下方に短く突出しかつ雄ねじ(206A)を有する垂下筒状の
混合湯水流出口部(206)の下端開口によって構成されて
いる。混合湯水流出口部(206)には、これの雄ねじ(206
A)にねじ嵌められた固定ナット(11)によって、洗濯機用
ニップル(5)が垂直軸回りに回転自在に取り付けられて
いる。
【0018】図3および図4に示すように、本体左側部
(2B)および本体右側部(2C)の頂部に孔があけられている
とともに、同孔の周縁部に上方に短く突出した筒状のス
ピンドル保持部(207)が形成されている。
【0019】前記湯側開閉弁(3A)は、図3に示すよう
に、本体左側部(2B)のスピンドル保持部(207)に形成さ
れた雌ねじ(207A)にねじ込まれる雄ねじ(311)を有する
スピンドル(31)と、スピンドル(31)の上端部に固定され
たハンドル(32)と、スピンドル(31)の下端に取り付けら
れた前記弁体(34)付きこま(33)とを備えている。弁体(3
4)は、第1弁体部(341)および第2弁体部(342)を一体に
備えたゴム製のものである。第1弁体部(341)は、円盤
状のものであって、その下面が前記平坦面(341A)を構成
している。第2弁体部(342)は、下方に突出した略短円
柱状をなし、かつ高さ中間部に環状突出部(342A)を有し
ている。スピンドル保持部(207)の上端開口とスピンド
ル(31)との間にパッキン(61)(62)が介在されている。パ
ッキン(61)(62)は、スピンドル保持部(207)に形成され
た雄ねじ(207B)にパッキン押えナット(7)がねじ嵌めら
れることによって、固定されている。
【0020】本体左側部(2B)内には、弁体(34)の前後に
1対の垂下仕切壁(208)(209)が形成されている。前側垂
下仕切壁(208)は後側垂下仕切壁(209)よりやや下方に長
くなっている。そして、後側垂下仕切壁(209)の下縁と
前側垂下仕切壁(208)の下縁寄りとの間に、前記第1仕
切壁(201)が水平状に形成されている。本体左側部(2B)
の底部における後側垂下仕切壁(209)よりもやや前方に
短い立上り仕切壁(210)が形成され、この立上り仕切壁
(210)の上縁と前側垂下仕切壁(208)の下縁との間に、前
記第2仕切壁(202)が水平状に形成されている。前記分
岐水出口部(204)は、図3に示すように第2仕切壁(202)
の水通過孔(202A)周縁部から上方に突出しており、また
図2および図3に示すようにその中心軸線が第1仕切壁
(201)の湯通過孔(201A)の中心と合致させられている。
分岐水出口部(204)の先端開口は、弁体(34)の第2弁体
部(342)における環状突出部(342A)よりも下方部分が同
出口部(204)の先端部分内に密に嵌め込まれるととも
に、環状突出部(342A)が同出口部(204)の先端開口周縁
に密接されることによって、密閉されるようになってい
る。もっとも、これらのうちいずれか一方によって、分
岐水出口部(204)の先端開口が密閉されるようになって
いてもよい。
【0021】本体中央部(2A)内と本体左側部(2B)内との
間には、本体左側部(2B)内における第1仕切壁(201)よ
りも下側の湯流路(20A)上流側部分と本体中央部(2A)内
における垂直仕切壁(205)よりも後側の湯流路(20A)下流
側部分、ならびに、前記湯流路(20A)上流側部分と本体
左側部(2B)内における第2仕切壁(202)よりも下側で立
上り仕切壁(210)よりも前側の水分岐流路(20C)部分とを
それぞれ区画するように、垂直仕切壁(211)が形成され
ている(図2参照)。
【0022】水側開閉弁(3B)も、図4に示すように、湯
側開閉弁(3A)と同一構造のスピンドル(31)およびハンド
ル(32)を備えているが、スピンドル(31)の下端に取り付
けられた弁体(35)付きこま(33)は、これの弁体(35)が普
通こま式のゴム製こまパッキンによって構成されてい
る。スピンドル保持部(207)の上端開口とスピンドル(3
1)との間に介在されたパッキン(61)(62)がパッキン押さ
えナット(7)によって固定されている点も湯側開閉弁(3
A)と同じである。
【0023】本体右側部(2C)内における弁体(35)の前後
に1対の垂下仕切壁(212)(213)が形成されている。両垂
下仕切壁(212)(213)の下縁は同一レベルとなされてい
て、これらの下縁どうしの間に水平仕切壁(214)が形成
されている。水平仕切壁(214)には、第1水通過孔(214
A)があけられている。水平仕切壁(214)上面の第1水通
過孔(214A)周縁には、弁体(35)が密接し得る弁座(215)
が設けられている。本体右側部(2C)内に位置する垂直仕
切壁(205)右端部には、第2水通過孔(205A)があけられ
ている。本体中央部(2A)と本体右側部(2C)との間には、
本体右側部(2C)内における水平仕切壁(214)よりも下側
の水流路(20B)上流側部分と、本体中央部(2A)内におけ
る垂直仕切壁(205)よりも後側の水流路(20B)下流側部分
とを区画する垂直仕切壁(216)が形成されている(図2
参照)。
【0024】図1、図2および図4に示すように、本体
右側部(2C)の前端壁に第2水通過孔(205A)と同軸状の孔
があけられているとともに、同孔の周縁部に前方に短く
突出しかつ雌ねじ(217A)を有する筒状の流量調整弁ユニ
ット収容部(217)が形成されている。前記流量調整弁(4
1)は、ケーシング(42)とともに流量調整弁ユニット(4)
を構成している。ケーシング(42)は、雄ねじ(421)およ
び雌ねじ(422)を有するフランジ付き筒状のものであっ
て、その雄ねじ(421)が流量調整弁ユニット収容部(217)
の雌ねじ(217A)にねじ込まれることにより固定されてい
る。流量調整弁(41)は、ケーシング(42)の雌ねじ(422)
にねじ込まれる雄ねじ(411)を有する棒状のものであっ
て、前端部にマイナス溝(412)が形成され、後端部にコ
ーン状の弁体部(413)が形成されている。流量調整弁(4
1)は、その前端のマイナス溝(412)にドライバー等を差
し込んで回転させることにより、その後端の弁体部(41
3)が第2水通過孔(205A)に対して接近離間させられ、そ
れによって水流路(20B)の上流側から第2水通過孔(205
A)を通じて水分岐流路(20C)に流れ込む分岐水の水量を
調整できるようになっている。
【0025】本体左側部(2B)および本体右側部(2C)の各
後端部内には、逆止弁ユニット(8)が挿入配置されてい
る。逆止弁ユニット(8)は、フランジ付きの筒状ケーシ
ング(81)を備えている。ケーシング(81)の前端寄りの中
心軸部には、半径方向に伸びる連結部(図示略)によっ
てケーシング外周壁(811)と一体化された筒状の逆止弁
保持部(812)が形成されている。ケーシング外周壁(811)
内面の前端部は、前方に向かって外方に広がるテーパ面
となされ、同面が弁座(813)を構成している。そして、
前端部にOリングよりなる弁体(821)を有する逆止弁(8
2)が、逆止弁保持部(812)に挿通されているとともに、
弁体(821)が弁座(813)に押し付けられるように圧縮ばね
(83)によって後方に付勢されている。
【0026】本体左側部(2B)および本体右側部(2C)の後
端部には雄ねじ(218)が形成されている。そして、本体
左側部(2B)の後端部に給湯管(図示略)接続用管継手
(9)が、本体右側部(2C)の後端部に給水管(図示略)接
続用管継手(9)が、本体左側部(2B)および本体右側部(2
C)の雄ねじ(218)にそれぞれねじ嵌められた固定ナット
(10)によって固定されている。
【0027】上記の湯水混合栓(1)は、従来の2ハンド
ル式湯水混合栓と同様に、湯側開閉弁(3A)および水側開
閉弁(3B)のハンドル(32)を適宜に回動させることによ
り、止水、吐水、吐水温度の調整、および吐水量の調整
を行うことが可能である。この湯水混合栓(1)におい
て、止水状態から図1〜図5に示すように湯側開閉弁(3
A)のハンドル(32)を回方向に回すと、湯側開閉弁(3A)の
弁体(34)が上昇して、湯流路(20A)が開くとともに、水
分岐流路(20C)の分岐水出口が開く。そうすると、湯流
路(20A)における湯側開閉弁(3A)よりも上流側に、水流
路(20B)における水側開閉弁(3B)よりも上流側から水分
岐流路(20C)を経て分岐水が流入する。したがって、混
合湯水流出口(23)およびニップル(5)を経て吐水される
のは、給湯管から湯流路(20A)の下流側に流入した湯よ
りも低い温度の混合湯水である。しかも、その際の吐水
温度は、流量調整弁(41)で水分岐流路(20C)を流れる分
岐水の流量を調整することによって、予め調整しておく
ことができる。給湯器から給湯管を経て湯水混合栓(1)
に送られてくる湯の温度は、各家庭や使用状況などによ
って差があるから、湯に混合する分岐水の流量を調整で
きる流量調整弁(41)があると、きわめて使い勝手がよ
い。以上の通り、この湯水混合栓(1)によれば、例えば
止水状態から湯側開閉弁(3A)のハンドル(32)のみを回方
向に回した場合でも、従来の2ハンドル式湯水混合栓の
ように高温の湯が吐水されてその吐水により手などに火
傷を負ったり洗濯機の洗濯槽内に入れられた衣類を傷め
たりするおそれがなく、安心かつ快適に洗濯機等への給
湯および給水を行うことができる。
【0028】図6には、この発明の第2の実施形態が示
されている。この実施形態の湯水混合栓(100)は、以下
の点を除いて、図1〜図5に示す第1の実施形態の湯水
混合栓(1)と同一の構造および機能を備えている。即
ち、図6の湯水混合栓(100)では、分岐水出口部(204)
が、これの先端が弁座(208)と同一平面上に位置するよ
うな長さを有するものとなされている。そして、湯側開
閉弁(3A)の弁体(36)が、弁座(208)と分岐水出口部(204)
の先端開口周縁とに密接し得る平坦面(36A)を下面に有
する円盤状のゴム製こまパッキンで構成されている。弁
体(36)を構成する上記こまパッキンは、通常の2ハンド
ル式湯水混合栓や単水栓で使用されている汎用品であっ
て、部品コストが安くつく上、取替品も容易に入手でき
る。
【0029】なお、上記の実施形態はあくまでも例にす
ぎず、特許請求の範囲に記載されたこの発明の要旨を逸
脱しない範囲で適宜に変更の上、この発明を実施するこ
とは勿論可能である。
【0030】
【発明の効果】この発明の湯水混合栓によれば、例えば
先に湯側開閉弁のみを開操作したような場合でも、湯流
路からの湯と水分岐流路からの分岐水との混合湯水が混
合湯水流出口を経て吐水される上、その場合の吐水温度
を水分岐流路の流量調整弁を操作することによって予め
調整しておくことができるので、従来の2ハンドル式湯
水混合栓のように吐水によって手などに火傷を負ったり
洗濯槽内の衣類等を痛めてしまうおそれがなく、安全か
つ快適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態を示す湯水混合栓の
一部切欠き斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う水平断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う垂直断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う垂直断面図である。
【図5】図1のV−V線に沿う垂直断面図である。
【図6】この発明の第2の実施形態を示すものであっ
て、湯水混合栓における図3と同様の部分の垂直断面図
である。
【符号の説明】
(1)(100):湯水混合栓 (2):混合栓本体 (21):湯流入口 (22):水流入口 (23):混合湯水流出口 (20A):湯流路 (20B):水流路 (20C):水分岐流路 (201):第1仕切壁 (201A):湯通過孔 (202):第2仕切壁 (202A):水通過孔 (203):弁座 (204):分岐水出口部 (S):湯通過空間 (3A):湯側開閉弁 (34):弁体 (341):第1弁体部 (341A):平坦面 (342):第2弁体部 (36):弁体 (36A):平坦面 (3B):水側開閉弁 (41):流量調整弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 混合栓本体内に、湯流入口および混合湯
    水流出口に通じかつ湯側開閉弁によって開閉される湯流
    路と、水流入口および混合湯水流出口に通じかつ水側開
    閉弁によって開閉される水流路と、水流路における水流
    入口と水側開閉弁との間から分岐して湯流路における湯
    流入口と湯側開閉弁との間までのびる水分岐流路とが形
    成され、分岐水出口が湯側開閉弁によって湯流路の開閉
    と同時に開閉されるようになされ、さらに水分岐流路の
    流量を調整する流量調整弁が設けられている、湯水混合
    栓。
  2. 【請求項2】 混合栓本体が、湯流路を湯側開閉弁の近
    傍において上流側と下流側とに区画しかつ湯通過孔を有
    する第1仕切壁と、第1仕切壁と向かい合うようにして
    湯流路の上流側と水分岐流路とを区画しかつ水通過孔を
    有する第2仕切壁とを備え、第1仕切壁の湯流路下流側
    の面における湯通過孔の周縁部に弁座が設けられ、第2
    仕切壁の湯流路上流側の面における水通過孔の周縁部
    に、湯通過孔内に向かって突出し、湯通過孔内周面との
    間に環状の湯通過空間が形成されるような外径を有しか
    つ先端が弁座と同一平面上かそれよりもやや湯流路上流
    側に位置するような長さを有する筒状の分岐水出口部が
    設けられ、湯側開閉弁の弁体が、弁座に密接し得る平坦
    面を有する第1弁体部と、分岐水出口部の先端開口を密
    閉し得るように第1弁体部の平坦面の中心部から突出し
    た第2弁体部とを備えている、請求項1に記載の湯水混
    合栓。
  3. 【請求項3】 混合栓本体が、湯流路を湯側開閉弁の近
    傍において上流側と下流側とに区画しかつ湯通過孔を有
    する第1仕切壁と、第1仕切壁と向かい合うようにして
    湯流路の上流側と水分岐流路とを区画しかつ水通過孔を
    有する第2仕切壁とを備え、第1仕切壁の湯流路下流側
    の面における湯通過孔の周縁部に弁座が設けられ、第2
    仕切壁の湯流路上流側の面における水通過孔の周縁部
    に、湯通過孔内に向かって突出し、湯通過孔との間に環
    状の湯通過空間が形成されるような外径を有しかつ先端
    が弁座と同一平面上に位置するような長さを有する筒状
    の分岐水出口部が設けられ、湯側開閉弁の弁体が、弁座
    と分岐水出口部の先端開口周縁とに密接し得る平坦面を
    有するものとなされている、請求項1に記載の湯水混合
    栓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017201197A (ja) * 2016-05-06 2017-11-09 Toto株式会社 流量調整バルブおよびその製造方法
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