JP2002037959A - 硬化性組成物およびその用途 - Google Patents

硬化性組成物およびその用途

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JP2002037959A JP2000224226A JP2000224226A JP2002037959A JP 2002037959 A JP2002037959 A JP 2002037959A JP 2000224226 A JP2000224226 A JP 2000224226A JP 2000224226 A JP2000224226 A JP 2000224226A JP 2002037959 A JP2002037959 A JP 2002037959A
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原 正 紀 菅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化速度が速い一方、長期間貯蔵した後であ
っても安定したマスチック状態を保持できるマスチック
型硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 (A)非共役ポリエンである末端ビニル
基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有
し、かつ分子中に加水分解性シリル基を含有するシリル
基含有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンラン
ダム共重合体ゴム、(B)一般式:R1 Si(OCH
33 又はSi(OCH2 CH34 で表される化合物
(但し、R1はアミノ基を含有しない1価の有機基を表
す。)、(C)一般式:R2 Si(CH3n (OR
33-n で表される化合物(但し、R2 は少なくとも1
個のアミノ基を含有する1価の有機基を表し、R3 はC
3 又はCH2 CH3 であり、nは0又は1であ
る。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有するマスチ
ック型硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化性組成物およびそ
の用途に関し、さらに詳しくは、硬化物内部が長期間マ
スチック状態になる1成分型のマスチック硬化性組成物
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】反応性珪素基を含有する重合体は、室温
で空気中の湿気などの作用で重合体間にシロキサン結合
を形成することによって硬化し、ゴム状硬化物を与え
る。この硬化物は優れたシーリング材特性などを有する
ため、シーラント、接着剤などの用途に使用されてい
る。
【0003】特に、シーラントなどの使用される場合に
は取扱いに便利な1液型組成物として使用されることが
ある。1液型組成物は必要な添加物を全て予め配合した
組成物で密閉下で保存し、使用時には空気中の水分など
によって硬化する。この重合体をシーラントとして用い
る場合カートリッジなどに充填され、これから押し出す
ことにより壁の目地や隙間等に充填される。
【0004】しかしながら、オキシプロピレン重合体系
1液型組成物を目地伸縮率の大きい箇所に使用する場
合、ある短期間ではマスチック状態になっているもの
の、長期間でみると、組成物自体が均一硬化するため目
地伸縮変動に追随しないことから、シーリング材が接着
面から剥離したり、外観が損なわれるという問題が生じ
ている。特に、接着面からの剥離はシーリング材にとっ
て致命傷である。
【0005】硬化物内部が長期間マスチック状態になる
1成分型のマスチック硬化性組成物を提供するため、特
開平8−48889号公報には、特定のアミノ基非含有
ケイ素化合物、及び、特定のアミノ基含有ケイ素化合物
を添加することが開示されている。しかし、今日に至る
まで、更に長期間マスチック状態になる、1成分型のマ
スチック硬化性組成物が強く求められていた。また、硬
化速度の向上、及び、耐候性の向上が、大きな課題とし
て残されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、上記
従来技術における課題を解決し、硬化速度が速く、優れ
た耐候性を有する、長期間マスチック状態を保持し得る
1成分型のマスチック硬化性組成物を提供することを課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、(A)非共役ポリエンである下記一般式[I]ま
たは[II]で表わされる少なくとも一種の末端ビニル基
含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位を有し、
かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる加水分解
性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・α- オレ
フィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム、
【0008】
【化9】
【0009】[式中、nは0ないし10の整数であり、
1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
であり、R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアル
キル基である]、
【0010】
【化10】
【0011】[式中、R3 は水素原子または炭素原子数
1〜10のアルキル基である]、
【0012】
【化11】
【0013】[式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコキシル
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基およびア
ミノ基から選ばれる加水分解性基であり、aは0、1ま
たは2の整数である。]、(B)一般式:R1 Si(O
CH33 又はSi(OCH2 CH34 で表される化
合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない1価の有機基
を表す。)、(C)一般式:R2 Si(CH3n (O
33-n で表される化合物(但し、R2 は少なくとも
1個のアミノ基を含有する1価の有機基を表し、R3
CH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は1であ
る。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有することを
特徴とするマスチック型硬化性組成物である。
【0014】上記課題はまた、(A)下記一般式[III]
で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質
的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、
【0015】
【化12】
【0016】[式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコキシル
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基およびア
ミノ基から選ばれる加水分解性基であり、aは0、1ま
たは2の整数である。]、(B)一般式:R1 Si(O
CH33 又はSi(OCH2 CH34 で表される化
合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない1価の有機基
を表す。)、(C)一般式:R2 Si(CH3n (O
33-n で表される化合物(但し、R2 は少なくとも
1個のアミノ基を含有する1価の有機基を表し、R3
CH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は1であ
る。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有することを
特徴とするマスチック型硬化性組成物であって、電気・
電子部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジャ−の
用途に用いられることを特徴とするマスチック型硬化性
組成物によっても達成される。
【0017】本発明はまた、(A)上記一般式[III]で
表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的
に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(B)一般
式:R1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH
34 で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有
しない1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2
i(CH3n (OR33-n で表される化合物(但
し、R2 は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の
有機基を表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、n
は0又は1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を
含有するマスチック型硬化性組成物からなることを特徴
とするシーリング材を示すものである。
【0018】本発明はまた、(A)上記一般式[III]で
表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的
に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(B)一般
式:R1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH
34 で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有
しない1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2
i(CH3n (OR33-n で表される化合物(但
し、R2 は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の
有機基を表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、n
は0又は1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を
含有するマスチック型硬化性組成物からなることを特徴
とするポッティング材を示すものである。
【0019】本発明はまた、(A)上記一般式[III]で
表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的
に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(B)一般
式:R1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH
34 で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有
しない1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2
i(CH3n (OR33-n で表される化合物(但
し、R2 は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の
有機基を表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、n
は0又は1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を
含有するマスチック型硬化性組成物からなることを特徴
とするコーティング材を示すものである。
【0020】本発明はまた、(A)上記一般式[III]で
表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的
に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(B)一般
式:R1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH
34 で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有
しない1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2
i(CH3n (OR33-n で表される化合物(但
し、R2 は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の
有機基を表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、n
は0又は1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を
含有するマスチック型硬化性組成物からなることを特徴
とする接着剤を示すものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 [シリル基含有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A)]本発明で用いられる
シリル基含有エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴム(A)は、下記一般式[III]
で表わされる加水分解性シリル基を含有しており、特定
のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム
共重合体ゴム(A0)に、特定のケイ素化合物をハイドロ
シリレーション反応(ヒドロシリル化反応)させること
などにより得ることができる。
【0022】
【化13】
【0023】一般式[III] において、Rは、非置換ま
たは置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基であ
り、好ましくは脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水
素基であり、たとえばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアル
キル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、これら
の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部をフッ
素原子等のハロゲン原子などで置換した基が挙げられ
る。
【0024】また、Xは、ハイドライド基(−H)、ハ
ロゲン基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコ
キシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド
基(−CONH2)、酸アミド基、アミノオキシ基(−O
・NH2)、チオアルコキシ基、またはアミノ基(−NH
2)である。ハロゲン基、アルコキシル基、アシルオキシ
基、ケトキシメート基、酸アミド基およびチオアルコキ
シ基の具体例は、後述する一般式[IV]中のXにおける
これらの基の具体例と同じ基が挙げられる。
【0025】aは0、1または2の整数であり、好まし
くは0または1である。エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0) 本発明で用いられるエチレン・α-オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A0)は、エチレンと、
炭素原子数3〜20のα-オレフィンと、非共役ポリエ
ンとのランダム共重合体である。
【0026】このような炭素原子数3〜20のα- オレ
フィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、
4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オ
クテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセ
ン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、
1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エ
イコセン、9-メチル-1- デセン、11- メチル-1- ドデセ
ン、12- エチル-1- テトラデセンなどが挙げられる。中
でも、炭素原子数3〜10のα- オレフィンが好まし
く、特にプロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、1-オクテ
ンなどが好ましく用いられる。
【0027】これらのα- オレフィンは、単独で、ある
いは2種以上組み合わせて用いられる。本発明で用いら
れる非共役ポリエンは、下記の一般式[I]または[I
I]で表わされる末端ビニル基含有ノルボルネン化合物
である。
【0028】
【化14】
【0029】一般式[I]において、nは0ないし10
の整数であり、R1 は水素原子または炭素原子数1〜1
0のアルキル基であり、R1 の炭素原子数1〜10のア
ルキル基としては、具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル
基、sec-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、イソペ
ンチル基、t-ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、イソヘキシル基、へプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基などが挙げられる。
【0030】R2水素原子または炭素原子数1〜5のア
ルキル基である。R2の炭素原子数1〜5のアルキル基
の具体例としては、上記R1の具体例のうち、炭素原子
数1〜5のアルキル基が挙げられる。
【0031】
【化15】
【0032】一般式[II]において、R3水素原子また
は炭素原子数1〜10のアルキル基である。R3のアル
キル基の具体例としては、上記R1 のアルキル基の具
体例と同じアルキル基を挙げることができる。上記一般
式[I]または[II]で表わされるノルボルネン化合物
としては、具体的には、5-メチレン-2- ノルボルネン、
5-ビニル-2- ノルボルネン、5-(2-プロペニル)-2- ノ
ルボルネン、5-(3-ブテニル)-2- ノルボルネン、5-
(1-メチル-2- プロペニル)-2- ノルボルネン、5-(4-
ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-(1-メチル-3- ブテ
ニル)-2- ノルボルネン、5-(5-ヘキセニル)-2- ノル
ボルネン、5-(1-メチル-4- ペンテニル)-2- ノルボル
ネン、5-(2,3-ジメチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(2-エチル-3- ブテニル)-2- ノルボルネン、5-
(6-ヘプテニル)-2- ノルボルネン、5-(3-メチル-5-
ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(3,4-ジメチル-4-
ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-(3-エチル-4- ペン
テニル)-2- ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2- ノ
ルボルネン、5-(2-メチル-6- ヘプテニル)-2- ノルボ
ルネン、5-(1,2-ジメチル-5- ヘキセシル)-2- ノルボ
ルネン、5-(5-エチル-5- ヘキセニル)-2- ノルボルネ
ン、5-(1,2,3-トリメチル-4- ペンテニル)-2- ノルボ
ルネンなど挙げられる。このなかでも、5-ビニル-2- ノ
ルボルネン、5-メチレン-2- ノルボルネン、5-(2-プロ
ペニル)-2- ノルボルネン、5-(3-ブテニル)-2- ノル
ボルネン、5-(4-ペンテニル)-2- ノルボルネン、5-
(5-ヘキセニル)-2- ノルボルネン、5-(6-ヘプテニ
ル)-2- ノルボルネン、5-(7-オクテニル)-2- ノルボ
ルネンが好ましい。これらのノルボルネン化合物は、単
独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができ
る。
【0033】上記ノルボルネン化合物たとえば5-ビニル
-2- ノルボルネンの他に、本発明の目的とする物性を損
なわない範囲で、以下に示す非共役ポリエンを併用する
こともできる。このような非共役ポリエンとしては、具
体的には、1,4-ヘキサジエン、3-メチル-1,4- ヘキサジ
エン、4-メチル-1,4- ヘキサジエン、5-メチル-1,4- ヘ
キサジエン、4,5-ジメチル-1,4- ヘキサジエン、7-メチ
ル-1,6- オクタジエン等の鎖状非共役ジエン;メチルテ
トラヒドロインデン、5-エチリデン-2- ノルボルネン、
5-メチレン-2- ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2-
ノルボルネン、5-ビニリデン-2- ノルボルネン、6-クロ
ロメチル-5- イソプロペニル-2- ノルボルネン、ジシク
ロペンタジエン等の環状非共役ジエン;2,3-ジイソプロ
ピリデン-5- ノルボルネン、2-エチリデン-3- イソプロ
ピリデン-5- ノルボルネン、2-プロペニル-2,2- ノルボ
ルナジエン等のトリエンなどが挙げられる。
【0034】上記のような諸成分からなるエチレン・α
- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A0)は、以下のような特性を有している。 (i)エチレンと炭素原子数3〜20のα- オレフィン
とのモル比(エチレン/α- オレフィン) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)は、(a)エチレンで導かれる単位と
(b)炭素原子数3〜20のα- オレフィン(以下単に
α- オレフィンということがある)から導かれる単位と
を、40/60〜95/5、好ましくは50/50〜9
0/10、さらに好ましくは55/45〜85/15、
特に好ましくは60/40〜80/20のモル比
[(a)/(b)]で含有している。
【0035】このモル比が上記範囲内にあると、耐熱老
化性、強度特性およびゴム弾性に優れるとともに、耐寒
性および加工性に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴ
ム組成物が得られる。 (ii)ヨウ素価 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)のヨウ素価は、0.5〜50(g/100
g)、好ましくは0.8〜40(g/100g)、さらに好ましく
は1〜30(g/100g)、特に好ましくは1.5〜25(g/1
00g)である。
【0036】このヨウ素価が上記範囲内にあると、加水
分解性シリル基を目的とする含有量に調整でき、耐圧縮
永久歪み性に優れるとともに、耐環境劣化性(=耐熱老
化性)に優れた架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物
が得られる。ヨウ素価が50を超えると、コスト的に不
利になるので好ましくない。 (iii) 極限粘度 エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)の135℃デカリン中で測定した極限
粘度[η]は、0.001〜2dl/g、好ましくは
0.01〜2dl/g、より好ましくは0.05〜1d
l/g、さらに好ましくは0.05〜0.7dl/g、
特に好ましくは0.1〜0.5dl/gであることが望
ましい。
【0037】この極限粘度[η]が上記範囲内にある
と、強度特性および耐圧縮永久歪み性に優れた架橋ゴム
成形体を提供できる、流動性に優れたゴム組成物が得ら
れる。 (iv)分子量分布(Mw/Mn) エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共
重合体ゴム(A0)のGPCにより測定した分子量分布
(Mw/Mn)は、3〜100、好ましくは3.3〜7
5、さらに好ましくは3.5〜50である。
【0038】この分子量分布(Mw/Mn)が上記範囲
内にあると、加工性に優れるとともに、強度特性に優れ
た架橋ゴム成形体を提供できるゴム組成物が得られる。
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン・非共役
ポリエンランダム共重合体ゴム(A0)は、下記化合物
(H)および(I)を主成分として含有する触媒の存在
下に、重合温度30〜60℃、特に30〜59℃、重合
圧力4〜12kgf/cm2 、特に5〜8kgf/cm
2、非共役ポリエンとエチレンとの供給量のモル比(非
共役ポリエン/エチレン)0.01〜0.2の条件で、
エチレンと、炭素原子数3〜20のα- オレフィンと、
上記一般式[I]または[II]で表わされる末端ビニル
基含有ノルボルネン化合物とをランダム共重合すること
により得られる。共重合は、炭化水素媒体中で行なうの
が好ましい。 (H)VO(OR)n3-n(式中、Rは炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子であり、nは0または1〜3の整
数である)で表わされる可溶性バナジウム化合物、また
はVX4(Xはハロゲン原子である)で表わされるバナ
ジウム化合物。
【0039】上記可溶性バナジウム化合物(H)は、重
合反応系の炭化水素媒体に可溶性の成分であり、具体的
には、一般式 VO(OR)abまたはV(OR)cd
(式中、Rは炭化水素基であり、0≦a≦3、0≦b≦
3、2≦a+b≦3、0≦c≦4、0≦d≦4、3≦c
+d≦4)で表わされるバナジウム化合物、あるいはこ
れらの電子供与体付加物を代表例として挙げることがで
きる。
【0040】より具体的には、VOCl3、VO(OC2
5)Cl2、VO(OC252Cl、VO(O−iso-
37)Cl2、VO(O−n-C49)Cl2、VO(O
25)3、VOBr3、VCl4、VOCl3、VO(O
−n-C493、VCl3・2OC612OHなどを例示
することができる。 (I)R'mAlX'3-m (R’は炭化水素基であり、
X’はハロゲン原子であり、 mは1〜3である)で表
わされる有機アルミニウム化合物。
【0041】上記有機アルミニウム化合物(I)として
は、具体的には、トリエチルアルミニウム、トリブチル
アルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のトリ
アルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルア
ルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセスキエ
トキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のア
ルキルアルミニウムセスキアルコキシド;R1 0.5Al
(OR10.5などで表わされる平均組成を有する部分的
にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム;ジエチル
アルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアル
ミニウムハライド;エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミ
ニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキ
ハライド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルア
ルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド
等のアルキルアルミニウムジハライドなどの部分的にハ
ロゲン化されたアルキルアルミニウム;ジエチルアルミ
ニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリド等のジ
アルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジ
ヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキ
ルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化された
アルキルアルミニウム;エチルアルミニウムエトキシク
ロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチル
アルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキ
シ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウムなど
を挙げることができる。
【0042】本発明において、上記化合物(H)のう
ち、VOCl3 で表わされる可溶性バナジウム化合物
と、上記化合物(I)のうち、Al(OC252Cl
/Al2(OC253Cl3のブレンド物(ブレンド比
は1/5以上)を触媒成分として使用すると、ソックス
レー抽出(溶媒:沸騰キシレン、抽出時間:3時間、メ
ッシュ:325)後の不溶解分が1%以下であるエチレ
ン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体
ゴム(A0)が得られるので好ましい。
【0043】また、上記共重合の際に使用する触媒とし
て、いわゆるメタロセン触媒たとえば特開平9−405
86号公報に記載されているメタロセン触媒を用いても
差し支えない。ケイ素化合物 本発明で用いられるケイ素化合物は、下記一般式[IV]
で表わされる。
【0044】
【化16】
【0045】一般式[IV]において、Rは、非置換また
は置換の炭素原子数1〜12の1価炭化水素基、好まし
くは脂肪族不飽和結合を有さない1価炭化水素基であ
り、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フ
ェニル基、トリル基等のアリール基、これらの炭素原子
に結合した水素原子の一部または全部をフッ素原子等の
ハロゲン原子などで置換した基が挙げられる。
【0046】また、Xは、ハイドライド基(−H)、ハ
ロゲン基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコ
キシル基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド
基(−CONH2)、酸アミド基、アミノオキシ基(−O
・NH2)、チオアルコキシ基、またはアミノ基(−NH
2)である。ハロゲン基としては、例えば、塩素原子、フ
ッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
【0047】アルコキシル基としては、例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、プロポキシブトキシ
基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ
基、tert-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオ
キシ基、フェノキシ基などが挙げられる。アシルオキシ
基としては、例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ
基などが挙げられる。
【0048】ケトキシメート基としては、例えば、アセ
トキシメート基、ジメチルケトキシメート基、ジエチル
ケトキシメート、シクロヘキシルケトキシメート基など
が挙げられる。アミド基としては、例えば、ジメチルア
ミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブ
チルアミド基、ジフェニルアミド基などが挙げられる。
【0049】酸アミド基としては、例えば、カルボン酸
アミド基、マレイン酸アミド基、アクリル酸アミド基、
イタコン酸アミド基などが挙げられる。チオアルコキシ
基としては、例えば、チオメトキシ基、チオエトキシ
基、チオプロポキシ基、チオイソプロポキシ基、sec-チ
オブトキシ基、tert-チオブトキシ基、チオペンチルオ
キシ基、チオヘキシルオキシ基、チオフェノキシ基など
が挙げられる。
【0050】アミノ基としては、例えば、ジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチ
ルアミノ基、ジフェニルアミノ基などが挙げられる。こ
れらの中では、アルコキシル基、特に炭素原子数1〜4
のアルコキシル基が好ましい。上記一般式[IV]におけ
るaは0、1または2の整数であり、好ましくは0また
は1である。
【0051】上記一般式[IV]で表わされるケイ素化合
物としては、具体的には、トリクロロシラン、メチルジ
クロロシラン、ジメチルクロロシラン、エチルジクロロ
シラン、ジエチルクロロシラン、フェニルジクロロシラ
ン、ジフェニルクロロシラン等のハロゲン化シラン類;
トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメ
トキシシラン、エチルジメトキシシラン、ブチルジメト
キシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジエトキ
シシラン、ブチルジエトキシシラン、フェニルジメトキ
シシラン等のアルコキシシラン類;トリアセトキシシラ
ン、メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシ
シラン等のアシロキシシラン類;トリス(アセトキシメ
ート)シラン、ビス(ジメチルケトキシメート)メチル
シラン、ビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシ
ラン、ビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシ
ラン等のケトキシメートシラン類;アミノキシシラン、
トリアミノキシシラン等のアミノオキシシラン類;メチ
ルジアミノシラン、トリアミノシラン等のアミノシラン
類などが挙げられる。これらの中では、特にアルコキシ
シラン類が望ましい。
【0052】上記一般式[IV]で表わされるケイ素化合
物は、上記エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴム(A0)中の二重結合1モル当た
り、0.01〜5モル、好ましくは0.05〜3モルと
することが好ましい。ハイドロシリレーション反応は、
遷移金属錯体の触媒を使用して行なう。このような触媒
としては、たとえば白金、ロジウム、コバルト、パラジ
ウムおよびニッケルから選ばれるVIII 族遷移金属錯体
化合物が有効に使用される。これらの中では、特に塩化
白金酸、白金オレフィン錯体のような白金系触媒が好ま
しい。この場合、触媒の使用量は触媒量であるが、好ま
しくは反応物(エチレン・α- オレフィン・非共役ポリ
エンランダム共重合体ゴム(A0)に対して、金属単位と
して0.1〜10000ppm、好ましくは1〜100
0ppm、特に好ましくは20〜200ppmである。
このハイドロシリレーション反応の好適な温度は30〜
180℃、好ましくは60〜150℃である。また、こ
のハイドロシリレーション反応は、必要に応じて加圧下
で行なうことができる。反応時間は10秒〜10時間程
度である。
【0053】なお、この反応では、溶剤は使用してもし
なくてもよいが、使用する場合はエーテル類、炭化水素
類のような不活性溶剤が好ましい。本発明においては、
上記ハイドロシリレーション反応により、エチレン・α
-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム
(A0)中の二重結合に、上記一般式[IV]で表わされる
ケイ素化合物のSiH基が付加した、下記のような加水
分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィン・非共
役ポリエンランダム共重合体ゴム(A)が得られる。
【0054】
【化17】
【0055】
【化18】
【0056】なお、上記一般式[IV]で表わされる加水
分解性シリル基含有化合物とともに、下記式で表わされ
る片末端水素変性シロキサンを付加させて、シロキサン
の特徴である耐候性、滑り性、ガス透過性を付与するこ
とも可能である。
【0057】
【化19】
【0058】(式中、R1は、一般式[IV]におけるR
と同様、非置換または置換の炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、特にアルキル基であることが好まし
い。また、mは5〜200の整数であり、特に10〜1
50の整数が好ましい。)[アミノ基非含有脱水材
(B)およびアミノ基含有脱水材(C)]貯蔵安定性及び
マスチック型を確保するためには、脱水剤である(B)
及び(C)成分の添加が必須である。(B)成分の具体
例としては、Si(OC254 、CH2 =CHSi
(OCH33 、CH3 CH2 Si(OCH33 、H
SCH2 CH2 CH2 Si(OCH33 、CH3 −S
i[ON=C(CH3 )(C25 )]3 、CH3 Si
[N(CH323 、CH3 Si[ON(CH3
(C25 )]3 、CH3Si[N(CH3 )C(=
O)(CH3 )]3 、CH3 Si[O(C25 )=C
23 、CH2 =C(CH3 )C(=O)OCH2
2 CH2 Si(OCH33
【0059】
【化20】
【0060】に示された加水分解性シリコン化合物を挙
げることができる。(C)成分の具体例としては、H2
NCH2 CH2 CH2 Si(OCH33、H2 NCH2
CH2 NHCH2 CH2 CH2 Si(OCH33
2 NCH 2 CH2 NHCH2 CH2 CH2 Si(CH
3 )(OCH32 、(C25 O)3 SiCH2 CH
2 CH2 NHCNHCH2 CH2 CH2 Si(OC2
5 3 などのアミノ基置換アルコキシシラン及び上記ア
ミノ基置換アルコキシシランと
【0061】
【化21】
【0062】に示されたエポキシシラン化合物との反応
物又はCH2 =C(CH3 )C(=O)OCH2 CH2
CH2 Si(OCH33 、CH2 =C(CH3 )C
(=O)OCH2 CH2 CH2 Si(OCH2 CH2
CH33 のようなメタクリルオキシシラン化合物との
反応物のようなアミノシラン化合物が例示でき、これら
は単独もしくは併用して使用することができる。経済性
及び取扱性などの観点から、CH2 =CHSi(OCH
33 及びCH3 CH2 Si(OCH33 が好まし
い。
【0063】これらの使用量は組成物中に含まれる水分
量によって左右されるが、(A)成分の加水分解性シリ
ル基含有のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン
ランダム共重合体ゴム100重量部に対し、通常0.5
〜10重量部、好ましくは1〜5重量部の範囲で使用で
きる。0.5重量部未満の使用量では貯蔵安定性に問題
を生じ、10重量部を超える使用は硬化物のモジュラス
が上がり過ぎるという性能上の問題が生じ、経済的にも
不利となり好ましくない。
【0064】接着性(特にプライマーを適用していない
汎用基材に対する接着性)を確保するためには、(C)
成分の添加が必須であり、経済性及び取扱性の観点から
2NCH2 CH2 NHCH2 CH2 CH2 Si(OC
33 が好ましい。これらの使用量は、(A)成分の
加水分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100重量部に対
し、0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部が必
要であり、0.5重量部未満では接着性能が不十分であ
り、、10重量部を超える使用は経済性のほかに性能上
もモジュラスが上がり過ぎる、耐水性が低下などの問題
が生じるため好ましくない。
【0065】[有機錫系硬化触媒(D)](D)成分と
しての有機錫系硬化触媒は本組成物を硬化させ、良好な
作業性を確保するために必須の成分である。前記有機錫
化合物の具体例としては、特に限定されないが、例え
ば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、
ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ナフテン酸錫
などの錫カルボン酸塩類;ジブチル錫オキサイドとフタ
ル酸エステルとの反応物;ジブチル錫ジアセチルアセト
ナートなどの具体的有機錫系硬化触媒が例示できるが、
これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用し
てもよい。
【0066】これらの硬化触媒の中では、錫系の硬化触
媒が、入手の容易さ、価格の点から好ましい。ジブチル
錫ジラウレート、ジブチル錫オキサイドとDOPとの反
応生成物、ジブチル錫ジアセチルアセトナートが迅速硬
化を行うためには好ましい。有機錫系硬化触媒の使用量
は0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部の範囲
が好ましい。又、アミン化合物をこれら錫化合物と併用
して使用することも、迅速硬化を行うために有効な手段
である。該アミン化合物としては、例えば、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
ペンタミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチル
アミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン、トリエタノールアミン、ジブチルアミン、
ジエタノールアミン、N,N,N´,N´−テトラメチ
ル−1,3−ブチレンジアミン、ベンジルアミン、シク
ロヘキシルアミン、ドデカメチレンジアミン、ジメチル
エチレンジアミン、ジメチルアミノエタノール、N,
N,N´,N´−テトラメチルエチレンジアミン、トリ
エチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ジメチルベ
ンジルアニリンなどが挙げられるが、反応性や取扱性等
からラウリルアミンが特に好ましい。
【0067】アミン化合物は通常0.1〜2重量部の範
囲で使用することが好ましい。 [その他の配合物]本発明の硬化性組成物を使用するに
際しては、必要に応じて、可塑剤、充填材、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、光安定剤、顔料などが添加することが
できる。更に必要に応じて、他の硬化触媒(例えば、チ
タン酸エステル類、オクチル酸鉛など)、接着性改良
剤、物性調整剤、保存安定性改良剤、金属不活性化剤、
オゾン劣化防止剤、アミン系ラジカル連鎖禁止剤、リン
系過酸化物分解剤、滑剤、発泡剤などの各種添加剤を適
宜添加することが可能である。
【0068】可塑剤としては特に限定されるものではな
く、通常用いられている可塑剤がいずれも使用できる
が、本発明のマスチック型硬化性組成物に配合される各
種成分との相溶性の良いものが好ましい。このような可
塑剤の具体例としては、ジブチルフタレート、ジヘプチ
ルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、
ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリルブチルグリ
コレートなどのフタル酸エステル類;ジオクチルアジペ
ート、ジオクチルセバケートなどの非芳香族2塩基酸エ
ステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリ
エチレングリコールジベンゾエートなどのポリアルキレ
ングリコールのエステル類;トリクレンジルホスフェー
ト、トリブチルホスフェートなどのリン酸エステル類;
塩化パラフィン類;アルキルジフェニル、ポリブテン、
水添ポリブデン、エチレン−α−オレフィンオリゴマ
ー、α−メチルスチレンオリゴマー、ビフェニル、トリ
フェニル、トリアリールジメタン、アルキレントリフェ
ニル、液状ポリブタジエン、水添液状ポリブタジエン、
パラフィン油、ナフテン油、アタクチックポリプロピレ
ン、部分水添ターフェニルなどの炭化水素系油などであ
げることができ、これらは単独または2種以上混合して
使用することができる。なおそれら可塑剤は重合体製造
時に配合することも可能である。
【0069】これらの中で不飽和基を有さない炭化水素
系化合物類(具体的には水添ポリブデン、水添液状ポリ
ブタジエン、パラフィン油、ナフテン油、アタクチック
ポリプロピレン等)が、本発明組成物に配合される各種
成分との相溶性が良好であり、また該組成物の硬化速度
への影響が小さく、しかも得られる硬化物の耐候性が良
好となり、且つ安価なため、好ましい。
【0070】これらの可塑剤は、エチレン・α- オレフ
ィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムに反応性シ
リル基を導入する際に、反応温度の調節、反応系の粘度
の調節等の目的で溶剤の代りに用いてもよい。可塑剤の
使用量は、(A)成分100重量部に対して100重量
部以下の範囲で使用すると好ましい結果が得られる。
【0071】充填剤の具体例としては、例えば木粉、パ
ルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊
維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、グラファイト、珪
藻土、白土、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水珪
酸、カーボンブラック、炭酸カルシウム、クレー、カオ
リン、タルク、酸化チタン、炭酸マグネシウム、石英粉
末、ガラスビーズ、アルミニウム微粉末、フリント粉
末、亜鉛末等が挙げられる。これら充填剤のうちでは、
沈降性シリカ、ヒュームドシリカ、カーボンブラック等
のチキソトロピック性を有する充填剤や、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、タルク等が好ましい。これらのフィラ
ーは単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0072】これらの充填剤は、加水分解性シリル基含
有のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエンランダ
ム共重合体ゴム(A)100重量部に対して10〜30
0重量部程度使用する。他の硬化触媒としては、例え
ば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネー
ト等のチタン酸エステル類;アルミニウムトリスアセチ
ルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセ
テート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトア
セテート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニウム
テトラアセチルアセトナート、チタンテトラアセチルア
セトナート等のキレート化合物類;オクチル酸鉛;前
記」アミン系化合物のカルボン酸等との塩;過剰のポリ
アミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹
脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成
物;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β
−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン等のアミノ基を有するシランカップリング剤;等のシ
ラノール複合触媒、さらには他の酸性触媒、塩基性触媒
等の公知のシラノール縮合触媒等が例示できる。
【0073】接着性改良剤としては、一般に用いられて
いる接着剤やアミノシラン化合物、エポキシシラン化合
物等のシランカップリング剤、その他の化合物を用いる
ことができる。このような接着性改良剤の具体例として
は、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミ
ノプロピルメチルジメトキシシラン、クマロン−インデ
ン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹
脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポ
リエチルメチルスチレン、アルキルチタネート類、芳香
族ポリイソシアネート等を挙げることができる。
【0074】保存安定性改良剤としては、例えば珪素原
子に加水分解性基が結合した化合物やオルト有機酸エス
テル等を挙げることができる。このような保存安定性改
良剤の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メ
チルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、エチ
ルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ト
リメチルイソブトキシシラン、トリメチル(n−ブトキ
シ)シラン、n−ブチルトリメトキシシランやオルトギ
酸メチル等を挙げることができる。
【0075】老化防止剤としては、通常用いられている
公知の老化防止剤、例えば硫黄系老化防止剤、ラジカル
禁止剤、紫外線吸収剤等が挙げられる。硫黄系老化防止
剤としては、例えばメルカプタン類、メルカプタンの塩
類、スルフィドカルボン酸エステル類やヒンダードフェ
ノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフ
ィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホ
スフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド
類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール
類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スル
ホキシド類等が挙げられる。このような硫黄系老化防止
剤の具体例としては、メルカプタン類である2−メルカ
プトベンゾチアゾール、メルカプタンの塩類である2−
メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、スルフィド類で
ある4,4′−チオ−ビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、4,4′−チオ−ビス(2−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、2,2′−チオ−ビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィ
ド、テレフタロイルジ(2,6−ジメチル−4−t−ブチ
ル−3−ヒドロキシベンジル)スルフィド、フェノチア
ジン、2,2′−チオ−ビス(4−オクチルフェノール)
ニッケル、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステア
リルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピ
オネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジステ
アリルβ,β′−チオジブチレート、ラウリル−ステア
リルチオジプロピオネート、2,2−チオ〔ジエチル−ビ
ス−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ノール)プロピオネート〕、ポリスルフィド類である2
−ベンゾチアゾールジスルフィド、ジチオカルボン酸塩
類であるチンクジブチルジチオカルバメート、チンクジ
エチルジチオカルバメート、ニッケルジブチルジチオカ
ルバメート、チンクジ−n−ブチルジチオカルバメー
ト、ジブチルアンモニウムジブチルジチオカルバメー
ト、チンクエチル−フェニル−ジチオカルバメート、チ
ンクジメチルジオカルバメート、チオウレア類である1
−ブチル−3−オキシ−ジエチレン−2−チオウレア、
ジ−o−トリル−チオウレア、エチレンチオウレア、チ
オホスウェイト類であるトリラウリルトリチオホスフェ
イト等を挙げることができる。このような硫黄系老化防
止剤は、他の老化防止剤に比べて本発明の組成物に用い
た場合、主鎖の熱による分解劣化を大幅に防止すること
ができ、表面タック(べとつき)の発生等を防止するこ
とができる。
【0076】前記ラジカル禁止剤としては、例えば2,2
−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メ
タン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β
−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N′−sec−
ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン
系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
【0077】紫外線吸収剤としては、例えば2−(2′
−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジン)セバケート等が挙げられる。上記老化防
止剤を配合する場合、その配合量は、(A)成分100重
量部当たり0.1〜20重量部程度が好ましく、1〜1
0重量部程度がより好ましい。
【0078】このようにして得られた本発明のマスチッ
ク型硬化性組成物は、シーリング剤、接着剤、塗膜防水
剤、密封剤組成物、注型ゴム材料、塗料、粘着剤などと
して有用に使用することができる。なかでも、飽和炭化
水素系重合体の特徴である耐透湿性が良好であることか
ら、密封剤への応用は特に有用である。 [硬化性組成物およびその用途]以上詳述したような加
水分解性シリル基含有のエチレン・α- オレフィン・非
共役ポリエンランダム共重合体ゴムを(A)成分とする
マスチック型硬化性組成物を含めて、次のようなマスチ
ック型硬化性組成物、すなわち、(A)下記一般式[II
I]で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実
質的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、
【0079】
【化22】
【0080】[式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価
炭化水素基であり、Xは、ハイドライド基、ハロゲン
基、メルカプト基、アルケニルオキシ基、アルコキシル
基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸
アミド基、アミノオキシ基、チオアルコキシ基およびア
ミノ基から選ばれる加水分解性基であり、aは0、1ま
たは2の整数である。]、(B)一般式:R1 Si(O
CH33 又はSi(OCH2 CH34 で表される化
合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない1価の有機基
を表す。)、(C)一般式:R2 Si(CH3n (O
33-n で表される化合物(但し、R2 は少なくとも
1個のアミノ基を含有する1価の有機基を表し、R3
CH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は1であ
る。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有するマスチ
ック型硬化性組成物は、電気・電子部品、輸送機、土木
・建築、医療またはレジャ−の用途において好適に用い
られる硬化性組成物である。
【0081】電気・電子部品の用途としては、具体的に
は、重電部品、弱電部品、電気・電子機器の回路や基板
のシーリング材、ポッティング材、コーティング材もし
くは接着材;電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の
絶縁シール材;OA機器用ロール;振動吸収剤;または
ゲルもしくはコンデンサの封入材などが挙げられる。上
記シーリング材は、たとえば冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機、
ガスメーター、電子レンジ、スチームアイロン、漏電ブ
レーカー用のシール材として好適に用いられる。
【0082】上記ポッティング材は、たとえばトランス
高圧回路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トラ
ンス、電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池
またはテレビ用フライバックトランスをポッティングす
るために好適に用いられる。上記コーティング材は、た
とえば高電圧用厚膜抵抗器もしくはハイブリッドIC等
の各種回路素子;HIC、電気絶縁部品;半導電部品;
導電部品;モジュール;印刷回路;セラミック基板;ダ
イオード、トランジスタもしくはボンディングワイヤー
等のバッファー材;半導電体素子;または光通信用オプ
ティカルファイバーをコーティングするために好適に用
いられる。
【0083】上記接着剤は、たとえばブラウン管ウェッ
ジ、ネック、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品
を接着するために好適に用いられる。上記輸送機の用途
としては、自動車、船舶、航空機または鉄道車輛の用途
がある。自動車の用途としては、たとえば自動車エンジ
ンのガスケット、電装部品もしくはオイルフィルターの
シーリング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイ
ブリッドICのポッティング材;自動車ボディ、自動車
用窓ガラス、エンジンコントロール基板のコーティング
材;またはオイルパンもしくはタイミングベルトカバー
等のガスケット、モール、ヘッドランプレンズ、サンル
ーフシール、ミラー用の接着剤などが挙げられる。
【0084】船舶の用途としては、たとえば配線接続分
岐箱、電気系統部品もしくは電線用のシーリング材;電
線もしくはガラス用の接着剤などが挙げられる。上記の
土木建築の用途としては、たとえば商業用ビルのガラス
スクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間のガラ
ス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケース等に
おける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅用の
外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用される建
材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路の補
修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、石
材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接着
剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シート
などが挙げられる。
【0085】上記の医療の用途としては、たとえば医薬
用ゴム栓、シリンジガスケット、減圧血管用ゴム栓など
が挙げられる。上記のレジャーの用途としては、たとえ
ばスイミングキャップ、ダイビングマスク、耳栓等のス
イミング部材;スポーツシューズ、野球グローブ等のゲ
ル緩衝部材などが挙げられる。
【0086】さらに本発明に係る組成物は、電気・電子
部品、輸送機、土木建築、レジャー等の用途において、
シーリング材(シール材)、ポッティング材、コーティ
ング材、接着剤として好適に用いることができる。すな
わち、本発明は、(A)上記一般式[III]で表される加
水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二
重結合を含まない有機重合体、(B)一般式:R1 Si
(OCH33 又はSi(OCH2 CH34 で表され
る化合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない1価の有
機基を表す。)、(C)一般式:R2 Si(CH3n
(OR33-n で表される化合物(但し、R2 は少なく
とも1個のアミノ基を含有する1価の有機基を表し、R
3はCH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は1であ
る。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有するマスチ
ック型硬化性組成物からなることを特徴とするシーリン
グ材である。
【0087】また、本発明は、(A)上記一般式[III]
で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質
的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(B)一般
式:R1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH
34 で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有
しない1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2
i(CH3n (OR33-n で表される化合物(但
し、R2 は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の
有機基を表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、n
は0又は1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を
含有するマスチック型硬化性組成物からなることを特徴
とするポッティング材である。
【0088】本発明はさらに、(A)上記一般式[III]
で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質
的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(B)一般
式:R1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH
34 で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有
しない1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2
i(CH3n (OR33-n で表される化合物(但
し、R2 は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の
有機基を表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、n
は0又は1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を
含有するマスチック型硬化性組成物からなることを特徴
とするコーティング材である。
【0089】本発明はさらに、(A)上記一般式[III]
で表される加水分解性シリル基を含有する、主鎖に実質
的に不飽和二重結合を含まない有機重合体、(B)一般
式:R1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH
34 で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有
しない1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2
i(CH3n (OR33-n で表される化合物(但
し、R2 は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の
有機基を表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、n
は0又は1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を
含有するマスチック型硬化性組成物からなることを特徴
とする接着剤である。
【0090】
【発明の効果】本発明により得られるマスチック型硬化
性組成物は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエ
ンランダム共重合体ゴムから由来する耐透湿性及びシリ
コン化合物の添加により、長期間貯蔵した後であっても
安定したマスチック状態を保持できる新規なマスチック
型硬化性組成物である。また、硬化速度、耐候性におい
ても優れている。従って、特に、建築用、船舶用、自動
車用及び道路用等のシーリング材及び接着剤、密封剤と
してきわめて有用である。
【0091】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例により何ら限定されるものではな
い。なお実施例、比較例で用いた共重合体ゴムの組成、
ヨウ素価、極限粘度[η]、分子量分布(Mw/Mn)
は、次のような方法で測定ないし求めた。 (1)共重合体ゴムの組成 共重合体ゴムの組成は13C−NMR法で測定した。 (2)共重合体ゴムのヨウ素価 共重合体ゴムのヨウ素価は、滴定法により求めた。 (3)極限粘度[η] 共重合体ゴムの極限粘度[η]は、135℃デカリン中
で測定した。 (4)分子量分布(Mw/Mn) 共重合体ゴムの分子量分布は、GPCにより求めた重量
平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(M
w/Mn)で表わした。GPCには、カラムに東ソー
(株)製のGMH−HT、GMH−HTLを用い、溶媒
にはオルソジクロロベンゼンを用いた。
【0092】
【製造例1】[シリル基含有エチレン・プロピレン・5-
ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴム(A−
1)の製造]攪拌羽根を備えた実質内容積100リット
ルのステンレス製重合器(攪拌回転数=250rpm)
を用いて、連続的にエチレンとプロピレンと5-ビニル-2
- ノルボルネンとの三元共重合を行なった。重合器側部
より液相へ毎時ヘキサンを60リットル、エチレンを
2.5kg、プロピレンを4.0kg、5-ビニル-2- ノ
ルボルネンを380gの速度で、また、水素を700リ
ットル、触媒としてVO(OC252Clを45ミリ
モル、Al(Et)1.5Cl1.5を315ミリモルの速度
で連続的に供給した。
【0093】以上に述べたような条件で共重合反応を行
なうと、エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボル
ネンランダム共重合体ゴム(A0−1)が均一な溶液状
態で得られた。その後、重合器下部から連続的に抜き出
した重合溶液中に少量のメタノールを添加して重合反応
を停止させ、スチームストリッピング処理にて重合体を
溶媒から分離したのち、55℃で48時間真空乾燥を行
なった。
【0094】上記のようにして得られたエチレン・プロ
ピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンランダム共重合体ゴ
ム(A0−1)は、エチレン含量68モル%、135℃
デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.2dl/g
であり、ヨウ素価(IV)が10(g/100g)であり、
Mw/Mnが15であった。上記のようにして得られた
エチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンラン
ダム共重合体ゴム(A0−1)100重量部に、2%塩
化白金酸のトルエン溶液0.3重量部を加え、メチルジ
メトキシシラン1.5重量部を仕込み、120℃で2時
間反応させた。反応後、過剰のメチルジメトキシシラン
と溶剤(トルエン)を留去したところ、ジメトキシメチ
ルシリル基(−Si(CH3)(OCH32)を含有す
るエチレン・プロピレン・5-ビニル-2- ノルボルネンラ
ンダム共重合体ゴム(A−1)101.5重量部が得ら
れた。
【0095】
【製造例2】[飽和炭化水素系重合体(E−1)の製
造」撹拌装置、窒素ラインを装備した4つ口フラスコの
中に、乾燥した塩化メチレン560mL、n-ヘキサン11
60mL、α−メチルピリジン940mg、p-ジクミルクロ
リド22g を秤量し、均一混合溶液とした後に、−70
℃まで冷却し、減圧下、イソブチレンモノマー570mL
をモレクラーシーブス管を通して仕込んだ。
【0096】−70℃まで冷却した上記反応溶液中に、
撹拌下、予め冷却した重合触媒溶液(四塩化チタン14
mL/塩化メチレン80mL)を一気に加えて、重合を開始
した。一旦、−54℃まで昇温した後、約17分で−7
0℃まで降温した。重合開始後、約20分後、1,9−
デカジエン132g を添加し、更に−70℃で4時間、
撹拌を継続した。
【0097】黄濁色の反応溶液を、3L の温水(約45
℃)中に入れ、約2時間撹拌し、有機層を分離し、純水
による水洗を3回繰返した。こうして得られた無色透明
の有機層を減圧濃縮し、両末端にビニル基を有するイソ
ブチレンオリゴマー約400g を得た。次いで、こうし
て得られたビニル基含有イソブチレンオリゴマー400
g を、n-ヘプタン200mLに溶解し、約70℃まで昇温
した後、メチルジメトキシシラン1.5[eq/ビニル
基]、白金(ビニルシロキサン)錯体1×10-4[eq/
ビニル基]を添加し、ヒドロシリル化反応を行った。F
T−IRにより反応追跡を行い、約4時間で1640cm
-1のオレフィン吸収が消失した。
【0098】反応溶液を減圧濃縮することにより、目的
とする両末端に反応性珪素基を有する分子量5300の
イソブチレンオリゴマーが得られた。
【0099】
【実施例1】シリル基含有エチレン・α−オレフィン・
非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−1)として
製造例1で得られた重合体100に対して、可塑剤(出
光石油化学(株)製、商品名PS−32)90部、膠質
炭酸カルシウム(白石工業(株)製、商品名ビスコライ
ト−R)120部、重質炭酸カルシウム(白石工業
(株)製、商品名ホワイトン−SB)20部、ヒンダー
ドフェノール系老化防止剤(チバガイギー(株)製、商
品名イルガノックス1010)1部、ベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤(チバガイギー(株)製、商品名チヌ
ビン327)1部、チクソトロピック性付与剤(楠元化
成(株)製、商品名ディスパロン#6500)3部を全
て混合し、ロールを1回通した後に、錫触媒及びシリコ
ン化合物以外を一括して5リットルのプラネタリーミキ
サーに投入し、減圧化、120℃×5時間脱水を行い、
常温に冷却後、脱水剤(日本ユニカー(株)製、商品名
A−171)3部、錫触媒(日東化成(株)製、商品名
U−220 ジブチル錫ジアセチルアセトナート)2部
を添加して約30分間攪拌後、1液用カートリッジに充
填することにより1液型組成物を得た。
【0100】その組成物をポリエチレン系円筒容器(直
径2cm×高さ5cm)に充填し、23℃/60%RH
中に蓋なしで放置し経時で深部硬化性を測定した。その
結果、1ケ月間放置しても表面部分につては2〜3mm
硬化被膜が形成されているものの、内部についてはマス
チック状態であった。又、表面タックフリーを23℃/
60%RHで評価したところ、約45分で硬化した。
【0101】
【参考例1】実施例1のシリル基含有エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−
1)のみを、製造例2で得られた飽和炭化水素系重合体
(E−1)に変更する以外は実施例1と同様に配合し、
1液化を実施した。その結果、1ケ月間放置しても表面
部分につては2〜3mm硬化被膜が形成されているもの
の、内部についてはマスチック状態であった。又、表面
タックフリーを23℃/60%RHで評価したところ、
約65分で硬化した。
【0102】
【比較例1】実施例1のシリル基含有エチレン・α−オ
レフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム(A−
1)のみを、全末端の85%に(CH3 O)2 Si(C
3)CH2 CH2 CH2−基を含有し、ゲル浸透クロマ
トグラフィーで測定された数平均分子量が12000、
分子量分布(Mw/Mn)=1.25のポリオキシプロ
ピレン重合体(F−1)に変更する以外は実施例1と同
様に配合し、1液化を実施した。
【0103】その組成物を実施例1で実施した評価方法
で測定した結果、7日ほどで内部が完全に硬化した。以
上の結果から、実施例1の組成物を使用することによ
り、非常に短い表面タックフリー時間を有しながら、長
時間にわたり硬化物内部がマスチック状態である硬化性
組成物が得られることが分かる。
【0104】更に、上記実施例、比較例について、下記
の方法で耐候性の評価を行った。結果を表1に示す。 (耐候性試験)JIS B−7753に従って、以下の
条件により促進耐候性試験を行なった 。サンシャイン・カーボンアーク・ウェザロメーター 照射・降雨サイクル 120分照射/18分降雨 ブラックパネル温度 63℃±2℃、 槽内温度:40℃±2℃ 照射時間:500時間 この試験の後、肉眼でクラックおよび溶解部分が認めら
れないものを○、肉眼で僅かにクラックまたは溶解部分
が認められるものを△、肉眼でクラックまたは溶解部分
が認められるものを×として、耐候性の評価を表した。
【0105】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/5419 C08K 5/5419 4J100 5/57 5/57 C09D 183/04 C09D 183/04 C09J 183/04 C09J 183/04 C09K 3/00 C09K 3/00 P 3/10 3/10 Z G F16J 15/10 F16J 15/10 Y (72)発明者 菊 地 義 治 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 有 野 恭 巨 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 永 井 三津子 千葉県市原市千種海岸3番地 三井化学株 式会社内 (72)発明者 坂 口 博 英 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 菅 原 正 紀 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 岸 正 夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 上 野 薫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 阿 部 孝 司 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 (72)発明者 関 根 道 夫 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 化学株式会社内 Fターム(参考) 3J040 EA16 FA06 HA15 HA30 4H017 AA03 AB07 AB15 AB17 AC01 AC05 AD03 AD05 AD06 AE03 AE04 AE05 4J002 BB201 EC078 EG088 EX036 EX077 EZ048 EZ058 FD010 FD020 FD030 FD050 FD070 FD148 GC00 GH01 GH02 GJ01 GJ02 GL00 GQ00 4J038 CB101 CB111 CB141 CM021 GA01 GA02 GA06 GA09 GA12 GA13 GA15 JC32 JC35 JC41 KA03 KA04 NA03 NA23 PB07 PB09 PC02 PC03 PC04 4J040 DA121 DA131 DA151 DK001 GA02 GA03 GA07 GA08 GA14 GA19 GA22 GA24 GA31 HD32 HD36 HD42 JB09 JB11 KA14 KA16 LA05 LA07 MA02 MA04 MA05 MA06 NA16 NA19 NA20 4J100 AA02P AA03Q AA04Q AA15Q AA16Q AA17Q AA19Q AA21Q AR25R AU21R BA71H BA77H CA05 CA23 CA31 HA53 HA61 HB38 HC78 HC79 HC80 HC85 HC91 JA01 JA03

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)非共役ポリエンである下記一般式
    [I]または[II]で表わされる少なくとも一種の末端
    ビニル基含有ノルボルネン化合物から導かれる構成単位
    を有し、かつ分子中に下記一般式[III]で表わされる
    加水分解性シリル基を含有するシリル基含有エチレン・
    α- オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴ
    ム、 【化1】 [式中、nは0ないし10の整数であり、 R1 は水素原子または炭素原子数1〜10のアルキル基
    であり、 R2 は水素原子または炭素原子数1〜5のアルキル基で
    ある]、 【化2】 [式中、R3 は水素原子または炭素原子数1〜10のア
    ルキル基である]、 【化3】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(B)一般式:
    1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH34
    で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない
    1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2 Si(C
    3n (OR33-n で表される化合物(但し、R2
    は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の有機基を
    表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は
    1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有する
    ことを特徴とするマスチック型硬化性組成物。
  2. 【請求項2】(A)下記一般式[III]で表される加水分
    解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重結
    合を含まない有機重合体、 【化4】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(B)一般式:
    1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH34
    で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない
    1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2 Si(C
    3n (OR33-n で表される化合物(但し、R2
    は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の有機基を
    表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は
    1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有する
    ことを特徴とするマスチック型硬化性組成物であって、 電気・電子部品、輸送機、土木・建築、医療またはレジ
    ャ−の用途に用いられることを特徴とするマスチック型
    硬化性組成物。
  3. 【請求項3】前記電気・電子部品の用途が、重電部品、
    弱電部品、電気・電子機器の回路や基板のシーリング
    材、ポッティング材、コーティング材もしくは接着剤;
    電線被覆の補修材;電線ジョイント部品の絶縁シール
    材;OA機器用ロール;振動吸収剤;またはゲルもしく
    はコンデンサの封入材であることを特徴とする請求項2
    に記載のマスチック型硬化性組成物。
  4. 【請求項4】前記シーリング材が、冷蔵庫、冷凍庫、洗
    濯機、ガスメーター、電子レンジ、スチームアイロンま
    たは漏電ブレーカー用のシール材として用いられること
    を特徴とする請求項3に記載のマスチック型硬化性組成
    物。
  5. 【請求項5】前記ポッティング材が、トランス高圧回
    路、プリント基板、可変抵抗部付き高電圧用トランス、
    電気絶縁部品、半導電部品、導電部品、太陽電池または
    テレビ用フライバックトランスをポッティングするため
    に用いられることを特徴とする請求項3に記載のマスチ
    ック型硬化性組成物。
  6. 【請求項6】前記コーティング材が、高電圧用厚膜抵抗
    器もしくはハイブリッドICの回路素子;HIC;電気
    絶縁部品;半導電部品;導電部品;モジュール;印刷回
    路;セラミック基板;ダイオード、トランジスタもしく
    はボンディングワイヤーのバッファー材;半導電体素
    子;または光通信用オプティカルファイバーをコーティ
    ングするために用いられることを特徴とする請求項3に
    記載のマスチック型硬化性組成物。
  7. 【請求項7】前記接着剤が、ブラウン管ウェッジ、ネッ
    ク、電気絶縁部品、半導電部品または導電部品を接着す
    るために用いられることを特徴とする請求項3に記載の
    マスチック型硬化性組成物。
  8. 【請求項8】前記輸送機の用途が、自動車、船舶、航空
    機または鉄道車輛の用途であることを特徴とする請求項
    2に記載のマスチック型硬化性組成物。
  9. 【請求項9】前記自動車の用途が、自動車エンジンのガ
    スケット、電装部品もしくはオイルフィルター用のシー
    リング材;イグナイタHICもしくは自動車用ハイブリ
    ッドIC用のポッティング材;自動車ボディ、自動車用
    窓ガラスもしくはエンジンコントロール基板用のコーテ
    ィング材;またはオイルパンのガスケット、タイミング
    ベルトカバーのガスケット、モール、ヘッドランプレン
    ズ、サンルーフシールもしくはミラー用の接着剤である
    ことを特徴とする請求項8に記載のマスチック型硬化性
    組成物。
  10. 【請求項10】前記船舶の用途が、配線接続分岐箱、電
    気系統部品もしくは電線用のシーリング材;または電線
    もしくはガラス用の接着剤であることを特徴とする請求
    項8に記載のマスチック型硬化性組成物。
  11. 【請求項11】前記土木・建築の用途が、商業用ビルの
    ガラススクリーン工法の付き合わせ目地、サッシとの間
    のガラス周り目地、トイレ、洗面所もしくはショーケー
    スにおける内装目地、バスタブ周り目地、プレハブ住宅
    用の外壁伸縮目地、サイジングボード用目地に使用され
    る建材用シーラント;複層ガラス用シーリング材;道路
    の補修に用いられる土木用シーラント;金属、ガラス、
    石材、スレート、コンクリートもしくは瓦用の塗料・接
    着剤;または粘着シート、防水シートもしくは防振シー
    トに用いられることを特徴とする請求項2に記載のマス
    チック型硬化性組成物。
  12. 【請求項12】前記医療の用途が、医薬用ゴム栓、シリ
    ンジガスケットもしくは減圧血管用ゴム栓用のシール材
    料であることを特徴とする請求項2に記載のマスチック
    型硬化性組成物。
  13. 【請求項13】前記レジャーの用途が、スイミングキャ
    ップ、ダイビングマスクもしくは耳栓用のスイミング部
    材;またはスポーツシューズもしくは野球グローブ用の
    ゲル緩衝部材であることを特徴とする請求項2に記載の
    マスチック型硬化性組成物。
  14. 【請求項14】(A)下記一般式[III]で表される加水
    分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、 【化5】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(B)一般式:
    1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH34
    で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない
    1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2 Si(C
    3n (OR33-n で表される化合物(但し、R2
    は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の有機基を
    表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は
    1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有する
    マスチック型硬化性組成物からなることを特徴とするシ
    ーリング材。
  15. 【請求項15】(A)下記一般式[III]で表される加水
    分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、 【化6】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(B)一般式:
    1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH34
    で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない
    1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2 Si(C
    3n (OR33-n で表される化合物(但し、R2
    は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の有機基を
    表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は
    1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有する
    マスチック型硬化性組成物からなることを特徴とするポ
    ッティング材。
  16. 【請求項16】(A)下記一般式[III]で表される加水
    分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、 【化7】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または2の整数である。]、(B)一般式:
    1 Si(OCH33 又はSi(OCH2 CH34
    で表される化合物(但し、R1 はアミノ基を含有しない
    1価の有機基を表す。)、(C)一般式:R2 Si(C
    3n (OR33-n で表される化合物(但し、R2
    は少なくとも1個のアミノ基を含有する1価の有機基を
    表し、R3はCH3又はCH2 CH3 であり、nは0又は
    1である。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有する
    マスチック型硬化性組成物からなることを特徴とするコ
    ーティング材。
  17. 【請求項17】(A)下記一般式[III]で表される加水
    分解性シリル基を含有する、主鎖に実質的に不飽和二重
    結合を含まない有機重合体、 【化8】 [式中、Rは、炭素原子数1〜12の1価炭化水素基で
    あり、 Xは、ハイドライド基、ハロゲン基、メルカプト基、ア
    ルケニルオキシ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、
    ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基、アミノオキ
    シ基、チオアルコキシ基およびアミノ基から選ばれる加
    水分解性基であり、 aは0、1または(B)一般式:R1 Si(OCH3
    3 又はSi(OCH2CH34 で表される化合物(但
    し、R1 はアミノ基を含有しない1価の有機基を表
    す。)、(C)一般式:R2 Si(CH3n (OR
    33-n で表される化合物(但し、R2 は少なくとも1
    個のアミノ基を含有する1価の有機基を表し、R3はC
    3又はCH2 CH3 であり、nは0又は1であ
    る。)、及び(D)有機錫系硬化触媒を含有するマスチ
    ック型硬化性組成物からなることを特徴とする接着剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005336490A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Bostik Sa 新規な接着剤組成物
JP2015145461A (ja) * 2014-02-03 2015-08-13 トヨタ自動車株式会社 マスチック接着剤を用いた車体パネル構造体の製造方法及び車体パネル構造体

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