JP2002037963A - ゴム組成物 - Google Patents

ゴム組成物

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JP2002037963A JP2000229039A JP2000229039A JP2002037963A JP 2002037963 A JP2002037963 A JP 2002037963A JP 2000229039 A JP2000229039 A JP 2000229039A JP 2000229039 A JP2000229039 A JP 2000229039A JP 2002037963 A JP2002037963 A JP 2002037963A
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義治 菊地
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Mitsuko Nagai
永井  三津子
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Masanori Sugawara
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Kaoru Ueno
薫 上野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性に優れ、硬化物の層構造が大幅に変化
し、低弾性で高伸びの硬化物のみならず、硬化物中に分
散するエポキシ樹脂粒子の粒子径が下がるとともにマト
リクス中のエポキシ樹脂量が増加して、高弾性率で高引
張剪断強度の硬化物を製造でき、しかも十分な硬化速度
を有しかつ硬化物の耐候性が優れるゴム組成物を得る。 【解決手段】 (A)特定の加水分解性シリル基を含有
するシリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴム、(B)エポキシ樹脂、
(C)シランカップリング剤、(D)シラノール縮合触
媒、および(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有するゴム組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性のゴム組成物
および用途に関し、さらに詳しくは、硬化する過程で生
じる相分離構造が制御された、接着性に優れた硬化物を
形成するゴム組成物および硬化物の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】加水分解性シリル基(水酸基または加水
分解性基の結合したケイ素原子を含むケイ素原子含有基
であって、シロキサン結合を形成し得る基)を有するポ
リマーは水分存在下で架橋硬化するので、硬化性組成物
として用いることができる。これらのポリマーの中でそ
の主鎖骨格がポリエーテルであるものは一般に変性シリ
コーンとして知られ、シーリング剤等に広く用いられて
いる。
【0003】加水分解性シリル基を有する重合体と相溶
し、これと異なる硬化反応により硬化する硬化性樹脂と
の混合物は、硬化することにより相分離し、種々の層構
造を示す硬化物となることができる。加水分解性シリル
基を有する重合体およびこれと相溶するエポキシ樹脂か
らなる組成物より得られる硬化物においては、マトリク
スの凝集力が硬化物の物性に大きく影響する。このよう
な硬化物の製造を制御するシランカップリング剤を配合
し、その配合量を変化させる方法が提案されている(特
開平4−292616号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の硬化性組成物に
よれば、硬化反応後の層構造を制御することができ、分
散エポキシ樹脂粒子の粒子径やマトリクスの強度を大幅
に変化させることができ、弾性率や引張剪断強度が改善
された硬化性樹脂組成物が得られるが、硬化速度および
耐候性において十分とはいえない。本発明の課題は、接
着性に優れ、硬化物の層構造が大幅に変化し、低弾性で
高伸びの硬化物のみならず、硬化物中に分散するエポキ
シ樹脂粒子の粒子径が下がるとともにマトリクス中のエ
ポキシ樹脂量が増加して、高弾性率で高引張剪断強度の
硬化物を製造でき、しかも十分な硬化速度を有しかつ硬
化物の耐候性が優れるゴム組成物および硬化物の製造方
法を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次のゴム組成物
である。 (1) (A)分子中に下記一般式(1)で示される加
水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α
−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、
【化5】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、Xは
ハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシル
オキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、
アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカ
プト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解
性基を示し、mは0、1または2の整数である。) (B)エポキシ樹脂、(C)シランカップリング剤、
(D)シラノール縮合触媒および(E)エポキシ樹脂硬
化剤を含有するゴム組成物。 (2) シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が下記一般式
(2)または(3)
【化6】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、R1
は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、R2
水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R3は水素
原子または炭素数1〜10のアルキル基、Xはハイドラ
イド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ
基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノ
オキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基
およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基で
あり、mは0、1または2の整数であり、nは0〜10
の整数である。)で示される少なくとも1種のシリル基
含有単位を有する上記(1)に記載のゴム組成物。 (3) シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が下記一般式
(4)または(5)
【化7】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
ル基、R2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
基、R3は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
を示し、nは0〜10の整数である。)で示される少な
くとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物を非
共役ポリエンとするエチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴムに下記一般式(6)
【化8】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価炭化水素基、Xはハ
イドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオ
キシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、ア
ミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプ
ト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性
基を示し、mは0、1または2の整数である。)で示さ
れるケイ素化合物を反応させて、上記共重合体ゴムの二
重結合に上記ケイ素化合物のSiH基を付加させたもの
である上記(1)または(2)に記載のゴム組成物。 (4) Xがアルコキシル基である上記(1)〜(3)
のいずれかに記載のゴム組成物。 (5) (B)成分のエポキシ樹脂がエピクロルヒドリ
ン・ビスフェノールA型エポキシ樹脂である上記(1)
〜(4)のいずれかに記載のゴム組成物。 (6) (C)成分のシランカップリング剤が1分子中
にアミノ基とアルコキシル基を含有する上記(1)〜
(5)のいずれかに記載のゴム組成物。 (7) (D)成分のシラノール縮合触媒が4価の有機
スズ化合物である上記(6)に記載のゴム組成物。 (8) 上記(1)〜(7)のいずれかに記載のゴム組
成物を硬化させる際、シランカップリング剤の添加量を
変えて硬化物の相構造を制御するようにした硬化物の製
造方法。 (9) (C)成分のシランカップリング剤を、(A)
成分の共重合体ゴム60重量部に対して0.01〜50
重量部添加する上記(8)記載の方法。 (10) (A)上記一般式(1)で表される加水分解
性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合
を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、(C)シ
ランカップリング剤、(D)シラノール縮合触媒および
(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋可能なゴ
ム組成物であって、電気・電子部品、輸送機、土木・建
築、医療またはレジャーの用途に用いられる上記(1)
〜(7)のいずれかに記載のゴム組成物。 (11) 前記電気・電子部品の用途が、重電部品、弱
電部品、電気・電子機器の回路や基板のシーリング材、
ポッティング材、コーティング材もしくは接着剤;電線
被覆の補修材;電線ジョイント部品の絶縁シール材;O
A機器用ロール;振動吸収剤;またはゲルもしくはコン
デンサの封入材である上記(10)に記載のゴム組成
物。 (12) 前記シーリング材が、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯
機、ガスメーター、電子レンジ、スチームアイロンまた
は漏電ブレーカー用のシール材として用いられる上記
(11)に記載のゴム組成物。 (13) 前記ポッティング材が、トランス高圧回路、
プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トランス、電気
絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池またはテレ
ビ用フライバックトランスをポッティングするために用
いられる上記(11)に記載のゴム組成物。 (14) 前記コーティング材が、高電圧用厚膜抵抗器
もしくはハイブリッドICの回路素子;HIC;電気絶
縁部品;半導電部品;導電部品;モジュール;印刷回
路;セラミック基板;ダイオード、トランジスタもしく
はボンディングワイヤーのバッファー材;半導体素子;
または光通信用オプティカルファイバーをコーティング
するために用いられることを特徴とする上記(11)に
記載のゴム組成物。 (15) 前記接着剤が、ブラウン管ウエッジ、ネッ
ク、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品を接着す
るために用いられる上記(11)に記載のゴム組成物。 (16) 前記輸送機の用途が、自動車、船舶、航空機
または鉄道車輌の用途である上記(10)に記載のゴム
組成物。 (17) 前記自動車の用途が、自動車エンジンのガス
ケット、電装部品もしくはオイルフィルター用のシーリ
ング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイブリッ
ドIC用のポッティング材;自動車ボディ、自動車用窓
ガラスもしくはエンジンコントロール基板用のコーティ
ング材;またはオイルパンのガスケット、タイミングベ
ルトのガスケット、モール、ヘッドランプレンズ、サン
ルーフシールもしくはミラー用の接着剤である上記(1
6)に記載のゴム組成物。 (18) 前記船舶の用途が、配線接続分岐箱、電気系
統部品もしくは電線用のシーリング材;または電線もし
くはガラス用の接着剤である上記(16)に記載のゴム
組成物。 (19) 前記土木・建築の用途が、商業用ビルのガラ
ススクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間のガ
ラス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケースに
おける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅用の
外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用される建
材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路の補
修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、石
材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接着
剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シート
に用いられることを特徴とする上記(10)に記載のゴ
ム組成物。 (20) 前記医療の用途が、医薬用ゴム栓、シリンジ
ガスケットもしくは減圧血管用ゴム栓用のシール材料で
ある上記(10)に記載のゴム組成物。 (21) 前記レジャーの用途が、スイミングキャッ
プ、ダイビングマスクもしくは耳栓用のスイミング部
材;またはスポーツシューズもしくは野球グローブ用の
ゲル緩衝部材である上記(10)に記載のゴム組成物。 (22) (A)上記一般式(1)で表される加水分解
性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合
を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、(C)シ
ランカップリング剤、(D)シラノール縮合触媒および
(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋可能なゴ
ム組成物からなることを特徴とするシーリング材。 (23) (A)上記一般式(1)で表される加水分解
性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合
を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、(C)シ
ランカップリング剤、(D)シラノール縮合触媒および
(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋可能なゴ
ム組成物からなることを特徴とするポッティング材。 (24) (A)上記一般式(1)で表される加水分解
性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合
を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、(C)シ
ランカップリング剤、(D)シラノール縮合触媒および
(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋可能なゴ
ム組成物からなることを特徴とするコーティング材。 (25) (A)上記一般式(1)で表される加水分解
性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合
を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、(C)シ
ランカップリング剤、(D)シラノール縮合触媒および
(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋可能なゴ
ム組成物からなることを特徴とする接着剤。
【0006】以下、本発明についてさらに詳しく説明す
る。(A)成分であるシリル基を含有するシリル基含有
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(以下、「シリル基含有共重合体ゴム」と称
することもある)は上記一般式(1)で示される加水分
解性シリル基を含有するものであり、好ましくは非共役
ポリエンに由来する構造単位が上記一般式(4)または
(5)で示される少なくとも1種の末端ビニル基含有ノ
ルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴムの側鎖または末端
に上記一般式(1)で示されるシリル基を含有するもの
である。
【0007】一般式(1)中、Rは、非置換または置換
の炭素数1〜12の1価炭化水素基であり、好ましくは
脂肪族不飽和結合を有さないもので、例えばメチル、エ
チル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシル等
のアルキル基、フェニル、トリル等のアリール基など
や、これらの炭素原子に結合した水素原子の一部または
全部をフッ素原子等のハロゲン原子などで置換した基が
挙げられる。また、Xはハイドライド基、ハロゲン基、
アルコキシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、
アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキ
シ基、アミノ基、メルカプト基およびアルケニルオキシ
基より選ばれる基を示す。これらの中ではアルコキシル
基、特に炭素数1〜4のアルコキシル基が好ましい。m
は0、1または2の整数であり、好ましくは0または1
である。なお、一般式(2)、(3)、および(6)に
おけるR、X、mも上記と同様である。
【0008】シリル基含有共重合体ゴム1分子中シリル
基の数は1個以上であり、その数の平均は0.1〜10
個あることが好ましい。分子中に含まれるシリル基の数
が0.1個未満になると、硬化性が不充分になり、良好
なゴム弾性が得られなくなることがある。
【0009】本発明の加水分解性シリル基を含有するシ
リル基変性エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴムの製造方法は特に制限されない
が、特に好ましくは非共役ポリエンが上記一般式(4)
または(5)で示される少なくとも1種の末端ビニル基
含有ノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムに上記一般
式(6)で示されるケイ素化合物をハイドロシリレーシ
ョン反応させる方法が好ましい。
【0010】上記一般式(6)で示されるケイ素化合物
と反応させられるエチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴムは、エチレンと、炭素原子
数3〜20のα−オレフィンと、非共役ポリエンとのラ
ンダム共重合体である。このような炭素原子数3〜20
のα−オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、
1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセ
ン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサ
デセン、1−ヘプタデセン、1−ノナデセン、1−エイ
コセン、9−メチル−1−デセン、11−メチル−1−
ドデセン、12−エチル−1−テトラデセンなどが挙げ
られる。中でも、炭素原子数3〜10のα−オレフィン
が好ましく、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテンなどが好ましく用いられる。これらの
α−オレフィンは、単独で、あるいは2種以上組み合わ
せて用いられる。
【0011】本発明で好ましく用いられる非共役ポリエ
ンは、上記一般式(4)または(5)で表わされる末端
ビニル基含有ノルボルネン化合物である。一般式(4)
において、nは0ないし10の整数である。R1は水素
原子または炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R
1の炭素原子数1〜10のアルキル基としては、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、t−
ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基な
どが挙げられる。R2は水素原子または炭素原子数1〜
5のアルキル基である。R2の炭素原子数1〜5のアル
キル基の具体例としては、上記R1の具体例のうち、炭
素原子数1〜5のアルキル基が挙げられる。一般式
(5)において、R3は水素原子または炭素原子数1〜
10のアルキル基である。R3のアルキル基の具体例と
しては、上記R1のアルキル基の具体例と同じアルキル
基を挙げることができる。なお、上記一般式(2)にお
けるR1、nは上記一般式(4)のR1、nと同様であ
り、上記一般式(3)におけるR3は上記一般式(5)
のR3と同様である。
【0012】上記一般式(4)または(5)表わされる
ノルボルネン化合物としては、具体的には、5−メチレ
ン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネ
ン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−
(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチ
ル−2−プロペニル)−2−ノルボルネン、5−(4−
ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−
3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−ヘキセ
ニル)−2−ノルボルネン、5−(1−メチル−4−ペ
ンテニル)−2−ノルボルネン、5−(2,3−ジメチ
ル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(2−エ
チル−3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5−(6−
ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−(3−メチル−
5−ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(3,4−
ジメチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−
(3−エチル−4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、
5−(7−オクテニル)−2−ノルボルネン、5−(2
−メチル−6−ヘプテニル)−2−ノルボルネン、5−
(1,2−ジメチル−5−ヘキセシル)−2−ノルボル
ネン、5−(5−エチル−5−ヘキセニル)−2−ノル
ボルネン、5−(1,2,3−トリメチル−4−ペンテニ
ル)−2−ノルボルネンなど挙げられる。このなかで
も、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−メチレン−2
−ノルボルネン、5−(2−プロペニル)−2−ノルボ
ルネン、5−(3−ブテニル)−2−ノルボルネン、5
−(4−ペンテニル)−2−ノルボルネン、5−(5−
ヘキセニル)−2−ノルボルネン、5−(6−ヘプテニ
ル)−2−ノルボルネン、5−(7−オクテニル)−2
−ノルボルネンが好ましい。これらのノルボルネン化合
物は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0013】上記ノルボルネン化合物たとえば5−ビニ
ル−2−ノルボルネンの他に、本発明の目的とする物性
を損なわない範囲で、以下に示す非共役ポリエンを併用
することもできる。このような非共役ポリエンとして
は、具体的には、1,4−ヘキサジエン、3−メチル−
1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエ
ン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、4,5−ジメチ
ル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタ
ジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテトラヒドロイン
デン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレ
ン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノ
ルボルネン、5−ビニリデン−2−ノルボルネン、6−
クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,
3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、2−エチ
リデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボルネン、2
−プロペニル−2,2−ノルボルナジエン等のトリエン
などが挙げられる。
【0014】上記のような諸成分からなるエチレン・α
−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体は、以
下のような組成を有している。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィン
とのモル比(エチレン/α−オレフィン) エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムは、(a)エチレンで導かれる単位と(b)
炭素原子数3〜20のα−オレフィン(以下単にα−オ
レフィンということがある)から導かれる単位とを、4
0/60〜95/5、好ましくは50/50〜90/1
0、さらに好ましくは55/45〜85/15、特に好
ましくは60/40〜80/20のモル比〔(a)/
(b)〕で含有している。このモル比が上記範囲内にあ
ると、耐熱老化性、強度特性およびゴム弾性に優れると
ともに、耐寒性および加工性に優れた加硫ゴム成形体を
提供できるゴム組成物が得られる。
【0015】(ii)ヨウ素価 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムのヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さら
に好ましくは1〜30(g/100g)、特に好ましく
は1.5〜25(g/100g)である。ここで、ヨウ
素価は上記一般式(4)および/または一般式(5)で
示される末端ビニル基含有ノルボルネンに由来する構造
単位に含まれる二重結合の量に相当する値である。この
ヨウ素価が上記範囲内にあると、加水分解性シリル基を
所望の含有量に調整でき、しかも耐圧縮永久歪み性に優
れるとともに、耐環境劣化性(耐熱老化性)に優れた加
硫ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。ヨウ
素価が50を超えると、コスト的に不利になるので好ま
しくない。 (iii)極限粘度 エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムの135℃デカリン中で測定した極限粘度
〔η〕は、0.001〜2dl/g、好ましくは0.0
1〜2dl/g、さらに好ましくは0.05〜1dl/
g、特に好ましくは0.05〜0.7dl/g、最も好
ましくは0.1〜0.5dl/gであることが望まし
い。この極限粘度〔η〕が上記範囲内にあると、強度特
性および耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム成形体を提
供できる、流動性に優れたゴム組成物が得られる。
【0016】(iv)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴムのGPCにより測定した分子量分布(Mw/
Mn)は、3〜100、好ましくは3.3〜75、さら
に好ましくは3.5〜50である。この分子量分布(M
w/Mn)が上記範囲内にあると、加工性に優れるとと
もに、強度特性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。
【0017】エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴムは、下記化合物(H)および
(I)を主成分として含有する触媒の存在下に、重合温
度30〜60℃、特に30〜59℃、重合圧力4〜12
kgf/cm2、特に5〜8kgf/cm2、非共役ポリ
エンとエチレンとの供給量のモル比(非共役ポリエン/
エチレン)0.01〜0.2の条件で、エチレンと、炭
素原子数3〜20のα−オレフィンと、上記一般式
(4)または(5)で表わされる末端ビニル基含有ノル
ボルネン化合物とをランダム共重合することにより得ら
れる。共重合は、炭化水素媒体中で行なうのが好まし
い。
【0018】(H)VO(OR)n3-n(式中、Rは炭
化水素基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0また
は1〜3の整数である)で表わされる可溶性バナジウム
化合物、またはVX4(Xはハロゲン原子である)で表
わされるバナジウム化合物。上記可溶性バナジウム化合
物(H)は、重合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分
であり、具体的には、一般式 VO(OR)abまたは
V(OR)cd(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a
≦3、0≦b≦3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦
d≦4、3≦c+d≦4)で表わされるバナジウム化合
物、あるいはこれらの電子供与体付加物を代表例として
挙げることができる。より具体的には、VOCl3、V
O(OC25)Cl2、VO(OC262Cl、VO
(O−iso−C37)Cl2、VO(O−n−C49)C
2、VO(OC253、VOBr3、VCl4、VOC
3、VO(O−n−C493、VCl3・2OC612
OHなどを例示することができる。
【0019】(I)R’mAlX’3-m(R’は炭化水素
基であり、X’はハロゲン原子であり、mは1〜3であ
る)で表わされる有機アルミニウム化合物。上記有機ア
ルミニウム化合物(I)としては、具体的には、トリエ
チルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソ
プロピルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;
ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウ
ムブトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキシ
ド;エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアル
ミニウムセスキブトキシド等のアルキルアルミニウムセ
スキアルコキシド;R0.5Al(OR10.5などで表わ
される平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたア
ルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、
ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウム
ブロミド等のジアルキルアルミニウムハライド;エチル
アルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセス
キクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等のア
ルキルアルミニウムセスキハライド、エチルアルミニウ
ムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチ
ルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジ
ハライドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアル
ミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルア
ルミニウムヒドリド等のジアルキルアルミニウムヒドリ
ド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニ
ウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリドな
どの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム;エチ
ルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウム
ブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミ
ドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化された
アルキルアルミニウムなどを挙げることができる。
【0020】上記化合物(H)のうち、VOCl3で表
わされる可溶性バナジウム化合物と、上記化合物(I)
のうち、Al(OC252Cl/Al2(OC253
Cl3のブレンド物(ブレンド比は1/5以上)を触媒
成分として使用すると、ソックスレー抽出(溶媒:沸騰
キシレン、抽出時間:3時間、メッシュ:325)後の
不溶解分が1%以下であるエチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴムが得られるので好
ましい。また、上記共重合の際に使用する触媒として、
いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−40586
号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても差し
支えない。
【0021】次に、上記エチレン・α−オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴムに対し上記一般式
(6)で示されるケイ素化合物をハイドロシリレーショ
ン反応(ヒドロシリル化反応)させるてシリル基変性エ
チレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム
を製造する方法について述べる。
【0022】上記一般式(6)におけるXで示される加
水分解性基の例について説明する。ハイドライド基は水
素原子である。ハロゲン基としては、例えば塩素原子、
フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。アル
コキシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、プロポキシブトキシ基、イソプロポキシ
基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、フ
ェノキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、
例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられ
る。ケトキシメート基としては、アセトキシメート基、
ジメチルケトキシメート基、ジエチルケトキシメート
基、シクロヘキシルケトキシメート基等が挙げられる。
アミド基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド
基、ジプロピルアミド基、ジブチルアミド基、ジフェニ
ルアミド基等が挙げられる。酸アミド基としては、カル
ボン酸アミド基、マレイン酸アミド基、アクリル酸アミ
ド基、イタコン酸アミド基等が挙げられる。チオアルコ
キシ基としては、例えばチオメトキシ基、チオエトキシ
基、チオプロポキシ基、チオイソプロポキシ基、sec
−チオブトキシ基、tert−チオブトキシ基、チオペ
ンチルオキシ基、チオヘキシルオキシ基、チオフェノキ
シ基等が挙げられる。アミノ基としては、ジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチ
ルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。これ
らのなかでは、アルコキシル基が好ましい。
【0023】上記一般式(6)のケイ素化合物として
は、具体的には、トリクロロシラン、メチルジクロロシ
ラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロシラン、
ジエチルクロロシラン、フェニルジクロロシラン、ジフ
ェニルクロロシラン等のハロゲン化シラン類;トリメト
キシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシ
ラン、エチルジメトキシシラン、ブチルジメトキシシラ
ン、メチルジエトキシシラン、エチルジエトキシシラ
ン、ブチルエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン
等のアルコキシシラン類;トリアセトキシシラン、メチ
ルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン等
のアシロキシシラン類;トリス(アセトキシメート)シ
ラン、ビス(ジメチルケトキシメート)メチルシラン、
ビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシラン、ビ
ス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシラン等の
ケトキシメートシラン類;アミノオキシシラン、トリア
ミノオキシシラン等のアミノオキシシラン類等が挙げら
れる。これらの中では特にアルコキシシラン類が望まし
い。
【0024】上記一般式(6)のケイ素化合物の使用量
は、これと反応するエチレン・α−オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム中の二重結合1モル当た
りに対して0.01〜5モル、好ましくは0.05〜3
モルとすることが好ましい。
【0025】反応は、遷移金属錯体の触媒を使用して行
うことが好ましい。触媒としては、例えば白金、ロジウ
ム、コバルト、パラジウムおよびニッケルから選ばれる
VIII属遷移金属錯体化合物が有効に使用される。こ
れらの中では特に塩化白金酸、白金オレフィン錯体のよ
うな白金系触媒が好ましい。この場合、触媒の使用量は
触媒量であるが、好ましくは反応物に対して金属単位と
して0.1〜10000ppm、より好ましくは1〜1
000ppm、特に好ましくは20〜200ppmであ
る。このハイドロシリレーション反応の好適な温度は3
0〜180℃、好ましくは60〜150℃である。ま
た、必要に応じて加圧下で反応させてもよい。反応時間
は10秒から10時間程度である。
【0026】なお、溶剤は使用してもしなくてもよい
が、使用する場合はエーテル類、炭化水素類のような不
活性溶剤が好ましい。
【0027】上記ハイドロシリレーション反応により、
エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム中の非共役ポリエンに由来する二重結合に一
般式(6)で示されるケイ素化合物のSiH基が付加
し、例えば非共役ポリエンが上記一般式(4)または
(5)である場合、上記一般式(2)あるいは(3)で
示されるシリル基含有単位が生成する。
【0028】なお、反応に際して、上記一般式(6)で
示されるケイ素化合物と共に下記式(7)で示される片
末端水素変性シロキサンを付加させて、シロキサンの特
徴である耐候性、滑り性、ガス透過性を付与することも
可能である。
【0029】
【化9】
【0030】(式中、R4は非置換または置換の炭素数
1〜12の1価の炭化水素基であり、特にアルキル基で
あることが好ましい。また、pは5〜200、特に好ま
しくは10〜150の整数である。)
【0031】本発明のゴム組成物中、シリル基含有共重
合体ゴムの含有率は10%以上が好ましく、20%以上
がより好ましく、30%以上がとくに好ましい。
【0032】本発明に含有される(B)成分のエポキシ
樹脂としては、エピクロルヒドリン−ビスフェノールA
型エポキシ樹脂;エピクロルヒドリン−ビスフェノール
F型エポキシ樹脂;エピクロルヒドリン−ビスフェノー
ルS型エポキシ樹脂;テトラブロモビスフェノールAの
グリシジルエーテル等の難粘型エポキシ樹脂;ノボラッ
ク型エポキシ樹脂;水添ビスフェノールA型エポキシ樹
脂;ビスフェノールA型プロピレンオキシド付加物のグ
リシジルエーテル型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型
エチレンオキシド付加物等のグリシジルエーテル型エポ
キシ樹脂;ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、フタル
酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリ
シジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエ
ステル、アジピン酸ジグリシジルエステル等のグリシジ
ルエステル型エポキシ樹脂;トリグリシジル−m−アミ
ノフェノール、N,N,N′,N′−テトラグリシジル
ジアミノフィフェニルメタン、N,N−ジグリシジルア
ニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン等のグ
リシジルアミン型エポキシ樹脂;1,3−ジグリシジル
−5−メチル−5−エチルヒダントイン等のヒダントイ
ン型エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレート;
ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル;グリ
セリン、ソルビトールのごとき多価アルコールおよびグ
リシジルエーテル;アリサイクリックジエポキシアセタ
ール、アリサイクリックジエポキシアジペート、アリサ
イクリックジエポキシジエポキシアジペート、アリサイ
クリックジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘ
キセンオキシド等の環式脂肪族エポキシ樹脂;ポリブタ
ジエン、石油樹脂等のごとき不飽和重合体のエポキシ化
物等が例示されるが、これらに限定されるものではな
く、一般に使用されているエポキシ樹脂を用いることが
できる。これらのエポキシ樹脂のうち、エポキシ基を2
個以上含有するものが網目構造を形成しやすく好まし
い。より好ましくはグリシジルエーテルを有するエポキ
シ樹脂、特に(A)成分との相溶性の点からエピクロル
ヒドリン−ビスフェノールA型エポキシ樹脂が好まし
い。
【0033】(B)成分の添加量は、(A)成分100
重量部に対して5〜900重量部が好ましく、より好ま
しくは10〜300重量部である。5重量部未満の場合
には、エポキシ樹脂による靱性が発現せず凝集力が不充
分となる。900重量部を越える場合には、(A)成分
である反応性ケイ素基を有する重合体が硬化物のマトリ
クスに取り込まれず、弾性が不足し硬化物が脆くなり好
ましくない。
【0034】本発明に含有される(C)成分のシランカ
ップリング剤は、一般に加水分解性ケイ素基と他の官能
基を1分子中に含有する官能基含有シラン類であり、こ
の様な官能基としては一級、二級、三級のアミノ基、メ
ルカプト基、エポキシ基、ウレイド基、イソシアネート
基、ビニル基、メタクリル基、ハロゲノアルキル基等が
挙げられる。この中で、(A)成分の反応性ケイ素基を
有する重合体と(B)成分のエポキシ樹脂との双方に反
応可能な一級、二級、三級のアミノ基、メルカプト基、
エポキシ基、ウレイド基を有するものが好ましい。より
好ましくは、アミド基、特に一級、二級のアミノ基を有
するものが好ましい。また、加水分解性ケイ素基として
は、前述の一般式(1)においてXが加水分解性基であ
るものが使用されうるが、取扱いの容易さ等からアルコ
キシル基が好ましい。これらのシランカップリング剤の
具体例としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノ
エチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2
−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、
γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピル
メチルジエトキシシラン、γ−(5−アミノペンチル)
アミノプロピルトリメキシシラン、γ−(5−アミノペ
ンチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(5
−アミノペンチル)アミノプロピルジメトキシシラン、
γ−(5−アミノペンチル)アミノプロピルメチルジエ
トキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエ
チル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アニリノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有
シラン類;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリ4トキシシラン、γ−
メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト
基含有シラン類;γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチル
ジエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;γ−ウ
レイドプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルメチルジエト
キシシラン等のウレイド基含有シラン類等のシラン化合
物が挙げられる。これらのシランカップリング剤は単独
で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0035】(C)成分の添加量は、(A)成分100
重量部に対して0.01〜50重量部が好ましい。この
範囲外では有効な層構造の制御ができず、特に0.01
重量部以下の場合、界面接着性が不足し好ましくない。
より好ましくは0.1〜5重量部である。
【0036】本発明に含有される(D)成分のシラノー
ル縮合触媒としては、テトラブチルチタネート、テトラ
プロピルチタネート等のチタン酸エステル類;ジブチル
スズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチル
スズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ、
ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応
物、ジブチルスズジアセチルアセトナート等の有機スズ
化合物類;アルミニウムトリスアセチルアセトナート、
アルミニウムトリスエチルアセトナアセテート、ジイソ
プロポキシアルミニウムアセトアセテートなどの有機ア
ルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセ
トナート、チタンテトラアセチルアセトナートなどのキ
レート化合物類;オクチル酸鉛等の有機鉛化合物;ブチ
ルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルア
ミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミ
ン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グア
ニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N
−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ
ン−7(DBU)等のアミン系化合物、あるいはこれら
アミン系化合物のカルボン酸などとの塩;過剰のポリア
ミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹
脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物
等が例示されるが、これらに限定されるものではなく、
一般に使用されている縮合触媒を用いることができる。
これらのシラノール縮合触媒は単独で使用してもよく、
2種以上併用してもよい。これらのシラノール縮合触媒
のうち、有機金属化合物類、または有機金属化合物類と
アミン系化合物の併用系が硬化性の点から好ましい。特
に有機スズ化合物類、中でも4価の有機スズ化合物が好
ましく、4価の有機スズ化合物と(C)成分としてアミ
ノ基、特に一級、二級アミノ基と加水分解性ケイ素基を
有する化合物を併用した場合、硬化物の弾性率や強度が
特に優れたものとなる。
【0037】(D)成分の添加量は、(A)成分100
重量部に対して0.01〜20重量部が好ましく、より
好ましくは0.5〜10重量部である。0.01重量部
未満の場合、(A)成分である反応性ケイ素基を有する
共重合体の架橋反応が不充分となり、20重量部を超え
る場合、接着性等に悪影響を及ぼすことが考えられ好ま
しくない。
【0038】本発明に含有される(E)成分のエポキシ
樹脂硬化剤としては、トリエチレンテトラミン、テトラ
エチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
N−アミノエチルピペラジン、メンセンジアミン、イソ
ホロンジアミン、モルホリン、ピペリジン、m−キシリ
レンジアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の一級、
二級アミン類;トリアルキルアミン、N−メチルモルホ
リン、N,N′−ジメチルピペラジン、ピリジン、ピコ
リン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、1,8−ジ
アザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DB
U)、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノ
メチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルア
ミノメチル)フェノール等の三級アミン類、およびその
有機酸塩類;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4
−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、
1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾー
ル類;ポリアミド樹脂;ジシアンジアミド類;三フッ化
ホウ素−アミン錯体;無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレン
−テトラヒドロ無水フタル酸、ドデシル無水コハク酸、
無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水クロレ
ン酸等の無水カルボン酸類;アルコール類;フェノール
類;カルボン酸類;三フッ化ホウ素、六フッ化リン、三
塩化アルミ、四塩化スズ等のルイス酸類、およびその塩
類等が例示されるがこれらに限定されるものではなく、
r一般に使用されているエポキシ樹脂硬化剤を用いるこ
とができる。これらのエポキシ樹脂硬化剤は単独で使用
してもよく、2種以上併用してもよい。これらのエポキ
シ樹脂硬化剤のうち三級アミン類、およびその有機酸塩
類、イミダゾール類が硬化性の点から好ましい。
【0039】(E)成分の添加量は、その種類、および
(B)成分のエポキシ樹脂の種類により異なるが、
(B)成分100重量部に対して0.01〜300重量
部の範囲で目的に応じて用いればよい。
【0040】(A)成分、(B)成分、(C)成分、
(D)成分および(E)成分を含有する硬化性樹脂組成
物の調製整法には特に限定はなく、例えば(A)成分、
(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)成分
を配合し、ミキサー、ロール、またはニーダー等を用い
て混練したり、適した溶剤を用いて各成分を溶解させ、
混合したりするなどの通常の方法が採用されうる。ま
た。各成分を適当に組合せることにより、1液型や2液
型の配合物をつくり使用することも可能である。
【0041】本発明のゴム組成物には、更に接着性改良
剤、物性調整剤、保存安定性改良剤、可塑剤、充填材、
老化防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オゾン劣
化防止剤、光安定剤、アミン系ラジカル連鎖禁止剤、リ
ン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤等の各種添加
剤を適宜添加できる。
【0042】ここで、接着性改良剤としては、上記した
(B)、(D)成分であるエポキシ樹脂、シランカップ
リング剤以外の一般に用いられている接着剤やその他の
化合物を用いることができる。このような接着性改良剤
の具体例としては、フェノール樹脂、クマロン−インデ
ン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹
脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポ
リエチルメチルスチレン、アルキルチタネート類、芳香
族ポリイソシアネート等を挙げることができる。接着性
改良剤を配合する場合、その配合量は、(A)成分10
0重量部当り、1〜50重量部程度が好ましく、5〜3
0重量部程度がより好ましい。保存安定性改良剤として
は、例えば珪素原子に加水分解性基が結合した化合物や
オルト有機酸エステル等を挙げることができる。このよ
うな保存安定性改良剤の具体例としては、メチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラメト
キシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジメチルジエ
トキシシラン、トリメチルイソブトキシシラン、トリメ
チル(n−ブトキシ)シラン、n−ブチルトリメトキシ
シランやオルトギ酸メチル等を挙げることができる。保
存安定性改良剤を配合する場合、その配合量としては、
(A)100重量部当り、0.5〜2重量部程度が好ま
しく、1〜10部程度がより好ましい。
【0043】可塑剤も特に限定されるものではなく、通
常用いられている可塑剤がいずれも使用できるが、本発
明のゴム組成物に配合される各種成分と相溶性のよいも
のが好ましい。このような可塑剤の具体例としては、例
えばポリブテン、水添ポリブデン、エチレン・α−オレ
フィンオリゴマー、α−メチルスチレンオリゴマー、ビ
フェニル、トリフェニル、トリアリールジメタン、アル
キレントリフェニル、液状ポリブタジエン、水添液状ポ
リブタジエン、アルキルジフェニル、部分水素添加ター
フェニル、パラフィン油、ナフテン油、アタクチックポ
リプロピレン等の炭化水素系化合物類;塩化パラフィン
類;ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ
(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフ
タレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタ
ル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセ
バケート等の非芳香族2塩基酸エステル類;ジエチレン
グリコールベンゾエート、トリエチレングリコールジベ
ンゾエート等のポリアルキレングリコールのエステル
類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェー
ト等のリン酸エステル類等が挙げられる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上併用してもよい。これらの中
で不飽和基を有さない炭化水素系化合物類(具体的には
水添ポリブデン、水添液状ポリブタジエン、パラフィン
油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレン等)が、
本発明組成物に配合される各種成分との相溶性が良好で
あり、またゴム組成物の硬化速度への影響が小さく、し
かも得られる硬化物の耐候性が良好となり、且つ安価な
ため、好ましい。
【0044】これらの可塑剤は、エチレン・α−オレフ
ィン・非共役ポリエン共重合体ゴムに反応性珪素基を導
入する際に、反応温度の調節、反応系の粘度の調節等の
目的で溶剤の代りに用いてもよい。
【0045】可塑剤を配合する場合、その配合量は、
(A)成分100重量部当り、10〜500重量部程度
が好ましく、20〜300重量部程度がより好ましい。
【0046】上記充填剤の具体例としては、例えば木
粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭
素繊維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイ
ト、珪藻土、白土、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無
水珪酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、
タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英、アルミ
ニウム微粉末、フリント粉末、亜鉛末等が挙げられる。
これら充填剤のうちでは、沈降性シリカ、ヒュームシリ
カ、カーボンブラック等のチキソトロピック性を有する
充填剤や、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク等が好
ましい。充填剤を配合する場合、その配合量は、(A)
成分〜(E)成分の総量100重量部当り、10〜50
0重量部程度が好ましく、20〜300重量部程度がよ
り好ましい。
【0047】上記老化防止剤としては、通常用いられて
いる公知の老化防止剤、例えば硫黄系老化防止剤、ラジ
カル禁止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。硫黄系老化
防止剤としては、例えばメルカプタン類、メルカプタン
の塩類、スルフィドカルボン酸エステル類やヒンダード
フェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリス
ルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チ
オホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒ
ド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトー
ル類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、ス
ルホキシド類等が挙げられる。硫黄系老化防止剤の具体
例としては、メルカプタン類である2−メルカプトベン
ゾチアゾール、メルカプタンの塩類である2−メルカプ
トベンゾチアゾールの亜鉛塩、スルフィド類である4,
4'−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、4,4'−チオ−ビス(2−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、2,2'−チオ−ビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−
ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、テ
レフタロイルジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−
3−ヒドロキシベンジル)スルフィド、フェノチアジ
ン、2,2'−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)ニ
ッケル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリ
ルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオ
ネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジステア
リルβ,β'−チオジブチレート、ラウリル−ステアリ
ルチオジプロピオネート、2,2−チオ〔ジエチル−ビ
ス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェノール)プロピオネート〕、ポリスルフィド類である
2−ベンゾチアゾールジスルフィド、ジチオカルボン酸
塩類であるチンクジブチルジチオカルバメート、チンク
ジエチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオ
カルバメート、チンクジ−n−ブチルジチオカルバメー
ト、ジブチルアンモニウムジブチルジチオカルバメー
ト、チンクエチル−フェニル−ジチオカルバメート、チ
ンクジメチルジオカルバメート、チオウレア類である1
−ブチル−3−オキシ−ジエチレン−2−チオウレア、
ジ−o−トリル−チオウレア、エチレンチオウレア、チ
オホスウェイト類であるトリラウリルトリチオホスフェ
イト等を挙げることができる。このような硫黄系老化防
止剤は、他の老化防止剤に比べて本発明のゴム組成物に
用いた場合、主鎖の熱による分解劣化を大巾に防止する
ことができ、表面タック(べとつき)の発生等を防止す
ることができる。
【0048】上記ラジカル禁止剤としては、例えば2,
2−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニ
ル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N'
−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチ
アジン、N,N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン
等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。上記紫外
線吸収剤としては、例えば2−(2'−ヒドロキシ−
3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ン)セバケート等が挙げられる。上記老化防止剤を配合
する場合、その配合量は、(A)成分100重量部当
り、0.1〜20重量部程度が好ましく、1〜10重量
部程度がより好ましい。
【0049】本発明のゴム組成物は、上記各成分を、イ
ンターミックスミキサー、プラネタリーミキサー、バン
バリーミキサー、ニーダー、2本ロールなどの混練り機
を使用して、均一に混練することにより調製することが
できる。また、本発明のゴム組成物の硬化は、硬化速度
が速いので、室温〜200℃で数分間〜数日間で行われ
る。特に空気中の水分と反応させ、架橋させるのが好ま
しい。
【0050】(ゴム組成物の用途)本発明のゴム組成物
は、シーリング材用として、さらには接着剤や粘着剤、
塗料、型取り用材料および注型ゴム材料、発泡材料など
として好適に使用することができる。例えばシーリング
材に適用する場合、水分の無い状態で前記硬化触媒、配
合物を混練し密封された状態で保存すると長期間安定で
あり、使用時空気中の湿気にさらすことにより速かに硬
化して良好なゴム弾性体を形成する1液型シーリング材
組成物となる。また、本発明のゴム組成物である加水分
解性シリル基含有エチレン・α−オレフィン・非共役ポ
リエンランダム共重合体ゴムを(A)成分とするゴム組
成物を含めて、前記一般式(1)で表される加水分解性
シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和結合を含ま
ない有機重合体は、電気・電子部品、輸送機、土木・建
築、医療またはレジャーの用途などに用いられる。
【0051】電気・電子部品の用途としては、具体的に
は、重電部品、弱電部品、電気・電子機器の回路や基板
のシーリング材、ポッティング材、コーティング材もし
くは接着材;電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の
絶縁シール材;OA機器用ロール;振動吸収剤;または
ゲルもしくはコンデンサの封入材などが挙げられる。
【0052】上記シーリング材は、たとえば冷蔵庫、冷
凍庫、洗濯機、ガスメーター、電子レンジ、スチームア
イロン、漏電ブレーカー用のシール材として好適に用い
られる。
【0053】上記ポッティング材は、たとえばトランス
高圧回路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トラ
ンス、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池
またはテレビ用フライバックトランスをポッティングす
るために好適に用いられる。
【0054】上記コーティング材は、たとえば高電圧用
厚膜抵抗器もしくはハイブリッドIC等の各種回路素
子;HIC、電気絶縁部品;半導電部品;導電部品;モ
ジュール;印刷回路;セラミック基板;ダイオード、ト
ランジスタもしくはボンディングワイヤー等のバッファ
ー材;半導電体素子;または光通信用オプティカルファ
イバーをコーティングするために好適に用いられる。
【0055】上記接着剤は、たとえばブラウン管ウェッ
ジ、ネック、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品
を接着するために好適に用いられる。上記輸送機の用途
としては、自動車、船舶、航空機または鉄道車輛の用途
がある。
【0056】自動車の用途としては、たとえば自動車エ
ンジンのガスケット、電装部品もしくはオイルフィルタ
ーのシーリング材;イグナイタHICもしくは自動車用
ハイブリッドICのボッティング材;自動車ボディ、自
動車用窓ガラス、エンジンコントロール基板のコーティ
ング材;またはオイルパンもしくはタイミングベルトカ
バー等のガスケット、モール、ヘッドランプレンズ、サ
ンルーフシール、ミラー用の接着剤などが挙げられる。
【0057】船舶の用途としては、たとえば配線接続分
岐箱、電気系統部品もしくは電線用のシーリング材;電
線もしくはガラス用の接着剤などが挙げられる。上記の
土木建築の用途としては、たとえば商業用ビルのガラス
スクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間のガラ
ス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケース等に
おける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅用の
外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用される建
材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路の補
修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、石
材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接着
剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シート
などが挙げられる。
【0058】上記の医療の用途としては、たとえば医薬
用ゴム栓、シリンジガスケット、減圧血管用ゴム栓など
が挙げられる。上記のレジャーの用途としては、たとえ
ばスイミングキャップ、ダイビングマスク、耳栓等のス
イミング部材;スポーツシューズ、野球グローブ等のゲ
ル緩衝部材などが挙げられる。
【0059】本発明のゴム組成物は、電気・電子部品、
輸送機、土木建築、レジャー等の用途において、シーリ
ング材(シール材)、ポッティング材、コーティング
材、接着剤として好適に用いることができる。
【0060】上記により得られるゴム組成物においては
シランカップリング剤の種類や添加量によって硬化物の
相構造を制御しマトリクスの凝集力を変化させることが
できる。その結果、従来の低弾性率で高伸びの硬化物の
みならず、マトリクスの凝集力を向上させた高弾性率で
高引張り剪断強度の硬化物をも得ることができる。すな
わち本発明の硬化性のゴム組成物は接着性に優れてお
り、また、シランカップリング剤の添加量を変更するこ
とにより、低弾性率で高伸びの硬化物のみならず、マト
リクスの凝集力を向上させた高弾性率、高引張剪断強度
の硬化物を得ることができる。しかも硬化速度が大き
く、得られる硬化物の耐光性も優れている。よって、要
求される力学的な特性に対して、シランカップリング剤
の添加量を変更すると言う容易な手段により対応が可能
であり、特に接着剤、シール剤、粘着剤として用いるの
に適している。
【0061】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、接着性に優
れ、硬化物の層構造が大幅に変化し、低弾性で高伸びの
硬化物のみならず、硬化物中に分散するエポキシ樹脂粒
子の粒子径が下がるとともにマトリクス中のエポキシ樹
脂量が増加して、高弾性率で高引張剪断強度の硬化物を
製造でき、しかも十分な硬化速度を有しかつ硬化物の耐
候性が優れるゴム組成物および硬化物を得ることができ
る。
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例および比較
例について説明する。
【0063】(製造例1) 〔シリル基含有エチレン・プロピレン・5−ビニル−2
−ノルボルネンランダム共重合体ゴムの製造〕撹拌羽根
を備えた実質内容積100リットルのステンレス製重合
器(撹拌回転数=250rpm)を用いて、連続的にエ
チレンとプロピレンと5−ビニル−2−ノルボルネンと
の三元共重合を行なった。重合器側部より液相へ毎時ヘ
キサンを60リットル、エチレンを2.5kg、プロピ
レンを4.0kg、5−ビニル−2−ノルボルネンを3
80gの速度で、また、水素を700リットル、触媒と
してVO(OC2H5)2Clを45ミリモル、Al
(Et)1.5Cl1.5を315ミリモルの速度で連
続的に供給した。以上に述べたような条件で共重合反応
を行なうと、エチレン・プロピレン・5−ビニル−2−
ノルボルネンランダム共重合体ゴムが均一な溶液状態で
得られた。その後、重合器下部から連続的に抜き出した
重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応を停
止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を溶媒
から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行っ
た。上記のようにして得られたエチレン・プロピレン・
5−ビニル−2−ノルボルネンランダム共重合体ゴム
は、エチレン含量68モル%、ヨウ素価10、極限粘度
〔η〕0.2dl/g、分子量分布(Mw/Mn)15
であった。
【0064】製造されたエチレン・プロピレン・5−ビ
ニル−2−ノルボルネン共重合体ゴム 100gに2%
塩化白金酸のトルエン溶液0.3gを加え、メチルジメ
トキシシラン1.5gを仕込み、120℃で2時間反応
させた。反応後、過剰のメチルジメトキシシランと溶剤
を留去したところ、ジメトキシメチルシリル基含有共重
合体ゴム101.5gが得られた。
【0065】(参考製造例1〜6)特開平4−2926
16号の段落〔0036〕〜〔0037〕に記載された
製造例1〜6の方法に従って重合体を製造した。
【0066】実施例1〜4、参考例1〜6 製造例1で得られたジメトキシシリル基含有共重合体ゴ
ム、エポキシ樹脂エピコート#828(油化シェルエポ
キシ社製、商品名、エピクロルヒドリン−ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、エポキシ当量約190)、シラン
カップリング剤A1122(日本ユニカー社製、商品
名、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメト
キシシラン)、シラノール縮合触媒#918(三共有機
合成社製、商品名、ジブチルスズオキサイドとジオクチ
ルフタレートの1:1混合物)、エポキシ樹脂硬化触媒
DMP30(化薬ヌーリー社製、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール)を表1に示す組
成(重量部)で混合し、硬化性樹脂組成物を得た(実施
例1〜4)。比較製造例1〜6で得た重合体についても
同様に行った(比較例1〜6)。
【0067】上記実施例および比較例1〜6の硬化性樹
脂組成物を、以下の試験により評価した。 1)ダンベル引張試験 上記硬化性樹脂組成物をテフロン(登録商標)製の型枠
に流し込み、23℃にて3日、50℃にて4日養生し、
シート状硬化物を得た。このシート状硬化物よりJIS
K6301に準拠して3号型ダンベルを打ち抜き、引
張速度200mm/minで50%引張時、100%引
張時の各モジュラス(M50、M100)、破断強度(T
B)、破断時伸び(EB)を測定した。 2)引張せん断強度測定 JIS K6850に準拠した測定を行なった。アルミ
ニウム板(JIS H4000に規定されている100
mm×25mm×2mmのA−1050Pアルミニウム
板)の表面をアセトンで軽く拭き、上記硬化性樹脂組成
物をスパチュラで約25mm×12.5mmの広さの範
囲に厚さ約0.05mmで塗布した。続いて、上記硬化
性樹脂組成物の塗布されたアルミニウム板の塗布面同士
を貼合わせ、手で圧着した。この試験片の接着面を固定
し、23℃にて3日、50℃にて4日養生した。この
後、引張速度5mm/minで試験片の硬化物部分が破
壊されるまでの最大荷重を測定し、得られた値を塗布面
績で割ることによって引張せん断強度を求めた。
【0068】硬化速度、耐候性は下記の方法に従った。 3)硬化速度:上記の主剤と触媒の配合物を用いて、室
温での膜張性を測定した。すなわち硬化速度:(膜張
性) 硬化性組成物をモールド(20×80×5mm)に満た
し、23℃、50%RHの室にて24時間硬化させた後
に剰し、硬化部をスプリングが弱いダイヤルゲージで
0.1mmまで測厚する。 (評価) 硬化部が<1mm × 硬化部が≧1mm ○
【0069】4)耐候性:促進耐候試験:JIS B
7753準拠 サンシャイン・カーボンアーク・ウェザロメーター 照射・降雨サイクル:120分照射/18分降雨 ブラックパネル温度:63±2℃ 槽温度:40±2℃ 照射時間:500時間後の表面状態を観察した。 (評価) ○:亀裂溶解部分なし △:僅かに小さな亀裂または僅かな溶解部分あり ×:亀裂または溶解部分あり
【0070】上記により得られた結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/57 C08K 5/57 C08L 63/00 C08L 63/00 A C09D 163/00 C09D 163/00 183/04 183/04 C09J 163/00 C09J 163/00 183/04 183/04 C09K 3/00 C09K 3/00 P 3/10 3/10 Z L G R (72)発明者 菊地 義治 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 有野 恭臣 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 永井 三津子 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 坂口 博英 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 菅原 正紀 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 岸 正夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 上野 薫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 阿部 孝司 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 関根 道夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 4H017 AA03 AA04 AA31 AA39 AB07 AB08 AB15 AC01 AC05 AC17 AD03 AD05 AD06 AE03 AE05 4J002 BB20W CD00X CD01X CD02X CD05X CD06X CD09X CD10X CD13X CD14X EC008 EC077 EF008 EJ018 EL138 EN007 EN008 EN058 ER027 ER028 EV097 EV098 EV117 EV118 EV138 EV218 EV237 EV238 EX066 EX076 EX086 EY018 EZ007 EZ017 FD146 FD148 FD157 FD206 GC00 GH00 GJ01 GL00 GN00 GT00 4J038 CB061 CB101 CB102 CB141 CB142 DB031 DB032 DB062 DB091 DB092 DB131 DB132 DB161 DB162 DB201 DB202 DB261 DB262 JA23 JA47 JA75 JB01 JB31 JB32 JB39 JC32 JC34 JC35 JC36 JC38 JC39 KA03 KA04 PB08 PB09 PB11 4J040 DA121 DA122 DA151 DA152 EC061 EC062 EC071 EC072 EC091 EC092 EC121 EC122 EC151 EC152 EC171 EC172 EC201 EC202 EC261 EC262 GA31 HB07 HB24 HB47 HC01 HC23 HC24 HC26 HD32 HD35 HD36 HD37 HD41 HD42 HD43 KA14 KA16 LA01 LA05 LA06 LA07 NA19 NA20 QA01 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA15Q AA16Q AA17Q AA19Q AA21Q AS15R AU22R BA77H BC27R CA05 CA31 HA61 HC79 JA01 JA03 JA28 JA50 JA57 JA67

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)分子中に下記一般式(1)で示さ
    れる加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレ
    ン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
    ゴム、 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、Xは
    ハイドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシル
    オキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、
    アミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカ
    プト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解
    性基を示し、mは0、1または2の整数である。) (B)エポキシ樹脂、(C)シランカップリング剤、
    (D)シラノール縮合触媒および(E)エポキシ樹脂硬
    化剤を含有するゴム組成物。
  2. 【請求項2】 シリル基含有エチレン・α−オレフィン
    ・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が下記一
    般式(2)または(3) 【化2】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価の炭化水素基、R1
    は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基、R2
    水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R3は水素
    原子または炭素数1〜10のアルキル基、Xはハイドラ
    イド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ
    基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノ
    オキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプト基
    およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性基で
    あり、mは0、1または2の整数であり、nは0〜10
    の整数である。)で示される少なくとも1種のシリル基
    含有単位を有する請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 【請求項3】 シリル基含有エチレン・α−オレフィン
    ・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が下記一
    般式(4)または(5) 【化3】 (式中、R1は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
    ル基、R2は水素原子または炭素数1〜5のアルキル
    基、R3は水素原子または炭素数1〜10のアルキル基
    を示し、nは0〜10の整数である。)で示される少な
    くとも1種の末端ビニル基含有ノルボルネン化合物を非
    共役ポリエンとするエチレン・α−オレフィン・非共役
    ポリエンランダム共重合体ゴムに下記一般式(6) 【化4】 (式中、Rは炭素数1〜12の1価炭化水素基、Xはハ
    イドライド基、ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオ
    キシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、ア
    ミノオキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基、メルカプ
    ト基およびアルケニルオキシ基より選ばれる加水分解性
    基を示し、mは0、1または2の整数である。)で示さ
    れるケイ素化合物を反応させて、上記共重合体ゴムの二
    重結合に上記ケイ素化合物のSiH基を付加させたもの
    である請求項1または2に記載のゴム組成物。
  4. 【請求項4】 Xがアルコキシル基である請求項1〜3
    のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分のエポキシ樹脂がエピクロル
    ヒドリン・ビスフェノールA型エポキシ樹脂である請求
    項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 【請求項6】 (C)成分のシランカップリング剤が1
    分子中にアミノ基とアルコキシル基を含有する請求項1
    〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
  7. 【請求項7】 (D)成分のシラノール縮合触媒が4価
    の有機スズ化合物である請求項6に記載のゴム組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載のゴム組
    成物を硬化させる際、シランカップリング剤の添加量を
    変えて硬化物の相構造を制御するようにした硬化物の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 (C)成分のシランカップリング剤を、
    (A)成分の共重合体ゴム60重量部に対して0.01
    〜50重量部添加する請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二
    重結合を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、
    (C)シランカップリング剤、(D)シラノール縮合触
    媒および(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋
    可能なゴム組成物であって、電気・電子部品、輸送機、
    土木・建築、医療またはレジャーの用途に用いられる請
    求項1〜7のいずれかに記載のゴム組成物。
  11. 【請求項11】 前記電気・電子部品の用途が、重電部
    品、弱電部品、電気・電子機器の回路や基板のシーリン
    グ材、ポッティング材、コーティング材もしくは接着
    剤;電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の絶縁シー
    ル材;OA機器用ロール;振動吸収剤;またはゲルもし
    くはコンデンサの封入材である請求項10に記載のゴム
    組成物。
  12. 【請求項12】 前記シーリング材が、冷蔵庫、冷凍
    庫、洗濯機、ガスメーター、電子レンジ、スチームアイ
    ロンまたは漏電ブレーカー用のシール材として用いられ
    る請求項11に記載のゴム組成物。
  13. 【請求項13】 前記ポッティング材が、トランス高圧
    回路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トラン
    ス、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池ま
    たはテレビ用フライバックトランスをポッティングする
    ために用いられる請求項11に記載のゴム組成物。
  14. 【請求項14】 前記コーティング材が、高電圧用厚膜
    抵抗器もしくはハイブリッドICの回路素子;HIC;
    電気絶縁部品;半導電部品;導電部品;モジュール;印
    刷回路;セラミック基板;ダイオード、トランジスタも
    しくはボンディングワイヤーのバッファー材;半導体素
    子;または光通信用オプティカルファイバーをコーティ
    ングするために用いられることを特徴とする請求項11
    に記載のゴム組成物。
  15. 【請求項15】 前記接着剤が、ブラウン管ウエッジ、
    ネック、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品を接
    着するために用いられる請求項11に記載のゴム組成
    物。
  16. 【請求項16】 前記輸送機の用途が、自動車、船舶、
    航空機または鉄道車輌の用途である請求項10に記載の
    ゴム組成物。
  17. 【請求項17】 前記自動車の用途が、自動車エンジン
    のガスケット、電装部品もしくはオイルフィルター用の
    シーリング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイ
    ブリッドIC用のポッティング材;自動車ボディ、自動
    車用窓ガラスもしくはエンジンコントロール基板用のコ
    ーティング材;またはオイルパンのガスケット、タイミ
    ングベルトのガスケット、モール、ヘッドランプレン
    ズ、サンルーフシールもしくはミラー用の接着剤である
    請求項16に記載のゴム組成物。
  18. 【請求項18】 前記船舶の用途が、配線接続分岐箱、
    電気系統部品もしくは電線用のシーリング材;または電
    線もしくはガラス用の接着剤である請求項16に記載の
    ゴム組成物。
  19. 【請求項19】 前記土木・建築の用途が、商業用ビル
    のガラススクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの
    間のガラス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケ
    ースにおける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住
    宅用の外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用さ
    れる建材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道
    路の補修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラ
    ス、石材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料
    ・接着剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振
    シートに用いられることを特徴とする請求項10に記載
    のゴム組成物。
  20. 【請求項20】 前記医療の用途が、医薬用ゴム栓、シ
    リンジガスケットもしくは減圧血管用ゴム栓用のシール
    材料である請求項10に記載のゴム組成物。
  21. 【請求項21】 前記レジャーの用途が、スイミングキ
    ャップ、ダイビングマスクもしくは耳栓用のスイミング
    部材;またはスポーツシューズもしくは野球グローブ用
    のゲル緩衝部材である請求項10に記載のゴム組成物。
  22. 【請求項22】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二
    重結合を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、
    (C)シランカップリング剤、(D)シラノール縮合触
    媒および(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とするシーリング
    材。
  23. 【請求項23】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二
    重結合を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、
    (C)シランカップリング剤、(D)シラノール縮合触
    媒および(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とするポッティン
    グ材。
  24. 【請求項24】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二
    重結合を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、
    (C)シランカップリング剤、(D)シラノール縮合触
    媒および(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とするコーティン
    グ材。
  25. 【請求項25】 (A)上記一般式(1)で表される加
    水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二
    重結合を含まない有機重合体、(B)エポキシ樹脂、
    (C)シランカップリング剤、(D)シラノール縮合触
    媒および(E)エポキシ樹脂硬化剤を含有してなる架橋
    可能なゴム組成物からなることを特徴とする接着剤。
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