JP2002037954A - 硬化性組成物およびその用途 - Google Patents

硬化性組成物およびその用途

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JP2002037954A JP2000224078A JP2000224078A JP2002037954A JP 2002037954 A JP2002037954 A JP 2002037954A JP 2000224078 A JP2000224078 A JP 2000224078A JP 2000224078 A JP2000224078 A JP 2000224078A JP 2002037954 A JP2002037954 A JP 2002037954A
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井 三津子 永
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原 正 紀 菅
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正 夫 岸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、硬化速度および耐候性に優れた硬
化物を与える、α−オレフィン系共重合体ゴムを含有す
る硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 (a)非共役ポリエンである末端ビニル
基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有
し、かつ分子中に加水分解性シリル基を含有するシリル
基含有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラン
ダム共重合体ゴム(A)、(b)ニッケル原子含有光安
定剤(B)、および(c)シランカップリング剤(C)を含
有することを特徴とする硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化性組成物およ
びその用途に関し、特に硬化速度および耐候性に優れた
硬化物を与える、α−オレフィン系共重合体ゴムを含有
する硬化性組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】硬化性重合体は硬化前は成形しやすい液
状等の物質であり、硬化後は高強度のゴム状物等の固体
を生成する重合体である。硬化性重合体は接着剤やシー
リング材によく用いられる。接着剤やシーリング材の中
でもガラスやプラスチックに用いるものは、不透明な材
料に用いるものと異なり、接着面に光があたるため光照
射に対する劣化がないことが要求される。もし光に対し
て劣化すると接着面がはがれ接着剤やシーリング材とし
ての機能が全くなくなることになる。光が照射された場
合の接着性は耐侯接着性と呼ばれ、透明な材料の接着剤
やシーリング材には重要な性質である。特に建築分野の
場合、長期にわたる耐侯接着性が求められる。ところが
接着面の厚さは非常に薄いため少しでも耐侯性の低い材
料であると耐侯接着性が劣り、耐侯接着性が優れた材料
はあまり多くない。
【0003】架橋性珪素基を有する飽和炭化水素系重合
体は硬化性重合体の一種であるが、空気中の水分の作用
等により硬化する。この重合体の硬化物は高い耐候性、
耐熱性、耐水接着性、非汚染性、低い湿分透過性等の特
性を有する。さらに、常温で適度な粘性、構造粘性(チ
クソトロピー性)を有する流動物にする事ができ、作業
性、スプレー性などが良好である。さらにこの重合体は
低臭性で作業時に臭気を発生させることもなく、とくに
シーリング材に好適に用いられる(特開昭63−604
1号公報等)。また特開平1−198673号公報には
この重合体が複層ガラス用シーリング材に用いられ、こ
の重合体が透明な材料にも用いられることも開示されて
いる。複層ガラスに用いる場合には、加温することによ
り速硬化する為に、ライン速度を上げられると共に、従
来のダブルシールをシングルシールにできるというメリ
ットもある。もちろん、従来のダブルシールによる複層
ガラスにも用いることができる。
【0004】しかしながら、架橋性珪素基を有する飽和
炭化水素系重合体を一部の透明な材料、特に熱線反射ガ
ラス等表面処理されたガラスに用いる場合、硬化物の耐
侯接着性が充分でない場合があることがわかった。特開
平9−286895号公報においては、架橋性珪素基を
有する飽和炭化水素系重合体を特定の光安定剤およびシ
ランカップリング剤と組み合わせて用いることで、表面
処理されたガラスに対する耐侯接着特性の改善された硬
化性組成物が得られることを提案しているが、得られる
硬化物の耐候性は十分なものではなく、かつその硬化速
度においても改善の余地の残るものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、硬化
速度が早くかつ、耐候性に優れた硬化物を与える、接着
剤やシーリング材等として好適に用いられ得る硬化性組
成物を提供することを課題する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、(a)非共役ポリエンである下記一般式[I]ま
たは[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル基
含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有し、
かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる加水分解
性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α- オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)
【0007】
【化9】
【0008】[式中、nは0ないし10の整数であり、
1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
であり、R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアル
キル基である]、
【0009】
【化10】
【0010】[式中、R3 は水素原子または炭素原子数
1〜10のアルキル基である]、
【0011】
【化11】
【0012】[式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコキシル
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基およびア
ミノ基から選ばれる加水分解性基であり、aは0、1ま
たは2の整数である。]、(b)ニッケル原子含有光安
定剤(B)、および(c)シランカップリング剤(C)を含
有することを特徴とする硬化性組成物である。
【0013】本発明の上記硬化性組成物において、シラ
ンカップリング剤(C)としては、イソシアネート基含
有シランカップリング剤であることが好ましい。上記課
題を解決する本発明はさらに、(a)下記一般式[III]
で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質
的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、
【0014】
【化12】
【0015】[式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコキシル
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基およびア
ミノ基から選ばれる加水分解性基であり、aは0、1ま
たは2の整数である。]、(b)ニッケル原子含有光安
定剤(B)、および(c)シランカップリング剤(C)を含
有してなる硬化性組成物であって、電気・電子部品、輸
送機、土木・建築、医療またはレジャ−の用途に用いら
れることを特徴とする硬化性組成物である。
【0016】上記課題を解決する本発明はさらに、
(a)上記一般式[III]で表される加水分解性シリル基
を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合を含まない
有機重合体、(b)ニッケル原子含有光安定剤(B)、お
よび(c)シランカップリング剤(C)を含有する硬化性
組成物からなることを特徴とするシーリング材である。
【0017】上記課題を解決する本発明はさらに、
(a)上記一般式[III]で表される加水分解性シリル基
を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合を含まない
有機重合体、(b)ニッケル原子含有光安定剤(B)、お
よび(c)シランカップリング剤(C)を含有する硬化性
組成物からなることを特徴とするポッティング材であ
る。上記課題を解決する本発明はさらに、(a)上記一
般式[III]で表される加水分解性シリル基を含有する、
主鎖に実質的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、
(b)ニッケル原子含有光安定剤(B)、および(c)シ
ランカップリング剤(C)を含有する硬化性組成物からな
ることを特徴とするコーティング材である。
【0018】上記課題を解決する本発明はさらに、
(a)上記一般式[III]で表される加水分解性シリル基
を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合を含まない
有機重合体、(b)ニッケル原子含有光安定剤(B)、お
よび(c)シランカップリング剤(C)を含有する硬化性
組成物からなることを特徴とする接着剤である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づき
詳細に説明する。 [シリル基含有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)]本発明で用いられる
シリル基含有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A)は、下記一般式[III]
で表わされる加水分解性シリル基を含有しており、特定
のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A0)に、特定のケイ素化合物をハイドロ
シリレーション反応(ヒドロシリル化反応)させること
などにより得ることができる。
【0020】
【化13】
【0021】一般式[III]において、Rは、非置換ま
たは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であ
り、好ましくは脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水
素基であり、たとえばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアル
キル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、これら
の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をフッ
素原子等のハロゲン原子などで置換した基が挙げられ
る。
【0022】また、Xは、ハイドライド基(−H)、ハ
ロゲン基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコ
キシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド
基(−CONH2)、酸アミド基、アミノオキシ基(−O
・NH2)、チオアルコキシ基、またはアミノ基(−NH
2)である。ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ
基、ケトキシメート基、酸アミド基およびチオアルコキ
シ基の具体例は、後述する一般式[IV]中のXにおける
これらの基の具体例と同じ基が挙げられる。
【0023】aは0、1または2の整数であり、好まし
くは0または1である。エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0) 本発明で用いられるエチレン・α-オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A0)は、エチレンと、
炭素原子数3〜20のα-オレフィンと、非共役ポリエ
ンとのランダム共重合体である。
【0024】このような炭素原子数3〜20のα- オレ
フィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、
4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オ
クテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセ
ン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、
1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エ
イコセン、9-メチル-1- デセン、11- メチル-1- ドデセ
ン、12- エチル-1- テトラデセンなどが挙げられる。中
でも、炭素原子数3〜10のα- オレフィンが好まし
く、特にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテ
ンなどが好ましく用いられる。
【0025】これらのα- オレフィンは、単独で、ある
いは2種以上組み合わせて用いられる。本発明で用いら
れる非共役ポリエンは、下記の一般式[I]または[I
I]で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合物
である。
【0026】
【化14】
【0027】一般式[I]において、nは0ないし10
の整数であり、R1 は水素原子または炭素原子数1〜1
0のアルキル基であり、R1 の炭素原子数1〜10のア
ルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル
基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペ
ンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基などが挙げられる。
【0028】R2水素原子または炭素原子数1〜5のア
ルキル基である。R2の炭素原子数1〜5のアルキル基
の具体例としては、上記R1の具体例のうち、炭素原子
数1〜5のアルキル基が挙げられる。
【0029】
【化15】
【0030】一般式[II]において、R3水素原子また
は炭素原子数1〜10のアルキル基である。R3のアル
キル基の具体例としては、上記R1 のアルキル基の具
体例と同じアルキル基を挙げることができる。上記一般
式[I]または[II]で表わされるノルボルネン化合物
としては、具体的には、5-メチレン-2- ノルボルネン、
5-ビニル-2- ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2- ノ
ルボルネン、5-(3-ブテニル)-2- ノルボルネン、5-
(1-メチル-2- プロペニル)-2- ノルボルネン、5-(4-
ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-(1-メチル-3- ブテ
ニル)-2- ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2- ノル
ボルネン、5-(1-メチル-4- ペンテニル)-2- ノルボル
ネン、5-(2,3-ジメチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(2-エチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネン、5-
(6-ヘプテニル)-2- ノルボルネン、5-(3-メチル-5-
ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(3,4-ジメチル-4-
ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-(3-エチル-4- ペン
テニル)-2- ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2- ノ
ルボルネン、5-(2-メチル-6- ヘプテニル)-2- ノルボ
ルネン、5-(1,2-ジメチル-5- ヘキセシル)-2- ノルボ
ルネン、5-(5-エチル-5- ヘキセニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(1,2,3-トリメチル-4- ペンテニル)-2- ノルボ
ルネンなど挙げられる。このなかでも、5-ビニル-2- ノ
ルボルネン、5-メチレン-2- ノルボルネン、5-(2-プロ
ペニル)-2- ノルボルネン、5-(3-ブテニル)-2- ノル
ボルネン、5-(4-ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-
(5-ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(6-ヘプテニ
ル)-2- ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2- ノルボ
ルネンが好ましい。これらのノルボルネン化合物は、単
独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0031】上記ノルボルネン化合物たとえば5-ビニル
-2- ノルボルネンの他に、本発明の目的とする物性を損
なわない範囲で、以下に示す非共役ポリエンを併用する
こともできる。このような非共役ポリエンとしては、具
体的には、1,4-ヘキサジエン、3-メチル-1,4- ヘキサジ
エン、4-メチル-1,4- ヘキサジエン、5-メチル-1,4- ヘ
キサジエン、4,5-ジメチル-1,4- ヘキサジエン、7-メチ
ル-1,6- オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテ
トラヒドロインデン、5-エチリデン-2- ノルボルネン、
5-メチレン-2- ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-
ノルボルネン、5-ビニリデン-2- ノルボルネン、6-クロ
ロメチル-5- イソプロペニル-2- ノルボルネン、ジシク
ロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3-ジイソプロ
ピリデン-5- ノルボルネン、2-エチリデン-3- イソプロ
ピリデン-5- ノルボルネン、2-プロペニル-2,2- ノルボ
ルナジエン等のトリエンなどが挙げられる。
【0032】上記のような諸成分からなるエチレン・α
- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A0)は、以下のような特性を有している。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とのモル比(エチレン/α- オレフィン) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)は、(a)エチレンで導かれる単位と
(b)炭素原子数3〜20のα- オレフィン(以下単に
α- オレフィンということがある)から導かれる単位と
を、40/60〜95/5、好ましくは50/50〜9
0/10、さらに好ましくは55/45〜85/15、
特に好ましくは60/40〜80/20のモル比
[(a)/(b)]で含有している。
【0033】このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。 (ii)ヨウ素価 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)のヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましく
は1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/1
00g)である。
【0034】このヨウ素価が上記範囲内にあると、加水
分解性シリル基を目的とする含有量に調整でき、耐圧縮
永久歪み性に優れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老
化性)に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物
が得られる。ヨウ素価が50を超えると、コスト的に不
利になるので好ましくない。 (iii) 極限粘度 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)の135℃デカリン中で測定した極限
粘度[η]は、0.001〜2dl/g、好ましくは
0.01〜2dl/g、より好ましくは0.05〜1d
l/g、さらに好ましくは0.05〜0.7dl/g、
特に好ましくは0.1〜0.5dl/gであることが望
ましい。
【0035】この極限粘度[η]が上記範囲内にある
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム
成形体を提供できる、流動性に優れたゴム組成物が得ら
れる。 (iv)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)のGPCにより測定した分子量分布
(Mw/Mn)は、3〜100、好ましくは3.3〜7
5、さらに好ましくは3.5〜50である。
【0036】この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲
内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A0)は、下記化合物
(H)および(I)を主成分として含有する触媒の存在
下に、重合温度30〜60℃、特に30〜59℃、重合
圧力4〜12kgf/cm2 、特に5〜8kgf/cm
2、非共役ポリエンとエチレンとの供給量のモル比(非
共役ポリエン/エチレン)0.01〜0.2の条件で、
エチレンと、炭素原子数3〜20のα- オレフィンと、
上記一般式[I]または[II]で表わされる末端ビニル
基含有ノルボルネン化合物とをランダム共重合すること
により得られる。共重合は、炭化水素媒体中で行なうの
が好ましい。 (H)VO(OR)n3-n(式中、Rは炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子であり、nは0または1〜3の整
数である)で表わされる可溶性バナジウム化合物、また
はVX4(Xはハロゲン原子である)で表わされるバナ
ジウム化合物。
【0037】上記可溶性バナジウム化合物(H)は、重
合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分であり、具体的
には、一般式 VO(OR)abまたはV(OR)cd
(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a≦3、0≦b≦
3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c
+d≦4)で表わされるバナジウム化合物、あるいはこ
れらの電子供与体付加物を代表例として挙げることがで
きる。
【0038】より具体的には、VOCl3、VO(OC2
5)Cl2、VO(OC252Cl、VO(O−iso-
37)Cl2、VO(O−n-C49)Cl2、VO(O
25)3、VOBr3、VCl4、VOCl3、VO(O
−n-C493、VCl3・2OC612OHなどを例示
することができる。 (I)R'mAlX'3-m (R’は炭化水素基であり、
X’はハロゲン原子であり、 mは1〜3である)で表
わされる有機アルミニウム化合物。
【0039】上記有機アルミニウム化合物(I)として
は、具体的には、トリエチルアルミニウム、トリブチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルア
ルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエ
トキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のア
ルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R1 0.5Al
(OR10.5などで表わされる平均組成を有する部分的
にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチル
アルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアル
ミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキ
ハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルア
ルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド
等のアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハ
ロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミ
ニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジ
アルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジ
ヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキ
ルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化された
アルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシク
ロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチル
アルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキ
シ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなど
を挙げることができる。
【0040】本発明において、上記化合物(H)のう
ち、VOCl3 で表わされる可溶性バナジウム化合物
と、上記化合物(I)のうち、Al(OC252Cl
/Al2(OC253Cl3のブレンド物(ブレンド比
は1/5以上)を触媒成分として使用すると、ソックス
レー抽出(溶媒:沸騰キシレン、抽出時間:3時間、メ
ッシュ:325)後の不溶解分が1%以下であるエチレ
ン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
ゴム(A0)が得られるので好ましい。
【0041】また、上記共重合の際に使用する触媒とし
て、いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−405
86号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても
差し支えない。ケイ素化合物 本発明で用いられるケイ素化合物は、下記一般式[IV]
で表わされる。
【0042】
【化16】
【0043】一般式[IV]において、Rは、非置換また
は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、好まし
くは脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基であ
り、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フ
ェニル基、トリル基等のアリール基、これらの炭素原子
に結合した水素原子の一部または全部をフッ素原子等の
ハロゲン原子などで置換した基が挙げられる。
【0044】また、Xは、ハイドライド基(−H)、ハ
ロゲン基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコ
キシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド
基(−CONH2)、酸アミド基、アミノオキシ基(−O
・NH2)、チオアルコキシ基、またはアミノ基(−NH
2)である。ハロゲン基としては、例えば、塩素原子、フ
ッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0045】アルコキシル基としては、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、プロポキシブトキシ
基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ
基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオ
キシ基、フェノキシ基などが挙げられる。アシルオキシ
基としては、例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ
基などが挙げられる。
【0046】ケトキシメート基としては、例えば、アセ
トキシメート基、ジメチルケトキシメート基、ジエチル
ケトキシメート、シクロヘキシルケトキシメート基など
が挙げられる。アミド基としては、例えば、ジメチルア
ミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブ
チルアミド基、ジフェニルアミド基などが挙げられる。
【0047】酸アミド基としては、例えば、カルボン酸
アミド基、マレイン酸アミド基、アクリル酸アミド基、
イタコン酸アミド基などが挙げられる。チオアルコキシ
基としては、例えば、チオメトキシ基、チオエトキシ
基、チオプロポキシ基、チオイソプロポキシ基、sec-チ
オブトキシ基、tert-チオブトキシ基、チオペンチルオ
キシ基、チオヘキシルオキシ基、チオフェノキシ基など
が挙げられる。
【0048】アミノ基としては、例えば、ジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチ
ルアミノ基、ジフェニルアミノ基などが挙げられる。こ
れらの中では、アルコキシル基、特に炭素原子数1〜4
のアルコキシル基が好ましい。上記一般式[IV]におけ
るaは0、1または2の整数であり、好ましくは0また
は1である。
【0049】上記一般式[IV]で表わされるケイ素化合
物としては、具体的には、トリクロロシラン、メチルジ
クロロシラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロ
シラン、ジエチルクロロシラン、フェニルジクロロシラ
ン、ジフェニルクロロシラン等のハロゲン化シラン類;
トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメ
トキシシラン、エチルジメトキシシラン、ブチルジメト
キシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジエトキ
シシラン、ブチルジエトキシシラン、フェニルジメトキ
シシラン等のアルコキシシラン類;トリアセトキシシラ
ン、メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシ
シラン等のアシロキシシラン類;トリス(アセトキシメ
ート)シラン、ビス(ジメチルケトキシメート)メチル
シラン、ビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシ
ラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシ
ラン等のケトキシメートシラン類;アミノキシシラン、
トリアミノキシシラン等のアミノオキシシラン類;メチ
ルジアミノシラン、トリアミノシラン等のアミノシラン
類などが挙げられる。これらの中では、特にアルコキシ
シラン類が望ましい。
【0050】上記一般式[IV]で表わされるケイ素化合
物は、上記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴム(A0)中の二重結合1モル当た
り、0.01〜5モル、好ましくは0.05〜3モルと
することが好ましい。ハイドロシリレーション反応は、
遷移金属錯体の触媒を使用して行なう。このような触媒
としては、たとえば白金、ロジウム、コバルト、パラジ
ウムおよびニッケルから選ばれるVIII 族遷移金属錯体
化合物が有効に使用される。これらの中では、特に塩化
白金酸、白金オレフィン錯体のような白金系触媒が好ま
しい。この場合、触媒の使用量は触媒量であるが、好ま
しくは反応物(エチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A0)に対して、金属単位と
して0.1〜10000ppm、好ましくは1〜100
0ppm、特に好ましくは20〜200ppmである。
このハイドロシリレーション反応の好適な温度は30〜
180℃、好ましくは60〜150℃である。また、こ
のハイドロシリレーション反応は、必要に応じて加圧下
で行なうことができる。反応時間は10秒〜10時間程
度である。
【0051】なお、この反応では、溶剤は使用してもし
なくてもよいが、使用する場合はエーテル類、炭化水素
類のような不活性溶剤が好ましい。本発明においては、
上記ハイドロシリレーション反応により、エチレン・α
-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A0)中の二重結合に、上記一般式[IV]で表わされる
ケイ素化合物のSiH基が付加した、下記のような加水
分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が得られる。
【0052】
【化17】
【0053】
【化18】
【0054】なお、上記一般式[IV]で表わされる加水
分解性シリル基含有化合物とともに、下記式で表わされ
る片末端水素変性シロキサンを付加させて、シロキサン
の特徴である耐候性、滑り性、ガス透過性を付与するこ
とも可能である。
【0055】
【化19】
【0056】(式中、R1は、一般式[IV]におけるR
と同様、非置換または置換の炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、特にアルキル基であることが好まし
い。また、mは5〜200の整数であり、特に10〜1
50の整数が好ましい。) 本発明の硬化性組成物中の加水分解性シリル基含有のエ
チレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重
合体ゴム(A)の含有率は10%以上が好ましく、20
%以上がより好ましく、30%以上がとくに好ましい。
【0057】本発明では、このような構造を有する加水
分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)を用いたことを
主たる要因として、硬化速度および耐候性における優れ
た特性を発揮する。 [ニッケル原子含有光安定剤(B)]本発明において
は、光安定剤として、ニッケル原子含有光安定剤を使用
する。このようなニッケル原子含有光安定剤としては、
一般に、ニッケル系光安定剤として市販されるものを用
いることができる。
【0058】その具体例としては、例えば、ジメチルジ
チオカルバミン酸ニッケル、ジエチルジチオカルバミン
酸ニッケル、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等の
ニッケルジチオカーバメート塩類、 [2,2'−チオビ
ス(4−t−オクチルフェノラート)]−n−ブチルア
ミンニッケル、[2,2'−チオビス(4−t−オクチル
フェノラート)]−2−エチルヘキシルアミンニッケ
ル、[2,2'−チオビス(4−t−オクチルフェノラー
ト)]−トリエタノールアミンニッケル等のニッケル錯
体、ニッケルビス(オクチルフェニル)スルフィド、イ
ソプロピルキサントゲン酸ニッケル、等のニッケル化合
物が例示できる。これらの光安定剤は、単独で使用して
もよく、2種以上併用してもよい。
【0059】この成分(B)の配合量は、成分(A)で
ある加水分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィ
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100部(重
量部、以下同様)に対して0.1〜20部程度が好まし
く、1〜10部が更に好ましい。成分(B)の配合量が
この範囲を下回るとガラスなどに対する耐候接着性が低
くなる場合がある。一方、成分(B)の配合量がこの範
囲を上回るとコスト面から好ましくない。ニッケル系光
安定剤は(C)成分として用いるシランカップリング剤
の接着性改善効果が光によって低下しないという効果を
有すると考えられる。ニッケル系光安定剤が有するこの
効果は他の安定剤が有する効果より大きいと考えられ
る。
【0060】[シランカップリング剤(C)]本発明の
(C)成分であるシランカップリング剤は、被着体や基
材と加水分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィ
ン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)の硬化
物との接着強度を向上させるものである。シランカップ
リング剤は、ケイ素原子に加水分解性基が結合したケイ
素原子を含む基(以下加水分解性ケイ素基という)及び
それ以外の官能基を有する化合物である。具体的には、
加水分解性基として既に例示した基を挙げることができ
るが、メトキシ基、エトキシ基等が加水分解速度の点か
ら好ましい。加水分解性基の個数は、2個以上、特に3
個以上が好ましい。
【0061】加水分解性ケイ素基以外の官能基として
は、1級、2級、3級のアミノ基、メルカプト基、エポ
キシ基、カルボキシル基、ビニル基、イソシアネート
基、イソシアヌレート、ハロゲン等を例示できる。これ
らの内、1級、2級、3級のアミノ基、エポキシ基、イ
ソシアネート基、イソシアヌレート等が好ましく、イソ
シアネート基、エポキシ基が特に好ましい。
【0062】シランカップリング剤の具体例としては、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルト
リメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−ア
ミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、
γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニ
ル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベン
ジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビ
ニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン
等のアミノ基含有シラン類;γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン
等のメルカプト基含有シラン類;γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポ
キシ基含有シラン類;β−カルボキシエチルトリエトキ
シシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メ
トキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチ
ル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン等のカルボキシシラン類;ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオ
キシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイル
オキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型
不飽和基含有シラン類;γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン等のハロゲン含有シラン類;トリス(トリメト
キシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシ
ラン類;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、
γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、
γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等
のイソシアネート基含有シラン類等を挙げることができ
る。また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性
シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミ
ノシラン錯体、ブロックイソシアネートシラン、フェニ
ルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコー
ン、シリル化ポリエステル等もシランカップリング剤と
して用いることができる。
【0063】本発明に用いるシランカップリング剤は、
加水分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)100部に
対し、通常、0.01〜20部の範囲で使用される。特
に、0.1〜10部の範囲で使用するのが好ましい。上
記シランカップリング剤は1種類のみで使用しても良い
し、2種類以上混合使用しても良い。
【0064】本発明の組成物にはシランカップリング剤
以外の接着性付与剤も用いることができる。シランカッ
プリング剤以外の接着性付与剤として、分子中にエポキ
シ基やイソシアネート基を持つ化合物(イソシアネート
の多量体も含む)が例示できる。 [その他の配合物]本発明の組成物は必要に応じて各種
成分と併用してよい。このような成分の例としては、シ
ラノール縮合反応を促進する硬化触媒、本発明の組成物
が保存中に硬化することを防ぐ保存性改良剤、可塑剤、
充填剤、老化防止剤、オゾン劣化防止剤、リン系酸化物
分解剤、滑剤、発泡剤などがあげられる。
【0065】硬化触媒は、シラノール縮合触媒として従
来公知のものが使用可能である。その具体例としては、
例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタ
ネート等のチタン酸エステル類;ジブチル錫ジウラレー
ト、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、
オクチル酸錫、ナフテン酸錫等の錫カルボン酸塩類;ジ
ブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジ
ブチル錫ジアセチルアセトナート;アルミニウムトリス
アセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセ
トアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルア
セトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコ
ニウムテトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセ
チルアセトナート等のキレート化合物類;オクチル酸
鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、
ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロ
ヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロ
ピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミ
ン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−
トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリ
ン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウ
ンデセン−7(DBU)等のアミン系化合物、あるいは
これらのアミン系化合物のカルボン酸等との塩;過剰の
ポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミ
ド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生
成物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−
(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤;等
のシラノール複合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性
触媒等の公知のシラノール縮合触媒等が例示できる。こ
れらの触媒は、単独で使用してもよく、2種以上併用し
てもよい。
【0066】硬化触媒の配合量は、加水分解性シリル基
含有のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラン
ダム共重合体ゴム(A)100部に対して0.1〜20
部程度が好ましく、1〜10部が更に好ましい。この範
囲を下回ると硬化速度が遅くなることがあり、また硬化
反応が十分に進行し難くなる場合がある。一方、配合量
がこの範囲を上回ると硬化時に局部的な発熱や発泡が生
じ、良好な硬化物が得られ難くなるほか、ポットライフ
が短くなり過ぎ、作業性の点からも好ましくない。
【0067】保存安定性改良剤としては、例えば珪素原
子に加水分解性基が結合した化合物やオルト有機酸エス
テル等を挙げることができる。このような保存安定性改
良剤の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ト
リメチルイソブトキシシラン、トリメチル(n−ブトキ
シ)シラン、n−ブチルトリメトキシシランやオルトギ
酸メチル等を挙げることができる。
【0068】本発明に使用しうる可塑剤としては、ジオ
クチルフタレートなどの低分子可塑剤、高分子可塑剤あ
るいは高粘度可塑剤を用いることができる。可塑剤の具
体例としては、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレ
ート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベ
ンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレート
などのフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジ
オクチルセバケートなどの非芳香族2塩基酸エステル
類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレ
ングリコールジベンゾエートなどのポリアルキレングリ
コールのエステル類;トリクレンジルホスフェート、ト
リブチルホスフェートなどのリン酸エステル類;塩化パ
ラフィン類;アルキルジフェニル、ポリブテン、水添ポ
リブデン、エチレン−α−オレフィンオリゴマー、α−
メチルスチレンオリゴマー、ビフェニル、トリフェニ
ル、トリアリールジメタン、アルキレントリフェニル、
液状ポリブタジエン、水添液状ポリブタジエン、パラフ
ィン油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレン、部
分水添ターフェニルなどの炭化水素系油などであげるこ
とができ、これらは単独または2種以上混合して使用す
ることができる。なおそれら可塑剤は重合体製造時に配
合することも可能である。
【0069】これらの中で不飽和基を有さない炭化水素
系化合物類(具体的には水添ポリブデン、水添液状ポリ
ブタジエン、パラフィン油、ナフテン油、アタクチック
ポリプロピレン等)が、本発明組成物に配合される各種
成分との相溶性が良好であり、また該組成物の硬化速度
への影響が小さく、しかも得られる硬化物の耐候性が良
好となり、且つ安価なため、好ましい。
【0070】これらの可塑剤は、飽和炭化水素系重合体
に反応性珪素基を導入する際に、反応温度の調節、反応
系の粘度の調節等の目的で溶剤の代りに用いてもよい。
可塑剤を使用する場合、オキシアルキレン系重合体
(A)100部に対して1〜400部用いるのが好ましく、さ
らに好ましくは1〜150部、より好ましくは10〜120部、
とくに好ましくは20〜100部である。
【0071】充填剤の具体例としては、例えば木粉、パ
ルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊
維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、珪
藻土、白土、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水珪
酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、カオ
リン、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英粉
末、ガラスビーズ、アルミニウム微粉末、フリント粉
末、亜鉛末等が挙げられる。これら充填剤のうちでは、
沈降性シリカ、ヒュームドシリカ、カーボンブラック等
のチクソトロピック性を有する充填剤や、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、タルク等が好ましい。これらのフィラ
ーは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0072】老化防止剤としては、通常用いられている
公知の老化防止剤、例えば硫黄系老化防止剤、ラジカル
禁止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。硫黄系老化防止
剤としては、例えばメルカプタン類、メルカプタンの塩
類、スルフィドカルボン酸エステル類やヒンダードフェ
ノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフ
ィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホ
スフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド
類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール
類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スル
ホキシド類等が挙げられる。このような硫黄系老化防止
剤の具体例としては、メルカプタン類である2−メルカ
プトベンゾチアゾール、メルカプタンの塩類である2−
メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、スルフィド類で
ある4,4′−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4′−チオ−ビス(2−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、2,2′−チオ−ビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィ
ド、テレフタロイルジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチ
ル−3−ヒドロキシベンジル)スルフィド、フェノチア
ジン、2,2′−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)
ニッケル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステア
リルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピ
オネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジステ
アリルβ,β′−チオジブチレート、ラウリル−ステア
リルチオジプロピオネート、2,2−チオ〔ジエチル−ビ
ス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ノール)プロピオネート〕、ポリスルフィド類である2
−ベンゾチアゾールジスルフィド、ジチオカルボン酸塩
類であるチンクジブチルジチオカルバメート、チンクジ
エチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカ
ルバメート、チンクジ−n−ブチルジチオカルバメー
ト、ジブチルアンモニウムジブチルジチオカルバメー
ト、チンクエチル−フェニル−ジチオカルバメート、チ
ンクジメチルジオカルバメート、チオウレア類である1
−ブチル−3−オキシ−ジエチレン−2−チオウレア、
ジ−o−トリル−チオウレア、エチレンチオウレア、チ
オホスウェイト類であるトリラウリルトリチオホスフェ
イト等を挙げることができる。このような硫黄系老化防
止剤は、他の老化防止剤に比べて本発明の組成物に用い
た場合、主鎖の熱による分解劣化を大幅に防止すること
ができ、表面タック(べとつき)の発生等を防止するこ
とができる。
【0073】前記ラジカル禁止剤としては、例えば2,2
−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メ
タン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β
−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−sec−
ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン
系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
【0074】紫外線吸収剤としては、例えば2−(2′
−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジン)セバケート等が挙げられる。 [硬化性組成物およびその用途]以上詳述したような加
水分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴムを(A)成分とする
硬化性組成物を含めて、次のような硬化性組成物、すな
わち、(a)下記一般式[III]で表される加水分解性シ
リル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結合を含
まない有機重合体、
【0075】
【化20】
【0076】[式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコキシル
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基およびア
ミノ基から選ばれる加水分解性基であり、aは0、1ま
たは2の整数である。]、(b)ニッケル原子含有光安
定剤(B)、および(c)シランカップリング剤(C)を含
有することを特徴とする硬化性組成物は、電気・電子部
品、輸送機、土木・建築、医療またはレジャ−の用途に
おいて好適に用いられる硬化性組成物である。
【0077】電気・電子部品の用途としては、具体的に
は、重電部品、弱電部品、電気・電子機器の回路や基板
のシーリング材、ポッティング材、コーティング材もし
くは接着材;電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の
絶縁シール材;OA機器用ロール;振動吸収剤;または
ゲルもしくはコンデンサの封入材などが挙げられる。上
記シーリング材は、たとえば冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、
ガスメーター、電子レンジ、スチームアイロン、漏電ブ
レーカー用のシール材として好適に用いられる。
【0078】上記ポッティング材は、たとえばトランス
高圧回路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トラ
ンス、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池
またはテレビ用フライバックトランスをポッティングす
るために好適に用いられる。上記コーティング材は、た
とえば高電圧用厚膜抵抗器もしくはハイブリッドIC等
の各種回路素子;HIC、電気絶縁部品;半導電部品;
導電部品;モジュール;印刷回路;セラミック基板;ダ
イオード、トランジスタもしくはボンディングワイヤー
等のバッファー材;半導電体素子;または光通信用オプ
ティカルファイバーをコーティングするために好適に用
いられる。
【0079】上記接着剤は、たとえばブラウン管ウェッ
ジ、ネック、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品
を接着するために好適に用いられる。上記輸送機の用途
としては、自動車、船舶、航空機または鉄道車輛の用途
がある。自動車の用途としては、たとえば自動車エンジ
ンのガスケット、電装部品もしくはオイルフィルターの
シーリング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイ
ブリッドICのポッティング材;自動車ボディ、自動車
用窓ガラス、エンジンコントロール基板のコーティング
材;またはオイルパンもしくはタイミングベルトカバー
等のガスケット、モール、ヘッドランプレンズ、サンル
ーフシール、ミラー用の接着剤などが挙げられる。
【0080】船舶の用途としては、たとえば配線接続分
岐箱、電気系統部品もしくは電線用のシーリング材;電
線もしくはガラス用の接着剤などが挙げられる。上記の
土木建築の用途としては、たとえば商業用ビルのガラス
スクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間のガラ
ス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケース等に
おける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅用の
外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用される建
材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路の補
修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、石
材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接着
剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シート
などが挙げられる。
【0081】上記の医療の用途としては、たとえば医薬
用ゴム栓、シリンジガスケット、減圧血管用ゴム栓など
が挙げられる。上記のレジャーの用途としては、たとえ
ばスイミングキャップ、ダイビングマスク、耳栓等のス
イミング部材;スポーツシューズ、野球グローブ等のゲ
ル緩衝部材などが挙げられる。
【0082】さらに本発明に係る組成物は、電気・電子
部品、輸送機、土木建築、レジャー等の用途において、
シーリング材(シール材)、ポッティング材、コーティ
ング材、接着剤として好適に用いることができる。すな
わち、本発明は、(a)上記一般式[III]で表される加
水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二
重結合を含まない有機重合体、(b)ニッケル原子含有
光安定剤(B)、および(c)シランカップリング剤(C)
を含有する硬化性組成物からなることを特徴とするシー
リング材である。
【0083】また、本発明は、(a)上記一般式[III]
で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質
的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(b)ニッ
ケル原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップ
リング剤(C)を含有する硬化性組成物からなることを特
徴とするポッティング材である。
【0084】本発明はさらに、(a)上記一般式[III]
で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質
的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(b)ニッ
ケル原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップ
リング剤(C)を含有する硬化性組成物からなることを特
徴とするコーティング材である。
【0085】本発明はさらに、(a)上記一般式[III]
で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質
的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(b)ニッ
ケル原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップ
リング剤(C)を含有する硬化性組成物からなることを特
徴とする接着剤である。
【0086】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は、速度が表面処
理された各種熱線反射ガラスのような耐侯接着性が発現
しにくい透明な被着体に対しても、良好な耐侯接着性が
発現し、また硬化速度が速く、硬化物自体の耐候性も良
好なものとなる。
【0087】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例により何ら限定されるものではな
い。なお実施例、比較例で用いた共重合体ゴムの組成、
ヨウ素価、極限粘度[η]、分子量分布(Mw/M
n)、有効網目鎖密度(ν)は、次のような方法で測定
ないし求めた。 (1)共重合体ゴムの組成 共重合体ゴムの組成は13C−NMR法で測定した。 (2)共重合体ゴムのヨウ素価 共重合体ゴムのヨウ素価は、滴定法により求めた。 (3)極限粘度[η] 共重合体ゴムの極限粘度[η]は、135℃デカリン中
で測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn) 共重合体ゴムの分子量分布は、GPCにより求めた重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(M
w/Mn)で表わした。GPCには、カラムに東ソー
(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを用い、溶媒
にはオルソジクロロベンゼンを用いた。
【0088】
【製造例】[シリル基含有エチレン・プロピレン・5-ビ
ニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)
の製造]攪拌羽根を備えた実質内容積100リットルの
ステンレス製重合器(攪拌回転数=250rpm)を用
いて、連続的にエチレンとプロピレンと5-ビニル-2- ノ
ルボルネンとの三元共重合を行なった。重合器側部より
液相へ毎時ヘキサンを60リットル、エチレンを2.5
kg、プロピレンを4.0kg、5-ビニル-2- ノルボル
ネンを380gの速度で、また、水素を700リット
ル、触媒としてVO(OEt)2Clを45ミリモル、A
l(Et)1.5Cl1.5を315ミリモルの速度で連続的
に供給した。
【0089】以上に述べたような条件で共重合反応を行
なうと、エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボル
ネンランダム共重合体ゴム(A0−1)が均一な溶液状
態で得られた。その後、重合器下部から連続的に抜き出
した重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応
を停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を
溶媒から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行
なった。
【0090】上記のようにして得られたエチレン・プロ
ピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴ
ム(A0−1)は、エチレン含量が68モル%であり、
135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.2
dl/gであり、ヨウ素価(IV)が10(g/100g)
であり、Mw/Mnが15であった。上記のようにして
得られたエチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボル
ネンランダム共重合体ゴム(A0−1)100重量部
に、2%塩化白金酸のトルエン溶液0.3重量部を加
え、メチルジメトキシシラン1.5重量部を仕込み、1
20℃で2時間反応させた。反応後、過剰のメチルジメ
トキシシランと溶剤(トルエン)を留去したところ、ジ
メトキシメチルシリル基(−Si(CH3)(OCH3
2)を含有するエチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノ
ルボルネンランダム共重合体ゴム(A−1)101.5
重量部が得られた。
【0091】
【実施例1】上記製造例で得られたシリル基含有エチレ
ン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共
重合体ゴム(A−1)100部に対し、可塑剤としてパ
ラフィン基プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名
ダイアナプロセスPS−32)90部、充填材として重
質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、商品名ホ
ワイトンSB)360部、水分供給源として芒硝(Na
2SO4・10H2O)5部、老化防止剤としてテトラキ
ス−〔メチレン−3−(3'、5'−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(チバ
ガイギー(株)製、商品名イルガノックス1010)1
部、同じく安定剤として2−(2'−ヒドロキシ−3',
5'−t−ブチル)−5−クロロベンゾトリアゾール
(チバガイギー(株)製、商品名チヌビン327)1
部、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)セバケート(三共(株)製、商品名サノールL
S−770)1部、チクソ性付与剤(楠本化成(株)
製、商品名ディスパロン#305)5部、シランカップ
リング剤としてγ−イソシアネートプロピルトリエトキ
シシラン(日本ユニカー(株)製、商品名Y−903
0)2部、光安定剤として以下に示す構造式を有するジ
メチルジチオカルバミン酸ニッケル(三新化学(株)
製、商品名サンダントNBC)3部、を加え、三本ペイ
ントロールでよく混練し主剤とした。
【0092】
【化21】
【0093】一方、パラフィン基プロセスオイル(出光
興産(株)製、商品名ダイアナプロセスPS−32)1
0部、重質炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、
商品名ホワイトンSB)25部、硬化触媒として4価ス
ズ化合物(日東化成(株)製、商品名U−220)4
部、カーボンブラック(三菱化成(株)製、商品名CB
#30)2.5部をディスポーザルカップ中で手混ぜ混
練した後、日本精機製作所(株)製のエクセル・オート
・ホモジナイザーを用いて、回転数10000rpmで
10分間攪拌する操作を3回行うことにより硬化剤を調
製した。
【0094】試験用サンプルは、JIS A 5758-1992規定
の引張接着性試験体の作製方法に従って、ガラス、ある
いはアルミ基材をH型に組み、上記の主剤と、硬化剤を
14:1の重量比になるように秤量し、充分混練した
後、配合物を充填した後、オーブン中で硬化させた。養
生条件はいずれも、23℃×7日+50℃×7日であ
る。H型引張試験用に用いた基材はTiOxをスパッタリン
グにより表面にコーティングした熱線反射ガラス(セン
トラル硝子(株)製:商品名:SGY−32,TCB−
35,寸法:5×5×0.6cm)である。これらの被
着体は、配合物を充填する前に、メチルエチルケトン
(和光純薬製:特級)で洗浄し、清浄な綿布でふいた。
【0095】上記の方法で作製したH型引張試験サンプ
ルを用い耐光接着性試験を行い、試験前後のH型機械特
性を測定した。結果を表1に示す。耐光接着性試験は光
源にサンシャインカーボンを用いブラックパネル温度を
63℃に設定したスガ試験株式会社製サンシャイン・ス
ーパーロングライフ・ウェザーメーターWEL−SUN
−HC中にH型引張試験サンプルをいれ、480時間後
に取り出すことにより行った。
【0096】H型機械特性の測定は、JIS A 5758-1992
規定の引張接着性試験方法に従って、温度23℃、湿度
65±5%の恒温室中、引張速度50mm/minの条
件で行った。表中の凝集破壊(CF)・薄層破壊(TCF)
・界面破壊(AF)の割合は、引張試験後の破断面を目視
にて評価した割合である。凝集破壊とは被着体と硬化物
の界面でなく硬化物自体が破断するもので被着体と硬化
物の接着強度が大きいことを意味する。界面破壊とは被
着体と硬化物の界面がはがれるもので被着体と硬化物の
接着強度が小さいことを意味する。薄層破壊とは凝集破
壊ではあるが被着体と硬化物の界面で破断するもので接
着強度が凝集破壊と界面破壊の間である。
【0097】また、以下のようにして、耐候性試験を行
なった。得られた結果を同様に表1に示す。耐候性試験 JIS B−7753に従って、以下の条件により促進
耐候性試験を行なった。サンシャイン・カーボンアーク
・ウェザロメーター 照射・降雨サイクル 120分照射/18分降雨 ブラックパネル温度 63℃±2℃、 槽内温度:40℃±2℃ 照射時間:500時間
【0098】
【比較例1〜3】光安定剤であるジメチルジチオカルバ
ミン酸ニッケル(三新化学(株)製、商品名サンダント
NBC)3部を用いないほかは実施例1と同様の操作を
行った(比較例1)。また、非ニッケル系安定剤でもあ
る2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−t−ブチル)−
5−クロロベンゾトリアゾール(チバガイギー(株)
製、商品名チヌビン327)の量を3部に増加したほか
は比較例1と同様の操作を行った(比較例2)。さらに
非ニッケル系安定剤でもあるビス−(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(三共
(株)製、商品名サノールLS−770)の量を5部に
増加したほかは比較例1と同様の操作を行った(比較例
3)。結果を表1に示す。
【0099】
【表1】
【0100】表1に示されるように、耐侯接着性試験前
には、実施例1および比較例1〜3共に表面処理ガラス
SGY−32に対し良好な接着性を示していたのに対し
試験後には実施例1だけが凝集破壊を示し、比較例1〜
3では界面破壊を示している。このため、Ni系安定剤
(サンダントNBC)の添加により、耐光接着性が改善
されることがわかる。
【0101】
【実施例2および比較例4】Ni系光安定剤をジメチル
ジチオカルバミン酸ニッケル(三新化学(株)製、商品
名サンダントNBC)3部から同じくNi系光安定剤で
ある以下の構造式を有する [2,2'−チオビス(4−
t−オクチルフェノラート)]−n−ブチルアミンニッ
ケル(ACC製、商品名SYASORB UV108
4)3部に代えた以外実施例1と同様の操作を行った
(実施例2)。
【0102】
【化22】
【0103】また、Ni系光安定剤を [2,2'−チオ
ビス(4−t−オクチルフェノラート)]−n−ブチル
アミンニッケル(ACC製、商品名SYASORB U
V1084)3部から非Ni系光安定剤である以下の構
造式を有する3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンゾイックアシッド−n−ヘキサデシルエステル(A
CC製、商品名SYASORB UV2908、化学構
造は次式)3部に代えた以外は、実施例2と同様の操作
を行った(比較例4)。
【0104】
【化23】
【0105】結果を表2に示す。
【0106】
【実施例3および比較例5】硬化剤の重質炭酸カルシウ
ム(白石カルシウム(株)製、商品名ホワイトンSB)
25部にかえて同じ重質炭酸カルシウムを20部にした
ほかは実施例1と同様の操作を行った(実施例3)。ま
た、Ni系光安定剤をジメチルジチオカルバミン酸ニッ
ケル(三新化学(株)製、商品名サンダントNBC)3
部から非Ni系光安定剤である以下の構造式を有する
2、4−ジブチルフェニル−3'、5'−ジ−t−ブチル
−4'−ヒドロキシベンゾエート(ACC製、商品名S
YASORB 712)3部に代えた以外は実施例3と
同様の操作を行った(比較例5)。
【0107】
【化24】
【0108】結果を表2に示す。
【0109】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 8/42 C08F 8/42 4J004 210/18 210/18 4J038 C08K 5/36 C08K 5/36 4J040 5/541 5/544 4J100 5/544 C09D 183/04 4M109 C09D 183/04 C09J 7/00 5E044 C09J 7/00 183/04 183/04 C09K 3/10 G C09K 3/10 Z F16J 15/10 X F16J 15/10 15/14 C 15/14 H01F 5/06 Q H01F 5/06 27/32 A 27/32 B65H 3/06 330E H01L 23/29 C08K 5/54 23/31 H01L 23/30 R // B65H 3/06 330 (72)発明者 菊 地 義 治 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 有 野 恭 巨 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 永 井 三津子 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 坂 口 博 英 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 菅 原 正 紀 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 岸 正 夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 上 野 薫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 阿 部 孝 司 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 関 根 道 夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 3F104 AA02 JC07 3F343 FA02 FB01 FC01 JA11 KB04 3J040 EA16 FA06 FA20 HA30 4H017 AA03 AB07 AB15 AC05 AD03 AD05 AD06 AE03 AE04 AE05 4J002 BB201 EV076 EV116 EV156 EX017 EX037 EX067 EX077 EX087 FD010 FD020 FD030 FD046 FD050 FD140 GB00 GC00 GG01 GH01 GJ01 GJ02 GQ00 4J004 AA05 AA07 AB04 FA04 FA08 4J038 CB051 CB091 CB101 CB111 GA01 GA15 JC30 JC38 KA04 KA12 NA01 NA03 NA24 PA18 PA19 PB02 PB04 PB05 PB07 PB09 PC02 PC03 PC04 PC08 4J040 DA031 DA111 DA121 DA131 GA02 GA31 HD30 JB02 KA29 LA07 MA02 MA04 MA05 MA06 MA10 NA05 NA06 NA12 NA15 NA19 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA15Q AA16Q AA17Q AA19Q AA21Q AS15R AU21R BA72H BA75H CA05 FA09 HA37 HC79 HE41 JA01 JA03 JA28 JA43 JA44 JA46 JA58 JA59 4M109 AA02 BA03 CA05 EA20 EC01 EC09 EC15 EC20 GA10 5E044 AC04

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)非共役ポリエンである下記一般式
    [I]または[II]で表わされる少なくとも一種の末端
    ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位
    を有し、かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる
    加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・
    α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
    (A) 【化1】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化2】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]、 【化3】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト
    基、アルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキ
    シ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミ
    ノオキシ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ば
    れる加水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(b)ニッケル
    原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップリン
    グ剤(C)を含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 【請求項2】前記シランカップリング剤(C)が、イソ
    シアネート基含有シランカップリング剤である請求項1
    記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】(a)下記一般式[III]で表される加水分
    解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結
    合を含まない有機重合体、 【化4】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(b)ニッケル
    原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップリン
    グ剤(C)を含有することを特徴とする硬化性組成物であ
    って、 電気・電子部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジ
    ャ−の用途に用いられることを特徴とする硬化性組成
    物。
  4. 【請求項4】前記電気・電子部品の用途が、重電部品、
    弱電部品、電気・電子機器の回路や基板のシーリング
    材、ポッティング材、コーティング材もしくは接着剤;
    電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の絶縁シール
    材;OA機器用ロール;振動吸収剤;またはゲルもしく
    はコンデンサの封入材であることを特徴とする請求項3
    に記載の硬化性組成物。
  5. 【請求項5】前記シーリング材が、冷蔵庫、冷凍庫、洗
    濯機、ガスメーター、電子レンジ、スチームアイロンま
    たは漏電ブレーカー用のシール材として用いられること
    を特徴とする請求項4に記載の硬化性組成物。
  6. 【請求項6】前記ポッティング材が、トランス高圧回
    路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トランス、
    電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池または
    テレビ用フライバックトランスをポッティングするため
    に用いられることを特徴とする請求項4に記載の硬化性
    組成物。
  7. 【請求項7】前記コーティング材が、高電圧用厚膜抵抗
    器もしくはハイブリッドICの回路素子;HIC;電気
    絶縁部品;半導電部品;導電部品;モジュール;印刷回
    路;セラミック基板;ダイオード、トランジスタもしく
    はボンディングワイヤーのバッファー材;半導電体素
    子;または光通信用オプティカルファイバーをコーティ
    ングするために用いられることを特徴とする請求項4に
    記載の硬化性組成物。
  8. 【請求項8】前記接着剤が、ブラウン管ウェッジ、ネッ
    ク、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品を接着す
    るために用いられることを特徴とする請求項4に記載の
    硬化性組成物。
  9. 【請求項9】前記輸送機の用途が、自動車、船舶、航空
    機または鉄道車輛の用途であることを特徴とする請求項
    3に記載の硬化性組成物。
  10. 【請求項10】前記自動車の用途が、自動車エンジンの
    ガスケット、電装部品もしくはオイルフィルター用のシ
    ーリング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイブ
    リッドIC用のポッティング材;自動車ボディ、自動車
    用窓ガラスもしくはエンジンコントロール基板用のコー
    ティング材;またはオイルパンのガスケット、タイミン
    グベルトカバーのガスケット、モール、ヘッドランプレ
    ンズ、サンルーフシールもしくはミラー用の接着剤であ
    ることを特徴とする請求項9に記載の硬化性組成物。
  11. 【請求項11】前記船舶の用途が、配線接続分岐箱、電
    気系統部品もしくは電線用のシーリング材;または電線
    もしくはガラス用の接着剤であることを特徴とする請求
    項9に記載の硬化性組成物。
  12. 【請求項12】前記土木・建築の用途が、商業用ビルの
    ガラススクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間
    のガラス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケー
    スにおける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅
    用の外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用され
    る建材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路
    の補修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、
    石材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接
    着剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シー
    トに用いられることを特徴とする請求項3に記載の硬化
    性組成物。
  13. 【請求項13】前記医療の用途が、医薬用ゴム栓、シリ
    ンジガスケットもしくは減圧血管用ゴム栓用のシール材
    料であることを特徴とする請求項3に記載の硬化性組成
    物。
  14. 【請求項14】前記レジャーの用途が、スイミングキャ
    ップ、ダイビングマスクもしくは耳栓用のスイミング部
    材;またはスポーツシューズもしくは野球グローブ用の
    ゲル緩衝部材であることを特徴とする請求項3に記載の
    硬化性組成物。
  15. 【請求項15】(a)下記一般式[III]で表される加水
    分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、 【化5】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト
    基、アルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキ
    シ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミ
    ノオキシ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ば
    れる加水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(b)ニッケル
    原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップリン
    グ剤(C)を含有する硬化性組成物からなることを特徴と
    するシーリング材。
  16. 【請求項16】(a)下記一般式[III]で表される加水
    分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、 【化6】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(b)ニッケル
    原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップリン
    グ剤(C)を含有する硬化性組成物からなることを特徴と
    するポッティング材。
  17. 【請求項17】(a)下記一般式[III]で表される加水
    分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、 【化7】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト
    基、アルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキ
    シ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミ
    ノオキシ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ば
    れる加水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(b)ニッケル
    原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップリン
    グ剤(C)を含有してなる硬化性組成物からなることを特
    徴とするコーティング材。
  18. 【請求項18】(a)下記一般式[III]で表される加水
    分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、 【化8】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(b)ニッケル
    原子含有光安定剤(B)、および(c)シランカップリン
    グ剤(C)を含有してなる硬化性組成物からなることを特
    徴とする接着剤。
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US11920059B2 (en) 2018-07-02 2024-03-05 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Coating material

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